JP6812946B2 - フランジ接合されたタワー構造体の制振装置及びタワー構造体 - Google Patents

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本発明は、例えば風力発電装置の塔体のように下側の鋼管の上端部に設けられた下水平フランジ部と、上側の鋼管の下端部に設けられた上水平フランジ部をボルト及びナットによって接合して前記鋼管同士を接合してなるタワー構造体の制振装置及び該制振装置を設置したタワー構造体に関する。
鋼管同士をフランジ接合したタワー構造体として、例えば図10に示すような風力発電設備51の塔体53がある。
このような風力発電設備51の塔体53は、上下に配置された複数の鋼管の鋼管端部に形成された内向きの下水平フランジ部55(断面L型フランジ)と上水平フランジ部57をボルト59及びナット61によってボルト接合されて形成されている(図11、図12参照)。
塔体の頂部に重量の大きいナセルを搭載するため、頂部を腹とするような1次モードが卓越し、強風時や地震時には頂部が大きく振動して損傷や倒壊する危険性がある。また、供用期間中の繰り返し荷重により、疲労破壊が発生する危険性がある。
上記のように、塔体は鋼管をボルト接合しただけの単純な構造であるため、塔体そのものの構造減衰は極めて低い。非特許文献1によると、実測値から同定された1次モードの減衰定数は0.2%程度である(非特許文献1参照)。
そのため、塔体に別途制振装置を設けて振動を抑制する必要がある。
風力発電設備の塔体の風や地震による振動を抑制する方法としては、頂部のナセル内部にAMD(アクティブ・マス・ダンパー)やTMD(チューンド・マス・ダンパー)を設置する方法が一般的である。
また、ビルや家屋等の建築物では、骨組み内に摩擦ダンパーを設置することにより、風や地震による振動を吸収する手法がある。
摩擦ダンパーの例としては、例えば特許文献1に「接合部の制振構造」として開示されており、具体的には「相対移動自在に重ねられた2つの部材と、前記2つの部材に圧接力を付勢する圧接力付勢部材と、を有し、前記2つの部材が振動により相対移動するときに生じる摩擦力により、前記振動のエネルギーが吸収され、前記2つの部材の相対移動量が所定の値を超えたときに前記摩擦力が生じる部位の摩擦係数が低下することを特徴とする接合部の制振構造。」(特許文献1の請求項1参照)というものである。
また、制振装置ではないが、フランジ接合部の補強方法としては、例えば特許文献2に記載された「フランジ補強治具」がある。
この「フランジ補強治具」は、フランジ接合部をまたぐようにフランジ周方向に間隔をおいて配される複数の補強部材と、フランジ部背面付根部分に当接した状態で、前記補強部材によりフランジ部背面に押し当てられる当て部材と、前記複数の補強部材を管体に固定するためのリング状の締付部材とからなるというものである。
特開2012−67805号公報 特開2006−329340号公報
山口ら,"常時微動と強制加振試験に基づく洋上風力発電設備のシステム同定",第35回風力エネルギー利用シンポジウム,pp.264-267,2013
ナセル内部にAMDやTMDを設置する方法では、塔体とは別に設備を設置することになり、高コストである。また、ナセル内の空間を制振装置が占領するため、定期点検やトラブル対応時の作業に支障が出るという問題もある。
また、特許文献1に開示された摩擦ダンパーは建物の上下に設けるものであり、摩擦ダンパーそのものが大きい。他方、塔体内部が非常に狭隘であり、特許文献1に開示されている摩擦ダンパーのような大型の装置を設置することはスペース面で無理があり、点検等の作業に支障が出る可能性もある。
また、特許文献2に記載のものは、フランジ部を補強するものであり、制振作用を期待することはできない。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、タワー構造体のフランジ接合部のような狭い空間に設置可能で、かつ簡単な機構を有し、効率的にタワー構造体の制振ができるタワー構造体の制振装置、及び該制振装置を設置したタワー構造体を提供することを目的とする。
前述のように、風力発電設備51の塔体53は、図12に示すように、鋼管端部に形成された内向きの下水平フランジ部55(断面L型フランジ)と上水平フランジ部57をボルト59及びナット61によってボルト接合されている。
