JP2505381B2 - 建設機械の付属品着脱機構 - Google Patents

建設機械の付属品着脱機構

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JP2505381B2 JP19054791A JP19054791A JP2505381B2 JP 2505381 B2 JP2505381 B2 JP 2505381B2 JP 19054791 A JP19054791 A JP 19054791A JP 19054791 A JP19054791 A JP 19054791A JP 2505381 B2 JP2505381 B2 JP 2505381B2
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    • E02F3/28Dredgers; Soil-shifting machines mechanically-driven with digging tools mounted on a dipper- or bucket-arm, i.e. there is either one arm or a pair of arms, e.g. dippers, buckets
    • E02F3/36Component parts
    • E02F3/3604Devices to connect tools to arms, booms or the like
    • E02F3/3609Devices to connect tools to arms, booms or the like of the quick acting type, e.g. controlled from the operator seat
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土砂を堀取ったり、整
地するために用いられる建設機械に関し、特に、ブーム
の先端に各種の土木建設工事を行うための付属品を着脱
自在に連結させることができる建設機械の付属品着脱機
構に関する。
【0002】
【従来の技術】建設機械、特に掘削機、バックホーと呼
ばれる溝掘り、穴掘りの機械においてはその作業目的の
合わせて、ブームに取り付けられる付属品を取り替える
ことが多いものであった。
【0003】土木工事、建設工事の現場では、従来より
盛んに掘削機が用いられており、この掘削機では土砂を
掘取るためのバケットがアームの先端に連結されてい
た。そして、このアームとバケットを油圧シリンダーに
よって揺動させることにより、土砂を掘取ったり、溝を
形成する作業に盛んに用いられていた。
【0004】しかしながら、掘削機はアームの先端にバ
ケットを取り付けて単純に穴掘りの作業をするだけでは
なく、その機構を利用して他の作業に転用することもあ
った。つまり、アームに取り付けたバケットの代わりに
他の付属品を連結し、特定の土木作業や建築作業に用い
られることもあった。例えば、掘削幅の異なったバケッ
トを取付け、土砂の硬さや溝の幅に適合させて作業する
こともあった。また、アームの先端にブレーカーを連結
したりグリップを取り付けて、破壊作業や荷役作業に用
いることもあった。これらの各種の付属品を組合わせる
ことで掘削機を多種多様の工事現場に応用することがで
き、作業現場での応用性が向上するものであった。
【0005】このような付属品の変換と接続を行う場合
には、従来ではアームの先端に取り付けてあるバケット
を取外し、用途別の付属品を手作業で連結させていた。
この作業では、先ずアームとバケットを結合しているピ
ンを取外し、バケットをアームから離す。そして、他の
付属品をアームに接続した後、付属品とアームを貫通す
るようにピンを挿入して両者の連結を行っていた。この
掘削機の用途変更のための付属品の着脱の作業は従来は
人力で行われ、ピンの抜き差し及び付属品の取り換えに
のための作業に時間がかかり、しかも作業員が複数名必
要とされた。このような付属品の取り換えのために人員
が掛かると、作業現場での効率が妨げられるものであ
る。このため、掘削機を操作しているオペレーターのみ
で、作業目的に適合した付属品をアームの先端に自由に
着脱することができることとなれば、作業現場での労働
人員、時間の効率が非常に高まるものであった。さら
に、掘削機のオペレーターが単独で取り換えの作業がで
きるとなれば、アームに貫通させたピンの抜き差し等の
