JP2505560B2 - 電解用電極 - Google Patents

電解用電極

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JP2505560B2 JP1008578A JP857889A JP2505560B2 JP 2505560 B2 JP2505560 B2 JP 2505560B2 JP 1008578 A JP1008578 A JP 1008578A JP 857889 A JP857889 A JP 857889A JP 2505560 B2 JP2505560 B2 JP 2505560B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明は電解用電極に関し、さらに詳しくは、酸素過電
圧が低く、耐久性に優れ、卑な電位環境下でも安定で中
間層の膜抵抗が小さい、特に陽極に酸素発生を伴う海水
の電解、金属の表面処理、金属箔製造、回収等の電解に
おける陽極として有用な電解用電極に関する。
従来、チタンはチタン合金よりなる基体上に、白金族
金属や白金族金属酸化物を被覆した電極が多くの電解工
業の分野において使用されている。しかし、高電流密度
下で運転される金属の高速メツキや金属箔製造の分野で
は、触媒と基体材料の界面が劣化して電導性が悪くな
り、電極寿命が短くなつてしまう問題がある。
また、金属の表面処理のように陰極自身が製品になる
分野では、処理した後その陰極を交換する必要を生じ、
その都度電解を停止しなければならなくなる。この時、
陽極がシヨートサーキツトを形成したりして卑な電位環
境下にさらされる場合が少なくなく、特に酸化物を被覆
した電極は不安定となり電極寿命が短くなつてしまう問
題がある。
本発明者らは、上記の如き従来の電解用電極がもつ欠
点を克服すべく鋭意研究を行なった結果、本発明を完成
するに至ったものである。
かくして、本発明によれば、チタン又はチタン合金よ
りなる電極基体上に (a) 基体表面が部分的に露出する程度に分散被覆さ
れた白金と、少なくとも基体表面の露出部分を被覆する
酸化イリジウム、酸化マンガン、酸化コバルト、酸化ス
ズ及び酸化アンチモンより選ばれる少なくとも1種の金
属酸化物0〜20モル%と酸化ニオブ、酸化タンタル及び
酸化ジルコニウムより選ばれる少なくとも1種の金属酸
化物80〜100モル%からなる複合金属酸化物又は混合金
属酸化物又は単一金属酸化物とから構成される中間層
と、 (b) 酸化イリジウム5〜95モル%と、酸化ニオブ、
酸化タンタル及び酸化ジルコニウムより選ばれる少なく
とも1種の金属酸化物5〜95モル%からなる混合金属酸
化物から構成される外層 を設けてなることを特徴とする電解用電極が提供され
る。
以下、本発明の電解用電極についてさらに詳細に説明
する。
本発明において使用される電極基体の材質としては、
チタン又はチタン基合金が挙げられる。チタン基合金と
しては、チタンを主体とする耐食性のある導電性の合金
が使用され、例えばTi−Ta−Nb、Ti−Pd、Ti−Zr、Ti−
W、Ti−Al等の組合わせからなる、通常電極材料として
使用されているTi基合金が挙げられる。
これらの電極材料は板状、有孔板状、棒状、網板状等
の所望形状に加工して電極基材として用いることができ
る。
上記の如き電極基体には、通常行なわれているよう
に、予め前処理を施した後、中間層を設けるのが望まし
い。そのような前処理の好適具体例としては以下に述べ
るものが挙げられる。
先ず、前述したチタン又はチタン合金よりなる電極基
体(以下、チタン基体ということがある)表面を常法に
従い、例えばトリクロルエチレン、トリクロルエタン等
で洗浄し又はアルカリ溶液中での電解により脱脂した
後、フツ子水素濃度が約1〜約20重量%のフツ化水素酸
又はフツ化水素酸と硝酸、硫酸等の他の酸との混酸で処
理することにより、チタン基体表面の酸化膜を除去する
とともにチタン結晶粒界単位の粗面化を行なう。該酸処
理はチタン基体の表面状態に応じて常温ないし約40℃の
温度において数分間ないし十数分間行なうことができ
る。なお、粗面化を十分行なうためにブラスト処理を併
用してもよい。
このように酸処理されたチタン基体表面を濃硫酸と接
触させて、該チタン結晶粒界内部表面を突起状に細かく
粗面化するとともに該チタン基体表面に水素化チタンの