このため、塔体53に風荷重や自身等によって振動が生じた場合、図13に示すように、フランジ部が開き、その後、図14に示すように開いたフランジ部が閉じるような挙動が生ずる。
そこで、発明者は、この挙動に追従して滑り摩擦が生ずるように摩擦ダンパーを設置することで、振動エネルギーを吸収して、制振作用を発現できると考えた。
本発明はこのような知見に基づくものであり、具体的には以下の構成からなるものである。
(1)本発明に係るタワー構造体の制振装置は、下側の鋼管の上端部に設けられた下水平フランジ部と上側の鋼管の下端部に設けられた上水平フランジ部とをボルト及びナットによって接合したフランジ接合部によって複数の鋼管を上下に連結してなるタワー構造体の制振装置であって、
基端側が前記下水平フランジ部に配置され、先端側に上方に向かって湾曲または屈曲して延出する上向延出部を有する下側部材と、基端側が前記上水平フランジ部に配置され、先端側に下方に向かって湾曲または屈曲して延出する下向延出部を有する上側部材と、
前記下側部材と前記上側部材のそれぞれの基端側を前記フランジ接合部を挟んで接合するボルト及びナットと、を有し、
前記下側部材と前記上側部材は、前記上向延出部と前記下向延出部が互いに当接して摩擦面を形成するように配設され、前記タワー構造体が振動して前記上水平フランジ部と前記下水平フランジ部の基部が上下方向に移動したときに前記摩擦面によってエネルギーを吸収することを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記上向延出部及び下向延出部は円弧状に湾曲する板状体からなり、前記上向延出部の内面側と前記下向延出部の外面側、又は、前記上向延出部の外面側と前記下向延出部の内面側が当接して摩擦面を形成していることを特徴とするものである。
(3)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記上向延出部は前記下水平フランジの周方向に所定の隙間を介して平行に配置された2枚の板状体からなり、前記下向延出部は前記上向延出部の2枚の板状体に挟持されるようにされた板状体からなるか、又は、
前記下向延出部は前記上水平フランジの周方向に所定の隙間を介して平行に配置された2枚の板状体からなり、前記上向延出部は前記下向延出部の2枚の板状体に挟持されるようにされた板状体からなることを特徴とするものである。
(4)また、上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のものにおいて、前記上向延出部と前記下向延出部を圧接して両者が離れるのを防止する圧接部材を設けたことを特徴とするものである。
(5)また、本発明に係るタワー構造体は、上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の制振装置を設置してなることを特徴とするものである。
(6)また、上記(5)に記載のものにおいて、制振装置がフランジ接合部の周方向の一部の領域に設置されていることを特徴とするものである。
本発明に係るタワー構造体の制振装置は、基端側が前記下水平フランジ部に配置され、先端側に湾曲または屈曲して上方に向かって延出する上向延出部を有する下側部材と、基端側が前記上水平フランジ部に配置され、先端側に湾曲または屈曲して下方に向かって延出する下向延出部を有する上側部材と、前記下側部材と前記上側部材のそれぞれの基端側を前記フランジ接合部を挟んで接合するボルト及びナットと、を有し、前記下側部材と前記上側部材は、前記上向延出部と前記下向延出部が互いに当接して摩擦面を形成するように配設され、前記タワー構造体が振動して前記上水平フランジ部と前記下水平フランジ部の基部が上下方向に移動したときに前記摩擦面によってエネルギーを吸収するようにしたので、装置そのものを非常に小型にすることができ、設置に大きな空間を必要とせず、構造減衰を向上させることができる。
また、下側部材と上側部材に、それぞれ設置状態で同軸上となるボルト挿通孔を有するようにすれば、タワー構造体のフランジ接合部に用いるボルトをそのまま利用できるため、タワー構造体そのものの設計を修正する必要がなく、工数を削減可能であり、かつ管理項目を削減可能である。
