JP2500424B2 - 入力整数倍反転回路 - Google Patents

入力整数倍反転回路

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JP2500424B2
JP2500424B2 JP6229193A JP6229193A JP2500424B2 JP 2500424 B2 JP2500424 B2 JP 2500424B2 JP 6229193 A JP6229193 A JP 6229193A JP 6229193 A JP6229193 A JP 6229193A JP 2500424 B2 JP2500424 B2 JP 2500424B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は入力信号整数倍反転回路
に関し、特に所定電圧の直流バイアス電圧を有する入力
信号から、一定直流電圧(以後、反転中心電圧と記す)
を仮想対称軸とする入力信号とは位相が反転する出力信
号を得るための入力信号整数倍反転回路に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の入力信号整数倍反転回路は、例
えば、フルカラー液晶ディスプレイ装置において、液晶
の帯電防止のために液晶に印加する電圧を反転する用途
などに用いられるものであって、図6(a)に示すよう
に、入力信号を増巾し電圧が反転中心電圧VREFを仮
想的な対称軸として対称な波形を持つ出力信号VOUT
を出力する回路である。入力信号VINの動作周波数
は、上記の目的に用いられる場合は、例えば数十MHZ
から百MHZ程度であるが、液晶ディスプレイ装置の大
型化に伴なってさらに高周波化への要求が強い。
【0003】従来、このような入力信号整数倍反転回路
としては、図6(b)に示すような負帰還を掛けた演算
増巾器が用いられている。すなわち、図6(b)を参照
すると、従来の入力信号整数倍反転回路は、演算増巾器
63の非反転入力端に外部から直流の反転中心電圧VR
EFを入力し、反転入力端には入力端子61から抵抗6
4を介して入力信号VINを入れ、抵抗65を出力端と
反転入力端との間に接続して負帰還を掛ける構成となっ
ている。出力信号VOUTは演算増巾器63の出力端に
接続された出力端子66から取り出される。
【0004】この演算増巾器63のより詳細な具体例を
示す図7を参照すると出力信号VOUTはトランジスタ
Q76のエミッタを演算増巾器70の出力端76に接続
し出力端子66から取り出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来の入力信号整数倍反転回路では、帰還抵抗65の寄
生容量により出力信号VOUTの位相が大きく変化して
しまい常に十分な位相余裕を確保することが困難である
ことから、正帰還が生じ発振を起してしまうことがあ
る。そこで通常は、位相補償用の容量を用いて位相余裕
を確保し発振を防止することが行われる。
【0006】すなわち位相補償用の容量C1をトランジ
スタQ72のコレクタ・ベース間に設ける(図7参
照)。
【0007】しかし、このような位相補償用の容量C1
を有する演算増巾器70を含む入力信号整数倍反転回路
は、この容量C1により演算増巾器70の応答が遅れ、
速い入力信号信号に追随できない問題点があった。
【0008】したがって、本発明の目的は、演算増巾器
を用いた従来の入力信号整数倍反転回路における帰還ル
ープに付随する上記の問題を解決し、帰還によることな
く、高速な入力信号整数倍反転回路を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の入力信号整数倍
反転回路は、一定の直流電圧以下または以上の入力信号
を受けて、前記入力信号を増巾し一定の直流電圧を対称
軸として前記入力信号の位相を反転する波形の出力信号
