JP2508605Y2 - 自動二輪車の車高調整装置 - Google Patents

自動二輪車の車高調整装置

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JP2508605Y2
JP2508605Y2 JP1989130103U JP13010389U JP2508605Y2 JP 2508605 Y2 JP2508605 Y2 JP 2508605Y2 JP 1989130103 U JP1989130103 U JP 1989130103U JP 13010389 U JP13010389 U JP 13010389U JP 2508605 Y2 JP2508605 Y2 JP 2508605Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 (産業上の利用分野) この考案は、フロントサスペンションおよびリヤクッ
ションユニットのユニット長さを変えて車高を調整する
自動二輪車の車高調整装置に関する。
(従来の技術) フロントサスペンションおよびリヤクッションユニッ
トを用いて、ライダが自動2輪車の車高を調整すること
ができるようにした車高調整装置は、実願平1−3854号
出願の明細書に記載されているが、一般には公にされて
いない。
上記実願平1−3854号明細書に記載された車高調整装
置は、リヤクッションユニットのオイルダンパで生じた
圧力油を車高調整用油路切換調整器から油圧ホースを経
て、フロントサスペンションおよびリヤクッションユニ
ットの油圧ジャッキへ供給しあるいは排出させることに
より、フロントサスペンションおよびリヤクッションユ
ニットのユニット長さを変えて、車高を調整している。
(考案が解決しようとする課題) このような車高調整装置では、車高をHighポジション
およびLowポジションに変換する車高切換バルブがシー
ト下に配置されているので、乗車しているライダがその
姿勢で両走行中に車高を変更することが困難である。
また、上述の車高調整装置が適用された自動二輪車で
は、車高をLowポジションとしてイグニッションスイッ
チをOFF操作し、サイドスタンドを起立操作したとき、
車両が安定して停車し得るよう構成されている。ところ
が、ライダは、車両停車時に車高をHighポジションから
Lowポジションに切り換えないで、Highポジションのま
までイグニッションスイッチをOFF操作し、サイドスタ
ンドを起立操作して停車してしまうことがある。このよ
うな場合には、車体傾斜角が大きくなってサイドスタン
ドへ作用する荷重が増大しているので、このサイドスタ
ンドの強度を大きくする必要がある。しかし、このよう
にサイドスタンドの強度を大とすると、サイドスタンド
の重量が増大し、コストも上昇してしまう。
この考案は、上記事情を考慮してなされたもので、請
求項第1項記載の考案は、乗車姿勢のライダが容易に車
両走行中にも車高を調整できる自動二輪車の車高調整装
置を提供することを目的とする。
また、請求項第2項記載の考案は、停車時におけるサ
イドスタンドへの負担を軽減させることができる自動二
輪車の車高調整装置を提供することを目的とする。
〔考案の構成〕
(課題を解決するための手段) 請求項第1項記載の考案は、車高を調整可能とする油
圧ジャッキを備えたリヤクッションユニットと、フロン
ト側車高を調整可能とする油圧ジャッキを備えたフロン
トサスペンションと、上記リヤクッションユニットに備
えられたオイルダンパ内の圧力油の油圧を油圧ホースを
介して上記両油圧ジャッキへ伝達可能とする車高切換バ
ルブを備えた車高調整用油路切換調整器と、この油路切
換調整器に設けられて一体化され、前記リヤクッション
ユニットおよび油圧ホース内の圧力油を一時貯溜可能な
リザーブタンクとを有し、前記車高調整用油路切換調整
器には、前記両油圧ジャッキおよび油圧ホース内の圧力
油が所定圧以上の上昇によって開弁し、これら両油圧ジ
ャッキおよび油圧ホース内の圧力油をリザーブタンクに
排出する常閉のブローバルブが配設される一方、このブ
ローバルブを開弁操作可能な車高操作ノブがハンドル近
傍に設置されたものである。
また、請求項第2項記載考案は、請求項1に加えて、
車高操作ノブがイグニッションスイッチの近傍に配置さ
れ、この車高操作ノブは、イグニッションスイッチのOF
F操作を拘束し、ブローバルブを開弁する開弁操作位置
にてのみイグニッションスイッチのOFF操作が可能な構
