JP2024514319A - 電気噴射用電極組成物 - Google Patents

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Abstract

電気噴射用電極組成物が提供される。本発明の一実施例による電極組成物は乾燥時の平均厚さが1.0μm以下である電極を具現するための電気噴射用電極組成物であって、平均粒径が150nm以下である導電性金属粉末、セラミック粉末、バインダー樹脂および溶剤を含んで具現される。これによると、電気噴射を通じて超薄膜でありながらも優秀な厚さ均一性を有する電極パターンを具現するのに適合である。また、具現された電極が優秀な電気伝導度を有することができる。ひいては、グリーンシートのようなセラミックシート上に電極を形成するのに適合であり得る。また、形成された電極をセラミックグリーンシートと同時焼結する場合に焼結体の形状が完全に維持され得、焼結体の層間分離が防止され得る。また、超薄膜の電極を具現できるため高積層化される積層セラミック部品用内部電極として広く活用され得る。

Description

本発明は電極組成物に関し、より具体的には電気噴射用電極組成物に関する。
電子機器に多く使われる電子部品のうちコンデンサ、キャパシタ、バリスタ、サプレッサ、MLCCなどの素子は、電極パターンが印刷されたグリーンシートを数個~数百個積層させた後、電極とグリーンシートを同時焼結して単一の素子を具現する同時焼結型積層セラミック部品に該当するが、最近電子機器の小型化、高性能化に合わせてこれらの素子も小型化および高容量化されるように多くの研究がなされている。
このような同時焼結型積層セラミック部品の場合、高容量化のためにグリーンシートを構成する誘電体および電極の材質を改良させること以外にも、より多くの個数のグリーンシートを積層させる高積層化のための試みが続いている。同時焼結型積層セラミック部品の高積層化のためには、誘電体に該当するグリーンシートと電極パターンの厚さの減少が要求され、小型化のためには電極パターンの電極の線幅、電極間の間隔の微細化が必須的に要求される。
一方、従来にグリーンシート上に電極パターンを印刷する方法はスクリーン印刷法やグラビア印刷法を利用してきたが、スクリーン印刷法やグラビア印刷法は費用が安い利点がある。しかし、これらの方法は電極の線幅と電極間の間隔を40~80μm水準でしか具現することができないため、この方法ではさらに小さく精巧な微細パターンを形成することが困難である。また、印刷後の電極厚さが5~100μm水準であり、1μm以下の超薄膜の電極パターンの形成が困難であるため、高積層化および小型化された同時焼結型積層セラミック部品の内部電極を従来のスクリーン印刷法やグラビア印刷法では形成させることが難しい問題がある。また、超薄膜の電極印刷のためには印刷用電極組成物の粘度を大幅に下げなければならないが、これによって印刷ムラ、印刷の解像度低下の問題がある。
そこで、最近では微細パターン化された電極をインクジェットプリンティング方法で具現する試みが続いているが、インクジェットプリンティングを利用して電極を形成させる場合、厚さ1μm以下の超薄膜電極パターンの具現は可能であるが、生産性が悪く、電極製造用インクの費用が高く、大面積のグリーンシート上に電極パターンを印刷することが容易でない問題がある。
したがって、大面積のグリーンシート上に超薄膜の電極パターンを容易で、安い費用で形成させることができる方法およびそれに適合な電極組成物の開発が急を要しているのが実情である。
本発明は前記のような点を勘案して案出したもので、グリーンシートのようなセラミックシート上に電気噴射法を利用して超薄膜でありながら優秀な厚さ均一性を有する電極パターンを印刷するのに適合な電気噴射用電極組成物を提供することに目的がある。
また、本発明は優秀な電気伝導度を有する電極を具現しながらも、グリーンシートのようなセラミックシート上に印刷された後に同時焼結時に発生する収縮特性差による焼結体の形状変形や層間分離が防止される電気噴射用電極組成物を提供することに他の目的がある。
前述した課題を解決するために、本発明は乾燥時の平均厚さが1μm以下である電極を具現するための電気噴射用電極組成物であって、平均粒径が150nm以下である導電性金属粉末、セラミック粉末、バインダー樹脂および溶剤を含む電気噴射用電極組成物を提供する。
本発明の一実施例によると、前記電気噴射用電極組成物は積層セラミック部品の内部電極を具現するための電極組成物であり得る。
また、前記導電性金属粉末は平均粒径が80nm以下であり得る。
また、前記導電性金属粉末は平均粒径の2倍以上の粒径を有する粒子の数が全体導電性金属粉末個数の20%以下であり、平均粒径の0.5倍以下の粒径を有する粒子の数が全体導電性金属粉末個数の20%以下であり得る。
また、前記導電性金属粉末はNi、Mn、Cr、Al、Ag、Cu、Pd、W、MoおよびCoからなる群から選択された1種の金属、これらのうち少なくとも1種を含む合金、およびこれらのうち少なくとも2種を含む混合金属のうちいずれか一つ以上を含むことができる。
また、前記セラミック粉末は前記導電性金属粉末平均粒径の0.1~0.5倍の平均粒径を有するものを使うことができる。
また、前記セラミック粉末はチタニア、アルミナ、シリカ、コージライト、ムライト、スピネル、チタン酸バリウムおよびジルコニアからなる群から選択される少なくとも1種以上のセラミック粉末を含むことができる。
また、前記導電性金属粉末は全体重量基準10~30重量%以下で備えられ得る。
また、前記セラミック粉末は導電性金属粉末100重量部に対して4~10重量部で含まれ得る。
また、前記バインダー樹脂は導電性金属粉末100重量部に対して2~13重量部以下で含まれ得る。
また、前記セラミック粉末は平均粒径が45nm以下であり得る。
また、前記バインダー樹脂はポリビニルブチラール100重量部に対してエチルセルロースを30~60重量部で含むことができる。
また、25℃で粘度が50~150cpsであり得る。
また、本発明は本発明に係る電気噴射用電極組成物が所定の領域上に電気噴射された後に乾燥された電極であって、平均厚さが1μm以下である電気噴射電極を提供する。
また、本発明の一実施例によると、厚さ均一度が10%以下であり得る。
また、本発明は本発明に係る電気噴射電極が焼結された内部電極を含む積層セラミック部品を提供する。
本発明による電気噴射用電極組成物は、電気噴射を通じて超薄膜でありながらも優秀な厚さ均一性を有する電極パターンを具現するのに適合である。また、具現された電極が優秀な電気伝導度を有することができる。ひいては、グリーンシートのようなセラミックシート上に電極を形成するのに適合し得る。また、形成された電極をセラミックグリーンシートと同時焼結する場合に焼結体の形状が完全に維持され得、焼結体の層間分離が防止され得る。また、超薄膜の電極を具現できるため高積層化される積層セラミック部品用内部電極として広く活用され得る。
