JP2727840B2 - 可逆性感熱発消色組成物 - Google Patents

可逆性感熱発消色組成物

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JP2727840B2
JP2727840B2 JP4001059A JP105992A JP2727840B2 JP 2727840 B2 JP2727840 B2 JP 2727840B2 JP 4001059 A JP4001059 A JP 4001059A JP 105992 A JP105992 A JP 105992A JP 2727840 B2 JP2727840 B2 JP 2727840B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可逆性感熱発消色組成
物に関するものであり、さらに詳しくは、短時間の加熱
により発色し、長時間の加熱により消色する可逆性感熱
発消色組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、可逆性発消色材料について
は、例えば、特開昭58−191190号公報、特開昭
60−193691号公報、特開昭60−193691
号公報、米国特許明細書第3666525号、特開昭5
4−119377号公報、特開昭63−39377号公
報、特開昭63−41186号公報、米国特許明細書第
4028118号、特開昭50−81157号公報、特
開昭50−105555号公報に記載されている。
【0003】しかし、上記文献の中、米国特許明細書第
4028118号、特開昭50−81157号公報、特
開昭50−105555号公報に記載された方法におい
ては、形成される画像は温度によって変化するものであ
り、一旦形成した画像を常温下で保存することができ
ず、その画像のメモリー性に欠けるものである。
【0004】また、特開昭58−191190号公報、
特開昭60−193691号公報、米国特許明細書第3
666525号に記載されたものは、発色剤、顕色剤お
よびバインダーから成る記録層を設けてなり、必要に応
じて低蒸気圧溶剤または熱溶融物質を添加して成るもの
であり、その発色は熱を用いるものの、消色は水、水蒸
気またはある種の有機溶剤によって行なうもので、熱エ
ネルギーの制御によって発色と消色の双方を繰り返すこ
とのできるものではない。
【0005】さらに、特開昭54−119377号公
報、特開昭63−39377号公報、特開昭63−41
186号公報に記載されているものは、樹脂母材および
樹脂母材中に分散された有機低分子物質とを主成分とす
る感熱層を有するもので、熱エネルギーによって感熱層
の透明度を可逆的に変化させて発色および消色を行なう
ものである。本作業機序は物理変化に基づくものである
と考えられている。
【0006】これに対し、本件出願人による国際公開公
報W090/11898号は、発色と消色の双方の化学
反応を熱エネルギーのコントロールのみで行なうことの
できる組成物を記載している。
【0007】この結果、この組成物は、プラスチックカ
ード等の基材に塗布して、サーマルヘッド等により短時
間(数ミリ秒〜数十ミリ秒)加熱することにより発色
し、長時間(数秒程度)加熱することにより消色する。
この可視情報の発現と消去は繰り返し行なうことがで
き、また、使用するロイコ染料を変えることによって、
種々の色調で可視情報を表現することが可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、国際公
開公報W090/11898号に出願された組成物は、
その消色のために、120℃から130℃の温度で1秒
程度加熱することを要する。しかるに、記録媒体の基材
の用いるポリエステル、あるいはポリ塩化ビニル等のプ
ラスチックは、この120℃から130℃、1秒程度の
加熱を数十回繰り返すことにより損傷してしまう。この
ため、この組成物はその特性を十分に活かすことができ
ず、せいぜい100回程度の発色、消色を繰り返すこと
ができるに過ぎなかった。
【0009】そこで、本発明は、より低温で消色する可
逆性感熱発消色組成物を提供し、プラスチックを損傷す
ることなく、数百回以上の発消色を繰り返すことを可能
とすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的達成のため、ロ
イコ化合物、フェノール性水酸基及びカルボキシル基の
少なくとも一つを有し、かつアミノ基を官能基としてま
たは塩化合物の一部として有する両性化合物、および塩
基性化合物を含む可逆性感熱発消色組成物を提供する。
【0011】
【作用】その結果、この組成物には、塩基性化合物を添
加したので、消色特性が良好となり、より低温で消色す
るので、基材プラスチックを損傷することなく、数百回
以上の発消色を繰り返すことを可能とした。
【0012】
