JP2502810B2 - 磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッドおよびその製造方法

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JP2502810B2 JP2332426A JP33242690A JP2502810B2 JP 2502810 B2 JP2502810 B2 JP 2502810B2 JP 2332426 A JP2332426 A JP 2332426A JP 33242690 A JP33242690 A JP 33242690A JP 2502810 B2 JP2502810 B2 JP 2502810B2
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賢 東陰地
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ハイビジョン用ビデオテープレコーグ(以
下VTRと略す)等に用いらる磁気ヘッドおよびその製造
方法に関するものである。
従来の技術 従来のVTRにおいて磁気ヘッドは、磁気テープが一定
角度巻きつけられたシリンダ(ここでは、シリングの半
径を31mmとする)から、所定の量だけ突出するように固
定されている。以下図面を参照しながら上述した従来の
磁気ヘッドについて説明する。
第4図および第5図は、従来の磁気ヘッドについての
説明図である。第5図(a)〜(g)は、ヘッド製造方
法の概略を示すものである。同図(b)に示すように磁
気材料ブロックをトラック溝加工し、ガラスのノッチ22
を形成するに当たって、その拡大図を同図(g)に示す
ようにトラック溝深さ方向に対してガラスのノッチ22の
幅が均一になるように、かつ、接合面23に垂直の一面の
みの磁気材料ブロック21に溝が加工されている。そのた
めに磁気ヘッドのガラスであるノッチ部22は、ヘッドギ
ャップ深さ方向に均一な幅になっている。また、同図
(e)に示すように磁気ヘッドのスライス時、磁気ヘッ
ド摺動面3のコア幅と摺動面と反対面の幅とが同じ、す
なわち、コア幅は、ヘッドギャップの深さ方向に均一の
幅でスライスされ、第4図のように従来の磁気ヘッド
は、磁気ヘッド摺動面のコア幅と摺動面と反対面の幅と
が同じ長さになっている。最近のVTRシステムでは、高
画質化および小型化が進み、広帯域な信号を高SN比かつ
高密度記録することが要求されている。そのために、ヘ
ッドとテープの相対速度を大きくしなければならない。
その結果磁気ヘッドの形状によりテープとヘッドとの接
触状態に影響があり初期のヘッド摺動方向の曲率半径が
約5mmの鋭い形状でもヘッド摩耗が進むと曲率半径が約1
2mmを越えるようになりテープ浮上が大きく最適な接触
が得られてなくなる。しかし、コア幅を初期の幅よりも
狭くすれば最適な接触が得られる。また、ヘッドギャッ
プ部周辺にあるガラスのノッチ部2が大きいとメタルテ
ープを走行すると、ヘッド摺動面3が白濁しやすい現象
があり、出力が低下してテープとヘッドとの接触が最適
になっていなかった。
発明が解決しようとする課題 上述したように、磁気ヘッドは、コア幅が一定で摩耗
が進むと摺動方向の曲率半径が大きくなった場合には、
テープ浮上が大きくなって出力が低下する。また、磁気
ヘッドのギャップ部周辺にあるガラスのノッチ部が大き
いとヘッド摺動面が白濁しやすい現象があり出力が低下
する原因になる問題点があった。
本発明はかかる点に鑑み、磁気ヘッドが摩耗しても出
力が低下しない磁気ヘッドおよびその製造方法を提供す
るものである。
課題を解決するための手段 本発明は、上述の課題を解決するために、ヘッドチッ
プのコア幅をギャップ深さ方向に狭くなるような形状に
したものである。
作用 本発明は上記した構成により、磁気ヘッドを長時間使
用してヘッド摩耗が進み、ヘッド摺動方向の曲率半径が
大きくなっても、コア幅を初期の時より狭くしてあれば
テープ浮上を小さくでき、磁気ヘッドのギャップ部周辺
にあるガラスのノッチ部が大きいとヘッド摺動面が白濁
しやすい現象があるが、ノッチ部が小さいため出力の低
下を抑えることができる。このように、磁気ヘッドの長
時間の使用により摩耗が進んでもヘッドと磁気テープと
の接触を安定に保つことができ、良好な記録再生が可能
となる。
実 施 例 以下本発明の一実施例の磁気ヘッドについて、図面を
参照しながら説明する。第1図は本発明の一実施例にお
ける磁気ヘッドの構成を示すもので、1はヘッドギャッ
プ、2はガラスからなるヘッドノッチ、3はヘッド摺動
方向面、4はコイル、5はヘッドのコア幅である。以上
のように構成された磁気ヘッドについてさらに詳しく説
明する。
初期状態でヘッド摺動面のコア幅5が、一番幅広いと
ころで100μmあり、ヘッドギャップ1の深さ方向に20
μmのところでコア幅5が一番狭い50μmとなるように
ヘッドギャップ1の深さ方向にコア幅5が徐々に狭くな
るように加工されている。このようなヘッド形状であれ
ば初期形状の摺動方向曲率半径が5mmの鋭い形状でも摩
耗すれば曲率半径が10mmのようになる。テープとヘッド
との相対速度がハイビジョン用のVTRのように大きくな
るとテープ浮上が増し出力が低下するが、第6図に示す
ように、曲率半径が大きくなってもコア幅5が狭くなれ
ばテープ浮上を最小限に抑え出力の低下も抑えられる。
尚、第6図は相対速度18m/sかつ10M HzにおけるC/Nの出
