JP2024501507A - ケトヘキソキナーゼ阻害剤及びその用途 - Google Patents

ケトヘキソキナーゼ阻害剤及びその用途 Download PDF

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Abstract

式(I)の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶、又はそれらを含有する医薬組成物、及びケトヘキソキナーゼ阻害剤としてその関連疾患治療薬の製造における用途を提供し、式(I)における各基は、明細書に定義されているとおりである。[化1]TIFF2024501507000125.tif50156

Description

本発明は、医薬分野に属し、特にケトヘキソキナーゼ阻害剤の誘導体、その立体異性体、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、共結晶又は重水素化物、及びそのケトヘキソキナーゼ媒介性関連疾患を治療する医薬品の製造における用途に関する。
ケトヘキソキナーゼ(KHK)は、フルクトースの体内代謝に関与する基本酵素であり、フルクトース代謝において非常に重要な役割を果たしており、フルクトースとATPとが反応してフルクトース-1-リン酸エステル(F1P)に変換されることを触媒する。ケトヘキソキナーゼは、人体内において二つの重要な亜型があり、それぞれケトヘキソキナーゼA(KHKa)とケトヘキソキナーゼC(KHKc)である。KHKaは、体内において広く発現するが、KHKcは、人体の主な代謝器官(例えば肝臓、腎臓、腸)でより多く発現する(Ishimoto、Lanaspaら、PNAS 109,4320-4325,2012)ため、KHKcのフルクトース代謝に対する調節作用がより顕著である。伝染病学の研究によると、飲食における糖の消費量は、メタボリックシンドロームや肥満の発症率と有意な関連性を有する。実験によると、ラットにフルクトースを投与することで、メタボリックシンドローム、体重増加、及び内臓脂肪増加の現象を誘発することができる。
メタボリックシンドローム及び肥満は、人々の生活の質に大きく影響する。WHOにより発表されたデータによると、世界の肥満人口は、1975年からほぼ3倍に増えた。2016年には、世界の18歳以上の成人の19億人が過体重であり、そのうち6.5億人以上が肥満であるとされた(https://www.who.int/en/news-room/fact-sheets/detail/obesityand-overweight)。肥満、高血圧、高脂血、高血糖は、「死の四重奏」と言われており、21世紀では、死亡原因の第1位になり得る。毎年、少なくとも280万人が、過体重又は肥満が原因で死亡する。
糖尿病は、メタボリックシンドロームの一種であり、患者が広く分布し、世界範囲内での推定によると、20歳~79歳の成人には、4.63億人が糖尿病患者であり、且つ大多数が2型糖尿病である(国際糖尿病連合により発表された第9版の『世界糖尿病アトラス(IDF Diabetes Atlas Ninth Edition 2019)』)。糖尿病の治療薬が多く販売されているが、臨床の需要を十分に満たしていない。
代謝異常関連脂肪性肝疾患(MAFLD)は、近年、広く注目を集めており、世界の発症率が約25%であり、さらに進行すると炎症が起こり、その後、さらに悪化して肝線維化ひいては肝がんを形成する恐れがある。現在、代謝異常関連脂肪性肝疾患は、世界的に一般的な慢性肝疾患となり、米国の肝移植の第1位の原因になっているが、残念なことに、現在、代謝異常関連脂肪性肝疾患に対する医薬品は、一つも正式に許可されておらず、満たされない臨床の需要は、非常に多く存在している。
ケトヘキソキナーゼ(KHK)は、フルクトース代謝における基本酵素であり、フルクトースのフルクトース-1-リン酸エステル(F1P)への変換を触媒する。KHKの発現は、第3エクソンの代替的スプライシングによって生じる二つの代替的mRNAスプライシング変異体(KHKa及びKHKcで表される)である。非常に低いKmで証明されるように、KHKcのフルクトースリン酸化のための親和力及び能力は、KHKaよりもはるかに高い(Ishimoto, Lanaspaら、PNAS 109,4320-4325,2012)。KHKaが広く発現するが、肝臓、腎臓及び腸(体内フルクトース代謝の主な部位)おける発現は、KHKcが最も高い(Diggle CPら、(2009)J HistochemCytochem 57:763-774;Ishimoto, Lanaspaら、PNAS 109,4320-4325,2012)。また、報告されたヒト機能変異欠失では、糖を摂取した後、尿中にフルクトースが出現する以外、悪影響はない。
フルクトース代謝に係るより深刻な病状は、アルドラーゼB(GENE:ALDOB)における欠陥による遺伝性フルクトース不耐症(HFI, OMIM#229600)であり、該アルドラーゼBは、F1Pの分解を担当する酵素であり、通路においてKHKステップのすぐ下流にある(Bouteldja Nら、J. Inherit. Metab. Dis. 2010年4月;33(2):105-12; Tolan, DR, HumMutat. 1995;6(3):210-8; http://www.omim.org/entry/229600)。それは、20,000人で推定1人に影響を与える希少疾患であり、突然変異によりF1P蓄積、ATP損失、及び尿酸の増加をもたらし、その組み合わせは、低血糖、高尿酸血症と乳酸アシドーシス、及び他の代謝障害を引き起こす。HFIは、人体の食事由来フルクトースの代謝能力に損害を与えることで急性症状、例えば嘔吐、深刻な低血糖症、下痢及び腹痛を引き起こし、さらに長期的発達障害、肝臓と腎臓の損傷及び潜在的な死亡をもたらす(Ali Mら、J. Med. Genet. 1998年5月:35(5):353-65)。患者は、診断されるまで、一般的に1年生存しており、唯一の治療手段は、食事中のフルクトースを回避することである。この一般的な栄養素が大部分の食品に存在することは、この手段への挑戦となっている。物理的症状に加えて、多くの患者は、その尋常でない飲食のために、感情や社会的に孤立し、厳しい食事制限への遵守を努力し続けてきている(HFI-INFO Discussion Board, http://hfiinfo.proboards.com. 2015年12月14日にアクセス)。無症状を呈しても、一部の患者は、NAFLD及び腎臓病に罹患し、これは、自分による厳しい食事制限を唯一の治療手段として不足があり、まだ満たされていない医療上の要求が存在することを示している。
高血糖の病状において、ポリオール通路(ソルビトールを中間体としてグルコースをフルクトースに変換する通路)により内因性フルクトースが生じる。この通路の活性は、高血糖症に伴って増加する。これらの研究において、著者は、KHK無しのマウスが、グルコース誘導性の体重増加、インスリン抵抗性及び肝脂肪変性から保護されたことを証明し、これは、高血糖の病状で、内因性フルクトースがインスリン抵抗性及び肝脂肪変性を引き起こすことを示している(Lanaspa, M.A.ら、NatureComm. 4,2434,2013)。そのため、KHKへの阻害は、内因性又は摂取フルクトースのいずれか一方又は両方の変化による多くの疾患に有益であることが予想される。
ケトヘキソキナーゼ阻害剤の化合物について、米国のジョンソン・エンド・ジョンソン社は、ピリミドピリミジン系化合物のケトヘキソキナーゼ活性阻害における効用を発表した(ACS Med. Chem. Lett. 2011,2,538-543)。WO 2017/115205では、ケトヘキソキナーゼ阻害剤として利用可能な化合物が開示され、且つ前記化合物の肥満、II型糖尿病、代謝異常関連脂肪性肝疾患の治療における応用が開示されている。しかし現在まで、市販されるKHK阻害剤が依然としてないため、阻害活性が高く、毒性が低いKHK阻害剤は、まだ満たされていない臨床需要の代表である。
本発明の目的は、KHKへの阻害活性が高く、優れた薬物動態学パラメータ及び高い生物学的利用率を有するとともに、hERGカリウム通路とCYP3A4酵素に対して実質的に阻害作用がなく、毒性や副作用が小さく、薬となす可能性があるKHKキナーゼ阻害剤化合物を提供することである。
本発明の態様1によれば、式(I)に示す化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶を提供し、
Figure 2024501507000002
ここで、
各Rは、それぞれ独立して重水素、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルアミノ基、ジ(C1-6アルキル)アミノ基から選択され、前記アルキル基、アルコキシ基は、任意選択的にハロゲン、重水素、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基又はC1-6アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換され、
pは、1~8の整数から選択され、
nは、1、2又は3から選択され、
B環は、B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7の基から選択されるか、又はB環は、B8、B9から選択され、ここで#は、B環とA環とが結合する部位を表し、
Figure 2024501507000003
Figure 2024501507000004
Figure 2024501507000005
は、二重結合又は単結合を表し、
、F、F環は、アリール基又はヘテロアリール基であり、
C環は、3~12員シクロアルキル基、3~14員ヘテロシクロアルキル基、6~12員アリール基又は5~12員ヘテロアリール基から選択され、
D環は、3~12員シクロアルキル基、3~14員ヘテロシクロアルキル基、6~12員アリール基又は5~12員ヘテロアリール基から選択され、
E環は、3~12員シクロアルキル基、3~14員ヘテロシクロアルキル基、6~12員アリール基又は5~12員ヘテロアリール基から選択され、
G環は、6~12員アリール基、5~12員ヘテロアリール基又は3~14員ヘテロシクロアルキル基、3~12員シクロアルキル基から選択され、
、Yは、それぞれ独立して-CR54-又は-N-から選択され、
、Yは、それぞれ独立して-CR51-又は-N-から選択され、
、Mは、それぞれ独立して-C-、-CR51-又は-N-から選択され、
、Mは、それぞれ独立して-CR52-又は-N-から選択され、
、Zは、それぞれ独立して-C-、-CR52-又は-N-から選択され、
、Y、Zは、それぞれ独立して-CR53-又は-N-から選択され、
は、それぞれ独立して-C-、-CR53-又は-N-から選択され、
その条件として、ZとMが同時に-C-から選択される時、VとYが同時に-N-ではなく、
n1は、0、1、2、3から選択され、
