JP2024521333A - 難燃性ポリマー組成物 - Google Patents

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Abstract

ポリマーと、難燃剤と、メタカオリンと、任意選択で強化材料とを含む、難燃性ポリマー組成物、前記難燃性ポリマー組成物から作製され、前記難燃性ポリマー組成物を含む物品、および前記難燃性ポリマー組成物を作製する方法。

Description

本発明は、難燃性(frame-retardant)ポリマー組成物を含むかまたは難燃性ポリマー組成物から作製される物品、ならびに難燃性ポリマー組成物および物品を作製する方法にさらに関する。
難燃性ポリマー組成物は、特に高温および/または火災の危険が存在する場所、またはポリマー組成物の燃焼結果が大惨事となる場所で、広く用いられる。例えば、難燃性ポリマーを電気ケーブルシース中で用いて、火災の場合の電気系障害のリスクを制限し、電流によるケーブル過熱の結果としての出火または延焼のリスクを制限してもよい。さらに、難燃性塗料(frame retardant paint)を受動性耐火手段として用いて、構造を保護してもよい。
膨張性難燃性ポリマー組成物は、熱曝露の結果として膨張し、したがって、体積増加および密度減少を導くものである。膨張性難燃性ポリマー組成物の重要な特徴は、高温、例えば火災中に見られる高温に曝露された場合、かなり膨らむことである。いくつかの膨張性製品は、元来の厚さから100倍を超えて膨張可能である。製品が膨らむと、より密度が小さくなり、このため、インシュレーターとして作用し、延焼を制限するようになる。
不運なことに、膨張性難燃性配合物には融解安定性の問題がある可能性があり、プロセシング装置中で用いられる鋼鉄に対する腐食性を増進させうる。したがって、これらの問題を克服するが、なおUL94難燃性等級(UL94 Flame Retardant ratings)、総燃焼時間(total flame time)、粘度、機械的特性(剛性(stiffness)および引張強度(tensile strength)を含む)、その他などの要件を満たす、別のおよび/または改善された膨張性難燃性配合物を提供することが望ましい。
本発明の第一の態様によれば、ポリマーと、難燃剤(flame retardant)と、メタカオリンとを含む難燃性ポリマー組成物であって、難燃性ポリマーが約1/8インチ以下、約1/128インチ以上の厚さを有する層に形成された場合、組成物の難燃性等級が、United Laboratories Standard試験94、第6版によって決定されるV0である、難燃性ポリマーが提供される。さらに、複数の態様において、難燃性ポリマーが約1/16インチ以下、約1/64インチ以上の厚さを有する層に形成された場合、組成物の難燃性等級は、United Laboratories Standard試験94、第6版によって決定されるV0である。複数の態様において、難燃性ポリマーが約1/32インチ以下、約1/64インチ以上の厚さを有する層に形成された場合、組成物の難燃性等級は、United Laboratories Standard試験94、第6版によって決定されるV0である。
上記態様において、メタカオリンは、20未満、任意選択で10以下、または8以下、または5以下の形状係数を有してもよい。
上記態様において、メタカオリンは、メタカオリンの重量の約10 wt%~約30 wt%、任意選択でメタカオリンの重量の約14 wt%~約28 wt%、または約18 wt%~約26 wt%、または約20 wt%~約26 wt%の可溶性アルミナ含量を有してもよい。明記される可溶性アルミナ含量は、明記される形状係数と組み合わされていても、または別個であってもよい。
上記態様において、ポリマーはポリアミドであってもよい。また、これらの態様は、任意選択で有機ホスフィネートであってもよい、膨張性難燃剤を用いてもよい。
複数の態様において、難燃剤は、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、約10または12または13または14または15 wt%より多く、20または18または17.5または16.5または16 wt%以下の量で存在してもよい。メタカオリンは、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、少なくとも約1または3または5または7 wt%、20または15または12または10または8 wt%以下の量であってもよい。
上述の難燃性ポリマー組成物は、約1/32インチ以下、約1/64インチ以上の厚さを有する層に形成された場合、United Laboratories Standard試験94、第6版によって決定される、50秒未満、またはより典型的には40秒未満、または30秒未満の、あるいは約1/64インチの厚さに関しては、50秒未満またはより典型的には40秒未満の総燃焼時間を有してもよい。
記載される難燃性ポリマー組成物は、メタカオリンとは異なるミネラル添加剤または強化添加剤を同じ量で含む以外は同一である難燃性ポリマー組成物の平均分子量よりも、少なくとも3%、または任意選択で少なくとも5%または少なくとも約10%または少なくとも約15%または少なくとも約20%または少なくとも約30%または少なくとも約40%多い平均分子量を有してもよい。
記載される難燃性ポリマー組成物は、メタカオリンとは異なるミネラル添加剤または強化添加剤を同じ量で含む以外は同一である難燃性ポリマー組成物の固有粘度数よりも少なくとも3ml/g、または任意選択で少なくとも4 ml/gまたは少なくとも約5 ml/gまたは少なくとも約7 ml/g多い固有粘度を有してもよい。
記載される難燃性ポリマー組成物は、メタカオリンとは異なるミネラル添加剤または強化添加剤を同じ量で含む以外は同一である難燃性ポリマー組成物と比較した場合、改善された耐食性を有してもよい。
複数の態様において、記載される難燃性ポリマー組成物すべてには、約10 wt%~約40 wt%の量で存在する強化添加剤が含まれてもよい。これらの態様に関して、組成物中のメタカオリンおよび強化添加剤の合計量は、組成物の総重量に基づいて、最大20 wt%、または30 wt%、または40wt%または50 wt%であってもよい。これらの態様のいくつかにおいて、強化添加剤は、ガラス繊維、珪灰石、タルク、マイカ、マグネシウムオキシサルフェート、炭素繊維、20より大きい(または任意選択で60以上の)形状係数を有する含水カオリン、焼成カオリン、およびその組み合わせより選択されるであろう。
他の態様において、上述の基材材料(substrate material)および難燃性ポリマー組成物を含む物品がある。例えば、基材材料は、電気ケーブル、電気または電子部品、あるいは自動車部品であってもよく、基材材料は、難燃性ポリマー組成物で作製されているか、または難燃性ポリマー組成物で被覆されている。
例えば、基材(substrate)上にコーティングされた難燃性ポリマー組成物は、ポリマーと、難燃剤と、メタカオリンとを含み、難燃性ポリマー組成物は、基材上にコーティングされて層を形成してもよい。難燃性ポリマーが約1/8インチ以下、約1/128インチ以上の厚さを有する層に形成された場合、難燃性等級はUnited Laboratories Standard試験94、第6版によって決定されるV0である。難燃性ポリマーが約1/16インチ以下、約1/64インチ以上の厚さを有する層に形成された場合、難燃性等級はUnited Laboratories Standard試験94、第6版によって決定されるV0である。難燃性ポリマーが約1/32インチ以下、約1/64インチ以上の厚さを有する層に形成された場合、組成物の難燃性等級はUnited Laboratories Standard試験94、第6版によって決定されるV0である。
例えば、物品の難燃性ポリマー組成物中で用いられるメタカオリンは、20未満、任意選択で10以下、または8以下、または5以下の形状係数を有してもよい。形状係数に加えて、またはそれと別個に、メタカオリンは、メタカオリンの重量の約10 wt%~約30 wt%、任意選択でメタカオリンの重量の約14 wt%~約28 wt%、または約18 wt%~約26 wt%、または約20 wt%~約26 wt%の可溶性アルミナ含量を有してもよい。
例えば、ポリマーはポリアミドであってもよく、かつ/または難燃剤は、任意選択で有機ホスフィネートであってもよい、膨張性難燃剤であってもよい。さらに、難燃剤は、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、約10または12または13または14または15 wt%より多く、20または18または17.5または16.5または16 wt%以下の量で存在してもよい。メタカオリンは、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、少なくとも約1または3または5または7 wt%であり、20または15または12または10または8 wt%以下の量であってもよい。
