JP2502836Y2 - パワ―トレイン制御装置 - Google Patents

パワ―トレイン制御装置

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JP2502836Y2 JP1989009970U JP997089U JP2502836Y2 JP 2502836 Y2 JP2502836 Y2 JP 2502836Y2 JP 1989009970 U JP1989009970 U JP 1989009970U JP 997089 U JP997089 U JP 997089U JP 2502836 Y2 JP2502836 Y2 JP 2502836Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はパワートレイン制御装置に関し、より詳しく
は、自動変速機を備えた車両において、定速走行制御中
でのスリップ防止に関するものである。
(従来技術及びその問題点) 駆動輪の路面に対するスリップが過大になることを防
止するのは、自動車の推進力を効果的に得る上で、また
スピンを防止する等の安全性の上で効果的である。そし
て、駆動輪のスリップが過大になるのを防止するには、
スリップの原因となる駆動輪への付与トルクを減少させ
ればよいことになる。
この種のスリップ制御を行うものとしては、従来、特
開昭58−16948号公報、あるいは特開昭60−56662号公報
に示すものがある。この両公報に開示されている技術
は、共に、駆動輪への付与トルクを低下させるのに、ブ
レーキによる駆動輪への制動力付与と、エンジンそのも
のの出力低減(発生トルク低減)とを利用して行うよう
になっている。より具体的には、特開昭58−16948号公
報のものにおいては、駆動輪のスリップが小さいときは
駆動輪の制御のみを行う一方、駆動輪のスリップが大き
くなったときは、この駆動輪の制動に加えて、エンジン
の出力を低下させるようになっている。また、特開昭60
−56662号公報のものにおいては、左右の駆動輪のうち
片側のみのスリップが大きいときは、このスリップの大
きい片側の駆動輪のみに対して制動を行う一方、左右両
側の駆動輪のスリップが共に大きいときは、両側の駆動
輪に対して制動を行うと共に、エンジンの出力を低下さ
せるようにしている。
更に、最近の車両においては、エンジンの出力を多段
式の自動変速機を介して駆動輪へ伝達するようにしたも
のが多くなっているが、この自動変速機を備えた車両に
あっては、特開昭60−176828号公報に見られるように、
上述のスリップ制御の開始と同期して、ギア比を高速段
へシフトアップすることが既に提案されている。これに
よれば、駆動輪への付与トルクがシフトアップによって
低減されるため、エンジンの出力低減あるいは制動力付
与によるスリップ収束効率が高められることになる。
また、最近の車両では、エンジンの出力を調整するこ
とにより、車両の走行速度を一定に保つ定速走行制御を
行うものが増加している。この定速走行制御を行う車両
において、スリップ制御のために、変速特性を高速段領
域が拡大されたスリップ制御用の変速特性に変更するこ
とが考えられる。しかしながら、変速特性を変更すると
いうことは、定速走行制御中に変速が生じやすい状態と
なり、滑らかな走行が要求される定速走行制御において
問題となる。これに加えて、定速走行制御中にスリップ
制御が終了したとき、通常の変速特性へ復帰した際にシ
フトダウンされて、再スリップを生じやすいものとな
る。
したがって、本考案の目的は、定速走行制御中におけ
るスリップ制御をより最適に行って、滑らかな走行の確
保と再スリップ発生防止とを共に満足させることのでき
るようにしたパワートレイン制御装置を提供することに
ある。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本考案にあっては次のよう
な構成としてある。すなわち、第1図にブロック図的に
示すように、 エンジンの出力を自動変速機を介して駆動輪へ伝達す
るようにした車両のパワートレイン制御装置において、 前記駆動輪の路面に対するスリップの大きさを検出す