作業員が不要となり、作業が安全となるばかりか取替え
時間の短縮を図るができるものであった。
【0006】このため、本願の発明者と同一の発明者は
この問題を解決するために、アームの先端に上下に拡縮
できるフックを設けた付属品着脱機構を提案している
(例えば、特願平2年25697号、特願平2年196
763号など)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この新しく提案された
構成では、逆方向に向けられた一対のフックによってバ
ケット等の付属品に固定してあるピンを掴み取ることが
できるものであった。しかし、この提案された機構で
は、フックは一対のみであるためピンを掴む力が弱いも
のであった。このことから、アームと付属品の結合を強
く保持できる付属品着脱機構の開発が望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、移動できる車
体と、この車体上に載置されて上下に揺動できるブーム
と、このブームの先端に設けられた着脱体と、その着脱
体に着脱自在に係合されて土木作業を行う付属品とから
成る建設機械において、この着脱体の前面の上下にそれ
ぞれ下方に向いた爪体を設け、同時に着脱体の前面の上
下にそれぞれ上方に向いた爪体を設け、下方を向いた一
対の爪体か、上方を向いた一対の爪体の何れか一方を同
時に移動させる駆動手段を設け、前記付属品には一対の
ピンを間隔を置いて平行に固定し、それぞれのピンの上
下より各爪体を噛み合わせ、ブームの先端に付属品を連
結させることができる建設機械の付属品着脱機構を提供
するものである。
【0009】
【作用】本発明では、アームの先端に取り付けてある着
脱体にはそれぞれ逆方向に向いた2組の一対のフックが
設けてある。そして、一方の一対のフックは上方に向け
てあり、他方の一対のフックは下方に向けて設定してあ
る。そして、付属品にはピンが固定してあり、何れか1
組の一対のフックを移動させて他の組の一対のフックに
接近させることで、各組のフックはそれぞれのピンの全
外周を掴むように作動する。このため、単にフックがピ
ンと接触して掴むだけでなく、ピンの全周を握るために
連結の保持力が強固となり、付属品を土木、建築作業に
使用していても部材の変形などが生ずるおそれが無くな
るものである。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
る。ここで、図1は本発明の一実施例である掘削機のア
ームの先端に付属品を取り付ける状態を示す全体の斜視
図であり、図2はアームの先端付近における付属品の着
脱機構を示す拡大図、図3はアームの先端にバケットを
取り付ける直前の状態を示す側断面図、図4はアームの
先端にバケットを取り付けた状態を示す側断面図であ
る。
【0011】エンジン等を載置した車体1の下部左右に
はそれぞれクローラー2が設けてあり、これらのクロー
ラー2によって車体1は前後左右に自由に移動すること
ができる。そして、この車体1の前側にはややくの字形
に曲げられたブーム3が上下に揺動自在に取り付けられ
ている。このブーム3のほぼ中央の左右と車体1の前面
の間には、それぞれ俯仰用の油圧シリンダー4が取り付
けてあり、この油圧シリンダー4によってブーム3は上
下に揺動されるようになっている。
【0012】そして、ブーム3の上端にはやや細長い形
状をしたアーム5が上下に揺動自在に連結してあり、ブ
ーム3の背面中央とアーム5の後端との間には揺動用の
油圧シリンダー6が介在させてある。この油圧シリンダ
ー6によってアーム5はブーム3に対し上下に揺動する
ことができる。また、このアーム5の背面中央にはバケ
ットシリンダー7の後端が連結してあり、このバケット
シリンダー7のシリンダーロッド8の左右には立上げリ
ンク9が連結してあり、この立上げリンク9の下端は前
記アーム5の先端付近の両側に連結してある。また、シ
リンダーロッド8の先端左右には前方向に向いた連結リ
ンク10が連結してあり、この連結リンク10の先端と
アーム5の先端の間には油圧によって爪体を移動させる
ことができる着脱体11が取り付けてある。これらのア
ーム5、立上げリンク9、連結リンク10、着脱体11
によってやや四角形をしたリンク機構が形成されること
になる。
【0013】そして、この着脱体11の上部左右には下
側に向いた上固定爪体12が固定してあり、着脱体11
の下部左右には下側に向いた下固定爪体14が固定して
