JP2506792B2 - 光学情報記録部材 - Google Patents
光学情報記録部材Info
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- JP2506792B2 JP2506792B2 JP62175174A JP17517487A JP2506792B2 JP 2506792 B2 JP2506792 B2 JP 2506792B2 JP 62175174 A JP62175174 A JP 62175174A JP 17517487 A JP17517487 A JP 17517487A JP 2506792 B2 JP2506792 B2 JP 2506792B2
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- Japan
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- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は光学的手段を用いて高速かつ高密度に情報を
記録,再生,消去するための光学情報記録部材に関する
ものである。
記録,再生,消去するための光学情報記録部材に関する
ものである。
従来の技術 消去可能で繰り返し記録再生可能な非破壊型の光学式
情報記録部材、たとえば光ディスクメモリーにおいて、
基材として用いられるプラスチックスがレーザー加熱時
に損傷を受けないように、記録層に接する片面、または
両面に酸化物等の耐熱保護層を設けることが提案されて
いる。
情報記録部材、たとえば光ディスクメモリーにおいて、
基材として用いられるプラスチックスがレーザー加熱時
に損傷を受けないように、記録層に接する片面、または
両面に酸化物等の耐熱保護層を設けることが提案されて
いる。
本発明者らは種々の実験を重ねた結果、耐熱保護層と
して、化合物の混合物よりなると共に、前期混合物の構
成化合物のうち、少なくとも2種は互いに固溶しないも
のを用いることにより、従来より非常に優れた耐熱保護
材料を開発した(特開昭61−248608号)。
して、化合物の混合物よりなると共に、前期混合物の構
成化合物のうち、少なくとも2種は互いに固溶しないも
のを用いることにより、従来より非常に優れた耐熱保護
材料を開発した(特開昭61−248608号)。
発明が解決しようとする問題点 前記の耐熱保護層は光学情報記録部材用の条件をほぼ
みたしているが、完全に要求を満足しているとはいえな
い。特に書き換え可能な光メモリーの場合、レーザ照射
加熱、冷却の繰り返しによって、十分な記録,消去の繰
り返しの特性が得られずノイズが増加する現象があっ
た。
みたしているが、完全に要求を満足しているとはいえな
い。特に書き換え可能な光メモリーの場合、レーザ照射
加熱、冷却の繰り返しによって、十分な記録,消去の繰
り返しの特性が得られずノイズが増加する現象があっ
た。
本発明は、光学情報記録部材の記録,消去の繰り返し
の特性を決定する要因のひとつである記録,消去時のノ
イズの増加をなくすことを目的とする。
の特性を決定する要因のひとつである記録,消去時のノ
イズの増加をなくすことを目的とする。
問題点を解決するための手段 耐熱保護層として、光吸収性を有する記録膜上に接し
て非晶質の酸化物よりなる第1の耐熱保護層を設け、さ
らに前記第1の耐熱保護層に接して相固溶しない化合物
の混合物よりなる第2の耐熱保護層を用いることであ
る。
て非晶質の酸化物よりなる第1の耐熱保護層を設け、さ
らに前記第1の耐熱保護層に接して相固溶しない化合物
の混合物よりなる第2の耐熱保護層を用いることであ
る。
作 用 基材上に光吸収性の記録膜と耐熱保護層とを有する光
学情報記録部材において、非晶質の酸化物よりなる第1
の耐熱保護層(以下酸化物層と称す)を設け、さらに前
記第1の耐熱保護層に接して相固溶しない化合物の混合
物よりなる第2の耐熱保護層(以下耐熱保護層と称す)
を設けることにより、光学情報記録部材の記録の消去の
繰り返し時のノイズを低減させ、繰り返し特性を向上さ
せることができる。
学情報記録部材において、非晶質の酸化物よりなる第1
の耐熱保護層(以下酸化物層と称す)を設け、さらに前