るスリップ検出手段と、 該スリップ検出手段からの信号を受け、駆動輪のスリ
ップが大きいときには、エンジンの出力を低下させて、
駆動輪の過大なスリップを収束させるスリップ制御手段
と、 該スリップ制御手段によりスリップ制御を行っている
ときには、スリップ制御を行なわない通常走行用の変速
特性に代えて高速段領域が拡大されたスリップ制御用の
変速特性に変更する変速パターン変更手段と、 エンジンの出力を調整することにより車両の走行速度
を一定に保つ定速走行制御手段と、 前記定速走行制御手段により定速走行制御を行ってい
るときに、前記スリップ制御手段によるスリップ制御が
開始されたときには、前記変速パターン変更手段の作動
を禁止して前記スリップ制御用の変速特性に変更するの
を禁止する変更禁止手段と、 を備えた構成としてある。
(考案の効果) 以上のように構成された本考案によれば、定速走行制
御中におけるスリップ制御は、スリップ制御用の変速特
性への変更が禁止されて、エンジンの出力低下によるス
リップ制御とされるので、むやみに変速されるのが防止
つまり変速に起因するショックが防止されて、駆動輪の
スリップを抑制しつつ定速走行を滑らかに行なう上で好
ましいものとなる。また、定速走行制御中にスリップ制
御が終了した際に、通常の変速特性への復帰ということ
も生じないので、この通常の変速特性へ復帰することに
起因する再スリップ発生という事態も防止できる。勿
論、定速走行制御を行っていない通常走行時には、エン
ジンの出力低下のみならず、変速特性を高速段領域が拡
大されたスリップ制御用の変速特性に変更されるので、
この通常走行時におけるスリップ収束を速やかに行なう
ことができる。
(実施例) 以下に、図面を参照して本考案の実施例を説明する。
全体構成 第2図は、本考案の一実施例である装置を示す概略図
である。本例の装置は後輪駆動式の自動車に搭載される
装置であり、図においては考案に関係のある主要構成部
分のみを示してある。図に示すように、車体の前部に搭
載されたエンジン1の出力は、多段変速機構を備えた自
動変速機2を介して後輪3に伝達される構成となってい
る。エンジン1の燃焼室に吸気を送り込むための吸気管
4内にはスロットル弁5が配置され、このスロットル弁
5はステップモータ等に代表されるアクチュエータ6に
よって駆動される。上記の自動変速機2の出力軸には、
その回転数N(駆動)を検出する速度センサ7が配置さ
れ、従動輪である前輪の車軸8にも、この前輪の速度N
(従動)を検出する速度センサ9が配置されている。一
方、運転席の床にはアクセルペダル10が配置され、この
アクセルペダルの操作量αは、アクセル開度センサ11に
よって検出される。また、スロットル弁5の開度THがス
ロットルセンサ12によって検出される。さらには、自動
変速機2の変速段およびロックアップクラッチを制御す
る電磁制御式の油圧制御回路13、すなわち油圧制御回路
13に組込まれたソレノイドバルブ14をON、OFFすること
により、所望の変速段への切換えあるいはロックアップ
がなされるようになっている。
一方、上記の自動変速機2は、例えば1チップのマイ
クロコンピュータから構成された制御ユニット15によっ
て制御される。このユニット15の入力側には、上記の各
センサから、それぞれ速度N(駆動)、N(従動)、ア
クセル開度α、スロットル開度THを表す検出信号が入力
される。また、後述するトラクション制御を許可するか
否かを運転車体の意思によって委ねるべく、運転席には
トラクションスイッチ17及び定速走行スイッチ18が配設
されており、このトラクションスイッチ17あるいは定速
走行スイッチ18からのON−OFF信号が入力される。上記
制御ユニット15では、これらの入力情報に基づき、予め
設定された制御プログラムに従ってエンジン1の制御
(定速走行制御を含む)および自動変速機2の変速制御
等を行う。また、本例においてはトラクション制御ユニ
ット16が配置されており、このユニット16には速度N
(駆動)および速度N(従動)が入力され、これらの値
から駆動輪3のスリップ発生を検出し、スリップの発生
