JP2504456Y2

JP2504456Y2 - シャワ―，排泄などに好適な椅子

Info

Publication number: JP2504456Y2
Application number: JP5713793U
Authority: JP
Inventors: 政子山本
Original assignee: 政子山本
Priority date: 1993-09-27
Filing date: 1993-09-27
Publication date: 1996-07-10
Anticipated expiration: 2006-07-10
Also published as: JPH0720903U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本案は、シャワー，排泄などに好
適な椅子に係り、介護用品用椅子として高齢者、障害者
が楽に快適に生活できること、家族、介護する人の負担
を少なく利用できるようにしたものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のものにあっては、前あき
の切欠きを開口させた座板を有する椅子となっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
のにあっては、下記のような問題点を有していた。１．利用者が一番洗い流してほしい部分である臀部など
特に後部が洗えない。２．特に、自分の力で座位が取れない人は介助者の負担
が大きかった。３．排泄の場合も意識的障害、言語障害者等は、排泄が
終わったのか解らず苦労していた。

【０００４】本願は、従来の技術の有するこのような問
題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、次のようなことのできるものを提供しようとするも
のである。入浴、排泄などに使用でき、かつ、仙骨部が
床ずれにならないため日光浴による日光消毒などに使用
できるものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案のものは下記のようになるものである。すな
わち、本願のものは、座板２は平面略方形の板２Ａの後
辺２Ａ１の中央部から当該板２Ａの前辺２Ａ２方向に向
け平面略壷型状の開口部２Ｂが開設され、座板２の下面
に添設された受枠３には座板２の下面四隅に位置するよ
う下方に向け脚３Ａが垂下取付けられ、受枠の後方部に
座板２の板２Ａに対して斜め後上方に向け連設された背
もたれ部４は、正面略下向きコ字状の枠４Ａと、この枠
に張設された正面横長の方形の背板４Ｂとから構成され
ているシャワー，排泄などに好適な椅子である。この場
合、背もたれ部４における枠４Ａを少しく後方に倒した
状態に構成されていると共に、座板２の上面にクッショ
ン用マット５を添着固定することができる。

【０００６】

【実施例】実施例について図面を参照して説明する。１は本案のシャワー，排泄などに好適な椅子である。２は座板で、平面略方形の板２Ａの後辺２Ａ１の中央部
から当該板２Ａの前辺２Ａ２方向に向け平面略壷型状の
開口部２Ｂが開設されている。

【０００７】そこで、この開口部２Ｂの形状の詳細を説
明する。すなわち、この開口部２Ｂは、板２Ａの後辺２
Ａ１の中央部に前方に向け開設された平面縦長方形の後
方開口部２Ｂ１と、この後方開口部の前面に連設された
平面半円状の下向き略中央開口部２Ｂ２と、この中央開
口部の前面に連設された平面略Ｕ字状の前方開口部２Ｂ
３とから構成されている。３はこの座板２の下面に添設
された受枠で、この受枠には座板２の下面四隅に位置す
るよう下方に向け脚３Ａが垂下取付けられている。

【０００８】４は受枠の後方部に座板２の板２Ａの後辺
２Ａ１部分に対して斜め後上方に向け連設された背もた
れ部で、正面略下向きコ字状の枠４Ａと、この枠に張設
された正面横長の方形の背板４Ｂとから構成されてい
る。なお、これら受枠３と背もたれ部４とは分離した状
態ではなく、受枠３と枠４Ａとは連結した状態に構成さ
れている。

【０００９】なお、長い間寝たきりになっていると、腰
の部分の安定が悪く、真直ぐ座ることができないため、
背もたれ部が後方に少し斜めに構成されている。これ
は、長い間寝たきりの人は、腰の部分の安定が悪く、端
座位ができにくく、身体の重力が後ろ側になる傾向があ
り後方にそり返る人が多いからである。このような実態
に鑑み、背もたれ部４における枠４Ａを少しく後方に倒
した状態に構成されている。（この点、公知の椅子の背
もたれ部はやや垂直状に構成されている。）