ある。また、前記上固定爪体12と下固定爪体14の間
には、上側に向いた上移動爪体13が移動自在に設けて
あり、前記下固定爪体14の下部には上側に向いた下移
動爪体15が移動自在に設けてある。これらの下固定爪
体14と下移動爪体15は、何れも同時に上下に移動す
ることができるものであり、下固定爪体14と上移動爪
体13の間には着脱のための油圧シリンダー16が介在
させてある。
【0014】この図1で示すバケット17は従来から周
知の構造であり、このバケット17の外周のには取付け
体18が固定してあり、この取付け体18の側面には間
隔を置いて係合ピン19、20が平行に固定してある。
この係合ピン19、20は従来の構造におけるバケット
17に形成してある取付け用ピン孔に、係合ピン19、
20を挿入して固定した構成であってもよい。
【0015】次に、図2により前記着脱体11の付近を
拡大して説明する。
【0016】前記シリンダーロッド8の先端左右には、
ピン23によって立上げリンク9と連結リンク10が回
動自在に連結されている。また、立上げリンク9のそれ
ぞれの下端は、ピン24によってアーム5の先端付近の
左右に回動自在に連結されている。そして、着脱体11
の基部となる組立体25は、鋼板をコの字形に折り曲げ
て上下に延長した形状をしている。この組立体25のコ
の字形に折り曲げられた内側は連結リンク10とアーム
5の先端に被せてあり、連結リンク10の先端と組立体
25の上部とはピン26によって回動自在に連結されて
おり、アーム5の先端と組立体25の下部とはピン27
によって回動自在に連結されている。
【0017】この組立体25の平坦となった前面の上部
には、長方形状の窓穴28が開口してあり、この窓穴2
8の上部の左右にはL字形に折り曲げられた一対の上固
定爪体12が固着してある。この上固定爪体12に形成
してあるC字形に湾曲させたフック面29は下方に向く
ように位置させてある。この組立体25の前面の下部に
は一対の下固定爪体14が固着してあり、この下固定爪
体14に形成してあるC字形に湾曲させたフック面33
は下方に向くように位置させてある。そして、組立体2
5の内側に位置して、組立体25の全長とほぼ同じ長さ
の細長い形状をした連動体30が移動自在に設けてあ
り、この連動体30の上端には前記窓穴28を通過させ
た上移動爪体13の下部が連結してある。また、連動体
30の下端は組立体25の下端より下方に突起させてあ
り、この連動体30の下端には下移動爪体15が直角に
連結させてある。これらの連動体30、上移動爪体1
3、下移動爪体15によりコの字形となった構造が形成
され、それぞれは同時に上下に移動することができる。
そして、上移動爪体13に形成してあるC字形に湾曲さ
せたフック面31は、前記上固定爪体12のフック面2
9に対向させるように上側に向けてある。また、下移動
爪体15に形成してあるC字形に湾曲させたフック面3
2は、下固定爪体14のフック面33に対向させるよう
に上側に向けてある。
【0018】前述の一対の下固定爪体14の間には平板
状をした支え板34が固着してあり、この支え板34の
上面には係合用の油圧シリンダー16の基部が固着して
ある。この油圧シリンダー16は伸縮できるシリンダー
ロッド35が有り、このシリンダーロッド35の先端は
上移動爪体13に連結させてある。この構成により、油
圧シリンダー16の動作によりシリンダーロッド35は
伸縮し、このシリンダーロッド35によって上移動爪体
13、連動体30、下移動爪体15が同時に上下に移動
させられるようになっている。
【0019】なお、上固定爪体12と下固定爪体14の
間隔の設定において、フック面29とフック面33の内
奥の間隔は、前記取付け体18に固定してある係合ピン
19と係合ピン20の間隔に一致させてある。また、連
動体30に固定してある上移動爪体13、下移動爪体1
5の間隔の設定において、それぞれのフック面31、フ
ック面32の内奥の間隔は、前記取付け体18に固定し
てある係合ピン19、20の間隔に一致させてある。
【0020】次に、本実施例の作用を図4、図5、図6
と共に説明する。
【0021】先ず、図5においてはアーム5の先端にな
んら土木作業のための付属品(ここではバケット17)
が取り付けられていない状態を示し、これからバケット
17をアーム5の先端に取り付けるための作業を開始す
るところである。この場合において、油圧シリンダー1
6はシリンダーロッド35を縮小させておく。このため
シリンダーロッド35によって上移動爪体13、連動体