力比とコア幅の関係を示すもので、第6図よりコア幅5
が狭い方が出力が高くなる傾向がある。また、ヘッドが
摩耗して摺動方向曲率半径が2倍の大きさに成った場
合、テープ接触長が2倍になり、この時、コア幅が半分
の1/2になれば常にテープ接触面積が一定でヘッド摩耗
が進んでも接触圧を一定に保つことができ画質の低下を
抑えられる。
次に、ヘッド基板上のギャップ1周辺においてガラス
のノッチ部22もギャップ深さ方向に小さくなるように、
しかし、ギャップ1を形成するための磁気材料接合力を
持たせるためにガラスのノッチ部22は、ヘッドギャップ
デプスの長さ分以上は存在する。ガラスの部分とテープ
と接触する面積が小さいとヘッド摺動面3上の白濁のた
めに、出力が低下することを抑えられることになる。
次に本実施例の製造方法について説明する。
本実施例の製造方法は、第2図,第3図に示すよう
に、磁気ヘッドのガラスノッチ部22(第2図(b))を
作製する場合、フェライトブロック21(第2図(a))
のトラック溝加工時にフェライトブロック接合面23に垂
直な2つの面に、ギャップになる深さ方向の型を第2図
(e)に示すように深さ方向に小さくかつ、狭い型とし
てガラスノッチ部22を作製する。また、ここで各ガラス
ノッチ部22の間隔距離を第3図(a)に示すように等間
隔ではなく、α:β=2:1になるようにする。ただし、
ノッチ部間隔距離の長い方をαとして、短い方をβとす
る。α,βの間隔を交互に繰り返す。例えばα=100μ
m,β=50μmとする。
第3図は、第2図のヘッド加工工程のつづきを示す。
また、フェライトブロックを無駄なく使用するために第
3図(a)のように上面と下面におけるα,βの間隔の
周期開始を上面がαならば下面はβとなるようにガラス
ノッチ部2を設定する。第3図(a)のスライス時で
は、従来、コア幅がかわらないようにギャップデプス方
向に切断されていたが、ヘッド摺動面となるところが狭
く、コア幅が変わるように切断する。この場合ヘッドギ
ャップを中心に切断するために、1チップおきにコア幅
の狭くなる部分が上下逆にヘッドチップのスライスを行
う(第3図b)。
発明の効果 以上のように本発明は、相対速度が大きい場合、ヘッ
ドの摩耗により摺動方向曲率半径が大きくなってもテー
プとヘッドとの接触圧を一定にでき、磁気テープがギャ
ップ上に接触する。よってヘッドとテープとの接触が最
適となるように構成したもので、極めて安定した記録再
生が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における磁気ヘッドの構造を
示す斜視図、第2図,第3図は本実施例の磁気ヘッドの
製造方法の概略を示す工程図、第4図は従来の磁気ヘッ
ドの斜視図、第5図は従来の磁気ヘッドの製造方法を示
す工程図、第6図は相対速度18m/sかつ10M HzにおけるC
/Nの出力比とコア幅の関係を示す特性図である。 1……ヘッドギャップ、2……ヘッドノッチ(ガラ
ス)、3……ヘッド摺動方向面、4……コイル、5……
ヘッドコア幅、21……ヘッドコア材料、22……ヘッドノ
ッチ(ガラス)溝深さ、23……接合面、24……ヘッド
窓。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒江 章郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−198520(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気テープと接触する磁気ヘッドのコア幅
    がギャップデプス方向に狭くなるように構成したことを
    特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】磁気ヘッドにおけるテープ摺動面のガラス
    ノッチ部が深さ方向に狭くなることを特徴とする請求項
    1記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】磁気ヘッドを構成する1対の材料ブロック
    の各々の上下各部に、トラック溝がその深さ方向に狭く
    なうように形成した後、各材料ブロックの各上下部を互
    いに接合して作製することを特徴とする磁気ヘッドの製
    造方法。
  4. 【請求項4】トラック溝は、隣合うトラック溝の間隔が
    大、小を交互に繰り返すように形成し、かつ材料ブロッ
    クの上面、下面に形成されるトラック溝の相対位置がず
    れるようになし、前記トラック溝部分にガラスを充填し
    た後、材料ブロックの狭くなるコア幅が切り出す1チッ
    プおきに繰り返すよう切断することを特徴とする請求項
    3記載の磁気ヘッドの製造方法。
JP2332426A 1990-11-28 1990-11-28 磁気ヘッドおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP2502810B2 (ja)

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JPS59198520A (ja) * 1983-04-22 1984-11-10 Pioneer Electronic Corp 磁気ヘツドの製造方法

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