例えば、難燃性ポリマー組成物が物品上にコーティングされる場合、総燃焼時間は、約1/32インチ以下、約1/64インチ以上の厚さを有する層に形成された場合、United Laboratories Standard試験94、第6版によって決定される、50秒未満、またはより典型的には40秒未満、または30秒未満であってもよく、あるいは約1/64インチの厚さに関しては、50秒未満またはより典型的には40秒未満であってもよい。
例えば、記載される難燃性ポリマー組成物は、メタカオリンとは異なるミネラル添加剤または強化添加剤を同じ量で含む以外は同一である難燃性ポリマー組成物の平均分子量よりも、少なくとも3%、または任意選択で少なくとも5%または少なくとも約10%または少なくとも約15%または少なくとも約20%または少なくとも約30%または少なくとも約40%多い平均分子量を有してもよい。
例えば、記載される難燃性ポリマー組成物は、メタカオリンとは異なるミネラル添加剤または強化添加剤を同じ量で含む以外は同一である難燃性ポリマー組成物の固有粘度数よりも少なくとも3 ml/g、または任意選択で少なくとも4 ml/gまたは少なくとも約5 ml/gまたは少なくとも約7 ml/g多い固有粘度を有してもよい。
例えば、難燃性ポリマー組成物を取り込む物品は、メタカオリンとは異なるミネラル添加剤または強化添加剤を同じ量で含む以外は同一である難燃性ポリマー組成物と比較した場合、改善された耐食性を有してもよい。
記載される物品において、難燃性ポリマー組成物には、約10wt%~約40wt%の量で存在する強化添加剤が含まれてもよい。これらの態様に関して、組成物中のメタカオリンおよび強化添加剤の合計量は、組成物の総重量に基づいて、最大20 wt%、または30 wt%、または40 wt%または50 wt%であってもよい。これらの態様のいくつかにおいて、強化添加剤は、ガラス繊維、珪灰石、タルク、マイカ、マグネシウムオキシサルフェート、炭素繊維、20より大きい(または任意選択で60以上の)形状係数を有する含水カオリン、焼成カオリン、およびその組み合わせより選択されるであろう。
本開示の態様および多様な態様は、以下の詳細な説明および付随する図に例示される。
図1は、実施例1で定義される多様な組成物の曲げ弾性率(Flexural Modulus)を示すグラフである。
図2は、実施例1で定義される多様な組成物の曲げ強度(Flexural Strength)を示すグラフである。
図3は、実施例1で定義される多様な組成物の23℃でのノッチ付きアイゾッド衝撃(Notched Izod Impact)を示すグラフである。
図4は、実施例1で定義される多様な組成物の引張弾性率(Tensile Modulus)を示すグラフである。
図5は、実施例1で定義される多様な組成物の引張強度(Tensile Strength)を示すグラフである。
図6は、実施例1で定義される多様な組成物の引張伸び(Tensile Elongation)を示すグラフである。
図7は、実施例1で定義される多様な組成物のUL94 FR等級(UL94 FR Rating)を示すグラフである。
図8は、実施例1で定義される多様な組成物のUL94 FR-総燃焼時間(UL94 FR - Total Flame Time)を示すグラフである。
図9には、実施例2で定義される多様な配合物に関する腐食効果の視覚的比較を示す写真が含まれる。
本発明の特定の態様および/または開示を、以下により詳細に記載する。参照により組み込まれた用語および/または定義と対立する場合、本明細書に提供される用語および定義が支配する。
本明細書で用いられる場合、用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」または任意の他のその変形は、要素のリストを含むプロセス、方法、組成物、物品、または装置がそうした要素を含むだけでなく、明らかに列挙されるか、あるいはこうしたプロセス、方法、組成物、物品、または装置に生得的であるものではない、他の要素も含んでもよいように、非排他的包含を含むと意図される。用語「例示的な(exemplary)」は、「理想的(ideal)」よりも「例(example)」の意味で用いられる。
本明細書で用いられる場合、単数形「a」、「an」、および「the」には、背景が別に指示しない限り、複数の参照物が含まれる。用語「およそ(approximately)」および「約(about)」は、言及される数値または値とほぼ同じであることを指す。本明細書で用いられる場合、用語「およそ」および「約」は、明記される量または値の±5%を含むと理解されなければならない。
本明細書において、ポリマーと、難燃剤と、メタカオリンと、任意選択で強化添加剤とを含む難燃性ポリマー組成物が開示される。難燃性ポリマー組成物は、例えば、ポリマーと、難燃剤と、メタカオリンと、任意選択で強化添加剤からなってもよく、またはこれらから本質的になってもよい。用語「から本質的になる」は、さらなる要素、工程または成分が、本発明の基本的で新規の特性に実質的に影響を及ぼさない限り、明らかに言及されないさらなる要素、工程または成分を排除する。例えば、「から本質的になる」は、請求される化合物の特性に影響を及ぼさない、微量の材料を排除しない。
本明細書に開示される難燃性ポリマー組成物の成分各々は、難燃性ポリマー組成物の総wt%が100 wt%であるという条件で、本明細書に明記される範囲内の任意の量で存在しうる。
ポリマーは、例えば熱可塑性ポリマーであってもよい。ポリマーは、例えば、ポリマーマトリックスの形で存在してもよい。難燃性ポリマー組成物の他の成分(例えば、難燃剤、高アスペクト比粒子状ミネラル、任意選択の強化添加剤)がポリマーマトリックス中に分散される。ポリマーは、例えば熱可塑性オレフィン、ポリアミド(限定されるわけではないが、ナイロンPA6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン4T、ナイロン6T、ナイロン6/10、ナイロン9T、ナイロン10T、ナイロン11Tおよびナイロン12を含む)、ポリエステル(限定されるわけではないが、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、およびコハク酸ポリブチレンを含む)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、熱可塑性エラストマー(TPE)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリフタルアミド(PPA)、ポリオキシメチレン(POM)、塩化ポリビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンエーテル(PPE-酸化ポリフェニレン(PPO)としても知られる)およびそれらのブレンドであってもよい。ポリマーは、例えば、ポリアルキレン(例えばポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリブチレン)、ポリビニルエステル(一般式-[RCOOCHCH2]-)、ポリスチレン、塩化ポリビニル、酢酸ポリビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリアミド、ポリ乳酸、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、酢酸ポリビニル(例えばエチレン酢酸ビニルまたはポリ(メトメタクリレート))、またはその2つ以上の組み合わせであってもよい。特定の態様において、ポリマーは1つ以上のポリアミドである。
広く、ポリマーは、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、約30 wt%~約80 wt%の量で、難燃性ポリマー組成物中に存在してもよい。より典型的には、ポリマーは、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、少なくとも約35 wt%または少なくとも約40 wt%または少なくとも約55 wt%の量で、難燃性ポリマー組成物中に存在してもよい。さらに、より典型的には、ポリマーは、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、最大約75 wt%または最大約70 wt%または最大約65 wt%または最大約60 wt%または最大約55 wt%または最大約50 wt%の量で、難燃性ポリマー組成物中に存在してもよい。理解されるであろうように、難燃性ポリマー組成物中のポリマーの量の範囲は、下限と上限の任意の組み合わせであってもよく、例えば、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、約40 wt%~約80 wt%または約40 wt%~約50 wt%等の範囲の量で難燃性ポリマー組成物中に存在してもよい。
