JP2503762B2 - 可逆性感熱記録媒体用組成物 - Google Patents

可逆性感熱記録媒体用組成物

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JP2503762B2
JP2503762B2 JP50536590A JP50536590A JP2503762B2 JP 2503762 B2 JP2503762 B2 JP 2503762B2 JP 50536590 A JP50536590 A JP 50536590A JP 50536590 A JP50536590 A JP 50536590A JP 2503762 B2 JP2503762 B2 JP 2503762B2
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二郎 渡辺
登代子 清水
好弘 日野
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は画像形成材料用組成物に関するものであり、
更に詳しくは、熱エネルギーの違いによって、画像形成
及び消去を行う可逆性感熱記録媒体用組成物に関する。
背景技術 従来より、可逆的画像材料については、例えば特開昭
58−191190号、特開昭60−193691号、米国特許明細書3,
666,525号、特開昭54−119377号、特開昭63−39377号、
特開昭63−41186号、米国特許明細書4,028,118号、特開
昭50−81157号又は特開昭50−105555号各公報に種々開
示されている。
しかし、上記の文献のうち米国特許明細書4,028,118
号、特開昭50−81157号及び特開昭50−105555号各公報
に開示される方法においては、形成される画像は温度に
よって変動するものであり画像のメモリー性においては
不十分なものであった。また、特開昭58−191190号、特
開昭60−193691号及び米国特許明細書3,666,525号各公
報に記載されているものは、発色剤、顕色剤及びバイン
ダーから成る記録層を設けて成り、必要に応じ低蒸気圧
溶剤又は熱溶融物質を添加してなるものであって、その
発色は熱エネルギーを用いて行ない、消色は水、水蒸気
又はある種の有機溶剤によって行なうものであり、熱エ
ネルギーの制御のみで発色・消色を繰り返すものとは異
なる。
また、特開昭54−119377号、特開昭63−39377号及び
特開昭63−41186号各公報に記載されているものは、樹
脂母材と該樹脂母材中に分散された有機低分子物質とを
主成分とする感熱層を有するものであり、記録方法とし
ては、熱エネルギーの制御によって感熱層の透明度を可
逆的に変化させて画像形成及び消去を行なうものであ
る。すなわち、化学的に発色・消色して画像形成及び消
去を行なうものではない。
以上の如く、熱エネルギーの制御のみによって、化学
的に発色・消色を行なう系は、従来技術には見あたら
ず、未だ実用化されていない。
従って本発明が解決しようとする課題は、従来技術に
はない熱エネルギーの制御のみによって、化学的に発色
・消色するメモリー性のある可逆性感熱記録媒体及びこ
れに適する組成物を提供することである。
発明の開示 本発明者等は上記課題に鑑みて鋭意研究の結果、本発
明の上記目的は、フェノール性水酸基及びカルボキシル
基の少なくとも一つを有し、かつアミノ基を官能基とし
て又は塩化合物の一部として有する両性化合物と、ロイ
コ化合物を含む可逆性感熱記録媒体用組成物を提供する
ことにより、特に前記両性化合物がフェノール性水酸基
及びカルボキシル基の少なくとも一つとアミノ基を有し
かつ下記一般式[1]で表わされる化合物、又は、少な
くとも1つのフェノール性水酸基及び/又はカルボキシ
ル基を有する化合物と、脂肪族アミンとの塩又は錯塩で
あるときに達成されることを見出した。
[式中、Xは水酸基あるいはカルボキシル基を表わし、
Rは水素原子あるいは水酸基を表わす。] 本発明においてフェノール性水酸基及びカルボキシル
基の少なくとも一つを有し、かつアミノ基を官能基とし
て又は塩化合物の一部として有する両性化合物として
は、好ましくは、フェノール性水酸基及びカルボキシル
基の少なくとも1つとアミノ基を有しかつ前記一般式
[1]で表わされる化合物、又は、少なくとも1つのフ
ェノール性水酸基及び/又はカルボキシル基を有する化
合物と脂肪族アミンとの塩又は錯塩が挙げられる。
フェノール性水酸基及びカルボキシル基の少なくとも
1つとアミン基を有し、かつ前記一般式[1]で表わさ
