JP2500016B2 - ロ―ラハ―スキルンのロ―ラ支持装置 - Google Patents

ロ―ラハ―スキルンのロ―ラ支持装置

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JP2500016B2
JP2500016B2 JP1795692A JP1795692A JP2500016B2 JP 2500016 B2 JP2500016 B2 JP 2500016B2 JP 1795692 A JP1795692 A JP 1795692A JP 1795692 A JP1795692 A JP 1795692A JP 2500016 B2 JP2500016 B2 JP 2500016B2
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実 山口
克彦 木村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ローラハースキルンに
おけるセラミックス製のローラを支持するローラ支持装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】工業用窯として用いられるローラハース
キルンは、被焼成体の搬送方向に沿って並設される多数
のセラミックス製のローラを有し、これらのローラの回
転によって被焼成体を搬送しつつ焼成する。そして図6
に示すように、窯炉の壁体1の上下中間部位にセラミッ
クス製の円筒状のローラ2が窯炉を横切るように備えら
れ、このローラ2の駆動側端部2aに図示しない駆動源
からの回転力が回転駆動軸3、ホルダ4および連結パイ
プ5を介して伝達される。
【0003】ローラ2の駆動側と反対側の端部2bは炉
壁側面1aに固定されるブラケット7、8に取付けられ
る2個の受ローラ9により、図7に示すように、2点で
線接触して支持されている。そしてローラ2に駆動力が
伝達されて回転するとそれに対応して受ローラ9が回転
する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
セラミックス製のローラは、その外径がその製法上の理
由により大きくバラツキを生じることがあるため、その
バラツキが大きいとローラ外周の速度がバラツクために
ローラの搬送速度がバラツキ、被焼成体の搬送が適切に
行なえなくなる。例えばローラの外径が25mmのもの
では、±1mmの製造上の公差が発生する場合があり、
この場合はローラ1回転につき搬送距離に6mm以上の
差異が発生し、ローラ間の周速のバラツキによる搬送ム
ラが生じる。
【0005】また、ローラの駆動側端部が駆動軸と継手
を介して同軸上に固定されている。このことは、例え
ば、実開昭63−75793号公報、実公昭64−55
6号公報および実開平3−46197号公報に示される
ローラ連結装置についても同様である。これらの従来の
ものは、駆動軸の軸芯とローラの軸芯とがずれる場合、
駆動軸とローラの回転は同期するが仮にローラ外径が同
一でもローラ位置の高低によりローラによる搬送速度が
不均一になる。そのため炉入口の被焼成体の搬送状態が
整列されていても炉出口で被焼成体の乱れが発生すると
いう問題がある。整列の乱れが著しい場合には人の作業
により被焼成体の整列状態を保つよう手作業で修正され
る。
【0006】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたもので、ローラの外径精度の高いローラを使
用し、駆動部との軸芯ずれを解消することにより、ロー
ラの搬送速度を均一にし、被焼成体の整列状態を保てる
ようにしたローラハースキルンのローラ支持装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明によるローラハースキルンのローラ支持装置
は、被焼成体の搬送方向に沿って多数のセラミックス製
のローラが並設され、これらのローラの回転により該被
焼成体を搬送しつつ焼成するローラハースキルンのロー
ラ支持装置において、前記ローラの駆動側端部に駆動源
からの動力を伝達する回転駆動軸と、前記ローラの駆動
側端部に設けられ、前記ローラを支持する第1の受ロー
ラと、前記ローラの駆動側と反対側の端部に設けられ、
前記ローラを支持する第2の受ローラと、前記回転駆動
軸と前記ローラの駆動側端部とを連結する自在継手とを
備えたことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明のローラ支持装置によれば、炉長方向に
並べられる受ローラの上にセラミックス製のローラを高
低位置レベルを一定になるよう配置し、このローラを自
在継手を介して駆動軸と連結する構成にしたため、ロー
ラの外径精度を向上させることでローラの搬送速度を一
定にし、炉入口から炉出口までの被焼成体の整列状態を
保持して搬送することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。図1において、ローラハースキルンの壁体の上
下中間位置に多数のセラミックス製の中空パイプ状のロ
ーラ21が並設され、そのローラ21の回転により図示
しない被焼成体が炉内で搬送されつつ焼成されるように
なっている。これらのローラ21の駆動側端部21aは
回転駆動装置22に連結される一方、駆動側と反対側の
端部21bは支持装置23に支持されている。
【0010】回転駆動装置22は、支持フレーム25に
より軸受26を介して回転可能に支持された回転駆動軸
27を有している。回転駆動軸27は軸中間部位に固定
されるスプロケット28およびこれに巻き掛けられる図
示しないチェーンを介して駆動モータに連結され、この
駆動モータからの駆動力が回転駆動軸27および連結パ
イプ32を介してローラ21の駆動側端部21aに伝達
される。
【0011】ローラ21は、駆動側端部に連結される連
結パイプ32が一対の金属製の受ローラ40により回転
自在に支持される。受ローラ40は、フレーム42に固
定されるブラケット41に取り付けられる固定軸35に
