JP2024505715A - 1,4-オキサゼパンを含む縮合環誘導体 - Google Patents

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Abstract

一連の1,4-オキサゼパンを含む縮合環誘導体及びその製造方法に関し、具体的には式(II)で表される化合物及びその薬学的に許容される塩に関する。【化1】JPEG2024505715000141.jpg5299

Description

本出願は以下の優先権を主張する:
CN202110164857.7、2021年02月05日;
CN202111138395.8、2021年09月27日。
本発明は、一連の1,4-オキサゼパンを含む縮合環誘導体及びその製造方法に関し、具体的には式(II)で表される化合物及びその薬学的に許容される塩に関する。
ジペプチジルペプチダーゼ1(Dipeptidyl peptidase 1、DPP1)はカテプシンCとしても知られ、肺、腎臓、肝臓、脾臓などの組織で高発現している。DPP1はリソソームシステインプロテアーゼの一種であり、4つの同一のサブユニットから構成される四量体であり、各サブユニットは重鎖、軽鎖、及び排他的ドメインから構成される(Turk, D.et.al. EMBO J. 2001, 20, 6570-6582.)。DPP1の主な生理学的役割は、骨髄内でN末端ジペプチドを切断することによって炎症促進性好中球セリンプロテアーゼ(NSPs、好中球エラスターゼ、プロテイナーゼ3及びカテプシンGを含む)を活性化することである。NSPsは炎症調節に密接に関連し、さまざまなサイトカインを活性化でき、病原性微生物の排除に重要な役割を果たしている。研究によると、慢性閉塞性肺疾患(COPD)又は気管支拡張症などの疾患の患者の気道には、大量の持続的な炎症反応とNSPsの過剰な活性化が見られ、これにより肺のエラスチンなどが分解され、さらに肺組織の損傷と気管支壁組織の破壊が引き起こされる(Christine T. N. Pham, Nat. Rev. Immunol. 2006, 6, 541-550)。DPP1阻害剤は、炎症促進性好中球プロテアーゼの活性化を根本的に阻害することにより、気道内の好中球によって引き起こされる炎症反応と気道損傷を阻害することができる。
現在、DPP1阻害剤として薬物はまだ市販されておらず、ブレンソカチブ(Brensocatib、INS1007、別名AZD7986)は臨床研究が最も急速に進んでいる薬物であり、気管支拡張症を対象とした第II相臨床試験は主要評価項目に達し、現在第III相臨床試験が進行中である。さらに、慢性閉塞性肺疾患の治療のためのAZD7986は第II相臨床研究中である。従って、DPP1阻害剤の開発には幅広い市場の展望がある。
本発明は、式(II)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
ただし、
Zは、N及びCから選択され、
構造単位

から選択され、ここで、前記構造単位

から選択され、
は、それぞれ独立して単結合及び二重結合から選択され、ここで、

が二重結合から選択される場合、Rは存在せず、
Tは、それぞれ独立してN及びCRから選択され、
各Rは、それぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、-OH、-NH、-CN及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
は、H、F、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH、-CN、C1-3アルキル及び5~6員ヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキル及び5~6員ヘテロシクロアルキルは、それぞれ独立して1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
は、H、F、Cl、Br、I、-OH、-NH、-CN及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
は、H、F、Cl、Br、I、-OH、-NH、-CN及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
は、H、F、Cl、Br、I、-OH、-NH、-CN及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
は、H、F、Cl、Br、I、-OH、-NH、-CN及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH、-CN及びC1-3アルキルから選択され、
は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
nは、1、2、3及び4から選択され、
前記5~6員ヘテロシクロアルキルは、-O-、-NH-、-S-及び-N-から独立して選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子又はヘテロ原子団を含む。
本発明は、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
ただし、

は、単結合及び二重結合から選択され、
構造単位

から選択され、
Tは、N及びCRから選択され、
は、H、F、Cl、Br、I、-OH、-NH、-CN及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3又は個のRにより任意選択で置換され、
は、H及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
は、H及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
は、H及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
は、H及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
nは、1、2、3及び4から選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、上記化合物は、式(II’)で表される構造を有する。
ただし、構造単位

、Z、R、R、R及びnは、本発明に定義された通りであり、
「*」及び「#」の付いた炭素原子はキラル炭素原子であり、(R)又は(S)単一エナンチオマーの形態又は一つのエナンチオマーに富む形態で存在する。
本発明のいくつかの実施形態において、上記化合物は、式(I’)で表される構造を有する。
ただし、構造単位

、R、R及びnは、本発明に定義された通りであり、
「*」及び「#」の付いた炭素原子はキラル炭素原子であり、(R)又は(S)単一エナンチオマーの形態又は一つのエナンチオマーに富む形態で存在する。
本発明のいくつかの実施形態において、上記R、R、R及びRは、それぞれ独立してF、Cl及びBrから選択され、他の変数は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記Rは、F、Cl、Br及び-CHから選択され、他の変数は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記Rは、H、F、Cl及び-CHから選択され、他の変数は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記Rは、H及びFから選択され、他の変数は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記Rは、H、-CH

から選択され、ここで、前記-CH

は、それぞれ独立して1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、R及び他の変数は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記Rは、H、-CH
から選択され、他の変数は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記Rは、H及び-CHから選択され、他の変数は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記Rは、H、F、Cl及びBrから選択され、他の変数は本発明に定義された通りである。本発明のいくつかの実施形態において、上記Rは、Hから選択され、他の変数は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記Rは、Hから選択され、他の変数は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記Rは、H及び-CHから選択され、他の変数は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記Rは、H、F、Cl及びBrから選択され、他の変数は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記構造単位


から選択され、R、R、R、R及びR及び他の変数は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記構造単位

から選択され、R、R、R、R及びR及び他の変数は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記構造単位

から選択され、他の変数は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記化合物は、式(II-1)で表される構造を有する。
ただし、構造単位

、R、R、R及びnは、本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記化合物は、式(II’-1)で表される構造を有する。
ただし、構造単位

、R、R、R及びnは、本発明に定義された通りであり、
「*」及び「#」の付いた炭素原子はキラル炭素原子であり、(R)又は(S)単一エナンチオマーの形態又は一つのエナンチオマーに富む形態で存在する。
本発明のいくつかの実施形態において、上記化合物は式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩である。
ただし、
構造単位

から選択され、

は、それぞれ独立して単結合及び二重結合から選択され、ここで、

が二重結合から選択される場合、Rは存在せず、
T、R、R、R、R及びnは、本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記化合物は、(I-1)、(I-2)又は(I-3)で表される構造を有する。
ただし、T、R、R、R、R及びnは、本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記化合物は、式(I-1A)、(I-1B)、(I-2A)、(I-2B)又は(I-3A)で表される構造を有する。
ただし、T、R、R、R及びRは、本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記化合物は、式(I’-1A)、(I’-1B)、(I’-2A)、(I’-2B)又は(I’-3A)で表される構造を有する。
ただし、T、R、R、R及びRは、本発明に定義された通りであり、
「*」及び「#」の付いた炭素原子はキラル炭素原子であり、(R)又は(S)単一エナンチオマーの形態又は一つのエナンチオマーに富む形態で存在する。
本発明のいくつかの実施形態において、上記化合物は、式(I’-1A-1)、(I’-1B-1)、(I’-2A-1)、(I’-2B-1)又は(I’-3A-1)で表される構造を有する。
ただし、T、R、R、R及びRは、本発明に定義された通りであり、
本発明の更なるいくつかの実施形態は、上記各変数の任意の組み合わせによって形成される。
本発明は、下記式の化合物又はその薬学的に許容される塩をさらに提供する。
本発明は、下記式の化合物又はその薬学的に許容される塩をさらに提供する。
本発明により提供される化合物は、酵素レベル及び細胞レベルでDPP1に対して有意な阻害活性を有し、ラット及びマウスにおける経口曝露量が高く、薬物動態特性が良好であり、骨髄内での分布能が強く、ラット骨髄の好中球エラスターゼの活性を有意著に阻害することができる。
定義と説明
別途に説明しない限り、本明細書で使用される以下の用語及び語句は、以下の意味を有するものとする。特定の用語や語句は、特に定義されていない場合、不確定又は不明瞭であるとみなされるべきではなく、通常の意味に従って理解されるべきである。本明細書に商品名が記載されている場合、対応する商品名又はその有効成分を指すことを意図している。
本明細書で使用される「薬学的に許容される」という用語は、それらの化合物、材料、組成物及び/又は剤形について、健全な医学的判断の範囲内にあり、ヒト及び動物の組織と接触して使用するのに適し、過度の毒性、刺激性、アレルギー反応又はほかの問題又は合併症があまりなく、合理的な利益/リスク比に見合ったことを指す。
「薬学的に許容される塩」という用語は、本発明で見出される特定の置換基を有する化合物と比較的毒性のない酸又は塩基とから製造される本発明の化合物の塩を指す。本発明の化合物が比較的酸性の官能基を含む場合、塩基付加塩は、純粋な溶液又は適切な不活性溶媒中でそのような化合物を十分量の塩基と接触させることによって得ることができる。薬学的に許容される塩基付加塩としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミン若しくはマグネシウム塩或いは類似の塩が含まれる。本発明の化合物が比較的塩基性の官能基を含む場合、酸付加塩は、純粋な溶液又は適切な不活性溶媒中でそのような化合物を十分量の酸と接触させることによって得ることができる。薬学的に許容される酸付加塩の実例としては、無機酸塩及び有機酸塩、さらにアミノ酸(例えばアルギニンなど)の塩、及びグルクロン酸などの有機酸の塩が含まれ、前記無機酸は、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸水素イオン、リン酸、リン酸一水素イオン、リン酸二水素イオン、硫酸、硫酸水素イオン、ヨウ化水素酸、亜リン酸などを含み、前記有機酸は、例えば酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、酒石酸及びメタンスルホン酸などの類似の酸を含む。本発明の一部の特定の化合物は、塩基性官能基と酸性官能基の両方を含むため、塩基付加塩又は酸付加塩のいずれかに変換することができる。
本発明の薬学的に許容される塩は、酸基又は塩基を含む親化合物から通常の方法によって合成することができる。一般に、このような塩は、これらの化合物の遊離酸又は遊離塩基の形態を、水又は有機溶媒又は両方の混合物中で化学量論量の適切な塩基又は酸と反応させることによって製造される。
本発明の化合物は、特定の幾何異性体又は立体異性体の形態で存在することができる。本発明によって想定される全てのこのような化合物は、シス及びトランス異性体、(-)-及び(+)-エナンチオマー、(R)-及び(S)-エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)-異性体、(L)-異性体、及びそれらのラセミ混合物並びに他の混合物、例えばエナンチオマー又はジアステレオマーに富む混合物を含み、これらの混合物はすべて本発明の範囲内にある。追加の不斉炭素原子は、アルキルなどの置換基に存在してもよい。これらの異性体、及びそれらの混合物は、すべて本発明の範囲内に含まれる。
別途に説明しない限り、「エナンチオマー」又は「光学異性体」という用語は、互いに鏡像である立体異性体を指す。
別途に説明しない限り、「シス-トランス異性体」又は「幾何異性体」という用語は、二重結合又は環を形成する炭素原子の単結合が自由に回転できないことによるものである。
別途に説明しない限り、「ジアステレオマー」という用語は、分子が二つ又は複数のキラル中心を有し、かつ分子同士が非鏡像である立体異性体を指す。
別途に説明しない限り、「(+)」は右旋性を意味し、「(-)」は左旋性を意味し、「(±)」はラセミ体を意味する。
本発明の化合物は特異的に存在し得る。別途に説明しない限り、「互変異性体」又は「互変異性体の形態」という用語は、異なる官能基の異性体が室温で動的平衡にあり、急速に相互変換可能であることを指す。互変異性体が可能であれば(例えば、溶液中で)、互変異性体の化学的平衡を達成することができる。例えば、プロトン互変異性体(proton tautomer)(プロトトロピック互変異性体とも呼ばれる)には、ケト-エノール異性化及びイミン-エノール異性化など、プロトンの移動を介した相互変換が含まれる。原子価互変異性体(valence tautomer)は、一部の結合電子の再結合による相互変換を含む。中では、ケト-エノール互変異性化の具体的な実例は、ペンタン-2,4-ジオンと4-ヒドロキシペント-3-エン-2-オンの二つの互変異性体の間の相互変換である。
別途に説明しない限り、「1つの異性体に富む」「異性体に富む」「1つのエナンチオマーに富む」又は「エナンチオマーに富む」という用語は、1つの異性体又はエナンチオマーの含有量が100%未満であり、且つこの異性体又はエナンチオマーの含有量が60%以上、又は70%以上、又は80%以上、又は90%以上、又は95%以上、又は96%以上、又は97%以上、又は98%以上、又は99%以上、又は99.5%以上、又は99.6%以上、又は99.7%以上、又は99.8%以上、又は99.9%以上であることを指す。
別途に説明しない限り、「異性体過剰率」又は「エナンチオマー過剰率」という用語は、2つの異性体又は2つのエナンチオマーの相対百分率の間の差を指す。例えば、一方の異性体又はエナンチオマーの含有量が90%存在し、他方の異性体又はエナンチオマーの含有量が10%存在する場合、異性体又はエナンチオマー過剰率(ee値)は80%である。
光学活性な(R)-及び(S)-異性体、ならびにD及びL異性体は、キラル合成又はキラル試薬又は他の通常の技術によって製造することができる。本発明のある化合物の一つのエナンチオマーを得るには、不斉合成又はキラル補助剤を有する誘導体化によって製造することができ、ここで、得られたジアステレオマー混合物を分離し、かつ補助基を開裂して純粋な所望のエナンチオマーを提供する。あるいは、分子に塩基性官能基(例えば、アミノ基)又は酸性官能基(例えば、カルボキシル基)が含まれる場合、適切な光学活性な酸又は塩基とジアステレオマーの塩を形成し、次に当分野で公知の通常の方法によってジアステレオマーの分割を行った後、回収して純粋なエナンチオマーを得る。また、エナンチオマーとジアステレオマーの分離は、通常、キラル固定相が使用されるクロマトグラフィーを使用し、かつ任意選択で化学的誘導体化法(例えば、アミンからカルバミン酸塩を生成する)を組み合わせて行われる。
本発明の化合物は、化合物を構成する1つ又は複数の原子に不自然な割合の原子同位体を含有してもよい。例えば、化合物はトリチウム(H)、ヨウ素-125(125I)、C-14(14C)などの放射性同位元素で標識することができる。又は例えば、重水素を水素に置換して重水素化薬物を形成することができ、重水素と炭素で形成された結合は、通常の水素と炭素で形成された結合よりも強く、非重水素化薬物と比較して、重水素化薬物は、毒性副作用を低減し、薬物の安定性を高め、有効性を増強し、薬物の生物学的半減期を延長するなどの利点がある。本発明の化合物の同位体組成の変換は、放射性であるかどうかにかかわらず、本発明の範囲内に含まれる。
「任意選択」また「任意選択で」という用語は、その後に記載される事象又は状況が発生する可能性があるが、必ずしも発生する必要はないこと、及びその記載には、前記事象又は状況が発生する場合と、前記事象又は状況が発生しない場合とが含まれることを意味する。
「置換された」という用語は、特定の原子における任意の一つ又は複数の水素原子が置換基により置換されていることを意味し、特定の原子の原子価が正常でかつ置換された化合物が安定である限り、置換基は重水素及び水素の変異体を含んでもよい。置換基が酸素(即ち=O)である場合、2つの水素原子が置換されることを意味する。酸素置換は芳香族基では起こらない。「任意選択で置換される」という用語は、置換されていても置換されていなくてもよく、別途に説明しない限り、置換基の種類と数は化学的に実現可能で任意である。
変数(例えばR)のいずれかが化合物の組成又は構造に1回以上出現する場合、その定義はいずれの場合においても独立している。したがって、例えば、一つの基が0~2個のRにより置換されている場合、前記基は任意選択で最大2個のRにより置換されていてもよく、かついずれの場合においてもRは独立して選択肢を有する。また、置換基及び/又はその変形体の組み合わせは、そのような組み合わせが安定な化合物をもたらす場合にのみ許容される。
連結基の数が0の場合、例えば、-(CRR)-は、当該連結基が単結合であることを意味する。
そのうち一つの変数が単結合である場合、その結合している2つの基が直接結合していることを意味し、例えば、A-L-ZにおけるLが単結合を表す場合、当該構造は実際にA-Zであることを意味する。
置換基が空である場合、当該置換基が存在しないことを意味し、例えば、A-XのXが空である場合、当該構造は実際にAであることを意味する。列挙された置換基がどの原子を介して置換された基に結合しているかを示していない場合、このような置換基はその任意の原子を介して結合することができ、例えば、置換基としてのピリジニルは、ピリジン環の任意の炭素原子を介して置換された基に結合してもよい。
列挙された連結基がその連結方向を示していない場合、その連結方向は任意であり、例えば、
における連結基Lは-M-W-であり、この時-M-W-は左から右への読み取る順序と同じ方向に環Aと環Bを連結して
を構成することができ、また、左から右への読み取る順序と逆方向に環Aと環Bを連結して
を構成することもできる。前記連結基、置換基及び/又はその変異体の組み合わせは、そのような組み合わせが安定な化合物をもたらす場合にのみ許容される。
別途に説明しない限り、ある基が一つ又は複数の結合可能な部位を有する場合、当該基の任意の一つ又は複数の部位は、化学結合を介して他の基に結合することができる。当該化学結合の結合方式が非局在であり、且つ結合可能な部位にH原子が存在する場合、化学結合を結合すると、当該部位のH原子の数は、結合された化学結合の数に応じて対応する価数の基に減少する。前記部位が他の基と結合する化学結合は、
例えば、-OCHの直線実線結合は、当該基内の酸素原子を介して他の基に結合していることを表し、

