JPH0987896A - 電解用電極の製造方法 - Google Patents

電解用電極の製造方法

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JPH0987896A
JPH0987896A JP7268957A JP26895795A JPH0987896A JP H0987896 A JPH0987896 A JP H0987896A JP 7268957 A JP7268957 A JP 7268957A JP 26895795 A JP26895795 A JP 26895795A JP H0987896 A JPH0987896 A JP H0987896A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高電流密度下での電解及び卑な電位環境下で
の耐久性に優れ、特に陽極に酸素発生を伴う金属の表面
処理、金属箔製造、回収等の電解における陽極として有
用な電解用電極の製造方法を提供する。 【解決手段】 チタン、タンタル、ニオブ、ジルコニウ
ム及びタングステンから選ばれる少なくとも1種の金属
50〜96重量%とイリジウム、ルテニウム及び錫から
選ばれる少なくとも1種の金属50〜4重量%とからな
る合金を電極材として用いて、チタン基体表面を放電走
査することにより、該チタン基体表面に合金層を形成
し、次いで該表面層上に、イリジウム化合物とタンタル
化合物を含有する溶液を塗布した後、酸化性雰囲気中で
熱処理することにより酸化イリジウムと酸化タンタルか
らなるコーティング層を形成することを特徴とする電解
用電極の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術】本発明は電解用電極の製造方法に
関し、さらに詳しくは、高電流密度下での電解及び卑な
電位環境下での耐久性に優れ、特に陽極に酸素発生を伴
う金属の表面処理、金属箔製造、回収等の電解における
陽極として有用な電解用電極の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び課題】従来、チタン又はチタン合金よ
りなる基体上に、白金族金属又は白金族金属酸化物及び
バルブ金属酸化物を被覆した電極が多くの電解工業の分
野において使用されている。しかし、高電流密度下で運
転される金属の高速めっきや金属箔製造の分野では、使
用中に基体表面層に導電性の無い酸化物層が形成され、
電極触媒物質の量が十分に残存していても電極としての
機能がなくなってしまうという不都合がある。このよう
な導電性の無い酸化物の形成は、触媒層で発生する酸素
や電解液の浸透により、基体表面が化学的腐食を起こす
ためであると考えられている。
【0003】この問題点を解決するため、電極基体と触
媒層との間に新たな層(以下、中間層という)を設け、
電極基体を保護する方法が採用されている。この中間層
に対しては、 十分な耐食性を有すること; 十分な電気伝導性が
あること; 電極基体との密着結合性が良好であるこ
と; 触媒層との密着結合性が良好であること; ク
ラックの無い層であること; 電気化学的な活性が少
ないこと; 製造コストが安いこと等の特性を有して
いることが要求される。このような条件を満たすものと
して、従来、互に原子価の異なる2種以上のバルブ金属
の酸化物からなる中間層を形成する方法、バルブ金属酸
化物と白金族金属又は電気伝導性のある白金族金属酸化
物からなる中間層を形成する方法、バルブ金属又はその
合金を溶射法やイオンプレーテイング等によって形成す
る方法等が提案されている。
【0004】その具体例として、特開昭59−3839
4号公報には、基体上に4価の原子価を有するチタン及
びスズから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物と5
価の原子価を有するタンタル及びニオブから選ばれる少
なくとも1種の金属の酸化物との混合酸化物からなる中
間層を設け、その上に電極活性物質を被覆した電極が提
案されている。しかし、この中間層は酸素発生活性能は
無いものの電気伝導性が十分ではないという問題があ
る。
【0005】また、特開昭57−192281号公報に
は、チタン又はチタン合金を基材とし、且つ金属酸化物
よりなる電極被覆を有する電極において、その中間層と
してタンタル及びニオブの導電性酸化物層を設けた酸素
発生を伴う電解用の電極が提案されているが、該中間層
は耐食性が良好であるものの電気伝導性が十分ではな
い。
【0006】特開平1−301876号公報には、導電