記第1の耐熱保護層に接して相固溶しない化合物の混合
物よりなる第2の耐熱保護層(以下耐熱保護層と称す)
を設けることにより、光学情報記録部材の記録の消去の
繰り返し時のノイズを低減させ、繰り返し特性を向上さ
せることができる。
実施例 以下本発明の実施例について添付図面に基づき説明す
る。第1図は、本発明において基本となる光学情報記録
部材の断面の概略であり、1が基材、2が耐熱保護層、
3が酸化物層、4が記録層であって1の基材を5の接着
剤で貼り合わせている。本発明では、2の耐熱保護層と
3の酸化物層の材質を特定のものにすることが特徴であ
る。
る。第1図は、本発明において基本となる光学情報記録
部材の断面の概略であり、1が基材、2が耐熱保護層、
3が酸化物層、4が記録層であって1の基材を5の接着
剤で貼り合わせている。本発明では、2の耐熱保護層と
3の酸化物層の材質を特定のものにすることが特徴であ
る。
ここで従来の材料、たとえば特願昭61−248608のZnS
とSiO2の混合物の耐熱保護層を用いた場合、機械的強度
と熱的性質は改善され、記録,消去感度及び繰り返し特
性が向上した。しかし、混合物であるため、記録,消去
を行うとノイズが増加する欠点があった。このノイズ増
加の原因を検討した結果、混合物である耐熱保護材を用
いた場合、混合物の各々の構成材料の粒径が異なるた
め、耐熱保護層表面が平らでなく、表面に凹凸形成さ
れ、これによってノイズが増加すると推測した。
とSiO2の混合物の耐熱保護層を用いた場合、機械的強度
と熱的性質は改善され、記録,消去感度及び繰り返し特
性が向上した。しかし、混合物であるため、記録,消去
を行うとノイズが増加する欠点があった。このノイズ増
加の原因を検討した結果、混合物である耐熱保護材を用
いた場合、混合物の各々の構成材料の粒径が異なるた
め、耐熱保護層表面が平らでなく、表面に凹凸形成さ
れ、これによってノイズが増加すると推測した。
そこで本発明者らは、記録膜と接する界面材料を種々
探索した結果、非晶質の酸化物層を設けることで、上記
の問題点のノイズの増加を低減することができた。
探索した結果、非晶質の酸化物層を設けることで、上記
の問題点のノイズの増加を低減することができた。
非晶質の酸化物層の記録膜の界面に設けることでなぜ
ノイズが低下するかは、よくわかっていない。おそらく
この原因は界面の凹凸を少なくさせ、界面を平らにでき
ることと、界面のエネルギーの低減によるものと考えら
れる。
ノイズが低下するかは、よくわかっていない。おそらく
この原因は界面の凹凸を少なくさせ、界面を平らにでき
ることと、界面のエネルギーの低減によるものと考えら
れる。
ここでこの非晶質の酸化物層のみで耐熱保護層を形成
し、光学的な吸収,熱伝導,機械的な強度の立場より検
討した結果、非晶質の酸化物層は従来の混合物の耐熱保
護層より前記の特性が劣り、光学情報記録部材の耐熱保
護層に適さないことが明らかとなった。
し、光学的な吸収,熱伝導,機械的な強度の立場より検
討した結果、非晶質の酸化物層は従来の混合物の耐熱保
護層より前記の特性が劣り、光学情報記録部材の耐熱保
護層に適さないことが明らかとなった。
このため、混合物の耐熱保護層の上に非晶質の酸化物
層を設けることが必要で、この構成にすることにより前
記の光学的な吸収,熱伝導,機械的な特性を向上でき
た。特に非晶質の酸化物層の厚さが20Å〜400Åのとき
ノイズの低下、記録,消去特性及び繰り返し特性が良好
であった。
層を設けることが必要で、この構成にすることにより前
記の光学的な吸収,熱伝導,機械的な特性を向上でき
た。特に非晶質の酸化物層の厚さが20Å〜400Åのとき
ノイズの低下、記録,消去特性及び繰り返し特性が良好
であった。
また一方非晶質の酸化物層を記録層に接する両面でな
く、片面に設けることによっても、特性の向上は観測さ
れた。次に非晶質の酸化物層として種々実験した結果、
SiOx(1≦X≦2),Al2O3または酸化物ガラス等で特に
記録,消去及び繰り返し特性が良好であった。
く、片面に設けることによっても、特性の向上は観測さ
れた。次に非晶質の酸化物層として種々実験した結果、
SiOx(1≦X≦2),Al2O3または酸化物ガラス等で特に
記録,消去及び繰り返し特性が良好であった。
以上のように本発明では耐熱保護層の光学的,熱的,