【発明の詳述】本発明に係る組成物は、ロイコ化合物、
両性化合物、及び塩基性化合物から成る。
【0013】ロイコ化合物は、発色及び消色反応を生じ
るもので、例えば、クリスタルバイオレットラクトン、
3−インドリノ−3−p−ジメチルアミノフェニル−6
−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−7−
クロロフルオラン、2−(2−フルオロフェニルアミ
ノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2−フル
オロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−シクロヘキシルアミ
ノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−
t−ブチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6
−メチル−7−p−ブチルアニリノフルオラン、3−シ
クロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、2−アニ
リノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジ
ノ)−フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−7−シクロヘキ
シルアミノフルオラン、3−N−メチルシクロヘキシル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N
−エチルペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン等をあげることができる。
【0014】ここで使用される両性化合物は、本件出願
人による国際公開公報W090/11898号記載のフ
ェノール性水酸基及びカルボキシル基の少なくとも一つ
を有し、かつアミノ基を官能基としてまたは塩化合物の
一部として有する両性化合物を用いることができる。こ
れらは、熱の作用によって酸の性質を示したり、その酸
の性質を打ち消すようにはたらくもので、ロイコ化合物
の発色及び消色反応を生じさせるものである。
【0015】本発明の両性化合物は、フェノール性水酸
基またはカルボキシル基から成る酸性基とアミノから成
る塩基性基の双方を有することから、発色反応と消色反
応は、おそらく、加熱により同時に生じている。加熱状
況下で、発色反応の反応速度は消色反応の反応速度より
も速く、このため、短時間加熱して冷却すると、発色状
態が維持されると推測できる。また、加熱状況下で、平
衡状態は消色状態であると推測される。このため、長時
間の加熱により消色し、この消色状態は常温に冷却した
後も維持される。
【0016】この反応速度式は、 g(t)=A{exp(−t/τa )−exp(−t/τb ) で現すことができる。式中、g(t)は発色濃度、tは
加熱時間、τa 及びτb は両性化合物の種類で決まる定
数、Aは定数である。なお、発色反応に引続き消色反応
が生じていると考えても同様の式を誘導できる。
【0017】加熱による発色反応と消色反応の双方を生
じさせるため、この両性化合物は酸性基と塩基性基の双
方を有する必要がある。酸性基としては、フェノール性
水酸基またはカルボキシル基である。塩基性基としては
アミノ基である。塩基性基は、官能基として有していて
も良く、また、塩化合物の一部として有していても良
い。
【0018】アミノ基を官能基として有する化合物とし
ては、例えば、下記一般式(化1)であらわされる両性
化合物が例示できる。
【0019】
【化1】
【0020】このような化合物の例としては、下記一般
式(化2)で表されるアミノフェノールまたはアミノ安
息香酸、あるいは下記一般式(化3)で表されるヒドロ
キシアミノ安息香酸が挙げられる。
【0021】
【化2】
【0022】
【化3】
【0023】上記一般式(化2)で表されるアミノフェ
ノールあるいはアミノ安息香酸としては、具体的には、
2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−ア
ミノフェノール等のアミノフェノール;2−アミノ安息
香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸等のア
ミノ安息香酸を挙げることができる。一般式(化3)で
表されるヒドロキシアミノ安息香酸としては、例えば、
2−ヒドロキシ−3−アミノ安息香酸、2−アミノ−3
−ヒドロキシ安息香酸、2−アミノ−4−ヒドロキシ安
息香酸、2−ヒドロキシ−4−アミノ安息香酸、2−ヒ
ドロキシ−6−アミノ安息香酸、3−アミノ−4−ヒド
ロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ−5−アミノ安息香酸