30、下移動爪体15は下方に下げられていて、図3で
示すようにフック面29とフック面31の空間、フック
面32とフック面33の間の空間は大きく開けられてお
り、上固定爪体12、上移動爪体13の先端間及び下固
定爪体14、下移動爪体15の先端間は大きく離されて
いる。
【0022】このような状態で油圧シリンダー4、6を
それぞれ協同させ、ブーム3、アーム5を揺動させるこ
とでバケット17に向けて着脱体11を接近させる。図
5はこのバケット17に着脱体11を接近させている状
態を示すものであり、図4はバケット17の係合ピン1
9、20に上固定爪体12、下固定爪体14を接触させ
た状態の拡大図である。バケット17に着脱体11を接
近させると、係合ピン19は上固定爪体12と上移動爪
体13の間を通過し、フック面29とフック面31で形
成された楕円形の空間に移動する。また、係合ピン20
は下固定爪体14と下移動爪体15の間隔を通過し、フ
ック面32とフック面33の間に形成された楕円形の空
間に移動する。この後、油圧シリンダー4、6を操作す
るとフック面29の内周に係合ピン19の上面を、フッ
ク面33の内周に係合ピン20の上面を接触させること
ができる。この接触した状態が図4の実線で示した接触
の状態である。
【0023】このように係合ピン19にフック面29
を、係合ピン20にフック面33を接触させたならば、
次いで油圧シリンダー16を作動させてシリンダーロッ
ド35を伸長させる。すると、図4中においてAで示す
方向に上移動爪体13、連動体30、下移動爪体15が
同時に移動し、係合ピン19の下面には上移動爪体13
のフック面31が密着する。また、同時に連動体30に
よって下移動爪体15が移動させられるために、係合ピ
ン20の下面には下移動爪体15のフック面32が密着
することになる。このようにして、係合ピン19の全周
は上固定爪体12と上移動爪体13のフック面29、3
1で握られたことになり、係合ピン20の全周は下固定
爪体14と下移動爪体15のフック面32、33で握ら
れたことになる。このように、それぞれの係合ピン1
9、20の外周が上固定爪体12、上移動爪体13、下
固定爪体14と下移動爪体15で掴まれたことになれ
ば、アーム5の先端にバケット17が連結されたことに
なる。この連結の状態が図4の鎖線で示す状態である。
【0024】このように、アーム5にバケット17が連
結されたなら、両者は一体となって作業させることがで
き、図6で示すようにアーム5を持ち上げるとバケット
17も持ち上げることができる。そして、油圧シリンダ
ー4、6、7をそれぞれ協同させてブーム3、アーム5
を上下に揺動させることにより、バケット17によって
掘削や溝掘り等の土木、建築などに通常の掘削機と同じ
機能で作業を行うことができる。
【0025】なお、前述とは逆にアーム5の先端よりバ
ケット17を取外すには、図6の状態における状態より
バケット17を地面に降ろし、その後油圧シリンダー1
6を作動させてシリンダーロッド35を縮小させ、係合
ピン19、20の外周から上移動爪体13、下移動爪体
15を引き離す。すると、図4の実線で示すように上固
定爪体12、上移動爪体13の先端間及び下固定爪体1
4、下移動爪体15の先端間が大きく開く。次いで、油
圧シリンダー4、6を制御してアーム5を揺動させるこ
とにより、係合ピン19を上固定爪体12、上移動爪体
13の間から、係合ピン20を下固定爪体14、下移動
爪体15の間から引出して図3のようにアーム5とバケ
ット17を引き離す。この手順により、アーム5の先端
よりバケット17を容易に取り外すことができる。
【0026】次に、図7、図8、図9は本発明の他の実
施例を示すものである。この実施例においては、図1か
ら図6で示した第1の実施例と同一の構成については同
一の番号を付し、説明を省略してある。
【0027】前述の連結リンク10とアーム5の先端に
介在させられる組立体41は、鋼板をコの字形の断面に
折り曲げた形状であり、その平坦な前面を前方に向けて
あり、折り曲げられた両側を連結リンク10とアーム5
の先端に被せてある。この組立体41の上側と連結リン
ク10の先端とはピン26により回動自在に連結させて
あり、組立体41の下側とアーム5の先端とはピン27
によって回動自在に連結させてある。そして、組立体4
1の平坦な前面では、その上部から中央部にかけて細長
い形状をした窓穴42が開口させてある。この組立体4
1の前面であって前記窓穴42の中央の左右には、それ