の直線破線結合は、当該基内の窒素原子の両端を介して他の基に結合していることを表し、

の波線は、当該フェニルの1位及び2位の炭素原子を介して他の基に結合していることを表す。
は、当該ピペリジニルの任意の結合可能な部位が1つの化学結合を介して他の基に結合できることを表し、少なくとも

の四つの結合方法を含み、H原子が-N-に描かれている場合でも、

には

の結合方法の基が含まれるが、1つの化学結合が結合されると、当該部位のHは1つ減少して対応する一価のピペリジニルになる。
置換基の化学結合が連結環上の2つの原子の化学結合と交差する場合、当該置換基は環上の任意の原子と結合を形成できることを意味する。置換基に結合する原子が特定されていない場合、当該置換基は任意の原子と結合してもよく、置換基に結合する原子が二環系又は三環系であれば、当該置換基はその系内の任意の環の任意の原子と結合してもよいことを意味する。置換基及び/又は変数の組み合わせは、その組み合わせが安定な化合物をもたらす場合にのみ許容される。例えば、構造単位

又は

は、シクロヘキシル又はシクロペンチル上のいずれかの位置で置換できることを意味する。
別途に説明しない限り、環

という用語は、ベンゼン環及び5~6員ヘテロアリール環を含む芳香環を意味し、例えば、環

は、

などを含むが、これらに限定されない。
別途に説明しない限り、本発明において「5~6員ヘテロアリール環」及び「5~6員ヘテロアリール」という用語は互換的に使用することができ、「5~6員ヘテロアリール」という用語は5~6個の環原子からなる共役π電子系を有する単環式基であり、その1、2、3又は4個の環原子は、独立してO、S及びNから選択されるヘテロ原子であり、残りは炭素原子である。ここで、窒素原子は任意選択で四級化されており、窒素及び硫黄ヘテロ原子は任意選択で酸化されてもよい(即ちNO及びS(=O)、pは1又は2である)。5~6員ヘテロアリールは、ヘテロ原子又は炭素原子を介して分子の残りの部分に結合することができる。前記5~6員ヘテロアリールは、5員及び6員ヘテロアリールを含む。前記5~6員ヘテロアリールの実例は、ピロリル(N-ピロリル、2-ピロリル及び3-ピロリルなどを含む)、ピラゾリル(2-ピラゾリル及び3-ピラゾリルなどを含む)、イミダゾリル(N-イミダゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル及び5-イミダゾリルなどを含む)、オキザゾリル(2-オキサゾリル、4-オキサゾリル及び5-オキザゾリルなどを含む)、トリアゾリル(1H-1,2,3-トリアゾリル、2H-1,2,3-トリアゾリル、1H-1,2,4-トリアゾリル及び4H-1,2,4-トリアゾリルなど)、テトラゾリル、イソオキサゾリル(3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル及び5-イソオキサゾリルなど)、チアゾリル(2-チアゾリル、4-チアゾリル及び5-チアゾリルなどを含む)、フラニル(2-フラニル及び3―フラニルなどを含む)、チエニル(2-チエニル及び3-チエニルなどを含む)、ピリジル(2-ピリジル、3-ピリジル及び4-ピリジルなどを含む)、ピラジニル又はピリミジニル(2-ピリミジニル及び4-ピリミジニルなどを含む)を含むが、これらに限定されない。
別途に説明しない限り、「C1-3アルキル」という用語は、1~3個の炭素原子からなる直鎖又は分枝鎖の飽和炭化水素基を表すために使用される。前記C1-3アルキルにはC1-2及びC2-3アルキルなどが含まれ、それは1価(例えばメチル)、2価(例えばメチレン)又は多価(例えばメチン)であってもよい。C1-3アルキルの実例は、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(n-プロピル及びイソプロピルを含む)などを含むが、これらに限定されない。
別途に説明しない限り、環内の原子の数は一般に環員の数として定義され、例えば、「5~6員環」とは、その周囲に配置された5~6個の原子の「環」を指す。
別途に説明しない限り、「5~6員ヘテロシクロアルキル」という用語は、自体で又は他の用語と組み合わせて、それぞれ5~6個の環原子からなる飽和環状基を意味し、その1、2、3又は4個の環原子は、独立してO、S及びNから選択されるヘテロ原子であり、残りは炭素原子であり、ここで、窒素原子が任意選択で四級化されており、炭素、窒素及び硫黄ヘテロ原子は任意選択で酸化されてもよい(即ちC(=O)、NO及びS(=O)p、pは1又は2である)。それは、単環式及び二環式環系を含み、ここで、二環式環系にはスピロ環、縮合環及び架橋環が含まれる。また、当該「5~6員ヘテロシクロアルキル」に関しては、ヘテロ原子はヘテロシクロアルキルと分子の他の部分に結合している位置を占めることができる。前記5~6員ヘテロシクロアルキルは、5員及び6員ヘテロシクロアルキルを含む。5~6員ヘテロシクロアルキルの実例は、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロチオフェニル(テトラヒドロチオフェン-2-イル及びテトラヒドロチオフェン-3-イルなどを含む)、テトラヒドロフラニル(テトラヒドロフラン-2-イルなどを含む)、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル(1-ピペリジニル、2-ピペリジニル及び3-ピペリジニルなどを含む)、ピペラジニル(1-ピペラジニル及び2-ピペラジニルなどを含む)、モルホリニル(3-モルホリニル及び4-モルホリニルなどを含む)、ジオキサニル、ジチアニル、イソオキサゾリジニル、イソチアゾリジニル、1,2-オキサジニル、1,2-チアジニル、ヘキサヒドロピリダジニルなどを含むが、これらに限定されない。「脱離基」という用語は、別の官能基又は原子により置換反応(例えば、求核置換反応)によって置換されてもよい官能基又は原子を指す。例えば、代表的な脱離基は、トリフルオロメタンスルホネート;塩素、臭素、ヨウ素;メタンスルホネート、トルエンスルホネート、p-ブロモベンゼンスルホネート、p-トルエンスルホネートなどのスルホネート基、アセトキシ、トリフルオロアセトキシなどのアシルオキシ基などのアシルオキシ基などを含む。
別途に説明しない限り、Cn-n+m又はC-Cn+mはn~n+m個の炭素の任意の一つの具体的な様態を含み、例えば、C1-12はC、C、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11、及びC12を含み、n~n+mのうちの任意の一つの範囲も含み、例えば、C1-12はC1-3、C1-6、C1-9、C3-6、C3-9、C3-12、C6-9、C6-12、及びC9-12等を含む。同様に、n員~n+m員は環における原子の数がn~n+m個であることを表し、例えば、3~12員環は3員環、4員環、5員環、6員環、7員環、8員環、9員環、10員環、11員環、及び12員環を含み、n~n+mのうちの任意の一つの範囲も含み、例えば、3~12員環は3~6員環、3~9員環、5~6員環、5~7員環、6~7員環、6~8員環、及び6~10員環等を含む。
「保護基」という用語は、「アミノ保護基」「ヒドロキシ保護基」又は「メルカプト保護基」を含むが、これらに限定されない。「アミノ保護基」という用語は、アミノ窒素位での副反応を防止するのに適した保護基を指す。代表的なアミノ酸保護基は、ホルミル;アルカノイル(例えばアセチル、トリクロロアセチル又はトリフルオロアセチル)などのアシル;tert-ブトキシカルボニル(Boc)などのアルコキシカルボニル;ベンジルオキシカルボニル(Cbz)及び9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)などのアリールメトキシカルボニル;ベンジル(Bn)、トリフェニルメチル(Tr)、1,1-ジ-(4’-メトキシフェニル)メチルなどのアリールメチル;トリメチルシリル(TMS)及びtert-ブチルジメチルシリル(TBS)などのシリルなどを含むが、これらに限定されない。「ヒドロキシル保護基」という用語は、ヒドロキシルの副反応を防止するのに適した保護基を指す。代表的なヒドロキシル保護基は、メチル、エチル及びtert-ブチルなどのアルキル、アルカノイル(例えば、アセチル)などのアシル、ベンジル(Bn)、p-ホルミルオキシベンジル(PMB)、9-フルオレニルチル(Fm)及びジフェニルメチル(ジフェニルメチル、DPM)などのアリールメチル、トリメチルシリル(TMS)及びtert-ブチルジメチルシリル(TBS)などのシリルなどを含むが、これらに限定されない。
本発明の化合物は、以下に列挙する特定の実施形態、他の化学合成法と組み合わせることによって形成される実施形態及び当業者に周知の同等の代替方法を含む、当業者に周知の様々な合成方法によって製造することができ、好ましい実施形態は本発明の実施例を含むが、これらに限定されない。
本発明の化合物の構造は、当業者に周知の通常の方法によって確認することができ、本発明が化合物の絶対配置に関する場合、当該絶対配置は、当該技術分野における通常の技術的手段によって確認することができる。例えば、単結晶X線回折(SXRD)では、培養した単結晶をBruker D8 venture回折計で回折強度データを収集し、光源はCuKα放射線であり、走査方法はφ/ω走査であり、関連データを収集した後、さらに直接法(Shelxs97)を使用して結晶構造を解析することにより、絶対配置を確認することができる。
本発明で使用される溶媒は市販品から得ることができる。
本発明には下記の略語が使用される:Allocはアリルオキシカルボニルを表し;SEMはトリメチルシリルエトキシメチルを表し;OTsは4-トルエンスルホニルオキシを表し;OMsはメタンスルホニルオキシを表し;Bocはtert-ブトキシカルボニルを表し;DCMはジクロロメタンを表し;DIEAはN,N-ジイソプロピルエチルアミンを表し;MeIはヨードメタンを表し;PEは石油エーテルを表し;EAは酢酸エチルを表し;THFはテトラヒドロフランを表し;EtOHはエタノールを表し;MeOHはメタノールを表し;DMFはN,N-ジメチルホルムアミドを表し;BocOは二炭酸ジ-tert-ブチルを表し;NHClは塩化アンモニウムを表し;TPはプロピルホスホン酸無水物を表し;Pd/Cはパラジウム/炭素触媒を表し;TMSNはトリメチルシリルアジドを表し;NCSはN-クロロスクシンイミドを表し;HBrは臭化水素酸を表し;AcOHは酢酸を表し;HATUはO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファートを表し;DBUは1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エンを表し;FAはギ酸を表し;ACNはアセトニトリルを表し;TLCは薄層クロマトグラフィーを表し;HPLCは高速液体クロマトグラフィーを表し;LCMSは液体クロマトグラフィー質量分析を表し;SFCは超臨界流体クロマトグラフィーを表す。DMSOはジメチルスルホキシドを表し;DMSO-dは重水素化ジメチルスルホキシドを表し;CDODは重水素化メタノールを表し;CDClは重水素化クロロホルムを表し;DOは重水を表し;Solutolはポリエチレングリコール(15)-ヒドロキシステアレートを表す。
化合物は、当分野の通常の命名原則に従って、又はChemDraw(登録商標)ソフトウェアを使用して命名され、市販の化合物はサプライヤーの商品カタログで命名される。
ラット骨髄の好中球エラスターゼの活性に対する本発明の化合物の生体内有効性試験の結果である。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、これらは本発明を何ら不利に限定するものではない。本発明の化合物は、以下に列挙されている特定の実施形態、他の化学合成法と組み合わせることによって形成される実施形態及び当業者に周知の同等の代替方法を含む、当業者に周知の様々な合成方法によって製造することができ、好ましい実施形態は本発明の実施例を含むが、これらに限定されない。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明の特定の実施形態に対する様々な変更及び修正が当業者には明らかである。
中間体A
合成ルート:
ステップ1
中間体A-1(12.5g、31.95mmol)をDMF(50mL)に溶解させ、DIEA(6.19g、47.93mmol)及びO-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(10.26g、31.95mmol)を順次に加え、25℃で30分間撹拌した後、アンモニア水(12M、4.79mL、57.52mmol)を加え、25℃で12時間撹拌し続けた。反応終了後、反応溶液に水(50mL)を加えて15分間撹拌し、濾過し、ケーキを収集し、乾燥させて中間体A-2を得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+Na]413、実測値413。
ステップ2
中間体A-2(20.0g、50.11mmol)をジクロロメタン(200mL)に溶解させ、N-(トリエチルアンモニオスルホニル)カルバミン酸メチル(29.26mg、122.77mmol)を加え、25℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液に水(200mL)を加えて抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、15/1~1/1、V/V)で分離して、中間体A-3を得た。MS-ESI計算値[M+H]373、実測値373。
ステップ3
中間体A-3(9.6g、25.79mmol)をTHF(100mL)に溶解させ、メタンスルホン酸(18.59g、193.44mmol)を加え、25℃で12時間撹拌した。反応終了後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpH>8に調節し、酢酸エチル(500mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して中間体A-4を得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]273、実測値273。
ステップ4
Pの酢酸エチル溶液(14.03g、22.05mmol)をDMF(100mL)に加え、中間体A-4(4.0g、14.7mmol)、中間体A-5(3.79g、15.44mmol)及びトリエチルアミン(6.69g、66.2mmol)を順次に加え、25℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液に飽和食塩水(300mL)を加え、酢酸エチル(250mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(500mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1/1~0/1、V/V)で分離して、中間体Aを得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.71 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.12-6.93 (m, 3H), 5.20-5.12 (m, 1H), 4.25-3.95 (m, 3H), 3.82-3.68 (m, 0.5 H), 3.60-3.22 (m, 3H), 3.12-2.90 (m, 2.5 H), 2.12-1.82 (m, 2H), 1.48 (s, 9H)。MS-ESI計算値[M+Na]522、実測値522。
中間体B
合成ルート:
中間体A(600mg、1200μmol)、酢酸カリウム(354mg、3600μmol)及びビス(ピナコラート)ジボロン(397mg、1560μmol)をジメチルスルホキシド(6mL)に加え、次に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(49mg、60μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で85℃に加熱して5時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、5/1~0/1、V/V)で分離して、中間体Bを得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.82 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.40-7.25 (m, 2H), 7.08-6.98 (m, 1H), 5.25-5.05 (m, 1H), 4.25-3.98 (m, 3H), 3.78-3.68 (m, 0.5H), 3.52-2.96 (m, 5.5H), 2.15-1.80 (m, 2H), 1.47 (s, 9H), 1.25 (s, 12H)。MS-ESI計算値[M+H]500、実測値500。
中間体C
合成ルート:
ステップ1
中間体C-1a(15.0g、81.42mmol)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶解させ、n-ブチルリチウム(2.5M、40.71mL、102.8mmol)を-78℃で1滴ずつゆっくりと加え、30分間反応させ、テトラヒドロフラン(150mL)に溶解させた中間体C-1b(21.81g、81.42mmol)を-78℃でゆっくりと加え、25℃で12時間反応させた。反応溶液を飽和塩化アンモニウム溶液(300mL)でクエンチングさせ、酢酸エチル(300mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、10/1、V/V)で分離して、中間体C-1cを得た。MS-ESI計算値[M+H]371と373、実測値371と373。
ステップ2
中間体C-1c(24.85g、66.94mmol)をアセトニトリル(200mL)に溶解させ、塩酸(0.2M、840mL、167.34mmol)をゆっくりと加え、25℃で12時間反応させた。反応溶液をメチルtert-ブチルエーテル(200mL)で洗浄し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で水相のpHを8に調節し、酢酸エチル(1000mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して中間体C-1dを得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]276と278、実測値276と278。
ステップ3
中間体C-1d(6.56g、23.76mmol)に塩酸(3M、119mL、356mmol)をゆっくりと加え、60℃で12時間反応させた。反応溶液を室温まで冷却させ、水酸化ナトリウム水溶液で溶液のpHを7に調節し、水で3回洗浄し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して中間体C-1eを得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]262と264、実測値262と264。
ステップ4
中間体C-1e(3.38g、12.9mmol)をジオキサン(50mL)及び水(100mL)に溶解させ、炭酸ナトリウム(1.50g、14.9mmol)及びBocO(3.27g、14.96mmol)を加え、25℃で4時間反応させた。飽和クエン酸水溶液で反応溶液のpHを4~5に調節し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次に減圧濃縮して中間体C-1fを得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M-56+1]306と308、実測値306と308。
ステップ5
中間体C-1f(2.90g、8.01mmol)をDMF(50mL)に溶解させ、N-メチルモルホリン(1.21g、12.01mmol)及びO-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(2.57g、8.01mmol)を加え、25℃で30分間撹拌した。その後、塩化アンモニウム水溶液(0.35M、45.75mL、16.01mmol)を加え、25℃で12時間撹拌した。反応溶液に水(160mL)を加え、濾過し、ケーキを収集し、乾燥させて中間体C-1を得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M-56+1]305と307、実測値305と307。
ステップ6
中間体C-1(1810mg、5010μmol)をテトラヒドロフラン(25mL)に溶解させ、メタンスルホン酸(4820mg、50100μmol)を加え、30℃で15時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(25mL)に加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpHを8~9に調節し、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、10/1~5/1、V/V)で分離して、中間体C-2を得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 7.33-7.27 (m, 2H), 7.24-7.18 (m, 1H), 3.58 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 3.03-2.95 (m, 1H), 2.92-2.83 (m, 1H)。MS-ESI計算値[M+H]261と263、実測値261と263。
ステップ7
50%のTPの酢酸エチル溶液(1870mg、2940μmol)をDMF(10mL)に加え、次に中間体C-2(591mg、2260μmol)、中間体A-5(610mg、2490μmol)及びトリエチルアミン(916mg、9050μmol)を順次に加え、25℃で4時間反応させた。反応溶液を飽和食塩水(50mL)に加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(100mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、100/1~10/1、V/V)で分離して、中間体Cを得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.26-7.19 (m, 2H), 7.16-7.10 (m, 1H), 4.70-4.55 (m, 1H), 4.25-3.94 (m, 3H), 3.88-3.75 (m, 0.5H), 3.57-3.28 (m, 2H), 3.27-2.95 (m, 3.5H), 2.07-1.78 (m, 2H), 1.46 (s, 9H)。MS-ESI計算値[M+Na]510と512、実測値510と512。
中間体D
合成ルート:
中間体C(52mg、106μmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解させ、N-(トリエチルアンモニオスルホニル)カルバミン酸メチル(76mg、319μmol)を加え、25℃で18時間反応させた。反応溶液を水(50mL)に加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、10/1~1/3、V/V)で分離して、中間体Dを得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.34-7.25 (m, 2H), 7.22-7.14 (m, 1H), 5.42-5.10 (m, 1H), 4.23-3.96 (m, 3H), 3.83-3.70 (m, 0.5 H), 3.59-2.96 (m, 5.5 H), 2.03-1.72 (m, 2H), 1.46 (s, 9H)。MS-ESI計算値[M+Na]492と494、実測値492と494。
中間体E
合成ルート:
中間体E-1(300mg、1410μmol)、リン酸カリウム(600mg、2830μmol)及びビス(ピナコラート)ジボロン(539mg、2120μmol)を1,4-ジオキサン(8mL)に加え、次に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(104mg、141μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で110℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、10/1~3/2、V/V)で分離して、中間体Eを得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.55 (s, 1H), 7.91 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.31 (s, 3H), 1.39 (s, 12H)。MS-ESI計算値[M+H]260、実測値260。
