JP2508160Y2 - 脚材継手部の緩衝構造及びこれに使用する緩衝材 - Google Patents

脚材継手部の緩衝構造及びこれに使用する緩衝材

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JP2508160Y2 JP1992037297U JP3729792U JP2508160Y2 JP 2508160 Y2 JP2508160 Y2 JP 2508160Y2 JP 1992037297 U JP1992037297 U JP 1992037297U JP 3729792 U JP3729792 U JP 3729792U JP 2508160 Y2 JP2508160 Y2 JP 2508160Y2
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正樹 佐藤
卓 二木
雅彦 小菅
竹夫 鷲見
延浩 草川
泰宏 田野実
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GAKUNAN CONSTRUCTION CO., LTD.
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Tokyo Electric Power Co Inc
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GAKUNAN CONSTRUCTION CO., LTD.
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Tokyo Electric Power Co Inc
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は鉄塔等の基礎体コンク
リートに埋設する、脚材の継手部の緩衝構造及びこれに
使用する緩衝材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】送電線鉄塔の基礎部脚材の大型化と長大
化により単体重量の制限から、これらの脚材に継手が設
けられている。これらの脚材1の継手部2が、図7に示
すように、基礎体コンクリート3の柱体部コンクリート
4内にある場合、上部応力がこの継手部2から直接柱体
部コンクリート4に応力伝達しないよう、緩衝処理が必
要である。このような場合、従来は図8に示すごとく、
タール系の緩衝材5を継手部2の外周に塗布して緩衝処
理が行われていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら前記よう
な処理方法では、現場にてタール系のものを溶かす作業
やヘラやコテなどによる継手部2への塗布作業が伴い、
非常に施工性が悪く、特に継手部の下面はたれ落ちなど
も生じる等作業が難しく、それ故熟練を要しかつ多大な
時間と労力を必要としていた。しかも経済的にも負担と
なるという問題点があった。
【0004】この考案は前記の点に着目して為されたも
ので、従来のタール系の緩衝材を塗布するのに比べ、現
場での作業性、クッション性、耐久性に優れ、さらに継
手材の膨張を吸収する効果を有する緩衝構造及び緩衝材
を提供することにより、上記課題を解決しようとするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこでこの考案は、ゴム
(天然ゴム、合成ゴムを含む)又は合成樹脂の成形品から
成る緩衝材を予め設け、これを現場で継手部に被冠する
構成とした。
【0006】そしてこの考案の具体的な構成は、基礎体
コンクリートに埋設する、鉄塔等の脚材継手部の略全周
をゴム又は合成樹脂から成る環状体の緩衝材で被い、当
該緩衝材の環状体の上下端に夫々継手部の上下端面を被
う内周縁を設け、上記継手部の外周から間隔をあけて突
出するボルト又はナットの端面に対向する環状体又は内
周縁の内周面を、当該ボルト又はナットの相互間の間隙
を保持したままこれらのボルト又はナットの端面に当接
させ、当該緩衝材は数個に分割されたものを上記継手部
に当てて適宜の手段で固定した、脚材継手部の緩衝構造
とした。
【0007】またこの構造に使用する緩衝材としては、
基礎体コンクリートに埋設する、鉄塔等の脚材の継手部
の略全周を被う緩衝材を、ゴム又は合成樹脂から成る環
状体とし、当該環状体の上下端に夫々継手部の上下端面
を被う内周縁を設け、上記継手部の外周から間隔をあけ
て突出するボルト又はナットの端面に対向する環状体又
は内周縁の内周面を、当該ボルト又はナットの相互間の
間隙を保持したままこれらのボルト又はナットの端面に
当接する大きさとし、さらに当該緩衝材は数個に分割さ
れている構成とした。
【0008】
【作用】当該脚材継手部の緩衝構造では、鉄塔等の脚材
