JP2507237B2 - 油圧制御弁装置 - Google Patents

油圧制御弁装置

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JP2507237B2
JP2507237B2 JP62138234A JP13823487A JP2507237B2 JP 2507237 B2 JP2507237 B2 JP 2507237B2 JP 62138234 A JP62138234 A JP 62138234A JP 13823487 A JP13823487 A JP 13823487A JP 2507237 B2 JP2507237 B2 JP 2507237B2
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秀行 赤羽
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、車両、例えば農業用トラクタの変速機構に
関し、特に、かかる変速機構に付設される油圧制御弁装
置に関する。
従来技術 農業用トラクタにおいては、車体後部にミッションケ
ースが搭載され、エンジン動力が該ミッションケース内
の変速機構によって変速された後、後輪、前輪および該
トラクタに連結された作業機に伝達されるようになって
いる。
ところで、前記変速機構として、複数の油圧クラッチ
を内蔵し、該油圧クラッチの断接の選択により、常時噛
合っている複数のギヤ列の中のひとつを選択し変速する
油圧クラッチ式変速装置を採用したものが従来知られて
おり、例えば実公昭59-16590号公報に記載されている。
この動力伝達装置においては、ミッションケース内にギ
ヤポンプが設けられ、またミッションケースの外壁に油
圧制御弁装置が設けられている。そして前記ギヤポンプ
で加圧された作動油がミッションケース内に設けられた
油路板内の油路を経て、いったんミッションケースの外
部に出て前記油圧制御弁装置に入り、該制御弁から再び
ミッションケース内に入り、前記油路板内の別の選択さ
れた油路を通って選択された油圧クラッチに送り込ま
れ、これにより該油圧クラッチが接続するようになって
いる。
発明が解決しようとする問題点 上記従来の動力伝達装置においては、ポンプからの吐
出油が油路板内の油路を通っていったん外部の油圧制御
弁装置に行き、該制御弁装置から再びミッションケース
内に入り、油路板内の油路を通って油圧クラッチに行く
ので、油路が長く複雑になり、工作も面倒である。
また、油圧制御弁装置は一般に油圧調整弁と油圧配分
弁を含み、比較的大型になるので、前記のようにミッシ
ョンケースの外部に設けざるを得なかった。
問題点を解決するための手段および作用効果 本発明はこのような不具合を解消するための油圧制御
弁装置の改良に係り、複数の油圧変速クラッチを有する
変速軸が変速機構ケース壁に回転軸に枢支された車両用
変速機構に付設される油圧制御弁装置において、油圧を
一定圧に制御する油圧調整弁と該油圧調整弁を経た油圧
を前記油圧変速クラッチのいずれか1つに選択的に配分
する油圧配分弁とが制御弁本体に組込まれ、前記変速軸
が貫通された前記制御弁本体およびその外面を覆う制御
弁カバーが前記変速機構ケース壁に着脱自在に装着さ
れ、前記制御弁本体内ならびに制御弁カバー内および両
者の合せ面に、前記油圧調整弁および油圧配分弁に連通
する油路が形成されたことを特徴とするものである。
本発明では、前記したように、油圧を一定圧に制御す
る油圧調整弁と該油圧調整弁を経た油圧を前記油圧変速
クラッチのいずれか1つに選択的に配分する油圧配分弁
とを制御弁本体に組込み、前記変速軸が貫通された前記
制御弁本体およびその外面を覆う制御弁カバーを前記変
速機構ケース壁に着脱自在に装着したため、前記油圧調
整弁および油圧配分弁間の油路を頗る簡単にかつ容易に
低コストで形成でき、また小型、軽量化した油圧制御弁
装置を変速機構ケース内にコンパクトに組付けることが
できるとともに、前記油圧配分弁から前記油圧変速クラ
