JP2501528B2 - 緊急用補助制動装置 - Google Patents

緊急用補助制動装置

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JP2501528B2 JP11494993A JP11494993A JP2501528B2 JP 2501528 B2 JP2501528 B2 JP 2501528B2 JP 11494993 A JP11494993 A JP 11494993A JP 11494993 A JP11494993 A JP 11494993A JP 2501528 B2 JP2501528 B2 JP 2501528B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行中の自動車の緊急
用補助制動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人類は、文明の発達と共に、人類が生活
するために必要な種々様々な便利な道具を開発してき
た。特に人間の足となる乗り物(自動車)の発明は、人
類の生活を急変させ、また産業界にあっては、ただ単に
便利な乗り物というだけでなく種々な品物を運搬するの
に、一度に多量にしかも迅速に遠方まで運搬できるの
で、現代社会においてはなくてはならないものとなって
いる。
【0003】しかも、文明の進歩、産業の発達に伴い、
自動車の需要は年々増加し、我国においても広く一般庶
民に普及するまでに至っており、自動車の増加によって
産業は急成長し、人々の生活は豊かになり、今では庶民
の足となりまた産業界においてもなくてはならない輸送
機関として活躍している。
【0004】しかし、残念ながら自動車による事故が年
々増加し、現在年間約一万人以上の尊い人命が失われて
いる。時代の進歩と共に自動車の性能も向上して高速化
するに伴い、一度事故が発生すると死亡事故につなが
り、将来ある若者達がその犠牲となるのは悲しいことで
ある。
【0005】この自動車事故の殆どは、走行中の衝突、
追突であることから、自動車の制動力を高めれば、この
事故の発生を大幅に低減できるのが明白であり、それゆ
え従来から、自動車の制動装置には、種々の改良が加え
られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術は、自動車と路面との滑り摩擦抵抗力、より
厳格には自動車のタイヤと路面との滑り摩擦抵抗力を、
その制動力としているので、路面が濡れているとか、路
面が凍結している等のように、路面が滑り易い状態とな
っている場合には、その制動力が有効に発揮されず、ま
た自動車の速度が高速になると、制動力が有効に作用し
なくなると云う問題があった。
【0007】また、上記したように、従来の制動は、タ
イヤと路面との滑り摩擦抵抗力を利用しているものであ
るので、走行中の自動車を効果的に制動させるには、適
正な制動操作を必要とし、例えば高速走行時には急ブレ
ーキは絶対に避けなければならないのであるが、突発的
な緊急状態で適正な制動操作を行うのは極めて高い熟練
を要し、このため制動操作ミスによる事故の発生が多発
していると云う問題があった。
【0008】そこで、本発明は、上記した従来技術にお
ける問題点を解消すべく創案されたもので、自動車の充
分に大きい重量を制動力源として利用することを技術的
課題とし、もって強力にかつ確実にそして安定して走行
中の自動車を停止させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した技術的課題を解
決する本発明の手段は、自動車の下面に設けられる緊急
用の補助制動装置であること、一方の磁極面を下に向け
た電磁石を有すること、この電磁石の前方に設けられ、
自動車の幅方向に軸芯を位置させた可動軸を、基端部に
設けた鋸状歯車の回動軸として回動自在に軸支され、か
つ電磁石に対して吸着するが、この電磁石の励磁により
反発する永久磁石を固着し、先端部を路面にくい込むフ