成としたものである。
(作用) 請求項第1項記載の考案によれば、リヤクッションユ
ニットのオイルダンパ内に生じた圧力油を車高調整用油
路切換調整器を介してリヤクッションユニット側とフロ
ントサスペンション側の両油圧ジャッキに同時に伝達さ
せることができ、車高アンバランスを生じさせることな
く、車両前後の車高バランスを保ちつつ簡単に車高調整
を行なうことができる。
また、車高調整用油路切換調整器にリザーブタンクを
設けて一体化したので、ジョイントホースが不要とな
り、その分、油圧通路を短かくして油圧の応答性を向上
させることができるとともに軽量・コンパクト化を図る
ことができ、部品点数を少なくしてコスト上、レイアウ
ト上有利となる。
さらに、車高切換バルブがHigh側切換状態のときに、
車高操作ノブを操作してブローバルブを開弁すれば、油
圧ホースおよび油圧ジャッキ内の圧力油が排出されて、
フロントサスペションおよびリヤサスペンションユニッ
トのイニシャル荷重が低下し、車高をLowポジションに
変更できる。この車高操作ノブがハンドル近傍に設置さ
れたことから、ライダは乗車姿勢で容易に車高走行中に
も車高操作ノブを操作して、車高をHighポジションから
Lowポジションへ変換できる。また、車高操作ノブを逆
に操作すれば、車高をLowポジションからHighポジショ
ンへも変換できる。
また、請求項第2項記載の考案によれば、イグニッシ
ョンスイッチは、車高操作ノブがブローバルブのOFF操
作を拘束し、ブローバルブを開弁する開弁操作位置にお
いてのみOFF操作できるので、車高操作ノブをブローバ
ルブが開弁する位置へ操作して車高をLowポジションに
した後でなければ、イグニッションスイッチをOFF操作
して車両を停車できない。このため、車両停車時には車
高が必ずLowポジションにあり、サイドスタンドを使用
した停車時に車体傾斜角が小となって、サイドスタンド
への負担を軽減でき、、その結果、サイドスタンドの強
度を大とする必要がないので、サイドスタンドの重量や
コストを低減できる。
(実施例) 以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は第2図の車高調整用油路切換調整器および車
高操作ノブ等を示す側面図、第2図はこの考案に係る自
動二輪車の車高調整装置の第1実施例が適用された自動
2輪車を示す全体側面図である。
第2図に示すように、前輪1を支持するフロントフォ
ーク2が、車体フレーム3の前方に配設され、車体フレ
ーム3の中央部にはエンジン24が搭載される一方、この
エンジン24の後方にリヤサスペンション4が設けられ
る。リヤサスペンション4は車体フレーム3の上部とス
イングアーム13との間に介装される。スイングアーム13
は車体フレーム3の中央下部にピボット軸12廻りに上下
方向に揺動自在に支持され、スイングアーム13の自由端
側に後輪5が支持される。車体フレーム3の上方にはシ
ート6が配置され、ライダはこのシート6に跨り、ハン
ドル7を操って運転する。
フロントフォーク2は倒立型フロントフォークであ
り、左右2本のフロントサスペンション8および9を備
えて構成される。これらのフロントサスペンション8お
よび9は、車体フレーム3のヘッドパイプ部に取り付け
られたアッパブラケット10およびアンダブラケット11に
設けられる。これらのフロントサスペンション8,9が、
前輪1からの衝撃を吸収し、振動を減衰させ、ハンドル
7や車体フレーム3に衝撃力が伝達されるのを防止して
いる。
また、リヤサスペンション4は、リヤクツョンユニッ
ト14を備え、このリヤクッションユニット14の上端は車
体フレーム3の上部に支持され、その下端は図示しない
リンク機構を介してスイングアーム13の中程に支持され
る。スイングアーム13のピボット軸12廻りの上下動がリ
ヤクッションユニット14のクッション作用により吸収さ
れ、振動を減衰することにより、後輪5における衝撃力
が車体フレーム3に伝達されるのを緩和している。
さて、上記フロントサスペンション8および9並びに
リヤクッションユニット14には後述の油圧ジャッキ50,4
9がそれぞれ備えられると共に、リヤクッションユニッ
ト14の近傍に車高調整用油路切換調整器15が配置され
る。この油路切換調整器15は、シート6下方でサイドス
タンド23装着側に設置される一方、フロントサスペンシ
ョン8,9の油圧ジャッキ50と車両前方側油圧ホース16に