本発明の実施の形態1に係るタワー構造体の制振装置の側面図である。 図1に示したタワー構造体の制振装置の平面図である。 図1に示したタワー構造体の制振装置の配置を説明する説明図である。 図1に示したタワー構造体の制振装置の作用を説明する説明図である。 本発明の実施の形態1に係るタワー構造体の制振装置の他の態様を説明する説明図である。 本発明の実施の形態2に係るタワー構造体の制振装置の側面図である。 図6に示したタワー構造体の制振装置の斜視図である。 図6に示したタワー構造体の制振装置を取り外した状態の斜視図である。 本発明に係るタワー構造体の制振装置の配置の他の態様の説明図である。 鋼管同士をフランジ接合したタワー構造体の一例である風力発電設備の説明図である。 図10に示したタワー構造体のフランジ接合部を示す図である。 図10に示したタワー構造体を構成する鋼管同士のフランジのボルト接合を説明する説明図である。 タワー構造体が振動した際に鋼管同士のフランジ接合部に生ずる挙動を説明する説明図である(その1)。 タワー構造体が振動した際に鋼管同士のフランジ接合部に生ずる挙動を説明する説明図である(その2)。
本発明の実施の形態1に係るタワー構造体の制振装置1(以下、単に「制振装置1」という)は、図1〜図3に示すように、下側の鋼管の端部に設けられた下水平フランジ部3と、上側の鋼管の端部に設けられた上水平フランジ部5を、ボルト7及びナット9によって接合するフランジ接合部に設けられるものである。
鋼管同士をフランジ接合したタワー構造体としては、上述した風力発電設備51の塔体53の他、橋脚、鋼製煙突などが挙げられる。
本実施の形態の制振装置1は、図1、図2に示すように、基端側が下水平フランジ部3に配置され、先端側に上方に向かって湾曲して延出する上向延出部11を有する下側部材13と、基端側が上水平フランジ部5に配置され、先端側に下方に向かって湾曲して延出する下向延出部15を有する上側部材17と、下側部材13と上側部材17のそれぞれの基端側を下水平フランジ部3と上水平フランジ部5を挟んで接合するボルト7及びナット9と、を有している。
そして、下側部材13と上側部材17は、上向延出部11と下向延出部15が互いに当接して摩擦面19を形成するように配設され、上水平フランジ部5と下水平フランジ部3の基部が上下方向に移動したときに摩擦面19によってエネルギーを吸収するように構成されている。
以下、各構成を詳細に説明する。
<下側部材>
下側部材13は、基端側に下水平フランジ部3の下面に配置されて水平方向に延出する下水平延出部14を有し、先端側に上方に向かって円弧状に湾曲して上水平フランジ部5の高さまで延出する上向延出部11を有している。
下側部材13は、所定の幅を有する板状の鋼板によって形成されており、下水平延出部14には2個のボルト挿通孔(図示なし)が形成されている。
水平延出部と下水平フランジ部3の下面との間には高さを調整する高さ調整板20が設けられている。
なお、下側部材13の基端側とは、制振装置1をタワー構造体におけるフランジ接合部に設置した状態で下水平フランジ部3の基部側になる側をいい、下側部材13の先端側とは、同様の状態で下水平フランジ部3の径内方向となる側をいう。
<上側部材>
上側部材17は、基端側に上水平フランジ部5の上面に配置されて水平方向に延出する上水平延出部18を有し、先端側に下方に向かって円弧状に湾曲して下水平フランジ部3の位置まで延出する下向延出部15を有している。
上側部材17は、下側部材13と同様に所定の幅を有する板状の鋼板によって形成されており、上水平延出部18にはボルト挿通孔(図示なし)が形成されている。ボルト挿通孔は、下側部材13と同様に2個形成されており、その径も下側部材13のボルト挿通孔と同じである。
なお、上側部材17の基端側とは、上述した下側部材13の基端側と同様に、制振装置1をタワー構造体におけるフランジ接合部に設置した状態で上水平フランジ部5の基部側になる側をいい、上側部材17の先端側とは、同様の状態で上水平フランジ部5の径内方向となる側をいう。
<摩擦面>
摩擦面19は、上向延出部11と下向延出部15が互いに当接して形成されるものであり、本実施の形態では、上向延出部11の内面と下向延出部15の外面とが当接して摩擦面19を形成している。摩擦面19を形成するため、上向延出部11の内面と下向延出部15の外面とが同心円の円弧となっている。←適否をご検討下さい。