ッチに通ずる油路を短縮することができる。
また本発明では、前記油圧調整弁からの調整残油を潤
滑油として前記制御弁本体貫通変速軸に導く通路が前記
制御弁本体に設けたため、前記制御弁本体を貫通する変
速軸に導く通路を大巾に短縮し、簡素化することができ
る。
さらに本発明においては、前記油圧調整弁からの調圧
残油を排出出口を前記制御弁本体に設けた複数系統の潤
滑油通路に連通したため、該複数系統の潤滑油通路を簡
素化することができるとともにこれらの潤滑油通路を短
縮することができる。
実施例 第1図は本発明を適用した農業用トラクタの側面図
で、車体フレーム1の前部に前輪2、後部に後輪3が装
架されている。車体フレーム1の前方上部にはエンジン
4が搭載され、該エンジン4の出力軸5はフライホイー
ル6を介してプロペラシャフト7に連結され、プロペラ
シャフト7の後端はミッションケース8の入力軸01に連
結されている。ミッションケース8は主クラッチケース
10、主ミッションケース11、スペーサハウジング12およ
び副ミッションケース13から成り、車体フレーム1に固
定され、内部に後述する動力伝達装置が内蔵されてい
る。前記入力軸01に入力されたエンジン動力は、上記動
力伝達装置を経て適宜変速された後、後車軸14、PTO軸0
10および前輪駆動軸08に出力される。PTO軸010はこのト
ラクタの後部に連結されるロータリ作業機等の作業機に
動力を伝達する。前輪駆動軸08は、前輪駆動プロペラシ
ャフト17を介して前輪2に動力を伝達する。18は油圧シ
リンダで、リフトアーム19を介して前記作業機を昇降さ
せる。20は座席、21はハンドルである。
第2図はミッションケース8内の動力伝達装置の前部
を示す断面図である。図示のように入力軸01、主軸02、
カウンタ軸03、PTOカウンタ軸09、制御用ポンプ軸011、
作業機用ポンプ軸012の各軸が互いに平行に配列されて
いる。PTOカウンタ軸09は前記PTO軸010に接続されてい
る。
前述のようにプロペラシャフト7に連結された入力軸
01は、主ミッションケース11とこれに固定された主クラ
ッチケース10とに軸受を介して回転自在に枢支されてい
る。主クラッチケース10には湿式多板型の主クラッチ22
が設けられており、該主クラッチ22の駆動部材23に連結
された歯車24が、前記入力軸01に装着された歯車25と噛
合っている(ただし、図面においては両歯車24、25を離
して図示してある)。主クラッチ22の被駆動部材26は、
主ミッションケース11を貫通して主クラッチケース10内
に延びている主軸02の端部に装着されており、駆動部材
23と被駆動部材26とにはそれぞれ互い違いに配列された
複数のクラッチ板27が軸線方向に変位可能に設けられて
いる。この主クラッチ22は車両に設けられたペダル等の
操作部材を操作することにより接離する。すなわち上記
操作部材に連動する作動機構28を介して圧接板29が軸線
方向に移動し、該圧接板29によりクラッチ板27が互いに
圧接することにより主クラッチ22が接続し、圧接板29が
後退すると主クラッチ22が遮断される。主クラッチ22が
接続すると入力軸01の回転が主クラッチ22を介して主軸
02に伝達される。
主ミッションケース11内には前記主軸02に隣接してこ
れに平行にカウンタ軸03が配設されており、これらの軸
02,03は前端部をそれぞれ軸受30および軸受31を介して
主ミッションケース11の前壁11aに支承され、後端部を
それぞれ軸受32および軸受33を介してスペーサハウジン
グ12の軸受壁部12aに支承されている。
主軸02の後端は前記軸受壁部に12aを貫通してスペー
サハウジング12内に延び、この部分に低速(1速)油圧
変速クラッチ34が設けられている。低速油圧変速クラッ
チ34は、主軸02に固着された有底筒状の駆動部材35を備
え、該駆動部材35によって形成された環状のシリンダ部
に作動部材36がピストン状に嵌装されている。この作動
部材36はスプリング37によって駆動部材35の底壁部の方
