JPH0887774A - 記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

記録媒体およびその製造方法

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JPH0887774A
JPH0887774A JP6222821A JP22282194A JPH0887774A JP H0887774 A JPH0887774 A JP H0887774A JP 6222821 A JP6222821 A JP 6222821A JP 22282194 A JP22282194 A JP 22282194A JP H0887774 A JPH0887774 A JP H0887774A
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film
thickness
recording
zns
sio
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JP6222821A
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English (en)
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Hideki Okawa
秀樹 大川
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明の目的は、繰り返し記録・消去回数が
十分な耐久性の高い記録媒体を提供することにある。 【構成】この発明の記録媒体1では、GeSbTeを含
む記録膜4を挟んで配置される第1および第2の保護膜
3および5は、厚さ20nmのZnS単位層と厚さ20
nmのSiO2 単位層が、それぞれの材質に含まれる結
合以外の結合を含むことなく、交互に積層されることに
より形成される。従って、記録膜4への記録・消去特性
を劣化させる記録膜の移動あるいは変形を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光ビームを利用して
繰り返し情報を記録・消去する情報記録装置に適した記
録媒体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】記録・消去する情報記録装置すなわちオ
ーバーライド型光ディスク装置に適した記録媒体すなわ
ち光ディスクとして、GeSbTe膜を相変化記録膜と
して用いる例がある。
【0003】この種の光ディスクでは、記録の感度およ
び繰り返し記録・消去回数の向上のために、ZnSとS
iO2 との混合膜が保護膜として用いられる。この場
合、ZnS/SiO2 混合膜の組成は、通常、 (Zn
S) 80 (SiO2 ) 20 (添字は、混合比率を示す) 近傍
である。これ以外の保護膜としては、AlOxやSiN
のような非酸化物系統の材料が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、オーバ
ライト記録に利用される記録膜としてGeSbTe膜を
利用した光ディスクでは、繰り返し記録・消去回数が1
0万回程度である問題がある。
【0005】これは、相変化記録膜が繰り返して記録・
消去動作を受けるうちに、記録膜自身が数十μmのオー
ダで移動してしまう現象が原因とされている。この記録
膜の移動は、融解している記録膜と保護膜との界面の
「なじみ」の劣化あるいは保護膜の変形等により引き起
こされるものと考えられている。
【0006】保護膜の変形は、ZnS/SiO2 膜がア
モルファス状態であることから、これが結晶化すること
によって体積変化を起こすことによると推測されてい
る。この保護膜の変形の原因の一つには、保護膜がZn
SとSiO2 だけの混合膜でなく、繰り返し記録・消去
により、ZnOのような好ましくない成分の生成がある
と考えられる。
【0007】また、ZnOのような成分は、ZnS/S
iO2 膜をスパッタにより成膜する場合に、たとえば、
ZnSとSiO2 との合金ターゲットを、不活性ガスで
あるArでスパッタする際に生じると考えられる。
【0008】なお、スパッタ法は、ターゲット材料側を
陰極として気体放電させることにより、陰極材料が気体
原子によってたたき出される現象を利用した成膜方法で
あるが、酸化物のスパッタにおいては、Arだけを用い
ても、プラズマ雰囲気が酸素プラズマとなることによる
と考えられる。従って、たとえば、ZnSとSiO2
を別々に配置させてArスパッタしても、雰囲気を遮蔽
しない限りは、ZnOが生成される問題がある。この発
明の目的は、繰り返し記録・消去回数が十分な耐久性の
高い記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記問題点
に基づきなされたもので、熱エネルギーが与えられるこ
とにより相変化する記録膜と、第1の材質からなる層と
第2の材質からなる層とが、それぞれの材質に含まれる
結合以外の結合を含むことなく、交互に積層されるとと
もに、積層構造を有し、上記記録膜を挟んで上記記録膜
の両界面に配置される第1および第2保護膜とを有する
記録媒体を提供するものである。
【0010】また、この発明によれば、第1の方向から
光の入射を可能とする基板と、第1の材質による単位層
と単位層における応力が第1の材質より小さい第2の材
質による単位層が交互に積層された積層構造を有し、上
記基板上に、上記第1の方向に対向する第2の方向から
配置される第1の保護膜と、この第1の保護膜上に配置
され、上記光が照射されることで提供される熱エネルギ
ーにより第1の相状態と第2の相状態との間で相変化さ
れる記録膜と、上記第1の材質による単位層と上記第2
の材質による単位層が交互に積層されるとともに上記第
1の保護膜の厚さとおおむね等しい厚さに形成された積
層構造を有し、上記記録膜上に、上記記録膜を挟んで上
記第1の保護膜に対向される第2保護膜とを有する記録
媒体が提供される。
【0011】さらに、この発明によれば、第1の方向か
ら光の入射を可能とする基板と、第1の材質による単位
層と単位層における応力が第1の材質より小さい第2の
材質による単位層が交互に積層された積層構造を有し、
上記基板上に、上記第1の方向に対向する第2の方向か
ら配置される第1の保護膜と、この第1の保護膜上に配
置され、上記光が照射されることで提供される熱エネル
ギーにより第1の相状態と第2の相状態との間で相変化
される記録膜と、上記第1の材質による単位層と上記第
2の材質による単位層が交互に積層されるとともに、上
記第1の保護膜の厚さに比較して少なくとも1/2より
薄い厚さに形成された積層構造を有し、上記記録膜上
に、上記記録膜を挟んで上記第1の保護膜に対向される
第2保護膜とを有する記録媒体が提供される。またさら