機械的な特性を相固溶しない化合物の混合物の保護層に
分担させ、記録,消去及び繰り返し時のノイズを記録膜
界面の非晶質の酸化物層に分担させることにより飛躍的
に特性を向上させることができた。
機械的な特性を相固溶しない化合物の混合物の保護層に
分担させ、記録,消去及び繰り返し時のノイズを記録膜
界面の非晶質の酸化物層に分担させることにより飛躍的
に特性を向上させることができた。
以下に具体的実施例を示す。
実施例1 ポリメチルメタクリレート(PMMA)よりなる基材上に
2元蒸着法で硫化アエンと2酸化ケイ素の、混合物より
なる耐熱保護層を作成し、さらにこの上に2酸化ケイ素
の耐熱保護層を作成した。蒸着装置の概略を第2図に示
す。到達真空度は10のマイナス6乗のオーダーである。
7が真空容器で6の排気孔より真空へ排気する。8が基
材、9が基材を回転させるための回転軸で、蒸着物質は
10と11の蒸着源より蒸発させる。硫化アエン(ZnS)2
酸化ケイ素(SiO2)の混合比はそれぞれの材料の蒸発量
を制御することによって決定し、また定量化学分析も行
なった。光学活性層の成分は可逆的に結晶状態とアモル
ファス状態との間を往復させることにより、記録消去が
可能な相変化型の材料の一種であるTeGeSnAu系のものを
用い、膜厚は100nmである。SiO2も記録層及びZnSとSiO2
の混合物層と同じく図に示した蒸着装置を用いて真空中
で成膜した。この時、蒸着源としてSiO2のバルクを用い
た。SiO2は記録層の基材側および上側に、それぞれ0nm
〜60nmの範囲で作成した。さらにこの上に混合物の耐熱
保護層をそれぞれ100nm,200nm作成した。この膜厚構成
はレーザの吸収効率の観点からと、光学定数の変化が大
きくなるような観点とから決めたものでる。
2元蒸着法で硫化アエンと2酸化ケイ素の、混合物より
なる耐熱保護層を作成し、さらにこの上に2酸化ケイ素
の耐熱保護層を作成した。蒸着装置の概略を第2図に示
す。到達真空度は10のマイナス6乗のオーダーである。
7が真空容器で6の排気孔より真空へ排気する。8が基
材、9が基材を回転させるための回転軸で、蒸着物質は
10と11の蒸着源より蒸発させる。硫化アエン(ZnS)2
酸化ケイ素(SiO2)の混合比はそれぞれの材料の蒸発量
を制御することによって決定し、また定量化学分析も行
なった。光学活性層の成分は可逆的に結晶状態とアモル
ファス状態との間を往復させることにより、記録消去が
可能な相変化型の材料の一種であるTeGeSnAu系のものを
用い、膜厚は100nmである。SiO2も記録層及びZnSとSiO2
の混合物層と同じく図に示した蒸着装置を用いて真空中
で成膜した。この時、蒸着源としてSiO2のバルクを用い
た。SiO2は記録層の基材側および上側に、それぞれ0nm
〜60nmの範囲で作成した。さらにこの上に混合物の耐熱
保護層をそれぞれ100nm,200nm作成した。この膜厚構成
はレーザの吸収効率の観点からと、光学定数の変化が大
きくなるような観点とから決めたものでる。
第1表にSiO2の厚さに対するノイズ,記録,消去特性
を示す。記録パワーは7mWである。この測定はディスク
状に形成したものを回転しながら動的に測定したもので
ディスクの周速度はおよそ5m/sである。レーザーの波長
は830nmでビームはディスク上で回折限界まで絞ってい
る。レーザーのパワーはできるだけ小さい方が負担がす
くなくて済むので好ましい。
を示す。記録パワーは7mWである。この測定はディスク
状に形成したものを回転しながら動的に測定したもので
ディスクの周速度はおよそ5m/sである。レーザーの波長
は830nmでビームはディスク上で回折限界まで絞ってい
る。レーザーのパワーはできるだけ小さい方が負担がす
くなくて済むので好ましい。
SiO2層を設けることにより、ノイズが減少し、記録,
消去の繰り返し回数が増加する。しかしSiO2層の厚さが
60nm以上になるとC/Nが低下し、また繰り返し特性が悪
くなる。このようにSiO2層の厚さには最適範囲が存在
し、2nm〜40nmのとき記録特性,繰り返し特性を向上さ
せることができる。
消去の繰り返し回数が増加する。しかしSiO2層の厚さが
60nm以上になるとC/Nが低下し、また繰り返し特性が悪
くなる。このようにSiO2層の厚さには最適範囲が存在
