JP2504732B2 - ペイント剥離用組成物 - Google Patents

ペイント剥離用組成物

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JP2504732B2 JP5154440A JP15444093A JP2504732B2 JP 2504732 B2 JP2504732 B2 JP 2504732B2 JP 5154440 A JP5154440 A JP 5154440A JP 15444093 A JP15444093 A JP 15444093A JP 2504732 B2 JP2504732 B2 JP 2504732B2
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    • C—CHEMISTRY; METALLURGY
    • C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D9/00—Chemical paint or ink removers
    • C09D9/005—Chemical paint or ink removers containing organic solvents

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はペイント（塗料）剥離用
組成物、特に、塩素化溶媒もアルカリも含まない塗料剥
離用組成物に関するものである。本発明はさらに、この
組成物を用いて支持体から塗料を剥離する方法に関する
ものでもある。
【０００２】
【従来の技術】アメリカ合衆国特許第 3,600,322号に
は、塗料、ワニスまたはラッカーを剥離するのに塩化メ
チレンとメタノールとの混合物が用いられることが記載
されている。また、同じ用途にラクタムまたはラクト
ン、特にＮ−メチル−２−ピロリドンまたはブチロラク
トンと、その他の活性化合物、例えばアルキレングリコ
ールエーテルとを含む混合物を用いることも公知である
(ＷＯ86／03766 号、ＷＯ88／06640 号およびアメリカ
合衆国特許第 5,011,121号、第5,015,410 号) 。ペイン
ト剥離用組成物としてＤＭＳＯを用いることはアメリカ
合衆国特許第2,694,658 号に記載されている。しかし、
上記溶媒はいずれも高価で、しかも組成物中に大量に入
れる必要があるという欠点があるため、ペイント剥離剤
の業界では、公知のものと効果が同じで、価格が安い混
合物が求められている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は公知ペ
イント剥離剤の欠点がない、あるいは著しく改善された
ペイント剥離用組成物を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明の提供するペイン
ト剥離用組成物は下記組成（体積比）よりなる： (a) ジメチルスルホキシド (ＤＭＳＯ）、ジメチルホル
ムアミド（ＤＭＦ）、Ｎ−メチルピロリドン（ＮＭ
Ｐ）、Ｎ−メチルモルホリン（ＮＭｍ）、γ−ブチロラ
クトン（ＢＬｏ）、アセトニトリル（ＡｃＮ）およびこ
れらの混合物で構成される群の中から選択される非プロ
トン性極性溶媒：１〜99％ (b) 引火点が０℃以上で、モル体積が 160以下で、分子
中に１つまたは複数のメトキシ基を有し且つ水酸基を有
しないエーテル群の中から選択されるエーテル：99〜１
％。
【０００５】
【作用】モル体積(volume molaire)とはモル質量／密度
の比を意味する。本発明の好ましい実施例では、非プロ
トン性極性溶媒としてジメチルスルホキシドを用い、エ
ーテルは引火点が０℃以上で、モル体積が 160以下で、
分子内に１つまたは複数のメトキシ基を有し、しかも、
分子内に水酸基を有しないエーテルの中から選択され
る。本発明の好ましい実施例では、非プロトン性極性溶
媒は１〜20％で、エーテルは99〜80％ (体積比) で存在
し、さらに好ましくは、それぞれ５〜15％および95〜85
％で存在する。成分の体積比を約10／90とするのが特に
好ましい。別の好ましい具体例では、非プロトン性極性