に、この発明によれば、第1の材質をスパッタすること
で所定の厚さを有する第1の材質の単位層を形成したの
ち、この第1の材質の単位層上に、第2の材質をスパッ
タすることで所定の厚さを有する第2の材質の単位相を
形成し、さらに、上記第1の材質の単位相および上記第
2の材質の単位層を、交互に、複数層積層させて、第1
の保護膜を形成する工程と、この第1の保護層を形成す
る工程により形成された第1の保護層に、第3の材質を
スパッタすることで所定の厚さを有する記録膜を形成す
る工程と、この記録膜を形成する工程により形成された
記録膜に、第1の材質をスパッタすることで所定の厚さ
を有する第1の材質の単位層を形成したのち、この第1
の材質の単位層上に、第2の材質をスパッタすることで
所定の厚さを有する第2の材質の単位相を形成し、さら
に、上記第1の材質の単位相および上記第2の材質の単
位層を、交互に、複数層積層させて、第2の保護膜を形
成する工程とを含む、記録媒体の製造方法が提供され
る。
【0012】さらにまた、この発明によれば、第1の材
質をスパッタすることで所定の厚さを有する第1の材質
の単位層を形成したのち、この第1の材質の単位層上
に、第2の材質をスパッタすることで所定の厚さを有す
る第2の材質の単位相を形成し、さらに、上記第1の材
質の単位相および上記第2の材質の単位層を、交互に、
複数層積層させて、第1の保護膜を形成する工程と、こ
の第1の保護層を形成する工程により形成された第1の
保護層に、第3の材質をスパッタすることで所定の厚さ
を有する記録膜を形成する工程と、この記録膜を形成す
る工程により形成された記録膜に、第2の材質をスパッ
タすることで所定の厚さを有する第2の材質の単位層を
形成したのち、この第2の材質の単位層上に、第1の材
質をスパッタすることで所定の厚さを有する第1の材質
の単位相を形成し、さらに、上記第2の材質の単位相お
よび上記第1の材質の単位層を、交互に、複数層積層さ
せて、第2の保護膜を形成する工程とを含む、記録媒体
の製造方法が提供される。
【0013】
【作用】この発明によれば、記録膜を挟んで配置される
第1および第2の保護膜は、第1の材質による単位層と
第2の材質による単位層が、それぞれの材質に含まれる
結合以外の結合を含むことなく、交互に積層されること
により形成される。従って、記録膜への記録・消去に対
して不所望な特性を与える記録膜の移動あるいは変形を
防止できる。
【0014】また、記録膜を挟んで配置される第1およ
び第2の保護膜は、記録膜と接する界面が、単位層にお
ける応力が小さい同一の材質による単位層により形成さ
れることから、記録膜の移動あるいは変形の程度がより
低減される。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例を
詳細に説明する。図1は、この発明により提供される光
記録媒体 (光ディスク) の概略断面を示す概略断面図で
ある。
【0016】図1によれば、光ディスク1は、たとえ
ば、ポリカーボネートなどにより形成された透明基板
(支持体) 2、透明基板2上に、20nmの厚さのSi
2 膜と20nmの厚さのZnS膜が10層交互に成膜
された第1の保護層3、光記録膜(以下、記録膜とする)
4、第1の保護層3と同様にして成膜され、第1の保
護層3とにより記録膜4を挟み込む第2の保護層5およ
び透明基板2の側から照射される記録光 (レーザビー
ム) が光ディスク1を通過されることを阻止する反射膜
6を有している。なお、反射膜6の外側には、たとえ
ば、スピンコート法などにより提供される保護コートと
しての紫外線硬化樹脂膜7が形成されている。
【0017】図2には、図1に示した光ディスクを製造
するために利用されるスパッタ装置の一例が示されてい
る。スパッタ装置10は、公知の4元RFマグネトロン
スパッタ装置であって、真空チャンバ11、真空チャン
バ11内を所定の圧力のパージガス (この例ではArガ
ス) で満たすための導入系12および排気系13を有し
ている。なお、導入系12には、制御バルブ14が配置
されている。
【0018】真空チャンバ11には、光ディスク1 (透
明基板2) を回転可能に保持するステージ15が配置さ
れている。ステージ15は、外部に接続された図示しな
いモータから延出された回転軸16により所定の回転数
で回転される。
【0019】ステージ15に対向される位置には、光デ
ィスク1の第1の保護層3,光記録膜4,第2の保護層
5および反射膜6の成膜に利用されるそれぞれの元素す
なわちターゲットα,β,γおよびδが配置される。各
ターゲットα,β,γおよびδは、ターゲットに電力を
印加するための高周波 (RF) 電力供給装置21,2
2,23および24によりスパッタされる。
【0020】次に、図2に示したスパッタ装置を利用し
て、図1に示した光ディスクを製造するための一例を説
明する。5.25インチのポリカーボネート基板 (透明
基板2) をステージ15に装着した状態で、真空チャン
バ11内の気圧を1×10-6 [Torr] 以下に排気し
たのち、制御バルブ14の制御により、0.65 [P
a] の圧力のArガスを真空チャンバ11に導入する。
【0021】第1に、SiO2 ターゲートに対して40
0 [W] のRF電力を印加し、基板2上に、20nmの
厚さのSiO2 膜を成膜する。続いて、チャンバ11内
を1×10-6 [Torr] 以下に排気し、Arガスを再
びチャンバー内に導入したのち、ZnSターゲットに3
50 [W] のRF電力を投入して20nmの厚さのZn
S膜をSiO2 膜上に成膜する。このようなサイクルを
5回繰り返すことで200nmの厚さのZnSとSiO
2 からなる第1の保護膜3を成膜する。
【0022】第2に、光記録膜4としてのGeSbTe
膜を20nm成膜する。なお、この例では、GeSbT
eの組成は (Ge2 Sb2 Te5 ) (97)Sb(3) とす
る。第3に、第1と同様の手順により、厚さ200nm
のZnSとSiO2 膜 (第2の保護膜5) を、光記録膜
4上に成膜する。
【0023】第4に、反射膜6としてのAl合金膜を、
第2の保護膜5上に200nm成膜する。なお、反射膜
6上には、スピンコート法により、保護コートとしての
紫外線硬化樹脂をコートしたのち紫外線を照射して硬化
させている。
【0024】次に、図1に示した光ディスクの第1およ
び第2の保護膜に適した各保護膜の製造方法について詳
細に説明する。なお、各保護膜を評価するために、赤外
線吸収スペクトル (FT−IR) 測定ならびにX線光電
子分光スペクトル (XPS) 測定を利用している。ま
た、一部のサンプルについては、 (FT−IR) におい
て、測定波長域を遠赤外まで拡張した遠赤外線吸収スペ
クトル (FIR) も利用している。 [FT−IRの測定]FT−IRは、フーリェ変換型の
スペクトロメータを利用し、Siウエファー(厚さ0.