し、2nm〜40nmのとき記録特性,繰り返し特性を向上さ
せることができる。
なお、本実施例ではSiO2とZnSの混合物の上にSiO2層
を設けた場合であるが、多の混合物系の上にSiO2層を構
成した場合も本実施例と同様にノイズの低下、繰り返し
特性の向上に効果があった。
を設けた場合であるが、多の混合物系の上にSiO2層を構
成した場合も本実施例と同様にノイズの低下、繰り返し
特性の向上に効果があった。
次にSiO2膜のX線回折及び電子線回折を調べた。その
結果SiO2膜が非晶質であることが判明した。
結果SiO2膜が非晶質であることが判明した。
実施例2 ポリメチルメタクリレート(PMMA)よりなる基材上に
スパッタ法で硫化亜鉛とアルミナ(Al2O3)の、混合物
よりなる耐熱保護層を作成し、さらにこの上にAl2O3の
耐熱保護層を作成した。第3図にスパッタ装置の概略
を、第4図に陰極ターゲットの構成を示す。スパッタ装
置は通常の市販のものである。陰極ターゲットは複合式
のものを用いた。13が真空容器で17の排気孔より真空へ
排気する。14が基板、12が基材を回転させるための回転
軸である。ZnSの焼結体の上にAl2O3の焼結ペレットをAl
2O3の添加量に見合った量においてスパッタを行なっ
た。記録層の成分は可逆的に結晶状態と非晶質状態との
間を往復させることにより、記録消去が可能な相変化型
の材料の一種であるTeGeSnAu系のものを用い、膜厚は10
0nmである。
スパッタ法で硫化亜鉛とアルミナ(Al2O3)の、混合物
よりなる耐熱保護層を作成し、さらにこの上にAl2O3の
耐熱保護層を作成した。第3図にスパッタ装置の概略
を、第4図に陰極ターゲットの構成を示す。スパッタ装
置は通常の市販のものである。陰極ターゲットは複合式
のものを用いた。13が真空容器で17の排気孔より真空へ
排気する。14が基板、12が基材を回転させるための回転
軸である。ZnSの焼結体の上にAl2O3の焼結ペレットをAl
2O3の添加量に見合った量においてスパッタを行なっ
た。記録層の成分は可逆的に結晶状態と非晶質状態との
間を往復させることにより、記録消去が可能な相変化型
の材料の一種であるTeGeSnAu系のものを用い、膜厚は10
0nmである。
Al2O3は記録層の基材側および上側に0〜60nmの範囲
で作成した。さらにこの上にZnSとAl2O3の混合物の耐熱
保護層をそれぞれ100nm,200nm作成した。この膜厚構成
はレーザの吸収効率の観点からと、光学定数の変化が大
きくなるような観点とから決めたものである。
で作成した。さらにこの上にZnSとAl2O3の混合物の耐熱
保護層をそれぞれ100nm,200nm作成した。この膜厚構成
はレーザの吸収効率の観点からと、光学定数の変化が大
きくなるような観点とから決めたものである。
第2表にAl2O3の厚さに対する1万回後のC/N,ノイズ
の増加及び繰り返し回数を示す。記録パワーは7.5mWで
ある。この測定は実施例1と同様な方法で行った。
の増加及び繰り返し回数を示す。記録パワーは7.5mWで
ある。この測定は実施例1と同様な方法で行った。
Al2O3層を設けることにより、ノイズが減少し、記
録,消去の繰り返し回数が増加する。しかしAl2O3層の
厚さが60nm以上になるとC/Nが低下し、また繰り返し特
性が悪くなる。このようにSiO2層の厚さには最適範囲が
存在し、2nm〜40nmのとき記録特性、繰り返し特性を向
上させることができる。
録,消去の繰り返し回数が増加する。しかしAl2O3層の
厚さが60nm以上になるとC/Nが低下し、また繰り返し特
性が悪くなる。このようにSiO2層の厚さには最適範囲が
存在し、2nm〜40nmのとき記録特性、繰り返し特性を向
上させることができる。
また他の混合物系の上にAl2O3層を構成した場合も本
実施例と同様にノイズの低下及び繰り返し特性の向上に
効果があった。
実施例と同様にノイズの低下及び繰り返し特性の向上に
効果があった。
第2表 記録特性のAl2O3の厚さ依存性 実施例3 実施例1,2と同様にしてZnSとSiO2の混合物の耐熱保護
材の上にSiOx(1≦X<2)の薄膜をスパッタにより作
成した。記録膜としてはTeGeSnAu系の材料を用いた。デ
ィスクの構造は実施例1と同様にした。