各R、R、R、R、RB11は、それぞれ独立して重水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、-SF、ジ(C1-6アルキル)ホスホノ基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、-S-C1-6アルキル基、-S(O)-C1-6アルキル基、-S(O)-C1-6アルキル基、-(CH-C3-12シクロアルキル基、-(CH-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-O-C3-12シクロアルキル基、-O-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-NH-C3-12シクロアルキル基、-NH-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-S-C3-12シクロアルキル基、-S-C3-12ヘテロシクロアルキル基、5~12員ヘテロアリール基、6~12員アリール基、-NHC1-6アルキル基、-N(C1-6アルキル)、-C(=O)NR31a41a、-NR31aC(=O)-R41a、-NR31a41a、-C(=O)-R31aから選択され、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基、アリール基は、任意選択的に、さらにハロゲン、重水素、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン化C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルコキシ基、重水素化C1-6アルキル基、重水素化C1-6アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換され、
B12、RB13、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53、R54は、それぞれ独立して水素、重水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、-SF、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、-S-C1-6アルキル基、-S(O)-C1-6アルキル基、-S(O)-C1-6アルキル基、-(CH-C3-12シクロアルキル基、-(CH-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-O-C3-12シクロアルキル基、-O-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-NH-C3-12シクロアルキル基、-NH-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-S-C3-12シクロアルキル基、-S-C3-12ヘテロシクロアルキル基、5~12員ヘテロアリール基、6~12員アリール基、-NHC1-6アルキル基、-N(C1-6アルキル)、-C(=O)NR31a41a、-NR31aC(=O)-R41a、-NR31a41a、-C(=O)-R31aから選択され、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基、アリール基は、任意選択的に、さらにハロゲン、重水素、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン化C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルコキシ基、重水素化C1-6アルキル基、重水素化C1-6アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換され、
各rは、それぞれ独立して0、1、2、3又は4から選択され、
31a、R41aは、それぞれ独立して水素、ハロゲン、重水素、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルキル基、重水素化C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン化C1-6アルコキシ基、重水素化C1-6アルコキシ基置換から選択され、
A環は、以下の基から選択され、ここで*は、A環とRとの結合部位を表し、即ち、
(1)4~7員単環式ヘテロシクロアルキル基、4~7員単環式シクロアルキル基、
(2)5~12員スピロ環、
(3)
Figure 2024501507000006
であって、A環とRとが結合する部位は、A、A、A環の原子であるもの、
(4)
Figure 2024501507000007
(5)
Figure 2024501507000008
(6)
Figure 2024501507000009
(7)7~12員アリール基、
(8)5~12員ヘテロアリール基であり、
前記A環は、任意選択的、さらに1~5個のRによって置換され、
各Rは、それぞれ独立して重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、=O、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン化C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルコキシ基、重水素化C1-6アルキル基、重水素化C1-6アルコキシ基から選択されるか、又は同一原子上の二つのRは、共同で3~5員単環式アルキル基を形成し、
各tは、それぞれ独立して1、2、3から選択され、
環は、4~6員単環式シクロアルキル基、4~6員単環式ヘテロシクロアルキル基、5~6員ヘテロアリール基、フェニル基から選択され、
、A環は、それぞれ独立して3~6員単環式シクロアルキル基、5~6員ヘテロアリール基、フェニル基から選択され、
各X、Xは、それぞれ独立して-CH-、-CR-、-N-から選択され、
は、重水素、F、Cl、C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルキル基、重水素化C1-6アルキル基から選択され、
26は、水素、重水素、F、Cl、C1-6アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、C1-6アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換され、
は、-(CR2a2b-C(O)NR2122、-(CR2a2b-COOR23、-(CR2a2b-S(O)R24、-(CR2a2b-S(O)24、-(CR2a2b-C(O)R25、-(CR2a2b-P(O)24、-(CR2a2b-テトラゾリル-5-イルから選択され、
各R2a、R2bは、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルキル基から選択されるか、又はR2a、R2bは、結合する炭素原子と共同で3~4員シクロアルキル基又は4員ヘテロシクロアルキル基を形成し、
21、R22は、それぞれ独立して水素、重水素、C1-6アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、
23、R25は、それぞれ水素、重水素、C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、
各R24は、それぞれ独立して水素、重水素、ヒドロキシ基、C1-6アルキル基、-NHC1-6アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、
各mは、それぞれ独立して0、1、2、3又は4から選択される。
本発明に記載の式(I)の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶であって、
その条件として、
(1)BがB7構造から選択され、Aが
Figure 2024501507000010
から選択される時、Rは、-CH-COOR23から選択選択されるものではなく、
(2)nが2から選択され、BがB1から選択される時、A環は、
Figure 2024501507000011
から選択されるものではなく、
(3)nが2と3から選択され、BがB4から選択される時、A環は、ピペラジニル基から選択されるものではなく、
(4)BがB8又はB9構造から選択される時、nは、1のみから選択され、且つRは、ヒドロキシ基から選択されるものではない。
本発明の態様2によれば、前記式(I)の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶に関し、前記式(I)の化合物は、式(I-a)、(I-b)の構造を有し、
Figure 2024501507000012
各Rは、それぞれ独立してC1-3アルキル基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、ハロゲン、重水素、ヒドロキシ基、アミノ基から選択される1~3個の基によって置換され、
各R11、R12、R13、R14は、それぞれ独立してH、重水素、C1-3アルキル基、F、Clから選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、F、Cl、重水素、ヒドロキシ基、アミノ基から選択される1~3個の基によって置換され、
他の基の定義は、態様1と一致する。
本発明の態様3によれば、本発明に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶に関し、ここで、
A環は、以下の基から選択され、ここで*は、A環とRとの結合部位を表し、即ち、
(1)1~3個のNヘテロ原子を含み且つ0~1個のO、Sヘテロ原子を含む4員単環式ヘテロシクロアルキル基、1~3個のNヘテロ原子を含み且つ0~1個のO、Sヘテロ原子を含む5員単環式ヘテロシクロアルキル基、1~3個のNヘテロ原子を含み且つ0~1個のO、Sヘテロ原子を含む7員単環式ヘテロシクロアルキル基、4員単環式シクロアルキル基、5員単環式シクロアルキル基、6員単環式シクロアルキル基であって、N原子は、A環とB環との結合部位であり、
(2)アゼチジニルスピロ3員シクロアルキル基、アゼチジニルスピロ4員シクロアルキル基、アゼチジニルスピロ5員シクロアルキル基、アゼチジニルスピロ6員シクロアルキル基、アザシクロペンチルスピロ3員シクロアルキル基、アザシクロペンチルスピロ4員シクロアルキル基、アザシクロペンチルスピロ5員シクロアルキル基、アザシクロペンチルスピロ6員シクロアルキル基、アザシクロヘキシルスピロ3員シクロアルキル基、アザシクロヘキシルスピロ4員シクロアルキル基、アザシクロヘキシルスピロ5員シクロアルキル基、アザシクロヘキシルスピロ6員シクロアルキル基、アゼチジニルスピロ3員ヘテロシクロアルキル基、アゼチジニルスピロ4員ヘテロシクロアルキル基、アゼチジニルスピロ5員ヘテロシクロアルキル基、アゼチジニルスピロ6員ヘテロシクロアルキル基、アザシクロペンチルスピロ3員ヘテロシクロアルキル基、アザシクロペンチルスピロ4員ヘテロシクロアルキル基、アザシクロペンチルスピロ5員ヘテロシクロアルキル基、アザシクロペンチルスピロ6員ヘテロシクロアルキル基、アザシクロヘキシルスピロ3員ヘテロシクロアルキル基、アザシクロヘキシルスピロ4員ヘテロシクロアルキル基、アザシクロヘキシルスピロ5員ヘテロシクロアルキル基、アザシクロヘキシルスピロ6員ヘテロシクロアルキル基であって、前記ヘテロシクロアルキル基は、1~2個のN、O、Sヘテロ原子を含む飽和単環であり、A環とRとの結合部位は、シクロアルキル基又はヘテロシクロアルキル基であり、B環とRは、A環の異なる環に結合し、