【００１０】５は座板２の上面に必要に応じて添着固定
されたクッション用マットで、これにより座り心地を良
くすると共に、使用者の下腿の長さと座板の高さの調和
を図り使用しやすくすることができる。このクッション
用マット５は、具体的には、公知の風呂マット（ポリプ
ロピレン、ポリエチレン）を使用して、座板２と同一形
状に裁断されたものに、開口部２Ｂに対応する開口部を
形成した構造に構成されている。もちろん、公知の風呂
マットは厚さの異なるものが提供されているが、使用す
る人の下腿の長さに合うよう数枚積層する場合もありう
る。このようなクッション用マットの使用により、座板
の開口部２Ｂの大きさが小さすぎたり、あまり大きくて
尻が落ちたりする問題を解決できる。

【００１１】このほか、受枠３における脚３Ａの下端
に、公知のストッパー付きキャスター３Ａ１をつけて移
動自在にすることができる。さらに、図７を参照して、
取り外し自在に肘掛け６を設けることもできる。すなわ
ち、脚３Ａを利用して張設された横枠６Ａの上面に２本
の受パイプ６Ｂを植設し、この２本の受パイプ６Ｂに下
向きコ字状の肘掛け６が着脱自在に植設されている。

【００１２】寸法は、図５を参照して、イ部分は１２０
ｍｍ程度、ロ部分は１８５ｍｍ程度、ハ部分は５５ｍｍ
程度、ニ部分は８５ｍｍ程度、ホ部分は２４０ｍｍ程
度、ヘ部分は３５ｍｍ程度、ト部分は３６０ｍｍ程度、
チ部分は３６０ｍｍ程度である。

【００１３】使用方法を説明する。この椅子に腰をかけ
て、必要な排泄をしたり、シャワーを浴びたりする。

【００１４】

【考案の効果】本考案は、上述の通り構成されているの
で次に記載する効果を奏する。１．この椅子の下にバケツを置き排泄させると排泄の量
が一目でわかる。２．和式トイレにも使用できる。３．虚弱老人、寝たきりの人達の臀部洗浄を利用者、介
護者が苦労なく、楽に行うことができる。４．摘便、坐薬、浣腸などの処置を本人が立ち上がらず
にできる。

【００１５】５．座位を取りながら仙骨部の床ずれ部分
の洗浄も可能である。６．クッション用マットを使用しているものでは長時間
使用していても尻が痛くない。７．立ち上がりやすい。すなわち、本人の下腿の長さと椅子の高さを等しくし、
かつ、４本の脚に構成されているため、座板の下に障害
物がないので、踵部を入れやすく立ち上がりやすい。８．座浴ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】正面図である。

【図２】背面図である。

【図３】右側面図である。

【図４】一部を省略した底面図である。

【図５】座板の平面図である。

【図６】他の実施例の背面図である。

【図７】他の実施例の右側面図である。

【符号の説明】

１シャワー，排泄などに好適な椅子２座板３受枠４背もたれ部

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】座板（２）は平面略方形の板（２Ａ）の
後辺（２Ａ１）の中央部から当該板の前辺方向に向け平
面略壷型状の開口部（２Ｂ）が開設され、座板（２）の
下面に添設された受枠（３）には座板の下面四隅に位置
するよう下方に向け脚（３Ａ）が垂下取付けられ、受枠
の後方部に座板の板（２Ａ）に対して斜め後上方に向け
連設された背もたれ部（４）は、正面略下向きコ字状の
枠（４Ａ）と、この枠に張設された正面横長の方形の背
板（４Ｂ）とから構成されていることを特徴とするシャ
ワー，排泄などに好適な椅子。
【請求項２】背もたれ部（４）における枠（４Ａ）を
少しく後方に倒した状態に構成されていると共に、座板
（２）の上面にクッション用マット（５）が添着固定さ
れている請求項１記載のシャワー，排泄などに好適な椅
子。