JP2507655B2 - 薄板材の分離供給装置 - Google Patents

薄板材の分離供給装置

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JP2507655B2
JP2507655B2 JP7400290A JP7400290A JP2507655B2 JP 2507655 B2 JP2507655 B2 JP 2507655B2 JP 7400290 A JP7400290 A JP 7400290A JP 7400290 A JP7400290 A JP 7400290A JP 2507655 B2 JP2507655 B2 JP 2507655B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、例えば半導体素子を装着するためのリー
ドフレームなど、積重ねられた薄板材を1枚宛分離して
送出すようにした、薄板材の分離供給装置に関する。
〔従来の技術〕
第6図及び第7図は、従来の薄板材の分離供給装置の
一部断面した正面図及び側面図であり、図は薄板材とし
て、半導体素子を固着するための複数のダイパツドが形
成されたリードフレームの場合を示す。1は薄板(厚さ
0.15〜0.25mm)からなるリードフレームで、多数枚(例
えば200枚が積重ねられフレーム重ね体1Aをなしてい
る。
2は固定枠で、両側板2bが設けられている。3はフレ
ーム重ね体1Aのフレームマガジン、4はフレーム重ね体
1Aを支持していて上昇させる押上げ具で、エアシリンダ
などによる昇降される。5は1枚目のリードフレーム1
を吸着する吸着具で、マニホルド7からのホース6が接
続されている。マニホルド7は、真空ポンプからの配管
8が接続されていて真空引きする。9は偏心カムで、電
動機10に減速歯車装置1を介し、その出力軸12に固定さ
れている。13は固定枠2に固定された取付枠2Aに上下動
可能に支持された可動枠で、下端の支持体14に吸着具5
を取付けている。15は可動枠13に回転自在に支持された
カムローラで、ころがり軸受からなり偏心カム9の外周
に接しており、可動枠13に上昇,下降運動(ストローク
L=11mm)を伝える。16は発光素子16aと受光素子16bと
からなる検出センサで、重ね体1Aの最上部のリードフレ
ーム1が所定上昇位置に至ると検出信号を出し、押上げ
具4の上昇を停止させる。17は吸着具5に吸着され分離
上昇されたリードフレーム1をA方向に押出す押出し具
である。18は出力軸12に固定されたスリツト円板、19は
このスリツト円板に対応し取付枠2Aに取付けられたフオ
トセルで、スリツト円板18が1回転(つまり、可動枠13
が下降してから上死点に戻る)すると、検出信号を出し
電動機10を停止させる。
20aは押上げられたリードフレーム重ね体1Aを両側か
ら案内する1対の案内板で、両端が取付板20bを介し両
側板2bに取付けられている。
上記従来装置の動作は、次のようになる。まず、偏心
カム9により、カムローラ15,可動枠13を介し吸着具5
が上昇し、上死点で待機している。押上げ具4によりフ
レーム重ね体1Aを上昇させ、所定上昇位置に至ると、検
出センサ16の作動により停止される。つづいて、電動機
10を始動し偏心カム9が回転され、吸気具5が下降し最
上部のリードフレーム1を吸着し、上昇に転じ上死点に
至り停止する。次に、押出し具17が前進し、リードフレ
ーム1をA方向に送出し次工程に供給する。
第8図に示すように、リードフレーム1のダイパツド
1aには銀めつきが施されてあり、これが鎖線で示すよう
に裏面に回り込み、付着銀めつき1bとなつていることが
ある。このため、1枚目と2枚目のリードフレーム1が
銀めつき同志のくつつきで分離できないことがある。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のような従来の薄板材の分離供給装置では、最上
部のリードフレーム1を吸着具5で吸着し持上げると、
2枚目さらには3枚目のリードフレーム1がくつついた
まま同時に持上げられることがあつた。この状態で次工
程へ送出すと、途中で詰まりが生じて装置が停止し、ま
た、高価なリードフレーム1を破損するという問題点が
あつた。
この発明は、このような問題点を解決するためになさ
れたもので、積重ねられた薄板材の最上部の1枚目が確