を出力する入力信号整数倍反転回路において、前記入力
信号をベースに受けそのベース・エミッタ間が順方向電
圧になるようエミッタの電位を設定しこのエミッタと第
2の電源端子間に所望の電圧を生じさせこの所望の電圧
のn倍(nは整数)の電圧と直列にダイオード接続する
(n−1)個のバイポーラトランジスタのそれぞれの順
方向電圧の電圧との和の増巾電圧をそのコレクタと第1
の電源端子間に出力する第1のバイポーラトランジスタ
と、前記入力信号をベースに受けてそのベース・エミッ
タ間が順方向電圧になるようエミッタの電位を設定し前
記エミッタと前記第2の電源端子間に前記所望の電圧と
同一の電圧を生じそのコレクタに前記第1のバイポーラ
トランジスタと同一値のコレクタ電流を流す第2のバイ
ポーラトランジスタと、前記増巾電圧をベースに受けエ
ミッタフオロア手段としてエミッタから出力端子を介し
て前記出力信号を出力しエミッタ電流を前記第2のバイ
ポーラトランジスタのコレクタ電流として前記第1のバ
イポーラトランジスタのベース電流を補償する第3のバ
イポーラトランジスタと、外部から与えられる直流電圧
から前記対称軸となる前記一定の直流電圧の(n+1)
倍の直流電圧を発生して前記第1および前記第2の電源
端子間に出力する(n+1)倍電圧発生回路とを有する
構成である。
【0010】
【実施例】次に、本発明の第1の実施例の入力信号整数
倍反転回路の回路図を示す図1を参照すると、本発明の
第1の実施例の入力信号整数倍反転回路10は、n=3
の場合に相当し、入力端子3に外部から入力された入力
信号VINが供給され、この信号VINをnpn型バイ
ポーラトランジスタQ1のベース電極に入力する。トラ
ンジスタQ1のエミッタ電極と接地電位GNDを供給す
る電源端子2との間に抵抗R1を接続し、電源端子1と
トランジスタQ1のコレクタ電極との間には抵抗R1の
抵抗値Rの3倍の抵抗値である抵抗R3ならびにそのベ
ース電極とコレクタ電極を接続してダイオード接続した
トランジスタQ4およびQ5を直列接続する。上記np
n型バイポーラトランジスタQ1のベース電極には、入
力信号VINが入力されているので、トランジスタQ1
のエミッタ電流IE1が流れそのエミッタ電流の値はト
ランジスタQ1のベース・エミッタ順方向電圧VFの値
をVfとすると(VIN−Vf)/R1となる。
【0011】さらに、この実施例の入力信号整数倍反転
回路10は、抵抗R3とトランジスタQ1のコレクタ電
極の接続点からトランジスタQ1のベース電流を補償す
るnpn型バイポーラトランジスタQ3のベース電極に
接続する構成でトランジスタQ3のコレクタ電極は電源
端子1に接続されトランジスタQ3のエミッタ電極は出
力端6に接続されてこの入力信号整数倍反転回路10の
出力VOUTを出力する。また、上記入力信号VINを
トランジスタQ1のエミッタ電流IE1と同じ電流を流
すようnpn型バイポーラトランジスタQ2のベース電
極にも接続し、トランジスタQ2のエミッタ電極と電源
端子2との間には抵抗R1の抵抗値Rと同一の抵抗値を
有する抵抗R2を接続しトランジスタQ2のコレクタ電
極をトランジスタQ3のエミッタ電極に接続する。
【0012】さらにまた、この入力信号整数倍反転回路
10は、入力端子4に外部から供給される直流電圧VR
EFを受けて反転中心電圧の4倍の直流電圧(4・VR
EF)を端子7および8に出力する電圧発生回路5を有
し、端子7を端子1に接続し、端子8を端子2に接続す
る。
【0013】本実施例の入力信号整数倍反転回路10
は、上記の回路構成で、それぞれのトランジスタQ1,
Q2,Q3,Q4およびQ5が同じ特性をもつ(すなわ
ち、同一のベース・エミッタ間順方向電圧VFをもつ)
ようにされている。また抵抗R1,R2およびR3は抵
抗R1と抵抗R2はそれぞれ同じ抵抗値Rをもち抵抗R
3は抵抗R1の3倍の抵抗値(3・R)をもつようにさ
れている。
【0014】次に、本実施例の入力信号整数倍反転回路