材の上にSiOx(1≦X<2)の薄膜をスパッタにより作
成した。記録膜としてはTeGeSnAu系の材料を用いた。デ
ィスクの構造は実施例1と同様にした。
第3表にSiOxの厚さに対する1万回後のC/N,ノイズの
増加及び繰り返し回数を示す。記録パワーは7mWであ
る。この測定は実施例1と同様な方法で行った。
増加及び繰り返し回数を示す。記録パワーは7mWであ
る。この測定は実施例1と同様な方法で行った。
SiOx層を設けることにより、ノイズが減少し記録,消
去の繰り返し回数が増加する。しかしSiOx層の厚さが厚
くなるとC/Nが低下し、また繰り返し特性も悪くなる。S
iOx層の厚さが2nm〜40nmのとき記録特性、繰り返し特性
が向上した。
去の繰り返し回数が増加する。しかしSiOx層の厚さが厚
くなるとC/Nが低下し、また繰り返し特性も悪くなる。S
iOx層の厚さが2nm〜40nmのとき記録特性、繰り返し特性
が向上した。
実施例4 実施例1,2,3に用いたSiO2,Al2O3,SiOxの薄膜を電子線
回折,X線回折で解析した。すべて非晶質であった。そこ
で他の非晶質の酸化物GeO2,TeO2,酸化物ガラス等を用い
て実験を行った。混合物の耐熱保護層の上に全記載の酸
化物層を構成した。これらのサンプルを評価した結果、
従来に比べてノイズを低下することができ、また繰り返
し特性を向上させることができた。
回折,X線回折で解析した。すべて非晶質であった。そこ
で他の非晶質の酸化物GeO2,TeO2,酸化物ガラス等を用い
て実験を行った。混合物の耐熱保護層の上に全記載の酸
化物層を構成した。これらのサンプルを評価した結果、
従来に比べてノイズを低下することができ、また繰り返
し特性を向上させることができた。
実施例5 実施例3と同様にして、ZnSとSiO2の混合物の耐熱保
護材の上にSiOx(1≦X<2)の薄膜をスパッタにより
作成した。記録膜としてはTeGeSnAu系の材料を用いた。
ディスクの構造は第5図に示す。レーザ入射側にSiOxの
層を設けた。ディスクの記録,消去特性及び繰り返し特
性は実施例3と同様に、このSiOx層を設けることによ
り、ノイズが減少し、記録,消去の繰り返し回数が増加
した。SiOx層の厚さが2nm〜40nmのとき特に記録特性、
繰り返し特性が向上した。
護材の上にSiOx(1≦X<2)の薄膜をスパッタにより
作成した。記録膜としてはTeGeSnAu系の材料を用いた。
ディスクの構造は第5図に示す。レーザ入射側にSiOxの
層を設けた。ディスクの記録,消去特性及び繰り返し特
性は実施例3と同様に、このSiOx層を設けることによ
り、ノイズが減少し、記録,消去の繰り返し回数が増加
した。SiOx層の厚さが2nm〜40nmのとき特に記録特性、
繰り返し特性が向上した。
発明の効果 本発明によれば、耐熱保護層の熱的,機械的な特性を
複数の相固溶しない化合物の混合物の保護層に分担さ
せ、記録,消去及び繰り返し時のノイズを記録膜界面の
非晶質の酸化物層に分担させることにより、記録,消去
の繰り返し特性を向上させることができる。
複数の相固溶しない化合物の混合物の保護層に分担さ
せ、記録,消去及び繰り返し時のノイズを記録膜界面の
非晶質の酸化物層に分担させることにより、記録,消去
の繰り返し特性を向上させることができる。
第1図は本発明の一実施例における光学情報記録媒体の
断面図、第2図は本発明の一実施例に用いる蒸着装置の
断面図、第3図は同スパッタ装置の断面図、第4図は陰
極ターゲットを構成する平面図、第5図は本発明の他の
実施例における光学情報記録媒体の断面図である。 1……基材、2……耐熱保護層、3……酸化物層、4…
…記録層、5……接着剤、6……排気孔、7……真空容
器、8……基材、9……回転軸、10……蒸発源1、11…
…蒸発源2、12……回転軸、13……真空容器、14……基
板、15……陰極材料、16…調整用材料、17……排気孔。
断面図、第2図は本発明の一実施例に用いる蒸着装置の
断面図、第3図は同スパッタ装置の断面図、第4図は陰
極ターゲットを構成する平面図、第5図は本発明の他の
実施例における光学情報記録媒体の断面図である。 1……基材、2……耐熱保護層、3……酸化物層、4…
…記録層、5……接着剤、6……排気孔、7……真空容
器、8……基材、9……回転軸、10……蒸発源1、11…