本発明の一実施例に含まれる導電性金属粉末であって、平均粒径が75nmであるニッケル粉末のSEM写真である。 図1に係るニッケル粉末が湿式分級される前のSEM写真である。 本発明の一実施例に含まれるセラミック粉末であって、チタン酸バリウム粉末のSEM写真である。 図1および図2に係るニッケル粉末を含有した電気噴射用電極組成物の写真であって、図4はニッケル粉末の沈降なしにセラミック粉末と均一分散された写真であり、図5はニッケル粉末の沈降につれてセラミック粉末と相分離が発生した写真である。 図1および図2に係るニッケル粉末を含有した電気噴射用電極組成物の写真であって、図4はニッケル粉末の沈降なしにセラミック粉末と均一分散された写真であり、図5はニッケル粉末の沈降につれてセラミック粉末と相分離が発生した写真である。 電気噴射用電極組成物が電気噴射された後に乾燥された電極の光学顕微鏡写真であって、図6は電極パターン内の電極が未形成された部分がない連続電極面形成性が優秀な電極パターンの写真であり、図7は電極パターン内の電極が未形成された部分(〇表示部分)が存在して連続電極面が部分的に形成されなかった電極パターンの写真である。 電気噴射用電極組成物が電気噴射された後に乾燥された電極の光学顕微鏡写真であって、図6は電極パターン内の電極が未形成された部分がない連続電極面形成性が優秀な電極パターンの写真であり、図7は電極パターン内の電極が未形成された部分(〇表示部分)が存在して連続電極面が部分的に形成されなかった電極パターンの写真である。 電気噴射用電極組成物が電気噴射された後に乾燥された電極の光学顕微鏡写真であって、図8は電極パターン内の電極が未形成された部分がない連続電極面形成性が優秀な電極パターンの写真であり、図9は電極パターン内の電極が未形成された脱落電極が部分的に存在して連続電極面が部分的に形成されなかった電極パターンの写真である。 電気噴射用電極組成物が電気噴射された後に乾燥された電極の光学顕微鏡写真であって、図8は電極パターン内の電極が未形成された部分がない連続電極面形成性が優秀な電極パターンの写真であり、図9は電極パターン内の電極が未形成された脱落電極が部分的に存在して連続電極面が部分的に形成されなかった電極パターンの写真である。
以下、本発明の実施例に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は多様な異なる形態で具現され得、ここで説明する実施例に限定されない。
本発明の一実施例による電極組成物は電気噴射方法に適合でありながらも、乾燥時の平均厚さが1.0μm、好ましくは0.6μm以下である超薄膜の電極を具現できる電極組成物であって、平均粒径が150nm以下である導電性金属粉末、セラミック粉末、バインダー樹脂および溶剤を含んで具現される。また、グリーンシート上に電極を形成するのに適合でありながら超薄膜の電極を具現できるため、高積層化が必要なMLCCなどの積層セラミック部品の内部電極を具現するのに特に適合し得る。
前記導電性金属粉末は導電性を付与して焼結後に電極の胴体を形成するもので、通常的に電子部品用電極を製造するのに使われる導電性金属粉末の場合、制限なく使うことができる。一例として、前記導電性金属粉末はニッケル、マンガン、クロム、アルミニウム、銀、銅、パラジウム、タングステン、モリブデンおよびコバルトからなる群から選択された1種の金属、これらのうち少なくとも1種を含む合金、およびこれらのうち少なくとも2種を含む混合金属のうちいずれか一つ以上を含むことができる。ただし、セラミックグリーンシートとともに同時焼結時、焼結温度を考慮してパラジウム、銀-パラジウム合金、銀、ニッケルおよび銅からなる群から選択された1種以上を含むことができ、耐熱性、導電性および材料費を考慮して、より好ましくはニッケルを含むことができる。
また、前記導電性金属粉末は平均粒径が150nm以下、好ましくは100nm以下、より好ましくは80nm以下であり得、万一導電性金属粉末の平均粒径が150nmを超過時、電気噴射後乾燥された電極の厚さが1μmを超過するか、具現された乾燥電極が連続電極面を形成し難いか、厚さが1μmである乾燥電極を具現する場合にも厚さ均一度が非常に不均一となり得、これによって良品の高積層化された積層セラミック部品の具現が困難であり得る。一方、導電性金属粉末は平均粒径が5nm以上、より好ましくは10nm以上、より好ましくは20nm以上であり得るが、万一、平均粒径が5nm未満の場合、導電性金属粉末自体の具現が容易でなく、材料費が上昇し得る。また、金属粉末が微粒子化されて分散性の確保が要求されるが、分散性確保のために追加される分散剤のような有機化合物によって脱脂が困難であり得、これによって積層セラミック部品が焼結時にグリーンシート層間分離が発生する可能性がある。また、別途の分散剤を含んでいない場合、導電性金属粉末の平均粒径が過度に小さい時に分散性が低下し、凝集して粗大な2次粒子を形成時、具現された乾燥電極が連続電極面を形成し難いか、厚さ不均一が深刻化される恐れがあるので好ましくない。
また、前記導電性金属粉末は平均粒径の2倍以上の粒径を有する粒子の数が全体導電性金属粉末個数の20%以下、より好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下であり、さらに好ましくは5%以下であり、平均粒径の0.5倍以下の粒径を有する粒子の数が全体導電性金属粉末個数の20%以下、より好ましくは10%以下である粒度分布を有することができ、これを通じて電気噴射のために供給される電極組成物内導電性金属粉末が凝集して2次粒子を形成させることを最小化し、電気噴射装置内放射溶液チャンバー内で導電性金属粉末の沈降を最小化または防止するのに適合であり、これを通じて乾燥電極内部分的に電極が存在しない電極組成物が未噴射された領域が存在しない連続電極面の形成が有利であり、電気噴射で形成された電極の位置別抵抗などの電気的特性の不均一や、具現された電極の厚さ不均一などの電極外観品質の低下を防止するのに有利であり得る。
また、前記導電性金属粉末は電極組成物全体重量を基準として30重量%以下、より好ましくは10~30重量%、より好ましくは20~30重量%で備えられ得る。万一導電性金属粉末が30重量%を超過して含まれる場合、電気噴射のために供給される電極組成物内導電性金属粉末の沈降または沈殿が発生し得、これによって電気噴射時に導電性粉末が不均一に噴射され得る。また、電気噴射で具現される電極の厚さ調節が困難であり得る。また、導電性金属粉末が10重量%未満で具備時、電気噴射された乾燥電極または焼結された電極が水滴のようなアイランドを形成でき、これによって電極面の連続形成性が低下したり乾燥された電極厚さが不均一となるなど、目的とする電極の具現が困難であり得る。
一方、前述した導電性金属粉末によって電極組成物は高い電気伝導度を有することになるが、高い電気伝導度によって電気噴射が難しくなり得る。このため、電極組成物はセラミック粉末を含み、これを通じて電極組成物が電気噴射に適合な電気伝導度に調節され得る。また、グリーンシート上に電極組成物が処理されて同時焼結時に発生する電極とグリーンシート間の焼結温度差およびこれによる収縮特性の差によって焼結体がつぶれるなどの形状変形を防止することができる。さらに、焼結後セラミック粉末由来のセラミック成分は焼結された電極の表面側に移動して、焼結された導電性金属粉末由来の導電性成分と層分離され得、これを通じて誘電率を高めることができるためMLCCなどの積層セラミック部品の特性向上に寄与することができる。
また、前記セラミック粉末は平均粒径が100nm以下、他の一例として70nm以下、45nm以下、または1~30nmであり得る。また、セラミック粉末は導電性金属粉末の平均粒径を考慮して適切な平均粒径を有するものを使用できるが、具体的には、導電性金属粉末平均粒径の0.5倍以下、より好ましくは0.3倍以下とさらに小さい平均粒径を有するものを使用でき、これを通じて焼結時、電極がグリーンシートより早く収縮することを遅延させるのに有利である。一として、平均粒径が80nmである導電性金属粉末を使用時、セラミック粉末の平均粒径は20nm以下であり得る。ただし、導電性金属粉末の平均粒径対比セラミック粉末の平均粒径が0.1倍以下とさらに小さくなる場合、粒子の表面積の増加による樹脂の添加量が多くならなければならない場合があり得、乾燥および/または焼結された電極の厚さ不均一を引き起こす恐れがあり、焼結時、電極の収縮率が大きくなって好ましくない場合もある。