実に分離されて持上げられ、送出され安定して供給さ
れ、詰まりが生じ停止することがなく、生産性を向上し
信頼性の高い薄板材の分離供給装置を得ることを目的と
している。
〔課題を解決するための手段〕
この発明にかかる薄板材の分離供給装置は、偏心カム
の回転によりカムローラを介し可動枠を上下動させ、こ
の可動枠に取付けたクランプ装置を上昇,下降させるよ
うにしている。クランプ装置は、カム軸に固定したクラ
ンプ爪用カムと分離爪上下動カム及び分離爪差込用カム
とを回転させるようにしている。クランプ爪用カムの回
転で1対のクランプ爪が1枚目の薄板材を挾付け、次に
押上げ具が下がり、可動押えピン57に押し下げられて、
両側部を上方へ湾曲させ、2枚目の薄板材の両側部から
間隔をあけるようにしている。また、分離爪差込用カム
の回転で両側の分離爪が内方に移動し、1枚目の薄板材
の両側下に差込まれる。こうして、1枚目の薄板材はク
ランプ爪の挾付けと、下方から分離爪で受けられて分離
上昇され、押出し具で押出されるようにしたものであ
る。
〔作用〕
この発明においては、1枚目の薄板材の中央部を可動
押えピンで押えておき、クランプ爪により両側より挾付
け両側部を上方に湾曲させる。この1枚目の薄板材の両
側部と2枚目の薄板材の両側部とのすき間に1対の分離
爪を差込む。ここで、クランプ装置を上昇させ、分離爪
は相対的に下降させ2枚目に当てておく、これにより、
1枚目の薄板材は分離上昇される。つづいて、分離爪を
上昇し、クランプ爪を開放し、薄板材の両側部下方を分
離爪で受ける。次に、押出し具を前進させ薄板材を送出
す。
〔実施例〕
第1図,第2図及び第3図は、この発明による薄板材
の分離供給装置の一実施例を一部断面して示す正面図,
側面図及びクランプ装置の拡大側面図である。図は薄板
材としてリードフレーム1の場合を示し、フレームマガ
ジン3のリードフレーム1のフレーム重ね体1Aを、押上
げ具4で押上げている。21は固定枠で、両側板21aにそ
れぞれ取付板62を固定している。両取付板62間には前後
1対の支持板63が取付けられている。22は各支持板63に
固定され、フレームマガジン3から上昇されたフレーム
重ね体1Aを導く1対宛の案内片である。
23は固定枠21に固定された固定板24に取付けられた取
付枠、25は取付枠23に取付けられた第1の電動機で、減
速歯車装置26を介し出力軸27を回転させる。28は出力軸
27に固定された偏心カム、29は取付枠23に上下動自在に
支持された可動枠、30はこの可動枠29に支持され偏心カ
ム28の外周に接するカムローラで、例えばころがり軸受
からなり、偏心カム28の回転により可動枠29を上下動さ
せる。出力軸27にはスリツト円板18が取付けられてお
り、これに対応してフオトセル19が取付枠23に固定され
ていて、スリツト円板18が1回転(つまり、可動枠29が
下降してから再び上死点に戻る)すると、検出信号を出
し電動機25を停止させる。
31は可動枠29に取付けられたクランプ装置で、次のよ
うに構成されている。32は可動枠29に取付けられ上下動
される(例えばストロークL=11mm)枠体、33はこの枠
体に軸受を介し支持されたカム軸、34は枠体32に取付け
られた第2の電動機で、例えばパルスモータからなり、
減速歯車装置35,軸継手36を介しカム軸33を回転させ
る。37及び38はカム軸33に固定された第1のフオトカム
及び第2のフオトカム、39及び40は第1のフオトセル及
び第2のフオトセルで、フオトカム37,38の回動位置に
より第2の電動機34を始動及び停止させる。カム軸33に
は、両側1対宛のクランプ用カム41,両側の分離爪差込
用カム42及び分離爪上下動カム43が固定されている。44
は枠体32に固定された支持ボルト45により中間部で回動
可能に支持された、1対宛両側1組のクランプ爪で、第
3図に示すように形成されている。すなわち、46は双方
のクランプ爪44の上端に支持されたカムローラで、それ
ぞれ対応するクランプ用カム41の外周に接している。カ
ム41は偏心させてあり、外周で段差Sが例えば0.5mmに
なるようにしている。1対のクランプ爪44間に引張りば
ね47がかけられ、カムローラ46をカム41に圧接させてい
る。クランプ爪44の下端の爪片44aの内面は、開いた状
態で、フレーム重ね体1Aの側面垂直線に対し、約7°の
クランプ角θに形成しており、両クランプ爪44を内方に