10の動作について、図1および図2を参照して説明す
る。
【0015】図1において、トランジスタQ1のベース
電極に図2の波形図に示すような入力信号VINが入力
されると、ノードN4(トランジスタQ1のエミッタ電
極)の電位VN4は、入力信号VINからこのトランジ
スタQ1のベース・エミッタ間順方向電圧VFだけ低い
同相の電位になる。したがって、抵抗R1に流れる電流
IR1は IR1=(VIN−VF)/R……(1) となる。この入力信号VINはトランジスタQ2のベー
ス電極にも入力されている。トランジスタQ2はトラン
ジスタQ1と同一特性をもち、抵抗R2は抵抗R1と同
一の抵抗値Rをもっているので抵抗R2に流れる電流I
R2は電流IR1と等しい。すなわち IR2=IR1=(VIN−VR)/R……(2) となる。
【0016】また、トランジスタQ1およびQ2のそれ
ぞれのエミッタ電流IE1およびIE2も等しくなり IE1=IE2……(3) である。
【0017】次に、トランジスタQ1のコレクタ電流I
C1は、トランジスタQ1のエミッタ電流IE1からベ
ース電流IB1を引いたものである。
【0018】IC1=IE1−IB1……(4) 同じ様にトランジスタQ2のコレクタ電流IC2もトラ
ンジスタQ2のエミッタ電流IE2からベース電流IB
2を引いたもので IC2=IE2−IB2……(5) である。したがって、この実施例の回路構成では IB1=IB2……(6) IC1=IC2……(7) なる関係が成立つ。
【0019】一方、このトランジスタQ1のコレクタ電
流IC1は端子1からトランジスタQ5およびトランジ
スタQ4ならびに抵抗R3を介してトランジスタQ1に
流れる。また、トランジスタQ3のベース電流IB3に
注目すると、トランジスタQ3のベース電流IB3は端
子1からトランジスタQ5およびトランジスタQ4なら
びに抵抗R3を介してトランジスタQ3のベースに流れ
る。すなわち、ノードN3(トランジスタQ1のコレク
タ電極とトランジスタQ3のベース電極の接続点)には
トランジスタQ1のコレクタ電流IC1とトランジスタ
Q3のベース電流IB3が流れていることになる。抵抗
R3を流れる電流(ノードN3を流れる電流に等しい)
IR3は、 IR3=IC1+IB3……(8) となる。(8)式は IR3=IE1−IB1+IB3……(9) と表わすことができるいま、上記回路構成ではトランジ
スタQ3のエミッタ電流IE3とトランジスタQ2のコ
レクタ電流IC2は等しい。またトランジスタQ3のコ
レクタ電流IC3をこのトランジスタQ3の電流増巾率
β3(エミッタ接地)で表わし IC3=β3・IB3……(10) トランジスタQ3のエミッタ電流IE3をベース電流I
B1で表わすと IE=3=IB3+IC3 IC2=(1+β3)・IB3……(11) すなわち、IB3=IC2/(1+β3) =IC1/(1+β3)……(12) となる。
【0020】したがって(9)式は、 IR3=IE1−IB1+IC1/(1+β3)……(13) ここで、トランジスタQ1の電流増率β1を使うと IC1=β1・IB1……(14) であるから IR3=IE1−IB1+(β1/(1+β3))・IB1 =IE1−IB1×(1−β1/(1+β3))……(15) となる。
【0021】(15)式において、トランジスタQ1と
トランジスタQ3は同一特性をもつトランジスタとして
設計するのでトランジスタQ1の電流増巾率β1とトラ
ンジスタQ3の電流増巾率β3をそれぞれ100程度に
できる。
【0022】したがって(15)式の(1−β1/(1
+β3))の項はほぼ0とすることができ抵抗R3なら
びにトランジスタQ4およびQ5流れる電流IR3をト
ランジスタQ1のエミッタ電流IE1に等しくできる。
【0023】この結果、端子1とノードN3との間の電
圧VN3Xは VN3X=IE1・R3+2・VF……(16) なる電圧を得ることができる。すなわち(16)式を変
