JP2500565Y2 - 自動二輪車等の車両のカウリング - Google Patents

自動二輪車等の車両のカウリング

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JP2500565Y2 JP40206590U JP40206590U JP2500565Y2 JP 2500565 Y2 JP2500565 Y2 JP 2500565Y2 JP 40206590 U JP40206590 U JP 40206590U JP 40206590 U JP40206590 U JP 40206590U JP 2500565 Y2 JP2500565 Y2 JP 2500565Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、走行風の整流や風防を
目的として自動二輪車等の車両に設けられるカウリング
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動二輪車においては、樹脂製の
カウリングが車体の前部から側面、後部にかけて、つま
り車体のほぼ全面を覆って設けられるいわゆるフルカバ
ードタイプと呼ばれる機種が多く市販されてきている。
この機種におけるカウリングは、通常、車体前部のハン
ドルおよびヘッドライト等の周辺を覆うアッパーカウル
と、エンジンおよびその周辺機器の側面を覆うアンダー
カウルと、シート下方の側面を覆って車体後部にまで延
びるシートカウルとが流線形状に組まれて車体に装着さ
れているが、さらに、アンダーカウルの内側に、走行風
の整流効果を高めるためのインナーカウルを設け、アッ
パーカウルの内側に整流板を一体に成形する場合があ
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、このアッパ
ーカウルを、外観性の向上を主目的として、ハンドル後
方に配設される燃料タンクとの隙間を塞いで燃料タンク
に連なる曲面形状に一体成形するとなると、成形用の型
(金型等)の割り方向に制限が出て内側に前記整流板を一
体に成形しにくく、別体に製造してこれを装着するに
も、ボルト等の固定手段がアッパーカウル表面に露出し
て外観性を損ねてしまう。
【0004】本考案はこのような事情に鑑みてなされた
もので、燃料タンクに連なって一体成形されるアッパー
カウルの内側に、アッパーカウルの外観性を損ねること
なく、かつ確実に機能するよう整流板が設けられる自動
二輪車等の車両におけるカウリングを提供することを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は上記目的を達成
するためになされたものであって、請求項1として、車
体前部に配設される前照灯周辺からハンドル後方の燃料
タンクに連なって車体前部を覆って設けられるアッパー
カウルと、このアッパーカウルの下部に接続されて車体
側面を覆って設けられるアンダーカウルと、このアンダ
ーカウルの内側にアンダーカウルに沿って設けられるイ
ンナーカウルとを具備する自動二輪車等の車両のカウリ
ングにおいて、前記インナーカウルの上端部に、前記ア
ッパーカウルの内側に達し、かつアッパーカウル内面に
当接する整流板を一体に設けたことを特徴としている。
また、請求項2として、前記整流板に、この整流板を補
強するリブを形成したことを特徴とし、請求項3とし
て、前記整流板に弾性部材を装着し、この弾性部材を前
記アッパーカウル内面に当接させることを特徴とし、
らに請求項4として、前記インナーカウルに、ケーブル
等の長尺部材のガイド部材を設けたことを特徴としてい
る。
【0006】
【作用】本考案の自動二輪車等の車両のカウリングによ
れば、インナーカウルの上端部にアッパーカウルの内側
まで延びる整流板を設けることによりアッパーカウルの
内側に整流板を設けることができ、この整流板は、イン
ナーカウルと一体に成形されているからアッパーカウル
もしくはアンダーカウルに対するボルト等の固定手段を
必要とせず、よってカウリングの良好な外観性が保持で