用語「難燃剤」は、ポリマーに添加した場合、火災を防止し、延焼を阻害するかまたは遅延させ、および/または火災によって引き起こされる損傷を制限しうる化学物質を指す。難燃剤は、例えば、吸熱分解(endothermic degradation)、遮熱(thermal shielding)、気相の希釈および気相ラジカルクエンチングの1つ以上によって働いてもよい。吸熱分解によって働く難燃剤は、基材から熱を除去し、それによって材料を冷却する。遮熱によって働く難燃剤は、例えばチャー(char)を形成することによって、材料の燃焼部分と非燃焼部分との間に断熱バリアを生成し、これが材料から火炎を分離し、非燃焼材料への熱のトランスファーを遅延させる。気相の希釈によって働く難燃剤は、熱分解によって不活性ガス(例えば二酸化炭素および/または水)を産生し、こうして可燃性ガスを希釈し、それによって、可燃性ガスおよび酸素の部分圧を低下させ、反応速度を遅延させる。気相ラジカルクエンチングによって働く難燃剤は、火炎中のHおよびOHラジカルと反応する物質、例えば塩化水素および臭化水素を放出し、より反応性が少ないラジカル(例えばClおよびBrラジカル)を形成して、ラジカル酸化反応を増大させる能力をはるかにより低くする。特定の態様において、本明細書開示の難燃性ポリマー組成物で用いられる難燃剤は、膨張性難燃剤である。これは、熱曝露の結果として膨張可能であり、したがってその体積を増加させ、密度を減少させる難燃剤を指す。膨張性難燃剤は、燃焼の際、燃焼材料と非燃焼材料との間の遮熱バリアとして作用しうるチャーを産生してもよい。
本発明の利点は、他の難燃剤を用いた組成物で達成可能であるが、典型的には、組成物は、以下、膨張性難燃剤を用いるであろう。より典型的には、組成物は、以下、有機ホスフィネート難燃剤を用いるであろう。
難燃剤は、以下、ハロゲン化されたまたはハロゲン化されていない組成物であってもよい。例えば、難燃剤は、ハロゲン化組成物、例えばテトラブロモビスフェノールA(TBBA)、ドデカクロロペンタシクロオクタデカジエン(dodecahlorepentacyclooctadecadiene)(Dechlorane)、デカブロモジフェニルエーテル(Deca)、ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)、テトラブロモフタル酸無水物および共力剤(synergist)(三酸化アンチモン)およびその組み合わせであってもよい。例えば、難燃剤は、非ハロゲン化組成物、例えばポリホスフェート、ホスフィン酸誘導体、赤リン、ポリリン酸アンモニウム(APP)およびリン酸トリアリール、メラミンシアヌレート、ポリリン酸メラミン、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムおよびその組み合わせであってもよい。
組成物中で有用な膨張性難燃剤は、リンおよび/または窒素含有化合物;例えば、赤リン、ホスフェート、ポリホスフェート(例えばポリリン酸メラミン)、ホスホネート(例えばメチルホスホン酸ジメチル(DMMP))、ホスフィネート(例えばジエチルホスフィン酸アルミニウム)、ハロゲン化有機ホスフェート(例えばトリス(1,3-ジクロロ-2-プロピル)ホスフェート、テトラキス(2-クロロエチル)ジクロロイソエンチルジホスフェート)、ホスファゼン、ポリホスファゼン、トリアジン(例えばメラミンシアヌレート)、有機ホスフェート(例えばリン酸トリフェニル(TPP)、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)(RDP)、ビスフェノールAジフェニルホスフェート(BADP)、リン酸トリクレジル(TCP))、またはその1つ以上の組み合わせであってもよい。特定の態様において、リン含有化合物は、有機ホスフェート、有機ホスフィネート、ハロゲン化有機ホスフェートまたはその1つ以上の組み合わせである。
難燃剤は、例えば、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、少なくとも約10 wt%の量で、難燃性ポリマー組成物中に存在してもよい。例えば、難燃剤は、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、少なくとも約10 wt%、または少なくとも約12 wt%、または少なくとも約13 wt%、または少なくとも約14 wt%、または少なくとも約15 wt%、または少なくとも約16 wt%の量で、難燃性ポリマー組成物中に存在してもよい。
難燃剤は、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、最大約40 wt%の量で難燃性ポリマー組成物中に存在してもよいが、より典型的には、最大約20 wt%の量で存在する。例えば、難燃剤は、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、最大約20 wt%、または最大約18 wt%、または最大約17.5 wt%、または最大約16.5 wt%、または最大約16 wt%の量で難燃性ポリマー組成物中に存在してもよい。
難燃性ポリマー組成物には、本明細書において、メタカオリンが含まれる。メタカオリンは、本明細書において、以後、含水カオリンと称される、カオリン(Al2Si2O5(OH)4)から産生されてもよい。含水カオリンには、ミネラル、カオリナイト、ディッカイト、ナクライトおよびハロイサイトが含まれる。含水カオリンクレイは、天然供給源、すなわち未精製天然カオリンクレイミネラルに由来する、プロセシングされた材料であってもよい。プロセシングされたカオリンクレイは、典型的には、少なくとも約50重量%のカオリナイトを含有してもよい。例えば、大部分の市販のプロセシングカオリンクレイは、約75重量%より多いカオリナイトを含有し、約90重量%より多い、いくつかの場合は、約95重量%より多いカオリナイトを含有してもよい。
メタカオリンを作製する方法は、含水カオリン(典型的にはカオリンクレイの形)を、適切な温度で、適切な時間、焼成することを含んでもよい。温度および時間は、カオリンから含水量のある程度を除去するために十分なものであってもよい。いくつかの例において、メタカオリン作製法は、約500℃~約900℃、例えば約550℃~約850℃、約600℃~約800℃、約650℃~約750℃、または約680℃~約720℃の範囲の温度で、カオリンを焼成することを含む。いくつかの例において、メタカオリン作製法は、約30分間~約120分間、約40分間~約110分間、約50分間~約100分間、約60分間~約90分間、約50分間~約70分間、または約80分間~約110分間の範囲の時間、カオリンを焼成することを含んでもよい。こうした条件は、50以下の形状係数、およびメタカオリンの総重量に対して、重量約10 wt%~約30 wt%の可溶性アルミナ含量を有するメタカオリンを生じうる。しかし、より典型的には、こうした条件を用いて、20未満の、または約10以下の、または約8以下の、または約5以下の形状係数を有するメタカオリンを生じてもよい。また、こうした条件を用いて、前述の形状係数のいずれか、およびメタカオリンの総重量に対して、約10%~約30%、または約14 wt%~約30 wt%、14 wt%~約28 wt%、または約18 wt%~約30 wt%、または約18 wt%~約28 wt%、または約18 wt%~約26 wt%、または約20 wt%~約26 wt%の可溶性アルミナ含量を有するメタカオリンを生じてもよい。形状係数および可溶性アルミナ含量のどちらも、以下にさらに論じられる。
900℃を超える温度で、900℃未満の温度ではおそらくより長い時間(> 120分間)、含水カオリンを焼成すると、「焼成カオリン」または「スピネルカオリン」と称されうるものが産生される。基本的に、さらなる加熱は、アルミニウム-シリコンスピネルへの変換を引き起こし、これは、時に、ガンマ-アルミナ型構造と称される。さらに、さらに高い温度での加熱は、スピネル相に核形成させ、これをプレートレット・ムライトおよび高結晶クリストバライトに転換させうる。この核化相もまた、用語「焼成カオリン」下で、本明細書に含まれる。メタカオリンは、焼成されているが、用語「焼成カオリン」には含まれない。