等を挙げることができる。
【0024】また、アミノ基を塩化合物の一部として有
する両性化合物は、フェノール性水酸基またはカルボキ
シル基を有する化合物とアミノ基を有する化合物の塩ま
たは錯塩である。フェノール性水酸基またはカルボキシ
ル基を有する化合物としては、下記一般式(化4)また
は(化5)で表される化合物またはこれらのエステルが
挙げられる。
【0025】
【化4】
【0026】
【化5】
【0027】上記一般式(化4)で表される化合物とし
ては、具体的には、2−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒド
ロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸等(n=
1);3,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒド
ロキシ安息香酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,
4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息
香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,6−ジヒド
ロキシ安息香酸、4,5−ジヒドロキシ安息香酸、4,
6−ジヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシサリチル
酸、5−ヒドロキシサリチル酸等(n=2);没食子酸
等(n=3)が挙げられる。
【0028】また、上記一般式(化4)で表される化合
物のエステルとしては、没食子酸ヘキシル、没食子酸ヘ
プチル、没食子酸オクチル、没食子酸ノニル、没食子酸
デシル、没食子酸ウンデシル、没食子酸ラウリル、没食
子酸トリデシル、没食子酸テトラデシル、没食子酸ペン
タデシル、没食子酸セチル、没食子酸ヘプタデシル、没
食子酸ステアリル等が例示できる。
【0029】また、上記一般式(化5)で表される化合
物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン酸、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオン酸、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロピオン酸、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ブタン酸、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ヘプタン酸、5,5−ビスヒドロキシフェニル)ペ
ンタン酸、5,5−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘ
キサン酸、6,6−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘ
プタン酸、7,7−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘ
プタン酸、8,8−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オ
クタン酸、7,7−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オ
クタン酸、8,8−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノ
ナン酸等が挙げられる。
【0030】このフェノール性水酸基またはカルボキシ
ル基を有する化合物と共に塩又は錯塩を形成するアミノ
基を有する化合物としては、以下の一般式(化6)また
は(化7)で表される化合物が挙げられる。
【0031】
【化6】
【0032】
【化7】
【0033】上記一般式(化6)で表される脂肪族アミ
ンとしては、具体的には、オクチルアミン、ノニルアミ
ン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ラウリルアミ
ン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘプタデ
シルアミン、ステアリルアミン、ヘキシルアミン、ヘプ
チルアミン等が挙げられる。
【0034】また、一般式(化7)で表されるアミンと
しては、例えば、ベンジルアミン、2−フェニルエチル
アミン、3−フェニルプロピルアミン、4−フェニルブ
チルアミン、5−フェニルペンチルアミン、6−フェニ
ルヘキシルアミン、7−フェニルヘプチルオクチルアミ
ン、9−フェニルノニルアミン、10−フェニルデシル
アミン、11−フェニルウンデシルアミン、12−フェ
ニルドデシルアミン、13−フェニルトリデシルアミ