ベアリングを介して回転自在に取り付けられる。一方、
支持装置23は、フレーム42に固定されるブラケット
34に取付けられる固定軸35にベアリングを介して金
属製の受ローラ36が回転自在に取付けられ、この一対
の受ローラ36によりローラ21の駆動側と反対側の端
部21bが回転自在に支持されている。
【0012】連結部44の詳細について図2に基づいて
説明する。金属製の連結パイプ32の一端32aに一対
の切欠溝46、47が形成される。そしてこの切欠溝4
6の溝底部46a,47aよりも端部側のパイプ外周位
置に環状の凹溝48が形成される。一方駆動軸27の端
部に固定される支持ピン50は、前記切欠溝46、47
に挿入され、凹溝48に嵌合される図2(B)に示すス
ナップリング55の嵌合によりピン50が切欠溝46、
47から抜けないようにされる。
【0013】一方連結パイプ32の従動側の端部にはセ
ラミックローラ21の駆動側端部21aが内部に嵌合さ
れている。この駆動側端部21aの内側にボルト52が
締め付けられることで連結パイプ32とローラ21の駆
動側端部21aが弾性結合される。54は、この弾性結
合による均一圧力が作用するように連結パイプに可撓性
を持たせるための円状切欠溝54aおよび直線状切欠溝
54bが形成される。
【0014】前記実施例によると、ローラ21の両端が
金属製の受ローラ40、36により支持されるため、炉
長方向に多数並べられるローラ21の高低位置を均一な
水準に保つことができる。また前記実施例によれば、駆
動軸27の軸芯の高低位置と連結パイプ32の軸芯の高
低位置とがずれることがあっても、切欠溝46、47で
わずかな移動を許容する自在継手としてのピン50が切
欠溝46、47に対して傾斜可能であるから、前記両軸
芯ずれを吸収することができる。従って、ローラ21の
高低位置を均一に保持すると同時に駆動力を確実に駆動
軸27からローラ21に伝達できる。
【0015】従って、炉長方向に多数並べられるローラ
の搬送速度を均一にすることができるため、炉入口から
炉出口までの左右方向の被焼成体の搬送位置および整列
状態を的確に保つことができる。従って、被焼成体の搬
出時の自動化に適正に対応することができるという効果
がある。次に、駆動軸とローラとの連結部の公知例を図
3〜図5に示す。
【0016】図3に示される実開昭63−75793号
公報に開示される比較例1は、駆動軸61に巻かれるコ
イルスプリング62の押圧力をローラ21に作用するこ
とで接触押し力により駆動力をローラ21に摩擦伝達す
るものである。図4に示される実公昭64−556号公
報に開示される比較例2は、ローラ21に金具64を介
して図示しない駆動軸に連結するものである。締結部材
66により金具64とローラ21とが連結される。
【0017】図5に示される実開平3−46197号公
報に示される比較例3は、駆動軸61とローラ21とを
板スプリング68によって連結するものである。前記比
較例1〜3はいずれも駆動軸の軸芯とローラの軸芯との
上下高低位置の芯ずれがある場合、十分にこの上下高低
位置を吸収することができないためローラの上下高低位
置の変動が発生し、これによりローラに載せられる被焼
成体の搬送速度が不均一になり搬送ずれが生じる。例え
ば100メートルの炉長長さをもつローラハースキルン
において1%のずれがあれば1メートルの搬送ずれが生
じるというように左右方向の整列状態が乱れるという欠
点がある。前記実施例によると、前記比較例1〜3に示
される欠点が解消され、ローラによる搬送速度の均一化
によって被焼成体の整列状態を的確に保ち、炉出口から
被焼成体を整列状態で取り出すことができるという効果
がある。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のローラハ
ースキルンのローラ支持装置によれば、ローラの駆動側
端部と駆動側と反対側の端部とを受ローラにより支持
し、ローラへの駆動力の伝達を自在継手を介して伝達す
る構成にしたため、ローラに駆動力を的確に伝達すると
同時にローラの搬送速度を一定にし、被焼成体の搬送時
の整列を確実に保つことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の要部を示す概略構成図であ
る。
【図2】(A)は本発明の実施例による駆動軸とローラ
との連結部を示す一部切欠断面図である。(B)は連結
部に用いるスナップリングを示す平面図である。
【図3】比較例1を示す模式図である。
【図4】比較例2を示す模式図である。
【図5】比較例3を示す模式図である。
【図6】従来例のローラハースキルンにおけるローラ支
持装置を表す断面図である。
【図7】ローラと受ローラの関係を示す模式図である。
【符号の説明】
21 ローラ 21a 駆動側端部 27 回転駆動軸 32 連結パイプ 36 受ローラ(第2の受ローラ) 40 受ローラ(第1の受ローラ) 46、47 切欠溝(自在継手) 50 ピン(自在継手) 55 スナップリング(自在継手)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被焼成体の搬送方向に沿って多数のセラ
    ミックス製のローラが並設され、これらのローラの回転
    により該被焼成体を搬送しつつ焼成するローラハースキ
    ルンのローラ支持装置において、 前記ローラの駆動側端部に駆動源からの動力を伝達する
    回転駆動軸と、 前記ローラの駆動側端部に設けられ、前記ローラを支持
    する第1の受ローラと、 前記ローラの駆動側と反対側の端部に設けられ、前記ロ
    ーラを支持する第2の受ローラと、 前記回転駆動軸と前記ローラの駆動側端部とを連結する
    自在継手とを備えたことを特徴とするローラハースキル
    ンのローラ支持装置。
JP1795692A 1992-02-04 1992-02-04 ロ―ラハ―スキルンのロ―ラ支持装置 Expired - Lifetime JP2500016B2 (ja)

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