閉じ回動したとき、最上部の1枚目のリードフレーム1
のみの両側を挾付けるようにしている。
第1図,第2図に返り、48は両側1対の分離爪で、内
方に複数の爪片48aが延びている(第4図参照)。49は
下端に分離爪48を固定しており、上昇,下降及び内方へ
の差込みをさせる1対宛の支持棒、50は1対の可動支持
腕で、双方がヒンジ51手段を介し上下方向に回動可能に
連結されており、各支持棒49の上端を固定支持してい
る。52は枠体32に内方への移動可能に支持された両側1
対宛のスライド軸受で、支持棒49を上下動自在に、か
つ、内方への水平回動可能に案内している。53はヒンジ
手段51のヒンジ軸51aに支持されたカムローラで、分離
爪上下動カム43の外周に接しており、可動支持腕50,支
持棒49を介し分離爪48を所定ストロークl(例えば8.5m
m)の上下動させる。54はカムローラ53を分離爪上下動
カム43に圧接させる引張ばね、55はスライド軸受52部に
支持され、分離爪差込用カム42の外周に接するカムロー
ラで、スライド軸受52,支持棒49を介し分離爪48を差込
みのほぼ水平移動させる。56は対応する両側のスライド
軸受52部間に掛けられた引張りばねで、カムローラ55を
分離爪差込用カム42に圧接させる。
次に、57は枠体32に軸受58を介し上下動可能に支持さ
れた可動押えピンで、常時は圧縮ばね59により押下げら
れている。第5図(a)に示すように、可動押えピン57
の上部には止め輪60がはめられており、ストロークhが
例えば2mmに規制されている。61は枠体32に固定された
近接スイツチで、上昇位置検出センサをなし、フレーム
重ね体1Aが上昇され押えピン57が接して押上げられると
作動し、押上げ具4の押上げ駆動を停止させる。これに
より、1枚目のリードフレーム1は所定上昇位置に維持
される。
上記一実施例の分離供給装置の動作を、第5図により
順に説明する。まず、(a)図に示すように、クランプ
装置31が下死点に下降されてある。押上げ具4によりフ
レーム重ね体1Aが上昇され、可動押えピン57がストロー
クh(約2mm)押上げられると、近傍スイツチ61が作動
し、押上げ具4の上昇が停止される。そこで、カム軸33
が回転され、クランプ用カム41により1対宛のクランプ
爪44が挾付け回転され、1枚目のリードフレーム1を両
側から挾む。
つづいて、(b)図のように、押上げ具4がt(約2m
m)寸法下降する。すると、1枚目のリードフレーム1
は中央部が押えピン57で押下げられるので、両側部の下
方に約2mmのすき間t1(約2mm)があけられて湾曲する。
ついで、(c)図に示すように、分離爪差込用カム42
の回転により1対の分離爪48の爪片48aが、1枚目のリ
ードフレーム1の両側部下のすき間に差込まれる。
さらに、偏心カム28(第1図参照)の180°回転によ
り、(d)図のようにクランプ装置31全体が上昇(例え
ば11mm)する。同時に分離爪上下動カム43の回転によ
り、分離爪48が相対的に下降(例えば8.5mm)し、2枚
目のリードフレーム1が1枚目にくつついて上昇しない
ように押えておく。
そこで、(e)図のように、分離爪上下動カム43の回
転により、分離爪48が相対的に上昇(例えば8.5mm)
し、爪片48aが1枚目のリードフレーム1の両側部下に
至る。
つづいて、クランプ用カム41の回転により、(f)図
のように、クランプ爪44が広がり回動し、湾曲していた
リードフレーム1は挾付けが解かれ平板状に戻り、双方
の爪片48a上に受けられる。このクランプ爪44を開かせ
た時点で、フオトカム37によりフオトセル39が作動し、
この信号により第2の電動機の回転を停止させる。
次に、(g)図に正面図で示すように、押出し具17に
よりリードフレーム1を矢印A方向に送出し、次工程
(例えばダイボンド工程)へ供給する。このとき、クラ
ンプ爪44と分離爪48はリードフレーム1の送出しの案内
体となる。
なお、上記実施例では積重ねられた薄板材として、リ
ードフレームの場合を示したが、これに限らず、積重ね
られるとくつつきやすい薄板材、例えばめつき工程の薄
板材などにも適用できるものである。
また、上記実施例では、重ね体1Aが所定位置に上昇す
ると、これを検出し押し上げ具4の上昇を停止させる上
昇位置検出センサとして、押えピン57の上昇を近接スイ
ツチ61で検出するようにしたが、これに限らず、1枚目