ック形状とし、自動車の下面から路面までの距離よりも
大きい長さを有するバイトを有すること、このバイトの
基端部の近傍に設けられ、バイトの鋸状歯車と噛み合っ
て、バイトの後方への回動を阻止するストッパを有する
こと、にある。
【0010】他の自動車等の障害物との距離を測定し、
その測定値が予め設定した設定範囲内となると、電磁石
を励磁させる作動信号を出力する距離測定装置を、自動
車の前端部に設けるのが有利であり、この距離測定装置
を、超音波送信素子と、この超音波送信素子から送信さ
れた超音波の障害物からの反射波を受信する超音波受信
素子と、を有する構成とするのが有効である。
【0011】バイトおよびストッパを、自動車の下面に
固着された筐体内を前後方向に移動自在に設けられた本
体に組付け、筐体と本体との間に、この筐体に対する本
体の変位動作に緩衝作用を発揮するスプリングを装着す
るのが良い。
【0012】同様に、バイトを、緩衝用のコイルばねで
連結した状態で基端側部と先端側部とに2分割し、基端
部と先端部とを除いたバイトの部分、およびコイルばね
をガイド用の筒体に内装するのが良い。
【0013】ストッパを、鋸状歯車に対して接離可能と
するのが便利である。
【0014】同様に、可動軸に固着された第一傘歯車と
噛み合って、バイトを待機状態に復帰させるモータから
の回転力を可動軸に伝達する第二傘歯車を有し、この第
二傘歯車を第一傘歯車に対して接離可能に設けるのが便
利である。
【0015】
【作用】自動車の正常な運行状態では、電磁石は非稼働
状態、すなわち非励磁状態となっているので、この電磁
石にバイトの永久磁石が磁気吸着し、バイトと自動車の
下面に引き上げられた状態、すなわち退避状態に保持さ
れている。
【0016】この正常な運行状態から、緊急停止を必要
とする緊急事態が発生して、電磁石が励磁されると、こ
の励磁された電磁石の磁力とバイトの永久磁石の磁力と
の互いの磁気反発力により、バイトの永久磁石が電磁石
から付勢された状態で離反スるので、バイトは可動軸を
回転軸として、その先端部を路面に向かって下降させる
方向に勢い良く回動し、そのまま先端部を路面に激突さ
せる。
【0017】このバイトの先端部の路面に対する激突に
より、バイトのフック状となった先端部は路面に食い込
み、このバイトの路面に対する食い込みによる強大な係
止力が、自動車に対して強力な制動力として作用し、高
速走行中の自動車を急停車させることになる。
【0018】このバイト先端部の路面への食い込みに際
して、バイトの基端部に固着されている鋸状歯車にスト
ッパが噛み合っているので、先端部を路面に食い込ませ
るまで回動したバイトは、その先端部の路面への食い込
みを解除する方向への回動変位が阻止され、これにより
バイトの先端部の路面に対する食い込み状態が維持され
ることになる。
【0019】また、このバイト先端部の路面に対する食
い込みは、バイト先端部がフック形状となっていること
と、自動車の大きな重量による重力が、このバイト先端
部を路面に押し付ける方向に作用していることから、路
面からバイト先端部に作用する反発力の作用に関わら
ず、その食い込み状態が確実に維持される。
【0020】自動車の前端部に、他の自動車等の障害物
との距離を測定する距離測定装置を設け、障害物との距
離が予め設定した設定範囲内になると、電磁石を励磁さ
せる作動信号を出力することにより、衝突、追突等の緊
急事態の発生時に、ドライバの操作によることなしに、
自動的に電磁石が励磁され、本発明の緊急用補助制動装
置を作動させることができるので、より高い安全性を得
ることができる。
【0021】この距離測定装置を、超音波送信素子と超
音波受信素子とで構成した場合、自動車とその前方の障
害物との距離を正確にかつ迅速に測定検出することがで
き、かつ受信された超音波のドプラー効果により、自動
車と障害物との相対的速度差をも検知することができる
ので、より的確な動作を得ることができる。
【0022】バイトおよびストッパーを、自動車下面に