きる。また、整流板はアッパーカウルの内面に当接して
いるから、カウリングの内部に入り込んでくる走行風、
あるいは車体に発生する振動を受けることによる整流板
自体の変形や振動が抑制される。また、整流板にリブを
形成すれば整流板が補強され振動抑制効果が促進され
る。さらに、整流板を直接アッパーカウルに当接させず
弾性部材を当接させれば、振動抑制効果が一層向上する
とともに、整流板やアッパーカウルが傷つくことがな
い。これらのことから、常に整流板の機能が確実に維持
される。また、インナーカウルにケーブル等の長尺部材
のガイド部材を設けることにより、その長尺部材をイン
ナーカウルに沿って整然と引き回すことができ、もって
走行風の影響を受けにくくすることが可能となる。
【0007】
【実施例】以下、本考案を自動二輪車に適用した一実施
例を添付図面を参照しながら説明する。なお、説明中、
前後および左右といった方向の記載は車体進行方向に対
しての方向である。
【0008】図1および図2は、本考案が適用された自
動二輪車の全体側面を、また、図3はその正面を示して
おり、この自動二輪車1は、車体フレーム2と、車体フ
レーム2の前端部に回動可能に支持された左右一対のフ
ロントフォーク3と、これらフロントフォーク3の上端
部に取り付けられた操舵用のハンドル4と、フロントフ
ォーク3に回転自在に支持された前輪5と、車体フレー
ム2に揺動可能に支持されたリヤフォーク6と、このリ
ヤフォーク6の後端部に回転自在に支持された後輪7
と、車体フレーム2に支持されたエンジン8と、同じく
車体フレーム2に支持されたラジエータ9と、車体フレ
ーム2の上部にセットされた燃料タンク10と、この燃
料タンク10の後方に配設された運転者および乗員が着
座するシート11と、運転者用および乗員用のステップ
12、13と、駐車時に車体を起立状態で支持する格納
自在なスタンド14と、シート下方に配されたバッテリ
15とを備えており、車体のほぼ全体がカウリング16
によって覆われている。
【0009】図2によりさらに詳述すると、車体フレー
ム2は、前端のヘッドパイプ17と、ヘッドパイプ17
から左右に分かれて後方かつ斜め下方に延びる左右一対
(図2では左側しか見えない)のメインチューブ18
と、メインチューブ18の後端部が挿入状態で溶接され
た下方に延びるピボットブラケット19と、メインチュ
ーブ18の後端部の間にわたって左右方向に架け渡され
たクロスメンバ20と、このクロスメンバ20にパイプ
状のブラケット21を介してその前端が溶接され後方に
延びる上側レール22a、および前記ピボットブラケッ
ト19上端部の後部にその前端が挿入されて溶接され、
その後端が上側レール22aの後端部に溶接された下側
レール22bからなるシートレール22等を備えてい
る。メインチューブ18の前後には、下方に延びるハン
ガパイプ23と、前方に延びるハンガプレート24がそ
れぞれ溶接され、ハンガパイプ23の上端部とヘッドパ
イプ17には、両者を連結する補強パイプ25が溶接さ
れ、さらに、メインチューブ18前端部とハンガパイプ
23の上端部には、両者を連結するガゼット26が溶接
されている。
【0010】前記エンジン8は、この場合並列4気筒型
であり、前記ハンガパイプ23、ハンガプレート24、
ピボットブラケット19にボルト結合されている。エン
ジン8の前部には、各気筒ごとに排気管27が接続され
ており、これら排気管27は後方に延びる1本の集合管
28に集合され、この集合管28の先端には消音器29
が接続されている。エンジン8には、キャブレータ30
が接続され、さらにこのキャブレータ30には、燃料タ
ンク10の下方に配設されたエアクリーナ31が接続さ
れている。エンジン8の動力は、駆動チェーン32を介
して後輪7に伝達される。また、前記ラジエータ9は、
ハンガパイプ23に固定されている。
【0011】前記運転者用のステップ12は、ステップ
ホルダ33を介して前記ピボットブラケット19に固定
され、前記乗員用ステップ13は、ステップブラケット
34を介して前記下側レール22bに固定されている。