の上部応力が、当該脚材の継手部の外周に被せた緩衝材
で吸収され、当該継手部が埋設された、基礎体コンクリ
ートの柱体コンクリートに直接応力伝達されない。また
継手部の外周から間隔を開けて多数突出するボルト又は
ナットに対向する環状体又は内周縁の内周面を、当該ボ
ルト又はナットの端面に当接するよう構成しているた
め、当該ボルト又はナット相互間に間隙が形成されてい
る。従って上部応力によって緩衝材が圧縮され、これに
より当該箇所から押し出された緩衝材は当該間隙に入
る。この様に緩衝材がゴム又は合成樹脂のため弾力性に
富み、さらにボルト又はナットの相互間の間隙により緩
衝性を発揮する。
【0009】またこの緩衝構造に使用する緩衝材は工場
等で予め成形されており、数個に分割されたこの緩衝材
を現場で継手部に被せ、これらの分割された緩衝材をバ
ンド類や接着剤等の適宜の手段で固定する。
【0010】
【実施例】以下この考案の実施例を図について説明す
る。
【0011】図1に示す如く、上下の脚材1、1の継手
部2はそれらの突合せ端のフランジ6、6を重ね合わ
せ、上下のフランジ6、6を貫通する多数のボルト7の
端部でナット8を螺着したものである。この継手部2の
外周のほぼ全周を、環状体から成り、当該環状体の上下
端縁に、継手部2の各フランジ6の上面又は下面を被う
内周縁9を夫々有するEPTゴム主成分の低発泡倍率ス
ポンジの成形品から成る緩衝材10で被ったものであ
る。
【0012】この緩衝材10は予め工場等で数個に分割
して成形されており、図2に示すごとく、現場で継手部
2に分割した緩衝材10を被せ、これらの外側に番線1
1を巻き付け、環状に固定したものである。
【0013】またこの緩衝材10の環状体の内周面は、
図3に示すごとく、継手部2の上下のフランジ6の外周
面に密着しているが、内周縁9の内周面はボルト7又は
ナット8の端面に当接するように構成されており、これ
らの上下のフランジ6の上下面と内周縁9の内周面との
間又はボルト7又はナット8の相互の間に間隙12が設
けられている。
【0014】そしてこの様に継手部2に緩衝材10を被
冠した後、これらの周りにコンクリートを流し込んでこ
れを固化し、柱体部コンクリートを作るものである。
【0015】また図4は、継手部2が他の構成を採るも
のであり、上下の脚材1、1の突合せ端の側面に、多数
のボルト13を突設し、縦方向に分割された分割管体1
4の多数の各孔に上記各ボルト13を通して上下の各脚
体1の外周に股がるように重ね合わせ、これらの分割管
体14の外側面から突出したボルト13の端部にナット
15を螺着したものである。
【0016】この継手部2の場合も、図5及び図6に示
すごとく、上記実施例と同様の構成から成る緩衝材10
でその外周を被い、その上から番線11で固定したもの
であり、上記実施例と同様に分割管体14の外側面と緩
衝材10の環状体の内周面との間又はボルト13又はナ
ット15相互の間に間隙16を有するものである。
【0017】
【考案の効果】この考案の緩衝構造は、ゴム又は合成樹
脂の成形品から成る数個に分割した緩衝材を予め工場等
で作っておき、これを現場で継手部の外周に被せて固定
するため、従来のタール系の緩衝材を現場で塗布するの
と比べ、現場での作業が極めて簡単で、かつ手間がかか
らず、作業性が良く、工期が短縮し、工事費を低減化す
ることができる。しかもこの作業は熟練を要せず誰にで
も緩衝処理ができる。
【0018】また予め工場等で緩衝材の成形品を作って
いるため、緩衝材の厚さも調整でき、所定の厚さの緩衝
材を容易に被せることができ、必要とする緩衝効果を確
実に得られる。またこの緩衝材を構成するゴム又は合成
樹脂を上記EPTゴム主成分の低発泡倍率スポンジ等適
宜に選ぶことにより、耐アルカリ性や耐久性に富んだも
のとすることができる。
【0019】また継手部の外周から間隔を開けて多数突
出するボルト又はナットの端面に対向する環状体又は内
周縁の内周面を、当該ボルト又はナット相互間の間隙を
保持したままこれらのボルト又はナットの端面に当接す
るよう構成しているため、脚材の継手部が温度変化によ
り膨張した場合、周りの緩衝材が圧縮され、これにより
当該箇所から押し出された緩衝材は当該間隙に入る。従
って従来のタール系の緩衝材を継手部に塗布したもの
は、継手部が膨張すると、押圧された緩衝材の逃げ場が
なく、緩衝性に欠けるが、この考案のものは、素材のも
つ弾力性が十分に発揮され、より緩衝性に富むものであ
る。
【0020】またこの考案の緩衝構造に使用する緩衝材
も上記と同様の効果を有するとともに、数個に分割され
たゴム又は合成樹脂成形品であるため、軽量で取り扱い
やすく、継手部への取付作業が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の脚材継手部に緩衝材の一部を嵌めた