性基体上に、イリジウム40〜90モル%、白金0.1
〜30モル%及びタンタル50〜10モル%を含有す
る、酸化イリジウム、白金金属及び酸化タンタルからな
る下地層を介して、酸化イリジウム層又は多くとも50
モル%のタンタルを含有する酸化イリジウム−酸化タン
タル層を上地層として設けた酸素発生用電極が提案され
ているが、この電極の下地層は電気伝導性が良好である
ものの、耐食性に劣り、また酸素発生活性能を有するた
めに、やがては基体の不働態化が起こるという問題があ
る。
【0007】さらに、特開平5−287572号公報に
は、導電性基体上に、金属換算でイリジウム8.4〜1
4モル%及びタンタル86〜91.6モル%を含有する
酸化イリジウムと酸化タンタルとの下地層を介して、金
属換算でイリジウム80〜99.9モル%及びタンタル
0.1〜20モル%を含有する酸化イリジウムと酸化タ
ンタルとからなる上地層を設けた酸素発生用電極が提案
されている。この電極の下地層は或る程度の耐食性と電
気伝導性を有しているものの、基体への電解液及び触媒
層からの酸素の浸透は避けられず、やがては基体の不働
態化が起こるという問題を有しており、前記の課題の根
本的な解決には至っていない。
【0008】一方、特開平5−171483号公報に
は、チタン又はその合金よりなる導電性基体上に、金属
タンタル及び/又はその合金の粉末を減圧下の非酸化性
雰囲気中でプラズマ溶射をすることにより、金属タンタ
ル及び/又はその合金を主成分とする中間層を設け、該
中間層上にタンタル化合物及びイリジウム化合物を含む
溶液を塗布し、酸化性雰囲気中で360〜550℃に加
熱することにより、酸化イリジウムを20重量%以上含
み残部が酸化タンタルよりなる電極活性層を形成するこ
とからなる酸素発生陽極の製法が開示されている。上記
の中間層は、プラズマ溶射で形成されるため凸凹のある
多孔質層となり、電極活性層との密着結合性が優れてい
るものの、特公平5−57159号公報に記載されてい
るように、該多孔質層には通常3〜25%程度の気孔が
存在するため、導電性基体への電解液の浸透を完全に制
御することは難しく、また、タンタル及びその合金も触
媒層で発生する酸素や電解液との接触により化学的腐食
を起こし、やがては該中間層も不働態化が起こるという
問題があり、依然として前記の課題を根本的に解決する
には至っていない。
【0009】さらに、特開平2−282491号公報に
は、バルブ金属又はその合金よりなる導電性金属基体上
に電極活性物質を被覆した電極において、該基体と電極
活性物質層との間に、金属タンタル及びその合金を主成
分とする薄膜中間層を設けた酸素発生陽極が開示されて
いる。この薄膜中間層は、有機タンタル化合物又はタン
タル塩化物を含む溶液を塗布し非酸化性雰囲気中で加熱
することにより形成されるものであるが、この中間被覆
層の場合も導電性基体への電解液の浸透が起こり、導電
性基体の不働態化が起こる。
【0010】また、真空蒸着法、スパッタリング法、イ
オンプレーテイング法、イオン注入法又は気相メッキ法
により中間層を形成する方法も提案されているが、これ
らの方法により形成される薄膜中間層は、導電性基体へ
の電解液の浸透を抑制する効果があるものの、電極活性
物質被覆層との密着性が十分ではなく、しかも設備が大
型化し且つ生産性も悪く工業的利用において難点があ
る。
【0011】さらに、金属の高速めっきでは、鋼鈑への
両面めっきや片面めっきが行われ、片面めっき等の操業
をすると、通電していない陽極は分極し卑な電位環境下
にさらされることとなり、触媒の消耗が大きくなるとい
う問題がある。
【0012】本発明の主たる目的は、従来の電解用電極
がもつ上記の如き問題を解決し、高電流密度下で運転さ
れる金属の高速めっきや金属箔製造用の陽極として用い
ても、充分に耐久性のある電解用電極の製造方法を提供
することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、耐久性の
ある電解用電極、殊に、陽極に酸素発生を伴う電解にお
いて、陽極として長期間にわたって使用可能な電極を開
発すべく種々検討を重ねた結果、今回、チタン、タンタ
ル、ニオブ、ジルコニウム及びタングステンから選ばれ
るバルブ金属とイリジウム、ルテニウム及び錫から選ば
れる金属との合金を電極材として用いて、チタン基体上
を放電走査することにより、該チタン基体表面に合金層
を形成し、次いで該合金層上に酸化イリジウムと酸化タ
ンタルとからなるコーティング層を設けることにより、
耐久性に極めて優れ、しかも卑な電位環境下でも安定な
