JP2506698Y2 - 船体の二重殻構造 - Google Patents

船体の二重殻構造

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JP2506698Y2 JP1990091175U JP9117590U JP2506698Y2 JP 2506698 Y2 JP2506698 Y2 JP 2506698Y2 JP 1990091175 U JP1990091175 U JP 1990091175U JP 9117590 U JP9117590 U JP 9117590U JP 2506698 Y2 JP2506698 Y2 JP 2506698Y2
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泰久 奥本
光明 宮田
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石川島播磨重工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、船底や船側などの船体の二重殻構造に関
し、狭隘空間での溶接部を単純な形状にして溶接能率の
向上を図るとともに、ブロックの組立作業の自動化も可
能とするものである。
[従来の技術] 船舶に対する安全性の向上を目的として船底のみなら
ず船側部をも二重殻構造にする要請が高まりつつあり、
特に大型油送船の油流出事故による海洋環境汚染の問題
解消に有効と考えられている。
このような船体を二重殻構造にする場合、従来の船底
などで採用されている構造は、第4図に示すように、内
殻ブロック1と外殻ブロック2とを形成してこれを上下
に連結するようにしている。
内殻ブロック1は、内殻3上に船体の船首尾方向Lと
平行に補強材としてのロンジスティフナ4を所定の間隔
で溶接することで形成される。
また、外殻ブロック2は、外殻5上に船体の船首尾方
向Lと平行に補強材としてのロンジスティフナ6を所定
の間隔で溶接して取付けるとともに、このロンジスティ
フナ6と直交する船の幅方向Bに内殻3と外殻5との間
隔を規制しかつ、補強材を支持するフロア7をロンジス
ティフナ6を貫通させて所定の間隔で溶接することで形
成される。
そして、外殻ブロック2のフロア7の上縁には、内殻
ブロック1のロンジスティフナ4が装着される装着孔
(スロット)8が形成してある。
これら内殻ブロック1と外殻ブロック2は、外殻ブロ
ック2上に反転した状態の内殻ブロック1を被せるよう
にし、内殻ブロック1のロンジスティフナ4を外殻ブロ
ック2のフロア7の装着孔(スロット)8に入れるよう
にした後、フロア7の上縁と内殻3との間および装着孔
(スロット)8の周囲と内殻ブロック1のロンジスティ
フナ4との間を溶接して連結するようにしている。
[考案が解決しようとする課題] 従来の内殻ブロック1と外殻ブロック2の構造は、船
体として要求される防撓性能として船首尾方向Lに対す
る強度(船体縦強度)を重視していることから、補強用
のロンジスティフナ4,6をいずれも船首尾方向に配置す
ることが通常の構造とされている。
このため、内殻ブロック1と外殻ブロック2とを連結
した後の溶接部9が、第5図に示すように、装着孔8の
周囲の複雑な形状(スロット部)が頻繁に存在すること
になって、内殻3と外殻5との間が狭隘な空間であるこ
とからも溶接作業が大変で溶接能率も低い。
また、二重殻構造とするための内殻ブロック1と外殻
ブロック2の組立作業において、それぞれの補強材の配
置が異なるため内外殻ブロック1,2の組立の自動化が複
雑となるとともに、内殻ブロック1のロンジスティフナ
4を外殻ブロック2の装着孔8に入れる必要があり、作
業工程が複雑で組立を自動化することが難しい。
この考案はかかる従来技術の課題に鑑みてなされたも
ので、狭隘空間での溶接部を単純な形状にして溶接能率
の向上を図るとともに、組立の自動化も可能とする船体
の二重殻構造を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するため、この考案の船体の二重殻構
造は、船体の内殻及び外殻の内面にそれぞれ補強材を取
付け、この外殻の補強材の一部を内外殻の間隔まで延長
し、外殻の補強材を内外殻間に位置させるとともに、内
殻の補強材を内殻の内側に位置させて前記外殻の補強材
の上端と内殻の平坦な外面を接合したことを特徴とする
ものである。
[作用] この船体の二重殻構造によれば、外殻と内殻の内面に
それぞれロンジスティフナとフロアなどの補強材を取付
け、外殻のトランスの一部をストラットとして内殻側に
延長し、この延長されたストラット上端と内殻の補強材
の取付面でない平坦な外面と溶接などで接合するように
しており、接合のための溶接部を直線状として溶接作業
の能率向上を図ることができるようにしている。
また、外殻の延長された補強材の上に内殻を載置する
だけで組み立てることができるようにしており、組立作
業の自動化も可能としている。
[実施例] 以下、この考案の一実施例を図面の基づき詳細に説明
する。
第1図はこの考案の船体の二重殻構造の一実施例にか
かる分解斜視図である。
この船体の二重殻構造10では、内殻ブロック11と外殻
ブロック12を組立てて連結することで構成される。
内殻ブロック11は、内殻13上(第1図では、上側に示
してある。)に船体の船首尾方向Lと平行に補強材とし
てのロンジスティフナ14が所定の間隔で複数(図示例で
は、6本)溶接してあり、これらロンジスティフナ14と
直交する船幅方向Bに従来のフロアの代りとなるトラン
ス15がロンジスティフナ14を貫通させた状態で内殻13上
に溶接されている。また、トランス15には、所定の間隔
で複数の補強リブ16が溶接してある。
すなわち、この内殻ブロック11は、第4図で説明した
従来の外殻ブロック2のフロア7の高さをほぼ半分にし
たものと同一の構造になっている。ただし、トランスに
は必要に応じてフェースを設ける。
外殻ブロック12は、外殻17上に船体の船首尾方向Lと
平行に補強材としてのロンジスティフナ18が所定の間隔
で複数(図示例では、6本)溶接してあり、これらロン
ジスティフナ18と直交する船体の幅方向Bにロンジステ
ィフナ18を貫通させて複数のトランス19が溶接されてい