一方、セラミック粉末も平均粒径対比2倍以上の粒径を有する粗大粒子の比率が少ないほど均一な分散相の維持に有利であり得る。これに伴い、前記セラミック粉末は平均粒径の2倍以上の粒径を有する粒子の数が全体セラミック粉末粒子数の20%以下、より好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下であり得る。
また、前記セラミック粉末は公知のセラミック粉末の場合、制限なく使われ得るが、一例として、チタニア、アルミナ、シリカ、コージライト、ムライト、スピネル、チタン酸バリウムおよびジルコニアからなる群から選択される少なくとも1種以上のセラミック粉末を含むことができる。この時、前記セラミック粉末が電極組成物がグリーンシート上に電気噴射されて内部電極を形成する用途である場合、グリーンシートの誘電体成分と共通の成分で選択され得、これを通じて同時焼結時、グリーンシートと電極間収縮特性の制御がより容易であり得、電極とグリーンシート間の接合および密着特性を改善するのに有利であり得る。一方、セラミック粉末がチタン酸バリウムである場合、Ca、Zrが一部固溶された(Ba1-xCa)TiO、Ba(Ti1-yCa)O、(Ba1-xCa)(Ti1-yZr)OまたはBa(Ti1-yZr)O等もチタン酸バリウムの範疇内に属することを明らかにする。
また、前記セラミック粉末は導電性金属粉末100重量部に対して4~10重量部、より好ましくは4~7重量部で含まれ得るが、万一、セラミック粉末を4重量部未満で具備する場合、具現される電極の厚さ調節が困難であり得る。また、セラミックグリーンシートと同時焼結時、収縮特性の制御が難しく、焼結後具現された電極のクラック、剥離が頻繁であり得る。また、万一、セラミック粉末を10重量部を超過して含有時、具現される電極の電気伝導度が低下し、焼結時、電極の収縮程度が過大となる恐れがある。
一方、本発明で導電性金属粉末およびセラミック粉末の粒径は動的光散乱法による粒度測定に基づく値であって体積基準の粒径であり、平均粒径は累積体積基準粒度分布でD50に該当する粒径を意味する。また、前記測定装置はナノ大きさの粉末粒径、計数が可能な公知の測定装置であり得、一例として、Zetasizerシリーズ、APS-100等の測定装置により測定され得る。
また、平均粒径が150nm以下である導電性金属粉末はPVD、CVDなどの乾燥式プラズマ粉末合成法を利用して具現できるが、これを通じて粒子の表面がきれいな粉末を製造するのに有利であり得る。また、乾燥式プラズマ粉末合成法を利用して収得された導電性金属粉末を、公知の自然落下法または遠心分離などを利用した湿式分級工程を遂行することが目的とする粒径および分布を有する導電性金属粉末を収得するのに有利であり得る。この時、遠心分離による強制分級を使うことが好ましく、生産の効率性のために連続式遠心分離機の使用が好ましい。前記連続式遠心分離機は遠心分離機の回転速度および分当たり投入量を調節して粒径平均を調節でき、電極組成物内導電性金属粉末の迅速な沈降を誘発して均一分散を阻害する粗大粒子、例えば平均粒径の2倍以上の粒径を有する導電性金属粉末の個数比率が少ないように制御することができる。遠心分離機の回転速度が過度に高いと生産歩留まり率が多く低下し、過度に低いと均一分散を阻害する粗大粒子除去率が低下する。また、投入量が過度に多いと遠心分離機チャンバー(chamber)で遠心力を受ける時間が短くなるので巨大粒子の除去が容易でなく、過度に少ないと効率は良くなるが生産時間が長くなるので好ましくないこともある。また、導電性金属粉末の粒径分布を目的とする水準に細かく制御するための濾過工程をさらに遂行でき、この時、濾過工程は公知のフィルタ濾材を利用して粗大粒子を除去する通常の工程を通じて遂行できるので、本発明はこれに対して特に限定しない。具体的には、図1は実施例4で使われた導電性金属粉末のSEM写真であって、図2に図示されたような導電性金属粉末を遠心分離法を通じての湿式分級を通じて粗大粒子比率が低いように粒度が調節されることにより、図4に図示されたものが電極組成物の分散状態が良好であることが分かる。これに反し、導電性金属粉末の粗大粒子が多い場合、図5に図示されたように導電性金属粉末の沈降が多くなされてセラミック粉末と相分離がされたことを確認することができる。
また、前記セラミック粉末は商用化されたセラミック粉末を利用して、目的とする粒度分布を有するように公知の粉体技術および微粒子制御技術を適切に活用して製造することができ、具体的な手段として、公知の多様な粉砕分級法、関連装置およびこれを利用した粉砕条件、粉砕時間などの因子調節を通じて製造することができる。一例として、粉砕機の場合、ブレードミルまたはスーパーローターを採用した機械式粉砕機や高圧空気の高速気流を利用して粒子同士で壁面に衝突させて粉砕させる気流式粉砕機のうちいずれか一つを使ったり、いずれか一つを使って粉砕した粉砕物を再び他の粉砕機に投入して粉砕する方式で粉砕水準を調節することができる。また、遠心風力分散機などの粉砕物を分級させる分級機、微粒子の凝集を防止するために高速気流などの物理的分散力を利用した分散機、または湿式分級法で遠心分離法を通じて目的とする粒度分布を有するようにセラミック粉末を分級することができ、本発明はこれに対する具体的な説明は省略する。
また、電極組成物は前述した導電性金属粉末およびセラミック粉末と共にバインダー樹脂を含み、これを通じて電気噴射を通じての電極形成性および電気噴射された表面との接着特性を発現することができる。前記バインダー樹脂は通常の電極組成物に使われるバインダー樹脂の場合、制限なく使われ得るが、一例として、ポリビニルブチラール、ポリビニルブチルアルデヒド、ポリビニルアルコール、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、アルキド系樹脂、セルロース系高分子、ロジン系樹脂などが使われ得る。ただし電気噴射を通じての電極印刷性、および電気噴射される表面、特にグリーンシート表面との密着力と接着力を考慮してバインダー樹脂はポリビニルブチラールおよびエチルセルロースを混合して使うことができる。この時、前記バインダー樹脂はポリビニルブチラール100重量部に対してエチルセルロースを30~60重量部で含むことができ、これを通じて、より改善された印刷性および表面付着特性を発現することができる。万一、エチルセルロースが60重量部を超過して具備時、電気噴射時に噴射ノズルから噴霧されたスラリー粒子の大きさが微細化されない可能性があり、電気噴射後乾燥された電極膜が過度に硬くなって電気噴射された表面との密着性が低下し、焼結時、噴射された表面から電極が剥離される恐れがある。また、万一、エチルセルロースが30重量部未満で具備時、電気噴射を通じての電極印刷性が低下し得る。
また、ポリビニルブチラールおよびエチルセルロースは重量平均分子量が10万以下、他の例として、1万~10万であるものを使うことが好ましいが、これを通じて電気噴射に適合な粘度の具現が容易であり得る。万一、重量平均分子量が10万を超過するものを使用時、過度な粘度の上昇により電気噴射が難しくなり得る。
また、前記バインダー樹脂は導電性金属粉末100重量部に対して13重量部以下、より好ましくは10重量部以下、さらに好ましくは2~10重量部で含まれ得る。万一、バインダー樹脂が13重量部を超過する場合、焼結時に電極にクラックが発生したり、グリーンシートとともに焼結される場合において積層されたグリーンシート層間の分離を招く恐れがある。また、バインダー樹脂が2重量部未満の場合には電極組成物内金属粉末やセラミック粉末の沈降が発生したり分散性が阻害される恐れがあり、噴射後乾燥および焼結以前に噴射された表面から電極が剥離される恐れがある。