溶媒およびエーテルがそれぞれ20〜80％および80〜20％
の体積比で存在する。この具体例では、非プロトン性極
性溶媒およびエーテルはそれぞれ40〜60％および60〜40
％の体積比で存在するのが特に有利であり、この体積比
は50／50が好ましい。
【０００６】本発明の好ましい実施例では、エーテルは
アニソール、１，２−ジメトキシベンゼン、１，３−ジ
メトキシベンゼン、１，４−ジメトキシベンゼン、１，
２，３−トリメトキシベンゼン、２−メトキシ−１，３
−ジオキソラン、２−メトキシ−３，４−ジヒドロピラ
ン、２，５−ジメトキシテトラヒドロフラン、エチレン
グリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル、１−tert−ブトキシ−２−メトキシエ
タンで構成される群の中から選択される。本発明の好ま
しい実施例では、非プロトン性極性溶媒はジメチルスル
ホキシドである。
【０００７】本発明組成物は界面活性剤、公知の任意の
アニオン性、カチオン性または両性界面活性剤を含むこ
とができ、特にハロゲン化界面活性剤、特に下記の式を
有するフッ素化界面活性剤を含むのが好ましい： Ｃ6 Ｆ13（ＯＣＨ2 ＣＨ2 ）n Ｈ (ここで、ｎの平均値は10) この物質は例えばフォラファ(Forafac) 1110の登録商標
で市販されている。
【０００８】本発明のペイント剥離用組成物は、アクリ
リック−ポリウレタン塗料またはポリエステル−ポリウ
レタン塗料を金属支持体から剥離するのに用いることが
できる。本発明のペイント剥離用組成物は、グリセロフ
タリック塗料またはアルキドウレタン塗料を木の支持体
から剥離するのに用いることができる。
【０００９】本発明のペイント剥離用組成物は従来の添
加物をさらに含むことができる。そのような添加物とし
ては、共溶媒、活性剤、防火剤、増粘剤、安定剤、界面
活性剤、蒸発防止剤、より一般的には塩素含有溶媒以外
の任意の添加物を挙げることができる。特に、植物性お
よび動物性の油脂、例えば混合物の可燃性を減少させる
ことが可能なエステル留分を添加することができる。混
合溶媒の粘性を上げるためには、メチルセルロース等の
セルロース誘導体やエアロゾル（熱分解シリカ等）を添
加することができる。界面活性剤を添加すると剥離速度
を上げることができる。適当量のメタノールを添加して
も同様に剥離操作は速くなる。
【００１０】本発明は本発明のペイント剥離用組成物を
塗料と接触させて塗料を支持体から剥離する方法に関す
るものである。塗料は建設業界で通常使用されるような
ものであり、支持体はアルミニウム等の金属または木材
であるのが好ましい。本発明の組成物は攪拌器またはそ
の他の器具を用いて各種成分を単に混合するだけで調製
することができる。剥離操作は剥離する物体または表面
に本発明の組成物を接触させて行う。この接触は塗料が
膨張し、水膨れ状態となって支持体から剥がれるまで継
続する。本発明剥離用組成物と剥離する支持体または表
面との接触は種々の方法、例えば浸漬、噴射およびブラ
シを用いた塗布等で行うことができる。５〜25℃の温度
すなわち室温で接触時間は15〜45分間である。以下、本
発明の実施例を示すが、本発明が下記実施例に限定され
るものではない。
【００１１】
【実施例】試験モードＡ〜Ｄ 以下の試験モードに対して試験をした： Ａ. グリセロフタリック塗料＋下地塗料／木材 この塗料は時間が経過した塗料で、従って完全に架橋し
た塗料である。このグリセロフタリック塗料（光沢層）
は、低性能溶媒組成物（Ｏ）を用いた場合には全く変化
せず、良くても顕微鏡（倍率＝７×）による検査で表面
に数個の気泡が散在するのが観察される程度であった。
高性能溶媒組成物（＊）の場合には、表面全体に大きな
鱗片状の薄片が生じた。この支持体を噴射水で洗浄（機
械的処理）すると固着していない鱗片状の薄片が除去さ
れる。この表面を顕微鏡（倍率＝７×) で検査した結
果、極めて高性能溶媒組成物（＊＊）を用いた場合に
は、下地層の一部が表面全体から浮き上がっているのが
見られた。 Ｂ．アルキドウレタン塗料／木材 上記の場合と同様に、この塗料も十分に時間が経過した
塗料すなわち完全に架橋している。低性能溶媒組成物の