…蒸発源2、12……回転軸、13……真空容器、14……基
板、15……陰極材料、16…調整用材料、17……排気孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西内 健一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 長田 憲一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】光吸収性を有する記録膜上に接して非晶質
の酸化物よりなる第1の耐熱保護層を設け、さらに前記
第1の耐熱保護層に接して相固溶しない化合物の混合物
よりなる第2の耐熱保護層を設けたことを特徴とする光
学情報記録部材。 - 【請求項2】第1の耐熱保護層がSiOX(1≦x≦2),A
l2O5または酸化物ガラスで構成されていることを特徴と
する特許請求の範囲第1項記載の光学情報記録部材。 - 【請求項3】第2の耐熱保護層がカルコゲン化物と酸化
物の混合物で構成されていることを特徴とする特許請求
の範囲第1項記載の光学情報記録部材。 - 【請求項4】第2の耐熱保護層がZnSとSiO2の混合物よ
り構成されていることを特徴とする特許請求の範囲第3
項記載の光学情報記録部材。 - 【請求項5】第1の耐熱保護層の膜厚が20A〜400Aで構
成されていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
載の光学情報記録部材。 - 【請求項6】第1の耐熱保護層と第2の耐熱保護層がレ
ーザ入射側の面に構成されており、相固溶しない化合物
の混合物よりなる第3の耐熱保護層がレーザ入射の反射
側に構成されていることを特徴とする特許請求の範囲第
1項記載の光学情報記録部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62175174A JP2506792B2 (ja) | 1987-07-14 | 1987-07-14 | 光学情報記録部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62175174A JP2506792B2 (ja) | 1987-07-14 | 1987-07-14 | 光学情報記録部材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6419545A JPS6419545A (en) | 1989-01-23 |
JP2506792B2 true JP2506792B2 (ja) | 1996-06-12 |
Family
ID=15991563
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62175174A Expired - Fee Related JP2506792B2 (ja) | 1987-07-14 | 1987-07-14 | 光学情報記録部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2506792B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5587216A (en) * | 1992-10-16 | 1996-12-24 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Optical recording medium |
EP0874361A3 (en) * | 1997-04-25 | 1999-04-07 | Teijin Limited | Phase change optical recording medium and process for manufacturing same |
-
1987
- 1987-07-14 JP JP62175174A patent/JP2506792B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6419545A (en) | 1989-01-23 |
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