認識されるであろうように、メタカオリンは、含水カオリンまたは焼成カオリンのいずれとも異なる相である。例えば、メタカオリンは、含水カオリンとは異なる形状係数および含水カオリンより高い可溶性アルミナ含量を有し、焼成カオリンよりもより高い可溶性アルミナ含量を有する。
本明細書で用いられる場合、用語「形状係数」は、多様なサイズおよび形状の粒子の集団に関する、粒子厚に対する平均粒子直径の比の平均値(重量平均に基づく)の測定値を指す。形状係数は、米国特許第5,576,617号に記載される電気伝導度法および装置(PANACEA(自然整列(および)伝導度効果分析(による)粒子評価)とも称される)を用いて測定されうる。この方法では、粒子の完全分散水性懸濁物の電気伝導度を、これらが細長いチューブを流動する際に測定する。
(a)チューブの長軸に沿って互いに分離された電極対、および(b)チューブの横断幅に渡って互いに分離された電極対の間で、電気伝導度の測定を行う。これらの2つの伝導度測定の間の相違から、粒子材料の形状係数を決定する。形状係数がより高いことは、一般的に、より板状の材料であることを示す。
メタカオリンは、本明細書において、そこからそれが形成される含水カオリンよりも小さい形状係数を有するであろう。典型的には、メタカオリンは、本明細書において、約20未満の形状係数を有しうる。しかし、より典型的な態様において、メタカオリンは、10以下の形状係数を有し、8以下、または5以下の形状係数を有してもよい。一般的に、形状係数の下限は、言及される必要はないが、完全性のため、メタカオリンは少なくとも1の形状係数を有してもよい。メタカオリンは、一般的に、高アスペクト比または高形状係数の材料とは見なされず;一方で、板状の含水カオリンは、高アスペクト比または高形状係数の材料と見なされるものの形を取りうる。
メタカオリンの使用は、他のミネラル添加剤(例えばハイドロタルサイト、珪灰石、マイカ、タルク、含水カオリン、および/または焼成カオリン)の使用より利点を有するが、高アスペクト比を有するこうした他のミネラル添加剤、例えば約20、より典型的には60以上の形状係数を有する含水カオリンの使用よりも特に好適である。
可溶性アルミナ含量は、材料の反応性の指標である。本開示は、難燃性ポリマー組成物中で用いた場合、より高い可溶性アルミナ含量を有する材料が、より低い可溶性アルミナ含量を有する材料とは異なる特性を生じるという発見を認識する。
可溶性アルミナ含量の量を、硝酸を用いて測定してもよい。例示的な方法において、分析天秤を用い、試料100ミリグラムを測定し、ねじ込み式キャップの16 mm x 150 mm試験管に移す。10 mLの濃縮硝酸を試験管に添加し、これをゆるくキャップする。次いで、試験管を水槽(100℃±2℃の温度)中で4時間加熱し、冷ます。試験管の上部部分を脱イオン水で満たし、次いで、試験管中の溶液を無灰ろ紙で100 mL容量フラスコ内にろ過する。濃縮硝酸を用いて、対照試料も調製する。次いで、フラスコを100 mLのマークまで満たし、標準として1000 ppmアルミニウム標準溶液の多様な希釈を用いて、誘導結合プラズマ原子発光分光法(ICP-AES)によって溶液を分析する。次いで、以下の等式を用いて、可溶性アルミナ含量を計算する:
Figure 2024521333000002
本組成物中で用いられるメタカオリンは、一般に、メタカオリンの総重量に対して重量少なくとも約10%の可溶性アルミナ含量を有する。いくつかの態様において、可溶性アルミナ含量は、メタカオリンの総重量に対して、重量少なくとも約12%、または少なくとも約14%、または少なくとも約16%、または少なくとも約18%である。一般的に、可溶性アルミナ含量は、メタカオリンの総重量に対して、最大30%であってよいが、最大28%、または最大26%、または最大24%であってもよい。例えば、可溶性アルミナ含量は、メタカオリンの総重量に対して、重量約10%~約30%、または約114%~約30%、約14%~約28%、または約18%~約30%または18%~28%または約18%~約26%または約20%~約26%の範囲である。
比較のため、典型的な含水カオリンおよび焼成カオリンは、総含水カオリンまたは焼成カオリンに対して、10 wt%未満の可溶性アルミナ含量を含み、典型的な量は約0.5 wt%~6 wt%であろう。したがって、理解されるであろうように、メタカオリンは、含水カオリンまたは焼成カオリンのいずれとも明確に異なる。本開示の複数の態様が難燃性ポリマー組成物への含水カオリンまたは焼成カオリンの添加を含む一方、こうした態様は、メタカオリンが存在することを必要とする。したがって、本明細書開示の難燃性ポリマー組成物中のいかなる含水カオリンまたは焼成カオリンも、メタカオリンに加えてのものであり、メタカオリンに代わるものではない。
本開示のいくつかの態様にしたがって、難燃性組成物は、組成物の総重量に基づいて、少なくとも約1 wt%、または少なくとも約3 wt%、または少なくとも約7 wt%のメタカオリンを含む。一般的に、メタカオリンは、40 wt%未満の量で存在するが、より典型的には、メタカオリンは、組成物の総重量に基づいて、20 wt%未満の量で存在する。いくつかの態様において、メタカオリンは、組成物の総重量に基づいて、15 wt%未満、または12 wt%未満、または10 wt%未満、または8 wt%未満の量で存在する。前述の上限および下限は、任意の組み合わせであってもよく、例えば1 wt%~15 wt%、または1 wt%~12 wt%、または1 wt%~10 wt%、または1 wt%~8 wt%、または3 wt%~15 wt%等であってもよい。
上に示すように、難燃性ポリマー組成物には、任意選択で強化添加剤が含まれてもよい。用語「強化添加剤」および「強化材料」は、本明細書において、交換可能に用いられ、ポリマー組成物を強化しうる(例えば引張弾性率および曲げ弾性率ならびに/あるいは引張強度および曲げ強度を改善しうる)任意の材料を指す。
強化材料または強化添加剤は、例えば、珪灰石、タルク、マイカ、含水カオリン、焼成カオリン、マグネシウムオキシサルフェート、および/または強化繊維であってもよい。強化繊維は、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維(例えばKelvar(登録商標)、Nomex(登録商標)、Technora(登録商標))、木材繊維、玄武岩繊維またはその1つ以上の組み合わせであってもよい。特定の態様において、強化材料は、ガラス繊維、珪灰石、タルク、マイカ、炭素繊維またはその組み合わせより選択される。特定の態様において、強化材料は、ガラス繊維、炭素繊維またはその組み合わせより選択される。
含水カオリンまたは焼成カオリン強化材料は、典型的には、20を超える、より典型的には60以上の(上述のような)形状係数を有するものであろう。さらに、タルク、マイカおよび珪灰石はまた、周知の高アスペクト比材料でもある。
強化繊維は、例えば、難燃性ポリマー組成物中に取り込まれる前に、巻き付けられて、繊維よりもより大きな直径を有する糸になっていてもよい。強化繊維(例えばガラス繊維または炭素繊維フィラメント)は、例えば、約6μm~約20μmの範囲の直径を有してもよい。例えば、強化繊維(例えばガラス繊維)は、約6μm~約19μmまたは約6μm~約18μmまたは約6μm~約17μmまたは約6μm~約16μmまたは約6μm~約15μmまたは約6μm~約14μmの範囲の直径を有してもよい。例えば、強化繊維(例えばガラス繊維)は、約6.5μm~約13.5μmまたは約7μm~約13μmまたは約7.5μm~約12.5μmまたは約8μm~約12μmまたは約8.5μm~約11.5μmまたは約9μm~約11μmの範囲の直径を有してもよい。強化繊維(例えばガラス繊維または炭素繊維フィラメント)は、例えば、約3 mm~約8 mmの範囲の長さを有してもよい。例えば、強化繊維(例えばガラス繊維)は、約3 mm~約5 mmまたは約3.5 mm~約7.5 mmまたは約4 mm~約7 mmまたは約4.5 mm~約6.5 mmまたは約5 mm~約6 mmの範囲の長さを有してもよい。
炭素繊維は、例えば、各束が約1000~約100,000の炭素繊維フィラメントを含むように束ねられていてもよい。例えば、各束は、約2000~約80,000または約3000~約50,000または約4000~約25,000または約5000~約20,000炭素繊維フィラメントを含んでもよい。