れる両性化合物としては、好ましくは、下記一般式
[2]で表わされるアミノフェノールあるいはアミノ安
息香酸または下記一般式[3]で表わされるヒドロキシ
アミノ安息香酸が挙げられる。
(式中、Xは水酸基あるいはカルボキシル基を表わ
す。) 上記一般式[2]で表されるアミノフェノールあるい
はアミノ安息香酸としては、具体的には2−アミノフェ
ノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール
等のアミノフェノール、2−アミノ安息香酸、3−アミ
ノ安息香酸、4−アミノ安息香酸等のアミノ安息香酸を
あげることができる。
一般式[3]で表されるヒドロキシアミノ安息香酸と
しては、例えば2−ヒドロキシ−3−アミノ安息香酸、
2−アミノ−3−ヒドロキシ安息香酸、2−アミノ−4
−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−4−アミノ安
息香酸、2−ヒドロキシ−6−アミノ安息香酸、3−ア
ミノ−4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ−5−
アミノ安息香酸等をあげることができる。
また、少なくとも1つのフェノール性水酸基及び/又
はカルボキシル基を有する化合物と脂肪族アミンとの塩
又は錯塩を形成する少なくとも1つのフェノール性水酸
基及び/又はカルボキシル基を有する化合物としては、
好ましくは下記一般式[A]又は[B]で表わされる化
合物及びこれらの化合物のエステル化合物が挙げられ
る。
(式中、nは1〜3の整数、好ましくは2又は3を表わ
す。) (式中、R1は水素原子又はメチル基を表わし、n1は0〜
6の整数を表わす。) 上記一般式[A]で表わされる化合物としては具体的
には以下のようなものが挙げられる。
n=1;2−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香
酸、4−ヒドロキシ安息香酸等 n=2;3,4−ジヒドロキシ安息香酸 3,5−ジヒドロキシ安息香酸 2,3−ジヒドロキシ安息香酸 2,4−ジヒドロキシ安息香酸 2,5−ジヒドロキシ安息香酸 2,6−ジヒドロキシ安息香酸 3,6−ジヒドロキシ安息香酸 4,5−ジヒドロキシ安息香酸 4,6−ジヒドロキシ安息香酸 4−ヒドロキシサリチル酸 5−ヒドロキシサリチル酸等 n=3;没食子酸等 また上記一般式[A]で表わされる化合物のエステル
化合物としては、具体的には没食子酸ヘキシル、没食子
酸ヘプチル、没食子酸オクチル、没食子酸ノニル、没食
子酸デシル、没食子酸ウンデシル、没食子酸ラウリル、
没食子酸トリデシル、没食子酸テトラデシル、没食子酸
ペンタデシル、没食子酸セチル、没食子酸ヘプタデシ
ル、没食子酸ステアリル等が挙げられる。
また上記一般式[B]で表わされる化合物としては、
具体的には下記のものが挙げられる。
・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン酸 ・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸 ・3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸 ・4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン酸 ・4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン酸 ・5,5−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン酸 ・5,5−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン酸 ・6,6−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン酸 ・7,7−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン酸 ・8,8−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン酸 ・7,7−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン酸 ・8,8−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノナン酸 本発明における前記塩又は錯塩を形成する脂肪族アミ