ン、14−フェニルテトラデシルアミン、15−フェニ
ルペンタデシルアミン、16−フェニルヘキサデシルア
ミン、17−フェニルヘプタデシルアミン、18−フェ
ニルオクタデシルアミン、メチルベンジルアミン、2−
トリエチルアミン、3−トリルプロピルアミン、4−ト
リルブチルアミン、5−トリルペンチルアミン、6−ト
リルヘキシルアミン、7−トリルヘプチルアミン、8−
トリルオクチルアミン、9−トリルノニルアミン、10
−トリルデシルアミン、11−トリルウンデシルアミ
ン、12−トリルドデシルアミン、13−トリルトリデ
シルアミン、14−トリルテトラデシルアミン、15−
トリルペンタデシルアミン、16−トリルヘキサデシル
アミン、17−トリルヘプタデシルアミン、18−トリ
ルオクタデシルアミン、クロロベンジルアミン、2−ク
ロロフェニルエチルアミン、フロモベンジルアミン、2
−ブロモフエニルエチルアミン、メトキシベンジルアミ
ン、エトキシベンジルアミン等が例示できる。
【0035】なお、本発明において、塩または錯塩とし
て、好ましくは、下記一般式(化8)で表されるジヒド
キシ安息香酸と炭素原子数8以上のアルキル基を有する
高級脂肪族アミンとの塩、下記一般式(化9)で表され
る没食子酸と高級脂肪族アミンとの塩、下記一般式(化
10)で表されるヒドロキシ安息香酸またはジヒドロキ
シ安息香酸と脂肪族アミンとの塩、下記一般式(化1
1)で表される没食子酸と脂肪族アミンとの塩、下記一
般式(化12)で表されるビス(ヒドロキシフェニル)
酢酸またはビス(ヒドロキシフェニル)酪酸と高級脂肪
族アミンとの塩、下記一般式(化13)で表される2個
のヒドロキシフェニル基を有する脂肪族カルボン酸と脂
肪族アミンとの塩、下記一般式(化14)で表される没
食子酸エステルと高級脂肪族アミンとの錯塩が挙げられ
る。
【0036】
【化8】
【0037】
【化9】
【0038】
【化10】
【0039】
【化11】
【0040】
【化12】
【0041】
【化13】
【0042】
【化14】
【0043】本発明の塩基性化合物は、この消色をより
低温で生じさせるためのものである。このような塩基性
化合物としては、N置換又は未置換の脂肪族アミン、芳
香族アミンが例示できる。例えば、N未置換脂肪族アミ
ンとしては、CnH2n+1NH2(n=6以上の整
数)で表わされるアミンで、n−ヘキシルアミン、n−
ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、2−エチル−ヘ
キシルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、
n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−テト
ラデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−オクタ
デシルアミン等を挙げることができる。また、N置換脂
肪族アミンとしては、二級アミン又は三級アミンが挙げ
られ、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチ
ルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、ジドデシ
ルアミン、ジテトラデシルアミン、ジヘキサデシルアミ
ン、ジオクタデシルアミン、N−メチルオクチルアミ
ン、N−メチルデシルアミン、N−メチルドデシルアミ
ン、N−メチルテトラデシルアミン、N−メチルヘキサ
デシルアミン、N−メチルオクタデシルアミン、N−エ
チルヘキシルアミン、N−エチルオクチルアミン、N−
エチルデシルアミン、N−エチルドデシルアミン、N−
エチルテトラデシルアミン、N−エチルヘキサデシルア
ミン、N−エチルオクタデシルアミン、N−プロピルブ
チルアミン、N−プロピルヘキシルアミン、N−プロピ
ルオクチルアミン、N−プロピルデシルアミン、N−プ
ロピルドデシルアミン、N−プロピルテトラデシルアミ
ン、N−プロピルヘキサデシルアミン、N−プロピルオ
クタデシルアミン、N−ブチルオクチルアミン、N−ブ
チルデシルアミン、N−ブチルドデシルアミン、N−ブ
チルテトラデシルアミン、N−ブチルヘキサデシルアミ
ン、N−ブチルオクタデシルアミン、ビス(2−エチル
ヘキシル)アミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチル
アミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリ
デシルアミン、トリドデシルアミン、トリテトラデシル
アミン、トリヘキサデシルアミン、トリオクチルアミ
ン、ジメチルヘキシルアミン、ジメチルオクチルアミ
ン、ジメチルデシルアミン、ジメチルドデシルアミン、
ジメチルテトラデシルアミン、ジメチルヘキサデシルア
