JP2503415B2 - マスタ・スレ−ブマニピュレ−タの制御方法 - Google Patents

マスタ・スレ−ブマニピュレ−タの制御方法

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JP2503415B2
JP2503415B2 JP61098156A JP9815686A JP2503415B2 JP 2503415 B2 JP2503415 B2 JP 2503415B2 JP 61098156 A JP61098156 A JP 61098156A JP 9815686 A JP9815686 A JP 9815686A JP 2503415 B2 JP2503415 B2 JP 2503415B2
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公良 田村
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Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、マスタ・スレーブマニピュレータの制御方
法に関し、スレーブ側の慣性モーメントが小さい場合に
おいてマスタ側に対するスレーブ側の追従性が良好にな
るよう改良したものである。
B.発明の概要 本発明はスレーブ側の速度遅れによる偏差に基づく量
を考慮してマスタ位置とスレーブ位置の偏差に基づく量
を補正し、この補正値を速度サーボ系の速度指令とする
ものである。
C.従来の技術 第3図は従来技術に係るマスタ・スレーブマニピュレ
ータの制御系を示すブロック図である。同図中、▲ θ
▼は位置指令、即ちマスタの位置、θANSはスレーブの
位置、 は速度指令、ANSはスレーブの速度、PMはマスタの位
置センサゲイン、PSはスレーブの位置センサゲイン、Ke
は位置サーボゲイン、Ksはスレーブの速度センサゲイ
ン、Kmは速度サーボゲイン、Ktはモータのトルク定数、
Jはモータ軸換算慣性モーメント、Fはモータ軸換算摩
擦抵抗、Nsはスレーブ側減速比、E(s)はマスタスレ
ーブ間の位置偏差である。
かかるマスタ・スレーブマニピュレータにおいて、ス
レーブ側の各関節の位置制御は、位置指令▲ θ▼とス
レーブの位置θANSの位置偏差E(s)を増幅し、速度
指令 として速度サーボループへ入力するとともに、速度指令 とスレーブの速度ANSとの偏差を増幅してモータに電
流を流し、モータがその電流をトルクに変換して回転を
はじめ更に、減速機でトルクを増幅して関節を動かすこ
とにより行なっている。なお、第3図中の はこのときの応答遅れを示す量である。
D.発明が解決しようとする問題点 ところが、上記従来技術においては、スレーブ側の慣
性モーメントが小さい場合でも、スレーブ側の速度は、
マスタ側の速度よりも遅れてしまい、この結果スレーブ
側の位置はマスタ側に対し遅れて追従する。第4図はこ
のことを示している。同図中、●印はマスタ位置(ラジ
アン)、■印はスレーブ位置(ラジアン)、▽印はマス
タ速度(ラジアン/秒)及び△印はスレーブ速度(ラジ
アン/秒)を夫々示している。
このようにスレーブ側の速度がマスタ側の速度よりも
遅れてしまい、スレーブ側がマスタ側に遅れて追従する
という点は、マスタを操作する人間のいらいらや疲労の
原因となり、操作性及び作業効率を著しく悪化させる。
本発明は、上記従来技術に鑑み、スレーブ側の慣性モ
ーメントが小さい場合でもマスタ側に対するスレーブ側
の速度の遅れによる位置偏差を除去し得るマスタ・スレ
ーブマニピュレータの制御方法を提供することを目的と
する。
E.問題点を解決するための手段 上記目的を達成する本発明は次の知見を基礎とするも
のである。即ち、第3図に示す制御系において、マスタ
・スレーブ間の位置偏差E(s)を求めると、 となる。このうちPM(F+Km・Kt・Ks)・Sに関する項
が速度遅れによる偏差を表わしている。
そこで、本発明では式のPM(F+Km・Kt・Ks)・S
に関する項が消去されるよう、スレーブ側の速度遅れに
よる偏差に基づく量である速度偏差補償ゲインという量
を導入し、これを考慮して速度サーボ系の速度指令とし
ている。
F.作用 上記構成の本発明によれば、式からPM(F+Km・Kt
・Ks)・Sに関する項が消去され位置偏差E(s)は次
の様になる。