形すると VN3X=3・R1・IE1+2・VF……(17) またトランジスタQ3のエミッタ電流IE3はトランジ
スタQ2のコレクタ電流IC2に等しいのでトランジス
タQ3のベース・エミッタ順方向電圧VFはほぼトラン
ジスタQ1のベース・エミッタ順方向電圧VFに等し
い。
【0024】したがって、出力端子6に入力される出力
信号VOUTと端子1との間には(3・R1・IE1+
3・VF)なる電圧が出じる。
【0025】 すならち、3・(R1・IE1+VF) =3・VIN……(18) 出力端子6と端子1との間には入力信号VINの3倍の
電圧が出力される。
【0026】この実施例の入力信号整数倍反転回路10
の端子1には、反転中心電圧VREFの4倍の直流電圧
を発生する電圧発生回路5によりその電位VCCを4・
VREFとしているので、反転中心電圧VREFとこの
VCC電位との間に入力信号VINの3倍に増巾された
出力を位相を反転して出力する。
【0027】次に、本発明の第2の実施例の入力信号整
数倍反転回路について、図3および図4を参照して説明
する。
【0028】図3を参照すると、この第2の実施例の入
力信号整数倍反転回路30は、n=1の場合に相当し、
入力信号VINの振巾と同じ出力信号VOUTを位相反
転して出力する。この反転回路30は、入力端子33に
外から入力信号VINが供給され、この信号VINをn
pn型バイポーラトランジスタQ31のベース電極に入
力する。トランジスタQ1のエミッタ電極と接地電位G
NDを供給する電源端子2との間に抵抗R31を接続し
電源端子1とトランジスタQ1のコレクタ電極との間に
は抵抗R31の抵抗値Rに等しい抵抗R33を接続す
る。トランジスタQ1のコレクタ電極と抵抗R33の接
続点にトランジスタQ31のベース電流を補償するnp
n型バイポーラトランジスタQ33のベース電極を接続
しトランジスタQ33のコレクタ電極を電源端子1に接
続しトランジスタQ33のエミッタ電極を出力端36に
接続してこの反転回路30の出力VOUTを出力する。
【0029】また、上記入力信号VINをトランジスタ
Q31のエミッタ電流IE31と同じ電流値をもつよう
npn型バイポーラトランジスタQ32のベース電極に
も接続し、トランジスタQ32のエミッタ電極と電源端
子2との間に抵抗R31と同一の抵抗値Rを有する抵抗
R32を接続しトランジスタQ2のコレクタ電極をトラ
ンジスタQ33のエミッタ電極に接続する構成である。
【0030】さらに、この第2の実施例の入力信号整数
倍反転回路30は、入力端子34に外部から供給される
直流電圧VREFを受けて反転中心電圧の2倍の直流電
圧(2・VREF)を端子37および38に出力する電
圧発生回路35を有し、端子37を端子31に接続し端
子38を端子32に接続する。
【0031】本実施例の入力信号整数倍反転回路30
は、上記回路構成でそれぞれのトランジスタQ31,Q
32およびQ33が同じ特性をもつ(すなわち、同一の
ベース・エミッタ間順方向電圧VFをもつ)ように設計
されている。また抵抗R31,R32およびR33はそ
れぞれ同じ抵抗値Rをもつようにされている。
【0032】次に、本発明の第2の実施例の入力信号整
数倍反転回路30の動作について、再び図3および図4
を参照して説明する。
【0033】図3において、トランジスタQ31のベー
ス電極に図4の波形図に示すような入力信号VINが入
力されると、ノードN34(トランジスタQ31のエミ
ッタ電極)の電位VN34は入力信号VINからこのト
ランジスタQ31のベース・エミッタ間順方向電圧VF
だけ低い同相の電位になる。したがって、抵抗R31に
流れる電流IR31は IR31=(VIN−VF)/R……(19) となる。この入力信号VINはトランジスタQ31と同
一特性をもつトランジスタQ32にも入力され、かつ抵
抗R32は抵抗R31と同じであるので抵抗32に流れ