5mm) を基板として、透過法で1500〜400ある
いは2600〜400cm-1の波数 (波長の逆数) の範
囲で測定した。なお、分解能は、どのサンプルに対して
も、4cm-1である。 (サンプルについては後述す
る。)測定方法としては、あらかじめバックグラウンド
を測定し、つぎにSi基板のみのリファレンスを測定し
て、サンプルのデータから差し引く「サンプル−リファ
レンス」法によるものとする。
【0025】記録方法としては、複数回、たとえば、2
0回のスペクトル測定により得られたスペクトルを積算
するものとする。なお、この場合、100%のSiO2
サンプル以外のサンプルでは、SiO2 含有量が相対的
に低下するので50回積算とし、また、ZnS含有サン
プルの内の厚さ20nmの薄いサンプルに関してのみ、
SN比を確保するために、積算回数を100回としてい
る。 [XPSの測定]XPSは、X線光電子分光スペクトル
測定装置により容易に測定できる。
【0026】ここでは、X線源として単色化したAlの
Kα線を利用している。また、測定時の圧力は、3×1
-9 [Torr] (4×10-7 [Pa] ) 以下とする。
スペクトルの測定に先立ち、サンプル表面に存在する汚
染炭化水素成分をできるだけ除去するために、Arイオ
ンビームスパッタを30秒行った。このArイオンビー
ムスパッタの条件は、加速電圧3.5keV、電流15
mAとした。
【0027】測定は、全エネルギー領域を走査するワイ
ドスキャン (結合エネルギー領域として、0〜1000
eV) において、X線のスポット径を1mmとして表面
における存在元素を調べた。また、それぞれの元素の高
分解能スペクトルに相当するナロースキャンでは、X線
のスポット径を300μmとして、目的の結合エネルギ
ー領域ごとに20eVの範囲で走査した。
【0028】なお、サンプルは、いづれも絶縁体である
ので、X線照射による光電子の発生にともなって生じる
正孔による正の帯電 (チャージアップ) が予想されるこ
とから、表面の炭素原子の結合エネルギーを基にして、
それぞれの元素の結合エネルギーを補正した。従って、
スペクトルの結合エネルギーの値は、サンプル表面に存
在していた炭化水素の炭素 (C−1s) の結合エネルギ
ーを284.6eVとして測定値を校正した数値とな
る。
【0029】次に、FT−IR (FIR) 測定ならびに
XPS測定に利用したサンプルについて説明する。 [サンプル1]Siウエファー基板上に、RFマグネトロ
ンスパッタ法により、SiO2 を、厚さ300nmに成
膜。
【0030】基板は室温状態とし、Ar流量は、20
[SCCM] 、スパッタ圧力は、0.67 [Pa] (5
[mTorr] ) 、RF電力は、4インチターゲットに
対して400 [W] である。
【0031】[サンプル1´]アクリル樹脂基板上に、R
Fマグネトロンスパッタ法により、SiO2 を、厚さ3
00nmに成膜。
【0032】基板は室温状態とし、Ar流量は、20
[SCCM] 、スパッタ圧力は、0.67 [Pa] (5
[mTorr] ) 、RF電力は、4インチターゲットに
対して400 [W] である。
【0033】[サンプル2]Siウエファー基板上に、R
Fマグネトロンスパッタ法により、SiOを、厚さ30
0nmに成膜。
【0034】基板は室温状態とし、Ar流量は、20
[SCCM] 、スパッタ圧力は、0.67 [Pa] (5
[mTorr] ) 、RF電力は、4インチターゲットに
対して400 [W] である。
【0035】[サンプル2´]アクリル樹脂基板上に、R
Fマグネトロンスパッタ法により、SiOを、厚さ30
0nmに成膜。
【0036】基板は室温状態とし、Ar流量は、20
[SCCM] 、スパッタ圧力は、0.67 [Pa] (5
[mTorr] ) 、RF電力は、4インチターゲットに
対して400 [W] である。
【0037】[サンプル3]Siウエファー基板上に、R
Fマグネトロンスパッタ法により、 (ZnS) 50(Si
2 ) 50を、厚さ300nmに成膜。
【0038】基板は室温状態とし、Ar流量は、20
[SCCM] 、スパッタ圧力は、0.67 [Pa] (5
[mTorr] ) 、RF電力は、4インチターゲットに
対して400 [W] である。
【0039】[サンプル3´]アクリル樹脂基板上に、R
Fマグネトロンスパッタ法により (ZnS) 50 (SiO
2 ) 50を、厚さ300nmに成膜。
【0040】基板は室温状態とし、Ar流量は、20
[SCCM] 、スパッタ圧力は、0.67 [Pa] (5
[mTorr] ) 、RF電力は、4インチターゲットに
対して400 [W] である。
【0041】[サンプル4]Siウエファー基板上に、R
Fマグネトロンスパッタ法により、 (ZnS) 80(Si
2 ) 20、厚さ300nmに成膜。
【0042】基板は室温状態とし、Ar流量は、20
[SCCM] 、スパッタ圧力は、0.67 [Pa] (5
[mTorr] ) 、RF電力は、4インチターゲットに
対して400 [W] である。
【0043】[サンプル4´] アクリル樹脂基板上に、
RFマグネトロンスパッタ法により (ZnS) 80 (Si
2 ) 20を、厚さ300nmに成膜。
【0044】基板は室温状態とし、Ar流量は、20
[SCCM] 、スパッタ圧力は、0.67 [Pa] (5
[mTorr] ) 、RF電力は、4インチターゲットに
対して400 [W] である。
【0045】[サンプル5]Siウエファー基板上に、R
Fマグネトロンスパッタ法により、 (ZnS)
80(SiO 2 ) 20を、厚さ50nmに成膜。
【0046】基板は室温状態とし、Ar流量は、20
[SCCM] 、スパッタ圧力は、0.67 [Pa] (5
[mTorr] ) 、RF電力は、4インチターゲットに
対して400 [W] である。
【0047】[サンプル4´] アクリル樹脂基板上に、
RFマグネトロンスパッタ法により (ZnS) 80 (Si
2 ) 20を、厚さ50nmに成膜。
【0048】基板は室温状態とし、Ar流量は、20
[SCCM] 、スパッタ圧力は、0.67 [Pa] (5
[mTorr] ) 、RF電力は、4インチターゲットに
対して400 [W] である。
【0049】[サンプル6]Siウエファー基板上に、R
Fマグネトロンスパッタ法により、 (ZnS) 80(Si
2 ) 20を、厚さ20nmに成膜。
【0050】基板は室温状態とし、Ar流量は、20
[SCCM] 、スパッタ圧力は、0.67 [Pa] (5
[mTorr] ) 、RF電力は、4インチターゲットに
対して400 [W] である。
【0051】[サンプル6´] アクリル樹脂基板上に、
RFマグネトロンスパッタ法により (ZnS) 80 (Si
2 ) 20を、厚さ20nmに成膜。
【0052】基板は室温状態とし、Ar流量は、20
[SCCM] 、スパッタ圧力は、0.67 [Pa] (5
[mTorr] ) 、RF電力は、4インチターゲットに
対して400 [W] である。
【0053】なお、各サンプルは、それぞれ、既に説明
した「サンプル−リファレンス」法のために、リファレ
ンスとバックグラウンドとが用意されていることはいう
までもない。
【0054】図3ないし図8には、以下に示すサンプル
1ないしサンプル6について、FT−IR測定により得
られたスペクトル分布が示されている。図3および図4
から明らかなように、Si−O結合において、SiO2
(サンプル1) からSiOx (x<2,サンプル2) と
なるに従い、吸収のピークが1068cm-1から低波数
側にシフトしていくことが認められる。
【0055】これとは別に、SiO2 膜の膜厚を、30
0nmから、150nm,100nm,50nmおよび
20nmと、順に薄くしたサンプルにより1068cm
-1の吸収バンドの存在を確認すると、150nmと30
0nmのサンプルにおいて、1064cm -1の主ピーク