中間体F
合成ルート:
中間体F-1(300mg、1410μmol)、酢酸カリウム(277mg、2830μmol)及びビス(ピナコラート)ジボロン(539mg、2120μmol)を1,4-ジオキサン(8mL)に加え、次に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(207mg、282μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で110℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、10/1~10/3、V/V)で分離して、中間体Fを得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.06-8.02 (m, 2H), 7.83-7.77 (m, 1H), 4.33 (s, 3H), 1.40 (s, 12H)。MS-ESI計算値[M+H]260、実測値260。
中間体G
合成ルート:
ステップ1
中間体G-1(20.0g、139.3mmol)をTHF(100mL)に溶解させ、カルボニルジイミダゾール(24.85g、153.23mmol)を加え、80℃で1時間反応させた。反応溶液を1Mの希塩酸でpHを6に調節し、濾過し、ケーキを収集し、乾燥させて中間体G-2を得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]170、実測値170。
ステップ2
中間体G-2(25.3g、149.2mmol)及び炭酸セシウム(97.2g、298.41mmol)をDMF(100mL)に加えた。25℃で20分間撹拌した後、ヨードメタン(25.4g、179.05mmol)を加え、25℃で2時間反応を続けた。反応溶液に水(500mL)を加え、濾過し、ケーキを収集し、乾燥させて中間体G-3を得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]184、実測値184。
ステップ3
中間体G-3(1800mg、9800μmol)、酢酸カリウム(2890mg、29410μmol)及びビス(ピナコラート)ジボロン(4980mg、19610μmol)を1,4-ジオキサン(20mL)に加え、次に酢酸パラジウム(132mg、588μmol)及び2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(280mg、588μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で80℃に加熱して3時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、20/1~3/1、V/V)で分離して、中間体Gを得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.64 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.22 (d, J=8.0 Hz, 1H), 3.44 (s, 3H), 1.38 (s, 12H)。MS-ESI計算値[M+H]276、実測値276。
中間体H
合成ルート:
中間体H-1(995mg、4400μmol)、酢酸カリウム(1300mg、13200μmol)及びビス(ピナコラート)ジボロン(2240mg、8800μmol)を1,4-ジオキサン(10mL)に加え、次に酢酸パラジウム(60mg、264μmol)及び2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(126mg、264μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で80℃に加熱して3時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、10/1~1/1、V/V)で分離して、中間体Hを得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.96-7.86 (m, 2H), 7.86-7.81 (m, 1H), 4.41-4.34 (s, 2H), 3.21 (s, 3H), 1.32 (s, 12H)。MS-ESI計算値[M+H]274、実測値274。
中間体I
合成ルート:
ステップ1
中間体I-1(50mg、254μmol)、I-2(106mg、381μmol)及び炭酸カリウム(87mg、634μmol)をDMF(3mL)に加えた。反応溶液を120℃に加熱して14時間反応させた。反応溶液を飽和食塩水(50mL)に加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:石油エーテル/酢酸エチル、3/1、V/V)で分離して、中間体I-3及び中間体I-4を得た。
中間体I-3: H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.96 (s, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.58 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.24 (d, J=8.5 Hz, 1H), 4.54-4.46 (m, 1H), 4.38-4.22 (m, 2H), 3.05-2.88 (m, 2H), 2.28-2.16 (m, 2H), 2.06-1.94 (m, 2H), 1.49 (s, 9H)。
中間体I-4: H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.85 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.44 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.08 (d, J=8.8 Hz, 1H), 4.52-4.40 (m, 1H), 4.35-4.14 (m, 2H), 2.94-2.76 (m, 2H), 2.20-2.12 (m, 2H), 2.09-1.92 (m, 2H), 1.41 (m, 9H)。
ステップ2
中間体I-3(50mg、131μmol)、酢酸カリウム(32mg、329μmol)及びビス(ピナコラート)ジボロン(67mg、263μmol)を1,4-ジオキサン(3mL)に加え、次に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(19mg、26μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で110℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、100/1~4/1、V/V)で分離して、中間体Iを得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.02 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.74 (d, J=8.1 Hz, 1H), 7.57 (d, J=8.1 Hz, 1H), 4.74-4.61 (m, 1H), 4.42-4.25 (m, 2H), 3.05-2.90 (m, 2H), 2.33-2.18 (m, 2H), 2.04-1.95 (m, 2H), 1.50 (s, 9H), 1.40 (s, 12H)。MS-ESI計算値[M-56+1]372、実測値372。
中間体J
合成ルート:
中間体I-4(50mg、131μmol)、酢酸カリウム(32mg、329μmol)及びビス(ピナコラート)ジボロン(67mg、263μmol)を1,4-ジオキサン(3mL)に加え、次に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(19mg、26μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で110℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、100/1~4/1、V/V)で分離して、中間体Jを得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.27 (s, 1H), 7.97-7.91 (m, 1H), 7.67-7.61 (m, 1H), 7.49-7.42 (m, 1H), 4.69-4.55 (m, 1H), 4.42-4.22 (m, 2H), 3.04-2.86 (m, 2H), 2.32-2.23 (m, 2H), 2.11-2.07 (m, 2H), 1.50 (s, 9H), 1.28 (s, 12H)。MS-ESI計算値[M+H]428、実測値428。
中間体K
合成ルート:
ステップ1
中間体I-3(500mg、1310μmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸(1540mg、13510μmol)を加え、次に25℃で1時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して中間体K-1を含む粗生成物を得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]280と282、実測値280と282。
ステップ2
中間体K-1(364mg、1300μmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、ホルムアルデヒドの水溶液(37%、0.67mL、9090μmol)を加え、25℃で30分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(550mg、2600μmol)及び酢酸(117mg、1950μmol)を加え、25℃で2時間撹拌した。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(100mL)に加え、酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、20/1~10/1、V/V)で分離して、中間体K-2を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.96 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.59 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.25 (d, J=8.5 Hz, 1H), 4.47-4.34 (m, 1H), 3.23-3.05 (m, 2H), 2.53-2.19 (m, 7H), 2.16-2.01 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]294と296、実測値294と296。
ステップ3
中間体K-2(320mg、1090μmol)、酢酸カリウム(267mg、2720μmol)及びビス(ピナコラート)ジボロン(414mg、1630μmol)を1,4-ジオキサン(3mL)に加え、次に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(80mg、109μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で110℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、10/1~20/3、V/V)で分離して、中間体Kを得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.00 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.74 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.58 (d, J=8.3 Hz, 1H), 4.80-4.71 (m, 1H), 3.46-3.36 (m, 2H), 2.90-2.76 (m, 2H), 2.62 (s, 3H), 2.52-2.28 (m, 4H), 1.39 (m, 12H)。MS-ESI計算値[M+H]342、実測値342。
中間体L
合成ルート:
ステップ1
中間体I-1(500mg、2.54mmol)をジメチルスルホキシド(5mL)に溶解させ、炭酸カリウム(491mg、3.55mmol)、2-ヨードプロパン(518mg、3.05mmol)をゆっくりと加え、15℃で12時間反応させた。反応溶液を酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、10/1、V/V)で分離して、中間体L-1を得た。MS-ESI計算値[M+H]239と241、実測値239と241。
ステップ2
中間体L-1(233mg、974μmol)、酢酸カリウム(191mg、1.95mmol)及びビス(ピナコラート)ジボロン(371mg、1.46mmol)を1,4-ジオキサン(3mL)に加え、次に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(143mg、195μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で110℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して中間体Lを得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]287、実測値287。
中間体M
合成ルート:
ステップ1
中間体I-1(500mg、2.54mmol)、中間体M-1(686mg、3.81mmol)をDMF(5mL)に溶解させ、炭酸カリウム(879mg、6.34mmol)、テトラブチルアンモニウムヨージド(94mg、254μmol)をゆっくりと加え、窒素ガス保護下で、120℃で14時間反応させた。反応溶液を水(20mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、2/1、V/V)で分離して、中間体M-2を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.00 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.62 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.34 - 7.21 (m, 1H), 4.67 - 4.54 (m, 1H), 4.27 - 4.13 (m, 2H), 3.72 - 3.57 (m, 2H), 2.51 - 2.28 (m, 2H), 2.09 - 1.92 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]281と283、実測値281と283。
ステップ2
中間体M-2(237mg、843μmol)、酢酸カリウム(248mg、2.53mmol)及びビス(ピナコラート)ジボロン(321.09mg、1.26mmol)を1,4-ジオキサン(3mL)に加え、次に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(62mg、84μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で110℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して中間体Mを得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]329、実測値329。
中間体N
合成ルート:
中間体N-1(201mg、1.02mmol)、酢酸カリウム(298mg、3.04mmol)及びビス(ピナコラート)ジボロン(385mg、1.52mmol)を1,4-ジオキサン(2mL)に加え、次に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(74mg、101μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で90℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次に減圧濃縮して中間体Nを得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]245、実測値245。
中間体O
合成ルート:
中間体O-1(200mg、1.02mmol)、酢酸カリウム(297mg、3.03mmol)及びビス(ピナコラート)ジボロン(385mg、1.52mmol)を1,4-ジオキサン(2mL)に加え、次に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(74mg、101μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で90℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次に減圧濃縮して中間体Oを得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]245、実測値245。
中間体P
合成ルート:
ステップ1
中間体P-1(500mg、2.34mmol)をアセトニトリル(5mL)に溶解させ、炭酸カリウム(516mg、3.74mmol)、ヨードメタン(1.66g、3.05mmol)をゆっくりと加え、50℃で12時間反応させた。反応溶液を酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、5/1、V/V)で分離して、中間体P-2を得た。MS-ESI計算値[M+H]228と230、実測値228と230。
ステップ2
中間体P-2(174mg、762.87μmol)、酢酸カリウム(225mg、2.29mmol)及びビス(ピナコラート)ジボロン(291mg、1.14mmol)を1,4-ジオキサン(2mL)に加え、次に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(56mg、76.29μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で90℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して中間体Pを得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]276、実測値276。
中間体Q
合成ルート:
ステップ1
中間体C-1a(3g、16.28mmol)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶解させ、n-ブチルリチウム(2.5M、13.03mL)を-78℃でゆっくりと加え、30分間反応させ、テトラヒドロフラン(10mL)に溶解させた中間体Q-1(4.86g、17.1mmol)を-78℃でゆっくりと加え、25℃で12時間反応させた。反応溶液を塩化アンモニウム溶液(30mL)でクエンチングさせ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1/0~100/1、V/V)で分離して、中間体Q-2を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.51 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.31 - 7.28 (m, 1H), 7.09 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 4.26 - 4.33 (m, 1H), 3.74 (s, 3H), 3.68-3.60 (m, 4H), 3.45 - 3.37 (m, 1H), 2.94 - 2.86 (m, 1H), 2.25 - 2.17 (m, 1H), 1.01 (m, J = 6.8 Hz, 3H), 0.65 (d, J = 6.8 Hz, 3H)。MS-ESI計算値[M+H]387と389、実測値387と389。
ステップ2
中間体Q-2(6.4g、16.51mmol)をアセトニトリル(30mL)に溶解させ、塩酸(0.2M、173mL)をゆっくりと加え、25℃で12時間反応させた。反応溶液をn-ヘプタン(30mL×2)で洗浄し、水相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で溶液のpHを8に調節し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して中間体Q-3を得、次のステップの反応に直接に使用した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.57 - 7.52 (m, 1H), 7.37 - 7.32 (m, 1H), 7.12 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 3.82 - 3.76 (m, 1H), 3.71 (s, 3H), 3.22 - 3.15 (m, 1H), 2.92 - 2.85(m, 1H)。MS-ESI計算値[M+H]292と294、実測値292と294。
ステップ3
中間体Q-3(3.42g、11.69mmol)に塩酸(3M、55mL)をゆっくりと加え、60℃で16時間反応させた。反応溶液を室温まで冷却させ、水酸化ナトリウム水溶液で溶液のpHを7に調節し、水で3回洗浄し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して中間体Q-4を得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]278と280、実測値278と280。
ステップ4
中間体Q-4(4g、14.36mmol)をジオキサン(40mL)に溶解させ、炭酸ナトリウム溶液(2M、7.90mL)及びBocO(3.64g、16.66mmol)を加え、25℃で4時間反応させた。飽和クエン酸水溶液で反応溶液のpHを4~5に調節し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(50mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次に減圧濃縮し、n-ヘプタン(15mL)を加えて15分間撹拌し、濾過し、ケーキを収集し、乾燥させて中間体Q-5を得、次のステップの反応に直接に使用した。H NMR (400 MHz, MeOD-d) δ 7.68 - 7.54 (m, 1H), 7.48 - 7.37 (m, 1H), 7.24 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.59 - 4.40 (m, 1H), 3.43 - 3.36 (m, 1H), 3.02 - 2.83 (m, 1H), 1.37 (s, 9H)。MS-ESI計算値[M+H]378と380、実測値378と380。
ステップ5
中間体Q-5(1.06g、2.79mmol)をDMF(5mL)に溶解させ、アンモニア水(12M、696.56μL)、N-メチルモルホリン(423mg、4.18mmol)をゆっくりと加え、25℃で30分間撹拌した。次にHATU(1.06g、2.79mmol)を0℃で加え、25℃で12時間反応させた。反応溶液に水(20mL)を加え、濾過し、ケーキを水で3回洗浄し、ケーキを収集し、乾燥させて中間体Q-6を得、次のステップの反応に直接に使用した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 7.66 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.53 - 7.44 (m, 1H), 6.90 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.22 - 4.15 (m, 1H), 3.18 - 3.07 (m, 1H), 2.85 - 2.74 (m, 1H), 1.28 (s, 9H)。MS-ESI計算値[M+Na]399と401、実測値399と401。