ぞれL字形に折り曲げた上固定爪体43が固定してあ
り、上固定爪体43のC字形となったフック面44は下
方に向けてある。また、組立体41の前面下部の左右に
は、それぞれL字形に折り曲げた一対の下固定爪体45
が固定してあり、この下固定爪体45のC字形となった
フック面46は下方に向けてある。
【0028】次に、組立体41の内側の下部にはL字形
をしたアングル47が固着してあり、このアングル47
には油圧シリンダー48の基部が固定してある。この油
圧シリンダー48は油圧により作動され、その駆動され
るシリンダーロッド49は上方に向けてあり、このシリ
ンダーロッド49の上端にはアングル50が固着してあ
る。そして、このアングル50には前記組立体41の内
側で上下に移動する連動体51が固着してあり、この連
動体51の上端には窓穴42を通過するようにして上移
動爪体52が直角に固着してあり、この上移動爪体52
のC字形となったフック面53は上方に向けてある。ま
た、連動体51の下端には窓穴42を通過するようにし
て下移動爪体54が直角に固着してあり、この下移動爪
体54のC字形となったフック面55は上方に向けてあ
る。これら上固定爪体43、下固定爪体45、上移動爪
体52、下移動爪体54の位置関係は図8に示されるよ
うに、上固定爪体43は組立体41のやや前面の中央に
固定されていて、下固定爪体45は組立体41の下部に
固定されている。そして、上移動爪体52は上固定爪体
43の上部に位置させてあり、下移動爪体54は上固定
爪体43と下固定爪体45の間に位置させてある。
【0029】次に、バケット17における取付け体18
に固定した係合ピン57、58、59は、図9で示され
るようにそれぞれ平行に配置されている。そして、係合
ピン57、58、59の間隔と、上固定爪体43、下固
定爪体45、上移動爪体52、下移動爪体54の位置関
係は、図8、図9で示される。すなわち、係合ピン5
8、59の間隔は、上固定爪体43と下固定爪体45の
フック面44、46の内奥の間隔に一致させてある。ま
た、係合ピン57、58の間隔は上移動爪体52と下移
動爪体54のフック面53、55の内奥の間隔に一致さ
せてある。そして、油圧シリンダー48を作動させてシ
リンダーロッド49を縮小させた場合には、上移動爪体
52と下移動爪体54はそれぞれ同時に下方に移動し、
図8で示すように上固定爪体43と下移動爪体54の先
端間の間隔が大きく開かれている。この時、上移動爪体
52の先端と下固定爪体45の先端とは係合ピン57と
係合ピン59の内周の間隔よりも小さく、上固定爪体4
3と下移動爪体54の先端の間隔は係合ピン58の外径
よりも大きく開いている。従って、図8の位置で組立体
41全体を左方向に移動させると、上移動爪体52と上
固定爪体43は係合ピン57、58の隙間に挿入され、
下移動爪体54と下固定爪体45は係合ピン58、59
の隙間に挿入される。また、係合ピン58は上固定爪体
43と下固定爪体45によって形成された楕円形の空間
内に挿入される。
【0030】次に、この第二の実施例において、アーム
5の先端にバケット17を連結させる場合の操作を説明
する。
【0031】前述のように、図8で示すように油圧シリ
ンダー48を作動させてシリンダーロッド49を縮小さ
せ、上固定爪体43と下移動爪体54の先端間の間隔を
開け、この開口に係合ピン58を挿入させて係合ピン5
8をフック面44、55によって形成された楕円形の空
間内に挿入させる。同時に、上移動爪体52を係合ピン
57、58の間に、下固定爪体45を係合ピン58、5
9の間に挿入させる。そして、アーム5を揺動させるこ
とで組立体41を図8において少し下方に下げ、フック
面44を係合ピン58に、フック面46を係合ピン59
の上半周に密着させる。この状態が図9の実線で示す状
態であり、係合ピン58、59と上固定爪体43、下固
定爪体45が係合した状態である。次いで、この状態の
ままで油圧シリンダー48に油圧を供給してシリンダー
ロッド49を伸長させ、アングル50、連動体51を図
9においてB方向に移動させる。すると、連動体51に
連結してある上移動爪体52、下移動爪体54は上方に
移動し、上移動爪体52のフック面53は係合ピン57
の下半面に密着し、下移動爪体54のフック面55は係
合ピン58の下半面に密着することになる。従って、シ
リンダーロッド49においてB方向に移動すると、係合
ピン58の全周はフック面44、55によって上下から