近傍のスペクトル形状に、両者に大きな差は認められな
い。また、50nmサンプルでは、僅かに主ピークが低
波数側へシフトしているようであるが、大きな変化はな
い。なお、詳述しない (図示しない) 20nmサンプル
から、1068cm-1の吸収バンドの存在が確認されて
いる。このことから、SiO2 膜の膜厚が20nmと薄
くなっても化学結合の大きな変化は、生じていないこと
がわかる。
【0056】図5は、ZnSが50%混合された (Zn
S) 50 (SiO2 ) 50混合膜 (サンプル3) のFT−I
Rスペクトルである。図5から明らかなように、 (Zn
S) 50 (SiO2 ) 50混合膜では、SiO2で認められ
た1068cm-1の吸収ピークは、1040cm-1にシ
フトし、さらに、吸収ピークの半値幅が大きく増加して
いる。
【0057】また、820cm-1近傍の吸収バンドは、
150nmサンプル (図示しない)では認められたが、
50と20nmサンプル (図示しない) では、主ピーク
がブロードとなった影響でそれほど明瞭には認められて
いない。
【0058】一方、SiO2 サンプル (サンプル1) に
存在する460cm-1近傍のバンドは、感度が十分ある
厚い300nmサンプルにおいてのみ認められた。従っ
て、 (ZnS) 50 (SiO2 ) 50混合膜 (サンプル3)
では、膜厚に起因してSiO2 結合の乱れが生じている
と考えるよりは、SiO2 以外の結合を含むと判断でき
る。
【0059】図6は、ZnSを80%混合した (Zn
S) 80 (SiO2 ) 20混合膜 (サンプル4) のFT−I
Rスペクトルである。図6によれば、 (ZnS) 80 (S
iO2 ) 20混合膜では、 (ZnS) 50 (SiO2 ) 50
合膜 (サンプル3) に比較して、1068cm-1の吸収
ピークがブロードとなっていることが確認できる。
【0060】また、1068cm-1付近に認められた吸
収のピークバンドは、非常にブロードな吸収バンドとし
て1022cm-1にシフトされていることが認められ
る。図7および図8には、膜厚が50nmおよび20n
mの (ZnS) 80 (SiO2 ) 20混合膜 (サンプル5お
よびサンプル6) のFT−IRスペクトルが示されてい
る。
【0061】図7および図8から明らかなように、膜厚
が50nmの (ZnS) 80 (SiO2 ) 20混合膜 (サン
プル5) および膜厚20nmの (ZnS) 80 (SiO
2 ) 20混合膜 (サンプル6) のいづれのサンプルにおい
ても、非常にブロードなバンドが認められるが、SiO
2 サンプル (サンプル1) で認められた460cm-1
吸収バンドが消失している。
【0062】このことは、 (ZnS) 80 (SiO2 ) 20
サンプルにおいても、膜厚にかかわらず、低級なSiの
酸化物の存在があることが予測できる。図3ないし図8
までの結果をまとめると、ZnS添加サンプルは、膜厚
方向にSiO2 結合の乱れが存在しているのではなく、
50%と80%のそれぞれに作成したサンプルごとに、
SiO2 結合が乱れた構造をもって、ZnS/SiO2
膜として堆積していると考えられる。
【0063】図9は、Si−O結合のZnS添加サンプ
ルのZnSの添加率をパラメータとして、主ピークの吸
光度の大きさと膜厚との関係を示したグラフである。図
9から明らかなように、3種類のサンプルのいづれに関
しても、非常によい直線関係が成立していることが認め
られている。なお、図9では、SiO2 サンプルについ
ては、1068cm-1の吸光度、 (ZnS) 50 (SiO
2 ) 50サンプルでは、1042cm-1の吸光度、 (Zn
S) 80 (SiO2 ) 20サンプルでは、1011cm-1
吸光度を、それぞれ、膜厚に対してプロットしている。
【0064】これらの結果から、測定した各スペクトル
は、膜中のSi−O結合を定量性良く反映しているもの
と解釈される。従って、SiO2 サンプルについては、
膜厚方向に関し、SiO2 が偏在していないことを示す
ことになる。なお、ZnSが添加されたサンプルについ
ても、2種類のサンプルともに膜厚方向での組成の変動
はないと考えられる。
【0065】ここで、ターゲットにおける低級Si−O
結合の有無を確認すると、3種類のターゲットともに、
低級Si−OではなくSiO2 の形で存在していること
が認められた。従って、Siの低級酸化物 (低級Si−
O) は、スパッタリングプロセスにおいて生じているこ
とになる。このことは、 (詳述しない各サンプルの試験
により) 各サンプルにおける厚さ方向の酸素の欠損量
が、いずれの膜厚においてもほぼ等しく成膜されている
ことにより裏付けられている。
【0066】次に、ZnS/SiOx膜の遠赤外線吸収
スペクトル (FIR) の測定結果について説明する。図
10および図11は、膜厚30nmの (ZnS) 50 (S
iO2 ) 50混合膜および膜厚30nmの (ZnS) 80
(SiO2 ) 20混合膜のそれぞれに関し、遠赤外 (Far I
nfrared) 領域 (700cm-1〜100cm-1) まで吸
収スペクトルを測定したFIRスペクトルを示すグラフ
である。
【0067】図10および図11から明らかなように、
いづれのサンプル (混合膜) においても、300cm-1
近傍に、Zn−S結合を反映した吸収バンドの存在が認
められる。
【0068】図12は、ターゲットバルク材料自身のF
T−IRスペクトルを示すグラフである。図12によれ
ば、SiO2 結合を反映した1100cm-1と470c
-1の明瞭な吸収ピークが存在することが認められる。
【0069】次に、シリコン (Si−2p) 、酸素 (O
−1s) 、硫黄 (S−2p) のX線光電子分光スペクト
ル (XPS) 、及び、X線励起による亜鉛 (Zn) のオ
ージェスペクトルについて説明する。表1は、Siにつ
いてのそれぞれのサンプルの結合エネルギーを示すもの
である。
【0070】
【表1】
【0071】3種類のサンプルのいづれにおいても、ス
ペクトルの形状そのものに大きな変化は見られなかった
が、表1に示すように、それぞれのサンプルについて、
対応するサンプルから測定された炭素 (C−1s) の結
合エネルギーの値により校正した結合ピークエネルギー
には、明瞭な差が認められる。
【0072】このことから、 (ZnS) 80 (SiO2 )
20混合膜のSiの酸化状態は、SiO2 の状態からSi
Ox (X<2) の状態に変化していることが考えられ
る。このことは、FT−IRにより得られた1068c
-1のSi−O−Si結合によるメイン吸収ピークが、
ZnSとの混合膜となるにつれて大きく変化していくこ
とと対応している。
【0073】表2は、それぞれのサンプルの酸素につい
ての結合エネルギーを示すものである。なお、Si (表
1) の場合と同様に、炭素 (C−1s) の結合エネルギ
ー値により結合ピークエネルギーを校正してある。
【0074】
【表2】
【0075】表2によれば、酸素の結合エネルギー値
は、SiO2 100%からZnS混合のZnSの比率が
増大されるにつれて、減少していくことが認められる。
このことは、SiのXPSの結果において、SiO2
ら次第にZnS/SiO2 混合膜へと変化していくにつ
れて、Siの結合エネルギー値が減少していくことと対
応している。
【0076】従って、酸素のXPSの結果とSiのXP
Sの結果から、ZnS/SiO2 混合膜中のSiO2
分は、膜厚にかかわらず、SiO2 100%の場合の結
合状態と異なるものと考えられる。
【0077】表3は、それぞれのサンプルの硫黄 (S−
2p) について結合エネルギーを示すものである。な
お、表1および表2に示した例と同様に、炭素 (C−1
s) の結合エネルギー値により結合ピークエネルギーを
校正してある。
【0078】
【表3】
【0079】表3を参照して、 (ZnS) 50 (SiO
2 ) 50混合膜と (ZnS) 80 (SiO2 ) 20混合膜とを