電解用電極が得られることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0014】かくして本発明は、チタン、タンタル、ニ
オブ、ジルコニウム及びタングステンから選ばれる少な
くとも1種の金属50〜96重量%とイリジウム、ルテ
ニウム及び錫から選ばれる少なくとも1種の金属50〜
4重量%とからなる合金を電極材として用いて、チタン
基体表面を放電走査することにより、該チタン基体表面
に合金層を形成し、次いで該表面層上に、イリジウム化
合物とタンタル化合物を含有する溶液を塗布した後、酸
化性雰囲気中で熱処理することにより酸化イリジウムと
酸化タンタルからなるコーティング層を形成することを
特徴とする電解用電極の製造方法を提供するものであ
る。
【0015】以下、本発明の電解用電極及の製造方法に
ついてさらに詳細に説明する。
【0016】本発明においては、電極基体材料としてチ
タンが使用される。使用するチタン基体は、通常行われ
ているように、予め前処理することが望ましい。そのよ
うな前処理の好適具体例としては、例えば以下に述べる
方法が挙げられる。
【0017】先ず、チタン基体の表面を常法に従い、例
えば、アルコール等による洗浄及び/又はアルカリ溶液
中での電解により脱脂した後、弗化水素濃度が1〜20
重量%の弗化水素酸又は弗化水素酸と硝酸、硫酸等の他
の酸との混酸で処理することにより、チタン基体表面の
酸化膜を除去するとともにチタン結晶粒界単位の粗面化
を行う。該酸処理は、チタン基体の表面状態に応じて常
温ないし約40℃の温度において数分間ないし十数分間
行うことができる。このように酸処理されたチタン基体
表面を水洗し、乾燥する。
【0018】本発明の1つの特徴は、チタン基体の表面
を改質処理して、チタン基体にチタン、タンタル、ニオ
ブ、ジルコニウム及びタングステンから選ばれる1種以
上のバルブ金属と、イリジウム、ルテニウム及び錫から
選ばれる1種以上の金属との合金からなる耐食性に優れ
た表面層を形成する点にある。
【0019】チタン、タンタル、ニオブ、ジルコニウム
及びタングステンから選ばれる1種以上の金属(以下、
バルブ金属という)50〜96重量%と、残部がイリジ
ウム、ルテニウム及び錫から選ばれる1種以上の金属
(以下、第二金属という)からなる合金は、それ自体既
知の方法、例えば、高周波溶解、プラズマアーク溶解、
粉末焼結法等により製造ことができるが、特に粉末焼結
法が好適である。その後、研磨、加工切削等を行い合金
電極棒を得ることができる。
【0020】バルブ金属と第二金属との合金からなる表
面層の形成は、例えば、チタン基体を陰極とし、且つバ
ルブ金属と第二金属からなる合金を電極棒として、チタ
ン基体表面を走査して放電加工することにより行うこと
ができる。
【0021】ここで、バルブ金属と第二金属とからなる
合金において、バルブ金属の含有量が50重量%未満及
び96重量%を越えた場合には、耐久性に優れかつ安定
な電極を形成することが困難である。合金中のバルブ金
属含有量は好ましくは60〜90重量%である。
【0022】該放電加工は一般に非酸化性雰囲気、例え
ばアルゴン雰囲気中で実施することが望ましい。
【0023】放電加工に使用する電極棒の直径は、通
常、2〜12mmの範囲内で選択することができるが、
作業効率等の観点から一般に直径が4mm以上のものが
好適である。また、放電条件は使用する電極棒の径及び
電極の材質等によって変えることができるが、一般に
は、電極放電パルスが100〜600Hz、コンデンサ
ー容量が100〜400μFとなるように選択すること
ができる。そして、該放電用電極合金の融点がチタンの
融点より高い場合には、チタン基体のチタンと、バルブ
金属及び第二金属の3者の合金層が形成され、一方、放
電加工がチタンの融点未満の温度で行われる場合には、
バルブ金属と第二金属の2者の合金の被覆層が形成され
る傾向が見られる。
【0024】このようにして1dm2あたり5〜30分
間の放電加工を行い、チタン基体表面に、チタン基体の
チタンとバルブ金属と第二金属との合金層又はバルブ金
属と第二金属との合金被覆層を形成する。
【0025】このようにして形成される該合金層又は合
金被覆層の表面は一般に粗面化されており、表面あらさ
計[(株)小坂研究所製 表面粗さ・輪郭形状測定機SE
F−30D]で測定した場合のあらさ値は、通常、50
〜200μmの範囲内にある。
【0026】以上の如くして形成されるチタン基体のチ
タンとバルブ金属と第二金属との合金層又はバルブ金属
と第二金属との合金被覆層は少なくても10μm、好ま