が検出されたときには、前記トラクションスイッチ17が
ONされていることを条件としてトラクション制御を実行
し、この制御によって規定される目標スロットル開度と
なるようにスロットル弁5の開度を制御する。また、こ
のトラクション制御ユニット16は、上記トラクション制
御を行っていない時は、制御ユニット15を介してあるい
は直接に入力されるアクセル開度センサ11の信号にした
がって、第9図に示す、予め設定されたアクセルペダル
操作量α−スロットル開度THの特性を参照して、スロッ
トル弁5の開度を制御する。さらに、このトラクション
制御ユニット16は、トラクション制御を行っているか否
かを示す信号TRCを上記の制御ユニット13に供給する。
変速制御動作 (i)変速パターンの変更 第3図および第4図には、本例の装置によって行われ
る変速制御動作の変速パターンの例を示す。まず、第3
図には、通常時のドライブ(D)レンジにおける変速パ
ターンを示す。通常時、すなわち駆動輪のスリップが発
生しておらず、トラクション制御が行われていないノー
マル変速モードにおいては、駆動輪3の回転数N(駆
動)とスロットル開度THとに基づいて、図に示す変速パ
ターンに従って変速制御が行われる。これに対して、定
速走行制御中以外のときに駆動輪にスリップが発生して
トラクション制御が実行されているトラクション変速モ
ードにおいては、第4図に示す変速パターンに従って変
速制御が行われる。このトラクション変速パターンは、
図からわかるように、前記ノーマル変速モードに比べ
て、高速段の領域が拡大され、また最低速段である1速
に領域がなく、変速段が1速に設定されることはない。
そして、このトラクション変速モードでは従動輪の速度
N(従動)とアクセル開度αとをパラメータとして、そ
の変速が行なわれるようになっている。これは、スリッ
プ制御に伴って変速がなされる場合を防止するためであ
る。ここに、アクセル開度αを採用した理由は以下のと
おりである。すなわちスリップ制御において、エンジン
の出力を調整する場合は、変速特性のパラメータとして
この出力に関連した因子、例えばスロットル開度THが用
いられていると、スリップ制御に伴うスロットル開度TH
の変化によって変速されることが生じ易くなる。そし
て、変速に伴う駆動輪への付与トルク変化による駆動輪
のスリップ制御により再び変速される、というようなこ
とが生じ易くなる。このように、スリップ制御と変速と
の相互作用によってシフトアップとシフトダウンとがひ
んぱんにくり返される恐れがある。また、従動輪の速度
を採用した理由は以下のとおりである。すなわち、スリ
ップが発生しているときに駆動輪の速度に基づいて変速
を制御したのではスリップ発生に伴う駆動輪の回転速度
の増大によってシフトアップが行われ、スリップ収束に
伴う駆動輪の回転速度の減少によってダウンシフトが行
われる、というように不必要な変速が行われる恐れがあ
るからである。
また、定速走行制御が行われているときの変速パター
ンは、原則的には、通常走行用の変速パターン(前記第
3図)とされて、実車速と目標車速(運転者が指定した
指定車速)との偏差が大きいとき等、等速状態を維持す
るのに駆動力を増大させる必要があるときには、強制的
に3速へシフトダウンするようにされている。尚、定速
走行制御は目標車速を維持するために、実車速と目標車
速との偏差に応じてスロットル開度を調整するものであ
るが、この制御の具体的内容については従来から既知で
あるので、これ以上の説明を省略する。
トラクション制御動作 次に、第5図のフローチャートおよび第6図の特性図
を参照して、本例の装置によるトラクション制御動作を
説明する。
本例の制御においては、トラクションスイッチ17がON
されてトラクション制御が許可されている場合には、ス
テップST11からステップST12〜20を実行して、駆動輪の
スリップ状態の判定および路面μ推定のための予備演算
をする。次に、ステップST31〜33を実行して、路面のμ
の推定を行う。この後は、ステップST41〜51を実行し
て、判定されたスリップ状態に応じて目標スロットル開