ステップ6
中間体Q-6(1g、2.65mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸(12.13g、106.35mmol)をゆっくりと加え、25℃で12時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH>8に調節し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、飽和食塩水(10mL×3)で洗浄し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して中間体Q-7を得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]277と279、実測値277と279。
ステップ7
P(50%の酢酸エチル溶液、278.58mg、876μmol)をDMF(3mL)に溶解させ、中間体Q-7(243mg、876μmol)、中間体A-5(143mg、584μmol)を加え、次にトリエチルアミン(266mg、2.63mmol)を加え、25℃で12時間反応させた。反応溶液を水(50mL)に加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、飽和食塩水(10mL×3)で洗浄し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、10/1、V/V)で分離して、中間体Q-8を得た。MS-ESI計算値[M+Na]526と528、実測値526と528。
ステップ8
中間体Q-8(350mg、693μmol)、N-(トリエチルアンモニオスルホニル)カルバミン酸メチル(826mg、3.47mmol)をジクロロメタン(3mL)に加え、25℃で12時間反応させた。反応溶液を水(20mL)に加え、酢酸エチル(10mL×2)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して中間体Qを得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+Na]508と510、実測値508と510。
中間体R
合成ルート:
ステップ1
中間体C-1a(2.0g、10.86mmol)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶解させ、n-ブチルリチウム(2.5M、6.08mL、15.20mmol)を-78℃で1滴ずつゆっくりと加え、30分間反応させ、テトラヒドロフラン(15mL)に溶解させた中間体R-1(2.87g、10.86mmol)を-78℃でゆっくりと加え、25℃で12時間反応させた。反応溶液を飽和塩化アンモニウム溶液(50mL)でクエンチングさせ、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1/0~10/1、V/V)で分離して、中間体R-2を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.27 (s, 1H), 7.21 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 4.30 - 4.21 (m, 1H), 3.73 (s, 3H), 3.64 (s, 3H), 3.59-3.54 (m, 1H), 3.26 - 3.17 (m, 1H), 2.92-2.83 (m, 1H), 2.33 (s, 3H), 2.26-2.15 (m, 1H), 1.00 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.64 (d, J = 6.8 Hz, 3H)。MS-ESI計算値[M+H]367と369、実測値367と369。
ステップ2
中間体R-2(2.7g、7.35mmol)をアセトニトリル(9mL)に溶解させ、塩酸(0.2M、77mL、15.44mmol)をゆっくりと加え、25℃で12時間反応させた。反応溶液をメチルtert-ブチルエーテル(20mL)で洗浄し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で水相のpHを8に調節し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して中間体R-3を得、次のステップの反応に直接に使用した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.33 (s, 1H), 7.29-7.27 (m, 1H), 7.02 (d, J=8.0 Hz, 1H), 3.71 (s, 3H), 3.70-3.66 (m, 1H), 3.12-3.03 (m, 1H), 2.81-2.72 (m, 1H), 2.33 (s, 3H)。MS-ESI計算値[M+H]272と274、実測値272と274。
ステップ3
中間体R-3(2.0g、7.35mmol)に塩酸(3M、37mL、110mmol)をゆっくりと加え、60℃で16時間反応させた。反応溶液を室温まで冷却させ、水酸化ナトリウム水溶液で溶液のpHを7に調節し、水で3回洗浄し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して中間体R-4を得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]258と260、実測値258と260。
ステップ4
中間体R-4(1.93g、7.48mmol)をジオキサン(20mL)及び水(80mL)に溶解させ、炭酸ナトリウム(1.59g、14.95mmol)及びBocO(1.71g、7.85mmol)を加え、25℃で4時間反応させた。飽和クエン酸水溶液で反応溶液のpHを4~5に調節し、酢酸エチル(200mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次に減圧濃縮して中間体R-5を得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M-H]356と358、実測値356と358。
ステップ5
中間体R-5(2.68g、7.48mmol)をDMF(15mL)に溶解させ、N-メチルモルホリン(1.14g、11.22mmol)及びHATU(2.84g、7.48mmol)を加え、0℃で30分間撹拌した。その後、アンモニア水(865μL、22.44mmol)を加え、25℃で12時間撹拌した。反応溶液に水(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(200mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次に減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1/4~1/3、V/V)で分離して、中間体R-6を得た。H NMR (400 MHz, MeOD-d) δ 7.31 (s, 1H), 7.23 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.08 (s, 1H), 4.34-4.20 (m, 1H), 3.17-3.08 (m, 1H), 2.81-2.73 (m, 1H), 2.35 (s, 3H), 1.35 (s, 9H)。MS-ESI計算値[M-100]257と259、実測値257と259。
ステップ6
中間体R-6(2.3g、6.44mmol)をTHF(40mL)に溶解させ、メタンスルホン酸(6.19g、64.38mmol)をゆっくりと加え、25℃で12時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpHを8以上に調節し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次に減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、20/~10/1、V/V)で分離して、中間体R-7を得た。H NMR (400 MHz, MeOD-d) δ 7.37-7.34 (m, 1H), 7.29-7.25 (m, 1H), 7.12 (d, J=8.0 Hz, 1H), 3.31 - 3.26 (m, 1H), 2.92-2.81 (m, 1H), 2.59 - 2.52 (m, 1H), 2.29 (s, 3H)。MS-ESI計算値[M+H]257と259、実測値257と259。
ステップ7
P(50%の酢酸エチル溶液、389mg、612μmol)をDMF(5mL)に溶解させ、中間体R-7(115mg、448μmol)、中間体A-5(100mg、407μmol)を加え、次にトリエチルアミン(187mg、1.83mmol)を加え、25℃で12時間反応させた。反応溶液を水(50mL)に加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、飽和食塩水(100mL×3)で洗浄し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1/4、V/V)で分離して、中間体R-8を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.29-7.11 (m, 3H), 6.95 (d, J=8.4 Hz, 1H), 4.67-4.50 (m, 1H), 4.13-3.81 (m, 3H), 3.80-3.68 (m, 0.5H), 3.54-3.33 (m, 1.5H), 3.28-3.15 (m, 0.5H), 3.12-2.82 (m, 3.5H), 2.26 (s, 3H), 1.94 - 1.71 (m, 2H), 1.38 (s, 9H)。MS-ESI計算値[M+Na]506と508、実測値506と508。
ステップ8
中間体R-8(190mg、393μmol)、N-(トリエチルアンモニオスルホニル)カルバミン酸メチル(280mg、1.18mmol)をジクロロメタン(5mL)に加え、25℃で12時間反応させた。反応溶液を水(50mL)に加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、10/3、V/V)で分離して、中間体Rを得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.37-7.34 (s, 1H), 7.33-7.28 (m, 1H), 7.23-7.12 (m, 1H), 7.11-7.05 (m, 1H), 5.13-4.98 (m, 1H), 4.25-3.97 (m, 3H), 3.82-3.70 (m, 0.5H), 3.56-3.17 (m, 3H), 3.15-2.94 (m, 2.5H), 2.36 (s, 3H), 2.01-1.80 (m, 2H), 1.45 (m, 9H)。MS-ESI計算値[M+Na]488と490、実測値488と490。
中間体S
合成ルート:
ステップ1
中間体S-1(200mg、948μmol)をアセトニトリル(10mL)に溶解させ、1-クロロメチル-4-フルオロ-1,4-ジアゾニアビシクロ〔2.2.2〕オクタンビス(テトラフルオロボラート)(419mg、1.18mmol)を加え、90℃で2時間反応させた。反応溶液を水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(30mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、20/3、V/V)で分離して、中間体S-2を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.53-7.47 (m, 2H), 7.24 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H)。MS-ESI計算値[M+H]229と231、実測値229と231。
ステップ2
中間体S-2(33mg、144μmol)、酢酸カリウム(35mg、369μmol)及びビス(ピナコラート)ジボロン(55mg、216μmol)を1,4-ジオキサン(3mL)に加え、次に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(21mg、29μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で90℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、20/3、V/V)で分離して、中間体Sを得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.73 (d, J=1.8 Hz, 1H), 7.56 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.49-7.43 (m, 1H), 3.87 (s, 3H), 1.31 (s, 12H)。MS-ESI計算値[M+H]277、実測値277。
中間体T
合成ルート:
中間体T-1(500mg、2.33mmol)、酢酸カリウム(571mg、5.81mmol)及びビス(ピナコラート)ジボロン(886mg、3.49mmol)を1,4-ジオキサン(6mL)に加え、次に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(170mg、232μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で100℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、3/2、V/V)で分離して、中間体Tを得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.28-8.10 (m, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.24-7.18 (m, 1H), 1.38 (s, 12H)。MS-ESI計算値[M+H]263、実測値263。
中間体U
合成ルート:
中間体U-1(50mg、237μmol)、酢酸カリウム(58mg、593μmol)及びビス(ピナコラート)ジボロン(90mg、355μmol)を1,4-ジオキサン(3mL)に加え、次に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(35mg、47μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で100℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して中間体Uを得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]177、実測値177。
中間体V
合成ルート:
中間体V-1(100mg、507μmol)、酢酸カリウム(125mg、1.27mmol)及びビス(ピナコラート)ジボロン(193mg、761μmol)を1,4-ジオキサン(3mL)に加え、次に[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(74mg、101μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で100℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して中間体Vを得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+Na]267、実測値267。
実施例1
合成ルート:
ステップ1
中間体A(60mg、120μmol)、中間体E(41mg、156μmol)及び炭酸カリウム(50mg、360μmol)をアセトニトリル(8mL)及び水(2mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(20mg、24μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で80℃に加熱して2時間反応させた。反応溶液を水(20mL)に加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、10/1~1/4、V/V)で分離して、化合物1-1を得た。MS-ESI計算値[M+Na]527、実測値527。
ステップ2
化合物1-1(60mg、119μmol)をギ酸(2mL)に加え、反応溶液を50℃で10分間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(30mL)に加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpHを8~9に調節し、ジクロロメタン(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をSFC(分離カラム:DAICEL CHIRALPAK AD 250mm×30mm×10μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.1%のアンモニア水を含むエタノール溶液である;勾配:B相50%~50%)で分離して、化合物1を得た。続いてSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel AD-3 50mm×4.6mm×3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むエタノール溶液である;勾配:B相5%~40%)でe.e.値を測定した。
化合物1:e.e.%=100.00%、RT=2.547min。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.23 (s, 1H), 7.77 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.60 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.22 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 5.27-5.19 (m, 1H), 4.35 (s, 3H), 4.13-4.10 (m, 1H), 4.03-3.96 (m, 1H), 3.79-3.71 (m, 1H), 3.34-3.26 (m, 1H), 3.22-3.15 (m, 2H), 3.10-3.03 (m, 1H), 3.02-2.93 (m, 1H), 2.92-2.84 (m, 1H), 1.93-1.77 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]405、実測値405。
実施例2
合成ルート:
ステップ1
中間体A(80mg、160μmol)、化合物2-1(42mg、240μmol)及び炭酸カリウム(66mg、480μmol)をアセトニトリル(6mL)及び水(2mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(26mg、32μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で80℃に加熱して2時間反応させた。反応溶液を水(20mL)に加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、10/1~3/7、V/V)で分離して、化合物2-2を得た。MS-ESI計算値[M+Na]526、実測値526。
ステップ2
化合物2-2(80mg、158μmol)をギ酸(1.5mL)及び水(0.15mL)に加え、反応溶液を25℃で2時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(30mL)に加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpHを8~9に調節し、ジクロロメタン(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をSFC(分離カラム:DAICEL CHIRALPAK AD 250mm×30mm×10μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.1%のアンモニア水を含むエタノール溶液である;勾配:B相60%~60%)で分離して、化合物2を得た。続いてSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel IG-3 50mm×4.6mm×3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むエタノール溶液である;勾配:B相5%~40%)でe.e.値を測定した。
化合物2:e.e.%=100.00%、RT=2.759min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.00 (s, 1H), 7.81 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.78-7.68 (m, 3H), 7.48-7.37 (m, 3H), 5.38-5.20 (m, 1H), 4.19-4.11 (m, 1H), 4.10 (s, 3H), 4.02-3.96 (m, 1H), 3.83-3.74 (m, 1H), 3.32-3.15 (m, 3H), 2.98-2.88 (m, 1H), 2.86-2.77 (m, 1H), 2.74-2.65 (m, 1H), 1.99-1.77 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]404、実測値404。
実施例3
合成ルート:
ステップ1
中間体A(80mg、160μmol)、化合物3-1(42mg、240μmol)及び炭酸カリウム(66mg、480μmol)をアセトニトリル(8mL)及び水(2mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(26mg、32μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で80℃に加熱して2時間反応させた。反応溶液を水(20mL)に加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、100/1~20/1、V/V)で分離して、化合物3-2を得た。MS-ESI計算値[M+Na]526、実測値526。
ステップ2
化合物3-2(74mg、147μmol)をギ酸(1.5mL)及び水(0.15mL)に加え、反応溶液を25℃で2時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(30mL)に加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpHを8~9に調節し、ジクロロメタン(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をSFC(分離カラム:DAICEL CHIRALPAK AD 250mm×30mm×10μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.1%のアンモニア水を含むエタノール溶液である;勾配:B相50%~50%)で分離して、化合物3を得た。続いてSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel AD-3 50mm×4.6mm×3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むエタノール溶液である;勾配:B相5%~40%)でe.e.値を測定した。