固定された筐体内を前後方向に移動自在に設けられた本
体に組付けると共に、筐体と本体との間にスプリングを
装着すると、このスプリングが、制動力発生に伴う衝撃
をその弾力変形により吸収するので、この制動力発生時
の衝撃から搭乗者および自動車を保護する緩衝作用を発
揮する。
【0023】同様に、バイトをコイルばねで連結した状
態で2分割した場合には、制動力発生時に、このコイル
ばねが弾性延び変形してその衝撃を吸収するので、有効
な緩衝作用を発揮することになるが、この際、コイルば
ねの延び変形により変位するバイトの先端側部は、その
姿勢および変位動作が筒体でガイドされるので、バイト
の先端部の路面に対する食い込みが不正に解除されるこ
とはない。
【0024】ストッパをバイトの鋸状歯車と接離可能と
することにより、緊急制動達成後、バイトの鋸状歯車か
らストッパを離反させて、その噛み合いを解除すること
により、バイトを作動前の位置に回動復帰させることが
可能となり、バイトを回動復帰させることにより、バイ
トの先端部の路面に対する食い込みを解除し、自動車の
正常運行を可能とする。
【0025】このバイトを退避姿勢に復帰させるに際し
て、ストッパをバイトの鋸状歯車から離反させ、かつ電
磁石を非励磁状態とした状態で、第二傘歯車を移動させ
て可動軸に固着された第一傘歯車に噛み合わせ、モータ
からの回転力を、この第二傘歯車、第一傘歯車を経て可
動軸に伝達することにより、バイトはその先端部を上昇
させる退避姿勢方向に回動し、このバイトの回動によ
り、バイト先端部の路面に対する食い込みが解除される
と共に、バイトの永久磁石が電磁石に吸着して、バイト
は退避状態に自動的に復帰する。
【0026】このように、本発明装置は、自動車のタイ
ヤと路面との摩擦抵抗力を制動力とするのではなく、自
動車側の路面に対する係止力を制動力としているので、
滑り易い等の路面状態に影響されることなしに強力な制
動力を発揮することができ、かつこの発揮される制動力
は、自動車の持つ大きな重量により、より強力にかつ確
実に発揮されることになる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照しなが
ら説明する。図1および図2は、本発明装置の典型的な
作動状況を示すもので、自動車33の前端部に、超音波
送信素子31と、この超音波送信素子31から送信され
た超音波の前方の他の自動車33からの反射波を受信す
る超音波受信素子32と、から構成される距離測定装置
7を装備し、図1の場合は、他の自動車33に対する追
突を防止した状況を、そして図2の場合は、他の自動車
33との衝突を防止した状況を示している。
【0028】この超音波送信素子31と超音波受信素子
32とから構成される距離測定装置7を装備した場合に
は、予め距離測定装置7に設定される設定範囲は、直接
測定しされる他の自動車33との距離と、他の自動車3
3との相対速度との関連で設定され、例えば検出された
相対速度が小さい場合(図1に示すように、他の自動車
33と同一方向に走行している場合)には、設定範囲は
小さくなり、反対に検出された相対速度が大きい場合
(図2に示すように、他の自動車33と反対方向に走行
している場合)には、設定範囲は大きくなり、検出され
る相対速度が大きくなるに従って、作動信号を出力する
設定範囲、すなわち他の自動車33との距離が大きくな
る。
【0029】図3ないし図6は、本発明装置の主要部分
の構成の一実施例を示すもので、自動車33の車体のフ
レーム16の下面、すなわち自動車33の車体の下面
に、本発明装置の組付け基板となるベース17を強固に
固着し、このベース17の下面に、前後に一対の電磁石
1を並設すると共に、バイト2の組付け部分を形成する
筐体8とを固定している。
【0030】筐体8内には、前後方向に沿って一本のガ
イド軸棒18が設けられており、このガイド軸棒18に
スライド自在に外嵌した本体9が、筐体8内の上面およ
び下面に前後方向に沿って固着されたガイドレール19
に、その上面および下面を係合させることにより、姿勢