(3)
Figure 2024501507000013
であって、A環とRとが結合する部位は、A、A、A環の原子であり、
(4)
Figure 2024501507000014
(5)
Figure 2024501507000015
(6)
Figure 2024501507000016
であり、
前記A環は、任意選択的、さらに1~3個のRによって置換され、
各Rは、それぞれ独立して重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、=O、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、ハロゲン化C1-4アルキル基、ハロゲン化C1-4アルコキシ基、重水素化C1-4アルキル基、重水素化C1-4アルコキシ基から選択されるか、又は同一原子上の二つのRは、共同で3~4員単環式シクロアルキル基を形成し、
26は、水素、重水素、F、Cl、C1-4アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、C1-3アルコキシ基から選択される1~3個の基によって置換され、
各tは、それぞれ独立して1又は2から選択され、
環は、4員単環式シクロアルキル基、5員単環式シクロアルキル基、6員単環式シクロアルキル基、4員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員単環式ヘテロシクロアルキル基、6員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基、フェニル基から選択され、
環は、3員単環式シクロアルキル基、4員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員単環式ヘテロシクロアルキル基、6員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基、フェニル基から選択され、
環は、それぞれ独立して3員単環式シクロアルキル基、4員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員単環式ヘテロシクロアルキル基、6員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基、フェニル基から選択され、
各X、Xは、それぞれ独立して-CH-、-CR-、-N-から選択され、
は、重水素、F、Cl、C1-3アルキル基、ハロゲン化C1-3アルキル基、重水素化C1-3アルキル基から選択され、
他の基の定義は、前述の態様1と態様2のいずれか一つの態様と一致する。
本発明の技術態様4によれば、本明細書に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶に関し、ここで
A環は、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、
Figure 2024501507000017
Figure 2024501507000018
Figure 2024501507000019
から選択され、
ここで*は、A環とRとの結合部位を表し、
又は、A環は、任意選択的、さらに1~3個のRによって置換され、
各Rは、それぞれ独立して重水素、F、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、-CHF、-CHF、-CF、-OCHF、-OCHF、-OCF、-CHD、-CHD、-CD、-OCHD、-OCHD、-OCDから選択され、
他の基の定義は、態様1と態様2のいずれか一つの態様と一致する。
本発明の態様5によれば、本明細書に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶に関し、ここで
A環は、1~2個のN、O、Sヘテロ原子を含む5員ヘテロアリール基、1~2個のN、O、Sヘテロ原子を含む8員ヘテロアリール基、1~2個のN、O、Sヘテロ原子を含む9員ヘテロアリール基、1~2個のN、O、Sヘテロ原子を含む10員ヘテロアリール基から選択され、
他の基の定義は、態様1と態様2のいずれか一つの態様と一致する。
本発明の態様6によれば、本明細書に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶に関し、ここで
各Rは、それぞれ独立してC1-3アルキル基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的にF、Cl、重水素、ヒドロキシ基から選択される1~3個の基によって置換されているか、又は、
各Rは、それぞれ独立してC1-3アルキル基、C2-4アルキニル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的にF、Cl、重水素、ヒドロキシ基から選択される1~3個の基によって置換されているか、又は、
各Rは、それぞれ独立してメチル基、エチニル基から選択され、前記メチル基は、任意選択的にハロゲン、重水素、ヒドロキシ基から選択される1~3個の基によって置換され、
他の基の定義は、本明細書の前述のいずれか一つの態様と一致する。
本発明の態様7によれば、本明細書に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶に関し、ここで
各R11、R12、R13、R14は、それぞれ独立してH、重水素、C1-3アルキル基、F、Clから選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、F、Cl、重水素、ヒドロキシ基、アミノ基から選択される1~3個の基によって置換されているか、又は、
各R11、R12、R13、R14は、それぞれ独立してH、重水素、メチル基、エチル基、F、Clから選択され、
他の基の定義は、本明細書の前述のいずれか一つの態様と一致する。
本発明の態様8によれば、本明細書に記載の式(I)の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶に関し、ここで
は、-(CR2a2b-C(O)NR2122、-(CR2a2b-COOR23から選択され、さらにRは、-(CR2a2b-COOR23から選択され、
各R2a、R2bは、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、メチル基、エチル基から選択されるか、又はR2a、R2bは、結合する炭素原子と共同でシクロプロピル基又はシクロブチル基を形成し、
21、R22は、それぞれ独立して水素、重水素、メチル基、エチル基、プロピル基又はtert-ブチル基から選択され、前記メチル基、エチル基、プロピル基又はtert-ブチル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、
23は、水素、重水素、メチル基、エチル基、プロピル基又はtert-ブチル基から選択され、前記R23は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、
mは、0又は1から選択され、
他の基の定義は、本明細書の前述のいずれか一つの態様と一致する。
本発明の態様9によれば、本明細書に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶に関し、ここで
各R、R、R、R、RB11は、それぞれ独立して重水素、F、Cl、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、-SF、ジ(C1-3アルキル)ホスホノ基、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、-(CH-C3-6シクロアルキル基、-(CH-C3-6ヘテロシクロアルキル基から選択され、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、ハロゲン化C1-2アルキル基、ハロゲン化C1-2アルコキシ基、重水素化C1-2アルキル基、重水素化C1-2アルコキシ基から選択される1~3個の基によって置換され、
B12、RB13、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53は、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、シアノ基、-SF、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、-S-C1-2アルキル基、-(CH-C3-6シクロアルキル基、-(CH-C4-6ヘテロシクロアルキル基、-O-C3-6シクロアルキル基、-O-C4-6ヘテロシクロアルキル基、5~6員ヘテロアリール基、フェニル基から選択され、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基、アリール基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、ヒドロキシ基、=O、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、ハロゲン化C1-2アルキル基、ハロゲン化C1-2アルコキシ基、重水素化C1-2アルキル基、重水素化C1-2アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換されているか、又は、
各R、R、R、R、RB11は、それぞれ独立して重水素、F、Cl、シアノ基、ヒドロキシ基、=O、-SF、ジ(メチル)ホスホノ基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、2-メチルプロピル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、tert-ブトキシ基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、-CH-シクロプロピル基、-CH-シクロブチル基、-CH-シクロペンチル基、-CH-シクロヘキシル基、アゼチジニル基、アザシクロペンチル基、アザシクロへキシル基、-CH-アゼチジニル基、-CH-アザシクロペンチル基、-CH-アザシクロへキシル基、オキセタニル基、オキソラニル基、オキサニル基、-CH-オキセタニル基、-CH-オキソラニル基、-CH-オキサニル基、チアタニル基、チアシクロペンチル基、チアシクロヘキシル基、-CH-チアタニル基、-CH-チアシクロペンチル基、-CH-チアシクロヘキシル基から選択され、上記基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、-CHF、-CHF、-CF、-OCHF、-OCHF、-OCF、-CHD、-CHD、-CD、-OCHD、-OCHD、-OCDから選択される1、2、3個の基によって置換され、