状態を示す斜視図
【図2】この考案の脚材継手部に緩衝材を被冠した状態
を示す斜視図
【図3】この考案の脚材継手部に緩衝材を被冠した状態
の断面側面図
【図4】この考案の他の実施例の脚材継手部に緩衝材の
一部を嵌めた状態を示す斜視図
【図5】この考案の他の実施例の脚材継手部に緩衝材を
被冠した状態を示す斜視図
【図6】この考案の他の実施例の脚材継手部に緩衝材を
被冠した状態の一部断面側面図図
【図7】この考案の脚材継手部を示す断面説明図
【図8】従来の脚材継手部の緩衝処理を示す斜視図
【符号の説明】
1 脚材 2 継手部 3 基礎体コンクリート 4 柱体部コンクリート 9 内周縁 10 緩衝材 11 番線 12 間隙 16 間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)実用新案権者 390031934 千歳電気工業株式会社 東京都北区西ケ原1丁目52番10号 (73)実用新案権者 000005290 古河電気工業株式会社 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 (72)考案者 大塚 正博 東京都豊島区東池袋1丁目25番8号 東 京電力株式会社 送変電建設所内 (72)考案者 加藤 繁樹 東京都豊島区東池袋1丁目25番8号 東 京電力株式会社 送変電建設所内 (72)考案者 佐藤 正樹 東京都豊島区東池袋1丁目25番8号 東 京電力株式会社 送変電建設所内 (72)考案者 二木 卓 千葉県八千代市吉橋字内野1085番5号 那須電機鉄工株式会社 鉄構技術部内 (72)考案者 小菅 雅彦 東京都千代田区麹町5丁目7番地2 日 東電工株式会社 東京支社内 (72)考案者 鷲見 竹夫 東京都港区南青山一丁目10番2号 岳南 建設株式会社内 (72)考案者 草川 延浩 東京都北区西ケ原1丁目27番52号 千歳 電気工業株式会社 電力本部内 (72)考案者 田野実 泰宏 東京都大田区南蒲田1丁目1番25号 古 河電気工業株式会社 工事事業部内 (56)参考文献 実開 昭59−26110(JP,U) 実開 平2−134161(JP,U)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎体コンクリートに埋設する、鉄塔等
    の脚材継手部の略全周をゴム又は合成樹脂から成る環状
    体の緩衝材で被い、当該緩衝材の環状体の上下端に夫々
    継手部の上下端面を被う内周縁を設け、上記継手部の外
    周から間隔をあけて突出するボルト又はナットの端面に
    対向する環状体又は内周縁の内周面を、当該ボルト又は
    ナットの相互間の間隙を保持したままこれらのボルト又
    はナットの端面に当接させ、当該緩衝材は数個に分割さ
    れたものを上記継手部に当てて適宜の手段で固定したこ
    とを特徴とする、脚材継手部の緩衝構造。
  2. 【請求項2】 基礎体コンクリートに埋設する、鉄塔等
    の脚材の継手部の略全周を被う緩衝材を、ゴム又は合成
    樹脂から成る環状体とし、当該環状体の上下端に夫々継
    手部の上下端面を被う内周縁を設け、上記継手部の外周
    から間隔をあけて突出するボルト又はナットの端面に対
    向する環状体又は内周縁の内周面を、当該ボルト又はナ
    ットの相互間の間隙を保持したままこれらのボルト又は
    ナットの端面に当接する大きさとし、さらに当該緩衝材
    は数個に分割されていることを特徴とする、脚材継手部
    の緩衝材
JP1992037297U 1992-05-08 1992-05-08 脚材継手部の緩衝構造及びこれに使用する緩衝材 Expired - Lifetime JP2508160Y2 (ja)

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KR101033642B1 (ko) * 2009-12-29 2011-05-09 (주)한국에스코 송전변전 배전 철탑기둥 이음부 부식방지 장치
JP6812946B2 (ja) * 2017-10-20 2021-01-13 Jfeスチール株式会社 フランジ接合されたタワー構造体の制振装置及びタワー構造体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5926110U (ja) * 1982-08-12 1984-02-18 三和鋼器株式会社 継手フランジ部のカバ−
JPH02134161A (ja) * 1988-11-15 1990-05-23 Ube Ind Ltd ラジオアイソープ自動分注装置における溶液の吸引送液方法

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