化合物3:e.e.%=100.00%、RT=2.456min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.05 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.74-7.69 (m, 1H), 7.68-7.60 (m, 3H), 7.39 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 5.14-5.08 (m, 1H), 4.14-4.10 (m, 1H), 4.09 (s, 3H), 4.02-3.93 (m, 1H), 3.82-3.74 (m, 1H), 3.31-3.26 (m, 1H), 3.23-3.15 (m, 2H), 2.93-2.85 (m, 1H), 2.82-2.72 (m, 1H), 2.68-2.61 (m, 1H), 1.95-1.77 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]404、実測値404。
実施例4
合成ルート:
ステップ1
中間体A(60mg、120μmol)、中間体F(47mg、180μmol)及び炭酸カリウム(33mg、240μmol)をアセトニトリル(8mL)及び水(2mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(20mg、24μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で80℃に加熱して2時間反応させた。反応溶液を水(20mL)に加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、10/1~1/3、V/V)で分離して、化合物4-1を得た。MS-ESI計算値[M+Na]527、実測値527。
ステップ2
化合物4-1(58mg、115μmol)をギ酸(1.5mL)及び水(0.15mL)に加え、反応溶液を25℃で2時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(30mL)に加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpHを8~9に調節し、ジクロロメタン(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をSFC(分離カラム:DAICEL CHIRALPAK AD 250mm×30mm×10μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.1%のアンモニア水を含むエタノール溶液である;勾配:B相50%~50%)で分離して、化合物4を得た。続いてSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel AD-3 50mm×4.6mm×3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むエタノール溶液である;勾配:B相5%~40%)でe.e.値を測定した。
化合物4:e.e.%=100.00%、RT=2.247min。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.12 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.73-7.65 (m, 3H), 7.62 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.25-7.19 (m, 1H), 5.30-5.18 (m, 1H), 4.36 (s, 3H), 4.15-4.08 (m, 1H), 4.05-3.96 (m, 1H), 3.83-3.72 (m, 1H), 3.38-3.28 (m, 1H), 3.24-3.12 (m, 2H), 3.11-3.03 (m, 1H), 3.02-2.93 (m, 1H), 2.93-2.83 (m, 1H), 1.95-1.77 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]405、実測値405。
実施例5
合成ルート:
ステップ1
中間体A(100mg、200μmol)、中間体H(76mg、280μmol)及び炭酸カリウム(55mg、400μmol)をアセトニトリル(8mL)及び水(2mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(32mg、40μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で80℃に加熱して3時間反応させた。反応溶液を水(20mL)に加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、0/1、V/V)で分離して、化合物5-1を得た。MS-ESI計算値[M+Na]541、実測値541。
ステップ2
化合物5-1(56mg、108μmol)をギ酸(1.0mL)及び水(0.1mL)に加え、反応溶液を25℃で2時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(30mL)に加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpHを8~9に調節し、ジクロロメタン(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Waters Xbridge 150mm×25mm×5μm;移動相:A相は0.05%のアンモニア一水和物を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相16%~46%、10min)で分離して、化合物5を得た。続いてSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel AD-3 50mm×4.6mm×3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むイソプロパノール溶液である;勾配:B相40%)でe.e.値を測定した。
化合物5:e.e.%=100.00%、RT=0.747min。H NMR (400 MHz, CDCl) δ7.91 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.70-7.65 (m, 1H), 7.65-7.60 (m, 3H), 7.43 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.24-7.17 (m, 1H), 5.28-5.16 (m, 1H), 4.45 (s, 2H), 4.14-4.08 (m, 1H), 4.04-3.96 (m, 1H), 3.82-3.71 (m, 1H), 3.37-3.28 (m, 1H), 3.24 (s, 3H), 3.19-3.14 (m, 2H), 3.09-3.03 (m, 1H), 3.01-2.85 (m, 2H), 1.95-1.79 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]419、実測値419。
実施例6
合成ルート:
ステップ1
中間体C(80mg、164μmol)、中間体G(90mg、328μmol)及びリン酸カリウム(104mg、491μmol)をテトラヒドロフラン(8mL)及び水(3mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(21mg、32μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で60℃に加熱して6時間反応させた。反応溶液を水(20mL)に加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン/メタノール、20/1、V/V)で分離して、化合物6-1を得た。MS-ESI計算値[M+H]557、実測値557。
ステップ2
化合物6-1(104mg、187μmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、N-(トリエチルアンモニオスルホニル)カルバミン酸メチル(67mg、280μmol)を加え、25℃で12時間反応させた。反応溶液を水(50mL)に加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた化合物6-2を含む粗生成物を次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+Na]561、実測値561。
ステップ3
化合物6-2(95mg、177μmol)をギ酸(1.7mL)及び水(0.5mL)に加え、反応溶液を25℃で2時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(30mL)に加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpHを8~9に調節し、ジクロロメタン(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Waters Xbridge 150mm×25mm×5μm;移動相:A相は0.05%のアンモニア一水和物を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相22%~52%、10min)で分離して、化合物6を得た。続いてSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel OJ-3 50 mm×4.6mm×3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むエタノール溶液である;勾配:B相5%~40%)でe.e.値を測定した。
化合物6:e.e.%=100.00%、RT=2.123min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ7.51-7.39 (m, 5H), 7.32 (d, J=8.2 Hz, 1H), 5.19-5.14 (m, 1H), 4.15-4.08 (m, 1H), 4.05-3.95 (m, 1H), 3.84-3.74 (m, 1H), 3.46 (s, 3H), 3.29-3.16 (m, 3H), 2.97-2.88 (m, 1H), 2.85-2.75 (m, 1H), 2.70-2.62 (m, 1H), 1.98-1.79 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]439、実測値439。
実施例7
合成ルート:
ステップ1
中間体C(100mg、205μmol)、中間体F(69mg、266μmol)及びリン酸カリウム(130mg、614μmol)をテトラヒドロフラン(8mL)及び水(3mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(27mg、41μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で70℃に加熱して5時間反応させた。反応溶液を水(20mL)に加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、100/1~20/1、V/V)で分離して、化合物7-1を得た。MS-ESI計算値[M+Na]563、実測値563。
ステップ2
化合物7-1(110mg、203μmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解させ、N-(トリエチルアンモニオスルホニル)カルバミン酸メチル(122mg、512μmol)を加え、25℃で22時間反応させた。反応溶液を水(50mL)に加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、10/1~1/4、V/V)で分離して、化合物7-2を得た。MS-ESI計算値[M+Na]545、実測値545。
ステップ3
化合物7-2(101mg、193μmol)をギ酸(1.5mL)及び水(0.3mL)に加え、反応溶液を25℃で2時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(30mL)に加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpHを8~9に調節し、ジクロロメタン(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80mm×40mm×3μm;移動相:A相は0.05%のアンモニア一水和物を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相26%~56%、8min)で分離して、化合物7を得た。続いてSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel AD-3 150mm×4.6mm×3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むエタノール溶液である;勾配:B相5%~40%)でe.e.値を測定した。
化合物7:e.e.%=91.78%、RT=6.090min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.10-7.98 (m, 2H), 7.74 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.63-7.53 (m, 2H), 7.48 (t, J=8.0 Hz, 1H), 5.21-5.16 (m, 1H), 4.38 (s, 3H), 4.16-4.09 (m, 1H), 4.06-3.97 (m, 1H), 3.84-3.74 (m, 1H), 3.40-3.24 (m, 2H), 3.23-3.16 (m, 1H), 2.99-2.88 (m, 1H), 2.85-2.74 (m, 1H), 2.70-2.62 (m, 1H), 1.99-1.78 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]423、実測値423。
実施例8
合成ルート:
ステップ1
中間体C(100mg、205μmol)、化合物8-1(43mg、245μmol)及び炭酸カリウム(85mg、614μmol)をアセトニトリル(4mL)及び水(1mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(33mg、41μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で80℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を水(20mL)に加え、酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:石油エーテル/酢酸エチル、1/1、V/V)で分離して、化合物8-2を得た。MS-ESI計算値[M+H]540、実測値540。
ステップ2
化合物8-2(100mg、185μmol)をジクロロメタン(6mL)に溶解させ、N-(トリエチルアンモニオスルホニル)カルバミン酸メチル(66mg、278μmol)を加え、25℃で12時間反応させた。反応溶液を水(50mL)に加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン/メタノール、20/1、V/V)で分離して、化合物8-3を得た。MS-ESI計算値[M-56+H]466、実測値466。
ステップ3
化合物8-3(95mg、182μmol)をギ酸(1.5mL)及び水(0.1mL)に加え、反応溶液を40℃で12時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(30mL)に加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpHを8~9に調節し、ジクロロメタン(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75mm×30mm×3μm;移動相:A相は0.05%のアンモニア一水和物を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相23%~53%、7min)で分離して、化合物8を得た。続いてSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel AD-3 50mm×4.6mm×3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むエタノール溶液である;勾配:B相5%~40%)でe.e.値を測定した。
化合物8:e.e.%=84.21%、RT=2.200min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ8.00 (s, 1H), 7.87-7.71 (m, 2H), 7.58-7.31 (m, 4H), 5.23-5.15 (m, 1H), 4.16 - 4.10 (m, 1H), 4.09 (s, 3H), 4.03-3.94 (m, 1H), 3.82-3.73 (m, 1H), 3.39-3.15 (m, 3H), 2.94-2.86 (m, 1H), 2.84-2.73 (m, 1H), 2.69-2.61 (m, 1H), 1.98-1.77 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]422、実測値422。
実施例9
合成ルート:
ステップ1
中間体A(250mg、874μmol)、中間体L(392.6mg、786μmol)及び炭酸カリウム(241mg、1.75mmol)をアセトニトリル(2mL)及び水(0.5mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(143mg、175μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で80℃に加熱して3時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、10/1、V/V)で分離して、化合物9-1を得た。MS-ESI計算値[M+H]532、実測値532。
ステップ2
化合物9-1(169mg、318μmol)をギ酸(2.0mL)及び水(0.2mL)に加え、反応溶液を25℃で3時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20mL)に加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpHを8~9に調節し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Welch Ultimate XB-CN 250mm×50mm×10μm;移動相:A相はn-ヘキサン、B相は0.1%のアンモニア一水和物を含むエタノール溶液である;勾配:B相25%~65%、15min)で分離して、化合物9を得た。化合物9をSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel OJ-3 50mm×4.6mm I.D.,3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むメタノール溶液である;勾配:B相5%~40%)でe.e.値を測定した。
化合物9:e.e.%=93.00%、RT=1.896min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.05 (s, 1H), 7.85 - 7.77 (m, 2H), 7.73 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.51 - 7.39 (m, 3H), 5.20 - 5.13 (m, 1H), 5.12 - 5.03 (m, 1H), 4.20 - 4.13 (m, 1H), 4.05 - 3.95 (m, 1H), 3.85 - 3.76 (m, 1H), 3.32-3.28 (m, 1H), 3.27 - 3.18 (m, 2H), 2.98 - 2.89 (m, 1H), 2.87 - 2.78 (m, 1H), 2.76 - 2.67 (m, 1H), 1.98 - 1.83 (m, 2H), 1.60 (d, J = 6.6 Hz, 6H)。MS-ESI計算値[M+H]432、実測値432。
実施例10
合成ルート:
ステップ1
中間体C(200mg、699μmol)、中間体L(341mg、699μmol)及びリン酸カリウム(371mg、1.75mmol)をテトラヒドロフラン(3mL)及び水(1mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(143mg、175μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で80℃に加熱して3時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、10/1、V/V)で分離して、化合物10-1を得た。MS-ESI計算値[M-56+1]512、実測値512。
ステップ2
化合物10-1(300mg、528μmol)、N-(トリエチルアンモニオスルホニル)カルバミン酸メチル(309mg、1.29mmol)をジクロロメタン(3mL)に加えた。反応溶液を25℃で12時間反応させた。反応溶液を水(10×3mL)及び飽和食塩水(10×3mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して化合物10-2を得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]550、実測値550。
ステップ3
化合物10-2(200mg、364μmol)をギ酸(2.0mL)及び水(0.2mL)に加え、反応溶液を25℃で3時間反応させた。反応溶液をジクロロメタン(5mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(5mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150mm×50mm×3μm;移動相:A相は0.225%のギ酸を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相15%~45%、10min)で分離して、化合物10のギ酸塩を得た。化合物10のギ酸塩をSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralpak AD-3 50mm×4.6mm I.D.,3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むメタノール溶液である;勾配:B相5%~40%)でe.e.値を測定した。
化合物10:e.e.%=83.46%、RT=1.879min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.10 - 8.03 (m, 1H), 7.91 - 7.81 (m, 2H), 7.65 - 7.43 (m, 4H), 5.24 - 5.15 (m, 1H), 5.13 - 5.04 (m, 1H), 4.46 - 4.35 (m, 1H), 4.16 - 4.04 (m, 1H), 3.92 - 3.81 (m, 1H), 3.60 - 3.47 (m, 1H), 3.42 - 3.36 (m, 1H), 3.30 - 3.24 (m, 1H), 3.23 - 3.13 (m, 1H), 3.08 - 2.95 (m, 1H), 2.20 - 1.99 (m, 2H), 1.60 (d, J = 6.7 Hz, 6H)。MS-ESI計算値[M+H]450、実測値450。
実施例11
合成ルート:
ステップ1
中間体A(250mg、762μmol)、中間体M(342mg、685μmol)及び炭酸カリウム(210mg、1.52mmol)をアセトニトリル(2mL)及び水(0.5mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(124mg、152μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で80℃に加熱して3時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、20/1、V/V)で分離して、化合物11-1を得た。MS-ESI計算値[M+H]574、実測値574。
ステップ2