よって連結され、またリヤクッションユニット14の油圧
ジャッキ49と車両後方側油圧ホース17によって連結され
て自動二輪車の車高調整装置18が構成される。そして、
車両前方側油圧ホース16の途中にホース連結装置19が配
設される。
なお、第2図中、符号20はフロントフェンダ、符号21
はヘッドランプハウジング、符号22は車体フレーム3の
シートレール、符号23はサイドスタンド、そして符号24
はエンジンであり、符号25はこのエンジン24に接続され
たエキゾーストパイプである。
第3図に示すように、リヤクッションユニット14は、
リヤオイルダンパ26の外周にコイルスプリング27が配置
されたものである。リヤオイルダンパ26は、そのシリン
ダ28内に充填された圧力油が、ピストン29の小孔やバル
ブ29Aを通るときの抵抗によって、コイルスプリング27
の振動を急速に減衰させるものである。このシリンダ28
内は、連結ホース30および車高調整用油路切換調整器15
の油路を介して、第5図および第1図に示すリザーブタ
ンク31の油室32と連通されて、シリンダ28内の圧力油の
油量が調整される。なお、リザーブタンク31内は、ピス
トン33によって、上記油室32と空気室34とに区画されて
いる。
また、第4図に示すフロントサスペンション8,9は、
前輪1のホイール側に支持されたインナチューブ35と、
フロントオイルダンパを内蔵したアウタチューブ36によ
って構成される。フロントオイルダンパは、そのダンパ
作用でインナチューブ35内に配設されたスプリング37の
振動を急速に減衰させるものである。
また、車両前方側油圧ホース16に配設されたホース連
結装置19は、第3図および第4図並びに第7図に示すよ
うに、フロントフォーク側ジョイント部38Aと車高調整
部側(油路切換調整器15側)ジョイント部38Bとから構
成される。
ホース連結装置19のジョイント部38A,38Bは、それぞ
れシリンダ39A,39B内にピストン40A,40Bが配設され、シ
リンダ39A,39Bの端部にホース連結部41A,41Bがそれぞれ
固着されて構成される。フロントフォーク側ジョイント
部38Aのホース連結部41Aに2本の車両前方側油圧ホース
16が連結されて、フロントサスペンション8,9にそれぞ
れ接続される。また、車高調整部側ジョイント部38Bの
ホース連結部41Bに1本の車両前方側油圧ホース16が連
結されて、車高調整用油路切換調整器15に接続される。
また、ピストン40Aにはプッシュロッド42が固着され
る。
ホース連結装置19のシリンダ39A,39Bの外周には外筒4
3A,43Bが遊嵌される。これらの外筒43A,43Bにそれぞれ
刻設された雌ねじ44A,44Bを螺合することにより、フロ
ントフォーク側ジョイント部38Aおよび車高調整部側ジ
ョイント部38Bが結合される。この結合時には、外筒43A
および43Bは、それぞれリング45Aおよび45Bによって係
止されると共に、プッシュロッド42がピストン40Bに当
接する。したがって、シリンダ39A,39B内の圧力油の油
圧の変動によって、プッシュロッド42を介し、ピストン
40A,40Bが一体に連動する。
さて、第3図および第5図に示すように、自動二輪車
の車高調整装置18の車高調整用油路切換調整器15は、調
整器本体46の中央位置に車高切換バルブとしてのスプー
ルバルブ47が回動自在に配置され、このスプールバルブ
47に第1図に示す切換操作手段48としての操作ダイヤル
あるいはツマミが一体に結合されたものである。この切
換操作手段48を回動操作することにより、スプールバル
ブ47が車高を高くするHigh側に、あるいは車高を低くす
るLow側に選択的に切り換えられる。
つまり、車高調整用油路切換調整器15の切換操作手段
48を操作してスプールバルブ47をHigh側に切り換える
と、スイングアーム13の揺動により、第3図に示すリヤ
オイルダンパ26内のピストン29が上下動し、このピスト
ン29の上下動によるセルフポンピング作用によりシリン
ダ28内に圧力油が生ぜしめられる。シリンダ28内で生じ
た圧力油は作動油として矢印AおよびB、さらに第5図
に示す矢印CおよびD、そして第3図に示す矢印Eのよ
うに流れて、矢印Fに示すように車体後方側油圧ホース
17を経てリヤクッションユニット14の油圧ジャッキ49へ
流入する。さらに、車高調整用油路切換調整器15内を矢
印Eのように流れた圧力油は、矢印Gに示すように車両
前方側油圧ホース16内を経てホース連結装置19の車高調