また、前記電極組成物は溶剤を含み、前記溶剤は電気噴射時に噴射溶液に採用可能でありながら、電気噴射される表面、例えばグリーンシートおよび前述した導電性金属粉末とセラミック粉末を侵害するなどの影響がなく、かつバインダー樹脂を溶解させることができる、公知の電極組成物に使われる溶剤の場合、制限なく選択することができる。一例として、ジヒドロターピネオール、ジヒドロターピネオールアセテート、ターピネオール、オクタンオール、n-パラフィン、デカノール、トリテカノール、ジブチルフタレート、酢酸ブチル、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、イソボルニルアセテート、イソボルニルプロピオネート、イソボルニルブチレート、イソボルニルイソブチレート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、エチルアセテート、ブチルアセテート、ヘキシルアセテートなどの有機溶媒を1種以上使うことができ、好ましくはジヒドロターピネオールおよびジヒドロターピネオールアセテートの混合溶剤またはジヒドロターピネオールアセテートおよびエチルアセテートの混合溶剤を使用できるなどの有機溶媒を1種以上使うことができ、好ましくはジヒドロターピネオールおよびジヒドロターピネオールアセテートの混合溶剤を使うことができる。
一方、本発明の一実施例による電気噴射用電極組成物は感光性電極組成物で具現され得る。このために、前記バインダー樹脂は感光性樹脂を含み、感光性電極組成物はモノマーおよび光開始剤をさらに含むことができる。
前記バインダー樹脂は感光性樹脂を含むが、感光性樹脂は感光性電極組成物内成分のバインダーの役割を担当して、乾燥された電極の結合力を維持させる機能および現像液に対する溶解性を付与する機能を遂行する。前記感光性樹脂は紫外線、電子線などの活性エネルギーの作用を受けて、分子間架橋によって硬化して硬化塗膜を形成したり分子間架橋が切れて現像液に溶解され得る。
前記感光性樹脂は感光性電極ペースト分野で通常的に使われる感光性樹脂である場合、制限なく使うことができる。また、ポジティブタイプ、またはネガティブタイプの感光性樹脂であり得る。一例として、前記感光性樹脂はアクリレート系、セルロース系、ノボラックアクリル系、水溶性ポリマー、ポリイミドまたはこの前駆体などの感光性樹脂組成物に使われる感光性バインダー樹脂を使うことができる。ただし、前記感光性樹脂は、好ましくはネガティブタイプのアクリレート系感光性バインダーであり得る。前記アクリレート系感光性バインダーとしては、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などのエチレン性不飽和結合やプロパルギル基などの感光性作用基を有する樹脂、例えば側鎖にエチレン性不飽和基を有するアクリル系共重合体、不飽和カルボキシル酸変性エポキシ樹脂またはそれに加えて多塩基酸無水物を付加した樹脂など、従来公知の各種感光性樹脂(感光性予備重合体)を使うことができる。具体的には、前記感光性樹脂はグリシジルメタクリレート(GMA)、メチルメタクリレート(MMA)、イソボルニルメタクリレート(IBOMA)、ベンジルメタクリレート、メタクリル酸(MMA)、アクリル酸(AA)およびスチレンモノマーのうち少なくとも2個の単量体が共重合されたアクリレート系共重合体を含むことができる。さらに具体的な一例として、前記感光性樹脂はグリシジルメタクリレート-メチルメタクリル酸共重合体、グリシジルメタクリレート-メチルメタクリル酸-メチルメタクリレート-イソボルニルメタクリレート共重合体、メチルメタクリレート-ベンジルメタクリレート-メタクリル酸共重合体であり得る。
また、本発明の一実施例に係る感光性樹脂はメタクリル酸、メチルメタクリレートおよびイソボルニルメタクリレートが共重合されたものであって、メタクリル酸が15.5~19.5モル%で含まれ、重量平均分子量が8000~15000であるアクリレート系共重合体を含むことができ、より好ましくはメチルメタクリレート25~40モル%、イソボルニルメタクリレートが残量で含まれた共重合体であり得、これを通じてより優秀な品質、解像力、感光性を有し残渣が防止された電極パターンを具現することが有利であり得る。
また、前記アクリレート系共重合体は酸価の調節のために、アクリレート系共重合体内カルボキシ官能基にエポキシまたはイソシアネート官能基を有する化合物が反応して導入されたものであり得る。この時、前記エポキシ基を有する化合物は、一例として末端にメチレン官能基、ビニル官能基およびアリル官能基のうち少なくとも一つの官能基を含むものであり得、具体的にはアリルグリシジルエーテルであり得る。また、前記イソシアネート官能基を有する化合物は、一例として2-アクリロイルオキシエチルイソシアネートであり得る。
また、前記酸価が調節されたアクリレート系共重合体は酸価が25~100mgKOH/gであり得、これを通じて優秀な感光性および現像性を発現することができる。
また、前記アクリレート系共重合体である感光性樹脂のガラス転移温度は20~150℃であり得る。
また、本発明の一実施例によると、前記感光性樹脂でアクリレート系感光性樹脂以外にポリイミドまたはこの前駆体が含まれ得る。この時、ポリイミドまたはこの前駆体の含量はアクリレート系樹脂100重量部に対して10~60重量部含まれ得、これを通じて本発明の目的を達成するのにより有利であり得る。
一方、前記感光性樹脂を含んだバインダー樹脂はポリビニルブチラール樹脂をさらに含むことができる。感光性樹脂のみからなるバインダー樹脂は、電気噴射される表面、一例として、グリーンシートとの付着力が悪いこともある。これにより、ポリビニルブチラール樹脂をさらに含むことができ、グリーンシートとより改善された密着力および付着性を達成することができる。前記ポリビニルブチラール樹脂はバインダー樹脂中に10~50重量%で含まれ得、万一、50重量%を超過して含む時には露光後現像時に残渣などの不良が増加する恐れがあり、10重量%未満で含有時には付着力改善効果が微小であり得る。この時、前記ポリビニルブチラール樹脂は、具現される電極組成物が低い粘度を維持しなければならないことを考慮して、好ましくは重量平均分子量が10万以下、他の一例として1万~10万であるものを使うことが好ましい。
また、前記モノマーは炭素二重結合を含有するものであって、紫外線や電子線などの活性エネルギーによって励起されたラジカルによって、二重結合が単一結合に変わりながら重合反応をして感光性電極組成物内の硬化構造を形成する役割を担当する。前記モノマーは感光性ペースト分野で通常的に使われるモノマーであれば特に制限されない。前記モノマーは一例として、2官能性、3官能性、4官能性のような多官能性モノマーであり得る。さらに具体的には、前記多官能性モノマーはトリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシレイテッドトリアクリレート、ペンタエリスリートールトリ-アクリレートまたはペンタエリスリートールテトラ-アクリレートのうち選択されたアクリルエステル系が使われ得るがこれに制限されるものではない。
また、前記モノマーは感光性樹脂100重量部に対して10~100重量部で含まれ得る。前記モノマーの含量が10重量部未満の場合には露光パターンの硬化密度が脆弱になり得、万一、100重量部を超過する場合にはパターン特性が低下し得、硬化後有機物残留による抵抗の上昇や積層されたグリーンシート層間の分離が発生する恐れがある。
本発明の一実施例によると、前述したモノマーと同様に、ラジカルによって硬化構造を形成する成分としてオリゴマーをさらに含むことができる。前記オリゴマーは感光性電極組成物に通常的に使われるオリゴマーは制限なく使われ得、一例として、分子量が1000以下であるアクリレートであり得る。前記オリゴマーは前述した感光性樹脂100重量部に対して10~100重量部で含まれ得るが、これに制限されるものではない。