る電流IR32は電流IR31と等しい。すなわち IR32=IR31=(VIN−VF)/R……(20) となる。
【0034】また、トランジスタQ31およびQ32の
それぞれのエミッタ電流IE31およびIE32も等し
くなる。
【0035】次に、第1の実施例と同様に、トランジス
タQ31およびQ32のコレクタ電流IC31およびI
C32ならびにベース電流IB31およびIB32はそ
れぞれ等しい。
【0036】一方、トランジスタQ31のコレクタ電流
IC31は端子31から抵抗33を介してトランジスタ
Q31に流れる。トランジスタQ33のベース電流IB
33も端子31から抵抗33を介してトランジスタQ3
3に流れる。
【0037】すなわち、抵抗33に流れる電流(ノード
N33を流れる電流)IR33は IR33=IC31+IB33……(21) となる。(21)式は IR33=IE31−IB31+IB33……(22) と表わすことができる。
【0038】いま、本発明の第2実施例の上記回路構成
では、トランジスタQ33のエミッタ電流IE33とト
ランジスタQ32のコレクタ電流IC32は等しい。し
たがって、トランジスタQ33の電流増巾率β33およ
びトランジスタQ31の電流増巾率β31を使ってトラ
ンジスタQ33のベース電流IB33をトランジスタQ
31のコレクタ電流IC31で表わすと IB33=IC31/(1+β33)……(23) となる。
【0039】したがって(22)式は、第1の実施例と
同様な計算ができ、 IR33=IE31−IB31+IB33 =IE31−IB31×(1−(β31/(1+β33))……(24) となる。
【0040】(24)式において、トランジスタQ31
とトランジスタQ33は同一特性をもつトランジスタと
して設計するのでトランジスタQ31およびQ33の電
流増巾率β31およびβ33をそれぞれ100程度にで
きる。
【0041】したがって、(24)式の(1−β31/
(1+β33))の項をほぼ0にでき、抵抗R33を流
れる電流をトランジスタQ31のエミッタ電流IE31
と等しくできる。
【0042】この結果、端子31のノードN33との間
の電圧VN33Xは VN33X=IE31・R33……(25) なる電圧を得ることができる。
【0043】また、トランジスタQ33のエミッタ電流
IE33はトランジスタQ32のコレクタ電流IC32
に等しいのでトランジスタQ33のベース・エミッタ順
方向電圧VFはほぼトランジスタQ31のベース・エミ
ッタ順方向電圧に等しい。
【0044】したがって、出力端子36に出力される出
力信号VOUTと端子31との間には(R31・IE3
1+VF)なる電圧が生じ、この値は入力信号VINに
等しくなっている。
【0045】さらに、この第2の実施例の入力信号整数
倍反転回路30の端子31には反転中心電圧VREFの
2倍の直流電圧を発生する電圧発生回路35によりその
電位VCCを2・VREFとしているので、反転中心電
圧VREFとこのVCC電位との間に入力信号VINの
位相を反転して出力することができる。
【0046】この第2の実施例の入力信号整数倍反転回
路30によって、従来例の演算増巾器を含む反転回路の
機能と同一の機能を実現できる。
【0047】次に、本発明の第3の実施例の入力信号整
数倍反転回路を図5を参照して説明すると、この実施例
は第1の実施例の構成要素のnpn型バイポーラトラン
ジスタの代りにpnp型バイポーラトランジスタを用
い、抵抗R1,R2およびR3を抵抗R51,R52お
よびR53に置き換え抵抗R51および抵抗R52は同
一値、抵抗R53は抵抗R51の3倍の抵抗値を有する
構成とし、入力端子53に入力信号VINを入力し、端
子54に外部から供給される直流電圧VREFを受けて
反転中心電圧の4倍の直流電圧(4・VREF)を端子
57および端子58に出力する電圧発生回路55とを有
し端子57を端子51に端子58を端子52に接続し出
力端子56に出力信号VOUTを出力する構成である。