比較すると、ZnS (50) サンプルのピークは、ZnS
(80)サンプルよりもブロードとなり3つの結合ピーク
を有することが認められる。ここで、161eVと16
3eVの2つのピークは、S−2p軌道のスピン−軌道
分裂によって生じ、2p1/2 :2p3/2 の面積比は、
1:2となることが知られている。なお、ZnS (80)
では、ほぼ、この理論値が満足されている。
【0080】図13は、ZnのXPSスペクトルを、オ
ージェ効果によって発生するオージェスペクトルを基に
して状態分析した結果を示すグラフである。なお、Zn
のXPSスペクトルは、他の元素とは異なり、化学結合
の結合エネルギーの変化がほとんど無いため、一般に、
このような方法によりキャラクタリゼーションされてい
る。
【0081】図13では、X線の入射エネルギーhν
が、hν=束縛エネルギー; BindingEnergy、以下、B
Eとする) +オージェ電子としての運動エネルギー; Ki
neticEnergy、以下、KEとする) によって示されるこ
とを利用して、入射エネルギーhν=1486.6eV
からそれぞれの束縛エネルギー (Binding Energy) を差
し引いた運動エネルギー (Kinetic Energy) を横軸とし
ている。なお、図 (a)は、Zn100%サンプルの最
表面のXPSを、図 (b) は、Zn100%サンプル
に、1分間Arイオンビームをスパッタしたサンプルの
XPSを、図 (c)は、Zn100%サンプルに、3分
間ArイオンビームをスパッタしたサンプルのXPS
を、図 (d) は、Zn100%サンプルに、4分間Ar
イオンビームをスパッタしたサンプルのXPSを、それ
ぞれ、示している。また、図 (e) は、比較のために、
(ZnS) 80 (SiO2 ) 20の最表面のサンプルのXP
Sを示している。
【0082】図13から明らかなように、Znの化学結
合状態は、所望のZnS結合だけでなく、ZnOあるい
は金属Zn (Zn100%) 成分、または、Zn−Si
−Oのような複雑な結合状態の存在があることが認めら
れる。また、SiO2 結合にも乱れが存在しており、Z
nSとSiO2 とが、ターゲットのモル比に応じて、単
純に混合されているのみではないことが確認された。
【0083】次に、膜中のZnとSiからなる複合酸化
物の存在について説明する。FT−IRスペクトルにお
いて、これまでに述べた範囲では、議論の中心をSi−
O結合に絞って検討を加えたが、ここでは、SiO2
ンプルには見られなかった550cm-1 近傍の吸収バ
ンドについて検証する。
【0084】ZnS (80) ターゲット自身のIRスペク
トルを測定すると、550cm-1近傍のバンドの強度が
膜の強度に比較して著しく弱いことがわかる。このこと
は、ターゲットに存在する結合以外の化学結合 (たとえ
ば、ZnO) が生じているものと予想できる。
【0085】既に説明したZnのX線励起のオージェス
ペクトルの測定から、ZnOと考えられるバンドが示さ
れたことにより、複合ターゲットをArでスパッタした
場合には、FT−IRおよびXPSによる分析の結果か
ら、ZnS/SiO2 混合膜の構造は、それぞれの成分
で示される2相のみによって形成されるのではなく、た
とえば、 (ZnS) 80 (SiO2 ) 20混合膜ではZn
S,ZnO,Zn−Si−OあるいはSio<1.5などを
含むさまざまな相から、また、 (ZnS) 50 (SiO
2 ) 50混合膜ではZnS,ZnO,Zn−Si−O、あ
るいは、Sio1.5などを含むさまざまな相から、それ
ぞれ、形成されていることが明らかにされている。
【0086】このような、複雑な化学結合が存在する要
因としては、SiO2 成分を、Arを含むプラズマによ
りスパッタする過程において、プラズマ雰囲気が酸素を
含むことに起因するものとよるものと考えられる。
【0087】次に、これまでに説明した多くのサンプル
のFT−IRスペクトル測定およびXPSスペクトル測
定に基づいて、ターゲットに存在する結合以外の化学結
合が生じにくい記録膜について考察する。
【0088】既に説明したように、各サンプルのスペク
トル分析の結果によれば、ZnS膜あるいはSiO2
の厚さが薄いほど、化学結合の状態に変化が生じにくい
ことが認められている。
【0089】一方、図9を参照すれば、全吸収は、膜厚
に比例して増大される。このことから、保護層全体の厚
さとしては、量産性も考慮すると、たとえば、10nm
以上500nm以下、好ましくは、15nm以上300
nm以下、より好ましくは、20nm以上250nm以
下が最適な膜厚と考えられる。
【0090】しかしながら、既に説明したように、一層
で20nm以上250nm以下の保護膜を形成すること
は、ターゲットに存在する結合以外の化学結合を引き起
こすことになる。
【0091】ここで、不所望な化学結合が生じにくい膜
厚のZnS膜あるいはSiO2 膜を交互に積層すること
を考える。この場合、各膜の厚さは、既に説明した多く
の例から、おおむね、50nm以下が好ましい。
【0092】ところで、各膜の厚さを次第に薄くしてい
くと、10nmより薄くなった付近から単位膜 (各膜)
自身が連続膜にならない場合が認められる。なお、膜厚
が10nmより薄い層を利用する例として、超格子構造
で用いられる例があるが、ここでは、考慮しない。
【0093】これとは別に、ZnSおよびSiOを交互
に積層することにより保護膜を形成する場合、それぞれ
の単位膜の数が同数であることが好ましく、保護膜の厚
さが200nmである場合には、単位膜の膜厚は、50
nm,33.3nm,25nm,20nm,16.7n
m,14.3nm,12.5nmおよび10nmのいづ
れかから選択される。
【0094】しかしながら、単位膜の厚さが50nmの
場合には、成膜に必要な時間が増大される問題がある。
また、単位膜の厚さが、おおむね、30nmより厚い場
合には、僅かではあるが、不所望おむねな化学結合が生
じることが確認されている。
【0095】これらのことから、ZnSあるいはSiO
2 の単位膜の膜厚の下限は、10nm、また、上限は、
30nmとなる。なお、単位膜の厚さが薄い場合には、
保護層を成膜する際のスパッタの回数が増大される一方
で、単位膜の厚さが厚い場合には、単位膜の成膜に必要
な時間が増大されることから、保護層の厚さが200n
mである場合には、たとえば、単位膜の膜厚が12.5
nmで合計16層、膜厚が20nmで合計10層 (図1
に示した例に対応する) あるいは膜厚が25nmで合計
8層などのいづれかが好ましい。
【0096】次に、図1に示されている光ディスクの記
録特性の評価について説明する。図14は、図1に示し
たこの発明により得られる光ディスクおよび比較のため
の比較用ディスク (以下比較例とする) に関し、記録用
レーザビームの出力とC/Nとの関係 (すなわち記録感
度) を示すグラフである。なお、比較例は、図1に示し
た光ディスクの第1および第2の保護層を、従来の方法
(ZnSおよびSiO2 の薄い層を積層せずに、ZnS
とSiO2 との合金ターゲットをArスパッタする方
法) により成膜したものである。
【0097】図14を参照すれば、記録感度特性におい
ては、実施例および比較例ともに、大きな差は認められ
ない。図15は、ジッターの増加をパラメータとした繰
り返し記録・消去特性を示すグラフである。
【0098】図15から明らかなように、比較例に比較
して実施例の記録媒体のほうが、ジッターが増加される
記録・消去回数が、改善されていることが認められる。
この繰り返し特性が向上した理由としては、保護膜中
に、ZnOやZn−Si−Oという、ターゲットに存在
する結合以外の化学結合が生じなていないことを揚げる
ことができる。
【0099】次に、図2に示したスパッタ装置を利用し
て、図1に示した光ディスクとことなる別の光ディスク
を製造するための一例 (変形実施例) を説明する。5.