しくは30μm以上の厚みを有することができる。該合
金層又は合金被覆層の厚みが10μm未満では一般にチ
タン基体に充分な耐食性を付与することができない。該
合金層又は合金被覆層の厚みの上限には特に制限はない
が、必要以上に厚くしても、それに伴うだけの効果は得
られず、却って経済的に不利になるので、通常、150
μm以下、好ましくは100μm以下が適当である。
【0027】以上の如くして形成されるチタン基体のチ
タンとバルブ金属と第二金属との合金層又はバルブ金属
と第二金属との合金被覆層からなる表面上には、次いで
酸化イリジウムと酸化タンタルからなるコーティイング
層が形成される。
【0028】酸化イリジウムと酸化タンタルからなるコ
ーティング層の形成に際しては、チタン表面に形成した
上記の合金層又は合金被覆層の耐食性を保護するため、
一般には、酸化イリジウムと酸化タンタルからなるコー
ティング層の形成を2段階以上に分けて行ない、例え
ば、酸化イリジウム含有量の低い酸化イリジウムと酸化
タンタルからなる中間層を予め形成した後、酸化イリジ
ウム含有量の高い酸化イリジウムと酸化タンタルからな
る外層を被覆することが好ましい。ここで、酸化イリジ
ウムは実質的に結晶性を有するIrO2よりなることが
でき、また、酸化タンタルは実質的に非結晶性のTa2
5であることができ、後述する酸化の条件等に応じて
コーティング物の結合性を強化するものである。
【0029】中間層は5〜30 mol%、好ましくは8〜
25mol%の酸化イリジウムと70〜95mol%、好まし
くは75〜92mol%の酸化タンタルからなることがで
き、チタン基体上の前記合金層又は合金被覆層からなる
表面層の粗面化された凹凸部を被覆し、基体の耐食性の
向上に寄与する。
【0030】該中間層の被覆量は、一般に、0.5〜1
0.0g/m2、好ましくは1.0〜5.0g/m2の範
囲内とすることができる。
【0031】以下、中間層の形成について具体的に説明
する。
【0032】チタン基体の合金層又は合金被覆層からな
る表面層上に、イリジウム化合物とタンタル化合物を含
む溶媒溶液、好ましくは低級アルコール溶液を塗布した
後乾燥することにより、イリジウム化合物とタンタル化
合物を付着せしめる。ここで使用しうるイリジウム化合
物及びタンタル化合物としては、後述する焼成条件下で
熱分解してそれぞれ酸化イリジウム及び酸化タンタルに
転化しうる低級アルコール溶媒に可溶性の化合物が包含
される。そのようなイリジウム化合物としては、塩化イ
リジウム酸、塩化イリジウム、塩化イリジウムカリ等が
例示され、また、タンタル化合物としては、例えば、塩
化タンタル、タンタルエトキシド等が挙げられる。
【0033】一方、これらのイリジウム化合物及びタン
タル化合物を溶解しうる低級アルコールとしては、例え
ば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、ブタノール又はこれらの混合物が挙げられ
る。
【0034】上記溶液中におけるイリジウム化合物とタ
ンタル化合物の割合は、Ir/Taの金属換算モル比で
5/95〜30/70、好ましくは8/92〜25/7
5の範囲内とすることができる。
【0035】該溶液のチタン基体の合金層上への塗布
は、例えば、吹き付け法、ハケ塗り法、浸漬法等により
行うことができ、このようにしてイリジウム化合物及び
タンタル化合物の低級アルコール溶液を適用したチタン
基体は、約20〜約150℃の範囲内の比較的低温で乾
燥させた後、酸化性雰囲気中、通常大気中で焼成する。
【0036】以上に述べた処理は被覆量が前記の範囲内
に達するまで繰り返して行うことができる。該焼成は例
えば、電気炉、ガス炉、赤外線炉などの適当な加熱炉中
で一般に約400〜約700℃、好ましくは約450〜
約600℃の範囲内の温度に加熱することによって行う
ことができる。その際の加熱時間は、焼成すべき基体の
大きさに応じて大体5分〜2時間程度とすることができ
る。この焼成により、イリジウム化合物及びタンタル化
合物はそれぞれ酸化イリジウム及び酸化タンタルに変わ
り、中間層を形成する。
【0037】以上のようにして水素過電圧が低く、耐食
性のある前記合金層又は合金被覆層からなるチタン基体
改質層上に耐食性と電気伝導性を有する中間層を形成す
ることにより、画期的な高耐久性を有する電極を得るこ
とができる。
【0038】以上述べた如くして形成される酸化イリジ
ウム及び酸化タンタルから構成される中間層の上に、さ
らに、60〜98mol%、好ましくは70〜95mol%の
酸化イリジウムと2〜40mol%、好ましくは5〜30m
