JP2503168Y2 - 給湯器付自動風呂装置の圧力センサ保護装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、器具本体から循環追焚き管路を経由して浴
槽への湯張りを行ない、かつ、浴槽中の水位を圧力セン
サにより検出し、浴槽水位が設定水位に達したことを検
出すると湯張りを自動的に停止させ、必要に応じ浴槽中
の湯を循環追焚き管路に循環させて追焚きし得るように
した給湯器付自動風呂装置の圧力センサ保護方法に関す
るものである。

〔従来の技術〕

前記の如き給湯器付自動風呂装置の従来例を第３図に
示す。この装置は、器具本体内に給湯用熱交換器１と追
焚き用熱交換器２とを具備し、給湯用熱交換器１の出湯
管３から分岐された注湯電磁弁４を有する分岐管路を循
環追焚き管路５に接続し、その循環追焚き管路には追焚
電磁弁６とポンプ７および圧力センサ８とを有し、浴槽
への湯張りは、追焚電磁弁６を閉じると共に注湯電磁弁
４を開いて循環追焚き管路の一方を介して行なってい
る。

ところが、圧力センサは一般に耐圧性が低く、従来は
圧力センサが循環追焚き管路５に直接接続されているの
で、循環追焚きの開始時および停止時の過大な圧力が圧
力センサに直接負荷され、また、注湯電磁弁４およびま
たは追焚電磁弁６の開閉時に生ずるウオータハンマ現象
により圧力センサに過大な圧力が負荷され、圧力センサ
に悪影響を与えるという問題点がある。

前記の如き従来技術の問題点を改善し、如何なるとき
でも圧力センサに過大な圧力が負荷されないようにして
圧力センサを保護するため、前記循環追焚き管路に切換
弁を介して圧力センサ室を接続すると共にその圧力セン
サ室に圧力センサを配設し、循環追焚き時などの循環追
焚き管路に流水がある場合にはその流水以前に循環追焚
き管路と圧力センサ室とを切換弁により遮断することが
有効である。上記の方法は本出願人により別途出願中の
発明（以下、先願の発明という）である。

以下、第４図ないし第６図について前記先願の発明の
一実施例を説明する。

第４図および第５図において、１は給湯用熱交換器、
２は追焚き用熱交換器、４は注湯電磁弁、５は循環追焚
き管路、６は追焚電磁弁、７はポンプを示す。本例にお
いては、循環追焚き管路５に切換弁９を介して圧力セン
サ室10を接続し、かつ、該圧力センサ室に圧力センサ８
を配設する。

そして、循環追焚き管路５に流水がある場合には、そ
の流水以前に圧力センサ室10を循環追焚き管路５から遮
断するように前記切換弁９を切換えるように制御する。

すなわち、追焚きスイッチをオンすると、先ず切換弁
９を循環側（第４図）に切換えた後注湯電磁弁４を閉じ
ると共に追焚電磁弁６を開き、ポンプ７をオンさせて追
焚き運転を行なう。追焚き運転を終了したらポンプ７を
停止させると共に追焚電磁弁６を閉じた後、切換バルブ
９を圧力検出側に切換え、圧力センサ８により浴槽中の
水位を監視する。

また、自動運転スイッチをオンすると、切換弁９を循
環側に切換えると共に電磁弁4,6を開き、配管内のエア
ー抜きに必要とする量の注湯（水）を行なった後電磁弁
4,6を閉じ、次いで切換弁９を圧力検出側（第５図）に
切換えると共に注湯電磁弁４を開き、圧力センサ８によ
り浴槽中の水位を検出しつつ循環追焚き管路５の往管5a
を介して浴槽12中に注湯し、浴槽水位が設定値に達した
ことを圧力センサ８が検出すると電磁弁4,6を閉じ、次
いで切換弁９を循環側（第４図）に切換えると共に追焚
電磁弁６を開き、ポンプ７を駆動して追焚き運転を行な
い、浴槽中の湯温が設定値に達したことを図示を省略し
た湯温検出器が検出するとポンプ７を停止させると共に
追焚電磁弁６を閉じ、次いで切換弁９を圧力検出側（第
５図）に切換えて浴槽水位を監視する。