B12、RB13、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53は、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、シアノ基、-SF、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、2-メチルプロピル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、tert-ブトキシ基、-S-メチル基、-S-エチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、-CH-シクロプロピル基、-CH-シクロブチル基、-CH-シクロペンチル基、-CH-シクロヘキシル基、アゼチジニル基、アザシクロペンチル基、アザシクロへキシル基、-CH-アゼチジニル基、-CH-アザシクロペンチル基、-CH-アザシクロへキシル基、オキセタニル基、オキソラニル基、オキサニル基、-CH-オキセタニル基、-CH-オキソラニル基、-CH-オキサニル基、チアタニル基、チアシクロペンチル基、チアシクロヘキシル基、-CH-チアタニル基、-CH-チアシクロペンチル基、-CH-チアシクロヘキシル基、-O-シクロプロピル基、-O-シクロブチル基、-O-シクロペンチル基、-O-シクロヘキシル基、-O-アゼチジニル基、-O-アザシクロペンチル基、-O-アザシクロへキシル基から選択され、上記基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、-CHF、-CHF、-CF、-OCHF、-OCHF、-OCF、-CHD、-CHD、-CD、-OCHD、-OCHD、-OCDから選択される1、2、3個の基によって置換され、
他の基の定義は、本明細書の前述のいずれか一つの態様と一致する。
本発明の態様10によれば、本明細書に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶に関し、ここで、
B環は、以下の基から選択され、ここで#は、B環とA環とが結合する部位を表し、即ち、
Figure 2024501507000020
Figure 2024501507000021
であるか、又はB環は、以下の基:
Figure 2024501507000022
から選択され、
、C、C、C環は、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基から選択され、
は、5員シクロアルキル基、6員シクロアルキル基、5員ヘテロシクロアルキル基、6員ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基から選択され、
D環は、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基、5員シクロアルキル基、6員シクロアルキル基から選択され、
環は、フェニル基、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基から選択され、
は、5員シクロアルキル基、6員シクロアルキル基から選択され、
E環は、5員ヘテロシクロアルキル基、6員ヘテロシクロアルキル基から選択され、
n1は、0、1、2又は3から選択され、
各R、R、R、R、RB11は、それぞれ独立して重水素、F、Cl、シアノ基、-SF、ジ(C1-2アルキル)ホスホノ基、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基から選択され、前記アルキル基、アルコキシ基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、ヒドロキシ基、=O、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHFから選択される1、2又は3個の基によって置換され、
B12、RB13、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53は、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、シアノ基、-SF、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、-S-C1-2アルキル基、-(CH-C3-6シクロアルキル基、-(CH-C4-6ヘテロシクロアルキル基、-O-C3-6シクロアルキル基、-O-C4-6ヘテロシクロアルキル基、5~6員ヘテロアリール基、フェニル基、-NHC1-3アルキル基、-N(C1-3アルキル)から選択され、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基、アリール基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、ヒドロキシ基、=O、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHFから選択される1~5個の基によって置換され、
その条件として、(1)B環がB7-1及びB7-2から選択される時、A-Rは、
Figure 2024501507000023
ではなく、
(2)BがB8又はB9構造から選択される時、nは、1のみから選択され、且つRは、ヒドロキシ基から選択されるものではない。
他の基の定義は、本明細書の前述のいずれか一つの態様と一致する。
本発明の態様11によれば、本明細書に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶に関し、ここで、
B環は、以下の基:
Figure 2024501507000024
から選択されるか、又は、
B環は、以下の基:
Figure 2024501507000025
から選択され、その条件として、A-Rは、
Figure 2024501507000026
ではないか、又は、
B環は、以下の基:
Figure 2024501507000027
から選択され、
ここで#は、B環とA環とが結合する部位を表し、
他の基の定義は、本明細書の前述のいずれか一つの態様と一致する。
本発明の技術態様12によれば、式(I-a)の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶に関し、
ここで、Rは、D、メチル基、エチル基、又はプロピル基であり、前記メチル基、エチル基、又はプロピル基は、任意選択的にハロゲン、重水素から選択される1~3個の基によって置換され、
各R11、R12、R13、R14は、それぞれ独立してH、重水素、F、Clから選択され、
その条件として、Rがメチル基である時、R11、R12、R13、R14が同時にHではなく、
B環は、以下の基:
Figure 2024501507000028
から選択され、
各RD1、RG1は、独立してD、H、F、Cl、Br、I、メチル基、エチル基、又はプロピル基から選択され、前記メチル基、エチル基、又はプロピル基は、任意選択的に1~3個のD、F、Cl、Br、Iの置換基によって置換され、
環Aは、以下の基:
Figure 2024501507000029
から選択され、
は、-CR2a2b-COOR23であり、
2a、R2bは、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、メチル基、エチル基から選択され、
23は、水素、重水素、メチル基、エチル基、プロピル基又はtert-ブチル基から選択され、
その他の基は、態様2に記載のとおりである。
本発明の態様13によれば、態様12に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶に関し、ここで、
は、D、メチル基、エチル基、又はプロピル基であり、前記メチル基、エチル基、又はプロピル基は、ハロゲン、重水素から選択される1~3個の基によって置換されているか、又は、
11、R12、R13、R14のうちの少なくとも一つは、重水素、F、Clから選択される。
本発明の態様14によれば、本明細書に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶に関し、ここで、
B環は、B1、B2、B3、B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7の基から選択され、ここで#は、B環とA環とが結合する部位を表すか、
Figure 2024501507000030
Figure 2024501507000031
又はB環は、
Figure 2024501507000032
から選択され、
C環は、5員シクロアルキル基、6員シクロアルキル基、5員ヘテロシクロアルキル基、6員ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基から選択され、
D環は、5員シクロアルキル基、6員シクロアルキル基、5員ヘテロシクロアルキル基、6員ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基から選択され、
E環は、5員ヘテロシクロアルキル基から選択され、
G環は、フェニル基又は5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基から選択され、
A環は、以下の基から選択され、前記A環は、任意選択的に、さらに1、2、3、4又は5個のRによって置換され、ここで*は、A環とRとの結合部位を表し、即ち、
Figure 2024501507000033
であり、
各Rは、それぞれ独立して重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、=O、C1-4アルキル基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン化C1-4アルキル基、ハロゲン化C1-4アルコキシ基、重水素化C1-4アルキル基、重水素化C1-4アルコキシ基から選択されるか、又は同一原子上の二つのRは、共同で3員単環式アルキル基を形成し、
その条件として、BがB8又はB9の構造から選択される時、nは、1のみから選択され、且つRは、ヒドロキシ基から選択されるものではなく、
他の基の定義は、本明細書の前述のいずれか一つの態様と一致する。
本発明の態様15によれば、本明細書に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶に関し、ここで、
B環は、以下の基から選択され、ここで#は、B環とA環とが結合する部位を表し、即ち、
Figure 2024501507000034
であるか、
又はB環は、
Figure 2024501507000035
から選択され、
、C、C、C環は、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基から選択され、