化合物11-1(100mg、174μmol)をギ酸(2.0mL)及び水(0.2mL)に加え、反応溶液を25℃で3時間反応させた。反応溶液を炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)でクエンチングさせ、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Waters Xbridge 150mm×25mm×5μm;移動相:A相は0.05%のアンモニア水和物を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相25%~55%、9min)で分離して、化合物11を得た。化合物11をSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel OD-3 50mm×4.6mm I.D.,3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むメタノール溶液である;勾配:B相5%~40%)でe.e.値を測定した。
化合物11:e.e.%=95.846%、RT=2.026min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.06 (s, 1H), 7.91 - 7.79 (m, 2H), 7.75 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.54 - 7.42 (m, 3H), 5.24 - 5.08 (m, 1H), 4.26 - 4.08 (m, 3H), 4.06 - 3.95 (m, 1H), 3.85 - 3.60 (m, 5H), 3.09 - 2.66 (m, 5H), 2.50 - 2.26 (m, 2H), 2.10 - 1.79 (m, 4H)。MS-ESI計算値[M+H]474、実測値474。
実施例12
合成ルート:
ステップ1
中間体C(200mg、609μmol)、中間体M(297.58mg、609μmol)及びリン酸カリウム(323mg、1.52mmol)をテトラヒドロフラン(3mL)及び水(1mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(79mg、122μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で60℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、5/1~0/1、V/V)で分離して、化合物12-1を得た。MS-ESI計算値[M+H]610、実測値610。
ステップ2
化合物12-1(107mg、176μmol)、N-(トリエチルアンモニオスルホニル)カルバミン酸メチル(102mg、430μmol)をジクロロメタン(3mL)に加えた。反応溶液を25℃で12時間反応させた。反応溶液を水(10mL×3)及び飽和食塩水(10mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して化合物12-2を得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]592、実測値592。
ステップ3
化合物12-2(90mg、152μmol)をギ酸(2.0mL)及び水(0.2mL)に加え、反応溶液を25℃で3時間反応させた。反応溶液を炭酸水素ナトリウム溶液(30mL)でクエンチングさせ、ジクロロメタン(20mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Welch Ultimate XB-CN 250mm×50mm×10μm;移動相:A相はn-ヘキサン、B相は0.1%のアンモニア一水和物を含むエタノール溶液である;勾配:B相25%~65%、15min)で分離して、化合物12を得た。化合物12をSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel OJ-3 50mm×4.6mm I.D.,3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むメタノール溶液である;勾配:B相5%~40%)でe.e.値を測定した。
化合物12:e.e.%=96.59%、RT=2.110min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.07 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.84 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.62 - 7.52 (m, 2H), 7.50 - 7.44 (m, 2H), 5.23 - 5.17 (m, 1H), 5.02 - 4.92 (m, 1H), 4.20 - 4.10 (m, 3H), 4.07 - 3.96 (m, 1H), 3.86 - 3.68 (m, 3H), 3.41 - 3.35 (m, 1H), 3.30 - 3.18 (m, 2H), 2.98 - 2.89 (m, 1H), 2.86 - 2.77 (m, 1H), 2.72 - 2.63 (m, 1H), 2.42 - 2.27 (m, 2H), 2.03 - 1.81 (m, 4H)。MS-ESI計算値[M+H]492、実測値492。
実施例13
合成ルート:
ステップ1
中間体D(58mg、236μmol)、中間体N(100mg、213μmol)及びリン酸カリウム(125mg、591μmol)をテトラヒドロフラン(3mL)及び水(1mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(31mg、47μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で60℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、飽和食塩水(10mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次に減圧濃縮し、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、10/1、V/V)で分離して、化合物13-1を得た。MS-ESI計算値[M+H]508、実測値508。
ステップ2
化合物13-1(95mg、187μmol)をギ酸(0.5mL)及び水(0.1mL)に加え、反応溶液を25℃で3時間反応させた。反応溶液を炭酸水素ナトリウム溶液(20mL)でクエンチングさせ、ジクロロメタン(20mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Waters Xbridge 150mm×25mm×5μm;移動相:A相は0.05%のアンモニア一水和物を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相18%~48%、9min)で分離して、化合物13を得た。化合物13をSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel OJ-3 50mm×4.6mm I.D.,3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンのメタノール溶液である;勾配:B相5%~40%)でe.e.値を測定した。
化合物13:e.e.%=88.24%、RT=1.769min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.58 - 8.48 (m, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.66 - 7.55 (m, 3H), 7.50 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.35 - 7.25 (m, 1H), 5.23-5.17 (m, 1H), 4.22 - 4.13 (m, 1H), 4.06 - 3.98 (m, 1H), 3.87 - 3.78 (m, 1H), 3.50-3.41 (m, 1H), 3.29-3.20 (m, 2H), 3.02-2.78 (m, 2H), 2.75 - 2.62 (m, 1H), 2.01 - 1.82 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]408、実測値408。
実施例14
合成ルート:
ステップ1
中間体D(58mg、236μmol)、中間体O(100mg、213μmol)及びリン酸カリウム(125mg、591μmol)をテトラヒドロフラン(3mL)及び水(1mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(31mg、47.25μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で60℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、飽和食塩水(10mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次に減圧濃縮し、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、10/1、V/V)で分離して、化合物14を得た。MS-ESI計算値[M+H]508、実測値508。
ステップ2
化合物14-1(100mg、197μmol)をギ酸(0.5mL)及び水(0.1mL)に加え、反応溶液を25℃で3時間反応させた。反応溶液を炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)でクエンチングさせ、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Waters Xbridge 150mm×25mm×5μm;移動相:A相は0.05%のアンモニア一水和物を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相18%~48%、9min)で分離して、化合物14を得た。化合物14をSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel OJ-3 50mm×4.6mm I.D.,3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むメタノール溶液である;勾配:B相5%~40%)でe.e.値を測定した。
化合物14:e.e.%=67%、RT=1.956min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.89 - 8.76 (m, 1H), 7.93 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.71 - 7.60 (m, 3H), 7.57 - 7.44 (m, 3H), 5.25 - 5.11 (m, 1H), 4.30 - 4.21 (m, 1H), 4.11 - 4.00 (m, 1H), 3.88 - 3.77 (m, 1H), 3.41-3.35 (m, 1H), 3.29-3.23 (m, 2H), 3.17 - 2.95 (m, 2H), 2.88 - 2.74 (m, 1H), 2.11 - 1.87 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]408、実測値408。
実施例15
合成ルート:
ステップ1
中間体C(180mg、654μmol)、中間体P(288mg、589μmol)及びリン酸カリウム(347mg、1.64mmol)をテトラヒドロフラン(3mL)及び水(1mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(85mg、131μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で60℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、10/1、V/V)で分離して、化合物15-1を得た。MS-ESI計算値[M+H]557、実測値557。
ステップ2
化合物15-1(196mg、351μmol)、N-(トリエチルアンモニオスルホニル)カルバミン酸メチル(206mg、862μmol)をジクロロメタン(3mL)に加えた。反応溶液を15℃で12時間反応させた。反応溶液を水(20mL×3)及び飽和食塩水(20mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して化合物15-2を得、次のステップの反応に直接に使用した。MS-ESI計算値[M+H]539、実測値539。
ステップ3
化合物15-2(100mg、186μmol)をギ酸(0.5mL)及び水(0.1mL)に加え、反応溶液を25℃で3時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(25mL)に加え、ジクロロメタン(20mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Synergi C18 150mm×25mm×10μm;移動相:A相は0.225%のギ酸を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相10%~40%、10min)で分離して、化合物15のギ酸塩を得た。化合物15のギ酸塩をSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralpak AD-3 50mm×4.6mmI.D.,3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むメタノール溶液である;勾配:B相40%)でe.e.値を測定した。
化合物15:e.e.%=82.26%、RT=0.879min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 7.55 - 7.25 (m, 3H), 6.97 - 6.83 (m, 2H), 6.76 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 5.24 - 5.04 (m, 1H), 4.32 - 4.26 (m, 2H), 4.24 - 4.14 (m, 1H), 4.05 - 3.96 (m, 1H), 3.85 - 3.77 (m, 1H), 3.32 - 3.19 (m, 5H), 3.08 - 2.97 (m, 1H), 2.95 (s, 3H), 2.94-2.88 (m, 1H), 2.82 - 2.69 (m, 1H), 2.09 - 1.80 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]439、実測値439。
実施例16
合成ルート:
ステップ1
中間体Q(239mg、491μmol)、化合物8-1(87mg、491μmol)及びリン酸カリウム(261mg、1.23mmol)をテトラヒドロフラン(3mL)及び水(1mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(64mg、98μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で70℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、飽和食塩水(10mL×3)で洗浄し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、10/1、V/V)で分離して、化合物16-1を得た。MS-ESI計算値[M-55]482、実測値482。
ステップ2
化合物16-1(167mg、310μmol)をギ酸(0.5mL)及び水(0.1mL)に加え、反応溶液を25℃で3時間撹拌した。反応溶液を炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)でクエンチングさせ、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Waters Xbridge 150mm×25mm×5μm;移動相:A相は0.05%のアンモニア一水和物を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相27%~57%、9min)で分離して、化合物16を得た。化合物16をSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralpak AD-3 50mm×4.6mm I.D.,3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンのメタノール溶液である;勾配:B相40%)でe.e.値を測定した。
化合物16:e.e.%=100%、RT=0.790min。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.03 (s, 1H), 7.81 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.63 - 7.53 (m, 2H), 7.47 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.42-7.31 (m, 2H), 5.32 - 5.22 (m, 1H), 4.23-4.12 (s, 4H), 4.10 - 4.03 (m, 1H), 3.85 - 3.76 (m, 1H), 3.45 - 3.32 (m, 3H), 3.02 - 2.92 (m, 3H), 2.07-1.79 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]438、実測値438。
実施例17
合成ルート:
ステップ1
中間体R(100mg、214μmol)、化合物8-1(75mg、428μmol)及びリン酸カリウム(159mg、751μmol)をテトラヒドロフラン(6mL)及び水(3mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(28mg、43μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で70℃に加熱して5時間反応させた。反応溶液を水(30mL)に加え、酢酸エチル(30mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、3/2、V/V)で分離して、化合物17-1を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.98 (s, 1H), 7.75 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.56 - 7.46 (m, 3H), 7.39 - 7.25 (m, 3H), 5.25-5.10 (m, 1H), 4.24-4.00 (m, 6H), 3.83-3.70 (m, 0.5H), 3.58-3.48 (m, 1H), 3.47 - 3.00 (m, 4.5H), 2.48 (s, 3H), 2.01-1.78 (m, 2H), 1.46 (s, 9H)。MS-ESI計算値[M+Na]540、実測値540。
ステップ2
化合物17-1(80mg、154μmol)をギ酸(1.5mL)及び水(0.15mL)に加え、反応溶液を25℃で2時間撹拌した。反応溶液を炭酸水素ナトリウム溶液(50mL)でクエンチングさせ、ジクロロメタン(50mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex C18 80mm×40mm×3μm;移動相:A相は0.05%のアンモニア一水和物を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相37%~67%、8min)で分離して、化合物17を得た。化合物17をSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralpak AD-3 150mm×4.6mm I.D.,3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むエタノール溶液である;勾配:B相40%)でe.e.値を測定した。
化合物17:e.e.%=100%、RT=2.581min。H NMR (400 MHz, MeOD-d) δ 7.99 (s, 1H), 7.78 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.52 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.45-7.39 (m, 1H), 7.33 (d, J=7.8 Hz, 1H), 5.18-5.13 (m, 1H), 4.14-4.10 (m, 1H), 4.09 (s, 3H), 4.05-3.96 (m, 1H), 3.84-3.75 (m, 1H), 3.39-3.32 (m, 1H), 3.24-3.15 (m, 2H), 2.96-2.85 (m, 1H), 2.83-2.73 (m, 1H), 2.79-2.60 (m, 1H), 2.48 (s, 3H), 1.98-1.79 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]418、実測値418。
実施例18
合成ルート:
ステップ1
中間体D(50mg、106μmol)、中間体S(33mg、117μmol)及びリン酸カリウム(56mg、266μmol)をTHF(6mL)及び水(3mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(14mg、22μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で70℃に加熱して5時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1/1、V/V)で分離して、化合物18-1を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.70 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.49-7.31 (m, 5H), 7.26 (d, J=7.5 Hz, 1H), 5.27-5.11 (m, 1H), 4.22-4.00 (m, 3.5H), 3.96 (s, 3H), 3.81-3.70 (m, 0.5H), 3.61-3.42 (m, 1.5H), 3.32-3.05 (m, 3.5H), 2.04-1.85 (m, 2H), 1.45 (s, 9H)。MS-ESI計算値[M+Na]562、実測値562。
ステップ2
化合物18-1(84mg、155μmol)をギ酸(1.5mL)及び水(0.15mL)に加え、反応溶液を25℃で2時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20mL)に加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpHを8に調節し、ジクロロメタン(70mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex C18 80mm×40mm×3μm;移動相:A相は0.05%のアンモニア一水和物を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相42%~72%、8min)で分離して、化合物18を得た。化合物18をSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel OJ-3 50mm×4.6mm I.D.,3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むエタノール溶液である;勾配:B相5%~40%)でe.e.値を測定した。