なお、摩擦面19は、上向延出部11の外面と下向延出部15の内面とが当接して摩擦面19を形成するようにしてもよい。
<ボルト及びナット>
ボルト7は、下側部材13、上側部材17、下水平フランジ部3及び上水平フランジ部5のボルト挿通孔に挿通され、ナット9によって締結され、これによってフランジ接合部を構成すると共に制振装置1をフランジ接合部に固定する機能を有する。
ボルト7は、タワー構造体の下水平フランジ部3と上水平フランジ部5を固定するボルトと同径で、長さが長いものである。そして、大型の風力発電設備の場合、ボルト径は30〜50mmであるため、ボルト7はこのボルト径と同径のものであることが必要である。
<制振装置の配置>
制振装置1の配置に関し、上水平フランジ部5と下水平フランジ部3を結合するボルト7を図11のように均等配置するのではなく、例えば図3に示すように、周方向で2本ずつを一つの組みとして、組となっているボルト7同士の間隔が狭く、組同士の間の間隔が広いような不連続なボルト配置をすると、間隔の広い組同士の間の変形が大きくなる。そこで、このようなこの変形量の大きい箇所に本発明による制振装置1を取り付けることで、効率的に減衰効果を増加させることが可能である。なお、図3においては、制振装置1を固定するボルト7は図示を省略している。
<作用の説明>
風荷重が作用すると、上述したように、上水平フランジ部5及び下水平フランジ部3は変形し、上水平フランジ部5と下水平フランジ部3の基部が開こうとし、次にこの開きが閉じようとする。
前記基部が開いたときには、図4に示すように、制振装置1の上側部材17の基部側が持ち上げられる一方下側部材13の基部側が押し下げられるため、上向延出部11は上方に向かって移動し、逆に下向延出部15は下方に向かって移動する。
他方、前記基部が閉じるときには、上記の逆の動きによって、上向延出部11は下方に向かって移動し、逆に下向延出部15は上方に向かって移動する。
そして、上向延出部11と下向延出部15の互いに反対の上下移動の際に、両者は摩擦面19で摺動して滑り摩擦によって振動エネルギーを吸収する。
以上のように、本実施の形態の制振装置1は、タワー構造体のフランジ接合部に簡易かつコンパクトに取り付け可能な形状を有するため装置そのものが非常に小型であり、設置に大きな空間を必要とせず、構造体の振動を減衰させる効果を奏することができる。
また、上側部材17と下側部材13に、それぞれ設置状態で同軸上となる少なくとも2個のボルト挿通孔を設けているので、タワー構造体のフランジ接合部に用いるボルト孔をそのまま利用できる。
なお、図5に示すように、上向延出部11と下向延出部15に縦方向に長い長穴21を設け、長穴21に上向延出部11と下向延出部15を圧接して両者が離れるのを防止する圧接部材としての圧接用ボルト・ナット23を設けるようにしてもよい。
[実施の形態2]
本実施の形態を図6〜図8に基づいて以下に説明するが、図6〜図8において実施の形態1と同一部分や対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施の形態の制振装置25は、図6〜図8に示すように、下側部材27が下基部板29と、下基部板29に溶接接合された2枚の下L字状板31とからなり、上側部材33が上基部板35と上基部板35に溶接接合された上L字状板37からなるものである。
2枚の下L字状板31は、下水平フランジ部3の周方向に所定の隙間を介して下水平片部32が下基部板29に溶接接合され、上方に延出する上向延出部としての上向片部39には上下に長い長穴41が形成されている。
また、上L字状板37の上水平片部38は上基部板35に溶接接合され、下方に延出する下向延出部としての下向片部43には上下に長い長穴45が形成されると共に下向片部43は2枚の上向片部39の隙間に挿入されている。
上向片部39及び下向片部43の長穴41、45には、図6に示すように、圧接用ボルト・ナット23が設けられ両者が圧接するようにしている。
本実施の形態の制振装置25の基本的な作用は実施の形態1と同様であるが、本実施の形態の制振装置25においては、下向片部43の両面が摩擦面19となり、効率的なエネルギー吸収ができる。また、下向片部43を2枚の上向片部39で挟持するようにしているので、両者の接触を安定して行わせることができるので、エネルギー吸収を安定的に行うことができるという効果を奏する。