へ付勢されており、該底壁部と作動部材36との間に、主
軸02に形成された油通路38を通じて、油圧を供給できる
ようになっている。駆動部材35に隣接して主軸02上に低
速変速駆動歯車G21がニードル軸受43を介して回転自在
に装着されている。該歯車G21には低速油圧変速クラッ
チ34の被駆動部材39が一体に形成され、駆動部材35のシ
リンダ部内に入り込んでいる。そして駆動部材35の内周
面と被駆動部材39の外周面とにそれぞれ多数のクラッチ
板40.40が、交互にかつ軸線方向に変位可能に、スプラ
インを介して受容されている。
低速油圧変速クラッチ34は上記のように構成されてい
るので、変速操作によりオイルがクラッチ油通路38を通
じて作動部材36の背後に供給されると、作動部材36が油
圧により前方へ押され、駆動側のクラッチ板40と被駆動
側のクラッチ板40を互いに圧接させる。従って主軸02の
回転が駆動部材35、被駆動部材39を介して歯車G21に伝
達され、歯車G21が主軸02と一体的に回転する。歯車G21
はカウンタ軸03に固定された低速変速被駆動歯車G31と
噛合っているので、低速油圧変速クラッチ34が係合する
ことによりカウンタ軸03は歯車G21と歯車G31の歯数比に
応じた減速比で回転駆動される。
カウンタ軸03の前端部に2速油圧変速クラッチ46およ
び3速油圧変速クラッチ47が設けられている。これらの
油圧変速クラッチ46,47はいずれも前記低速油圧変速ク
ラッチ34と全く同様に構成されている。ただし駆動側と
被駆動側が低速油圧変速クラッチ34とは逆になってお
り、例えば2速油圧変速クラッチ46ではカウンタ軸03に
遊嵌された歯車G32に一体に形成された駆動部材48か
ら、前述したようなクラッチ板を介して、カウンタ軸03
に固着された被駆動部材49に回転が伝達される。歯車G3
2は主軸02に取付けられた歯車G22と噛合っており、2速
油圧変速クラッチ46が接続状態になると主軸02の回転が
歯車G22、歯車G32、駆動部材48、被駆動部材49を介して
カウンタ軸03に伝達される。3速油圧変速クラッチ47に
ついても同様に主軸02の回転が歯車G23、歯車G33、3速
油圧変速クラッチ47を介してカウンタ軸03に伝達され
る。
主軸02の中間部にも前記低速油圧変速クラッチ34と同
じ構成の4速兼後進変速クラッチ50が、その駆動部材を
主軸02に取付けて設けられている。該クラッチ50の被駆
動部材は、主軸02に遊嵌された後進駆動歯車G2Rと一体
に形成されている。歯車G2Rはまた4速駆動歯車G24と一
体をなしている。一方、カウンタ軸03には歯車G2Rと図
示してないアイドル歯車を介して係合する歯車G3Rと、
歯車G24と噛合う歯車G34が遊嵌されている。歯車G3Rと
歯車G34は互いに向い合った同径のボス部を有し、これ
らのボス部の間に挟まれて同径のカラー部材51がカウン
タ軸03にこれと一体に回転するように固定されている。
両歯車G34、G3Rの前記ボス部の外周面およびカラー部材
51の外周面にはそれぞれスプラインが刻設されており、
このスプラインと嵌合して両ボス部およびカラー部材51
上を前後に摺動できる環状のセレクタ52が設けられてい
る。そしてセレクタ52が歯車G34とカラー部材51とにま
たがる位置に在る時には歯車G34がセレクタ52、カラー
部材51を介してカウンタ軸03に連結され、セレクタ52が
歯車G3Rとカラー部材51にまたがる位置に在る時には歯
車G3Rがカウンタ軸03に連結される。
従って、セレクタ52を歯車G34側に移動させてクラッ
チ50を係合させると、主軸02の回転がクラッチ50、歯車
G2R、歯車G24、歯車G34、セレクタ52、カラー部材51を
介して増速されてカウンタ軸03に伝達される。セレクタ
52を歯車G3R側に移動させてクラッチ50を係合させる
と、主軸02の回転がクラッチ50、歯車G2R、アイドル歯
車、歯車G3R、セレクタ52、カラー部材51を介してカウ
ンタ軸03に伝達され、カウンタ軸03は後進方向に回転駆
動される。
以上から分かるように、エンジン動力は主クラッチ22