また、前記スタンド14は、前記ピボットブラケット1
9の下側に取り付けられている。
【0012】上記車体フレーム2のヘッドパイプ17に
は、下端にロアブリッジ35が一体に設けられたステア
リングステム(図示略)が軸回りに回動自在に挿入されて
おり、このステアリングステムのヘッドパイプ17から
突出する上端部に、トップブリッジ36が固定されてい
る。そして、トップブリッジ36およびロアブリッジ3
5に、前記フロントフォーク3が挿入・固定され、その
下端に前輪5が支持されている。前記ハンドル4は各フ
ロントフォーク3のトップブリッジ36より突出する上
端部に嵌合・固定されている。
【0013】前記リヤフォーク6は、その前端がピボッ
トブラケット19間に架け渡されたピボット37に枢支
されることにより、このピボット37を軸に上下に揺動
可能となっており、その後端である揺動端部に後輪7が
支持されている。後輪7の揺動は、リヤクッションユニ
ット38によって緩衝される。このリヤクッションユニ
ット38は、その一端が左右のメインチューブ18の後
端部の間にわたって設けられたクロスメンバ(図示略)
に、他端がリンク機構39を介してリヤフォーク6の前
端部にそれぞれピン結合されている。
【0014】さて、前記カウリング16は、上記構成の
車体フレーム2にビス止め等の手段により固定されてい
るが、このカウリング16は、図1ないし図3に示すよ
うに、車体前部に配設された前照灯50からハンドル4
等の周辺を覆うアッパーカウル40と、エンジン8およ
びその周辺機器の側面を覆うアンダーカウル41と、こ
れらカウル40、41の間に設けられるセンターカウル
42と、シート10下方の側面を覆って車体後部にまで
延びるシートカウル43と、アンダーカウル41前部の
内側に設けられるインナーカウル44とから構成される
もので、これらが流線形状に組まれて車体フレーム2に
固定されている。
【0015】アッパーカウル40は、車体フレーム2に
おけるヘッドパイプ17の前方から後方に向けて流線形
状に成形され、両側部が左右のフロントフォーク3上部
の両側を覆って燃料タンク10の前部まで延びており、
両側部には、ハンドル4との干渉を避ける切欠き45a
が、またその下にはエア導入口45bが形成され、さら
に前部の上端には、前記トップブリッジ36の上方に至
る湾曲したスクリーン46が一体に設けられている。
【0016】アンダーカウル41は、左右一対のアンダ
ーカウル分割体41Aが組まれて全体として断面略U字
状をなすもので、その上端部は前記メインチューブ18
に沿ってこのメインチューブ18を覆っており、左側の
アンダーカウル分割体41Aの中央にはエンジン8のク
ランクケース8aの端部の干渉を避ける孔41aが、ま
た、双方のアンダーカウル分割体41Aの下方の前部に
は、エア導入口41bが形成されている。
【0017】センターカウル42は、略菱形に成形され
てその中央にはラジエータ9およびエンジン8等の排熱
を外部に導き出すエア導出口42aが形成されている。
【0018】シートカウル43は、前記左右のシートレ
ール22の側方を覆って設けられ、その前端部には、エ
ンジン8等の排熱を外部に導き出すエア導出口43aが
形成されており、その後端には、停止灯を兼ねる尾灯4
7が取り付けられ、その下には斜め後方下側に延びるリ
ヤフェンダ48が取り付けられ、さらにこのリヤフェン
ダ48の左右には、方向指示器49が取り付けられてい
る。
【0019】上記各カウル40〜44のうち、特にアッ
パーカウル40、アンダーカウル41およびインナーカ
ウル44を図4および図5に基づき詳述すると、まず、
アッパーカウル40は、図4に示すように、前照灯50
の装着口51aが形成されたフロントカウル51と、こ
のフロントカウル51の下側にネジ52およびナット5
3によって組み付けられるフロントアンダーカウル54
と、これらカウル51、54の両側にネジ55およびナ
ット56によって組み付けられる左右一対のサイドカウ
ル57と、フロントカウル51および左右のサイドカウ
ル57に挟まれて組み付けられる前記スクリーン46と