整部側ジョイント部38Bへ流れる。この圧力油の油圧
は、第4図に示すフロントフォーク側ジョイント部38A
を経てフロントサスペンション8および9の油圧ジャッ
キ50へ伝達される。
リヤサスペンションユニット14の油圧ジャッキ49は、
第3図に示すように、ジャッキシリンダ室51内にジャッ
キピストン52が配置され、このジャッキピストン52の移
動量がスペーサ53を介してスプリングガイド54へ伝達さ
れ、スプリング27のイニシャル荷重を変動するものであ
る。したがって、油圧ジャッキ49のジャッキシリンダ室
51内へ車高調整用油路切換調整器15から圧力油が流入す
ると、ジャッキピストン52が移動しスプリングガイド54
を押し下げて、リヤクッションユニット14が伸長し、車
高を高くする。
また、フロントサスペンション8および9の油圧ジャ
ッキ50は、第4図に示すように、アクタチューブ36内に
設置されたジャッキシリンダ室55内にジャッキピストン
56が配置され、このジャッキピストン56の移動量がプラ
ンジャ57、リング58およびスペーサ59を経てスプリング
ガイド60へ伝達されるものである。また、2本の車両前
方側油圧ホース16は、左右の各フロントサスペンション
のフォークキャップ61にそれぞれ接続されて、車両前方
側油圧ホース16内の圧力油をジャッキシリンダ室55内へ
導く。したがって、ホース連結装置19を経て圧力油の油
圧がフロントサスペンション8,9の油圧ジャッキ50へ伝
達されると、ジャッキピストン56が下方へ移動し、スプ
リングガイド60がスプリング37を押し下げてこのスプリ
ング37のイニシャル荷重を上昇させ、フロントサスペン
ション8および9が伸長して、車高を高くする。
逆に、車高を低くする場合には、車高調整用油路切換
調整器15の切換操作手段48を回動操作してスプールバル
ブ47をLow側に切り換える。すると、車両の重量によっ
て、リヤクッションユニット14の油圧ジャッキ49(第3
図参照)内の圧力油が、車両後方側油圧ホース17および
車高調整用油路切換調整器15の油路内を経てリザーブタ
ンク31の油室32内へ戻る。
さらに、フロントサスペンション8および9の油圧ジ
ャッキ50(第4図参照)内の圧力油も、車両の重量によ
ってホース連結装置19のフロントフォーク側ジョイント
部38A内へ戻り、これにより車高調整部側ジョイント部3
8B内の圧力油が車高調整用油路切換調整器15を経てリザ
ーブタンク31の油室32内へ戻る。こうして、リヤクッシ
ョンユニット14のコイルスプリング27およびフロントサ
スペンション8および9のスプリング37のイニシャル荷
重を下げて、リヤクッションユニット14およびフロント
サスペンション8,9を収縮し、車高を低くする。
なお、車高調整用油路切換調整器15の調整器本体46に
は、第5図に示すように第1ブローバルブ62および第2
ブローバルブ63が配置される。第1ブローバルブ62は、
ピストン64がスプリング65によって付勢されてリザーブ
タンク31側への流路を閉じるように構成される。この第
1ブローバルブ62は、常閉の逆止弁でスプールバルブ47
のHigh側切換時に、リヤオイルダンパ26から連結ホース
30(第3図参照)を経て流入する圧力油が所定圧以上に
なったときに、ピストン64がスプリング65の付勢力に抗
して上昇して開き、上記圧力油の一部を矢印Hのように
リザーブタンク31の油室32内へ排出する。
また、第2ブローバルブ63も常閉逆止弁であり、この
第2ブローバルブ63は、ボール66がプッシュピース67に
遊嵌され、このプッシュピース67とスプリングガイド68
との間にスプリング69が配設されたものである。さら
に、スプリングガイド68の背後には、カム70が形成され
た車高補正シャフト71が回転自在に配設される。スプリ
ングガイド68の背面にはローラ72が遊嵌されて、車高補
正シャフト71の外周面およびカム70に係合する。なお、
符号73はキャップである。
この第2ブローバルブ63は、スプールバルブ39がHigh
側切換状態にある車高走行中にジャンプしたとき、リヤ
クッションユニット14の油圧ジャッキ49およびフロント
サスペンション8,9の油圧ジャッキ50内の油圧が上昇す
ると、ボール66がスプリング69の付勢力に抗して移動
し、車両前方側油圧ホース16および車両後方側油圧ホー
ス17内の圧力油を、矢印Iのようにリザーブタンク41の
油室32内へ戻す。これにより、両油圧ホース16および17