25インチのポリカーボネート基板 (透明基板2) をス
テージ15に装着した状態で、真空チャンバ11内の気
圧を1×10-6 [Torr] 以下に排気したのち、制御
バルブ14の制御により、0.65 [Pa] の圧力のA
rガスを真空チャンバ11に導入する。
【0100】第1に、ZnSターゲットに350 [W]
のRF電力を投入して20nmの厚さのZnS膜をSi
2 膜上に成膜する。続いて、チャンバ11内を1×1
-6[Torr] 以下に排気し、Arガスを再びチャン
バー内に導入したのち、SiO2 ターゲートに対して4
00 [W] のRF電力を印加し、基板2上に、20nm
の厚さのSiO2 膜を成膜する。このようなサイクルを
5回繰り返すことで200nmの厚さのZnSとSiO
2 からなる第1の保護膜3を成膜する。
【0101】第2に、光記録膜4としてのGeSbTe
膜を20nm成膜する。なお、この例では、GeSbT
eの組成は (Ge2 Sb2 Te5 ) (97)Sb(3) とす
る。第3に、今度は、SiO2 ターゲートに対して40
0 [W] のRF電力を印加し、基板2上に、20nmの
厚さのSiO2 膜を成膜する。続いて、チャンバ11内
を1×10-6 [Torr] 以下に排気し、Arガスを再
びチャンバー内に導入したのち、ZnSターゲットに3
50 [W] のRF電力を投入して20nmの厚さのZn
S膜をSiO2 膜上に成膜する。このようなサイクルを
5回繰り返すことで200nmの厚さのZnSとSiO
2 からなる第2の保護膜5を、光記録膜4上に成膜す
る。
【0102】第4に、反射膜6としてのAl合金膜を、
第2の保護膜5上に200nm成膜する。なお、反射膜
6上には、スピンコート法により、保護コートとしての
紫外線硬化樹脂をコートしたのち紫外線を照射して硬化
させている。
【0103】従って、この変形例の光ディスクは、第1
および第2の保護膜のSiO2 によって挟まれた構造の
光記録膜4としてのGeSbTe膜を有する。次に、変
形実施例である光ディスクの記録特性の評価について説
明する。
【0104】図16は、上述した第1および第2の保護
膜のSiO2 によって挟まれた構造の光記録膜4を有す
る光ディスクおよび比較のための比較用ディスク (以下
比較例とする) に関し、記録用レーザビームの出力とC
/Nとの関係 (すなわち記録感度) を示すグラフであ
る。なお、比較例は、図1に示した光ディスクの第1お
よび第2の保護層を、従来の方法 (ZnSおよびSiO
2 の薄い層を積層せずに、ZnSとSiO2 との合金タ
ーゲットをArスパッタする方法) により成膜したもの
である。
【0105】図16を参照すれば、記録感度特性におい
ては、変形実施例および比較例ともに、大きな差は認め
られない。図17は、ジッターの増加をパラメータとし
た繰り返し記録・消去特性を示すグラフである。
【0106】図17から明らかなように、比較例に比較
して、変形実施例の記録媒体のほうが、ジッターが増加
される記録・消去回数が改善されていることが認められ
る。この繰り返し特性が向上した理由としては、保護膜
中に、ZnOやZn−Si−Oという、ターゲットに存
在する結合以外の化学結合が生じなていないことを上げ
ることができる。
【0107】なお、図17と図15とを比較すると、図
17に示される変形実施例の光ディスクほうが、僅かで
はあるが、ジッターが増加される記録・消去回数が改善
されていることが認められる。このことは、光記録膜側
4を、ZnS膜に比べて膜中の応力が小さいSiO2
で積極的に挟むことにより、及び、膜としてZnSとS
iO2 を比較したときに、より硬質なSiO2 膜を記録
膜側に設けることで、記録膜の融解・凝固の熱的なサイ
クル特性による保護膜の変形の度合いが低減されている
ものと考えられる。
【0108】次に、図1に示した光ディスクの記録膜
(Ge−Sb−Te) に適した組成について詳細に説明
する。図18は、光ディスクの記録膜に利用されるG
e,SbおよびTeの最適な組成範囲を示す三元組成図
である。
【0109】図18を参照すれば、Ge,Sb,Teを
10原子%刻みで混合し、それぞれの直線で囲まれた組
成範囲について、光記録感度の点から最適な組成を選択
可能となる。
【0110】ここで、構成元素存在量が10原子%以下
の元素が混合された場合には、初期化により結晶化され
た膜をレーザ記録に際してアモルファス化して得られる
記録マークの安定性が劣化することが認められた。ま
た、Te量が50%未満である場合には、記録感度が著
しく低下することが確認されている。
【0111】従って、記録膜に適した元素の組成範囲
は、Ge0 Sb10Te90とGe90Sb10Te0 を結ぶ直
線[A]と、Ge10Sb0 Te90とGe10Sb90Te0
を結ぶ直線[B]とGe60Sb0 Te40とGe0 Sb60
Te40を結ぶ直線[C]によって囲まれる範囲内のいづ
れかから選択される。
【0112】次に、これまでに説明した保護膜と光ディ
スクが利用される環境すなわち光ディスクの種類との関
係について説明する。光ディスクとしては、直径が12
インチの大容量ディスクおよび直径が5.25インチの
汎用ディスクなどが既に実用化されている。
【0113】ここで、光ディスクの記録特性のうち、記
録感度と記録レーザビームのパワーについて考察する
と、記録時の線速度に応じて、おおむね2種類に分類可
能となる。
【0114】たとえば、記録時の線速度が10m/sを
越える高速タイプの光ディスクは、記録膜自身の記録感
度はかなり高めに設計されるが、単位時間当たりに照射
される記録レーザビームのパワーが相対的に低下するこ
とは避けられない。従って、高速タイプのディスクに
は、熱の蓄積を効果的にするために、後述、図19に示
すような、徐冷構造を採用することが好ましい。
【0115】一方、コンパクトディスクのように記録時
の線速度が10m/sよりも小さい低速タイプの光ディ
スクでは、高速タイプのディスクに比較して記録レーザ
ビームのパワーが小さいにもかかわらず、記録膜をアモ
ルファス相に変化させるために必要な十分な冷却速度が
得られにくいことから、後述、図20に示すような、急
冷構造を採用することが好ましい。
【0116】図19および図20は、この発明の光ディ
スクの保護膜の積層構造に関し、それぞれ、徐冷構造お
よび急冷構造を有する光ディスクの概略断面図である。
図19によれば、徐冷構造の光ディスク101は、ポリ
カーボネートなどにより形成された透明基板102、厚
さ20nmのZnS膜と厚さ20nmのSiO2 膜とが
交互に8層成膜された厚さ160nmの第1の保護層1
03、厚さ25nmのGeSbTe光記録膜104、厚
さ20nmのSiO2 と厚さ20nmのZnS膜膜とが
SiO2 膜から交互に10層成膜された厚さ200nm
の第2の保護層105、及び、厚さ100nmのAl合
金反射膜106を有している。なお、反射膜106の外
側には、紫外線硬化樹脂膜107が形成される。