度THoの産出が行われる。すなわち、スリップ量が大
(後述するSPIN=0)の時、および中(後述するSPIN=
100)程度のときにはトラクション制御をおこない、ス
リップが小(後述するSPIN=255)あるいは発生してい
ないときには通常の制御が行われる。
具体的な制御動作を、第6図の例を参照して説明す
る。
(i)時刻T1−T2の間 まず、時刻T1において、駆動輪の速度N(駆動)と従
動輪の速度N(従動)との差が、予め設定した値よりも
大きくなると、駆動輪に大きなスリップが発生したもの
と判定され(ステップST12)、スリップの程度を示すレ
ジスタSPINに「0」が入力される(ステップST19)。次
に、タイマレジスタT1内に500msecがセットされ、レジ
スタN内には従動輪の速度N(従動)がセットされる
(ステップST20)。この後は、タイマレジスタにセット
した時間500msec間における従動輪の回転数の増加分Δ
Nを算出し、この増加分と従動輪の速度から、走行路面
のμの値を推定する(ステップST31〜33)。この後は、
推定されたμの値に基づき目標回転数Noを算出する(ス
テップST45)。今、駆動輪のスリップが大なので、この
後は従動輪の速度N(従動)からスロットル開度を算出
する(ステップ47)。この算出にあたっては、スロット
ル開度の上限が設定されており、またスリップが発生し
ていない状態に比べて、同一のアクセル操作量に対する
スロットル開度の値が低く設定される(ステップST4
7)。このようにして算出されたスロットル開度THnが目
標スロットル開度THoとされ、スロットル弁の開度THが
この値となるように制御される。すなわち、第6図の時
刻T1からT2の間におけるように、このようなトラクショ
ン制御の間においてはスロットル開度THの値が低く設定
される。尚、ステップST42に示すフラグFはトラクショ
ン制御がなされているか否かを示すもので、フラグF=
1はトラクション制御中を意味し、フラグF=0はトラ
クション制御がなされていないことを意味する。
(ii)時刻T2−T3の間 次に、このようにしてスロットル開度を低く設定する
ことにより、駆動輪のスリップが中程度まで減少すると
(第6図の時刻T2)、タイマレジスタT2内に330msecが
設定され(ステップST14)、スリップの程度を示すレジ
スタSPINに内容が「100」に設定される(ステップST1
6)。この後は、上記と同様にして走行路面のμが推定
された後に、上記のタイマレジスタT2に設定した時間33
0msecが経過するまでの間は、従動輪の速度N(従動)
に基づき目標スロットル開度THoが決定され、この値と
なるようにスロットル開度THが制御される(ステップST
49)。このときのスロットル開度は、上記の時刻T1−T2
間の制御と通常時の制御とのほぼ中間のスロットル開度
となるように設定されている。
上述した時刻T1〜T3の間に期間においては、その変速
特性が後述するトラクションモードに設定され、第4図
に示す変速パターンに従って自動変速機の変速制御が行
われる。
(iii)時刻T3以降 次に、タイマT2に設定した330msecが経過した後は、
レジスタSPINに内容が「225」に設定され(ステップST1
7)、この値は、スロットル開度は、駆動輪の速度N
(駆動)に基づき算出され、算出されたスロットル開度
となるように、実際のスロットル開度がフィードバック
制御される(ステップST50)。
ここで、上記フィードバック制御の概要を説明する。
本例においては、目標回転数Voとして、従動輪回転数FW
に路面μに応じて設定される滑り回転数ΔVを加算した
値が設定される。この目標回転数に実際の回転数が制御
されるように、スロットル開度THoが次式で示されるよ
うに、PI−P方式によってフィードバック制御される。
THo=STAG+P1(ENWR+ENWR1)+I×ENWR −D[(PRWR−PRWR1)−(PRWR1−PRWR2)] −P2(PRWR−PRWR1) 上記の式において、STAGは1制御サイクル前の目標ス
ロットル開度であり、PRWRは現在の駆動輪回転速度、PR
WR1は1制御サイクル前の駆動輪回転速度、PRWR2は2制