ンとしては、下記一般式[C]又は[D]で表わされる
化合物が挙げられる。
R2NH2 [C] (式中、R2は炭素原子数8個以上のアルキル基を表わ
す。) (式中、R3は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又は
アルコキシ基を表わし、n2は1〜18の整数を表わす。) 上記一般式[C]で表わされる脂肪族アミンとして
は、具体的にはオクチルアミン、ノニルアミン、デシル
アミン、ウンデシルアミン、ラウリルアミン、トリデシ
ルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、
ヘプタデシルアミン、セチルアミン、ステアリルアミ
ン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン等が挙げられ、一
般式[D]で表わされる脂肪族アミンとしては具体的に
はベンジルアミン、2−フェニルエチルアミン、3−フ
ェニルプロピルアミン、4−フェニルブチルアミン、5
−フェニルペンチルアミン、6−フェニルヘキシルアミ
ン、7−フェニルヘプチルアミン、8−フェニルオクチ
ルアミン、9−フェニルノニルアミン、10−フェニルデ
シルアミン、11−フェニルウンデシルアミン、12−フェ
ニルドデシルアミン、13−フェニルトリデシルアミン、
14−フェニルテトラデシルアミン、15−フェニルペンタ
デシルアミン、16−フェニルヘキサデシルアミン、17−
フェニルヘプタデシルアミン、18−フェニルオクタデシ
ルアミン、メチルベンジルアミン、2−トリエチルアミ
ン、3−トリルプロピルアミン、4−トリルブチルアミ
ン、5−トリルペンチルアミン、6−トリルヘキシルア
ミン、7−トリルヘプチルアミン、8−トリルオクチル
アミン、9−トリルノニルアミン、10−トリルデシルア
ミン、11−トリルウンデシルアミン、12−トリルドデシ
ルアミン、13−トリルトリデシルアミン、14−トリルテ
トラデシルアミン、15−トリルペンタデシルアミン、16
−トリルヘキサデシルアミン、17−トリルヘプタデシル
アミン、18−トリルオクタデシルアミン、クロロベンジ
ルアミン、2−クロロフェニルエチルアミン、ブロモベ
ンジルアミン、2−ブロモフェニルエチルアミン、メト
キシベンジルアミン、エトキシベンジルアミン等が挙げ
られる。
本発明において上記一般式[C]におけるR2の炭素原
子数が7以下の場合は融点が高くなり消色しにくい場合
があり好ましくない。
本発明において上記の如き塩又は錯塩として好ましく
は下記一般式[4]で表わされるジヒドロキシ安息香酸
と炭素原子数8以上のアルキル基を有する高級脂肪族ア
ミンとの塩、下記一般式[5]で表わされる没食子酸と
高級脂肪族アミンとの塩、下記一般式[6]で表わされ
るヒドロキシ安息香酸、又はジヒドロキシ安息香酸と脂
肪族アミンとの塩、下記一般式[7]で表わされる没食
子酸と脂肪族アミンとの塩、下記一般式[8]で表わさ
れるビス(ヒドロキシフェニル)酢酸、またはビス(ヒ
ドロキシフェニル)酪酸と高級脂肪族アミンとの塩、下
記一般式[9]で表わされる2個のヒドロキシフェニル
基を有する脂肪族カルボン酸と脂肪族アミンとの塩、又
は下記一般式[10]で表わされる没食子酸エステルと高
級脂肪族アミンとの錯塩が挙げられる。
(式中、R4は炭素原子数8以上のアルキル基を表わ
す。) (式中、R5は炭素原子数8以上のアルキル基を表わ
す。) (式中、R6は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、又
はアルコキシ基、n2は1又は2、n3は1から18の整数を
表す。) (式中、R7は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又は
アルコキシ基、n4は1から18の整数を表わす。) (式中、R8は水素原子またはメチル基、R9は炭素原子数
8以上のアルキル基を表わす。) (式中、R10は水素原子またはメチル基、R11は水素原
子、アルキル基、ハロゲン原子又はアルコキシ基、n5
0〜6の整数、n6は1〜18の整数を表わす。) (但し、R12及びR13はそれぞれ炭素原子数8以上のアル
キル基を表わす。) 本発明の組成物において、上記両性化合物と共に用い
られるロイコ化合物の具体例としては、クリスタルバイ
オレットラクトン、3−インドリノ−3−p−ジメチル
アミノフェニル−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジ
メチルアミノ−7−クロロフルオラン、2−(2−フル
オロフェニルアミノ)−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジ−n
−ブチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
シクロヘキシルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ
−5−メチル−7−t−ブチルフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−メチル−7−p−ブチルアニリノ
フルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフ
ルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチ
ル−p−トルイジノ)−フルオラン、3−ピロリジノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ
−7−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−N−メチ
ルシクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−N−エチルペンチルアミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン等をあげることができる。
また、本発明の組成物は更にバインダーを含有するこ
とができるが、このようなバインダーとしては水または
有機溶剤に溶解する一般に用いられる高分子材料を使用
することができる。このような高分子材料としては具体
的には、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エ
チルエルロース、酢酸セルロース、ポリスチレン、ポリ
塩化ビニル、線状の飽和ポリエステル、ポリメタクリル
酸メチル、ポリメタクリル酸エチル等のメタクリル樹脂
の単独又は共重合物、ポリウレタン、ポリブチラール、
ニトロセルロース等の熱可塑性樹脂が使用できる。
本発明の組成物における上記の如き各成分の含有量と
しては本発明の両性化合物1重量部に対し、ロイコ化合
物0.1〜1重量部であり、またバインダー2重量部以下
が好ましい。
次に本発明の組成物を用いて可逆性感熱記録媒体を形
成する際、支持体上に記録層を塗工する方法としては、
具体的には、水又は有機溶剤にて均一に分散もしくは溶
解した塗液中にバインダーを溶解させ、必要に応じて、
液性改良剤として増粘剤や白色顔料等を添加して成る記
録層塗工液を紙、プラスチックフィルム又はシート等の
上に、バー塗布、ブレード塗布、エアーナイフ塗布、グ
ラビア塗布、ロールコーティング等の塗布法により塗
布、乾燥して記録層を設ける方法が用いられる。この
際、乾燥後の塗布量としては4〜10g/m2が好適である。
さらに、支持体上にロイコ化合物、本発明の両性化合
物、およびバインダーから成る記録層上にサーマルヘッ
ドマッチング性(サーマルヘッドへのカス付着、スティ
ッキング)の改良、あるいは記録層の耐久性を付与する
目的で保護層を設けても何等本発明の記録体の特性を損
なうことはない。例えば、保護層成分として、無色無機
顔料あるいはワックス類等のフィラーと当該記録層バイ
ンダーに使用する熱可塑性樹脂、あるいは熱硬化性樹
脂、紫外線硬化樹脂との組合せが用いられる。
本発明による画像形成又は画像の消去の方法は、熱に
よるものであり、サーマルプリンター、熱反射複写装
置、ホットスタンパーや熱ロール等の装置を用いて行な
うことができる。
本発明の組成物から得られる可逆性感熱記録媒体の記
録、即ち画像形成及び消去原理は以下の通りである。す
なわちフェノール性化合物は熱エネルギーによって、無
色のロイコ化合物のラクトン環を開環させ、無色から有
色に色変化させる。然し、ラクトン環が開環した有機化
合物は、塩基性物質に接触すると閉環して元のラクトン
環のある無色の化合物に戻る。フェノール性水酸基及び
カルボキシル基の少なくとも1つを有し、かつアミノ基
を官能基として又は塩化合物の一部として有する両性化
合物、即ち、本発明の顕減色剤は、無色のロイコ化合物
に対し熱エネルギーの制御のみで、ラクトン環を開環さ
せて有色化合物にしたり、閉環させて無色のロイコ化合
物に戻したりすることができる。この現象は、顕減色剤
の構造とロイコ化合物の可逆性によるものである。即