から構成されている。各サイドカウル57には、前記切
欠き45aおよび前記エア導入口45bが形成され、こ
のエア導入口45bに連続する断面コ字状のダクト58
がサイドカウル57の内面にネジ59により固定され
る。また、サイドカウル57前部の上方に延びる立上が
り部60先端のブラケット部60aの内面には、図6な
いし図8に示すように、バックミラー95のカバー61
が取り付けられる。前記スクリーン46は、前記カバー
61と前記ブラケット部60aがネジ62によりカラー
63を介して固着されることにより挾持される。バック
ミラー95自体は、ミラー本体95aとステー95bと
ラバーブーツ95cとから構成され、アッパカウルステ
ー73の立上がり部73aにボルト96により固定さ
れ、それらの間に、ラバー97と前記ブラケット部60
aと前記スクリーン46を挾持する。アッパーカウルス
テー73は、図2および図8に示すように、メータパネ
ル74が取り付けられるブラケット75を介して車体フ
レーム2を構成するヘッドパイプ17に固定されてい
る。
【0020】このアッパーカウルステー73は、左右に
延びる基端部のパイプ部73aがブラケット75に固定
されているが、このパイプ部73aに、前記フロントア
ンダーカウル54の後端部に形成された左右一対のフッ
ク54aが嵌合され、これによりフロントアンダーカウ
ル54、ひいてはアッパーカウル40がアッパーカウル
ステー73に支持されている。
【0021】左右のサイドカウル57においては、前記
立上がり部60の下部から後方に延び前記エア導入口4
5aが形成されている側部66が連続して形成されてい
るが、この側部66のエア導入口45aの下側には、方
向指示器の取付け部67が形成され、ここに方向指示器
68が装着される。そして、側部66の上端部は、車体
内側に向けて略水平に延びる水平部69を有し、さらに
この水平部69の後端部に斜め上方内側に向けて延びる
斜面部70を有している。この斜面部70は、図1およ
び図9に示すように、前記メインチューブ18の前端部
を覆い、かつ車体にセットされた状態の前記燃料タンク
10の前部との隙間を塞いで燃料タンク10の側面に連
なっており、燃料タンク10と斜面部70とが連続した
曲面形状となっている。なお、左側のサイドカウル57
の水平部69内は、ヒューズ収納スペースとされてお
り、ここがネジ71によって着脱される蓋72によって
開閉されるようになっている。なお、図4において64
はサイドカウル57を車体フレーム2に固定するための
ボルト、65はアンダーカウル41をサイドカウル57
に固定するためのナットである。
【0022】前記アンダーカウル41は、図5に示すよ
うに、前述の如く左右一対のアンダーカウル分割体41
Aが合わせられて構成され、各アンダーカウル分割体4
1Aには、エア導入口41bが形成され、左側のアンダ
ーカウル分割体41Aには前記孔41aが、また右側の
アンダーカウル分割体41Aには、エンジン8のクラン
クケース8aが収まる凹所8cが形成されている。アン
ダーカウル分割体41Aは断面が外側に膨らむ円弧状に
成形されており、上端部の中央には、前記センターカウ
ル42が嵌まり込む切欠き41dが形成され、この切欠
き41dを覆ってセンターカウル42がアッパーカウル
40およびアンダーカウル41に装着される。この装着
は、センターカウル42の前端縁に形成した上下一対の
爪42bを、アッパーカウル40およびアンダーカウル
41にそれぞれ形成した係止孔77に引っ掛け、後端縁
をワッシャ78を介してボルト79によりアッパーカウ
ル40およびアンダーカウル41に締結する。なお、ア
ンダーカウル41は、複数のボルト80…により車体フ
レーム2に装着されるが、これらボルト80…のほとん
どは、アッパーカウル40や前記シートカウル43に覆
われて外見上隠れて見えなくなる。
【0023】前記インナーカウル44は、図5に示すよ
うに、左右一対のインナーカウル分割体44Aが合わせ
られて構成され、これらは前記アンダーカウル分割体4
1Aに沿って湾曲して成形されている。各アンダーカウ