なお、上記の実施の形態1、2の説明では、フランジ接合部の全周に亘って制振装置1、25を設ける例を示したが、風力発電設備のように卓越する風向が限定されている場合、振動の発生する方向は限定される。そして、卓越風向は既存の風況観測データに基づき特定することができるので、その方向が特定できれば、振動の方向が明確になる。このような場合には、図9に示すように、フランジ接合部の全周ではなく、周方向の特定の領域に局所的に制振装置1を設置することで、効率的な構造減衰向上が可能になる。
また、本発明による制振装置1、25は、タワー構造体の高さ方向の全てのフランジ接合部に設置する必要はなく、高さ方向に偏分布させて設置することが可能である。
タワー構造体のフランジ接合部の中でも、変形量の大きい部分であるほど、本発明の制振効果は大きい。その意味で、曲げモーメントが大きく、かつ断面係数の小さい層のフランジ接合部に設けるのが最も効果的である。
そして、本発明の制振装置1、25は、フランジ接合部を挟むようなごく小さい形状であるため、所望の箇所に設置が可能であり、極めて効率的である。
1 制振装置
3 下水平フランジ部
5 上水平フランジ部
7 ボルト
9 ナット
11 上向延出部
13 下側部材
14 下水平延出部
15 下向延出部
17 上側部材
18 上水平延出部
19 摩擦面
20 高さ調整板
21 長穴
23 圧接用ボルト・ナット
25 制振装置(実施の形態2)
27 下側部材
29 下基部板
31 下L字状板
32 下水平片部
33 上側部材
35 上基部板
37 上L字状板
38 上水平片部
39 上向片部
41 長穴
43 下向片部
45 長穴
<従来例>
51 風力発電設備
53 塔体
55 下水平フランジ部
57 上水平フランジ部
59 ボルト
61 ナット

Claims (6)

  1. 下側の鋼管の上端部に設けられた下水平フランジ部と上側の鋼管の下端部に設けられた上水平フランジ部とをボルト及びナットによって接合したフランジ接合部によって複数の鋼管を上下に連結してなるタワー構造体の制振装置であって、
    基端側が前記下水平フランジ部に配置され、先端側に上方に向かって湾曲または屈曲して延出する上向延出部を有する下側部材と、
    基端側が前記上水平フランジ部に配置され、先端側に下方に向かって湾曲または屈曲して延出する下向延出部を有する上側部材と、
    前記下側部材と前記上側部材のそれぞれの基端側を前記フランジ接合部を挟んで接合するボルト及びナットと、を有し、
    前記下側部材と前記上側部材は、前記上向延出部と前記下向延出部が互いに当接して摩擦面を形成するように配設され、前記タワー構造体が振動して前記上水平フランジ部と前記下水平フランジ部の基部が上下方向に移動したときに前記摩擦面によってエネルギーを吸収することを特徴とするタワー構造体の制振装置。
  2. 前記上向延出部及び下向延出部は円弧状に湾曲する板状体からなり、
    前記上向延出部の内面側と前記下向延出部の外面側、又は、前記上向延出部の外面側と前記下向延出部の内面側が当接して摩擦面を形成していることを特徴とする請求項1記載のタワー構造体の制振装置。
  3. 前記上向延出部は前記下水平フランジの周方向に所定の隙間を介して平行に配置された2枚の板状体からなり、前記下向延出部は前記上向延出部の2枚の板状体に挟持されるようにされた板状体からなるか、又は、
    前記下向延出部は前記上水平フランジの周方向に所定の隙間を介して平行に配置された2枚の板状体からなり、前記上向延出部は前記下向延出部の2枚の板状体に挟持されるようにされた板状体からなることを特徴とする請求項1記載のタワー構造体の制振装置。
  4. 前記上向延出部と前記下向延出部を圧接して両者が離れるのを防止する圧接部材を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のタワー構造体の制振装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の制振装置を設置してなることを特徴とするタワー構造体。
  6. 制振装置がフランジ接合部の周方向の一部の領域に設置されていることを特徴とする請求項5記載のタワー構造体。
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