【0048】この第3の実施例は、第1の実施例の補完
的な構成であるのでその動作は第1の実施例と同様に説
明でき、詳細な説明は省略する。
【0049】以上説明した第1,第2および第3の実施
例は、これらを1チップに集積回路化することにより、
トランジスタどうし抵抗どうしの特性を揃え、入出力信
号の対称性の精度を高めることができる。さらに、チッ
プ上でトランジスタどうし、抵抗どうし近接して配置す
れば、これらの素子の特性における製造プロセス依存性
に起因するばらつきを小さく抑えて動作精度をさらに高
めることができる。また、これらの素子をチップ上で同
一の方向になるように設計することにより、素子特性の
結晶方向依存性および素子パターン形成時における製造
プロセスの依存性に起因する差を無くしてより精度の高
い入力信号整数倍反転回路にすることができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の入力信号
整数倍反転回路は、抵抗帰還によるフィードバック系を
用いることなく入力信号の一定直流電圧を仮想的な対称
軸として反転させ、増巾する出力信号を得ることができ
る。したがって負帰還に伴なう発振や動作遅延の少ない
高周波入力信号にも応答する入力信号整数倍反転回路を
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の入力信号整数倍反転回
路の回路図である。
【図2】図1に示す第1の実施例の動作波形図である。
【図3】本発明の第2の実施例の入力信号整数倍反転回
路の回路図である。
【図4】図3に示す第2の実施例の動作波形図である。
【図5】本発明の第3の実施例の入力信号整数倍反転回
路の回路図である。
【図6】従来技術の入力信号整数倍反転回路を説明する
図で(a)は動作波形図であり(b)は構成を示す回路
図である。
【図7】図6に示す従来技術の入力信号整数倍反転回路
の詳細な回路図である。
【符号の説明】
1,31,51,71 第1の電源端子 2,32,52,72 第2の電源端子 3,4,33,34,53,54,61,62,73,
75 入力端子 5,35,55 電圧発生回路 6,36,56,66,76 出力端子 7,8,37,38,57,58 電圧発生回路の出
力端子 10,30,50 入力信号整数倍反転回路 63 演算増幅器 64,65 分割抵抗 67 分割点 C1 容量 N1〜N5,N33,N34 接点 Q1〜Q5,Q31〜Q33,Q51〜Q55,Q71
〜Q76 バイポーラトランジスタ R1〜R3,R31〜R33,R51〜R53,R71
〜R72 抵抗 VIN 入力信号 VOUT 出力信号 VREF 反転中心電圧 Vφ 入力信号振巾

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定の直流電圧以下また以上の入力信号
    を受けて、前記入力信号を増巾し前記一定の直流電圧を
    対称軸として前記入力信号の位相を反転する波形の出力
    信号を出力する入力信号整数倍反転回路において、 前記入力信号をベースに受けそのベース・エミッタ間が
    順方向電圧になるようエミッタの電位を設定しこのエミ
    ッタと第2の電源端子間に所望の電圧を生じさせこの所
    望の電圧のn倍(nは整数)の電圧と直列にダイオード
    接続する(n−1)個のバイポーラトランジスタのそれ
    ぞれの順方向電圧の電圧との和の増巾電圧をそのコレク
    タと第1の電源端子間に出力する第1のバイポーラトラ
    ンジスタと、 前記入力信号をベースに受けてそのベース・エミッタ間
    が順方向電圧になるようエミッタの電位を設定し前記エ
    ミッタと前記第2の電源端子間に前記所望の電圧と同一
    の電圧を生じそのコレクタに前記第1のバイポーラトラ
    ンジスタと同一値のコレクタ電流を流す第2のバイポー