御サイクル前の駆動輪回転速度である。また、ENWRは目
標回転速度MOKUと現在の駆動輪回転速度PRWRとの差であ
り、ENWR1は1制御サイクル前の差である。また、P1は
応答性に影響を及ぼす比例ゲインであり、Iは安定性に
関する積分ゲインであり、P2は車両等のゲイン変化に応
答する比例ゲインであり、またDは車両等のゲイン変化
に応答する微分ゲインである。このPI−PD制御方式にお
いて、P1・Iによって目標に対する追従性、安定性が確
保され、P2・Dによって外乱(制御対象であるスロット
ル、車両特性の変化等)に対する安定性が補償される。
上記トラクション制御は、アクセルの踏み込みが解除
されたとき(ステップST41)あるいはステップST43に表
わすように、スリップ状態が小さくなったとき(SPIN=
255)、その中止がなされ、ステップ52においてフラグ
Fをリセットした後に、ステップST53でアクセルの踏み
込みに応じたストットル開度が設定される。すなわち、
スロットル弁5はアクセルペダル10の踏み込み量にほぼ
応じた開度とされる。
変速特性の変更制御(第7図) 自動変速機2の変速特性は、通常走行(第3図)とト
ラクション制御中(第4図)、あるいは定速走行制御中
とでは異なるものとされいるが、この変速特性の変更
は、下記のようにして行なわれる。
先ずステップST60において現在定速走行制御中である
か否かを判別した後、NO(定速走行制御が行なわれてい
ない)のときには、ステップST61でフラグF=1である
か否か(トラクション制御中か否か)の判定がなれ、ト
ラクション制御制御中(フラグF=1)と判別されたと
きには、ステップST62へ進んでトラクション制御制御用
の変速モード(第4図)が設定され、その後ステップST
63においてフラグIのセット(フラグI=1)がなされ
る。このフラグIは変速モードの態様を表わすものであ
り、フラグI=1はトラクション制御用の変速モードを
意味し、フラグI=0は通常走行用の変速モードを意味
するものである。
今、トラクション制御が終了したとすると、フラグF
=0であることから(前記第5図、ステップST52)、ス
テップST61からステップST64へ進みフラグI=1である
か否かの判定がなされる。ここで未だ変速モードの変更
がばされていないとすると、フラグI=1(トラクショ
ン制御用変速モード)であることから、YESということ
でST65へ進み、アクセルが踏み込まれているか否かの判
別がなされ、アクセル踏み込み状態(ON状態)にあると
きには、YESということで、前記ST62へ進む。逆に上記
ステップST65においてNO(アクセル踏み込み解除)と判
別されたときには、ステップST66へ進み、ここで初めて
通常走行用の変速モード(第3図)設定され、その後フ
ラグIのリセットが行なわれる(ステップST67)。すな
わち、トラクション制御が終了したとしても、この終了
に対応して直ちに変速モードの変更が行なわれるのでは
なく、アクセルペダル10の踏み込みが解除されたことを
条件として初めて通常走行用の変速モードへの変更が行
なわれるようになっている。したがって例え変速モード
の変更(通常走行用変速モードへの変更)に伴ってシフ
トダウンがなされたとしても、アクセルペダル10が踏み
込まれていない状態、つまりエンジン発生トルクが小さ
い状態であるため、このシフトダウンに伴って再び大き
なスリップが発生するという事態を防止することができ
る。
尚、上記ステップST65において、通常走行用変速モー
ドへの復帰条件には、アクセル10の踏み込み解除の代り
に、通常走行用変速モードへ復帰したとしたらシフトダ
ウンが生じるか否かを判定して、このシフトダウンが生
じないときに初めて変速モードの変更を行なうようにし
てもよく、あるいはアクセル10の踏み込み状態、つまり
アクセル開度がスロットル開度以下となったときに初め
て変速モードの変更を行なうようにしてもよい。
前記ステップST60に戻って、定速走行制御中にあると
判別されたときには、ステップST68へ移行して、後述す
る定速走行用変速制御が行なわれる。