薄い層を形成する。この突起状の細かい粗面化が後で白
金の分散被覆を形成させるのに重要な処理となる。
使用する濃硫酸は一般に40〜80重量%、好ましくは50
〜60重量%粒度の濃度のものが適当であり、この濃硫酸
には必要により、処理の安定化を図る目的で少量の硫酸
ナトリウムその他の硫酸塩等を添加してもよい。該濃硫
酸との接触は通常チタン基体を濃硫酸の浴中に浸漬する
ことにより行なうことができ、その際の浴温は一般に約
100〜約150℃、好ましくは約110〜約130℃の範囲内の温
度とすることができ、また浸漬時間は通常0.5〜約10分
間、好ましくは約1〜約3分間で充分である。この硫酸
処理により、チタン結晶粒界内部表面を突起状に細かく
粗面化するとともに、チタン基体の表面にごく薄い水素
化チタンの皮膜を形成させることができる。
硫酸処理されたチタン基体は硫酸浴から取り出し、好
ましくは窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中で急冷
してチタン基体の表面温度を約60℃以下に低下させる。
この急冷には洗浄も兼ねて大量の冷水を用いるのが適当
である。
このようにしてごく薄い水素化チタンの皮膜を形成し
たチタン基体は、希フツ化水素酸又は希フツ化物水溶液
(例えばフツ化ナトリウム、フツ化カリウム等)中で浸
漬処理して該水素化チタン皮膜を生長させ該皮膜の均一
化及び安定化を図る。ここで使用しうる希フツ化水素酸
又はフツ化物水溶液中のフツ化水素の濃度は一般に0.05
〜3重量%、好ましくは0.3〜1重量%の範囲内とする
ことができ、また、これらの溶液による浸漬処理の際の
温度は一般に10〜40℃、好ましくは20〜30℃の範囲であ
る。該処理はチタン基体表面に通常0.5〜10ミクロン、
好ましくは1〜3ミクロンの厚さの水素化チタンの均一
皮膜が形成されるまで行なうことができる。この水素化
チタン(TiOy、ここでyは1.5〜2の数である)は水素
化の程度に応じて灰褐色から黒褐色を呈するので、上記
範囲の厚さの水素化チタンの皮膜の生成は、経験的に該
基体表面の色調の変化を標準色源との明度対比によつて
コントロールすることができる。
このようにしてチタン基体表面を粗面化すると共に水
素化チタンの皮膜を形成したチタン基体は、適宜水洗等
の処理を行なった後、その表面に、白金をチタン基体表
面が部分的に露出する程度に分散被覆する。
この白金の分散被覆は通常電気メツキ法により行なう
ことができる。この電気メツキ法に使用しうるメツキ浴
の組成としては、例えばH3PtCl6、NH4PtCl6、K2PtCl6
Pt(NH3(NO2等の白金化合物を硫酸溶液(pH1
〜3)又はアンモニア水溶液に白金換算で約2〜約20g/
の濃度になるように溶解し、さらに必要に応じて浴の
安定化のために硫酸ナトリウム(酸性浴の場合)、亜流
酸ナトリウム、硫酸ナトリウム(アルカリ性浴の場合)
等を少量添加した酸性又はアルカリ性のメツキ浴が挙げ
られる。かかる組成のメツキ浴を用いての白金電気メツ
キは、チタン基体表面に形成された水素化チタン皮膜の
分解をできるだけ抑制するため約30〜約60℃の範囲の比
較的低温で行なうのが望ましい。
この電気メツキによりチタン基体の水素化チタン被膜
上に分散被覆した白金を形成せしめることができる。そ
の際の白金の分散状態のコントロールは、例えば白金メ
ツキ浴の浴組成及び/又はメツキ条件(電流密度や電流
波形等)を経験的に調整することによつて行なうことが
できる。
かくして、チタン基体上にその基体表面が部分的に露
出する程度に分散被覆された白金を析出せしめる。その
分散被覆の状態は、5000倍の電子顕微鏡で観察すると、
白金がチタン基体表面上に、点状、線状、網目状に分散
していることがわかる。白金の析出量としては、一般に
0.1〜20g/m2、好ましくは0.2〜5g/cm2とすることができ
る。白金の析出量があまりにも少ないと得られる電極の
耐久性に劣り、また反対にあまりも多過ぎると得られ電
極は卑な電位環境下で不安定となる。
かくして、白金の分散被覆の程度は、被覆率で表わし
て、一般に10〜80%、好ましくは30〜50%の範囲内とす
るのが適当である。本明細書において白金の「被覆率」
は、白金を分散被覆したチタン基体表面を40,000倍の電
子顕微鏡写真にとり、その写真よりチタン基体表面1μ
m2当りの白金の被覆面積を測定し下記式により算出され