また、前記光開始剤は紫外線や電子線などの活性エネルギー照射時にラジカルを発生させて化学反応を起こす化合物であって、感光性電極組成物分野で通常的に使われる光重合開始剤であれば特に制限されない。例えば、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、ベンゾイン系化合物、モノフェニルを含むトリアジン系化合物、オキシム系化合物、カルバゾール系化合物、ジケトン類化合物、スルホニウムボレート系化合物、ジアゾ系、非イミダゾール系化合物などを光開始剤として使うことができる。具体的には、前記光開始剤はベンゾフェノン、o-ベンゾイル安息香酸メチル、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ジクロロベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2’-ジエトキシアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン、p-t-ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2-メチルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、4-アジドベンザルアセトフェノン、2,6-ビス(p-アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、6-ビス(p-アジドベンジリデン)-4-メチルシクロヘキサノン、1-フェニル-1,2-ブタンジオン-2-(o-メトキシカルボニル)オキシム、1-フェニル-プロパンジオン-2-(o-エトキシカルボニル)オキシム、1-フェニル-プロパンジオン-2-(o-ベンゾイル)オキシム、1,3-ジフェニル-プロパントリオン-2-(o-エトキシカルボニル)オキシム、1-フェニル-3-エトキシ-プロパントリオン-2-(o-ベンゾイル)オキシム、
1,2-オクタンジオン、1-[4-(フェニルチオ)-2-(O-ベンゾイルオキシム)]、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-ホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド、ミヒラーケトン、2-メチル-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノ-1-プロパノン、ナフタレンスルポニルクロリド、キノリンスルポニルクロリド、N-フェニルチオアクリドン、4,4’-アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンゾチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、過酸化ベンゾインおよびエオシン、メチレンブルーなどの光還元性色素とアスコルビン酸、およびトリエタノールアミンからなる群から選択された1種以上が使われ得る。
前記光開始剤はバインダー樹脂100重量部に対して1~50重量部を含むことができる。万一、光開始剤の含量が1重量部未満の場合には露光部の硬化密度が減少する恐れがあり、現像工程で硬化塗膜が影響を受け得る。また、万一、光開始剤の含量が50重量部を超過する場合には乾燥塗膜の上部で光吸収が過剰となって目的とするパターンを形成することが困難であり得る。
一方、光開始剤とともにまたは光開始剤に代えて、アジド基盤の光架橋剤化合物、さらに具体的には、炭素数4~20である線形のアルキレン基の両末端に光架橋性作用基であるアジド基が置換された化合物を含むことができ、このような化合物は光開始剤なしにも架橋が可能であるため、光開始剤の含量を減らすことができる利点がある。この具体的な種類として、1,4-ジアジドブタン、1,5-ジアジドペンタン、1,6-ジアジドヘキサン、1,7-ジアジドヘプタン、1,8-ジアジドオクタン、1,10-ティアジドデカン、1,12-ジアジドドデカン、またはこれらの混合物であり得る。
また、前述した感光性樹脂を含むバインダー樹脂およびモノマー重量の総和は、導電性金属粉末100重量部に対して13重量部以下、より好ましくは10重量部以下、さらに好ましくは2~10重量部で含まれ得る。万一、バインダー樹脂が13重量部を超過する場合には焼結時に電極にクラックが発生したり、グリーンシートとともに焼結される場合において積層されたグリーンシート層間の分離を招く恐れがある。また、バインダー樹脂が2重量部未満の場合には電極組成物内金属粉末やセラミック粉末の沈降が発生したり分散性が阻害される恐れがあり、噴射後乾燥および焼結以前に噴射された表面から電極が剥離される恐れがある。
一方、前述した感光性樹脂を含むバインダー樹脂、モノマーおよび光開始剤の具体的な種類とこれらの含量は、電気噴射を通じての製造方法、積層セラミック部品の内部電極の用途、具現しようとする内部電極の厚さ、線幅、幅間距離、金属粉末とセラミック粉末の材質と粒径などを総和的に考慮して決定され得ることを明らかにする。
また、前述した電極組成物または感光性電極組成物は前述した成分の他にも、分散剤、可塑剤、レベリング剤、揺変性剤、スリップ剤、硬化促進剤などの添加剤をさらに含むことができ、前記添加剤は公知の電極組成物に含まれる添加剤の場合、制限なく使うことができるため、本発明はこれに対して具体的に限定しない。
一例として、前記分散剤は金属粉末とセラミック粉末の分散安定性を付与するために含まれるものであり、電極組成物に通常的に使われる分散剤であれば特に制限されない。前記分散剤は好ましくは、オレイン酸、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、プロピレングリコールエステル、シュガーエステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アミンオキシドおよびポリ12-ヒドロキシステアリン酸からなる群から選択された1種以上が使われ得る。
一方、前記分散剤などを含む添加剤はバインダー樹脂100重量部に対して10~50重量部で含まれ得る。万一、添加剤が10重量部未満で具備時、添加剤を通じての目的とする効果を達成することが困難であり得る。また、50重量部を超過時、電極組成物の導電性、噴射後具現された乾燥電極および/または焼結電極の厚さ均一性などの物性が低下する恐れがある。
また、前述した成分を含有した電極組成物は粘度が50~150cps、より好ましくは70~100cpsであり得、これを通じて電気噴射に適合であり、電気噴射された後超薄膜の乾燥電極を具現するのに有利である。万一、粘度が50cps未満の場合には分散された導電性金属粉末およびセラミック粉末の沈殿が速やかに発生し得、分散性が悪化する恐れがある。また、万一、粘度が150cpsを超過時、電気噴射を通じて細かく厚さを制御することが困難であり得、薄い厚さの電極を製造することが困難であり得る。一方、ここで粘度は温度25℃、相対湿度65%、10rpmの条件でISO 554に基づいてブルックフィールド回転型粘度計LVで測定した結果である。
一方、前述した電極組成物は導電性金属粉末、セラミック粉末、バインダー樹脂および溶剤を混合した後、導電性金属粉末とセラミック粉末を分散させて具現され得る。この時、混合および分散時に微細化された粉末によって多くの熱が発生するため、高圧分散装置やビーズミルなどを利用して混合および分散させることがさらに有利であり得る。また、電極組成物は電気噴射装置内部に移送されてノズルを通じて噴射される前まで最大限の分散状態を維持した方が良く、このために電気噴射装置内噴射溶液タンク内には分散状態を継続して維持させることができる撹拌装置をさらに含むことができ、前記撹拌装置はインペラーなどの公知の撹拌装置であり得るので、本発明はこれに対して特に限定しない。