【0117】図19から明らかなように、第2の保護膜
105の厚さが200nmと十分に厚いことから、反射
膜106側への熱の移動が阻止され、高速タイプの光デ
ィスクに適した徐冷構造が提供される。
【0118】図20によれば、徐冷構造の光ディスク2
01は、ポリカーボネートなどにより形成された透明基
板202、厚さ20nmのZnS膜と厚さ20nmのS
iO2 膜とが交互に8層成膜された厚さ160nmの第
1の保護層203、厚さ25nmのGeSbTe光記録
膜204、厚さ10nmのSiO2 と厚さ10nmのZ
nS膜膜とが積層された厚さ20nmの第2の保護層2
05、及び、厚さ100nmのAl合金反射膜206を
有している。なお、反射膜206の外側には、紫外線硬
化樹脂膜207が形成される。
【0119】図20から明らかなように、第2の保護膜
205の厚さを20nmとして、基板202側の保護膜
203の膜厚よりも薄くすることにより、記録の際の熱
が反射膜206側に効果的に放出されるので、低速タイ
プの光ディスクに適した急冷構造が提供される。
【0120】以上説明したように、記録膜を挟んで配置
される保護層を、薄い単位層を複数積層させた多層構造
として形成することにより、ターゲットに存在する結合
以外の化学結合の生成を阻止することで、繰り返し記録
可能な光ディスクにおける記録・消去回数を劣化させる
要因である記録膜自身移動 (変形) を防止できる。従っ
て、オーバライト記録に適した光ディスクの繰り返し記
録・消去回数が大幅に増大される。
【0121】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の光ディス
クは、記録膜を挟んで配置される第1および第2の保護
膜は、第1の材質による単位層と第2の材質による単位
層が、それぞれの材質に含まれる結合以外の結合を含む
ことなく、交互に積層されることにより形成される。従
って、記録膜への記録・消去に対して不所望な特性を与
える記録膜の移動あるいは変形を防止できる。
【0122】また、記録膜を挟んで配置される第1およ
び第2の保護膜は、記録膜と接する界面が、単位層にお
ける応力が小さい同一の材質による単位層により形成さ
れることから、記録膜の移動あるいは変形の程度がより
低減される。
【0123】さらに、記録膜自身が、記録感度が高くし
かも第1の相状態と第2の相状態との間で相変化が安定
な組み合わせにより構成されることから、記録速度が向
上されるとともに耐久性の高い記録媒体が提供できる。
以上により、光ディスクにおける記録・消去可能な繰り
返し記録・消去回数が大幅に増大される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例である光ディスクの概略断面
図。
【図2】図1に示した光ディスクを製造するために利用
されるスパッタ装置の一例を示す概略図。
【図3】SiO2 のFT−IRスペクトルを示すグラ
フ。
【図4】SiOのFT−IRスペクトルを示すグラフ。
【図5】(ZnS) 50 (SiO2 ) 50混合膜のFT−I
Rスペクトルを示すグラフ。
【図6】(ZnS) 80 (SiO2 ) 20混合膜のFT−I
Rスペクトルを示すグラフ。
【図7】膜厚が50nmの (ZnS) 80 (SiO2 ) 20
混合膜のFT−IRスペクトルを示すグラフ。
【図8】膜厚が20nmの (ZnS) 80 (SiO2 ) 20
混合膜のFT−IRスペクトルを示すグラフ。
【図9】Si−O結合のZnS添加サンプルのZnSの
添加率をパラメータとして、主ピークの吸光度の大きさ
と膜厚との関係を示したグラフ。
【図10】膜厚30nmの (ZnS) 50 (SiO2 ) 50
混合膜のFIRスペクトルを示すグラフ。
【図11】膜厚30nmの (ZnS) 50 (SiO2 ) 50
混合膜のFIRスペクトルを示すグラフ。
【図12】ターゲットバルク材料自身のFT−IRスペ
クトルを示すグラフ。
【図13】ZnのXPSスペクトルを、オージェ効果に
よって発生するオージェスペクトルを基にして状態分析
した結果を示すグラフ。
【図14】図1に示したこの発明の光ディスクと比較用
ディスクにおける記録用レーザビームの出力とC/Nと
の関係 (すなわち記録感度) を示すグラフ。
【図15】図1に示したこの発明の光ディスクと比較用
ディスクにおけるジッターの増加をパラメータとした繰
り返し記録・消去特性を示すグラフ。
【図16】この発明の変形実施例である光ディスクと比
較用ディスクにおける記録用レーザビームの出力とC/
Nとの関係 (すなわち記録感度) を示すグラフ。
【図17】この発明の変形実施例である光ディスクと比
較用ディスクにおけるジッターの増加をパラメータとし
た繰り返し記録・消去特性を示すグラフ。
【図18】光ディスクの記録膜に利用されるGe,Sb
およびTeの最適な組成範囲を示す三元組成図。
【図19】この発明の光ディスクの保護膜の積層構造の
一例 (徐冷構造) を示す概略断面図。
【図20】この発明の光ディスクの保護膜の積層構造の
一例 (急冷構造) を示す概略断面図。
【符号の説明】
1…光ディスク (記録媒体) 、 2…透明基板
(支持体) 、3…第1の保護層、
4…光記録膜 (記録膜) 、5…第2の保護層、
6…反射膜、7…紫外線硬化樹脂膜、
10…スパッタ装置、11…真空チャンバ、
12…導入系、13…排気系、
14…制御バルブ、15…ステー
ジ、 16…回転軸、21,2
2,23,24…高周波 (RF) 電力印加装置、101
…光ディスク、 102…透明基板、
103…第1の保護層、 104…光記
録膜 (記録膜) 、105…第2の保護層、
106…反射膜、107…紫外線硬化樹脂膜、20
1…光ディスク、 202…透明基
板、203…第1の保護層、 204…
光記録膜 (記録膜) 、205…第2の保護層、
206…反射膜、207…紫外線硬化樹脂膜、
α,β,γ,δ…ターゲット。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱エネルギーが与えられることにより相変
    化する記録膜と、 第1の材質からなる層と第2の材質からなる層とが交互
    に積層された積層構造を有し、上記記録膜を挟んで上記
    記録膜の両界面に配置される第1および第2保護膜と、
    を有する記録媒体。
  2. 【請求項2】熱エネルギーが与えられることにより相変
    化される記録膜と、 第1の材質による単位層と第2の材質による単位層が、
    それぞれの材質に含まれる結合以外の結合を含むことな
    く、交互に積層されるとともに、積層構造を有し、上記
    記録膜を挟んで上記記録膜との間の両界面に配置される
    第1および第2保護膜と、を有する記録媒体。
  3. 【請求項3】第1の方向から光の入射を可能とする基板
    と、 第1の材質による単位層と単位層における応力が第1の
    材質より小さい第2の材質による単位層が交互に積層さ