存在する場合、強化材料は、例えば、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、少なくとも約1 wt%の量で難燃性ポリマー組成物中に存在してもよい。例えば、強化材料は、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、少なくとも約5 wt%、または少なくとも約10 wt%、または少なくとも約12 wt%、または少なくとも約15 wt%、または少なくとも約18 wt%、または少なくとも約20 wt%、または少なくとも約22 wt%、または少なくとも約25 wt%、または少なくとも約28 wt%の量で難燃性ポリマー組成物中に存在してもよい。
存在する場合、強化材料は、例えば、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、最大約50 wt%の量で難燃性ポリマー組成物中に存在してもよい。例えば、強化材料は、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、最大約45 wt%、または最大約40 wt%、または最大約38 wt%、または最大約36 wt%、または最大約35 wt%、または最大約34 wt%、または最大約32 wt%の量で難燃性ポリマー組成物中に存在してもよい。
例えば強化材料は、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、約1 wt%~約50 wt%、または約5 wt%~約45 wt%、または約10 wt%~約40 wt%、または約15 wt%~約35 wt%、または約28 wt%~約32 wt%の範囲の量で難燃性ポリマー組成物中に存在してもよい。
一般に、強化添加剤を用いる場合、組成物中のメタカオリンおよび強化添加剤の合計量は、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、最大50 wt%であろう。例えば、メタカオリンおよび強化添加剤の合計量は、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、最大40 wt%、または最大30 wt%、または最大20 wt%であってもよい。さらに、メタカオリンおよび強化添加剤の合計量は、一般的に、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、少なくとも2 wt%であろう。より典型的には、合計量は、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、少なくとも11 wt%、または少なくとも13 wt%、または少なくとも15 wt%であろう。例えば、合計量は、11 wt%~50 wt%、または15 wt%~40 wt%であってもよい。
難燃性ポリマー組成物は、例えば、さらなる添加剤を含んでもよい。例えば、難燃性ポリマー組成物は、カップリング剤(例えば無水マレイン酸グラフトポリオレフィン)、相溶化剤(例えば無水マレイン酸グラフトポリオレフィン)、不透明化剤、色素、着色剤、酸化防止剤、曇り止め剤、帯電防止剤、防湿バリア添加剤、ガスバリア添加剤、分散剤、炭化水素ワックス、安定化剤、共安定化剤、潤滑剤、強靭性(tenacity)を改善する剤、熱形成(heat-and-form)安定性を改善する剤、プロセシング性能を改善する剤、プロセス補助剤(例えばPolybatch(登録商標)AMF-705)、離型剤(例えば脂肪酸、脂肪酸の亜鉛塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、リチウム塩、有機リン酸エステル、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、オレイン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛(zinc palmiate))、酸化防止剤および可塑剤の1つ以上をさらに含んでもよい。
さらなる添加剤各々が、難燃性ポリマー組成物中に独立に存在してもよい。さらなる添加剤各々は、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、0 wt%より多く、より典型的には0.1 wt%より多く、または少なくとも0.2 wt%、または少なくとも0.5 wt%、または少なくとも1 wt%、または少なくとも1.5 wt%、または少なくとも2 wt%の範囲の量で、難燃性ポリマー組成物中に存在してもよい。難燃性ポリマー組成物は、例えば、難燃性ポリマー組成物総重量に基づいて、約10 wt%以下または約5 wt%以下または4 wt%以下または3 wt%以下のさらなる添加剤を含んでもよい。
典型的には、難燃性ポリマー組成物中のミネラル添加剤は、ミネラル添加剤を含まない以外は同一である難燃性ポリマー組成物(「正味組成物」)よりも、固有粘度数(ISO 307標準によって測定した場合)において低下を生じる。しかし、メタカオリンを使用した結果、好都合に、他のミネラル添加剤、例えばハイドロタルサイト、マイカ、含水カオリンよりも、固有粘度数の低下がより少なくなることが見出された。したがって、メタカオリンを含む難燃性ポリマー組成物は、類似のまたは同じ量の異なるミネラル添加剤、例えばハイドロタルサイト、珪灰石、マイカ、タルク、含水カオリン、および/または焼成カオリンを含む以外は同一である難燃性ポリマー組成物の固有粘度数よりも、少なくとも約7 ml/g、または少なくとも約5 ml/g、または少なくとも4 ml/g、または少なくとも3 ml/g大きい、固有粘度数を有しうる。
さらに、メタカオリンを使用すると、平均MW(ゲル浸透クロマトグラフィによって測定された場合の分子量)が改善されうる。例えば、平均MWは、メタカオリンの代わりにハイドロタルサイトを使用する類似の配合物に関するものと同様でありうるかまたはそれより高くなりうる。メタカオリンを含む難燃性ポリマー組成物は、メタカオリンを含有しないか、または類似の量の異なるミネラル添加剤、例えばハイドロタルサイト、珪灰石、マイカ、タルク、含水カオリン、および/または焼成カオリンを含む以外は同一である難燃性ポリマー組成物の平均MWよりも、少なくとも約40%、または少なくとも約30%、または少なくとも約20%、または少なくとも約15%、または少なくとも約10%、または少なくとも約5%、または少なくとも約3%大きい平均MWを有しうる。理論によって束縛されることは望ましくないが、現在、メタカオリンは、プロセシング中の樹脂/ポリマーの分解を緩慢にし;したがってより高いMWを維持することを補助すると考えられる。これはまた、より高い粘度数を生じることも補助しうる。
さらに、難燃性ポリマー組成物は、優れた機械特性を保持する。例えば、難燃性ポリマー組成物は、約5000 MPa~約15,000 MPaの範囲の曲げ弾性率を有してもよい。曲げ弾性率は、例えば、ISO 178(64 mmスパンおよび2mm/分速度で)によって測定されてもよい。例えば、難燃性ポリマー組成物は、例えば、約5000 MPa~約16,000 MPaの範囲の引張弾性率を有してもよい。引張弾性率は、例えば、ISO 527(1A型)(5 mm/分速度で)によって測定されてもよい。例えば、難燃性ポリマー組成物は、例えば、約50 MPa~約200 MPaの範囲の引張強度を有してもよい。引張強度は、例えば、ISO 527(1A型)(5 mm/分速度で)によって測定されてもよい。例えば、難燃性ポリマー組成物は、例えば、約1%~約15%の範囲の引張伸びを有してもよい。引張伸びは、例えば、ISO 527(1A型)(5 mm/分速度で)によって測定されてもよい。例えば、難燃性ポリマー組成物は、約3 kJ/m2~約20 kJ/m2の範囲のISOノッチ付きアイゾッド衝撃を有してもよい。ISOノッチ付きアイゾッド衝撃は、ISO 180によって23℃で測定される。難燃性ポリマー組成物は、約30 J/m2~約200 J/m2の範囲のASTMノッチ付きアイゾッド衝撃を有してもよい。ASTMノッチ付きアイゾッド衝撃は、ASTM D256によって23℃で測定される。
本明細書開示の任意の態様または実施形態記載の、難燃性ポリマー組成物から作製されるかまたはこうした難燃性ポリマー組成物を含む物品を本明細書にさらに提供する。物品は、基材材料および難燃性ポリマー組成物を含んでもよい。例えば、基材材料は、難燃性ポリマー組成物で作製されてもよいし、または任意選択で、基材は、難燃性ポリマー組成物で被覆されてもよい。例えば、難燃性ポリマー組成物は、基材材料の少なくとも一部の上に、層として形成されるかまたは堆積(deposited)されてもよい。物品は、例えば、自動車の部品、例えば自動車車体部品、バンパー、ドアパネル、パイプ、ダッシュボード、ホイールカバー、装置筐体、ディスプレイパネルまたはエンジンカバーであってもよい。例えば、金属パイプが難燃性ポリマー組成物でコーティングされてもよいし、または金属バンパーが難燃性ポリマー組成物でコーティングされてもよい。物品は、例えば、本明細書に開示される難燃性ポリマー組成物で被覆されたケーブル(例えば電気ケーブル)であってもよい。物品は、電気または電子部品であってもよい。物品は、例えば、電気コネクタであってもよい。物品は、例えば、自動運転および/または電子適用のための筐体であってもよい。