ミン、ジメチルオクタデシルアミン、ジエチルヘキシル
アミン、ジエチルオクチルアミン、ジエチルデシルアミ
ン、ジエチルドデシルアミン、ジエチルテトラデシルア
ミン、ジエチルヘキサデシルアミン、ジエチルオクタデ
シルアミン、ジヘキシルメチルアミン、ジオクチルメチ
ルアミン、ジデシルメチルアミン、ジドデシルメチルア
ミン、ジテトラデシルメチルアミン等を例示することが
できる。
【0044】また、脂肪族アミンとしては、脂環式構造
や芳香環を有するものでもよく、例えば、シクロヘキシ
ルアミン、N−エチルシクロヘキシルアミン、N−プロ
ピルシクロヘキシルアミン、ジメチルシクロヘキシルア
ミン、ジエチルシクロヘキシルアミン、2−メチルシク
ロヘキシルアミン、4−メチルシクロヘキシルアミン、
ジシクロヘキシルアミン、シクロオクチルアミン、シク
ロドデシルアミン、アダマンタンアミン、ベンジルアミ
ン、ジベンジルアミン、1,2−ジフェニルエチルアミ
ン、2,2−ジフェニルエチルアミン、3,3−ジフェ
ニルエチルアミン、2−フェニルエチルアミン、3−フ
ェニルプロピルアミン、4−フェニルブチルアミン、N
−メチルベンジルアミン、メトキシベンジルアミン、エ
トキシベンジルアミン、トリフェニルメチルアミン等を
あげることができる。
【0045】さらに、アミノ基を一分子中に2個以上を
含有するものでもよく、1,6−ジアミノヘキサン、
1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタ
ン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカ
ン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミ
ノドデカン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3
−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘ
キサン、キシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメ
チル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)
シクロヘキサン等を例示することができる。
【0046】さらにまた、芳香族アミンを塩基性化合物
として用いることもできる。係る芳香族アミンとして
は、アニリン、トルイジン、アミノジフェニル、アニシ
ジン、ジアミノトルエン、キシリジン、ベンジジン、ト
リジンおよびこれらの誘導体を挙げることができる。
【0047】本発明の組成物は、さらにバインダーを含
有することができる。このようなバインダーとしては水
または有機溶剤に溶解する一般に用いられる高分子材料
を使用することができる。このような高分子材料を具体
例をもって示せば、ポリビニルアルコール、メチルセル
ロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニル、線状飽和ポリエステル、ポリメ
タクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル等のメタク
リル樹脂の単独又は共重合物、ポリウレタン、ポリブチ
ラール、ニトロセルロース等の熱可塑性樹脂が挙げられ
る。
【0048】本発明の組成物は、係る両性化合物、ロイ
コ化合物、塩基性化合物、必要なバインダーを混合して
得ることができる。塩基性化合物は、両性化合物1重量
部に対し、0.05から0.5重量部混合すればよい。
0.05重量部未満では明確な消色温度低下をもたらさ
ず、また、0.5重量部を越えると、発色感度への影響
が現われる。
【0049】ロイコ化合物は、両性化合物1重量部に対
し、0.1から1.0重量部混合することが望ましい。
また、バインダーは、両性化合物1重量部に対して5重
量部以下でよい。
【0050】本発明の組成物は、水または有機溶剤等の
適当な溶剤に溶解または分散して塗料とし、この塗料を
適当な指示体上に塗工して記録層として用いることがで
きる。塗工にあたって、塗料には、増粘剤、顔料などの
液性改良剤を添加することができる。支持体としては、
紙のほか、プラスチックカード等のプラスチック材料を
使用することができる。また、塗工は、バーコート、ブ
レードコート、エアーナイフコート、グラビアコート、
ロールコート等の周知の塗工方法の適用が可能である。
さらに、塗布量は、乾燥後の重量で1〜10g/m2
好適である。
【0051】この記録層の上に、記録層を保護するた
め、保護層を設けることができる。例えばワックスや、
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂あるいは紫外線硬化性樹脂
等の硬化性樹脂を挙げることができる。
【0052】
【実施例】
(実施例1)
【0053】
【化15】