ル分割体41Aの下端部のやや奥まった位置には、前方
に面する遮蔽板部81が一体に形成されている。これら
遮蔽板部81はインナーカウル分割体44Aをアンダー
カウル41に装着された際に端部が互いに重なり合い、
その重畳部がピン82により連結される。各インナーカ
ウル分割体44Aは、ボルト83によりアンダーカウル
41(のアンダーカウル分割体41A)に固定されて装
着されるが、その装着状態で、インナーカウル分割体4
4Aの上端部はアッパーカウル40下部の内側に達して
おり、その上端部の前部には車体内側に向けて略水平に
突出する凸部85が一体に形成されており、さらにその
後方には、本考案に係る整流板86が一体に形成されて
いる。
【0024】この整流板86は、図3、図5および図1
0に示すように、垂直板部86aと、この垂直板部86
aの上端から車体外側に向けて延びる水平板部86bと
が一体なるもので、垂直板部86aは、アッパーカウル
40に装着される前記方向指示器68のほぼ裏側に位置
している。垂直板部86aは、アンダーカウル41内面
とやや離間し、水平板部86bの先端はアンダーカウル
41の内面形状に沿って円弧状となっており、この先端
に、図5および図11に示す如く、適度の弾性を有する
断面コ字状のラバー(弾性部材)87が嵌合されている。
また、垂直板部86aと水平板部86bの外面には、こ
れら板部86a、86bに対し垂直に延びる複数(この
場合3つ)の補強用のリブ88が一体に形成されてい
る。そしてこの整流板86においては、水平板部86b
の先端に嵌合されたラバー87が、アッパーカウル40
の内面に弾性的に当接している。
【0025】また、図12に示すように、左側のインナ
ーカウル分割体44Aにおける整流板86のやや下に
は、縦に長い略長方形状の孔89が形成され、インナー
カウル分割体44Aの裏面にはこの孔89を前後に横断
する短い円柱状のガイド棒(ガイド部材)90が上下一対
の状態で取り付けられている。さらに、この左側のイン
ナーカウル分割体44Aの上部の後端縁の裏側には、取
付け具91を介して鈎型に屈曲したフック92(ガイド
部材)が取り付けられている。そして、各ガイド棒90
とインナーカウル分割体44Aとの間、およびフック9
2には、前輪5の回転に応じて車速を表示する速度計
(前記メータパネル74に取り付けられる:図示略)に
前輪5の回転状態を伝達するケーブル(長尺部材)93が
通されている。なお、図12において符号94は、フロ
ントフォーク3に固定されて前輪5の上方を覆うフロン
トフェンダである。
【0026】上記構成による本実施例のカウリング16
によれば、インナーカウル44の上端部にアッパーカウ
ル40の内側まで延びる整流板86を設けることによ
り、アッパーカウル40の内側に整流板86を設けるこ
とができ、この整流板86は、インナーカウル44と一
体に形成されているからアッパーカウル40もしくはア
ンダーカウル41に対するボルト等の固定手段を必要と
せず、よってこれらカウル40、41の外観性に全く影
響を及ぼすことがないとともに、インナーカウル44を
アンダーカウル41に装着するだけで整流板86の配設
が完了し、特に整流板86を別に固定する手間と部品点
数が省かれる。また、整流板86の先端にはラバー87
が装着され、このラバー87がアッパーカウル40の内
面に弾性的に当接し、さらにリブ88が形成されている
ことにより、カウリング16の内部に入り込んでくる走
行風、あるいは車体に発生する振動を受けることによる
整流板86自体の変形や振動が抑制されるとともに、整
流板86およびアッパーカウル40が傷つくことがな
い。したがって、常に整流板86の機能が確実に維持さ
れる。また、インナーカウル44に速度計のケーブル9
3のガイド部材としてガイド棒90およびフック92が
設けられているから、インナーカウル44に沿ってケー
ブル93の引き回すことができ、ケーブル93が走行風
の影響を受けにくくなる。
【0027】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の自動二輪