第６図は前記切換バルブを有する圧力センサ室の具体
例を示すものである。第６図において、10′は圧力セン
サ室を構成する筐体で、循環追焚き管路との接続口10a,
10bを有し、その接続10a,10bの交点にオーリングを介し
て切換弁９を配設すると共に、ギヤモータ11により圧力
センサ室10を循環側と遮断した状態（第６図）と接続口
10a,10bの何れか一方と連通させた状態に切換え得るよ
うにし、さらに、圧力センサ室の対向する２つの壁面を
切欠いてその一方に圧力センサ８を取り付け、他方をダ
イヤフラム13で覆うと共に大気穴14′を有するダイヤフ
ラムカバー14とダイヤフラム13との間にスプリング15を
配設し、圧力センサ室10の圧力が上昇するとスプリング
15に抗してダイヤフラム13が撓んで圧力センサ室10の過
度の圧力上昇を緩和させるようにする。

〔考案が解決しようとする課題〕

以上述べたように、先願の発明によれば、循環追焚き
管路に流水がある場合にはその流水以前に循環追焚き管
路と圧力センサ室とを遮断して圧力センサに過大な圧力
が掛るのを防ぐことができ、かつ、その場合、密閉され
た圧力センサ室の圧力が上昇すると圧力上昇緩和手段に
より過度の圧力上昇を防止することができる。

しかしながら、前記先願の発明においては次のような
問題が有る。すなわち、第５図に示したように切換弁９
が検圧側に切り換えられている状態で停電すると、圧力
センサ８は循環追焚き管路に連通されたままの状態とな
る。

このような状態で、例えば配管内の水が凍結し、弁が
閉じられた状態で配管が押し潰されたりして予期しない
高圧が掛かると圧力センサ８が破損するおそれが有る。

その上、ギヤモータなどの高価な部材を使用するため
装置全体が高価になる。

本考案は上述の事情に鑑みて為されたもので、停電中
であると否とに拘らず、配管内に異常圧が発生しても圧
力センサが破損するおそれが無く、しかも簡単な構成で
製造コストの安い圧力センサ保護装置を提供することを
目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するための構成として本考案は、器
具本体から循環追焚き管路を経由して浴槽への湯張りを
行ない、かつ、浴槽中の水位を圧力センサにより検出
し、浴槽水位が設定水位に達したことを検出すると湯張
りを自動的に停止させ、必要に応じ浴槽中の湯を循環追
焚き管路に循環させて追焚きし得るようにした給湯器付
自動風呂装置において、 前記圧力センサの感圧部に連通するセンサ室と、 該センサ室に対して弁座を介して連通するとともに、
前記循環追焚き管路に連通する水圧室と、 前記水圧室内の圧力に応じて移動する感圧弁と、 上記感圧弁に対して一体的に連結され、前記水圧室内
の水圧が上昇して感圧弁が移動すると前記の弁座に接近
する従動開閉弁と、を具備し、 上記の感圧弁はその両側にそれぞれ水圧室内の水圧と
大気圧とを受ける構造であり、大気圧によって押動され
る方向に付勢されるスプリング手段を備えていることを
特徴とする。

〔作用〕

上記の構成によれば、水圧室には常に循環追焚き管路
に連通しているが、該水圧室とセンサ室とは従動開閉弁
によって連通を開閉される。

そして、上記の従動開閉弁は感圧弁と一体に連結され
ていて、水圧室内の圧力が上昇すると該従動開閉弁が閉
じられセンサ室と水圧室との連通を遮断する。

上記の構成にはモータなどの電気駆動機器が用いられ
ていないので、停電の有無に拘らず作用し、循環追焚き
管路内の圧力（水圧室の圧力と同じ）が上昇すると、セ
ンサ室が従動開閉弁で遮断させれて圧力センサに高圧が
掛かることを防止される。

かつ、モータなどの電磁駆動機器を用いていないので
構造が簡単で、製造コストが安い。

〔実施例〕

第２図は、本考案に係る圧力センサ保護装置の１実施
例を備えた給湯器付自動風呂装置を示す水位系統図であ
る。

この実施例は、第４図，第５図に示した先願の発明の
実施例に本考案を適用して改良したものであって、第４
図，第５図に比して異なるところは次のごとくである。

すなわち、切換弁９を介して圧力センサ８を接続した
個所に（すなわち循環追焚き管路５の戻り管5bの途中
に）圧力センサ保護弁21を介して圧力センサ８を接続し
てある。