【0054】
【化16】
【0055】
【化17】
【0056】上記A液及びB液をサンドミルでそれぞれ
1時間粉砕及び分散した後、A液1重量部、B液4重量
部、C液2重量部を十分に混合して塗料を製造した。こ
の塗料を、厚さ250μmの白色ポリ塩化ビニルシート
上に、メイヤーバーを用いて、乾燥膜厚5.5μmとな
る様に塗工乾燥して、地肌カブリのない可逆性シートを
製造した。
【0057】(実施例2)
【0058】
【化18】
【0059】
【化19】
【0060】
【化20】
【0061】上記A液及びB液をサンドミルでそれぞれ
1時間粉砕及び分散した後、A液1重量部、B液7重量
部、C液4重量部を十分に混合して塗料を製造した。こ
の塗料を、坪量60g/m2 の上質紙上に、メイヤーバ
ーを用いて、乾燥膜厚8.0μmとなる様に塗工乾燥し
て、地肌カブリのない可逆性シートを製造した。
【0062】(実施例3)
【0063】
【化21】
【0064】
【化22】
【0065】
【化23】
【0066】上記A液及びB液をサンドミルでそれぞれ
1時間粉砕及び分散した後、A液1.0重量部、B液
5.0重量部、C液2.5重量部を十分に混合して塗料
を製造した。この塗料を、厚さ188μmの白色ポリエ
ステルシート上に、メイヤーバーを用いて、乾燥膜厚
7.0μmとなる様に塗工乾燥して、地肌カブリのない
可逆性シートを製造した。
【0067】(実施例4)
【0068】
【化24】
【0069】
【化25】
【0070】
【化26】
【0071】
【化27】
【0072】上記A液及びB液をサンドミルでそれぞれ
1時間粉砕及び分散した後、A液1.0重量部、B液
2.5重量部、C液1.5重量部を十分に混合して塗料
を製造した。この塗料を、厚さ188μmの白色ポリエ
ステルシート上に、メイヤーバーを用いて、乾燥膜厚
6.0μmとなる様に塗工乾燥した。次いで、D液を、
メイヤーバーを用いて、乾燥膜厚1.5μmとなるよう
に塗布乾燥して、地肌カブリのない可逆性シートを製造
した。
【0073】(比較例1〜4)実施例1〜4のC液を除
いた以外対応する実施例1〜4と同様に可逆性シートを
製造した。
【0074】(評価)実施例1〜4及び比較例1〜4の
シートを以下の方法により評価した。すなわち、それぞ
れのシートをサールシュミレーター(印字条件:印加電
圧0.40W/dot、パルス幅2.5secON/O
FF、サーマルヘッド:東芝(株)製薄膜ヘッド(34
8Ω)、ドット密度:6dot/mm)を用いて、10
mm幅のベタに印字し、反射濃度計(MACBETH社
製RD−918)でその発色濃度を測定した。次に、1
00℃に加熱されている熱印板で1秒間押圧して消色
し、この時の反射濃度を同様の方法で測定した。
【0075】この結果を表1に示す。なお、表中、「色
相」は発色時の色相、「ベース」「発色」「消色」は、
それぞれ、発色前、発色時、消色時の反射濃度を意味す
る。また、それぞれのシートを数百回発色・消色を繰り
返したが、基材の損傷もなく、良好に発色状態と消色状
態を再現できた。
【0076】
【表1】
【0077】
【発明の効果】本発明の組成物よりなる記録層は、短時
間の加熱により発色する。発色に必要な加熱は極めて短
い時間のもので、例えば、サーマルヘッドにより数ミリ
秒から数百ミリ秒の加熱でよい。温度は、通常のサーマ
ルヘッドの加熱温度と同等でよく、通常300℃程度で
ある。
【0078】また、本発明の組成物よりなる記録層は、
長時間の加熱により消色する。長時間の加熱とは、発色
に必要な時間に比べて長い時間の加熱という意味であ
り、この消色に必要な「長時間の加熱」もわずか1秒か
ら数秒程度に過ぎない。消色に必要な温度は80から1
10℃でよく、数百回から数千回の発色、消色の繰り返
しによってもプラスチックを損傷することのない温度で
ある。
【0079】以上のように、本発明によれば、熱のみに
よって発色・消色を繰り返すことのできる可逆性発消色
組成物であって、しかも、プラスチック基材等を損傷す
ることのない低温で消色することのできる組成物を得る
ことができる。このため、プラスチックカード等の表面
に塗工して、可逆的に印字または印画することが可能と
なる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロイコ化合物、フェノール性水酸基及びカ
    ルボキシル基の少なくとも一つを有し、かつアミノ基を
    官能基としてまたは塩化合物の一部として有する両性化
    合物、及び塩基性化合物を含むことを特徴とする可逆性
    感熱発消色組成物。
  2. 【請求項2】塩基性化合物が、N置換又は未置換の脂肪
    族アミン、芳香族アミンから選ばれる化合物であること
    を特徴とする請求項1記載の可逆性感熱発消色組成物。
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