の破損を防止する第1の機能を有する。
第2ブローバルブ63の第2の機能は、車両走行中にも
車高を強制的に切り換えて、車高を変更するものであ
る。つまり、上記の車高変更シャフト71には、第1図に
示すように変更レバー74が一体に固定され、この変更レ
バー74と車高操作ノブ75とが連動ケーブル76によって接
続される。変更レバー74は、リターンスプリング74Aに
よりUP状態に付勢される。
連動ケーブル76のアウタケーブル77は、一端がケーブ
ルブラケット78によって車高調整用油路切換調整器本体
46に固定され、他端が車高操作ノブ75のノブ固定部79に
固定される。このノブ固定部79は、ノブ固定ブラケット
80によってアッパブラケット10に固定される。
連動ケーブル76のインナケーブル81は、一端が変更レ
バー74に回動自在に固定されると共に、他端が車高操作
ノブ75のノブ可動部82に固定される。なお、符号83は、
車体フレーム3のヘッドパイプである。
したがって、このノブ可動部82を押し下げてUP操作位
置(一点鎖線表示)にしたとき、連動ケーブル76のイン
ナケーブル81を介して変更レバー74がUP状態(一点鎖線
表示)になる。このとき第5図に示すように、車高変更
シャフト71の外周とローラ72とが当接して、第2ブロー
バルブ63はボール66によって油路を閉じている。
また、車高操作ノブ75のノブ可動部82を引き上げたDO
WN操作位置(実線表示)のとき、変更レバー74がDOWN状
態(実線表示)になり、このとき第6図に示すように、
車高変更シャフト71が回転してカム70がローラ72と係合
し、スプリングガイド68、スプリング69、プッシュピー
ス67およびボール66が車高変更シャフト71側へ移動し
て、第2ブローバルブ63が開弁する。
上記実施例によれば、不整地等を走行するときには、
車高調整用油路切換調整器15の切換操作手段48を回動操
作してスプールバルブ47をHigh側に切り換えることによ
り、リヤクッションユニット14の油圧ジャッキ49並びに
フロントサスペンションユニット8および9の油圧ジャ
ッキ50へ、リヤクッションユニット14内の圧力油を車高
調整用油路切換調整器15を介して圧送して、リヤクッシ
ョンユニット14並びにフロントサスペンションユニット
8および9の長さを伸長し、車高を上げてロードクリア
ランスを大きくする。
また、市街地等を走行するときには、車高調整用油路
切換調整器15のスプールバルブ47をLow側に切り換えて
油圧ジャッキ49および50内の圧力油を排除し、リヤクッ
ションユニット14並びにフロントサスペンションユニッ
ト8および9の長さを短くして車高を低くし、足付き性
を向上させることができる。
また、車高操作ノブ75のUP−DOWN操作により、車高変
更シャフト71、変更レバー74および連動ケーブル76を介
して、第2ブローバルブ63が閉弁・開弁することから、
切換操作手段48を回動操作して、スプールバルブ47をHi
gh側切換状態にしておけば、車両走行中にライダが車高
操作ノブ75をDOWN操作することにより、第2ブローバル
ブ63が開弁して、油圧ホース16および17内の圧力油が矢
印Iのようにリザーブタンク31の油室32内へ排出され
る。
このため、フロントサスペンション8および9並びに
リヤクッションユニット14の各油圧ジャッキ50および49
内の油圧が低下して、車高はスプールバルブ47のLow側
切換時と同じ高さまで低下する。その後、車高操作ノブ
75をUP操作すれば第2ブローバルブ63が閉弁し、上記油
圧ジャッキ50および49内の圧力油の油圧が車両走行中の
リヤクッションユニット14の伸縮により上昇して、車高
はHighポジションとなる。この車高操作ノブ75がハンド
ル7近傍のアッパブラケット10に設置されたことから、
上述のような車高ポジションの変更を乗車中のライダ
が、乗車姿勢を崩すことなく容易に実施できる。
なお、スプールバルブ47をLow側切換状態にして車高
操作ノブ75をUP−DOWN操作しても、フロントサスペンシ
ョン8および9並びにリヤクッションユニット14内の各
油圧ジャッキ50および49内の油圧が既に低いので、車高
ポジションは変更しない。
第8図はこの考案に係る第2実施例を示す車高調整用
油路切換調整器および車高操作ノブ等を示す側面図であ
る。この第2実施例において第1実施例と同様な部分
は、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