ち、顕減色剤は、上記したように両性化合物であり、熱
の作用によって酸の性質を示したり、塩基の性質を示す
ためにロイコ化合物に対して、顕色剤となったり、減色
剤となったりするためである。
無色のロイコ化合物と顕減色剤を含む本発明の組成物
から成る記録層を設けた記録体は、熱エネルギー(h
1)、例えば高温(300℃以上)、短時間(数ミリ秒〜数
百ミリ秒)の加熱によりフェノール性水酸基又はカルボ
キシル基がロイコ化合物と反応して有色の画像を形成す
る。この画像は、別の熱エネルギー(h2)、例えば低温
(顕消色剤の融点付近又はそれ以上の温度、例えば約10
0〜200℃)、長時間(1秒以上)の加熱によってアミノ
基の作用により消去可能であり、画像を消去した当該画
像形成体に再度熱エネルギー(h1)を作用させると、再
び画像が形成される。この画像の形成と消去は繰り返し
行なうことが可能である。この画像形成体は熱エネルギ
ーを作用させない限り、画像形成状態、または、画像消
去状態を保持している。形成した画像を消去した後の地
肌は、当該画像形成前の地肌の状態と比し、何等遜色の
ないものであり、可逆性記録媒体として優れたものであ
る。
発明を実施するための最良の形態 以下、実施例を挙げて具体的に本発明を説明する。な
お、実施例中の「部」は重量部を示す。
実施例1 A液 B液 上記成分A液及びB液をサンドミルにて、それぞれ1
時間粉砕し分散した後、これらの分散液をA液1部に対
して、B液4部の割合で充分混合して記録層塗工液を調
製した。この塗工液を60g/m2の上質紙上に、メイヤーバ
ーを用いて、乾燥重量が6g/m2となるように塗布、乾燥
して地肌被りのない可逆性感熱記録シート1を作製し
た。
また、上記感熱記録シート1の作製においてB液にお
ける本発明の顕減色剤を表1に示す化合物にかえた以外
は同様にして感熱記録シート2〜9を作製した。
但し、感熱記録シート9の作製においてはB液に更に
4,4′−イソプロピリデンフェノールを5部加えた。
このようにして作製した記録シート1〜9の各々を東
芝製サーマルシュミレーター(印字条件:印加電圧 0.
40W/dot、パルス幅 2.5ms ON/OFF)を用いて印字したと
ころすべて鮮明かつ高濃度の青色の印字像を得ることが
できた。次に全面に120℃に加熱されている熱印板で1
秒間押圧したところ印字像は消去され、元の記録層の状
態に戻った。再び同様の印字、消去を行なったところ再
現性があり、可逆性感熱記録媒体として極めて優れたも
のであることが確認された。
実施例2 A液 B液 上記成分A液及びB液をボールミルにて、それぞれ20
時間粉砕、分散した。その後、これらの分散液をA液2
部に対して、B液5部の割合で充分混合して記録層塗工
液を調製した。この塗工液を60g/m2の上質紙上に、メイ
ヤーバーを用いて、乾燥重量が6g/m2となるように塗
布、乾燥して地肌被りのない可逆性感熱記録シート11を
作製した。
また、上記感熱記録シート11の作製において、B液の
本発明の顕減色剤を表2に示す化合物にかえた以外は同
様にして感熱記録シート12〜19を作製した。
尚、感熱記録シート19の作製においては、B液に更に
4,4′−メチル−ビス(ヒドロキシフェニル)アセテー
トを8部添加した。
このようにして作製した可逆性感熱記録シート11〜19
の各々を実施例1と同様に印字、消去を繰り返して、そ
の効果を確認したところ、実施例1同様優れた印字・消
去性が得られかつ再現性も良好であった。
但し、印字の色相は、鮮明で、かつ高濃度の黒色であ
る。
実施例3 A液 B液 C液 上記成分A液、B液およびC液をサンドミルにて、そ
れぞれ2時間粉砕、分散した。その後、これらの分散液
をA液3部に対して、B液20部の割合で充分混合して記
録層塗工液を調製した。
この塗工液を188μの白色ポリエステルシート上にバ
ーコーターを用いて乾燥膜厚が6μに成るように塗布、
乾燥して記録層を設けた。この記録層上に分散したC液
をバーコーターを用いて乾燥膜厚が3μに成るように塗
布、乾燥して保護層を設けて、可逆性感熱記録シート10
1を作製した。この記録シートは地肌被りのない白色度
の高いものであった。
また、上記感熱記録シート101の作製において、B液
の本発明の顕減色剤を表3に示す化合物にかえた以外は
同様にして感熱記録シート102〜109を作製した。
尚、感熱記録シート109の作製においては、B液に更
に没食子酸ステアリルを4部添加した。
このようにして作製した記録シート101〜109の各々を
東芝製サーマルシュミレーター(印字条件:印加電圧0.