を介して主軸02に伝えられ、油圧変速クラッチ34、46、
47、50を選択的に係合させることによりそれぞれ所定の
変速比で主軸02からカウンタ軸03に伝達され、かくして
カウンタ軸03には前進4段、後進1段の変速回転が与え
られるが、カウンタ軸03の回転はさらに副ミッションケ
ース13内において減速されて最終軸に伝えられる。
次に、前記各油圧変速クラッチに作動油を供給し、ま
た各軸受部に潤滑油を供給する油圧系統について述べ
る。上記作動油、潤滑油を供給する油圧装置はスペーサ
ハウジング12に設けられている。すなわち、スペーサハ
ウジング12の上方前面に制御用油圧ポンプ58が装着され
ており、ミッションケース8内に溜った油が下部のスト
レーナから、スペーサハウジング12の軸受壁部12aに設
けられた油通路を経て、該油圧ポンプ58に吸入される。
油圧ポンプ58はトロコイドポンプで、そのロータはポン
プ軸011により駆動される。ポンプ軸011には歯車60a、6
0bを介して入力軸01から動力が伝達される。油圧ポンプ
58からの吐出油は、該ポンプを包囲するようにして一体
的に設けられた油圧制御弁装置61に送られ、該制御弁装
置により制御されて前記各油圧変速クラッチおよび軸受
部に差し向けられる。
第3図は油圧ポンプ58から各油圧変速クラッチ34、4
6、47および50に至る油圧系統を示す系統図で、これら
の図面から分かるように、油圧ポンプ58と前記各油変速
クラッチとの間にはスプール式の手動操作弁である油圧
配分弁62と、油圧調整弁63と、サーボ弁64とが介挿され
ている。59は前記ストレーナで、スペーサハウジング12
の軸受壁部12aに設けられた油路59aを介して油圧ポンプ
58に接続されている。各弁62、63、64は前記油圧制御弁
装置61内に組込まれている。油圧配分弁62は中立
(N)、低速(1)、2速(2)、3速(3)、4速
(4)、後進(R)の6つの切換ポジションに切換られ
るようになっており、油圧ポンプ58の吐出口に油路65を
介して接続された入口ポート66が、弁内の通路67a,67b
を通じて、スプール62aの右端に設けられた出口ポート6
8に連通している。
配分弁62が中立位置に設定されている時には、前記出
口ポート68は低速クラッチ油路69、2速クラッチ油路7
0、3速クラッチ油路71、4速クラッチ油路72、後進ク
ラッチ油路73のいずれとも連通しない。油圧ポンプ58か
らの吐出油はその圧力により調整弁63を押し開き、潤滑
油通路74にのみ供給される。次に配分弁62を第3図に示
すように低速位置に操作すると、出口ポート68は低速ク
ラッチ油路69に連通し、低速油圧変速クラッチ34に圧油
が供給されて該クラッチが係合され、低速の変速比でカ
ウンタ軸03が駆動される。この時クラッチ34に供給され
る油圧は調整弁63によって調整され、余剰の油は潤滑油
通路74を通じて各潤滑部に送られる。これは以下の各操
作においても同様である。
さらに配分弁62を2速位置に操作すると、出口ポート
68が2速クラッチ油路70に連通し、2速油圧変速クラッ
チ46に油圧が供給され、配分弁62を3速位置に操作する
と、出口ポート68が3速クラッチ油路71に連通し、2速
油圧変速クラッチ46に圧油が供給され、配分弁62を3速
位置に操作すると、出口ポート68が3速クラッチ油路71
に連通し、3速油圧変速クラッチ47が係合状態となる。
配分弁62を4速位置に操作すると、出口ポート68が4
速クラッチ油路72に連通するが、この4速クラッチ油路
72はサーボ弁64に接続されている。サーボ弁64は頭部に
ピストン75を連設した弁体76を有し、ピストン75はシリ
ンダ部77内に弁体76はシリンダ部77に連設された弁筒部
78内に摺動自在に嵌合されており、前記4速クラッチ油
路72は弁筒部78に設けられたポート79に接続されてい
る。ピストン75はスプリング80により左方へ付勢されて
いる。シリンダ部77の左室は油路81を介して手動操作弁
62のポート82に連通しており、中立、1速。2速の各位