る。
これらトランス19も内殻ブロック11のトランス15と同
様、その高さが従来の高さのほぼ半分にされるととも
に、船幅方向Bに一定の間隔で高さ方向(上方)に延長
された接合部(ストラット)20が一体に形成されてお
り、さらに、それぞれのトランス19には、所定の間隔で
複数の補強リブ21が溶接してあり、撓みを防止するよう
になっている。
このように別々に作られた内殻ブロック11と外殻ブロ
ック12は、次のようにして組み立てられる。
内殻ブロック11を吊り上げて外殻ブロック12のフロ
ア19の延長された接合部(ストラット)20上に載置す
る。
このとき、従来のように内殻ブロック11を反転してロ
ンジスティフナ14やフロア15が下になるようにする(内
殻13と外殻17との間に位置するようにする)必要がな
く、内殻13の平面となっている外面が下となって直接ス
トラット20と接する状態にする。
この後、外殻ブロック12のストラット20と内殻ブロ
ック11の内殻13の外面とを溶接して連結する。
このような内殻ブロック11と外殻ブロック12とを接合
した二重殻構造10を多数連結して船体を構成する。
こうして内殻ブロック11と外殻ブロック12とを連結し
て作られた船体の二重殻構造10では、内殻13と外殻17と
の間隔は外殻ブロック12のトランス19の内殻11側に延長
された接合部20の高さによって決まることから、このト
ランス19の接合部20までの高さが従来のフロア(第4,5
図のフロア7)に相当する高さにしてある。
また、内外殻11,12の連結のための溶接部22は、第2
図に示すように、トランス19の延長された接合部20の部
分だけであり、しかも直線状であることから内外殻13,1
7間の狭隘空間での溶接作業が容易となるとともに、溶
接後に必要な塗装作業も直線部分だけとなり、容易に塗
装することができる。
さらに、この船体の二重殻構造10によれば、内外殻1
3,17間の空間を利用して配管23を行う場合、第5図で説
明した従来構造と異なり、外殻ブロック12のトランス19
の幅方向Bに隣接する接合部20の間を利用することで、
特にフロア19などに穴加工する必要なく、配管スペース
を確保することができる。
また、内殻ブロック11と外殻ブロック12の補強材の配
置が同一であることから、同一工法で組み立てることが
でき、組立の自動化も可能となるとともに、内外殻ブロ
ック11,12の連結のための組立も外殻ブロック12上に内
殻ブロック11を載置した後、直線状の溶接部22を溶接す
るだけであり、自動化も可能である。
次に、このような二重殻構造10を採用した船体30につ
いて見ると、第3図に示すように、通常、船側部の内外
殻ブロック11,12間をバラストタンク31として利用する
が、内殻ブロック11の補強材であるロンジスティフナ14
及びトランス15がそれぞれ内側に取付けられてバラスト
タンク31内に位置しないため塗装面積がその分だけ少な
くなり、特殊塗装面積を最少にすることができる。な
お、内側のタンク32は一般に塗装は不要である。
なお、上記実施例では、外殻ブロックの補強材の延長
部を幅方向に2箇所づつ形成するようにしたが、これに
限らず、強度計算に基づき、さらに増やしたり、逆に減
らすようにしても良い。
また、この考案の要旨を変更しない範囲で各構成要素
に変更を加えても良い。
[考案の効果] 以上、実施例とともに具体的に説明したようにこの考
案の船体の二重殻構造によれば、外殻と内殻の内面にそ
れぞれ横補強材を取付け、外殻の横補強材(トランス)
の一部を内殻側に延長し、この延長された補強材の上端
と内殻の外面を接合するようにしたので、接合のための
溶接部を直線状として溶接作業の能率向上を図ることが
できる。
また、内殻および外殻への補強材の取付構造が同一と
なるので、内外殻それぞれの自動組立が可能となるとと
もに、外殻の延長された補強材の上に内殻を載置するだ
けで内外殻を組み立てることができ、内殻と外殻との組
立作業の自動化も可能としている。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の船体の二重殻構造の一実施例にかか
る分解斜視図である。 第2図はこの考案の船体の二重殻構造の正面図である。 第3図はこの考案の船体の二重殻構造を採用した船体の
断面図である。 第4図は従来の溶接部の説明図である。 第5図は従来の船体の二重殻構造の分解斜視図である。 10:船体の二重殻構造、11:内殻ブロック、12:外殻ブロ
ック、13:内殻、14:ロンジスティフナ(補強材)、15:
トランス、16:補強リブ、17:外殻、18:ロンジスティフ
ナ(補強材)、19:トランス、20:ストラット、21:補強
リブ、22:溶接部、23:配管、30:船体、31:バラストタン
ク、32:カーゴタンク、L:船首尾方向、B:船体幅方向。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】船体の内殻及び外殻の内面にそれぞれ補強
    材を取付け、この外殻の補強材の一部を内外殻の間隔ま
    で延長し、外殻の補強材を内外殻間に位置させるととも
    に、内殻の補強材を内殻の内側に位置させて前記外殻の
    補強材の上端と内殻の平坦な外面とを接合したことを特
    徴とする船体の二重殻構造。
JP1990091175U 1990-08-30 1990-08-30 船体の二重殻構造 Expired - Lifetime JP2506698Y2 (ja)

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JPH0448097U JPH0448097U (ja) 1992-04-23
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JPS60203592A (ja) * 1984-03-29 1985-10-15 Nippon Kokan Kk <Nkk> 船舶の二重底構造

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JPH0448097U (ja) 1992-04-23

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