掴まれたことになり、係合ピン57の下半分と係合ピン
59の上半分はフック面53、46でそれぞれ半周分が
挟持されたことになる。このようにして、油圧シリンダ
ー48を作動させるこにより、上固定爪体43、下固定
爪体45、上移動爪体52、下移動爪体54で係合ピン
57、58、59は強固に掴まれ、アーム5の先端にバ
ケット17が固く連結させられたことになる。
【0032】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、従
来の掘削機の先端に本発明の付属品着脱機構を設け、バ
ケット等の土木作業、建築作業に使用する付属品にそれ
ぞれ平行となった係合ピンを固定した簡単な構成である
が、アームの先端に各種の付属品を短時間で取り付けた
り、取り外すことができる。
【0033】この付属品の選択及び着脱の操作は、掘削
機の車体に搭乗した一人のオペレーターの遠隔操作によ
って行うことができ、従来のようにオペレーターとは別
に付属品の着脱作業を行うための作業員を必要とせず、
省力化を図ることができる。また、バケット等に取り付
けた係合ピンに対して、付属品着脱装置の複数の係合爪
体は固く噛み合い、両者の連結が強固となるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を応用した掘削機の構成を示
す全体の斜視図である。
【図2】アームの先端に取り付けた付属品着脱機構の要
部を示す拡大斜視図である。
【図3】付属品着脱機構とバケットの構造を示す側断面
図である。
【図4】付属品着脱機構をバケットに噛み合わせた状態
を示す断面図である。
【図5】バケットをアームの先端に取り付ける直前の状
態を示す説明図である。
【図6】アームの先端に取り付けたバケットを持ち上げ
た状態を示す説明図である。
【図7】アームの先端に取り付けた付属品着脱機構の第
二の実施例の要部を示す拡大斜視図である。
【図8】第二の実施例において、付属品着脱機構とバケ
ットの構造を示す側断面図である。
【図9】第二の実施例において、付属品着脱機構をバケ
ットに噛み合わせた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 車体 3 ブーム 5 アーム 11 着脱体 12 上固定爪体 13 上移動爪体 14 下固定爪体 15 下移動爪体 17 バケット 19 係合ピン 20 係合ピン 29 フック面 30 連動体 31 フック面 32 フック面 33 フック面

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動できる車体と、この車体上に載置さ
    れて上下に揺動できるブームと、このブームの先端に設
    けられた着脱体と、その着脱体に着脱自在に係合されて
    土木作業を行う付属品とから成る建設機械において、こ
    の着脱体の前面の上下にそれぞれ下方に向いた爪体を設
    け、同時に着脱体の前面の上下にそれぞれ上方に向いた
    爪体を設け、下方を向いた一対の爪体か、上方を向いた
    一対の爪体の何れか一方を同時に移動させる駆動手段を
    設け、前記付属品には一対のピンを間隔を置いて平行に
    固定し、それぞれのピンの上下より各爪体を噛み合わ
    せ、ブームの先端に付属品を連結させることができる建
    設機械の付属品着脱機構。
  2. 【請求項2】 移動できる車体と、この車体上に載置さ
    れて上下に揺動できるブームと、このブームの先端に設
    けられた着脱体と、その着脱体に着脱自在に係合されて
    土木作業を行う付属品とから成る建設機械において、こ
    の着脱体の前面の上部と中央にそれぞれ一方向を向いた
    一対の爪体を設け、着脱体の前面の中央と下部にはそれ
    ぞれ他方向を向いた一対の爪体を設け、何れか一方の組
    合せの爪体を同時に移動させる駆動手段を設け、前記付
    属品には三本のピンを間隔を置いて平行に固定し、各ピ
    ンの間に前記爪体を挿入した後、駆動手段により何れか
    一方の組合せの一対の爪体を同時に移動させ、一対の中
    央の爪体で中央のピンを両側から抱えるとともに、上下
    の爪体を両側のピンに圧接させてブームの先端に付属品
    を着脱自在に連結させることができる建設機械の付属品
    着脱機構。
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