を一定に保持した状態で、前後方向にスライド変位自在
に組付けられており、この本体9の前後端面と筐体8と
の間には、一体を筐体8にそして他端を本体9に弾接さ
せ、ガイド軸棒18に外嵌された状態で、一対のスプリ
ング10が設けられている。
【0031】この一対のスプリング10は、本発明装置
が作動した際の制動作用の衝撃を緩衝するためのもので
あるが、後方のスプリング10は、主に制動作用開始の
初期の衝撃を緩衝し、前方のスプリング10は、後方の
スプリング10の緩衝作用に伴う反作用の衝撃を緩衝
し、定常時には、両スプリング10の弾力により本体9
は筐体8内の中央に保持されている。
【0032】本体9には、軸芯を横方向にした可動軸4
が回転自在に取付けられており、この可動軸4の本体9
の側方に突出した一方の端部には、バイト2の基端に強
固に固着された鋸状歯車5が、そして反対の側方に突出
した他方の端部には第一傘歯車13(図4参照)が、そ
れぞれ固定されている。
【0033】バイト2は、基端部を、筒体11の基端部
に位置させて、この筒体11と一体的に構成し、その残
部である大部分を先端部を鋭利なフック状に成形した直
線棒状に構成し、先端部を突出させた状態で、筒体11
内にその姿勢を一定に保持された状態でスライド変位自
在に挿入組付けされており、この筒体11内におけるバ
イト2の基端部と残部との間は、制動作用発生時におけ
る衝撃を緩衝するコイルばね12で連結されている。
【0034】バイト2が退避姿勢となっている状態で、
電磁石1の一方の磁極面である下面に対向する筒体11
の上面箇所には、電磁石1に磁気吸着する永久磁石6
が、その一方の磁極面を対向させて強固に固着されてお
り、この永久磁石6の電磁石1に対する磁気吸着力は、
自動車33の通常運行状態時に発生するあらゆる衝撃に
対して、電磁石1に対する吸着を保持できる値に設定さ
れている。
【0035】電磁石1および永久磁石6を、それぞれ二
つ設けているので、電磁石1と永久磁石6との磁気吸着
によるバイト2の退避姿勢保持力は、それだけ強力なも
のとすることができ、これにより通常運行時における本
発明装置の誤動作の発生を確実に防止することができる
と共に、一方の電磁石1の励磁回路に断線等の事故が発
生したとしても、本発明装置の確実な稼働を得ることが
できる。
【0036】なお、永久磁石6の取付け姿勢は、当然の
こととして、電磁石1が励磁された際における下面の磁
極と同一極性の磁極が、電磁石1に対向するように設定
されており、また励磁された際の電磁石1の磁力は、永
久磁石6の磁力よりも大きくなるように設定されてお
り、例え一方の電磁石1が故障して励磁されない状態と
なったとしても、他方の励磁された電磁石1により、電
磁石1から永久磁石6を確実に離反させることができる
ようにしている。
【0037】本体9の一方の側面の鋸状歯車5に近接す
る位置には、この鋸状歯車5と噛み合うストッパ3が支
持軸24により、鋸状歯車5に対して接離する方向に回
動変位可能に取付けられており、ストッパ3に一体設さ
れて支持軸24に関して鋸状歯車5とは反対側に延出し
た腕片23に、ストッパ3を鋸状歯車5と噛み合う方向
に付勢するばね20と、ストッパ3を鋸状歯車5との噛
み合いを解除する方向に付勢するソレノイド21とが連
結(図3参照)されている。
【0038】ソレノイド21は、その励磁により、ばね
20の弾力に打ち勝って腕片23を引き下げて、鋸状歯
車5に対するストッパ3の噛み合いを解除するが、この
ソレノイド21の作動により鋸状歯車5に対するストッ
パ3の噛み合いが解除されたことは、ソレノイド21の
稼働によりストッパ3と一体に回動変位する腕片23の
一定位置までの回動変位を、マイクロスイッチ22で検
出して検知する。
【0039】本体9の他方の側面に突出した可動軸4の
他方端には、第一傘歯車13が固着されており、この第
一傘歯車13の側近となった本体9の側面箇所には、第
一傘歯車13と噛み合う第二傘歯車14が、モータ15