化合物18:e.e.%=100.00%、RT=3.989min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 7.72 (d, J=11.0 Hz, 2H), 7.58-7.49 (m, 2H), 7.49-7.42 (m, 2H), 5.22-5.14 (m, 1H), 4.17-4.09 (m, 1H), 4.05-3.90 (m, 4H), 3.84-3.75 (m, 1H), 3.39-3.33 (m, 1H), 3.30-3.24 (m, 1H), 3.23-3.15 (m, 1H), 2.98-2.86 (m, 1H), 2.84-2.73 (m, 1H), 2.70-2.60 (m, 1H), 1.99-1.78 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]440、実測値440。
実施例19
合成ルート:
ステップ1
中間体D(50mg、106μmol)、中間体T(56mg、212μmol)及びリン酸カリウム(68mg、319μmol)をTHF(6mL)及び水(3mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(14mg、22μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で70℃に加熱して3時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、10/7、V/V)で分離して、化合物19-1を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.16 (s, 1H), 7.47-7.30 (m, 5H), 7.00 (d, J=10.8 Hz, 1H), 5.30-5.13 (m, 1H), 4.18-4.09 (m, 3H), 3.83-3.71 (m, 0.5H), 3.61-3.47 (m, 1.5H), 3.44-3.07 (m, 4H), 2.00-1.89 (m, 2H), 1.46 (s, 9H)。MS-ESI計算値[M+Na]548、実測値548。
ステップ2
化合物19-1(30mg、57μmol)をギ酸(1.5mL)及び水(0.15mL)に加え、反応溶液を25℃で2時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20mL)に加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpHを8に調節し、ジクロロメタン(30mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex C18 80×40mm×3μm;移動相:A相は0.05%のアンモニア一水和物を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相36%~66%、8min)で分離して、化合物19を得た。化合物19をSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel OJ-3 100mm×4.6mm I.D.,3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むエタノール溶液である;勾配:B相5%~40%)でe.e.値を測定した。
化合物19:e.e.%=100.00%、RT=3.563min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.13 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.54-7.42 (m, 3H), 7.14 (d, J=11.3 Hz, 1H), 5.23-5.13 (m, 1H), 4.16-4.08 (m, 1H), 4.04-3.94 (m, 1H), 3.84-3.74 (m, 1H), 3.39-3.33 (m, 1H), 3.29-3.22 (m, 1H), 3.21-3.15 (m, 1H), 2.97-2.86 (m, 1H), 2.84-2.74 (m, 1H), 2.68-2.60 (m, 1H), 1.98-1.79 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]426、実測値426。
実施例20
合成ルート:
ステップ1
中間体D(47mg、100μmol)、中間体U(51mg、200μmol)及び炭酸カリウム(35mg、250μmol)をジオキサン(6mL)及び水(3mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(16mg、20μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で80℃に加熱して8時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、0/1、V/V)で分離して、化合物20-1を得た。MS-ESI計算値[M+H]522、実測値522。
ステップ2
化合物20-1(31mg、59μmol)をギ酸(1.5mL)及び水(0.15mL)に加え、反応溶液を25℃で5時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20mL)に加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpHを8に調節し、ジクロロメタン(30mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80mm×40mm×3μm;移動相:A相は0.05%のアンモニア一水和物を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相33%~63%、8min)で分離して、化合物20を得た。化合物20をSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel AD-3 50mm×4.6mm I.D.,3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むエタノール溶液である;勾配:B相40%)でe.e.値を測定した。
化合物20:e.e.%=99.46%、RT=0.598min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.60 (d, J=1.5 Hz, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.63-7.42 (m, 4H), 6.62 (d, J=3.0 Hz, 1H), 5.16-5.08 (m, 1H), 4.13-3.99 (m, 2H), 3.93 (s, 3H), 3.83-3.74 (m, 1H), 3.38-3.32 (m, 1H), 3.30-3.23 (m, 2H), 3.01-2.91 (m, 1H), 2.91 - 2.79 (m, 2H), 1.98-1.79 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]422、実測値422。
実施例21
合成ルート:
ステップ1
中間体D(50mg、105μmol)、中間体V(49mg、200μmol)及び炭酸カリウム(58mg、421μmol)をジオキサン(10mL)及び水(5mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(17mg、21μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で85℃に加熱して12時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、20/1~10/1、V/V)で分離して、化合物21-1を得た。MS-ESI計算値[M+H]508、実測値508。
ステップ2
化合物21-1(180mg、354μmol)をギ酸(1.5mL)及び水(0.15mL)に加え、反応溶液を25℃で2時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20mL)に加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpHを8に調節し、ジクロロメタン(30mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80mm×40mm×3μm;移動相:A相は0.05%のアンモニア一水和物を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相32%~62%、8min)で分離して、化合物21を得た。化合物21をSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel OJ-3 100mm×4.6mmI.D.,3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むエタノール溶液である;勾配:B相5%~40%)でe.e.値を測定した。
化合物21:e.e.%=98.58%、RT=3.576min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ8.58 (d, J=1.8 Hz, 1H), 8.06 (d, J=1.0 Hz, 1H), 7.64 (d, J=3.3 Hz, 1H), 7.54-7.43 (m, 3H), 6.64 (d, J=3.3 Hz, 1H), 5.23-5.15 (m, 1H), 4.14-4.09 (m, 1H), 4.04 - 3.96 (m, 1H), 3.84-3.75 (m, 1H), 3.39-3.33 (m, 1H), 3.30-3.23 (m, 1H), 3.22-3.15 (m, 1H), 2.97-2.88 (m, 1H), 2.83-2.74 (m, 1H), 2.68-2.60 (m, 1H), 1.98-1.79 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]408、実測値408。
実施例22
合成ルート:
ステップ1
中間体D(70mg、149μmol)、中間体I(95mg、223μmol)及びリン酸カリウム(95mg、447μmol)をTHF(5mL)及び水(2mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(19mg、30μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で70℃に加熱して2時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、10/7、V/V)で分離して、化合物22-1を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.03 (s, 1H), 7.79 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.50-7.43 (m, 1H), 7.43-7.33 (m, 3H), 7.23 (d, J=8.5 Hz, 1H), 5.27-5.13 (m, 1H), 4.69-4.58 (m, 1H), 4.43-4.21 (m, 2H), 4.21-4.13 (m, 1H), 4.09-4.01 (m, 1H), 3.78-3.69 (m, 0.5H), 3.60-3.44 (m, 1.5H), 3.42-3.19 (m, 3.5H), 3.17-3.08 (m, 0.5H), 3.06-2.90 (m, 2H), 2.35-2.19 (m, 2H), 2.09-2.04 (m, 2H), 2.03-1.99 (m, 1H), 1.99 - 1.87 (m, 2H), 1.49 (s, 9H), 1.45 (s, 9H)。MS-ESI計算値[M+Na]713、実測値713。
ステップ2
化合物22-1(70mg、101μmol)をギ酸(1.5mL)及び水(0.3mL)に加え、反応溶液を25℃で2時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(50mL)に加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpHを8に調節し、ジクロロメタン/メタノール(4/1、V/V、50mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75mm×30mm×3μm;移動相:A相は0.025%のギ酸を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相0%~30%、7min)で分離して、化合物22のギ酸塩を得た。化合物22のギ酸塩をSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel AD-3 50mm×4.6mm I.D.,3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むエタノール溶液である;勾配:B相5%~40%)でe.e.値を測定した。
化合物22:e.e.%=75.40%、RT=2.230min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.09 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.84 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.62-7.52 (m, 2H), 7.52-7.42 (m, 2H), 5.19-5.13 (m, 1H), 5.13-5.02 (m, 1H), 4.44-4.34 (m, 1H), 4.16-4.03 (m, 1H), 3.88-3.80 (m, 1H), 3.67-3.58 (m, 2H), 3.57-3.48 (m, 1H), 3.40-3.32 (m, 2H), 3.30-3.13 (m, 4H), 3.07-2.97 (m, 1H), 2.54-2.39 (m, 2H), 2.35-2.24 (m, 2H), 2.17-1.98 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]491、実測値491。
実施例23
合成ルート:
ステップ1
中間体D(50mg、106μmol)、中間体J(91mg、212μmol)及びリン酸カリウム(68mg、319μmol)をTHF(5mL)及び水(2mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(14mg、21μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で70℃に加熱して2時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、1/3、V/V)で分離して、化合物23-1を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.05-7.93 (m, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.73 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.50-7.15 (m, 6H), 5.25-5.13 (m, 1H), 4.66-4.53 (m, 1H), 4.43-4.25 (m, 2H), 4.21-3.98 (m, 3H), 3.83-3.73 (m, 0.5H), 3.61-3.49 (m, 1H), 3.44-3.15 m, 3.5H), 3.13-2.87 (m, 3H), 2.33-2.21 (m, 2H), 2.20-2.07 (m, 2H), 2.00-1.85 (m, 2H), 1.50 (s, 9H), 1.46 (s, 9H)。MS-ESI計算値[M+Na]713、実測値713。
ステップ2
化合物23-1(60mg、87μmol)をギ酸(1.5mL)及び水(0.15mL)に加え、反応溶液を25℃で2時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(50mL)に加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpH>8に調節し、ジクロロメタン/メタノール(4/1、V/V、50mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75mm×30mm×3μm;移動相:A相は0.025%のギ酸を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相0%~20%、7min)で分離して、化合物23のギ酸塩を得た。化合物23のギ酸塩をSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel IA 100mm×4.6mm I.D.,3μm;移動相:A相は0.1%のジエチルアミンを含むn-ヘキサン、B相は0.1%のジエチルアミンを含むエタノール溶液である;勾配:B相80%)でe.e.値を測定した。
化合物23:e.e.%=90.87%、RT=6.608min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.41-8.29 (m, 1H), 7.90-7.75 (m, 2H), 7.56-7.38 (m, 4H), 5.25-5.10 (m, 1H), 4.45-4.35 (m, 1H), 4.15-4.02 (m, 1H), 3.92-3.78 (m, 1H), 3.70-3.47 (m, 3H), 3.44-3.36 (m, 1H), 3.28-3.10 (m, 5H), 3.08-2.95 (m, 1H), 2.52-2.38 (m, 4H), 2.15-1.97 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]491、実測値491。
実施例24
合成ルート:
ステップ1
中間体D(70mg、149μmol)、中間体K(101mg、298μmol)及びリン酸カリウム(95mg、447μmol)をTHF(5mL)及び水(2mL)に加えた。窒素ガス保護下で、[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(19mg、30μmol)を反応溶液に加えた。反応溶液を窒素ガス保護下で70℃に加熱して2時間反応させた。反応溶液を減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、20/1~10/1、V/V)で分離して、化合物24-1を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.01 (s, 1H), 7.78 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.51-7.23 (m, 5H), 5.28-5.10 (m, 1H), 4.58-4.42 (m, 1H), 4.25-3.98 (m, 3H), 3.81-3.68 (m, 0.5H), 3.60-3.46 (m, 1H), 3.41-2.80 (m, 7H), 2.58-2.39 (m, 1.5H), 2.38 (s, 3H), 2.34-2.22 (m, 2H), 2.14-2.02 (m, 2H), 2.00-1.81 (m, 2H), 1.45 (s, 9H)。MS-ESI計算値[M+H]605、実測値605。
ステップ2
化合物24-1(110mg、182μmol)をギ酸(1.5mL)及び水(0.15mL)に加え、反応溶液を25℃で2時間反応させた。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(50mL)に加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpHを8に調節し、ジクロロメタン/メタノール(4/1、V/V、50mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80mm×40mm×3μm;移動相:A相は0.05%のアンモニア一水和物を含む水溶液、B相はアセトニトリルである;勾配:B相36%~66%、8min)で分離して、化合物24を得た。化合物24をSFC(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel IG-3 100mm×4.6mm I.D.,3μm;移動相:A相は超臨界CO、B相は0.05%のジエチルアミンを含むエタノール溶液である;勾配:B相40%)でe.e.値を測定した。
化合物24:e.e.%=84.10%、RT=3.362min。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.04 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.83 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.62-7.52 (m, 2H), 7.51-7.41 (m, 2H), 5.24-5.17 (m, 1H), 4.82-4.74 (m, 1H), 4.21-4.13 (m, 1H), 4.07-3.99 (m, 1H), 3.86-3.77 (m, 1H), 3.41-3.41 (m, 1H), 3.39-3.35 (m, 1H), 3.31-3.23 (m, 2H), 3.18-3.11 (m, 2H), 3.03-2.94 (m, 1H), 2.91-2.83 (m, 1H), 2.77-2.68 (m, 1H), 2.54 - 2.47 (m, 2H), 2.45 (s, 3H), 2.45-2.37 (m, 2H), 2.12-2.04 (m, 2H), 2.02-1.85 (m, 2H)。MS-ESI計算値[M+H]505、実測値505。
生物学的活性評価:
実験例1:DPP1酵素活性阻害効果試験
実験材料:
組換えヒトカテプシンC/DPP1はR&D Systemsから購入した。
組換えヒトカテプシンL(rhCathepsin L)はR&D Systemsから購入した。
Gly-Arg-AMC(塩酸塩)はCAYMAN CHEMICAL COMPANYから購入した。
実験方法:
1×活性化緩衝液:5mMのDTT、0.01%(V/V)のTriton X-100(使用するときに調製する);
1×実験緩衝液:50mMのNaCl、5mMのDTT、0.01%(V/V)のTriton X-100(使用するときに調製する);
1×活性化緩衝液を使用して、組換えヒトカテプシンC/DPP1酵素と組換えヒトカテプシンL(rhCathepsin L)酵素をそれぞれ2ng/μLと0.4ng/μLの濃度に希釈し、等容量の2つの酵素の作業溶液を取り、均一に混合した後、25℃で60分間培養した。
被験化合物をマルチチャンネルピペットで5倍で第8濃度に希釈し、即ち1mMから12.8nMに希釈した。次に、1×実験緩衝液を使用して、被験化合物の各勾配を4%DMSOの作業溶液に希釈し、対応するウェルに5μL/ウェルを加え、ダブルウェル実験をセット設定した。1000rpmで1分間遠心分離した。
培養終了後の酵素混合液を5μL/ウェル取り、白色マイクロウェルプレートに加え、この時点で、各ウェルのDPP1酵素の量は5ngであり、空白対照ウェルに5μL/ウェルの1×実験緩衝液を加えた。
Gly-Arg-AMC(塩酸塩)を1×実験緩衝液で25μMに希釈し、10μL/ウェル取って白色マイクロウェルプレートに加え、この時点で、基質濃度は12.5μMであり、マイクロプレートを遠心分離機で1000rpmで1分間遠心分離し、この時点で、化合物の濃度は10μMから0.128nMになり、遠心分離終了後、マイクロプレートをメンブレンで覆い、25℃で60分間培養した。
培養終了後、マルチラベルアナライザーを使用して励起波長360nm、発光波長460nmにおける蛍光検出を実行した。
データ分析:
方程式(Sample-Min)/(Max-Min)×100%を使用して生データを酵素活性に変換すると、IC50の値は4つのパラメーターを使用したカーブフィッティングによって得られた(GraphPad Prismのlog(inhibitor) vs. response -- Variable slopeモードから得られる)。
Max:組換えヒトカテプシンC/DPP1、組換えヒトカテプシンL(rhCathepsin L)及びGly-Arg-AMC(塩酸塩)を含む。
Min:組換えヒトカテプシンC/DPP1及び組換えヒトカテプシンL(rhCathepsin L)を含まない。
表1は、DPP1酵素に対する本発明の化合物の阻害活性を提供する。