45W/dot、パルス幅2.5ms ON/OFF)を用いて印字したと
ころ鮮明かつ高濃度(反射濃度:1.5)の黒色印字像を得
ることができた。次に印字した記録シートをロール温度
130℃の熱ロール機に通したところ、印字像は消去さ
れ、元の記録層の状態に戻った。再び同様の印字、消去
を行なったところ再現性があり、可逆性感熱記録媒体と
して極めて優れたものであることが確認された。
本発明の組成物により得られる可逆性感熱記録媒体
は、熱エネルギーの制御のみによって簡単に画像形成お
よび消去を行なうものであり、化学的に発色、消色する
系である。そのため、高コントラストでかつ鮮明な画像
を形成することができ、またロイコ化合物をかえること
により種々の色相を表わすことができる。
さらに、画像形成、消去は繰り返し行なうことも可能
である。
産業上の利用可能性 以上のように本発明の可逆性感熱記録媒体用組成物は
ディスプレーや電子黒板はもとより、偽造防止が必要な
カード類、およびプリペイドカード等の残高表示媒体と
して利用することができ、特に、定期券等に印刷・塗布
して、入場時及び退場時に可逆的に発消色させることに
より不正入場を防止するなどの方法に適用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平1 −120888 (32)優先日 平1(1989)5月15日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1 −228079 (32)優先日 平1(1989)9月1日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1 −228080 (32)優先日 平1(1989)9月1日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1 −228081 (32)優先日 平1(1989)9月1日 (33)優先権主張国 日本(JP) (56)参考文献 特開 昭50−105555(JP,A) 特開 昭58−191190(JP,A)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノール性水酸基及びカルボキシル基の
    少なくとも一つを有し、かつアミノ基を官能基として又
    は塩化合物の一部として有する両性化合物と、ロイコ化
    合物を含む可逆性感熱記録媒体用組成物。
  2. 【請求項2】前記両性化合物がフェノール性水酸基及び
    カルボキシル基の少なくとも一つとアミノ基を有し、か
    つ下記一般式[1]で表わされる化合物である請求の範
    囲第1項記載の可逆性感熱記録媒体用組成物。 [式中、Xは水酸基あるいはカルボキシル基を表わし、
    Rは水素原子あるいは水酸基を表わす。]
  3. 【請求項3】前記両性化合物が下記一般式[2]で表わ
    されるアミノフェノールあるいはアミノ安息香酸である
    ことを特徴とする請求の範囲第2項記載の可逆性感熱記
    録媒体用組成物。 (式中、Xは水酸基あるいはカルボキシル基を表わ
    す。)
  4. 【請求項4】前記両性化合物が下記一般式[3]で表わ
    されるヒドロキシアミノ安息香酸であることを特徴とす
    る請求の範囲第2項記載の可逆性感熱記録媒体用組成
    物。
  5. 【請求項5】前記両性化合物が、少なくとも1つのフェ
    ノール性水酸基及び/又はカルボキシル基を有する化合
    物と、脂肪族アミンとの塩又は錯塩である請求の範囲第
    1項記載の可逆性感熱記録媒体用組成物。
  6. 【請求項6】前記少なくとも1つのフェノール性水酸基
    及び/又はカルボキシル基を有する化合物が、下記一般
    式[A]又は[B]で表わされる化合物及びこれらの化