の薄板材が所定位置に上昇すると、これを検出し信号を
出す、例えば光電手段による検出センサであつてもよ
い。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば、偏心カム手段によ
り可動枠を上下動させ、この可動枠に取付けたクランプ
装置を上昇,下降するようにしている。クランプ装置
は、カム軸にクランプ用カムと、分離爪開閉カム及び分
離爪上下動カムとを固定していて回転させており、押上
げ具により薄板材の重ね体を押上げ、クランプ装置の下
降と1対のクランプ爪の挾付けにより1枚目の薄板材の
両側を挾付け両側部を上方に湾曲させる。ついで、1対
の分離爪の差込み移動により1枚目の薄板材の両側部下
に差込み、2枚目と分離し、クランプ装置の上昇により
1枚目の薄板材を持上げ、押出し供給するようにしたの
で、1枚目の薄板材が確実に分離して送出され、薄板材
が損傷することなく安定して供給され、生産性を向上し
信頼性が高められる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、この発明の一実施例による薄板材
の分離供給装置の一部断面した正面図及び側面図、第3
図は第2図のクランプ爪と分離爪部の拡大図、第4図は
第3図のクランプ爪と分離爪によりリードフレームを分
離して持上げた状態の部分斜視図、第5図は第1図及び
第2図の装置による薄板材の分離供給動作を順に示す説
明図、第6図及び第7図は従来の薄板材の分離供給装置
の一部断面にした正面図及び側面図、第8図は第7図の
吸着具によりリードフレームを分離している状態を示す
斜視図である。 1……リードフレーム(薄板材)、1A……フレーム(薄
板材)重ね体、4……押上げ具、17……押出し具、23…
…取付枠、25……第1の電動機、28……偏心カム、29…
…可動枠、31……クランプ装置、32……枠体、33……カ
ム軸、34……第2の電動機、41……クランプ用カム、42
……分離爪差込用カム、43……分離爪上下動カム、44…
…クランプ爪、44a……爪片、48……分離爪、48a……爪
片、49……支持棒、50……可動支持腕、52……スライド
軸受、57……可動押えピン、59……圧縮ばね、61……近
接スイツチ(検出センサ) なお、図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄板材の重ね体を押上げる押上げ具、 取付枠の取付けられた第1の電動機駆動手段により回転
    される偏心カム、 上記取付枠に上下動可能に支持され、上記偏心カムの回
    転により上昇,下降される可動枠、 この可動枠に固定され共に上昇,下降される枠体と、こ
    の枠体に支持され第2の電動機駆動手段により回転され
    るカム軸と、このカム軸に固定されたクランプ用カム,
    分離爪差込み用カム及び分離爪上下動カムと、上記枠体
    に中間部で回動可能に支持され、上記クランプ用カムの
    回転に連動し、下部が挾付け回動され、上記重ね体の上
    部1枚目の薄板材を両側より挾付け、両側部を上方に湾
    曲させるための1対宛のクランプ爪と、上記枠体に上下
    動及び差込み動可能に支持されていて、複数宛の爪片が
    上記重ね体の両側に外方から対向しており、上記分離爪
    上下動カムの回転に連動し、枠体に対し相対的下降し、
    上記分離爪差込み用カムの回転に連動し、上記1枚目の
    薄板材の湾曲した両側部下に上記爪片を差込ませる両側
    1対宛の分離爪と、上記枠体に上下動可能に保持され、
    常時はばね手段により下降位置にされており、上記押上
    げ具により押上げられた薄板材の重ね体の1枚目の中央
    部上を押えておく複数の可動押えピンとからなるクラン
    プ装置、 上記重ね体の上部が所定上昇位置に至ると、これを検出
    し信号を出し、上記押上げ具の押上げを停止させる検出
    センサ、 及び上記クランプ爪と分離爪と可動押えピンとにより湾
    曲して挾付け支持され、クランプ装置の上昇で持上げら
    れた1枚目の薄板材が、上記クランプ爪の挾付け解除で
    平板状に戻ると、この状態の薄板材を水平方向に押出し
    供給する押出し具を備えた薄板材の分離供給装置。
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