場合には、表面に全く影響は見られず塗料の光沢が維持
される。高性能溶媒組成物（＊）では、表面が鱗片状薄
片で覆われるが、水で激しく洗浄しても除去できなかっ
たが、極めて高性能な溶媒組成物（＊＊）に浸漬した場
合には形成された鱗片状の薄片を噴射水のみでほぼ完全
に除去することができた。
【００１２】Ｃ．アクリルポリウレタン塗料／アルミニ
ウム 低性能溶媒組成物を用いた場合には、一般にボードの端
縁部の所が剥離し始めるのが観察されるだけであり、１
時間後でも剥離は進行しない。極めて高性能な溶媒組成
物（＊＊）の場合には、15分以内に薄膜全体が剥離され
た。高性能溶媒組成物（＊）のみを用いて同じ効果を得
るためには、さらに数分間浸漬する必要があった。この
場合には、薄膜は全て30分以内に薄膜が浮き上がった。
高性能溶媒組成物および極めて高性能な溶媒組成物の場
合には常に数mmの薄膜の伸び（相対伸び＜30％) が観察
された。 Ｄ．エポキシ塗料／アルミニウム この非常に耐久性の強い塗料は、高性能溶媒組成物
（＊）を用いた場合には１時間浸漬すると軟化し、簡単
な掻取り作業で比較的容易に除去することができた。蟻
酸をベースにした極めて高性能な剥離用組成物（＊＊）
の場合には、化学反応機構によって掻取りなしでエポキ
シ層を完全に除去することができた。
【００１３】試験結果 塗装を有する支持体を本発明の剥離用組成物30ml中に室
温（20℃) で少なくとも30分間浸漬した。性能は得られ
た効果を目視で評価した。11種類のエーテルを単独また
はＤＭＳＯまたはＮＭＤと約10／90の比率（体積比）で
混合して試験した。以下、11種類のエーテルを単独また
は本発明組成物の形で用いた場合の結果を示す。また、
従来法の代表的なものとしてメチル−tert−ブチルエー
テルを含む組成物の挙動と比較した。支持体と塗料との
４種類の組み合わせＡ〜Ｄについて観察された効果は以
下の通りである： (1) エーテルを単独で使用した場合には剥離は全くでき
なかった。 (2) エーテルを10％のＤＭＳＯまたは10％のＮＭＰと組
み合わせた場合には、表面の少なくとも30％が膨張し、
浮き上がり、効果的に剥離した。 上記Ａ〜Ｄの塗料と支持体との組合せで得られた結果を
〔表１〕に示す。
【００１４】
【表１】 （a) グリセロ−フタリック塗料とアルキド−ウレタン
塗料で実施した試験。 (b) 90％Ｅ／10％ＤＭＳＯ混合物の方がわずかに良い
結果が得られた。 (-) 試験せず。
【００１５】本発明で用いたエーテルは同じ目的に従来
用いられていたものよりも可燃性が低い。本発明組成物
を使用することによって、剥離効果と無可燃性との点で
は最低コストで最高の結果が得られる。

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 下記組成（体積比）を有するペイント剥
    離用組成物： (a) ジメチルスルホキシド (ＤＭＳＯ）、ジメチルホル
    ムアミド（ＤＭＦ）、Ｎ−メチルピロリドン（ＮＭ
    Ｐ）、Ｎ−メチルモルホリン（ＮＭｍ）、γ−ブチロラ
    クトン（ＢＬｏ）、アセトニトリル（ＡｃＮ）およびこ
    れらの混合物で構成される群の中から選択される非プロ
    トン性極性溶媒：１〜99％ (b) 引火点が０℃以上で、モル体積が 160以下で、分子
    中に１つまたは複数のメトキシ基を有し且つ水酸基を有
    しないエーテル群の中から選択されるエーテル：99〜１
    ％。
  2. 【請求項２】 非プロトン性極性溶媒がジメチルスルホ
    キシドである請求項１に記載の組成物。
  3. 【請求項３】 非プロトン性極性溶媒が１〜20体積％
    で、エーテルが99〜80体積％である請求項１または２に
    記載の組成物。
  4. 【請求項４】 非プロトン性極性溶媒が５〜15％体積％
    で、エーテルが95〜85体積％である請求項３に記載の組
    成物。
  5. 【請求項５】 非プロトン性極性溶媒／エーテルの体積
    比が10／90である請求項４に記載の組成物。
  6. 【請求項６】 非プロトン性極性溶媒が20〜80体積％
    で、エーテルが80〜20体積％である請求項１または２に
    記載の組成物。