    れた積層構造を有し、上記基板上に、上記第1の方向に
    対向する第2の方向から配置される第1の保護膜と、 この第1の保護膜上に配置され、上記光が照射されるこ
    とで提供される熱エネルギーにより第1の相状態と第2
    の相状態との間で相変化される記録膜と、 上記第1の材質による単位層と上記第2の材質による単
    位層が交互に積層されるとともに上記第1の保護膜の厚
    さとおおむね等しい厚さに形成された積層構造を有し、
    上記記録膜上に、上記記録膜を挟んで上記第1の保護膜
    に対向される第2保護膜と、を有する記録媒体。
  4. 【請求項4】第1の方向から光の入射を可能とする基板
    と、 第1の材質による単位層と単位層における応力が第1の
    材質より小さい第2の材質による単位層が交互に積層さ
    れた積層構造を有し、上記基板上に、上記第1の方向に
    対向する第2の方向から配置される第1の保護膜と、 この第1の保護膜上に配置され、上記光が照射されるこ
    とで提供される熱エネルギーにより第1の相状態と第2
    の相状態との間で相変化される記録膜と、 上記第1の材質による単位層と上記第2の材質による単
    位層が交互に積層されるとともに、上記第1の保護膜の
    厚さに比較して少なくとも1/2より薄い厚さに形成さ
    れた積層構造を有し、上記記録膜上に、上記記録膜を挟
    んで上記第1の保護膜に対向される第2保護膜と、を有
    する記録媒体。
  5. 【請求項5】透明な基板と、 この基板の所定の面に配置された厚さ20nmのZnS
    膜とこのZnS膜に比較して同一の厚さが与えられた場
    合の応力がZnS膜より小さい厚さ20nmのSiO2
    膜を互いに交互に積層させて厚さ200nmに形成され
    たZnSとSiO2 からなる第1の保護膜と、 Ge,Sb,Teを含み、それぞれの組成がGe−Sb
    −Te三元組成図において、Ge0 Sb10Te90とGe
    90Sb10Te0 を結ぶ直線とGe10Sb0 Te90とGe
    10Sb90Te0 を結ぶ直線とGe60Sb0 Te40とGe
    0 Sb60Te40とを結ぶ直線によって囲まれる範囲内の
    いづれかから選択されるとともに、上記第1の保護膜上
    に配置され、レーザビームが照射されることにより提供
    される熱エネルギーにより第1の相状態と第2の相状態
    との間で相変化される記録膜と、 この記録膜上に配置され、厚さ20nmのZnS膜と厚
    さ20nmのSiO2膜を互いに交互に積層させて厚さ
    200nmに形成されたZnSとSiO2 からなる第2
    の保護膜と、を有する記録媒体。
  6. 【請求項6】透明な基板と、 この基板の所定の面に配置された厚さ20nmのZnS
    膜とこのZnS膜に比較して同一の厚さが与えられた場
    合の応力がZnS膜より小さい厚さ20nmのSiO2
    膜を互いに交互に積層させて厚さ200nmに形成され
    たZnSとSiO2 からなる第1の保護膜と、 Ge,Sb,Teを含み、それぞれの組成がGe−Sb
    −Te三元組成図において、Ge0 Sb10Te90とGe
    90Sb10Te0 を結ぶ直線とGe10Sb0 Te90とGe
    10Sb90Te0 を結ぶ直線とGe60Sb0 Te40とGe
    0 Sb60Te40とを結ぶ直線によって囲まれる範囲内の
    いづれかから選択されるとともに、上記第1の保護膜上
    に配置され、レーザビームが照射されることにより提供
    される熱エネルギーにより第1の相状態と第2の相状態
    との間で相変化される記録膜と、 この記録膜上に配置され、厚さ20nmのSiO2 膜と
    厚さ20nmのZnS膜を、SiO2 膜から順に、互い
    に交互に積層させて厚さ200nmに形成されたZnS
    とSiO2 からなる第2の保護膜と、を有する記録媒
    体。
  7. 【請求項7】第1の材質をスパッタすることで所定の厚
    さを有する第1の材質の単位層を形成したのち、この第
    1の材質の単位層上に、第2の材質をスパッタすること
    で所定の厚さを有する第2の材質の単位相を形成し、さ
    らに、上記第1の材質の単位相および上記第2の材質の
    単位層を、交互に、複数層積層させて、第1の保護膜を
    形成する工程と、 この第1の保護層を形成する工程により形成された第1
    の保護層に、第3の材質をスパッタすることで所定の厚
    さを有する記録膜を形成する工程と、 この記録膜を形成する工程により形成された記録膜に、
    第1の材質をスパッタすることで所定の厚さを有する第
    1の材質の単位層を形成したのち、この第1の材質の単
    位層上に、第2の材質をスパッタすることで所定の厚さ
    を有する第2の材質の単位相を形成し、さらに、上記第
    1の材質の単位相および上記第2の材質の単位層を、交
    互に、複数層積層させて、第2の保護膜を形成する工程
    と、を含む、記録媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】第1の材質をスパッタすることで所定の厚
    さを有する第1の材質の単位層を形成したのち、この第
    1の材質の単位層上に、第2の材質をスパッタすること
    で所定の厚さを有する第2の材質の単位相を形成し、さ
    らに、上記第1の材質の単位相および上記第2の材質の
    単位層を、交互に、複数層積層させて、第1の保護膜を
    形成する工程と、 この第1の保護層を形成する工程により形成された第1
    の保護層に、第3の材質をスパッタすることで所定の厚
    さを有する記録膜を形成する工程と、 この記録膜を形成する工程により形成された記録膜に、
    第2の材質をスパッタすることで所定の厚さを有する第
    2の材質の単位層を形成したのち、この第2の材質の単
    位層上に、第1の材質をスパッタすることで所定の厚さ
    を有する第1の材質の単位相を形成し、さらに、上記第
    2の材質の単位相および上記第1の材質の単位層を、交
    互に、複数層積層させて、第2の保護膜を形成する工程
    と、を含む、記録媒体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6471692A (en) * 1987-09-09 1989-03-16 Gerber Garment Technology Inc Balancing reciprocating drive mechanism
JPH08300821A (ja) * 1995-05-11 1996-11-19 Nec Corp 光学的情報記録媒体およびその製造方法

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