難燃性ポリマー組成物が、層、例えば本明細書に記載されるものなどの物品上で層に形成される場合、難燃性ポリマー組成物は、United Laboratories Standard試験94、第6版(UL94)を用いて測定された場合、V2またはV1以上の難燃性等級を有してもよい。例えば、難燃性ポリマー組成物は、UL94標準を用いて測定された場合、V0以上の難燃性等級を有してもよい。難燃性等級は、例えば、1/8インチ(約3 mm)、1/16インチ(約1.5 mm)および/または1/32インチ(約0.8 mm)の厚さを有する組成物を用いて測定されうる。
難燃性ポリマー組成物が、1/8インチ(約3 mm)以下、約1/128インチ(0.2 mm)以上の厚さを有する層に形成された場合、難燃性ポリマー組成物は、例えば、V0の難燃性等級を有してもよく、組成物の難燃性等級は、United Laboratories Standard試験94、第6版によって決定されるV0である。例えば、難燃性ポリマーが、約1/16インチ(1.5 mm)以下、約1/64インチ(0.4 mm)以上の厚さを有する層に形成された場合、組成物の難燃性等級は、United Laboratories Standard試験94、第6版によって決定されるV0である。例えば、難燃性ポリマーが、1/32インチ(0.8 mm)以下、約1/64インチ以上の厚さを有する層に形成された場合、組成物の難燃性等級は、United Laboratories Standard試験94、第6版によって決定されるV0である。
難燃性ポリマー組成物が、約10 wt%以上の難燃剤および約1 wt%以上のメタカオリンを含み、かつ少なくとも1/64インチ(0.4 mm)、および任意選択で1/8インチ(3 mm)以下、または1/16インチ(1.5 mm)以下、1/32(0.8 mm)以下の厚さで、UL94標準を用いて測定された場合、難燃性ポリマー組成物は、例えば、V0の難燃性等級を有しうる。難燃性ポリマー組成物は、例えば、約10 wt%~約20 wt%難燃剤および1 wt%~20 wt%メタカオリンを含んでもよい。任意選択で、ポリマー組成物は、例えば、約10 wt%~約40 wt%の強化材料(例えばガラス繊維)を含んでもよい。
難燃性ポリマー組成物が、約12 wt%以上の難燃剤および約5 wt%以上のメタカオリンを含み、かつ少なくとも1/64インチ(0.4 mm)、および任意選択で1/8インチ(3 mm)以下、または1/16インチ(1.5 mm)以下、1/32(0.8 mm)以下の厚さで、UL94標準を用いて測定された場合、難燃性ポリマー組成物は、例えば、V0の難燃性等級を有しうる。難燃性ポリマー組成物は、例えば、約12 wt%~約18 wt%難燃剤および5 wt%~約15 wt%メタカオリンを含んでもよい。任意選択で、ポリマー組成物は、例えば、約10 wt%~約40 wt%の強化材料(例えばガラス繊維)を含んでもよい。
難燃性ポリマー組成物が、約15 wt%以上の難燃剤および約7 wt%以上のメタカオリンを含み、かつ少なくとも1/64インチ(0.4 mm)、および任意選択で1/8インチ(3 mm)以下、または1/16インチ(1.5 mm)以下、1/32(0.8 mm)以下の厚さで、UL94標準を用いて測定された場合、難燃性ポリマー組成物は、例えば、V0の難燃性等級を有しうる。難燃性ポリマー組成物は、例えば、約15 wt%~約17.5 wt%難燃剤および約7 wt%~約12 wt%メタカオリンを含んでもよい。任意選択で、ポリマー組成物は、例えば、約10 wt%~約40 wt%の強化材料(例えばガラス繊維)を含んでもよい。
本明細書に開示される難燃性ポリマー組成物は、典型的には、例えば本明細書に記載される基材上などで、約1/32インチ以下、約1/64インチ以上の厚さを有する層に形成された場合、United Laboratories Standard試験94、第6版によって決定される、50秒未満、またはより典型的には40秒未満、または30秒未満、あるいは約1/64インチの厚さに関しては、50秒未満、またはより典型的には40秒未満の組成物の総火炎時間を有するであろう。
難燃性ポリマー組成物は、例えば、約24%~約38%の範囲の限界酸素指数(LOI)を有しうる。例えば、難燃性ポリマー組成物は、約23%~約37%または約24%~約36%または約25%~約35%または約26%~約34%または約27%~約34%または約28%~約33%の範囲のLOIを有しうる。限界酸素指数(LOI)は、例えばISO 4589および/またはASTM D2863試験によって測定されうる。
難燃性ポリマー組成物は、例えば、メタカオリンを含まない以外は同一である、比較の(comparative)組成物の難燃性等級以上の難燃性等級を有しうる。これは、例えば、UL94標準によって測定されうる。
難燃性ポリマー組成物は、例えば、メタカオリンの代わりに、類似の量のまたは同じ量の含水カオリンまたは焼成カオリンを含む以外は同一である、比較の組成物の難燃性等級以上の難燃性等級を有しうる。
さらに、本難燃性組成物は、メタカオリンを含まない以外は同一である、比較の組成物と比較した場合、改善された耐食性を有する。さらに、難燃性ポリマー組成物は、メタカオリンの代わりに、類似の量または同じ量の含水カオリン、焼成カオリン、強化添加剤またはその組み合わせを含む以外は同一である、比較の組成物と比較した場合、改善された耐食性を有する。例えば、本明細書に記載されるように、基材材料上に堆積されて物品を製造する場合、本難燃性ポリマー組成物の層を有する基材材料は、メタカオリンとは異なるミネラル添加剤(例えばハイドロタルサイト、珪灰石、マイカ、タルク、含水カオリン、および/または焼成カオリン)を同じ量で含む以外は同一である難燃性ポリマー組成物の層を有する同一の基材材料よりも、長期に渡るより少ない腐食を示すであろう。
本明細書開示の態様または実施形態記載の難燃性ポリマー組成物を作製する方法を、本明細書にさらに提供する。この方法は、例えば、ポリマーと、難燃剤と、メタカオリンと、任意選択の添加剤とを混合することを含みうる。
本明細書記載の難燃性ポリマー組成物は、例えば、難燃剤と、メタカオリンと、任意選択の添加剤、例えば強化材料とを含むポリマーをコンパウンディング(compounding)ことによって、作製されうる。コンパウンディング自体は、ポリマープロセシングおよび製造の技術分野の当業者に周知の技術であり、ポリマーと任意選択の添加剤とを融解された状態で混合および/またはブレンドすることによって、プラスチック配合物を調製することからなる。当該技術分野では、コンパウンディングは、構成要素が融解するよりも低い温度で行われるブレンドまたは混合プロセスとは異なると理解される。コンパウンディングは、例えば、マスターバッチ組成物を形成するために用いられうる。コンパウンディングは、例えば、マスターバッチ組成物をポリマーに添加して、さらなるポリマー組成物を形成することを伴いうる。
本明細書記載の難燃性ポリマー組成物は、例えば、押出成形されてもよい。例えば、スクリューコンパウンダ、例えばツインスクリューコンパウンダ、例えばBaker Perkins 25 mmツインスクリューコンパウンダを用いて、コンパウンディングを行ってもよい。例えば、マルチロールミル、例えば2ロールミルを用いて、コンパウンディングを行ってもよい。例えば、共混和機(co-kneader)または内部ミキサを用いて、コンパウンディングを行ってもよい。本明細書開示の方法には、例えば、圧縮成形または射出成形が含まれてもよい。ポリマーおよび/または難燃剤および/または高アスペクト比粒子状ミネラルおよび/または他の添加剤(例えば強化材料)は、あらかじめ混合され、単一のホッパーから供給されてもよいし、または異なるホッパーから押出機の異なるゾーンに供給されてもよい。
生じた融解物は、例えば、水槽中で、例えば冷却され、次いでペレット化されてもよい。生じた融解物をカレンダー成形して、シートまたはフィルムを形成してもよい。
本明細書記載の難燃性ポリマー組成物は、例えば、所望の形または物品に成形されてもよい。難燃性ポリマー組成物の成形は、例えば、組成物を加熱して軟化することを伴ってもよい。本明細書記載のポリマー組成物は、例えば、モールディング(例えば圧縮成形、射出成形、延伸ブロー成形、射出ブロー成形、オーバーモールディング)、押出、キャスティング、または熱形成(thermoforming)によって成形されてもよい。