G.実施例 以下本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。
第1図は本発明の制御系を示すブロック図である。同
図に示すように本実施例では、マスタ側の減速比NM、マ
スタの速度センサゲインKSM及びスレーブ側の速度遅れ
による偏差に基づく量である速度偏差補償ゲインKSC
いう新たな量を導入している。ここに速度偏差補償ゲイ
ンKSCは次式で表わされる量である。
本実施例では、マスタ側の速度をセンサで検出
し、速度偏差補償ゲインKSCを乗じ、この掛算による量
を、位置偏差E(s)に位置サーボゲインKeを乗じた量
に加え、この加算による量を速度サーボ系の速度指令と
するものである。即ち、本実施例は、前記掛算による量
を、従来の速度サーボ系へフィードフォワードするもの
であり、第1図において点線で囲んだ部分のブロックが
従来のブロックに追加されている。
このときの位置偏差E(s)は次式で表わされる。
上記を参照すれば明らかな通り、本実施例によれば
式におけるPM(F+Km・Kt・Ks)・Sに関する項が消
去されている。
第2図はスレーブ側の慣性モーメントが大きい場合に
本実施例を適用した場合の実験結果を示すグラフであ
る。同図と第4図とを比較すれば明らかな通り、本実施
例によればマスタ側とスレーブ側の位置偏差が小さくな
っていることが分かる。
H.発明の効果 以上実施例とともに具体的に説明したように、本発明
によればスレーブ側の慣性モーメントが小さい場合にお
いて、マスタの位置及び速度に対してスレーブのそれら
をほぼ完全に一致させることができる。即ち、速度サー
ボ系に比例積分若しくは比例積分微分制御を用いた場合
においてもスレーブの追従を改善できる。したがって、
マスタの操作者のいらいらや疲労を改善し操作性、作業
効率を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の制御系を示すブロック図、第
2図はそのマスタ側の位置及び速度に対するスレーブ側
の位置及び速度の応答特性を示すグラフ、第3図は従来
技術に係る制御系を示すブロック図、第4図そのマスタ
側の位置及び速度に対するスレーブ側の位置及び速度の
応答特性を示すグラフである。 図面中、 ▲ θ▼は位置指令、θANSはスレーブの位置、 は速度指令、ANSはスレーブの速度、PMはマスタの位
置センサゲイン、PSはスレーブの位置センサゲイン、Ke
は位置サーボゲイン、Ksはスレーブの速度センサゲイ
ン、Kmは速度サーボゲイン、Ktはモータのトルク定数、
Jはモータ軸換算慣性モーメント、Fはモータ軸換算摩
擦抵抗、Nsはスレーブ側減速比、E(s)はマスタ・ス
レーブ間の位置偏差、NMはマスタ側の減速比、KSMはマ
スタの速度センサゲイン、KSCは速度偏差補償ゲインで
ある。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスタに対しスレーブが追従するとともに
    スレーブ側の慣性モーメントが小さいマスタ・スレーブ
    マニピュレータの制御方法において、 センサで検出したマスタ速度にスレーブ側の速度遅れに
    よる偏差に基づく量である速度偏差補償ゲインKSCを乗
    じ、この掛算による量を、マスタ位置とスレーブ位置の
    偏差に位置サーボゲインを乗じた量に加え、この加算に
    よる量を速度サーボ系の速度指令とするとともに、 上記速度偏差補償ゲインKSCは次式 すなわち、KSC=PM・NS・(F+Km・Kt・Ks)/Ps・NM
    KSM・Km・Kt 但し、PM ;マスタの位置センサゲイン NS ;スレーブ側減速比 F ;モータ軸換算摩擦抵抗 Km ;速度サーボゲイン Kt ;モータのトルク定数 Ks ;スレーブの速度センサゲイン PS ;スレーブの位置センサゲイン NM ;マスタ側の減速比 KSM;マスタの速度センサゲイン で演算したことを特徴とするマスタ・スレーブマニピュ
    ーレータの制御方法。
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JPS6179583A (ja) * 1984-09-27 1986-04-23 株式会社東芝 マスタ・スレ−ブマニピユレ−タの制御方法

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