  7. 【請求項７】 非プロトン性極性溶媒が40〜60体積％
    で、エーテルが60〜40体積％である請求項６に記載の組
    成物。
  8. 【請求項８】 非プロトン性極性溶媒／エーテルの体積
    比が50／50である請求項７に記載の組成物。
  9. 【請求項９】 エーテルをアニソール、１，２−ジメト
    キシベンゼン、１，３−ジメトキシベンゼン、１，４−
    ジメトキシベンゼン、１，２，３−トリメトキシベンゼ
    ン、２−メトキシ−１，３−ジオキソラン、２−メトキ
    シ−３，４−ジヒドロピラン、２，５−ジメトキシテト
    ラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテ
    ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、２−tert
    −ブトキシ−２−メトキシエタンで構成される群の中か
    ら選択する請求項１〜８のいずれか一項に記載の組成
    物。
  10. 【請求項１０】 共溶媒、活性剤、防火剤、増粘剤、安
    定剤、界面活性剤、蒸発防止剤、塩素含有溶媒以外の溶
    媒からなる群の中から選択される通常添加物をさらに含
    む請求項１〜９のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 【請求項１１】 下記式で表されるフッ素化界面活性剤
    をさらに含む請求項１〜10のいずれか一項に記載の組成
    物： Ｃ6 Ｆ13（ＯＣＨ2 ＣＨ2 ）n Ｈ (ｎの平均値は10)
  12. 【請求項１２】 アクリリック−ポリウレタン塗料また
    はポリエステル−ポリウレタン塗料を金属支持体より剥
    離するための請求項１〜11のいずれか一項に記載の組成
    物。
  13. 【請求項１３】 グリセロフタリック塗料またはアルキ
    ドウレタン塗料を木製支持体から剥離するための請求項
    １〜11のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 【請求項１４】 攪拌器またはその他適当な器具を用い
    て各成分を混合することを特徴とする請求項１〜11のい
    ずれか一項に記載の組成物の調製方法。
  15. 【請求項１５】 効果的な剥離を行うのに必要な量の請
    求項１〜11のいずれか一項に記載の組成物と塗料表面層
    とを接触させることを特徴とする塗料表面層を支持体か
    ら剥離する方法。
  16. 【請求項１６】 塗料が建設業分野で使用される塗料で
    あり、支持体がアルミニウムを含む金属または木材であ
    る請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項１７】 剥離する物体または塗料表面を上記組
    成物と接触させる請求項15に記載の塗料剥離方法。
  18. 【請求項１８】 塗料が膨張し、水膨れ状態となって支
    持体から剥がれるまで接触を継続する請求項17に記載の
    方法。
  19. 【請求項１９】 浸漬、噴射およびブラシを用いた塗布
    によって塗料表面と組成物との接触を行う請求項17に記
    載の方法。
  20. 【請求項２０】 接触操作を温度５〜40℃で15〜45分間
    行う請求項17に記載の方法。
  21. 【請求項２１】 接触操作を室温で行う請求項20に記載
    の方法。
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EP (1) EP0573339A1 (ja)
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KR (1) KR970000999B1 (ja)
AU (1) AU659312B2 (ja)
CA (1) CA2097488C (ja)
FI (1) FI102764B (ja)
FR (1) FR2691713B1 (ja)
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