は、5員シクロアルキル基、6員シクロアルキル基、5員ヘテロシクロアルキル基、6員ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基から選択され、
D環は、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基、5員シクロアルキル基、6員シクロアルキル基から選択され、
E環は、5員ヘテロシクロアルキル基、6員ヘテロシクロアルキル基から選択され、
n1は、0、1、2、3から選択され、
A環は、以下の基から選択され、ここで*は、A環とRとの結合部位を表し、即ち、
Figure 2024501507000036
であり、
は、-(CR2a2b-C(O)NR2122、-(CR2a2b-COOR23から選択され、
各R2a、R2bは、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、メチル基、エチル基から選択されるか、又はR2a、R2bは、結合する炭素原子と共同でシクロプロピル基又はシクロブチル基を形成し、
21、R22は、それぞれ独立して水素、重水素、メチル基、エチル基、プロピル基又はtert-ブチル基から選択され、前記メチル基、エチル基、プロピル基又はtert-ブチル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、
23は、水素、重水素、メチル基、エチル基、プロピル基又はtert-ブチル基から選択され、前記R23は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、
mは、0又は1から選択され、
各R、R、R、R、RB11は、それぞれ独立して重水素、F、Cl、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、-SF、ジ(C1-3アルキル)ホスホノ基、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、-(CH-C3-6シクロアルキル基、-(CH-C3-6ヘテロシクロアルキル基から選択され、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、ハロゲン化C1-2アルキル基、ハロゲン化C1-2アルコキシ基、重水素化C1-2アルキル基、重水素化C1-2アルコキシ基から選択される1~3個の基によって置換され、
B12、RB13、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53は、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、シアノ基、-SF、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、-S-C1-2アルキル基、-(CH-C3-6シクロアルキル基、-(CH-C4-6ヘテロシクロアルキル基、-O-C3-6シクロアルキル基、-O-C4-6ヘテロシクロアルキル基、5~6員ヘテロアリール基、フェニル基から選択され、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基、アリール基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、ヒドロキシ基、=O、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、ハロゲン化C1-2アルキル基、ハロゲン化C1-2アルコキシ基、重水素化C1-2アルキル基、重水素化C1-2アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換され、
各rは、それぞれ独立して0、1又は2から選択され、
その条件として、BがB8又はB9の構造から選択される時、nは、1のみから選択され、且つRは、ヒドロキシ基から選択されるものではない。
本発明の態様16によれば、本明細書に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶に関し、ここで、
B環は、以下の基から選択され、ここで#は、B環とA環とが結合する部位を表し、即ち、
Figure 2024501507000037
であり、
、C、C、C環は、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基から選択され、
は、5員シクロアルキル基、6員シクロアルキル基、5員ヘテロシクロアルキル基、6員ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基から選択され、
D環は、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基、5員シクロアルキル基、6員シクロアルキル基から選択され、
環は、フェニル基、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基から選択され、
は、5員シクロアルキル基、6員シクロアルキル基から選択され、
E環は、5員ヘテロシクロアルキル基、6員ヘテロシクロアルキル基から選択され、
n1は、0、1、2、3から選択され、
A環は、以下の基から選択され、ここで*は、A環とR環との結合部位を表し、即ち、
(1)4員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員単環式ヘテロシクロアルキル基、7員単環式ヘテロシクロアルキル基、4員単環式シクロアルキル基、5員単環式シクロアルキル基、
(2)
Figure 2024501507000038
であり、tは、1又は2から選択され、
前記A環は、任意選択的に、さらに1、2又は3個のRによって置換され、
各Rは、それぞれ独立して重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、=O、C1-2アルキル基、ハロゲン化C1-2アルキル基、ハロゲン化C1-2アルコキシ基、重水素化C1-2アルキル基、重水素化C1-2アルコキシ基から選択されるか、又は同一原子上の二つのRは、共同で3員又は4員単環式シクロアルキル基を形成し、
は、-(CR2a2b-C(O)NR2122、-(CR2a2b-COOR23から選択され、
各R2a、R2bは、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、メチル基、エチル基から選択されるか、又はR2a、R2bは、結合する炭素原子と共同でシクロプロピル基又はシクロブチル基を形成し、
21、R22は、それぞれ独立して水素、重水素、メチル基、エチル基、プロピル基又はtert-ブチル基から選択され、前記メチル基、エチル基、プロピル基又はtert-ブチル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、
23は、水素、重水素、メチル基、エチル基、プロピル基又はtert-ブチル基から選択され、前記R23は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、
mは、0又は1から選択され、
各R、R、R、R、RB11は、それぞれ独立して重水素、F、Cl、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、-SF、ジ(C1-3アルキル)ホスホノ基、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、-(CH-C3-6シクロアルキル基、-(CH-C3-6ヘテロシクロアルキル基から選択され、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、ハロゲン化C1-2アルキル基、ハロゲン化C1-2アルコキシ基、重水素化C1-2アルキル基、重水素化C1-2アルコキシ基から選択される1~3個の基によって置換され、
B12、RB13、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53は、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、シアノ基、-SF、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、-S-C1-2アルキル基、-(CH-C3-6シクロアルキル基、-(CH-C4-6ヘテロシクロアルキル基、-O-C3-6シクロアルキル基、-O-C4-6ヘテロシクロアルキル基、5~6員ヘテロアリール基、フェニル基から選択され、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基、アリール基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、ヒドロキシ基、=O、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、ハロゲン化C1-2アルキル基、ハロゲン化C1-2アルコキシ基、重水素化C1-2アルキル基、重水素化C1-2アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換され、
各rは、それぞれ独立して0、1又は2から選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、A環は、以下の基から選択され、ここで*は、A環とR環との結合部位を表し、即ち、
(1)1~2個のNヘテロ原子を含み且つ0~1個のO、Sヘテロ原子を含む4員単環式ヘテロシクロアルキル基、1~2個のNヘテロ原子を含み且つ0~1個のO、Sヘテロ原子を含む5員単環式ヘテロシクロアルキル基、1~2個のNヘテロ原子を含み且つ0~1個のO、Sヘテロ原子を含む7員単環式ヘテロシクロアルキル基、4員単環式シクロアルキル基、5員単環式シクロアルキル基、6員単環式シクロアルキル基であって、N原子は、A環とB環との結合部位であり、
(2)
Figure 2024501507000039
(3)
Figure 2024501507000040
(4)
Figure 2024501507000041
であり、
前記A環は、任意選択的に、さらに1、2又は3個のRによって置換され、
各Rは、それぞれ独立して重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、=O、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、ハロゲン化C1-4アルキル基、ハロゲン化C1-4アルコキシ基、重水素化C1-4アルキル基、重水素化C1-4アルコキシ基から選択されるか、又は同一原子上の二つのRは、共同で3~4員単環式シクロアルキル基を形成し、
各tは、それぞれ独立して1又は2から選択され、
各X、Xは、それぞれ独立して-CH-、-CR-、-N-から選択され、
26は、水素、重水素、F、Cl、メチル基、エチル基から選択され、