    合物のエステル化合物から選ばれる一種である請求の範
    囲第5項記載の可逆性感熱記録媒体用組成物。 (式中、nは1〜3の整数を表わす。) (式中、R1は水素原子又はメチル基を表わし、n1は0〜
    6の整数を表わす。)
  7. 【請求項7】前記脂肪族アミンが下記一般式[C]又は
    [D]で表わされる化合物から選ばれる一種である請求
    の範囲第5項記載の可逆性感熱記録媒体用組成物。 R2NH2 [C] (式中、R2は炭素原子数8個以上のアルキル基を表わ
    す。) (式中、R3は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又は
    アルコキシ基を表わし、n2は1〜18の整数を表わす。)
  8. 【請求項8】前記両性化合物が、下記一般式[4]で表
    わされるジヒドロキシ安息香酸と炭素原子数8以上のア
    ルキル基を有する高級脂肪族アミンとの塩であることを
    特徴とする請求の範囲第5項記載の可逆性感熱記録媒体
    用組成物。 (式中、R4は炭素原子数8以上のアルキル基を表わ
    す。)
  9. 【請求項9】前記両性化合物が下記一般式[5]で表わ
    される没食子酸と高級脂肪族アミンとの塩であることを
    特徴とする請求の範囲第5項記載の可逆性感熱記録媒体
    用組成物。 (式中、R5は炭素原子数8以上のアルキル基を表わ
    す。)
  10. 【請求項10】前記両性化合物が下記一般式[6]で表
    わされるヒドロキシ安息香酸、又はジヒドロキシ安息香
    酸と脂肪酸アミンとの塩であることを特徴とする請求の
    範囲第5項記載の可逆性感熱記録媒体用組成物。 (式中、R6は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又は
    アルコキシ基、n2は1又は2、n3は1から18の整数を表
    す。)
  11. 【請求項11】前記両性化合物が下記一般式[7]で表
    わされる没食子酸と脂肪族アミンとの塩であることを特
    徴とする請求の範囲第5項記載の可逆性感熱記録媒体用
    組成物。 (式中、R7は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又は
    アルコキシ基、nは1〜18の整数を表わす。)
  12. 【請求項12】前記両性化合物が下記一般式[8]で表
    わされるビス(ヒドロキシフェニル)酢酸、またはビス
    (ヒドロキシフェニル)酪酸と高級脂肪族アミンとの塩
    であることを特徴とする請求の範囲第5項記載の可逆性
    感熱記録媒体用組成物。 (式中、R8は水素原子またはメチル基、R9は炭素原子数
    8以上のアルキル基を表わす。)
  13. 【請求項13】前記両性化合物が下記一般式[9]で表
    わされる2個のヒドロキシフェニル基を有する脂肪族カ
    ルボン酸と脂肪族アミンとの塩であることを特徴とする
    請求の範囲第5項記載の可逆性感熱記録媒体用組成物。 (但し、R10は水素原子またはメチル基、R11は水素原
    子、アルキル基、ハロゲン原子又はアルコキシ基、n5
    0〜6の整数、n6は1〜18の整数を表わす。)
  14. 【請求項14】前記両性化合物が、下記一般式[10]で
    表わされる没食子酸エステルと高級脂肪族アミンとの錯
    塩であることを特徴とする請求の範囲第5項記載の可逆
    性感熱記録媒体用組成物。 (但し、R12及びR13は炭素原子数8以上のアルキル基を
    表わす。)
  15. 【請求項15】更にバインダーを含有する請求の範囲第
    1項記載の可逆性感熱記録媒体用組成物。
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