る値をいう。
このようにして白金を分散被覆したチタン基体は次い
で大気中で焼成することにより、水素化チタン被膜の層
を熱分解して該層中の水素化チタンの実質的に殆んどを
チタン金属に戻し、さらにチタンを低酸化状態の酸化チ
タンに変える。この焼成は一般に約300〜約600℃、好ま
しくは約300〜約400℃の温度で10分〜4時間程度加熱す
ることにより行なうことができる。
これによりチタン基体表面にごく薄い導電性の酸化チ
タン層が形成される。この酸化チタン層の厚さは100〜
1,000Å、好ましくは200〜600Åの範囲内にあるのが好
適であり、また酸化チタンの組成はTiOxとしてxが一般
に1≦x<2、特に1.9<x<2の範囲にあるのが望ま
しい。
また別法として、白金の分散被覆を行なったチタン基
体は、上記の如き焼成処理を行わずに直接次の工程に付
してもよい。この場合には、次工程での熱分解処理時に
チタン基体表面の水素化チタンの皮膜の層は、チタン金
属及び低酸化状態の酸化チタンに変換される。
以上の如く白金が分散被覆されたチタン基体表面は、
少なくとも基体表面の白金末被覆部分を、 (イ) 酸化イリジウム、酸化マンガン、酸化コバル
ト、酸化スズ及び酸化アンチモンより選ばれる少なくと
も1種の金属酸化物0〜20モル%、好ましくは5〜15モ
ル%と、 (ロ) 酸化ニオブ、酸化タンタル及び酸化ジルコニウ
ムより選ばれる少なくとも1種の酸化物80〜100モル
%、好ましくは85〜95モル% からなる金属酸化物又は混合金属酸化物(以下、中間酸
化物ということがある)で被覆する。
この中間酸化物は分散被覆された白金の隙間を埋めて
得られる電極の耐食性を向上させるのに役立つものであ
る。また、分散被服した白金は中間層の良好な導電性を
維持するのに役立つものである。該中間酸化物は部分的
に析出された白金の隙間(チタン基体の露出部分)を埋
める(被覆する)のみならず、該白金上を覆っても支障
はないが、白金上を覆う中間酸化物があまり厚くなると
中間層の膜電気抵抗が大きくなるので、中間酸化物の被
覆量は一般に0.5〜10g/m2、好ましくは1〜5g/m2の範囲
内とすることができる。
中間酸化物において、上記(イ)の酸化物としては中
でも酸化イリジウムが好適である。
上記中間酸化物は、例えば、酸素含有ガス、通常空気
中での焼成により上記(イ)及び(ロ)の金属酸化物に
転換しうる金属化合物を金属酸化物換算で前記割合にな
るようにして適当な低沸点溶媒中に溶解し、得られる溶
液を前記の白金を分散被覆したチタン基体の該白金の分
散被覆表面に塗布し、溶媒を乾燥除去した後、酸素含有
ガス雰囲気中で焼成することにより形成することができ
る。
以下、上記(イ)の金属酸化物が酸化イリジウムであ
り且つ上記(ロ)の金属酸化物が酸化タンタルである場
合の中間酸化物を形成する場合についてより具体的に説
明する。
前記の如く白金が分散被覆されたチタン基体表面上
に、イリジウム化合物とタンタル化合物を含む溶媒溶
液、好ましくは低級アルコール溶液を適用し塗布した後
乾燥することにより、イリジウム化合物のタンタル化合
物を付着せしめる。ここで使用しうるイリジウム化合物
及びタンタル化合物としては、後述する焼成条件下に熱
分解してそれぞれ酸化イリジウム及び酸化タンタルに転
化しうる低級アルコール溶媒に可溶性の化合物が包含さ
れる。そのようなイリジウム化合物としては塩化イリジ
ウム酸、塩化イリジウム、塩化イリジウムカリ等が例示
され、またタンタル化合物としては、例えば塩化タンタ
ルが挙げられる。一方、これらのイリジウム化合物及び
タンタル化合物を溶解しうる低級アルコールとしては、
例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプ
ロパノール、ブタノール又はこれらの混合物が挙げられ
る。
該低級アルコール溶液の白金を分散被覆したチタン基
体への適用は、例えば刷毛塗り、スプレー、浸漬等の手
段で行なうことができる。
このようにしてイリジウム化合物及びタンタル化合物
の低級アルコール溶液を適用した該基板は、約20〜約15
0℃の範囲内の比較的低温で乾燥させた後、大気中で焼
成する。以上に述べた処理は中間酸化物の被覆量が前記
の所期の範囲内に達するまで繰り返して行なうことがで
きる。該焼成は例えば電気炉、ガス炉、赤外線炉などの
適当な加熱炉中で一般に約400〜約700℃、好ましくは約