前述は広く、限定なしに、本発明の特定の態様および/または実施形態を記載する。当業者に容易に明らかである変動および修飾は、付随する請求項において、またはこうした請求項によって定義される、本発明の範囲内であると意図される。
実施例1
表1、2、3および4に示される多様な配合物を調製し、物理特性に関して試験した。結果を図1~8に示す。メタカオリンを用いる例において、メタカオリンは8.7の形状係数および22.2%の可溶性アルミナ含量を有した。図7のデータに関しては、NRはV2標準を満たさなかった試料結果を示し;さらに、図7中の結果の欠如は、こうした厚さでの試験が行われなかったことを意味する(例えば同じ配合物のより厚い試料がV0標準を満たすことが出来なかった場合など)。
Figure 2024521333000003
Figure 2024521333000004
Figure 2024521333000005
Figure 2024521333000006
実施例2
腐食試験:表5に示される多様な配合物を調製し、腐食ポテンシャルに関して試験した。結果を図9に示す。メタカオリンを用いた例では、メタカオリンは8.7の形状係数および22.2%の可溶性アルミナ含量を有した。
ホスフィネートに基づく難燃性添加剤、例えばClariantのExolit製品ライン(本研究で用いられているExolit OP 1314を含む)を用いた場合の既知の難点は、これらが押出機スクリュー、バレル、および融解樹脂と接触する他の金属部品を含むプロセシング装置に対する、プラスチック化合物(本研究で用いているガラス繊維充填ポリアミド66化合物を含む)の腐食ポテンシャルを増加させる傾向があることである。Exolit OP 1314は、有機ホスフィネートに基づく非ハロゲン化難燃剤である。
本研究で用いられる異なる配合物の腐食ポテンシャルを評価し、比較するため、プラスチックコンパウンディング押出機および射出成形機内部でこれらの配合物が経験する高い剪断プロセシング条件をシミュレートする内部試験法を開発した。しかし、除去可能な金属インサートを含むいかなるこうした方法または装置を用いてもよい。
試験は、標準実験室サイズ射出成形機(例えば、本研究で用いるArburg Allrounder 370E 600-170)を、除去可能な金属インサートが射出成形プレスの固定側上の型穴(mold cavity)に取り付け可能になるように特に設計されたモールドとともに用いる。モールドセットアップにより、除去可能な金属インサート上に直接、射出成形ショットが行われることが可能になる。インサートは、腐食検査のために除去される前に、何度も反復して射出成形ショット(最低およそ100回のショットが必要である)と接触するであろう。金属インサートに行われるショット数が限定されているため、腐食検査は、しばしば定性的であるが、より腐食性の材料に関する、より多数回のショットで、定量的にすることも可能である。定量的分析は、金属インサートの重量喪失を用いて行われるであろう(適切な腐食クリーニング後)。
本研究で用いられる異なる配合物の腐食ポテンシャルを比較するため、用いる射出成形条件(操作パラメータ)を、すべての配合物に関して一定に維持した。表5は、これらの配合物の腐食性に対するメタカオリンおよびハイドロタルサイトの影響を評価するために用いられた3つの異なる配合物を示す。
「対照」配合物7は、Exolit Op1314、PA66樹脂およびガラス繊維のみを含有する。他の2つの配合物8および9は、腐食阻害剤として、ハイドロタルサイトまたはメタカオリンのいずれかを含有する。ハイドロタルサイトは、一般に、酸捕捉剤(acid scavenger)としてのこのタイプの適用で約0.75 wt%装填で用いられ、これは配合物8に用いられる装填量である。メタカオリンはより高い装填(7.5 wt%)で用いられた(配合物9中)が、これはこうした配合物では難燃共力剤として機能するためにこれが望ましい/必要であるためであった。
図9の結果の視覚的比較は、腐食阻害剤を含まない対照配合物7は、融解プラスチック化合物に最初に曝露されるインサート上部に、より暗い色があることで明らかであるように、最も深い腐食効果を有する。ハイドロタルサイトを含有する配合物8で用いられるインサートもまた、かなりの腐食を示すが、効果はより広い領域に広がっている。対照試料で明らかな深い/暗いスポットは示さない。最高の性能はメタカオリンを含有する配合物9であるようであり、これは、腐食領域の広がりおよび腐食スポットの深さ/暗さの両方が、それほどではないように見えるためである。
表5:Exolitに基づく難燃剤PA66の腐食ポテンシャルの相対的比較に用いた配合物
Figure 2024521333000007
図9は、ホスフィネート難燃剤、例えばExolit OP 1314を含有するPA66配合物の腐食ポテンシャルの減少におけるメタカオリンの有効性を示す射出成形試験における腐食インサートの視覚的外見の明らかな減少を示す。
本発明および/または開示の態様は、例示的な実施形態を記載する以下の限定されない番号付けされた段落を参照することによって、さらに例示される。
1. ポリマーと、難燃剤と、メタカオリンとを含む難燃性ポリマー組成物であって;難燃性ポリマーが約1/8インチ以下、約1/128インチ以上の厚さを有する層に形成された場合、組成物の難燃性等級がUnited Laboratories Standard試験94、第6版によって決定されるV0である、難燃性ポリマー組成物。
2. 難燃性ポリマーが約1/16インチ以下、約1/64インチ以上の厚さを有する層に形成された場合、組成物の難燃性等級がUnited Laboratories Standard試験94、第6版によって決定されるV0である、段落1の難燃性ポリマー組成物。
3. 難燃性ポリマーが約1/32インチ以下、約1/64インチ以上の厚さを有する層に形成された場合、組成物の難燃性等級がUnited Laboratories Standard試験94、第6版によって決定されるV0である、段落1の難燃性ポリマー組成物。
4. メタカオリンが、20未満、任意選択で10以下、または8以下、または5以下の形状係数を有する、段落1~3のいずれかの難燃性ポリマー組成物。
5. メタカオリンが、メタカオリンの重量の約10 wt%~約30 wt%、任意選択でメタカオリンの重量の約14 wt%~約28 wt%、または約18 wt%~約26 wt%、または約20 wt%~約26 wt%の可溶性アルミナ含量を有する、段落1~4のいずれかの難燃性ポリマー組成物。任意選択で、メタカオリンは、メタカオリンの総重量に対して、少なくとも約10 wt%、または少なくとも約12 wt%、または少なくとも約14 wt%、または少なくとも約18 wt%、または少なくとも約20 wt%の可溶性アルミナ含量を有し、かつ/または可溶性アルミナ含量は、メタカオリン総重量に対して、重量最大30 wt%、または最大28 wt%、または最大26 wt%、または最大24 wt%であろう。
6. ポリマーが、ポリアルキレン(例えばポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリブチレン)、ポリビニルエステル(一般式-[RCOOCHCH2]-)、ポリスチレン、塩化ポリビニル、酢酸ポリビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリアミド、ポリ乳酸、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、酢酸ポリビニル(例えばエチレン酢酸ビニルまたはポリ(メトメタクリレート))、列挙されるポリマーの2つのコポリマー、列挙されるポリマーの3つのターポリマー、またはその2つ以上の組み合わせより選択される、段落1~5のいずれかの難燃性ポリマー組成物。任意選択で、ポリマーはポリアミドである。
7. 難燃剤が膨張性難燃剤である、段落1~6のいずれかの難燃性ポリマー組成物。
8. 難燃剤が、リンおよび/または窒素含有化合物;例えば、赤リン、ホスフェート、ポリホスフェート(例えばポリリン酸メラミン)、ホスホネート(例えばメチルホスホン酸ジメチル(DMMP))、ホスフィネート(例えばジエチルホスフィン酸アルミニウム)、ハロゲン化有機ホスフェート(例えばトリス(1,3-ジクロロ-2-プロピル)ホスフェート、テトラキス(2-クロロエチル)ジクロロイソエンチルジホスフェート)、ホスファゼン、ポリホスファゼン、トリアジン(例えばメラミンシアヌレート)、有機ホスフェート(例えばリン酸トリフェニル(TPP)、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)(RDP)、ビスフェノールAジフェニルホスフェート(BADP)、リン酸トリクレジル(TCP))、またはその1つ以上の組み合わせである、段落1~7のいずれかの難燃性ポリマー組成物。任意選択で、難燃剤は、有機ホスフェート、有機ホスフィネート、ハロゲン化有機ホスフェートまたはその1つ以上の組み合わせである。任意選択で、難燃剤は有機ホスフィネートである。