この車高操作ノブ84も、ノブ固定部85およびノブ可動
部86を備えてなり、ノブ固定部85がノブ固定ブラケット
87によりアッパブラケット10に固定される。この場合、
車高操作ノブ84はイグニッションスイッチ88近傍に設置
される。また、連動ケーブル76のインナケーブル81がノ
ブ可動部86に接続され、アウタケーブル77がノブ固定部
85に接続される。
このノブ可動部86を押し下げたUP操作位置では、イグ
ニッションスイッチ88に差し込まれたイグニッションキ
ー89が、第9図に示すようにこのノブ可動部86に当接し
て、イグニッションキー8をONからOFFへ回動できない
位置にある。車高操作ノブ84はノブ可動部86を引き上げ
たDOWN位置においてイグニッションキー89をONからOFF
へ回動して、イグニッションスイッチ88をOFF操作でき
るよう構成される。
この第2実施例では、特に、車高操作ノブ84のノブ可
動部86を引き上げるDOWN操作して連動ケーブル76を介
し、変更レバー74をDOWN位置にし、第2ブローバルブ63
を開弁状態とした後でなければ、イグニッションキー89
をOFF操作して引き抜くことができない。したがって、
切換操作手段48の回動操作によりスプールバルブ47をHi
gh側切換状態にして自動二輪車の車高がHighポジション
にあるとき、イグニッションキー89をOFF操作して車両
を停車するためには、第2ブローバルブ63が必ず開弁し
て車高はLowポジションにある。この結果、サイドスタ
ンド23を用いた車両停車時に、車体傾斜角が小さくな
り、サイドスタンドへの負担を軽減できるので、車高Hi
ghポジションのままで停車する際に要請されるサイドス
タンド23の強度アップを図る必要もない。
また、この第2実施例でも、車高操作ノブ84における
ノブ可動部86のUP−DOWN操作によって、第2ブローバル
ブ63が閉弁・開弁するので、車高調整用油路切換調整器
15の切換操作手段48によりスプールバルブ47を予めHigh
側切換状態にしておいても、車両停車時に車高をLowポ
ジションに強制的に変更できる他、車両走行中にノブ可
動部86を操作することにより、車高ポジションを容易に
変更できる。
第10図はこの考案に係る自動二輪車の車高調整装置の
第3実施例を示す車高調整用油路切換調整器および車高
操作ノブを示す側面図である。この第3実施例におい
て、第1実施例と同様な部分は同一の符号を付すことに
より説明を省略する。
この第3実施例では、車高調整用油路切換調整器15に
内設された車高切換バルブとしてのスプールバルブ90
が、回転式ではなくスライド式の場合であり、このスプ
ールバルブ90のスライド操作を、連動ケーブル76を用い
て車高操作ノブ75にて実施するものである。つまり、車
高操作ノブ75のノブ可動部82を押し下げてHigh操作し、
スプールバルブ90をHigh側に切り換えて車高をHighポジ
ションする。また、車高操作ノブ75のノブ可動部82を引
き上げてLow操作し、スプールバルブ90をLow側に切り換
え車高をLowポジションにする。
したがって、この第3実施例の場合にも、車高操作ノ
ブ75がハンドル7近傍のアッパブラケット10に設置され
たことから、乗車姿勢のライダが車高走行中に車高ポジ
ションを容易に変更することができる。
〔考案の効果〕
以上のように、請求項第1項記載の自動二輪車の車高
調整装置によれば、リヤクッションユニットのオイルダ
ンパ内に生じた圧力油を車高調整用油路切換調整器を介
してリヤクッションユニット側とフロントサスペンショ
ン側の両油圧ジャッキに同時に伝達させることができ、
車高アンバランスを生じさせることなく、車両前後の車
高バランスを保ちつつ簡単に車高調整を行なうことがで
きる。
また、車高調整用油路切換調整器にリザーブタンクを
設けて一体化したので、ジョイントホースが不要にな
り、その分、油圧通路を短かくして油圧の応答性を向上
させることができるとともに軽量・コンパクト化を図る
ことができ、部品点数を少なくしてコスト上、レイアウ
ト上有利となる。
さらに、車高調整用油路切換調整器には、両油圧ジャ
ッキおよび油圧ホース内の圧力油の所定圧以上の上昇に
よって開弁し、これら両油圧ジャッキおよび油圧ホース
内の圧力油をリザーブタンク内に排出する常閉のブロー
バルブが配設される一方、このブローバルブを開弁操作
可能な車高操作ノブがハンドル近傍に設置されたので、