450〜約600℃の範囲内の温度に加熱することによつて行
なうことができる。その際の加熱時間は焼成すべき基体
の大きさに応じて大体5分〜2時間程度とすることがで
きる。
この焼成によりイリジウム化合物及びタンタル化合物
はそれぞれ酸化イリジウム及び酸化タンタルに変わり、
中間酸化物を形成する。
前述した他の複合金属酸化物又は混合金属酸化物又は
単一金属酸化物も同様にして形成せしめることができ
る。
以上述べた如くして分散被覆された白金と中間酸化物
とから構成される中間層の上には、さらに、 (i) 酸化イリジウム5〜95%モル%、好ましくは20
〜80モル%と、 (ii) 酸化ニオブ、酸化タンタル及び酸化ジルコニウ
ムより選ばれる少なくとも1種の金属酸化物5〜95モル
%、好ましくは20〜80モル% とから構成される外層を設ける。この外層において、
(i)の酸化イリジウムの割合が5モル%より少ない
と、得られる電極の酸素過電圧が高くなる傾向がみら
れ、一方、95モル%を超えると電極の消耗が大きくなり
やすい。
また、中間酸化物として酸化イリジウムと、酸化ニオ
ブ、酸化タンタル及び酸化ジルコニウムより選ばれる少
なくとも1種の金属酸化物からなる混合金属酸化物を使
用する場合、外層における酸化イリジウムの含有量
(X)は、中間酸化物における酸化イリジウムの含有量
(Y)よりも多いことが望ましく、前者の含有量(Xモ
ル%)と後者の含有量(Yモル%)の差(X−Y)は通
常、5〜95、好ましくは20〜95の範囲内にあることが好
都合である。
上記の成分・組成よりなる外層は、中間酸化物の形成
法と同様にして行なうことができる。外層の被覆量は一
般に1〜100g/m2、好ましくは5〜50g/m2の範囲内にな
るようにするのが適当である。
以上に述べた本発明の電極は、高電流密度下でも長寿
命化を図ることができ、省資源化につながることはもち
ろん、装置のメンテナンスが容易になる等の種々のメリ
ツトがある。
また、本発明の電極は、卑な電位環境下でも電極の安
定化を図ることができ、通電停止下での電極の劣化がほ
とんどなくなり、通電の開閉操作が多い電解でも長寿命
化が図れる。
更に、本発明の電極は、金属の表面処理に有用な交流
電解やパルス電解にも利用することができる。
次に実施例を掲げて本発明をさらに具体的に説明す
る。
実施例1 JIS2種担当チタン板素材(t0.5×w10×l10mm)をトリ
クロルエチレンで脱脂洗浄した後、20℃の8重量%HF水
溶液で2分間処理し、次いで120℃の60重量%H2SO4溶液
中で3分間処理した。次いでチタン基体を硫酸溶液から
取り出し、窒素雰囲気中で冷水を噴霧し、急冷した。更
に20℃の0.3重量%HF水溶液中に2分間浸漬した後水洗
した。
水洗後ジニトロジアミノ白金を硫酸溶液に溶解してPt
含有量5g/、pH≒2、50℃に調整した状態の白金メツ
キ浴中で15mA/cm2で約50秒間のメツキを行なって、Ptを
分散析出させた。分散被覆量は1g/m2であつた。またこ
の時のチタン基体への白金の被覆率は約40%であつた。
このようにして、分散被覆した白金をチタン基体を40
0℃の大気中で1時間加熱処理した。
次いで、塩化イリジウム酸のブタノール溶液と塩化タ
ンタルのエタノール溶液を混合し、Ir5.9g/及びTa50g
/(金属換算)を含有する塗布液を調製した後、マイ
クロピペツトで1cm2当り2.7μ秤量し、それを上記基
体に塗布した後、室温で30分間真空乾燥させ、更に500
℃の大気中で10分間焼成した。この工程を2回繰り返し
た。
次いで、外層を得るため塩化イリジウム酸のブタノー
ル溶液と塩化タンタルのエタノール溶液を混合し、Ir50
g/及びTa20g/(金属換算)を含有する塗布液を調製
した後、この塗布液を用いて前記と同様の工程を8回繰
り返して実施例電極−1を作成した。
次に、上記実施例電極−1と同様の方法で酸化物の組
成をかえた実施例電極−2〜9を作製した。
更に、上記実施例と同様にして、チタン基体を処理し
た後400℃の大気中で1時間加熱処理し、更に上記実施
例電極−1の製造と同様の工程で酸化物をコーテイング
した比較例電極−1と外層酸化物だけをコーテイングし
た比較例電極−2を作製した。さらに表−1に示す酸化
物の組成をもつ比較例電極−3、4も作製した。このよ
うにして得られた各電極を次の条件下で電解した時の電