は、重水素、F、Cl、C1-3アルキル基、ハロゲン化C1-3アルキル基、重水素化C1-3アルキル基から選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、A環は、以下の基から選択され、ここで*は、A環とR環との結合部位を表し、即ち、
(1)
Figure 2024501507000042
(2)
Figure 2024501507000043
であって、A環とRとが結合する部位は、A、A、A環の原子であり、
前記A環は、任意選択的に、さらに1、2又は3個のRによって置換され、
各Rは、それぞれ独立して重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、=O、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、ハロゲン化C1-4アルキル基、ハロゲン化C1-4アルコキシ基、重水素化C1-4アルキル基、重水素化C1-4アルコキシ基から選択されるか、又は同一原子上の二つのRは、共同で3~4員単環式シクロアルキル基を形成し、
各mc1、mc2は、それぞれ独立して0、1、2、3、4から選択され、且つ1≦mc1+mc2≦8であり、
各mb1、mb2は、それぞれ独立して0、1、2、3、4から選択され、且つ1≦mb1+mb2≦8であり、それと同時に2≦mb1+mb2+mc1+mc2≦9を満たす必要があり、
環は、4員単環式シクロアルキル基、5員単環式シクロアルキル基、6員単環式シクロアルキル基、4員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員単環式ヘテロシクロアルキル基、6員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基、フェニル基から選択され、
環は、3員単環式シクロアルキル基、4員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員単環式ヘテロシクロアルキル基、6員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基、フェニル基から選択され、
環は、それぞれ独立して3員単環式シクロアルキル基、4員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員単環式ヘテロシクロアルキル基、6員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基、フェニル基から選択される。
本発明の態様17によれば、式(I-a)の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶であって、
B環は、以下の基:
Figure 2024501507000044
から選択され、
環Aは、以下の基:
Figure 2024501507000045
から選択され、
は、-CR2a2b-COOR23であり、
2a、R2bは、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、メチル基、エチル基から選択され、
23は、水素、重水素、メチル基、エチル基、プロピル基又はtert-ブチル基から選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、A環は、4員単環式シクロアルキル基、5員単環式シクロアルキル基、6員単環式シクロアルキル基、5員単環式ヘテロシクロアルキル基、6員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、A環は、4員単環式シクロアルキル基、5員単環式シクロアルキル基、5員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基から選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、A環は、5員単環式ヘテロシクロアルキル基、6員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、A環は、5員単環式ヘテロシクロアルキル基、6員単環式ヘテロシクロアルキル基から選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、A環は、それぞれ独立して5員単環式ヘテロシクロアルキル基、6員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基から選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、各Rは、それぞれ独立してC1-3アルキル基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基、C1-3アルコキシ基、C1-3アルキルアミノ基、ジ(C1-3アルキル)アミノ基から選択され、前記アルキル基、アルコキシ基は、任意選択的にF、Cl、重水素、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、C1-3アルコキシ基から選択される1、2、3、4又は5個の基によって置換され、いくつかの具体的な実施形態では、各Rは、それぞれ独立してC1-3アルキル基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基、ヒドロキシ基、F、Cl、シアノ基、C1-3アルコキシ基から選択され、前記アルキル基、アルコキシ基は、任意選択的にF、Cl、重水素、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、C1-2アルコキシ基から選択される1、2、又は3個の基によって置換され、いくつかの具体的な実施形態では、各Rは、それぞれ独立してC1-3アルキル基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的にF、Cl、重水素、ヒドロキシ基から選択される1、2又は3個の基によって置換され、いくつかの具体的な実施形態では、各Rは、それぞれ独立してC1-3アルキル基、C2-4アルキニル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的にF、Cl、重水素、ヒドロキシ基から選択される1、2又は3個の基によって置換され、いくつかの具体的な実施形態では、Rは、D、メチル基、エチル基、又はプロピル基であり、前記メチル基、エチル基、又はプロピル基は、任意選択的にハロゲン、重水素から選択される1~3個の基によって置換され、いくつかの具体的な実施形態では、各Rは、それぞれ独立してメチル基、エチニル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的にハロゲン、重水素、ヒドロキシ基から選択される1、2又は3個の基によって置換され、いくつかの具体的な実施形態では、各Rは、それぞれ独立してメチル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的にハロゲン、重水素、ヒドロキシ基から選択される1、2又は3個の基によって置換され、いくつかの具体的な実施形態では、各Rは、それぞれ独立してメチル基から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、各Rは、それぞれ独立してエチニル基から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、各Rは、それぞれ独立してシアノ基から選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、pは、1、2、3、4、5、6、7、8の整数から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、pは、1、2又は3から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、pは、1又は2から選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、nは、1又は2から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、nは、1から選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、各R、R、R、R、RB11は、それぞれ独立して重水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、-SF、ジ(C1-4アルキル)ホスホノ基、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基、-S-C1-4アルキル基、-S(O)-C1-4アルキル基、-S(O)-C1-4アルキル基、-(CH-C3-6シクロアルキル基、-(CH-C3-6ヘテロシクロアルキル基、-O-C3-6シクロアルキル基、-O-C3-6ヘテロシクロアルキル基、-NH-C3-6シクロアルキル基、-NH-C3-6ヘテロシクロアルキル基、-S-C3-6シクロアルキル基、-S-C3-6ヘテロシクロアルキル基、5員~6員ヘテロアリール基、フェニル基、-NHC1-3アルキル基、-N(C1-3アルキル)、-C(=O)NR31a41a、-NR31aC(=O)-R41a、-NR31a41a、-C(=O)-R31aから選択され、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基、アリール基は、任意選択的に、さらにハロゲン、重水素、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、ハロゲン化C1-2アルキル基、ハロゲン化C1-2アルコキシ基、重水素化C1-2アルキル基、重水素化C1-2アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換される。