上記の圧力センサ保護弁21の拡大詳細断面図を第１図
に示す。

21aはハウジングで、その中にセンサ室21bが形成され
ている。

上記センサ室21bに対して圧力センサ８の感圧部を連
通せしめて水密に取り付けられている。

上記センサ室21bの頂部は弁座21cを介して水圧室21d
に連通しており、この水圧室21dは水圧導入管21eを介し
て追焚戻管5bに連通されている。

上記水圧室21dに設けられた開口を覆ってダイヤフラ
ム21fが装着され、このダイヤフラム21fに感圧弁21gが
取り付けられている。

前記の弁座21cを介して上記感圧弁21gに対向せしめ
て、従動開閉弁21hが配設され、これら双方の弁（感圧
弁21gと従動開閉弁21h）は弁棒21iを介して一体的に連
結されている。21j,21kは、上記の連結体を上下に付勢
している弁バネである。

これにより、水圧室21d内の水圧が上昇するとダイヤ
フラム21fが押し上げられて、前記双方の弁（21g,21h）
の連結体が上昇して、従動開閉弁21hが弁座21cに密着す
るとともに、感圧弁21gが弁座21cから離間する。

また、水圧室21d内の水圧が低下すると前記双方の弁
の連結体が下降して従動開閉弁21hが弁座21cから離間す
るとともに、感圧弁21gが弁座21cに密着する。

上記の開閉作動に関する弁特性は弁バネ21j,弁バネ21
kのバネ定数およびダイヤフラム21fの形状，寸法を適宜
に設定して調整し得る。

以上のように構成された圧力センサ保護弁21を循環追
焚き管路５に接続し、該圧力センサ保護弁21を介して圧
力センサ８を接続しておくと、循環追焚き管路５内の圧
力が異常に上昇したときは従動開閉弁21hが弁座21cに密
着して圧力センサ８を高圧から遮断して保護する。

また、循環追焚き管路５内の圧力が異常に低下したと
きは感圧弁21gが弁座21cに密着してセンサ室21bの圧力
を保持する。

このようにして圧力センサ８の感圧部は常に一定の圧
力範囲内の圧力を受ける。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案に係る給湯器付自動風呂装
置の圧力センサ保護装置によれば、電磁駆動機器を用い
ていないので構造が簡単で製造コストが安く、しかも電
磁駆動機器を用いててないので停電の影響を受けること
が無く、圧力センサに異常圧が加えられることを防止し
得る。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案に係る圧力センサ保護装置
の１実施例を示し、第１図は圧力センサ保護弁の断面
図、第２図は水系統図である。 第３図は従来例の給湯器付自動風呂装置の水系統図であ
る。 第４図ないし第６図は先願に係る発明を示し、第４図お
よび第５図は作用説明図、第６図は切換弁の断面図であ
る。 １……給湯用熱交換器、２……追焚き用熱交換器、４…
…注湯電磁弁、５……循環追焚き管路、６……追焚電磁
弁、７……ポンプ、８……圧力センサ、９……切換弁、
21……圧力センサ保護弁、21b……センサ室、21c……弁
座、21d……水圧室、21f……ダイヤフラム、21g……感
圧弁、21h……従動開閉弁。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】器具本体から循環追焚き管路を経由して浴
   槽への湯張りを行ない、かつ、浴槽中の水位を圧力セン
   サにより検出し、浴槽水位が設定水位に達したことを検
   出すると湯張りを自動的に停止させ、必要に応じ浴槽中
   の湯を循環追焚き管路に循環させて追焚きし得るように
   した給湯器付自動風呂装置において、 前記圧力センサの感圧部に連通するセンサ室と、 該センサ室に対して弁座を介して連通するとともに、前
   記循環追焚き管路に連通する水圧室と、 前記水圧室内の圧力に応じて移動する感圧弁と、 上記感圧弁に対して一体的に連結され、前記水圧室内の
   水圧が上昇して感圧弁が移動すると前記の弁座に接近す
   る従動開閉弁と、を具備し、 上記の感圧弁はその両側にそれぞれ水圧室内の水圧と大
   気圧とを受ける構造であり、大気圧によって押動される
   方向に付勢されるスプリング手段を備えていることを特
   徴とする、給湯器付自動風呂装置の圧力センサ保護装
   置。