前述した電極組成物は通常の電気噴射装置を通じて被噴射面、例えばセラミックグリーンシート上に所定の電極パターンを有するように噴射された後、乾燥および焼結工程を経て電極として具現され得る。この時、乾燥時電極の平均厚さは1μm以下となるように具現され得、焼結後平均厚さは一例として0.3~1.0μm以下で具現され得る。
また、電極が形成されたパターンに塗布されて乾燥された電極の電極面は、未塗布された領域が存在しない連続した電極面を有することができる。また、大面積化が可能であるため、一例として20cm×20cm以上の面積を有するセラミックグリーンシート上に電気噴射を通じて乾燥された連続した電極面の面積がセラミックグリーンシート面積の70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上の面積となるように形成させることができる。
また、好ましくは乾燥された電極に対する厚さが測定された連続した電極面を、重ならない互いに異なる5つの領域に分けた後、各領域に対して測定された5個の平均厚さに対する平均値およびこの標準偏差を利用した下記の式1による厚さ均一度が10%以内、より好ましくは5%以内、より好ましくは3%以内であり得る。ここで厚さ均一度(%)は各領域の平均厚さに対する偏差がないほど、すなわち標準偏差が0に近いほど厚さ均一度が優秀であることを意味する。
[式1]
厚さ均一度(%)=[(5つの領域の平均厚さに対する標準偏差(nm))/(5つの領域の平均厚さに対する平均値(nm))]×100
一方、本発明で定義する乾燥電極の平均厚さや焼結電極の平均厚さは、アルファステップとして知られている厚さ測定法によって測定したものであり得、当該方法で厚さを測定する公知の測定装置は厚さ測定に制限なく使われ得る。
一方、電気噴射用感光性電極組成物に電気噴射された後、焼結前に公知の露光および現像条件に基づいて目的とする電極パターンを具現できる。一例として、電気噴射後露光および現像条件として、電気噴射後の乾燥温度が50~70℃、UV露光量は100mJ~700mJであり得る。また、現像液は一例として、NaCO溶液を使うことができ、この時、濃度は0.1~4重量%濃度であるものを使うことができる。また、現像時間は20~100秒であり得る。
[発明の実施のための形態]
下記の実施例を通じて本発明をさらに具体的に説明することにするが、下記の実施例が本発明の範囲を制限するものではなく、これは本発明の理解を助けるためのものと解釈されるべきである。
<実施例1>
乾燥式プラズマを通じて平均粒径が438nmのニッケル粉末を製造した。以後、準備されたニッケル粉末を遠心分離法を通じての湿式分級を通じて平均粒径が147.1nmであり、平均粒径の2倍以上の粒径を有する粒子が全体ニッケル粉末の15%、平均粒径の0.5倍以下の粒径を有する粒子が全体ニッケル粉末の18%である粒度分布を有する導電性金属粉末を準備した。
また、セラミック粉末として平均粒径が155nmでありBaTiOであるセラミック粉末を準備した後、これを遠心分離法を通じての湿式分級を通じて平均粒径が65.8nmであり、平均粒径の2倍以上の粒径を有する粒子が全体セラミック粉末の10%、平均粒径の0.5倍以下の粒径を有する粒子が全体セラミック粉末の9%である粒度分布を有するセラミック粉末を準備した。
以後、溶剤として、ジヒドロターピネオールアセテートおよびエチルアセテートを1:1の重量比で混合された混合溶媒に前述した粒度が調節されたニッケルである導電性金属粉末、セラミック粉末、重量平均分子量が約70,000であるポリビニルブチラール100重量部に対して重量平均分子量が40,000であるエチルセルロースを45重量部が混合されたバインダー樹脂を混合した。具体的には、導電性金属粉末100重量部に対してセラミック粉末が6.8重量部、バインダー樹脂が8重量部となるように混合するものの、全体組成物で導電性金属粉末の重量が25重量%となるように混合して25℃温度で粘度が80cpsである下記の表1のような電気噴射用電極組成物を製造した。
この時、製造された電気噴射用電極組成物の粘度は、温度25℃相対湿度65%および10rpmの条件でISO 554に基づいてブルックフィールド回転型粘度計LVで測定された結果である。
<実施例2~14>
実施例1と同一に実施して製造するものの、導電性金属粉末の含量、平均粒径、粒度分布、セラミック粉末の含量、平均粒径、および/または電極組成物の粘度を下記の表1または表2のように変更して電気噴射用電極組成物を製造した。
この時、使われたセラミック粉末は平均粒径の2倍以上の粒径を有する粒子が全体セラミック粉末の10%以内、平均粒径の0.5倍以下の粒径を有する粒子が全体セラミック粉末の10%以内となる粒度分布を有するように湿式分級を通じて粒度が調節されたセラミック粉末を使った。
<比較例1>
実施例1と同一に実施して製造するものの、導電性金属粉末の平均粒径を下記の表1のように変更して電気噴射用電極組成物を製造した。
<実験例1>
チタン酸バリウムであるセラミック成分100重量部にポリビニルブチラールバインダー樹脂を10重量部含み、溶剤としてブチルカルビトールアセテート(butyl carbitol acetate)が混合されて製造された粘度300cpsであるセラミックスラリーで製造された厚さ5μmのセラミックグリーンシートを準備した。前記セラミックグリーンシート上に実施例および比較例に係る電気噴射用電極組成物を18℃、相対湿度30%である条件で電気噴射装置を利用して吐出速度(Hole当たり3ml/min)でノズルとセラミックグリーンシート面間の距離であるエアーギャップが24cm、印加される電圧が70kVである条件で乾燥時厚さが1μm以内、隣接した電極間の距離が200μm以下となるように電気噴射させた後、100℃10分の間乾燥した後に乾燥された状態の電極パターンを具現した。
また、電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを大気雰囲気下で1000℃で2時間の間焼結させて焼結状態の電極パターンを具現した。
以後、乾燥された状態の電極パターンまたは焼結された状態の電極パターンに対して下記の物性を測定し、その結果を下記の表1または表2に示した。
1.平均厚さおよび厚さ均一性
平均厚さは触針式表面段差測定機であるアルファ-ステップ(Dektak 150、Bruker)を利用して測定した。
また、測定された電極面を重ならない任意の同一面積の5つの領域に分けた後、5つの領域にそれぞれに対する平均厚さを測定後、5つの電極領域に対する厚さ平均値およびこれに対する標準偏差を計算して下記の式1による厚さ均一度を計算した。
[式1]
厚さ均一度(%)=[(5つの領域の平均厚さに対する標準偏差(nm))/(5つの領域の平均厚さに対する平均値(nm))]×100
2.連続電極面形成性
乾燥電極パターンを光学顕微鏡で観察して電極物質が形成されていない部分の個数をカウンティングして面積を測定し、下記の基準にしたがって0~5点で評価した。
-電極が形成されていない部分が存在しない場合、5点
-電極が形成されていない部分の個数が1~2個および電極が形成されていない部分の面積が観察した電極全体面積の2%以内:4点
-電極が形成されていない部分の個数が2個超過5個以内および電極未形成面積が観察した電極全体面積の5%以内:3点
-電極が形成されていない部分の個数が5個超過10個以内および電極未形成面積が観察した電極全体面積の5%超過~10%以内:2点
-電極が形成されていない部分の個数が10個超過20個以内および電極未形成面積が観察した電極全体面積の5%超過~15%以内:1点