ol%の酸化タンタルからなる外層を設ける。この外層に
おいて、酸化イリジウムの含有量が60mol%未満で
は、高電流密度で使用した場合、酸素発生活性能が不足
し、電極寿命が短くなる傾向があり、一方、98mol%
を越えると、電極触媒(外層)の消耗が増える傾向が見
られる。
【0039】この外層の形成もまた、塗布する溶液中の
イリジウム化合物とタンタル化合物のIr/Taの金属
換算モル比が60/40 〜 98/2、好ましくは70
/30 〜 95/5の範囲内となるように変更する以外
は、中間層の形成と同様にして行うことができる。
【0040】外層の被覆量は一般に10〜60g/
2、好ましくは30〜50g/m2の範囲内となるよう
にするのが適当である。
【0041】以上述べた如くして製造される本発明の電
極は、高電流密度下で長時間使用してもチタン界面の不
働態化が起こりにくく、長寿命であり、また、チタン基
体の改質層は、水素過電圧が低く片面めっきにおいても
触媒の消耗が抑制されるため、高電流密度下で運転され
る金属の高速めっきや金属箔製造用陽極として好適に使
用することができる。
【0042】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明の範囲はこれらの実施例によって何ら
限定されるものではない。
【0043】実施例1〜9及び比較例1〜7 JIS2種相当のチタン板素材を(t3.0×w100×
l100mm)をアルコールで洗浄後、20℃の8重量
%弗化水素酸水溶液中で2分間処理した後、水洗し乾燥
した。
【0044】次いで市販のチタン粉末とルテニウム粉末
をそれぞれ70:30(重量比)となるように計量した
粉末250gをV型混合機で1時間混合した。直径10
mmの穴を10個有するカーボン型ダイスのおのおのの
穴に混合粉末24gを挿入し、両端をカーボン製パンチ
にて固定し、住友石炭鉱業 製 放電プラズマ焼結機
(DR.SINTER)内の所定の位置に設置した。そ
の後、該焼結機内をアルゴン雰囲気とし、加圧力約35
0kgf/cm2、パルス印加電圧4V、パルス印加電
流3500A、焼結温度800℃、焼結時間5分の条件
にて焼結した。その後表面研磨を行い約φ10mmで長
さ約50mmの70wt%Ti−Ru放電被覆用電極を
得た。
【0045】次いで、酸化被膜を除去したチタン板を陰
極とし、70wt%Ti−Ru電極を使用してアルゴン
置換したグローブボックス中で放電加工を10分間行っ
た。その後放電加工を行ったチタン板をファインカッタ
ーにてt3.0×w10×l10mmに断した。EPMA
(エレクトロンプローブマイクロアナライザー)にて、
放電加工を行ったチタン板の断面の元素分析を行ったと
ころ、チタンとルテニウムの合金層が確認された。ま
た、放電加工表面を蛍光X線分析計を使用し、放電電極
との比較測定による成分分析を行ったところ、チタン成
分が増加していることが確認された。また、この合金層
の厚さは30〜50μmであった。
【0046】塩化イリジウム酸のブタノール溶液と塩化
タンタルのエタノール溶液を混合し、Ir5.9g/l
及びTa50.0g/l(モル配合比:10Ir-90Ta)を
含有する塗布液を調製し、マイクロピペットで1cm2
当たり3.0μl秤量し、それを上記のようにして作製
したチタンとパラジウムの合金層を形成したチタン基体
の改質層上に塗布した後、室温で30分間真空乾燥さ
せ、更に500℃の大気中で10分間焼成した。この工
程を3回繰返した。
【0047】次に外層を得るため、塩化イリジウム酸の
ブタノール溶液と塩化タンタルのエタノール溶液を混合
し、Ir50.0g/l及びTa11.8g/l(モル
配合比:80Ir-20Ta)を含有する塗布液を調製した後、
この塗布液を用いて前記と同様の工程を8回繰返して実
施例電極−1を作製した。
【0048】さらに、放電電極の成分組成を後記表−1
に示すようにかえて、それぞれ焼結する条件で放電電極
を作製し、上記実施例電極−1と同様の方法で放電加工
を行い、更にコーティング層の組成を表−1に示すよう
にかえた実施例電極−2〜9及び比較例電極−1〜7を
作製した。
【0049】比較例8 JIS2種相当チタン板素材(t3.0×w100×l
00mm)をトリクロルエチレンで脱脂洗浄した後、2
0℃の8重量%弗化水素酸溶液中で2分間処理し、次い
で120℃の60重量%硫酸溶液中で3分間処理した。
【0050】チタン基体を硫酸溶液中から取り出し、窒
素雰囲気中で冷水を噴霧し急冷した。さらに、20℃の
0.3重量%弗化水素酸溶液中に2分間浸清した後水洗
した。水洗後ジニトロジアミノ白金を硫酸溶液に溶解し