車等の車両のカウリングによれば、車体前部に配設され
る前照灯周辺からハンドル後方の燃料タンクに連なって
車体前部を覆って設けられるアッパーカウルと、このア
ッパーカウルの下部に接続されて車体側面を覆って設け
られるアンダーカウルと、このアンダーカウルの内側に
アンダーカウルに沿って設けられるインナーカウルとを
具備する自動二輪車等の車両のカウリングにおいて、前
記インナーカウルの上端部に、前記アッパーカウルの内
側に達し、かつアッパーカウル内面に当接する整流板を
一体に設けたことを特徴とすることから、カウリングの
良好な外観性を保持した状態でアッパーカウルの内側に
整流板を設けることができるとともに、走行風や車体の
振動を受けても整流板自体の変形や振動が抑制され、そ
の機能が確実に維持される。また、整流板にリブを形成
したり、整流板に装着した弾性部材をアッパーカウルの
内面に当接させれば、振動抑制効果が一層向上し、特に
弾性部材を装着すれば整流板やアッパーカウルが傷つく
ことがない。さらに、インナーカウルにケーブル等の長
尺部材のガイド部材を設けることにより、その長尺部材
をインナーカウルに沿って整然と引き回すことができ
もって走行風の影響を受けにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例が適用された自動二輪車の側
面図である。
【図2】一実施例の自動二輪車の一部断面側面図であ
る。
【図3】一実施例の自動二輪車の正面図である。
【図4】アッパーカウルの分解斜視図である。
【図5】アンダーカウル、センターカウルおよびインナ
ーカウルの分解斜視図である。
【図6】バックミラーの取付け部の斜視図である。
【図7】バックミラーの取付け部の断面図である。
【図8】アッパーカウルの側断面図である。
【図9】一実施例の自動二輪車の前部上面図である。
【図10】インナーカウルの外面図である。
【図11】アッパーカウルに対する整流板の当接部分を
説明するための断面図である。
【図12】左側のインナーカウル分割体およびその周辺
を示しガイド部材を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
1 自動二輪車 2 車体フレーム 4 ハンドル 10 燃料タンク 16 カウリング 40 アッパーカウル 41 アンダーカウル 44 インナーカウル 50 前照灯 86 整流板 87 ラバー(弾性部材) 88 リブ 90 ガイド棒(ガイド部材) 92 フック(ガイド部材) 93 ケーブル(長尺部材)

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体前部に配設される前照灯周辺からハ
    ンドル後方の燃料タンクに連なって車体前部を覆って設
    けられるアッパーカウルと、このアッパーカウルの下部
    に接続されて車体側面を覆って設けられるアンダーカウ
    ルと、このアンダーカウルの内側にアンダーカウルに沿
    って設けられるインナーカウルとを具備する自動二輪車
    等の車両のカウリングにおいて、前記インナーカウルの
    上端部に、前記アッパーカウルの内側に達し、かつアッ
    パーカウル内面に当接する整流板を一体に設けたことを
    特徴とする自動二輪車等の車両のカウリング。
  2. 【請求項2】 前記整流板に、この整流板を補強するリ
    ブを形成したことを特徴とする請求項1記載の自動二輪
    車等の車両のカウリング。
  3. 【請求項3】 前記整流板に弾性部材を装着し、この弾
    性部材を前記アッパーカウル内面に当接させることを特
    徴とする請求項1記載の自動二輪車等の車両のカウリン
    グ。
  4. 【請求項4】 前記インナーカウルに、ケーブル等の長
    尺部材のガイド部材を設けたことを特徴とする請求項1
    記載の自動二輪車等の車両のカウリング。
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