電極が形成されていない部分の個数が20個超過および電極未形成面積が観察した電極全体面積の15%超過:0点
・ 焼結電極の相対的収縮特性および厚さ均一性
製造された焼結電極パターンに対して収縮率を測定し、実施例4の収縮率値を100として他の実施例の収縮程度を相対的な百分率で示した。
この時、収縮率は乾燥された電極の平均厚さと焼結された電極の平均厚さを測定して下記の式2で計算した値を収縮率とした。
[式2]
収縮率(%)=(焼結後電極平均厚さ(nm)/乾燥後電極平均厚さ(nm))×100
また、厚さ均一性は厚さが測定された電極面を重なっていない任意の5つの領域に分けた後、5つの領域にそれぞれに対する平均厚さを測定後、5つの電極領域に対する厚さ平均値およびこれに対する標準偏差を計算して前述した式1にしたがって厚さ均一度を計算した。
下記の表1および表2で「比率A」および「比率B」は、それぞれ導電性金属粉末の全体個数のうち導電性金属粉末平均粒径の2倍以上の粒径を有する粒子の比率および平均粒径の0.5倍以下の粒径を有する粒子の比率を意味する。また、「比率C」とは、セラミック粉末の平均粒径を導電性金属粉末の平均粒径で割った値を意味する。また、導電性金属粉末の含量は電気噴射用電極組成物の全体重量を基準とした含量比率であり、セラミック粉末の含量は導電性金属粉末100重量部を基準とした含量である。
表1および表2を通じて分かるように、
平均粒径が150nmを超過する導電性金属粉末を含有した比較例1に係る電極組成物の場合、乾燥電極の平均厚さが1.0μm以内であるが、厚さ均一度が28.40%と非常に悪いため、乾燥電極厚さのうち最大厚さが1.0μmを超過することが分かる。
また、実施例のうち平均粒径が150nm以内である導電性金属粉末を含有した実施例1および実施例2の場合、電気噴射後形成した乾燥電極の最大厚さが1.0μm以下であったが、実施例2の場合、平均粒径の2倍以上の粒径を有する粒子が導電性金属粉末の26%に達して粗大粒子数が多く、これによる導電性金属粉末の沈降速度が速いため、電気噴射時に噴射される溶液に導電性金属粉末が不均一に噴射されることによって連続電極面形成性が実施例1に比べて大きく低下したことが分かる。
一方、導電性金属粉末の平均粒径が100nm以下となるように具備した実施例3および実施例4の場合、同一条件で電気噴射時に具現される乾燥電極の平均厚さが実施例1に対比してさらに薄く具現されながら、乾燥電極の厚さ均一度と連続電極面形成性が増加することが分かる。
ただし、実施例3に係る電極組成物に比べ、実施例4に係る電極組成物は導電性金属粉末の平均粒径対比2倍以上となる粒子の比率がさらに減って、電気噴射時に噴射される導電性金属粉末の含量均一性が増加し、導電性金属粉末の平均粒径対比セラミック粉末の平均粒径がさらに調節されるように混合されることによって、乾燥電極の厚さ均一性、連続電極面形成性および焼結された電極の収縮特性と厚さ均一性が非常に優秀に具現されたことが分かる。
また、導電性金属粉末の平均粒径に比べ、0.1倍未満の平均粒径を有するセラミック粉末を混合した実施例6は乾燥電極の厚さ均一性が実施例4に対比して低下し、焼結電極の収縮特性および厚さ均一性が低下したことが分かる。また、導電性金属粉末の平均粒径に比べ、0.5倍を越える平均粒径を有するセラミック粉末を混合した実施例7の場合は焼結電極の収縮特性の低下が大きく発生したことが分かる。
また、導電性金属粉末の含量が30重量%を超過時、電気噴射組成物の高くなった電気伝導度が電気噴射に影響を及ぼして連続電極面形成性が実施例4に比べて低下し、乾燥電極の厚さ均一性も低くなったことが分かる。
また、導電性金属粉末の含量が10重量%未満で含まれた実施例10の場合にも実施例9に比べて連続電極面形成性および乾燥厚さの均一度が低下したことが分かる。
一方、セラミック粉末の含量に関連して好ましい範囲を超過して含有した実施例12は、焼結電極の収縮が実施例4に比べて大きく増加し、好ましい範囲未満で含有した実施例14は電気伝導度低下の効果が微小であるため、具現された乾燥電極の厚さ均一度が低下したことが分かる。
<実施例15>
実施例1と同一に実施して製造するものの、感光性電気噴射用電極組成物として具現するために、溶剤としてジヒドロターピネオールおよびジヒドロターピネオールアセテートが1:1の重量比で混合された混合溶媒に実施例1で粒度が調節されたニッケルである導電性金属粉末およびセラミック粉末を投入し、感光性樹脂として重量平均分子量が約10,000でありメタクリル酸19.5モル%、メチルメタクリレート38.5モル%およびイソボルニルメタクリレートが42モル%が共重合されたアクリレート系共重合体75重量%およびポリビニルブチラール樹脂25重量%を含むバインダー樹脂、感光性樹脂100重量部に対して多官能性モノマーとしてペンタエリスリートールトリ-アクリレート13重量部および光開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(Azobisisobutyronitrile)を混合し、具体的には導電性金属粉末100重量部に対してセラミック粉末が6.8重量部、バインダー樹脂および多官能性モノマーの重量の総和が8重量部、感光性樹脂100重量部に対して光開始剤1重量部となるように混合するものの、全体組成物で導電性金属粉末の重量が25重量%となるように混合して25℃温度で粘度が80cpsである下記の表3のような電気噴射用電極組成物を製造した。
この時、製造された電気噴射用電極組成物の粘度は、温度25相対湿度65%および回転速度10rpmの条件でISO 554に基づいてブルックフィールド回転型粘度計LVで測定された結果である。
<実施例16~28>
実施例15と同一に実施して製造するものの、導電性金属粉末の含量、平均粒径、粒度分布、セラミック粉末の含量、平均粒径、および/または電極組成物の粘度を下記の表3または表4のように変更して電気噴射用電極組成物を製造した。
この時、使われたセラミック粉末は平均粒径の2倍以上の粒径を有する粒子が全体セラミック粉末の10%以内、平均粒径の0.5倍以下の粒径を有する粒子が全体セラミック粉末の10%以内となる粒度分布を有するように湿式分級を通じて粒度が調節されたセラミック粉末を使った。
<比較例2>
実施例15と同一に実施して製造するものの、導電性金属粉末の平均粒径を下記の表3のように変更して電気噴射用電極組成物を製造した。
<実験例2>
実験例1で使われたセラミックグリーンシート上に実施例15~28および比較例2に係る電気噴射用感光性電極組成物を18℃、相対湿度30%である条件で電気噴射装置を利用して吐出速度(Hole当たり3ml/min)の速度でノズルとセラミックグリーンシート面間の距離であるエアーギャップが24cm、印加される電圧が70kVである条件で乾燥時厚さが1μm以内となるように電気噴射させた後、65℃10分の間乾燥した後に乾燥された状態の感光性電極層を具現した。
以後、所定の電極ラインパターンを有するようにマスクを前記感光性電極層上に位置させた後、UVを550mJ強度で露光させ、3重量%NaCO溶液である現像液を通じて30秒間現像を進行して電極パターンを具現した。以後、電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを大気雰囲気下で1000℃で2時間の間焼結させて焼結状態の電極パターンを具現した。
以後、乾燥された状態の感光性電極層、露光後現像された電極パターンまたは焼結された電極パターンに対して下記の物性を測定してその結果を下記の表3または表4に示した。
この時、(1)平均厚さおよび厚さ均一性、(2)乾燥された感光性電極層に対する連続電極面形成性および(3)焼結電極の相対的収縮特性および厚さ均一性の評価方法は実験例1と同一に遂行した。