9. 難燃剤が、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、約10または12または13または14または15 wt%より多く、20または18または17.5または16.5または16 wt%以下の量で存在する、段落1~8のいずれかの難燃性ポリマー組成物。
10. メタカオリンが、難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、少なくとも約1 wt%または3 wt%または5 wt%または7 wt%であり、40 wt%未満、または20 wt%または15 wt%または12 wt%または10 wt%または8 wt%以下の量で存在する、段落1~9のいずれかの難燃性ポリマー組成物。
11. 約1/32インチ以下、約1/64インチ以上の厚さを有する層に形成された場合、United Laboratories Standard試験94、第6版によって決定される、50秒未満、または任意選択で40秒未満、または任意選択で30秒未満の、あるいは約1/64インチの厚さに関しては、50秒未満または任意選択で40秒未満の組成物の総火炎時間を有する、段落1~10のいずれかの難燃性ポリマー組成物。
12. 組成物が、メタカオリンとは異なるミネラル添加剤および/またはメタカオリンとは異なる強化添加剤、例えばハイドロタルサイト、珪灰石、マイカ、タルク、含水カオリン、または焼成カオリンを同じ量で含む以外は同一である難燃性ポリマー組成物の平均分子量よりも、少なくとも3%、または任意選択で少なくとも5%または少なくとも約10%または少なくとも約15%または少なくとも約20%または少なくとも約30%または少なくとも約40%多い平均分子量を有する、段落1~11のいずれかの難燃性ポリマー組成物。
13. 組成物が、メタカオリンとは異なるミネラル添加剤および/またはメタカオリンとは異なるミネラル添加剤、例えばハイドロタルサイト、珪灰石、マイカ、タルク、含水カオリン、または焼成カオリンを同じ量で含む以外は同一である難燃性ポリマー組成物の固有粘度数よりも少なくとも3 ml/g、または任意選択で少なくとも4 ml/gまたは少なくとも約5 ml/gまたは少なくとも約7 ml/g多い固有粘度を有する、段落1~12のいずれかの難燃性ポリマー組成物。
14. 難燃性ポリマー組成物が、メタカオリンとは異なるミネラル添加剤および/またはメタカオリンとは異なるミネラル添加剤、例えばハイドロタルサイト、珪灰石、マイカ、タルク、含水カオリン、または焼成カオリンを同じ量で含む以外は同一である難燃性ポリマー組成物と比較した場合、改善された耐食性を有する、段落1~13のいずれかの難燃性ポリマー組成物。
15. 約10 wt%~約40 wt%の量で存在する強化添加剤をさらに含む、段落1~14のいずれかの難燃性ポリマー組成物。強化添加剤は、例えば、珪灰石、タルク、マイカ、含水カオリン、焼成カオリン、マグネシウムオキシサルフェート、および/または強化繊維であってもよい。強化繊維は、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維(例えばKelvar(登録商標)、Nomex(登録商標)、Technora(登録商標))、木材繊維、玄武岩繊維またはその1つ以上の組み合わせであってもよい。
16. 組成物中のメタカオリンおよび強化添加剤の合計量が、組成物の総重量に基づいて、最大20 wt%、または30 wt%、または40 wt%または50 wt%である、段落15の難燃性ポリマー組成物。
17. 強化添加剤が、ガラス繊維、珪灰石、タルク、マイカ、マグネシウムオキシサルフェート、炭素繊維、20より大きい(または好ましくは60以上の)形状係数を有する含水カオリン、焼成カオリン、およびその組み合わせより選択される、段落15または段落16の難燃性ポリマー組成物。
18. 段落1~17のいずれかの基材材料および難燃性ポリマー組成物を含む物品。
19. 基材材料が、電気ケーブル、あるいは電気または電子部品、あるいは自動車部品であり、基材材料が、難燃性ポリマー組成物で作製されているか、または難燃性ポリマー組成物で被覆されている、段落18の物品。

Claims (16)

  1. ポリマーと;
    難燃剤と;
    メタカオリンと
    を含む難燃性ポリマー組成物であって、前記難燃性ポリマーが約1/8インチ以下、約1/128インチ以上の厚さを有する層に形成された場合、前記組成物の難燃性等級が、United Laboratories Standard試験94、第6版によって決定されるV0である、難燃性ポリマー。
  2. 前記難燃性ポリマーが約1/16インチ以下、約1/64インチ以上の厚さを有する層に形成された場合、前記組成物の前記難燃性等級が、United Laboratories Standard試験94、第6版によって決定されるV0である、請求項1に記載の難燃性ポリマー組成物。
  3. 前記難燃性ポリマーが約1/32インチ以下、約1/64インチ以上の厚さを有する層に形成された場合、前記組成物の前記難燃性等級が、United Laboratories Standard試験94、第6版によって決定されるV0である、請求項1に記載の難燃性ポリマー組成物。
  4. 前記メタカオリンが、20未満、任意選択で10以下、または8以下、または5以下の形状係数を有する、先行する請求項1~3のいずれか1項に記載の難燃性ポリマー組成物。
  5. 前記メタカオリンが、前記メタカオリンの重量の約10 wt%~約30 wt%、任意選択で前記メタカオリンの重量の約14~約28 wt%、または約18 %~約26 %、または約20 %~約26 %の可溶性アルミナ含量を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の難燃性ポリマー組成物。
  6. 前記ポリマーがポリアミドである、請求項1~5のいずれか1項に記載の難燃性ポリマー組成物。
  7. 前記難燃剤が膨張性難燃剤である、請求項1~6のいずれか1項に記載の難燃性ポリマー組成物。
  8. 前記難燃剤が有機ホスフィネートである、請求項1~7のいずれか1項に記載の難燃性ポリマー組成物。
  9. 前記難燃剤が、前記難燃性ポリマー組成物の総重量に基づいて、約10または12または13または14または15 wt%より多く、20または18または17.5または16.5または16 wt%以下の量で存在する、請求項1~8のいずれか1項に記載の難燃性ポリマー組成物。
  10. 前記メタカオリンが、前記難燃性ポリマー組成物の前記総重量に基づいて、少なくとも約1または3または5または7 wt%であり、20または15または12または10または8 wt%以下の量で存在する、請求項1~9のいずれか1項に記載の難燃性ポリマー組成物。
  11. 前記難燃性ポリマー組成物が、メタカオリンとは異なるミネラル添加剤を同じ量で含む以外は同一である難燃性ポリマー組成物と比較した場合、改善された耐食性を有する、請求項1~10のいずれか1項に記載の難燃性ポリマー組成物。
  12. 約10 wt%~約40 wt%の量で存在する強化添加剤をさらに含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の難燃性ポリマー組成物。
  13. 前記組成物中のメタカオリンおよび強化添加剤の前記合計量が、前記組成物の前記総重量に基づいて、最大20 wt%、または30 wt%、または40 wt%または50 wt%である請求項12に記載の難燃性ポリマー組成物。
  14. 前記強化添加剤が、ガラス繊維、珪灰石、タルク、マイカ、マグネシウムオキシサルフェート、炭素繊維、20より大きい(または好ましくは60以上の)形状係数を有する含水カオリン、焼成カオリン、およびその組み合わせより選択される、請求項12または請求項13に記載の難燃性ポリマー組成物。
  15. 基材材料および請求項1~14のいずれか1項に記載の難燃性ポリマー組成物を含む物品。
  16. 前記基材材料が、電気ケーブル、電気または電子部品、あるいは自動車部品であり、前記基材材料が、前記難燃性ポリマー組成物で作製されているか、または前記難燃性ポリマー組成物で被覆されている、請求項15の物品。
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