と一体的に組付けられて、第一傘歯車13に対して接離
可能であるように、前後方向に変位可能に取付けられて
いる。
【0040】すなわち、図5および図6に示すように、
第一傘歯車13の側近の本体9の側面箇所に、本体9に
突設した数個(図示実施例の場合、4個)のビスを、前
後方向に長く開設した数個(図示実施例の場合、4個)
の長円孔26に係合させることにより、前後方向に沿っ
て変位可能に組付けられた固定板25にモータ15を固
定し、このモータ15のモータ軸に第二傘歯車14を固
着し、固定板25の本体9に対する前後方向への変位に
より、第二傘歯車14の第一傘歯車13に対する接離を
達成している。
【0041】モータ15を固定した固定板25と本体9
との間には、固定板25を、第一傘歯車13から第二傘
歯車14を離反させる方向に付勢するばね材27と、反
対に第一傘歯車13に第二傘歯車14を接合させる方向
に付勢する第2のソレノイド21’とが設けられてお
り、バイト2を退避状態に復帰させる際に、第2のソレ
ノイド21’を稼働させて、固定板25をばね材27の
弾力に打ち勝って前進変位させることにより、第一傘歯
車13と第二傘歯車14とを噛み合わせ、モータ15に
よりバイト2を退避位置(図3中、仮想線図示位置)に
復帰させる。
【0042】なお、モータ15の作用によりバイト2が
退避位置に復帰したことは、筐体8に取付けられ、退避
位置に復帰したバイト2が当接する第2のマイクロスイ
ッチ22’(図3参照)からの信号により知ることがで
き、この第2のマイクロスイッチ22’からの信号を、
第2のソレノイド21’およびモータ15への停止指令
信号とするのが良い。
【0043】図7は、図3ないし図6に示した実施例
に、保護カバー29および防水・防塵カバー28を組付
けた構成例を示すもので、保護カバー29は、砂利の衝
突等の外部からの機械的衝撃から主要部分を機械的に保
護するもので、バイト2の回動動作を自在とする窓部を
開設して、主要部分全体を覆う強靱な材料で成形された
箱構造をしており、防水・防塵カバー28は、水および
塵芥から主要部分を保護するもので、バイト2を突出さ
せた状態で主要部分全体を気密および液密に覆ってい
る。
【0044】この防水・防塵カバー28は、少なくとも
バイト2に組付く部分を、柔軟で伸び縮み自在な材料、
例えばゴム等で成形された伸縮自在部30としており、
バイト2の回動動作に支障を与えないようにしている。
【0045】
【発明の効果】本発明は、上記した構成となっているの
で、以下に示す効果を奏する。バイトの路面への食い込
みにより発生する、バイトの路面に対する係止力を制動
力としているので、路面の表面が滑り易いか否かに関わ
りなく、常に一定したかつ強力な制動力を確実に得るこ
とができ、これにより緊急時における自動車の緊急で確
実な停車を達成でき、もって自動車の衝突、追突等の事
故に対して、高い防止効果を発揮する。
【0046】自動車の高速運行時には、自動車自体の重
量と大きな速度とにより、大きな運動エネルギーが発生
しており、この大きな運動エネルギーによりバイトの路
面に対する食い込みが確実に達成されるので、自動車の
制動効果は、自動車の高速運行時により効果的に発揮さ
れることになり、もって高速運行時の安全性をより高め
ることができる。
【0047】バイトの路面に対する食い込みは、バイト
の一定した回動動作により、常に一定した状態で達成さ
れるので、その操作に熟練を要することがなく、もって
確実で安定した緊急制動を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作動状態の一例を示す側面図。
【図2】本発明の他の作動状態の一例を示す側面図。
【図3】本発明の一実施例の動作状態を示す左側面図。
【図4】図3に示す実施例の背面図。
【図5】図3に示す実施例の部分右側面図。
【図6】図3に示す実施例の部分底面図。
【図7】本発明の他の実施例を示す背面図。
【符号の説明】