置においてはポート82は排油路83に連通し、従ってピス
トン75はシリンダ部77の左端壁に接触している。前記3
速位置および4速位置においては、ポート82は通路67a
を通じて入口ポート66に連通し、従ってピストン75は油
路81を通じて供給される油圧によりスプリング80に抗し
て右方へ変位する。一方、弁筒部78には前記ポート79に
隣接してポート84が設けられており、弁体76が右方へ変
位すると該弁体76に設けられた連通路85を通じてポート
79とポート84が連通する。ポート84は4速兼後進クラッ
チ油路86を介して4速兼後進クラッチ50に連通している
ので、手動操作弁62を4速位置に操作すると圧油が4速
クラッチ油路72、連通路85、油路86を通じて4速兼後進
変速クラッチ50に供給され、該クラッチが係合する。弁
体76の右端には第2図のセレクタ52を作動させるフォー
ク部材が連結されており、弁体76が右方へ変位している
時には、第2図においてセレクタ52は4速側の歯車G34
と係合しているので、クラッチ50の係合により主軸02の
回転が歯車G24、歯車G34を通じて4速の変速比でカウン
タ軸03に伝達される。
配分弁62が後進位置に操作されると、出口ポート68が
シリンダ部77の右室に接続された後進クラッチ油路73と
連通し、またポート82と排油路83とが連通している。従
って弁体76は左方位置を占め、これにより前記セレクタ
52は後進側の歯車G3Rと係合する。そして後進クラッチ
油路73、連通路85および4速兼後進クラッチ油路86を経
て4速兼後進変速クラッチ50に圧油が供給され該クラッ
チが係合するので、カウンタ軸03は主軸02から歯車G2
R、アイドル歯車および歯車G3Rを通じて駆動され、後進
方向に変速回転される。
次に上記油圧系統を構成する油圧制御弁装置61の具体
的構造について説明する。
油圧制御弁装置61は第4図に示すようにスペーサハウ
ジング12に形成された取付座12bに適当な油連通穴を有
するプレート87を介して密着する制御弁本体92(第5図
ないし第7図)と、この制御弁本体92の前面に、前記プ
レート87と同様に適当な油連通穴を設けたプレート88を
介して取付けられた制御弁カバー93(第8図ないし第10
図)とから成り、これらはボルト89により一体的に前記
取付座12bに締着されている。制御弁本体92には前述の
油圧配分弁62および油圧調整弁63が一体に組込まれてい
る。すなわち両弁62、63のケースは制御弁本体92により
一体化されている。制御弁本体92にはまた油圧ポンプ58
を収納するポンプ室94が設けられている。前述サーボ弁
64は制御弁カバー93に設けられており、これらを連通す
る各油路が制御弁本体92および制御弁カバー93に穿設さ
れている。第5図ないし第10図においてこれらの各油路
には、前述の油圧系統図における対応する各油路と同じ
参照数字を付してある。各カウンタ軸03は制御弁本体92
を貫通し、該本体92に枢支されている。
第5図は制御弁本体92の後面図、第6図はその前面図
である。油圧ポンプ58の吐出油はスペーサハウジング12
側の吐出ポートから、プレート87の油連通穴を通って、
制御弁本体92の後面に凹設された油路65に入り、調整弁
63を経て油圧配分弁62の入口ポート66に達する。配分弁
62のスプール62aが切換操作部材95(第7図)により低
速(1速)位置に操作されているとすると、圧油は低速
ポート69aから、制御弁本体92の後面に凹接された低速
クラッチ油路69b(第5図)に入り、さらに制御弁本体9
2を縦通して前面に凹設された低速クラッチ油路69c(第
6図)に入る。次いで制御弁本体92を後方へ縦通してス
ペーサハウジング12に穿設された低速クラッチ油路に達
する。この低速クラッチ油路は、スペーサハウジング12
に固設されたベアリングホルダケース53(第2図)の壁
部に穿設された油路および主軸02の前記油路38を介して
前記低速油圧変速クラッチ34に連通している。
油圧配分弁62が2速位置に操作されると、圧油は2速