定速走行用変速制御(第8図) 第8図は前記第7図におけるステップST68に対応して
いる。定速走行制御中の変速制御は、原則として、通常
走行用変速モード(第3図)とされ(ステップST73)、
以下の場合に強制的に3速へのシフトダウンが行なわれ
る(ステップST74)。すなわち、目標車速をセットする
際の加速(ステップST70)、目標車速を変更するリジュ
ームの際の加速(ステップST71)、あるいは車速偏差が
所定値Vαより大きいとき、つまり|目標車速−実車速
|>Vα(ステップST72)のときには、ステップST74へ
進んで3速が選択される。
以上の実施例において、トラクション制御用の変速モ
ードの変更、つまり通常走行用変速モードへの復帰がア
クセル全閉を条件として行なわれるようになっている
(第7図、ステップST65)。したがって、定速走行制御
中にトラクション制御が開始され、これに伴ってトラク
ション制御用変速モードへ変速特性変更するとしたら、
定速走行制御によっていつまでもアクセル全閉状態が形
成されないため、いつまでたっても通常走行用変速モー
ドへの変更が行なわれないという事態が生ずることとな
る。これに対して、本考案では定速走行制御中は例えト
ラクション制御が開始されたとしてもこのトラクション
制御用の変速モードへの変更がなされないため、上述の
ような問題を生ずることがないという利点を有す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の全体構成図。 第2図は実施例の全体系統図。 第3図は通常走行用の変速特性図。 第4図はトラクション制御用の変速特性図。 第5図はトラクション制御制御の一例を示すフローチャ
ート。 第6図はトラクション制御の説明図。 第7図は変速特性の変更制御の一例を示すフローチャー
ト。 第8図は定速制御における変速制御の一例を示すフロー
チャート。 第9図は通常走行におけるスロットル弁特性図。 1:エンジン 2:自動変速機 3:駆動輪 5:スロットル弁 7:駆動輪の回転速度センサ 8:従動輪の回転速度センサ 10:アクセルペダル 11:アクセル開度センサ 12:スロットル開度センサ 15:変速制御ユニット 16:トラクション制御制御ユニット 17:トラクションスイッチ 18:定速走行スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 曽根 章 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)考案者 手嶋 誠 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−43052(JP,A) 特開 昭61−30427(JP,A)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの出力を自動変速機を介して駆動
    輪へ伝達するようにした車両のパワートレイン制御装置
    において、 前記駆動輪の路面に対するスリップの大きさを検出する
    スリップ検出手段と、 該スリップ検出手段からの信号を受け、駆動輪のスリッ
    プが大きいときには、エンジンの出力を低下させて、駆
    動輪の過大なスリップを収束させるスリップ制御手段
    と、 該スリップ制御手段によりスリップ制御を行っていると
    きには、スリップ制御を行なわない通常走行用の変速特
    性に代えて高速段領域が拡大されたスリップ制御用の変
    速特性に変更する変速パターン変更手段と、 エンジンの出力を調整することにより車両の走行速度を
    一定に保つ定速走行制御手段と、 前記定速走行制御手段により定速走行制御を行っている
    ときに、前記スリップ制御手段によるスリップ制御が開
    始されたときには、前記変速パターン変更手段の作動を
    禁止して前記スリップ制御用の変速特性に変更するのを
    禁止する変更禁止手段と、 を備えていることを特徴とするパワートレイン制御装
    置。
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