1 ; 電磁石 2 ; バイト 3 ; ストッパ 4 ; 可動軸 5 ; 鋸状歯車 6 ; 永久磁石 7 ; 距離測定装置 8 ; 筐体 9 ; 本体 10 ; スプリング 11 ; 筒体 12 ; コイルばね 13 ; 第一傘歯車 14 ; 第二傘歯車 15 ; モータ 16 ; フレーム 17 ; ベース 18 ; ガイド軸棒 19 ; ガイドレール 20 ; ばね 21 ; ソレノイド 21’; 第2のソレノイド 22 ; マイクロスイッチ 22’; 第2のマイクロスイッチ 23 ; 腕片 24 ; 支持軸 25 ; 固定板 26 ; 長円孔 27 ; ばね材 28 ; 防水・防塵カバー 29 ; 保護カバー 30 ; 伸縮自在部 31 ; 超音波送信素子 32 ; 超音波受信素子 33 ; 自動車 34 ; 路面

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車(33)の下面に設けられる緊急用の
    補助制動装置であって、一方の磁極面を下に向けた電磁
    石(1) と、該電磁石(1) の前方に設けられ、前記自動車
    (33)の幅方向に軸芯を位置させた可動軸(4) を、基端部
    に設けた鋸状歯車(5) の回動軸として回動自在に軸支さ
    れ、かつ前記電磁石(1) に対して吸着するが、該電磁石
    (1) の励磁により反発する永久磁石(6) を固着し、先端
    部を路面(34)にくい込むフック形状とし、前記自動車(3
    3)の下面から路面(34)までの距離よりも大きい長さを有
    するバイト(2) と、該バイト(2) の基端部の近傍に設け
    られ、前記鋸状歯車(5) と噛み合って、前記バイト(2)
    の後方への回動を阻止するストッパ(3) と、から成る緊
    急用補助制動装置。
  2. 【請求項2】 他の自動車(33)等の障害物との距離を測
    定し、該測定値が予め設定した設定範囲内となると、電
    磁石(1) を励磁させる作動信号を出力する距離測定装置
    (7) を、自動車(33)の前端部に設けた請求項1に記載の
    緊急用補助制動装置。
  3. 【請求項3】 距離測定装置(7) を、超音波送信素子(3
    1)と、該超音波送信素子(31)から送信された超音波の障
    害物からの反射波を受信する超音波受信素子(32)と、を
    有する構成とした請求項2に記載の緊急用補助制動装
    置。
  4. 【請求項4】 バイト(2) およびストッパ(3) を、自動
    車(33)の下面に固着された筐体(8) 内を前後方向に移動
    自在に設けられた本体(9) に組付け、前記筐体(8) と本
    体(9) との間に、該筐体(8) に対する本体(9) の変位動
    作に緩衝作用を発揮するスプリング(10)を装着した請求
    項1または2または3に記載の緊急用補助制動装置。
  5. 【請求項5】 バイト(2) を、緩衝用のコイルばね(12)
    で連結した状態で基端側部と先端側部とに2分割し、基
    端部と先端部とを除いた前記バイト(2) の部分、および
    コイルばね(12)をガイド用の筒体(12)に内装した請求項
    1または2または3または4に記載の緊急用補助制動装
    置。
  6. 【請求項6】 ストッパ(3) を、鋸状歯車(5) に対して
    接離可能とした請求項1または2または3または4また
    は5に記載の緊急用補助制動装置。
  7. 【請求項7】 可動軸(4) に固着された第一傘歯車(13)
    と噛み合って、バイト(2) を待機状態に復帰させるモー
    タ(15)からの回転力を前記可動軸(4) に伝達する第二傘
    歯車(14)を有し、該第二傘歯車(14)を前記第一傘歯車(1
    3)に対して接離可能に設けた請求項1または2または3
    または4または5または6に記載の緊急用補助制動装
    置。
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