ポート70aから制御弁カバー93の油路70b(第8図)を経
て2速油出口70cに達し、図示していない油路管を通っ
てカウンタ軸03の前端部に達し、前記低速油圧変速クラ
ッチ34の場合と同様にして2速油圧変速クラッチ46に送
り込まれる。3速の場合には、圧油は3速ポート71aか
ら油路71bを経て3速油出口71cに達し、前記と同様にし
てカウンタ軸03の前端部に供給される。
4速の場合には、圧油は4速ポート72aから4速クラ
ッチ油路72b(第8図)を経てポート79(第10図)に達
し、さらに弁体76(第10図)、4変速兼後進クラッチ油
路86a(第8図)、86b(第6図)、86c(第5図)を通
ってスペーサハウジング12の4変速兼後進クラッチ油路
に達する。この4変速兼後進クラッチ油路は、前記低速
クラッチ油路と同様にして4変兼後進油圧変速クラッチ
50に連通している。サーボ弁64のシリンダ部77と配分弁
62のポート82とを連通する油路81は、制御弁本体92を前
後に貫通する穴81a(第5,第6)によって形成されてお
り、該穴81aは直接サーボ弁64のシリンダ部77に開口し
ている。4速時には、穴81aを通じてシリンダ部77に供
給される油圧により、ピストン75は第10図に示すように
押出されており、弁体76にシフトフォーク97を介して取
付けられた前記セレクタ52は4変速被駆動歯車G34に係
合している。
後進時には、前述のようにポート82が入口ポート66か
ら遮断されるので、ピストン75は後退位置に在る。そし
て後進ポート73aを出た圧油は制御弁本体92の上部を通
っていったんスペーサハウジング12側へ出て、該スペー
サハウジング12内を下降した後、再び制御弁本体92の中
間部を通って前方へ抜け、制御弁カバー93の後面に凹設
された後進クラッチ油路73b(第8図)に達する。この
後進クラッチ油路73bは後進時にはサーボ弁64のシリン
ダ部77およびおよび連通路85を介して前記4変速兼後進
クラッチ油路86aに連通しているので、以後、圧油は4
速の場合と同じ経路をたどって4速兼後進油圧変速クラ
ッチ50に送り込まれる。
最後に潤滑油通路について述べると、調整弁63(第5
図)において油路65から分流した調圧残油は、調圧残油
排出口74aから制御弁本体92の後面に凹設された上下の
潤滑油通路74b,74cに2分され、潤滑油通路74bに流れた
油は制御弁カバー93に設けられた潤滑油出口74c(第10
図)から、これに接続された図示していない潤滑油管を
経て、前記主クラッチケース10内の湿式多板式の主クラ
ッチ22に送られる。潤滑油通路74c側に流れた油は制御
弁本体92を貫通しているカウンタ軸03に導かれ、該カウ
ンタ軸03の軸心部を貫通している潤滑油通路90を経て該
軸上の各軸受部に送られる(第2図参照)。調圧残油排
出口74aからさらに他の潤滑油通路を分岐させることも
勿論可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は農業用トラクタの側面図、第2図はミッション
ケース内の動力伝達装置の前方部分を示す断面図、第3
図は各油圧変速クラッチに対する油圧供給系統を示す図
面、第4図は油圧制御弁装置の側面図、第5図は制御弁
本体の後図面、第6図は同前面図、第7図は第5図のVI
I-VII線に沿う断面図、第8図は制御弁カバーの後面
図、第9図は同前面図、第10図は第8図のX−X線に沿
う断面図である。 1……車体フレーム、2……前輪、3……後輪、4……
エンジン、5……出力軸、6……フライホイール、7…
…プロペラシャフト、8……ミッションケース、10……
主クラッチケース、11……主ミッションケース、12……
スペンサハウジング、13……副ミッションケース、14…
…後車軸、17……前輪駆動プロペラシャフト、18……油
圧シリンダ、19……リフトアーム、20……座席、21……
ハンドル、22……主クラッチ、23……駆動部材、24……
歯車、25……歯車、26……被駆動部材、27……クラッチ
板、28……作動機構、29……圧接板、30……軸受、31…