てPt含有量5g/l、pH約2、50℃に調整した状
態の白金めっき浴中で30mA/cm2で約9分間のメ
ッキを行なってPtを析出させた。この白金めっき層上
に、表−1に示す組成の中間層と外層を実施例電極−1
と同様の方法で形成して比較例電極−8を作製した。
【0051】比較例9 JIS2種相当のチタン板素材(t3.0×w100×l
100mm)をアルコールで洗浄後、20℃の8重量%
弗化水素酸水溶液中で2分間処理した後、水洗し乾燥し
たチタン基体に、表−1に示す組成の中間層と外層を実
施例電極−1と同様の方法で形成して比較例電極−9を
作製した。
【0052】以上の如くして得られた各電極を次の条件
下で電解したときの電極寿命を表−1に示す。
【0053】<電解条件> 電解液 :1M H2SO4−1M Na2SO4 電流密度:4A/cm2 対極 :Pt 極間距離:10mm また、触媒消耗は各電極を次の条件下で電解したときの
消耗量が 15%以下 を○ 16〜30%以下を△ 31%以上 を× として表−1に示す。
【0054】<電解条件> 電解液 :1M H2SO4−1M Na2SO4 電流密度 正電解:2.0A/cm2、80秒 逆電解:0.1A/cm2、20秒 のパルス電解 対極 :Pt 極間距離:10mm 電解時間:500時間 表−1に示す結果から明らかなように、実施例電極は電
極寿命が長く、パルス電解においても触媒の消耗が少な
いことがわかる。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明効果】以上説明したように、本発明によれば、チ
タン基体の表面を、チタン、タンタル、ニオブ、ジルコ
ニウム及びタングステンから選ばれる1種以上の金属5
0〜96重量%と残部がイリジウム、ルテニウム及び錫
から選ばれる1種以上の金属とからなる水素過電圧の高
い電極棒を使用して放電加工を行い、チタン基体上にチ
タンより耐食性を有する粗面化された合金層を形成、そ
してその上に酸化イリジウム及び酸化タンタルからなる
コーティング層を形成することにより、コーティング層
との密着性が優れ、卑な電位環境下に対する耐久性を有
し、長時間使用することができる電解用電極が提供する
ことができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C25C 7/02 307 C25C 7/02 307 C25D 17/12 C25D 17/12 B (72)発明者 土屋 茂樹 埼玉県草加市青柳2丁目12番30号 石福金 属興業株式会社草加第一工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン、タンタル、ニオブ、ジルコニウ
    ム及びタングステンから選ばれる少なくとも1種の金属
    50〜96重量%とイリジウム、ルテニウム及び錫から
    選ばれる少なくとも1種の金属50〜4重量%とからな
    る合金を電極材として用いて、チタン基体表面を放電走
    査することにより、該チタン基体表面に合金層を形成
    し、次いで該表面層上に、イリジウム化合物とタンタル
    化合物を含有する溶液を塗布した後、酸化性雰囲気中で
    熱処理することにより酸化イリジウムと酸化タンタルか
    らなるコーティング層を形成することを特徴とする電解
    用電極の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002042506A3 (en) * 2000-11-06 2003-03-13 Rmi Titanium Co Process for melting and casting ruthenium-containing or iridium-containing titanium alloys
KR100767342B1 (ko) * 2006-06-07 2007-10-17 충북대학교 산학협력단 과전위 신소재 전극의 제조방법
WO2012133136A1 (ja) 2011-03-25 2012-10-04 学校法人同志社 電解採取用陽極およびそれを用いた電解採取法
US8741217B2 (en) 2005-12-28 2014-06-03 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Titanium alloy for corrosion-resistant materials

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