    ラトランジスタと、 前記増巾電圧をベースに受けエミッタフオロア手段とし
    てエミッタから出力端子を介して前記出力信号を出力し
    エミッタ電流を前記第2のバイポーラトランジスタのコ
    レクタ電流として前記第1のバイポーラトランジスタの
    ベース電流を補償する第3のバイポーラトランジスタ
    と、外部から与えられる直流電圧から前記対称軸となる
    前記一定の直流電圧の(n+1)倍の直流電圧を発生し
    て前記第1および前記第2の電源端子間に出力する(n
    +1)倍電圧発生回路とを有することを特徴とする入力
    信号整数倍反転回路。
  2. 【請求項2】 一定の直流電圧以下または以上の入力信
    号を受けて、前記入力信号を増巾し前記一定の直流電圧
    を対称軸として前記入力信号の位相を反転する波形の出
    力信号を出力する入力信号整数倍反転回路において、 ベース電極を前記入力端子に接続しエミッタ電極を第1
    の抵抗を介して第2の電源端子に接続する第1のバイポ
    ーラトランジスタと、第1の電源端子と前記第1のバイ
    ポーラトランジスタのコレクタ電極との間に直列接続さ
    れ前記第1の抵抗のn倍(nは正の整数)の抵抗値を有
    する第3の抵抗および(n−1)個の直列にダイオード
    接続するレベルシフト用バイポーラトランジスタと、 ベース電極を前記入力端子に接続しエミッタ電極を前記
    第1の抵抗の抵抗値と同一の第2の抵抗を介して前記第
    2の電源端子に接続しコレクタ電極を前記出力端子に接
    続して前記第1の抵抗に流れる電流と同一値の電流を前
    記第2の抵抗に流す第2のバイポーラトランジスタと、
    ベース電極を前記第1のバイポーラトランジスタのコレ
    クタ電極に接続しエミッタ電極を前記出力端子に接続し
    コレクタ電極を前記第1の電源端子に接続し前記第1の
    バイポーラトランジスタのベース電流を補償する第3の
    バイポーラトランジスタと、外部から与えられる直流電
    圧から前記対称軸となる前記一定の直流電圧の(n+
    1)倍の直流電圧を発生して前記第1および前記第2の
    電源端子間に出力する(n+1)倍電圧発生回路とを有
    することを特徴とする入力信号整数倍反転回路。
  3. 【請求項3】 前記第2の電位は低電位であり前記第1
    の電位は高電位であり前記第1,第2,第3および前記
    ダイオード接続する(n−1)個のバイポーラトラジス
    タのそれぞれはnpn型バイポーラトランジスタである
    ことを特徴とする請求項1または2記載の入力信号整数
    倍反転回路。
  4. 【請求項4】 前記第2の電位は高電位であり前記第1
    の電位は低電位であり前記第1,第2,第3および前記
    ダイオード接続する(n−1)個のバイポーラトランジ
    スタのそれぞれはpnp型バイポーラトランジスタであ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の入力信号整
    数倍反転回路。
  5. 【請求項5】 前記第1,前記第2,前記第3および前
    記ダイオード接続する(n−1)個のバイポーラトラン
    ジスタならびに前記第1,第2および前記第3の抵抗の
    それぞれを、バイポーラトランジスタどうしおよび抵抗
    どうしが同一の特性を有するように構成し、同一の半導
    体基板上に近接して同一方向になるように配置し形成す
    ることを特徴とする請求項2,3または4記載の入力信
    号整数倍反転回路。
  6. 【請求項6】 前記第3の抵抗は前記第1の抵抗をn本
    直列接続して形成することを特徴とする請求項5記載の
    入力信号整数倍反転回路。
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