…軸受、32……軸受、33……軸受、34……低速油圧変速
クラッチ、35……駆動部材、36……作動部材、37……ス
プリング、38……油通路、39……被駆動部材、40……ク
ラッチ板、46……2速油圧変速クラッチ、47……3速油
圧変速クラッチ、48……駆動部材、49……被駆動部材、
50……4速兼後進油圧変速クラッチ、51……カラー部
材、52……セレクタ、53……ベアリングホルダケース、
58……油圧ポンプ、59……ストレーナ、60……歯車、61
……油圧制御弁装置、62……油圧配分弁、63……油圧調
整弁、64……サーボ弁、65……油路、66……入口ポー
ト、67……通路、68……出口ポート、69……低速クラッ
チ油路、70……2速クラッチ油路、71……3速クラッチ
油路、72……4速クラッチ油路、73……後進クラッチ油
路、74……潤滑油通路、75……ピストン、76……弁体、
77……シリンダ部、78……弁筒部、79……ポート、80…
…スプリング、81……油路、82……ポート、83……排油
路、84……ポート、85……連通路、86……4速兼後進ク
ラッチ油路、87……プレート、88……プレート、89……
ボルト、91……吸入油路、92……制御弁本体、93……制
御弁カバー、94……ポンプ室、95……切換操作部材、96
……油路管、97……シフトフォーク

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の油圧変速クラッチを有する変速軸が
    変速機構ケース壁に回転自在に枢支された車両用変速機
    構に付設される油圧制御弁装置において、 油圧を一定圧に制御する油圧調整弁と該油圧調整弁を経
    た油圧を前記油圧変速クラッチのいずれか1つに選択的
    に配分する油圧配分弁とが制御弁本体に組込まれ、 前記変速軸が貫通された前記制御弁本体およびその外面
    を覆う制御弁カバーが前記変速機構ケース壁に着脱自在
    に装着され、 前記制御弁本体内ならびに制御弁カバー内および両者の
    合せ面に、前記油圧調整弁および油圧配分弁に連通する
    油路が形成されたことを特徴とする油圧制御弁装置。
  2. 【請求項2】複数の油圧変速クラッチを有する変速軸が
    変速機構ケース壁に回転自在に枢支された車両用変速機
    構に付設される油圧制御弁装置において、 油圧を一定圧に制御する油圧調整弁と該油圧調整弁を経
    た油圧を前記油圧変速クラッチのいずれか1つに選択的
    に配分する油圧配分弁とが制御弁本体に組込まれ、 前記変速軸が貫通された前記制御弁本体およびその外面
    を覆う制御弁カバーが前記変速機構ケース壁に着脱自在
    に装着され、 前記油圧調整弁からの調整残油を潤滑油として前記制御
    弁本体貫通変速軸に導く通路が前記制御弁本体に設けら
    れたことを特徴とする油圧制御弁装置。
  3. 【請求項3】複数の油圧変速クラッチを有する変速軸が
    変速機構ケース壁に回転自在に枢支された車両用変速機
    構に付設される油圧制御弁装置において、 油圧を一定圧に制御する油圧調整弁と該油圧調整弁を経
    た油圧を前記油圧変速クラッチのいずれか1つに選択的
    に配分する油圧配分弁とが制御弁本体に組込まれ、 前記変速軸が貫通された前記制御弁本体およびその外面
    を覆う制御弁カバーが前記変速機構ケース壁に着脱自在
    に装着され、 前記油圧調整弁からの調圧残油を排出出口が前記制御弁
    本体に設けられた複数系統の潤滑油通路に連通されたこ
    とを特徴とする油圧制御弁装置。
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JPS5939329U (ja) * 1982-09-07 1984-03-13 株式会社神崎高級工機製作所 動力伝達装置における油供給装置

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