いくつかの具体的な実施形態では、各R、R、R、R、RB11は、それぞれ独立して重水素、F、Cl、シアノ基、ヒドロキシ基、-SF、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、2-メチルプロピル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、tert-ブトキシ基、-S-メチル基、-S-エチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、-CH-シクロプロピル基、-CH-シクロブチル基、-CH-シクロペンチル基、-CH-シクロヘキシル基、アゼチジニル基、アザシクロペンチル基、アザシクロへキシル基、-CH-アゼチジニル基、-CH-アザシクロペンチル基、-CH-アザシクロへキシル基、オキセタニル基、オキソラニル基、オキサニル基、-CH-オキセタニル基、-CH-オキソラニル基、-CH-オキサニル基、チアタニル基、チアシクロペンチル基、チアシクロヘキシル基、-CH-チアタニル基、-CH-チアシクロペンチル基、-CH-チアシクロヘキシル基、-O-シクロプロピル基、-O-シクロブチル基、-O-シクロペンチル基、-O-シクロヘキシル基、-O-アゼチジニル基、-O-アザシクロペンチル基、-O-アザシクロへキシル基、-O-オキセタニル基、-O-オキソラニル基、-O-オキサニル基、ピロリル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾール基、テトラゾリル基、イソオキサゾリル基、ピリジン基、ピリダジニル基、ピリミジン基、ピラジニル基、フェニル基、-NHCH、-NHCHCH、-N(CH)CH、-N(CHCH)CHCH、-C(=O)NHCH、-C(=O)N(CH)CHから選択され、上記基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、-CHF、-CHF、-CF、-OCHF、-OCHF、-OCF、-CHD、-CHD、-CD、-OCHD、-OCHD、-OCDから選択される1、2、3個の基によって置換され、さらに、各R、R、R、Rは、それぞれ独立してシアノ基、-SF、ジ(メチル)ホスホノ基、メチル基、F、-CHF、-CHF、-CF、-OCHF、-OCHF、-OCF、-CHD、-CHD、-CD、-OCHD、-OCHD、-OCDから選択され、いくつかの具体的な実施形態では、Rは、RD1であり、Rは、RG1であり、RD1、RG1は、独立してD、H、F、Cl、Br、I、メチル基、エチル基、又はプロピル基から選択され、前記メチル基、エチル基、又はプロピル基は、任意選択的に1~3個のD、F、Cl、Br、Iの置換基によって置換され、
いくつかの具体的な実施形態では、RB12、RB13、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53、R54は、それぞれ独立して水素、重水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、-SF、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基、-S-C1-4アルキル基、-S(O)-C1-4アルキル基、-S(O)-C1-4アルキル基、-(CH-C3-6シクロアルキル基、-(CH-C3-6ヘテロシクロアルキル基、-O-C3-6シクロアルキル基、-O-C3-6ヘテロシクロアルキル基、-NH-C3-6シクロアルキル基、-NH-C3-6ヘテロシクロアルキル基、-S-C3-6シクロアルキル基、-S-C3-6ヘテロシクロアルキル基、5~6員ヘテロアリール基、フェニル基、-NHC1-3アルキル基、-N(C1-3アルキル)、-C(=O)NR31a41a、-NR31aC(=O)-R41a、-NR31a41a、-C(=O)-R31aから選択され、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基、アリール基は、任意選択的に、さらにハロゲン、重水素、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、ハロゲン化C1-2アルキル基、ハロゲン化C1-2アルコキシ基、重水素化C1-2アルキル基、重水素化C1-2アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換される。
いくつかの具体的な実施形態では、RB12、RB13、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53、R54は、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、シアノ基、ヒドロキシ基、-SF、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、2-メチルプロピル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、tert-ブトキシ基、-S-メチル基、-S-エチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、-CH-シクロプロピル基、-CH-シクロブチル基、-CH-シクロペンチル基、-CH-シクロヘキシル基、アゼチジニル基、アザシクロペンチル基、アザシクロへキシル基、-CH-アゼチジニル基、-CH-アザシクロペンチル基、-CH-アザシクロへキシル基、オキセタニル基、オキソラニル基、オキサニル基、-CH-オキセタニル基、-CH-オキソラニル基、-CH-オキサニル基、チアタニル基、チアシクロペンチル基、チアシクロヘキシル基、-CH-チアタニル基、-CH-チアシクロペンチル基、-CH-チアシクロヘキシル基、-O-シクロプロピル基、-O-シクロブチル基、-O-シクロペンチル基、-O-シクロヘキシル基、-O-アゼチジニル基、-O-アザシクロペンチル基、-O-アザシクロへキシル基、-O-オキセタニル基、-O-オキソラニル基、-O-オキサニル基、ピロリル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾール基、テトラゾリル基、イソオキサゾリル基、ピリジン基、ピリダジニル基、ピリミジン基、ピラジニル基、フェニル基、-NHCH、-NHCHCH、-N(CH)CH、-N(CHCH)CHCH、-C(=O)NHCH、-C(=O)N(CH)CHから選択され、上記基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、-CHF、-CHF、-CF、-OCHF、-OCHF、-OCF、-CHD、-CHD、-CD、-OCHD、-OCHD、-OCDから選択される1、2、3個の基によって置換され、さらに、RB12、RB13、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53、R54は、それぞれ独立して水素、重水素、シアノ基、-SF、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、-CHF、-CHF、-CF、-OCHF、-OCHF、-OCF、-CHD、-CHD、-CD、-OCHD、-OCHD、-OCDから選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、各R11、R12、R13、R14は、それぞれ独立してH、重水素、F、Clから選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、Rがメチル基である時、R11、R12、R13、R14が同時にHであることはない。
いくつかの具体的な実施形態では、化合物は、RがD、メチル基、エチル基、又はプロピル基であり、前記メチル基、エチル基、又はプロピル基がハロゲン、重水素から選択される1~3個の基によって置換されているか、又はR11、R12、R13、R14のうちの少なくとも一つが重水素、F、Clから選択されることを満たす。
いくつかの具体的な実施形態では、各rは、それぞれ独立して0、1、2又は3から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、各rは、それぞれ独立して0、1又は2から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、各rは、それぞれ独立して0又は1から選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、R31a、R41aは、それぞれ独立して水素、重水素、アミノ基、ヒドロキシ基、C1-3アルキル基、ハロゲン化C1-3アルキル基、重水素化C1-3アルキル基、C1-3アルコキシ基、ハロゲン化C1-3アルコキシ基、重水素化C1-3アルコキシ基置換から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、R31a、R41aは、それぞれ独立して水素、重水素、アミノ基、ヒドロキシ基、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、-CHF、-CHF、-CF、-OCHF、-OCHF、-OCF、-CHD、-CHD、-CD、-OCHD、-OCHD、-OCD置換から選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、Rは、-(CR2a2b-C(O)NR2122、-(CR2a2b-COOR23、-(CR2a2b-S(O)24、-(CR2a2b-P(O)24、-(CR2a2b-テトラゾリル-5-イルから選択され、いくつかの具体的な実施形態では、Rは、-(CR2a2b-C(O)NR2122、-(CR2a2b-COOR23から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、Rは、-(CR2a2b-COOR23から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、Rは、-CR2a2b-COOR23であり、
2a、R2bは、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、メチル基、エチル基から選択され、
23は、水素、重水素、メチル基、エチル基、プロピル基又はtert-ブチル基から選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、各R2a、R2bは、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、C1-3アルキル基、ハロゲン化C1-3アルキル基、重水素化C1-3アルキル基から選択されるか、又はR2a、R2bは、結合する炭素原子と共同で3員シクロアルキル基、4員シクロアルキル基又は4員ヘテロシクロアルキル基を形成し、いくつかの具体的な実施形態では、各R2a、R2bは、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、メチル基、エチル基、-CHF、-CHF、-CF、-CHD、-CHD、-CDから選択されるか、又はR2a、R2bは、結合する炭素原子と共同でシクロプロピル基又はシクロペンチル基を形成し、いくつかの具体的な実施形態では、各R2a、R2bは、それぞれ独立して水素、重水素、F、メチル基から選択されるか、又はR2a、R2bは、結合する炭素原子と共同でシクロプロピル基を形成する。