極寿命を表1に示す。
<電解条件> 電解液:1MH2SO4−1MNa2SO4 電流密度:4A/cm2 対極:Pt 極間距離:10mm 実施例2 前記実施例1に記載したと同様の方法でチタン板上に
白金を1g/m2分散析出させ、それを400℃の大気中で1時
間加熱処理した。
次いで、塩化イリジウム酸のブタノール溶液と塩化タ
ンタルのエタノール液を混合し、Ir13g/及びTa50g/
(金属換算)を含有する塗布液を調製した後、マイクロ
ピペツトで1cm2当り2.7μ秤量し、それを上記基体に
塗布した後室温で30分間真空乾燥させ、更に500℃の大
気中で10分間焼成した。この工程を2回繰り返した。
次いで、外層を得るため塩化イリジウム酸のブタノー
ル溶液と塩化タンタルのエタノール溶液を混合し、Ir50
g/及びTa20g/(金属換算)を含有する塗布液を調製
した後、この塗布液を用いて前記と同様の工程を12回繰
り返して、実施例電極−10を作製した。
比較のため、上記実施例−10と同様の方法でチタン基
体を処理した後32g/m2の白金を電気メツキし(この時の
白金の被覆率は99%以上)、この白金被覆チタン板を40
0℃の大気中で1時間加熱処理し、次いで外層を得るた
め前記実施例電極−10と同様の工程を繰り返して比較例
電極−5、6を作製した。
このようにして得られた各電極を次の条件下で電解し
た時の触媒の消耗の経時変化を添付の第1図に示す。
電解液:1MH2SO4−1MNa2SO4 電流波形:+A/cm2で80秒間電解後−0.1A/cm2で20秒間
電解の繰り返し 対極:Pt 第1図より実施例電極−10は、卑な電位環境下にさら
されても、安定な電極であることがわかる。
実施例3 前記実施例1に記載したと同様の方法で、外層の酸化
物組成だけを変えた表−2に示す実施例電極−11〜13と
比較例電極−8及びチタン板上に32g/m2のPtをメツキし
た比較例電極−9を作製した。
これらの電極の液温60℃の1μ/の硫酸水溶液中で
の電位−電流特性を添付の第2図に示す。第2図より、
実施例電極は酸素過電圧が低いことがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例2で作製した電極の触媒の消耗経時変化
を示すグラフであり、 第2図は実施例3で作製した電極の硫酸水溶液中での電
位−電流特性を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭59−40914(JP,B2) 特公 昭53−25838(JP,B2) 特公 昭53−10556(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チタン又はチタン合金よりなる電極基体上
    に、 (a) 基体表面が部分的に露出する程度に10〜80%の
    被覆率で分散被覆された白金と、少なくとも基体表面の
    露出部分を被覆する酸化イリジウム、酸化マンガン、酸
    化コバルト、酸化スズ及び酸化アンチモンより選ばれる
    少なくとも1種の金属酸化物0〜20モル%と酸化ニオ
    ブ、酸化タンタル及び酸化ジルコニウムより選ばれる少
    なくとも1種の金属酸化物80〜100モル%からなる混合
    金属酸化物又は単一金属酸化物とから構成される中間層
    と、 (b) 酸化イリジウム5〜95モル%と、酸化ニオブ、
    酸化タンタル及び酸化ジルコニウムより選ばれる少なく
    とも1種の金属酸化物5〜95モル%か4らなる混合金属
    酸化物から構成される外層 を設けてなることを特徴とする電解用電極。
  2. 【請求項2】中間層が、基体表面が部分的に露出する程
    度に10〜80%の被覆率で分散被覆された白金と、酸化イ
    リジウム5〜15モル%と酸化ニオブ、酸化タンタル及び
    酸化ジルコニウムより選ばれる少なくとも1種の金属酸
    化物85〜95モル%からなる混合金属酸化物とから構成さ
    れる請求項1記載の電解用電極。
  3. 【請求項3】中間層の混合金属酸化物における酸化イシ
    リジウムの含有量が外層における混合金属酸化物におけ
    る酸化イリジウムの含有量よりも少ない請求項2記載の
    電解用電極。
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