この車高操作ノブの操作によってもブローバルブを開弁
させることができ、車高切換バルブをHigh側に切り換え
ておけば、車高操作ノブを操作するだけで車高ポジショ
ンを変更できるので、ライダは乗車姿勢を崩すことなく
容易に車高を、しかも車高部走行中に容易に変更でき
る。
また、請求項第2項記載の自動二輪車の車高調整装置
よれば、請求項1に加えて車高操作ノブがイグニッショ
ンスイッチの近傍に配置され、この車高操作ノブはイグ
ニッションスイッチのOFF操作を拘束し、ブローバルブ
を開弁する開弁操作位置にてのみイグニッションスイッ
チのOFF操作可能な構成としたから、イグニッションス
イッチをOFF操作する前に、車高操作ノブをブローバル
ブの開弁操作位置にセットしなければならず、このセッ
トにより車高を車高切換バルブのHigh,Low如何に拘ら
ず、強制的にLowポジションにするので、イグニッショ
ンスイッチをOFF操作した車両操作時には車両が常にLow
ポジションにあり、この結果、車両停止時にサイドスタ
ンドへの負担を低減でき、サイドスタンドの重量および
コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第2図の車高調整用油路切換調整器および車高
操作ノブ等を示す側面図、第2図はこの考案に係る自動
二輪車の車高調整装置の第1実施例が適用された自動二
輪車を示す全体側面図、第3図は第2図のリヤクッショ
ンユニットおよび車高調整用油路切換調整器等を示す断
面図、第4図は第2図のフロントサスペンションを示す
断面図、第5図は第3図のV−V線に沿う断面図、第6
図は車高操作ノブによって作動する第2ブローバルブの
開弁状態を示す断面図、第7図は第2図のホース連結装
置を示す断面図、第8図は第2実施例を示す車高調整用
油路切換調整器および車高操作ノブを示す側面図、第9
図は第8図のIX矢視図、第10図は第3実施例を示す車高
調整用油路切換調整器および車高操作ノブを示す側面図
である。 2…フロントフォーク、8,9…フロントサスペンショ
ン、14…リヤクッションユニット、15…車高調整用油路
切換調整器、16…車両前方側油圧ホース、17…車両後方
側油圧ホース、18…車高調整装置、47…スプールバルブ
(切換操作バルブ)、48…切換操作手段、49,50…油圧
ジャッキ、63…第2ブローバルブ、71…車高変更シャフ
ト、74…変更レバー、75,84…車高操作ノブ、76…連動
ケーブル、80…イグニッションスイッチ。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車高を調整可能とする油圧ジャッキを備え
    たリヤクッションユニットと、フロント側車高を調整可
    能とする油圧ジャッキを備えたフロントサスペンション
    と、上記リヤクッションユニットに備えられたオイルダ
    ンパ内の圧力油の油圧を油圧ホースを介して上記両油圧
    ジャッキへ伝達可能とする車高切換バルブを備えた車高
    調整用油路切換調整器と、この油路切換調整器に設けら
    れて一体化され、前記リヤクッションユニットおよび油
    圧ホース内の圧力油を一時貯溜可能なリザーブタンクと
    を有し、前記車高調整用油路切換調整器には、前記両油
    圧ジャッキおよび油圧ホース内の圧力油が所定圧以上の
    上昇によって開弁し、これら両油圧ジャッキおよび油圧
    ホース内の圧力油をリザーブタンクに排出する常閉のブ
    ローバルブが配設される一方、このブローバルブを開弁
    操作可能な車高操作ノブがハンドル近傍に設置されたこ
    とを特徴とする自動二輪車の車高調整装置。
  2. 【請求項2】車高操作ノブがイグニッションスイッチの
    近傍に配置され、この車高操作ノブは、イグニッション
    スイッチのOFF操作を拘束し、ブローバルブを開弁する
    開弁操作位置にてのみイグニッションスイッチのOFF操
    作が可能な構成としたことを特徴とする請求項1記載の
    自動二輪車の車高調整装置。
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JPH0822680B2 (ja) * 1985-04-11 1996-03-06 ヤマハ発動機株式会社 車両の車高調整装置
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