・ アンダーカット比率
露光後現像された電極パターンに対して、任意の10個の地点に対して断面を切った後、SEM写真を撮影して各地点別電極断面の上部幅と下部幅をそれぞれ測定した後、上部幅に対する下部幅の百分率(下部幅(μm)×100/上部幅(μm))の各地点のアンダーカット比率を計算した後、10個の地点のアンダーカット比率の平均値を計算した。アンダーカット比率が100%に近いほど電極の下部側まで露光がよくなされた優秀な品質の電極が具現されたものと評価することができる。
また、下記の表3および表4で「比率A」および「比率B」は、それぞれ導電性金属粉末の全体個数のうち導電性金属粉末平均粒径の2倍以上の粒径を有する粒子の比率および平均粒径の0.5倍以下の粒径を有する粒子の比率を意味する。また、「比率C」とは、セラミック粉末の平均粒径を導電性金属粉末の平均粒径で割った値を意味する。また、導電性金属粉末の含量は感光性電気噴射用電極組成物の全体重量を基準とする含量比率であり、セラミック粉末の含量は導電性金属粉末100重量部を基準とする含量である。
表3および表4を通じて分かるように、
平均粒径が150nmを超過する導電性金属粉末を含有した比較例2に係る電極組成物の場合、乾燥電極の平均厚さが1.0μm以内であるが、厚さ均一度が28.40%と非常に悪いことによって乾燥電極厚さのうち最大厚さが1.0μmを超過することが分かる。
また、実施例のうち平均粒径が150nm以内である導電性金属粉末を含有した実施例15および実施例16の場合、電気噴射後形成した乾燥電極の最大厚さが1.0μm以下であったが、実施例16の場合、平均粒径の2倍以上の粒径を有する粒子が導電性金属粉末の26%に達して粗大粒子数が多く、これによる導電性金属粉末の沈降速度が速いため電気噴射時に噴射される溶液に導電性金属粉末が不均一に噴射されることによって連続電極面形成性が実施例15に比べて大きく低下したことが分かる。また、電極下部側に露光が正しくなされなかったためアンダーカットが深化して具現された電極の品質が低下したことが分かる。
一方、導電性金属粉末の平均粒径が100nm以下となるように具備した実施例17および実施例18の場合、同一条件で電気噴射時に具現される乾燥電極の平均厚さが実施例1に対比してさらに薄く具現されながら乾燥電極の厚さ均一度と連続電極面形成性が増加することが分かる。
ただし、実施例17に係る電極組成物に比べ、実施例18に係る電極組成物は導電性金属粉末の平均粒径対比2倍以上となる粒子の比率がさらに減って電気噴射時に噴射される導電性金属粉末の含量均一性が増加し、導電性金属粉末の平均粒径対比セラミック粉末の平均粒径がさらに調節されるように混合されることによって乾燥電極の厚さ均一性、連続電極面形成性および焼結された電極の収縮特性と厚さ均一性が非常に優秀に具現されたことが分かる。
また、導電性金属粉末の平均粒径に比べ、0.1倍未満の平均粒径を有するセラミック粉末を混合した実施例20は乾燥電極の厚さ均一性が実施例18に対比して低下し、焼結電極の収縮特性および厚さ均一性が低下したことが分かる。また、導電性金属粉末の平均粒径に比べて0.5倍を越える平均粒径を有するセラミック粉末を混合した実施例21の場合、焼結電極の収縮特性の低下が大きく発生したことが分かる。
また、導電性金属粉末の含量が30重量%を超過時、電気噴射組成物の高くなった電気伝導度が電気噴射に影響を及ぼして連続電極面形成性が実施例18に比べて低下し、乾燥電極の厚さ均一性も低くなったことが分かる。また、電極下部側の露光が正しくなされなかったためアンダーカットが深化したことが分かる。
また、導電性金属粉末の含量が10重量%未満で含まれた実施例24の場合にも実施例23に比べて連続電極面形成性および乾燥厚さの均一度が低下したことが分かる。
一方、セラミック粉末の含量に関連して好ましい範囲を超過して含有した実施例26は、焼結電極の収縮が実施例18に比べて大きく増加し、好ましい範囲未満で含有した実施例28は電気伝導度低下の効果が微小であるため、具現された乾燥電極の厚さ均一度が実施例27に比べて低下したことが分かる。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明の思想は本明細書に提示される実施例に制限されず、本発明の思想を理解する当業者は同じ思想の範囲内で、構成要素の付加、変更、削除、追加などによって他の実施例を容易に提案できるであろうが、これもまた本発明の思想範囲内に入ると言える。

Claims (18)

  1. 乾燥時の平均厚さが1.0μm以下である電極を具現するための電気噴射用電極組成物であって、平均粒径が150nm以下である導電性金属粉末、セラミック粉末、バインダー樹脂および溶剤を含む、電気噴射用電極組成物。
  2. 積層セラミック部品の内部電極を具現するための電極組成物である、請求項1に記載の電気噴射用電極組成物。
  3. 前記導電性金属粉末は平均粒径が80nm以下である、請求項1に記載の電気噴射用電極組成物。
  4. 前記導電性金属粉末は平均粒径の2倍以上の粒径を有する粒子の数が全体導電性金属粉末個数の20%以下であり、平均粒径の0.5倍以下の粒径を有する粒子の数が全体導電性金属粉末個数の20%以下である、請求項1に記載の電気噴射用電極組成物。
  5. 前記導電性金属粉末はNi、Mn、Cr、Al、Ag、Cu、Pd、W、MoおよびCoからなる群から選択された1種の金属、これらのうち少なくとも1種を含む合金、およびこれらのうち少なくとも2種を含む混合金属のうちいずれか一つ以上を含む、請求項1に記載の電気噴射用電極組成物。
  6. 前記セラミック粉末は導電性金属粉末平均粒径の0.1~0.5倍の平均粒径を有する、請求項1に記載の電気噴射用電極組成物。
  7. 前記セラミック粉末はチタニア、アルミナ、シリカ、コージライト、ムライト、スピネル、チタン酸バリウム、カルシウムジルコニアおよびジルコニアからなる群から選択される少なくとも1種以上のセラミック粉末を含む、請求項1に記載の電気噴射用電極組成物。
  8. 前記導電性金属粉末は全体重量基準10~30重量%で備えられる、請求項1に記載の電気噴射用電極組成物。
  9. 前記セラミック粉末は導電性金属粉末100重量部に対して4~10重量部で含まれる、請求項1に記載の電気噴射用電極組成物。
  10. 前記バインダー樹脂は導電性金属粉末100重量部に対して2~13重量部で含まれる、請求項1に記載の電気噴射用電極組成物。
  11. 前記バインダー樹脂はポリビニルブチラール100重量部に対してエチルセルロースを30~60重量部で含む、請求項1に記載の電気噴射用電極組成物。
  12. バインダー樹脂として感光性樹脂を含み、モノマーおよび光開始剤をさらに含む、請求項1に記載の電気噴射用電極組成物。
  13. 前記バインダー樹脂およびモノマーの重量の総和は導電性金属粉末100重量部に対して2~13重量部で含まれる、請求項12に記載の電気噴射用電極組成物。
  14. 前記セラミック粉末は平均粒径が45nm以下である、請求項1に記載の電気噴射用電極組成物。
  15. 25℃で粘度が50~150cpsである、請求項1に記載の電気噴射用電極組成物。
  16. 請求項1~請求項15のいずれか一項に記載された電気噴射用電極組成物が所定の領域上に電気噴射された後に乾燥された電極であって、平均厚さが1.0μm以下である、電気噴射電極。
  17. 厚さ均一度が10%以下である、請求項16に記載の電気噴射電極。
  18. 請求項16に記載された電気噴射電極が焼結された内部電極;を含む、積層セラミック部品。
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