結論:本発明の化合物は、DPP1酵素に対して有意な阻害活性を有している。
実験例2:U937細胞によるDPP1活性阻害試験
実験材料:
1)実験試薬・消耗品

2)実験装置

実験方法:
1)細胞接種
(1)細胞培養培地:89%のRPMI1640、10%のウシ胎児血清及び1%のペニシリン-ストレプトマイシン。
(2)培地を37℃のウォーターバスで予熱した。
(3)細胞培養フラスコ内の細胞懸濁液を取り出し、15mLの遠心チューブに入れ、遠心分離機に入れ、1000rpm/minで5分間遠心分離した。
(4)遠心分離後、上清を捨て、培地2mLを加えて細胞を再懸濁し、細胞懸濁液を適量取り出してトリパンブルーと均一に混合し、細胞懸濁液を約0.01mL取り出して計数した。
(5)細胞懸濁液を培地でプレーティングに必要な細胞密度(6.67×10^5個/ml)に希釈した。
(6)細胞懸濁液30μLを細胞プレートの各ウェルに加え、使用のために5%のCOを含む37℃のインキュベーターに入れて培養した。
(7)必要量の細胞と培地を取り、新しいT75培養フラスコで培養を続けた。
2)投薬
(1)被験化合物をDMSOで10mM溶液に調製した。
(2)化合物を8つの濃度勾配で5倍、即ち2mMから0.0256μMまで希釈し、ダブルウェル実験を設定し、78μLの培地を中間プレートに加え、次に対応する位置に応じて1ウェルあたり2μLの勾配希釈した化合物を中間プレート移し、均一に混合した後、1ウェルあたり10μLを細胞プレートに移し、細胞プレートに移した化合物の最終濃度は10μMから0.128nMになった。細胞プレートをCOインキュベーターに置き、1時間培養した。
(3)1時間培養した後、100μMのGly-Phe-AFCプローブ溶液、即ち60mMのGly-Phe-AFCプローブストック溶液を培地で500μMの作業溶液に希釈し、1ウェルあたり10μLを細胞プレートに移し、細胞プレートをCOインキュベーターに置き、1時間培養した。
3)プレートを読み取り、データを分析した。
(1)プレートの読み取り:細胞の培養が完了した後、細胞プレートを取り出し、Victor Nivoでプレートを読み取った。
データ分析:
方程式(Sample-Min)/(Max-Min)×100%を使用して生データを阻害率に変換すると、IC50の値は4つのパラメーターを使用したカーブフィッティングによって得られた(GraphPad Prismの”log(inhibitor) vs. response -- Variable slope」モードから得る)。表2は、U937細胞DPP1に対する本発明の化合物の阻害活性を提供する。

結論:本発明の化合物は、U937細胞DPP1に対して良好な阻害活性を有する。
実験例3:マウスにおける本発明の化合物の薬物動態評価
実験目的:CD-1マウスにおける化合物の薬物動態を試験することである。
実験材料:CD-1マウス(オス、20~40g、4~6週齢、Beijing Vital River Laboratory Animal Technology Co., Ltd.)
実験操作:
化合物の静脈注射及び経口投与後のげっ歯類の薬物動態特性を標準プロトコールに従って試験し、実験では、候補化合物を透明な溶液に調製し、2匹のマウスにそれぞれ単回静脈注射及び経口投与した。静脈注射及び経口投与の溶媒は、1:1:8のDMSO/Solutol/水であった。24時間以内の全血試料を市販のEDTA2K抗凝固チューブに収集し、6000gで3分間遠心分離し、上清を分離して血漿試料を得、内部標準を含むアセトニトリル溶液を20倍体積で加えてタンパク質を沈殿させ、遠心分離して上清を取って同じ体積の水を加え、遠心分離して上清をサンプリングし、LC-MS/MS分析法により血中薬物濃度を定量分析し、見かけの分布容積、クリアランス、半減期、薬物濃度-時間曲線下面積などの薬物動態パラメータを計算した。実験結果は表3に示される通りである。

結論:本発明の化合物は、CD-1マウスの薬物動態において、より優れたバイオアベイラビリティ、より高い薬物濃度-時間曲線下面積、及びより低いクリアランスと組織分布を示している。
実験例4:ラットにおける本発明の化合物の薬物動態評価
実験目的:SDラットにおける化合物の体内薬物動態を試験することである。
実験材料:SDラット(オス、200~300g、6~10週齢、Beijing Vital River Laboratory Animal Technology Co., Ltd.)
実験操作:
化合物の静脈注射及び経口投与後のげっ歯類の薬物動態特性を標準プロトコールに従って試験し、実験では、候補化合物を透明な溶液に調製し、2匹のラットにそれぞれ単回静脈注射及び経口投与した。静脈注射及び経口投与の溶媒は、5:95のDMSOと10%のヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン水溶液であった。24時間以内の全血試料を市販のEDTA2K抗凝固チューブに収集し、6000gで3分間遠心分離し、上清を分離して血漿試料を得、内部標準を含むアセトニトリル溶液を20倍体積で加えてタンパク質を沈殿させ、遠心分離して上清を取って同じ体積の水を加え、遠心分離して上清をサンプリングし、LC-MS/MS分析法により血中薬物濃度を定量分析し、見かけの分布容積、クリアランス、半減期、薬物濃度-時間曲線下面積などの薬物動態パラメータを計算した。
実験結果は表4に示される通りである。

結論:本発明の化合物はSDラットの薬物動態において、より優れたバイオアベイラビリティ、より高い薬物濃度-時間曲線下面積、及びより低いクリアランスと組織分布を示している。
実験例5:マウスの組織(骨髄)における本発明の化合物の分布評価
実験目的:CD-1マウスの骨髄及び血漿における本発明の化合物の分布を試験することである。
実験材料:CD-1マウス(オス、20~40g、4~6週齢、Beijing Vital River Laboratory Animal Technology Co., Ltd.)
実験操作:
標準プロトコールを使用して、経口投与後のマウスの骨髄及び血漿における化合物の含有量を試験し、実験では、候補化合物を5:95のDMSOと10%のヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン水溶液を溶媒で透明な溶液に調製し、5mg/kgの投与量でマウスに単回経口投与した。0.25、0.5、1、2、4、6、24時間にそれぞれ全血試料と骨髄試料を採取した。全血試料を市販のEDTA2K抗凝固チューブに収集し、6000gで3分間遠心分離し、上清を分離して血漿試料を得、内部標準を含むアセトニトリル溶液を加えてタンパク質を沈殿させ、遠心分離して上清を取り、同じ体積の水を加え、均一に混合した後、LC-MS/MS分析法により血中薬物濃度を定量分析し、薬物濃度-時間曲線下面積を計算した。マウスの両側の大腿骨と脛骨を取り、筋肉を除去し、一端を切り落とし、下向きにして遠心分離管に置き、8000rpmで1分間遠心分離し、沈殿物が骨髄であり、骨髄を50%のメタノール水と混合し、ホモジネートに粉砕し、ホモジネートを取り、内部標準を含むアセトニトリル溶液を加えてタンパク質を沈殿させ、遠心分離して上清を取り、同じ体積の水を加え、均一に混合した後、LC-MS/MS分析法により骨髄内の薬物濃度を定量分析し、薬物濃度-時間曲線下面積を計算した。
骨髄/血漿分配係数の計算式は、骨髄/血漿比=骨髄AUC0-last/血漿AUC0-lastである。実験結果は表5に示される通りである。

結論:本発明の化合物は、CD-1マウスの骨髄においてより高い分布を有している。
実験例6:ラットの組織(骨髄)における本発明の化合物の分布評価
実験目的:SDラットの骨髄及び血漿における被験化合物の分布を試験することである。
実験材料:SDラット(オス、200~300g、6~10週齢、Beijing Vital River Laboratory Animal Technology Co., Ltd.)
実験操作:
標準プロトコールを使用して、経口投与後のラットの骨髄及び血漿における被験化合物の含有量を試験し、実験では、候補化合物を5:95のDMSOと10%のヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン水溶液を溶媒で透明な溶液に調製し、5mg/kgの投与量でラットに単回経口投与した。0.25、0.5、1、2、4、6、24時間にそれぞれ全血試料と骨髄試料を採取した。全血試料を市販のEDTA2K抗凝固チューブに収集し、6000gで3分間遠心分離し、上清を分離して血漿試料を得、内部標準を含むアセトニトリル溶液を加えてタンパク質を沈殿させ、遠心分離して上清を取り、同じ体積の水を加え、均一に混合した後、LC-MS/MS分析法により血中薬物濃度を定量分析し、薬物濃度-時間曲線下面積を計算した。ラットの左大腿骨を取り、筋肉を除去し、一端を切り落とし、下向きにして遠心分離管に置き、8000rpmで1分間遠心分離し、沈殿物が骨髄であり、骨髄を50%のメタノール水と混合し、ホモジネートに粉砕し、ホモジネートを取り、内部標準を含むアセトニトリル溶液を加えてタンパク質を沈殿させ、遠心分離して上清を取り、同じ体積の水を加え、均一に混合した後、LC-MS/MS分析法により骨髄内の薬物濃度を定量分析し、薬物濃度-時間曲線下面積を計算した。
骨髄/血漿分配係数の計算式は、骨髄/血漿比=骨髄AUC0-last/血漿AUC0-lastである。実験結果は表6に示される通りである。

結論:本発明の化合物は、SDラットの骨髄においてより高い分布を有している。
実験例7:ラット骨髄の好中球エラスターゼの活性に対する本発明の化合物の生体内有効性評価
実験目的:SDラット骨髄の好中球エラスターゼの活性に対する本発明の化合物の効果を評価することである。
実験材料:SDラット(オス、200~300g、6~10週齢、Beijing Vital River Laboratory Animal Technology Co., Ltd.)
実験操作:
実験動物は、表7に従って群分けして投与され、最終の投与から2時間後に動物の骨髄を採取し、まず赤血球溶解液で赤血球を溶解させてリンパ球を保持し、次にリンパ球溶解液でリンパ球を溶解させ、上清を取ってタンパク質の定量と好中球エラスターゼ酵素活性の測定を行い、さらに試料における好中球エラスターゼの活性を計算した。投与プロトコルは表7に示される通りである。

実験的指標:
骨髄試料における好中球エラスターゼの活性を計算した。実験結果は図1に示される通りである。
結論:本発明の化合物は、ラットにおいて好中球エラスターゼの活性を有意に阻害することができる。

Claims (21)

  1. 式(II)の化合物又はその薬学的に許容される塩。

    (ただし、
    Zは、N及びCから選択され、
    構造単位

    から選択され、ここで、前記構造単位

    から選択され、

    は、それぞれ独立して単結合及び二重結合から選択され、ここで、

    が二重結合から選択される場合、Rは存在せず、
    Tは、それぞれ独立してN及びCRから選択され、
    各Rは、それぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、-OH、-NH、-CN及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
    は、H、F、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH、-CN、C1-3アルキル及び5~6員ヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキル及び5~6員ヘテロシクロアルキルは、それぞれ独立して1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
    は、H、F、Cl、Br、I、-OH、-NH、-CN及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
    は、H、F、Cl、Br、I、-OH、-NH、-CN及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
    は、H、F、Cl、Br、I、-OH、-NH、-CN及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
    は、H、F、Cl、Br、I、-OH、-NH、-CN及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
    は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
    は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH、-CN及びC1-3アルキルから選択され、
    は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
    は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
    は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
    は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
    nは、1、2、3及び4から選択され、
    前記5~6員ヘテロシクロアルキルは、-O-、-NH-、-S-及び-N-から独立して選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子又はヘテロ原子団を含む。)
  2. 前記化合物は、式(II’)で表される構造を有する、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

    (ただし、構造単位

    、Z、R、R、R及びnは請求項1に定義された通りであり、
    「*」及び「#」の付いた炭素原子はキラル炭素原子であり、(R)又は(S)単一エナンチオマーの形態又は一つのエナンチオマーに富む形態で存在する。)
  3. は、F、Cl、Br及び-CHから選択される、請求項1又は請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  4. は、H、F、Cl及び-CHから選択される、請求項1又は請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  5. は、H、-CH

    から選択され、ここで、前記-CH

    は、それぞれ独立して1、2又は3個のRにより任意選択で置換される、請求項1又は請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  6. は、H、-CH

    から選択される、請求項5に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  7. は、H、F、Cl及びBrから選択される、請求項1又は請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  8. は、Hから選択される、請求項1又は請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  9. は、H及び-CHから選択される、請求項1又は請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  10. は、H、F、Cl及びBrから選択される、請求項1又は請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  11. 構造単位

    から選択される、請求項1又は請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  12. 構造単位

    から選択される、請求項11に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  13. 構造単位

    から選択される、請求項12に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  14. 前記化合物は、式(II-1)で表される構造を有する、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

    (ただし、構造単位

    、R、R、R及びnは請求項1に定義された通りである。)
  15. 前記化合物は、式(II’-1)で表される構造を有する、請求項14に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

    (ただし、構造単位

    、R、R、R及びnは請求項14に定義された通りであり、
    「*」及び「#」の付いた炭素原子はキラル炭素原子であり、(R)又は(S)単一エナンチオマーの形態又は一つのエナンチオマーに富む形態で存在する。)
  16. 前記化合物は、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を有する、請求項14に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

    (ただし、
    構造単位

    から選択され、

    は、それぞれ独立して単結合及び二重結合から選択され、ここで、

    が二重結合から選択される場合、Rは存在せず、
    Tは、それぞれ独立してN及びCRから選択され、
    は、H、F、Cl、Br、I、-OH、-NH、-CN及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
    は、H、F、Cl、Br、I、-OH、-NH、-CN及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
    は、H、F、Cl、Br、I、-OH、-NH、-CN及びC1-3アルキルから選択され、ここで、前記C1-3アルキルは、1、2又は3個のRにより任意選択で置換され、
    は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
    は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
    は、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、=O、-OH、-NH及び-CNから選択され、
    、R及びnは、請求項14に定義された通りである。)
  17. 前記化合物は、式(I-1)、(I-2)又は(I-3)で表される構造を有する、請求項16に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

    (ただし、T、R、R、R、R及びnは、請求項16に定義された通りである。)
  18. 前記化合物は、式(I-1A)、(I-1B)、(I-2A)、(I-2B)又は(I-3A)で表される構造を有する、請求項17に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

    (ただし、T、R、R、R及びRは、請求項17に定義された通りである。)
  19. 前記化合物は、式(I’-1A)、(I’-1B)、(I’-2A)、(I’-2B)又は(I’-3A)で表される構造を有する、請求項18に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

    (ただし、T、R、R、R及びRは、請求項18に定義された通りであり、
    「*」及び「#」の付いた炭素原子はキラル炭素原子であり、(R)又は(S)単一エナンチオマーの形態又は一つのエナンチオマーに富む形態で存在する。)
  20. 下記式の化合物又はその薬学的に許容される塩。

  21. 前記化合物は下記の式の化合物である、請求項20に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。




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