いくつかの具体的な実施形態では、R21、R22は、それぞれ独立して水素、重水素、C1-3アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、いくつかの具体的な実施形態では、R21、R22は、それぞれ独立して水素、重水素、メチル基、エチル基、-CHD、-CHD、-CDから選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、R23、R25は、それぞれ水素、重水素、C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、いくつかの具体的な実施形態では、R23、R25は、それぞれ水素、重水素、C1-3アルキル基、ハロゲン化C1-3アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、いくつかの具体的な実施形態では、R23、R25は、それぞれ水素、重水素、メチル基、エチル基、-CHF、-CHF、-CFから選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、各R24は、それぞれ独立して水素、重水素、ヒドロキシ基、C1-6アルキル基、-NHC1-6アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、いくつかの具体的な実施形態では、各R24は、それぞれ独立して水素、重水素、ヒドロキシ基、C1-3アルキル基、-NHC1-3アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、いくつかの具体的な実施形態では、各R24は、それぞれ独立して水素、重水素、ヒドロキシ基、メチル基、エチル基、-NHCHから選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、各mは、それぞれ独立して0、1、2、3又は4から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、各mは、それぞれ独立して0、1、2又は3から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、各mは、それぞれ独立して0、1又は2から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、各mは、それぞれ独立して0又は1から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、各mは、それぞれ独立して1から選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、各Rは、それぞれ独立して重水素、F、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、-CHF、-CHF、-CF、-OCHF、-OCHF、-OCF、-CHD、-CHD、-CD、-OCHD、-OCHD、-OCDから選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、F、F、F環は、ヘテロアリール基である。
いくつかの具体的な実施形態では、C環は、5員シクロアルキル基、6員シクロアルキル基、5員ヘテロシクロアルキル基、6員ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、C環は、5員シクロアルキル基、6員シクロアルキル基、6員ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基から選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、D環は、5員シクロアルキル基、6員シクロアルキル基、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、D環は、5員ヘテロアリール基から選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、E環は、5員ヘテロシクロアルキル基から選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、G環は、5員シクロアルキル基、6員シクロアルキル基から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、G環は、フェニル基、5員ヘテロアリール基又は6員ヘテロアリール基から選択される。
いくつかの具体的な実施形態では、環Bは、以下の基:
Figure 2024501507000046
から選択される。
前述の化合物において、#は、B環とA環とが結合する部位を表し、*は、A環とRとの結合部位を表す。
前述の化合物において、特に明記していない限り、いかなる位置も結合部位となり得る。
本発明に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶であって、前記化合物は、以下の構造:
Figure 2024501507000047
Figure 2024501507000048
Figure 2024501507000049
から選択される。
本発明に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶であって、前記化合物は、以下の構造:
Figure 2024501507000050
Figure 2024501507000051
Figure 2024501507000052
から選択される。
本発明は、医薬組成物をさらに提供し、本明細書に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶、並びに薬学的に許容可能なベクター及び/又は賦形剤を含むことを特徴とする。
本発明に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶、又は前記組成物の、KHK媒介性疾患を治療する医薬品の製造における応用であって、前記KHK媒介性疾患は、非アルコール性脂肪性肝疾患である。
合成経路
当業者であれば、該文献及び既知の有機合成技術を結び付けて本発明の化合物を製造することができ、その出発原料は、市販の化学品及び(又は)化学文献に記載の化合物である。「市販の化学品」は、正規の商業的供給源から入手したものであり、供給業者として、泰坦科技、安耐吉化学、上海徳黙、成都科龍化工、韶遠化学科技、南京薬石、薬明康徳と百霊威科技などの会社を含む。
当分野の参考書と専門書には、本明細書に記載の化合物の製造に使用できる反応物の合成が詳細に紹介されているか、又は参照のために、該製造方法を説明する文章が与えられている。これらの参考書と専門書は、以下を含む。「Synthetic Organic Chemistry」, John Wiley & Sons, Inc., New York、S. R. Sandler et al., 「Organic Functional Group Preparations,」 2nd Ed., Academic Press, New York, 1983、H. O. House, 「Modern Synthetic Reactions」, 2nd Ed., W. A. Benjamin, Inc. Menlo Park, Calif. 1972、T. L. Gilchrist, 「Heterocyclic Chemistry」, 2nd Ed., John Wiley & Sons, New York, 1992、J. March, 「Advanced Organic Chemistry:Reactions, Mechanisms and Structure」, 4th Ed., Wiley-Interscience, New York, 1992、Fuhrhop, J. and Penzlin G. 「Organic Synthesis:Concepts, Methods, Starting Materials」, Second, Revised and Enlarged Edition(1994)John Wiley & Sons ISBN:3-527-29074-5、Hoffman, R. V. 「Organic Chemistry, An Intermediate Text」(1996)Oxford University Press, ISBN 0-19-509618-5、Larock, R. C. 「Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations」 2nd Edition(1999)Wiley-VCH, ISBN:0-471-19031-4、March, J. 「Advanced Organic Chemistry:Reactions, Mechanisms, and Structure」 4th Edition(1992)John Wiley & Sons, ISBN:0-471-60180-2、Otera, J.(editor)「Modern Carbonyl Chemistry」(2000)Wiley-VCH, ISBN:3-527-29871-1、Patai, S. 「Patai’s 1992 Guide to the Chemistry of Functional Groups」(1992)Interscience ISBN:0-471-93022-9、Solomons, T. W. G. 「Organic Chemistry」 7th Edition(2000)John Wiley & Sons, ISBN:0-471-19095-0、Stowell, J. C., 「Intermediate Organic Chemistry」 2nd Edition(1993)Wiley-Interscience, ISBN:0-471-57456-2、「Industrial Organic Chemicals:Starting Materials and Intermediates:An Ullmann’s Encyclopedia」(1999)John Wiley & Sons, ISBN:3-527-29645-X, in 8 volumes、「Organic Reactions」(1942-2000)John Wiley & Sons, in over 55 volumes、及び「Chemistry of Functional Groups」 John Wiley & Sons, in 73 volumes。
米国化学会の化学情報検索サービス機関により作成される既知の化学物質の索引によって、特定及び類似した反応物を選択的に識別することができ、これらの索引は、多くの公共図書館と大学図書館及びオンラインで取得可能である。既知であるが、カタログにおける市販されていない化学品については、任意選択的にカスタム化学合成事業者に依頼して製造してもよく、そのうち多くの標準化学品供給事業者(例えば、以上に列挙されている会社)は、カスタム合成サービスを提供する。本明細書に記載の化合物の医薬品的な塩を製造と選択する参考文献は、P. H. Stahl & C. G. Wermuth 「Handbook of Pharmaceutical Salts」, Verlag Helvetica Chimica Acta, Zurich, 2002である。
用語
本発明において特に断りがない限り、本発明の用語は、以下の意味を有する。
本発明に記載の基と化合物に係る炭素、水素、酸素、硫黄、窒素又はハロゲンは、いずれもそれらの同位体を含み、また本発明に記載の基と化合物に係る炭素、水素、酸素、硫黄、窒素又はハロゲンは、任意選択的に、さらにそれらに対応する一つ又は複数の同位体によって置換され、ここで炭素の同位体は、12Cと、13Cと、14Cとを含み、水素の同位体は、プロチウム(H)と、デューテリウム(デューテリウム、重水素とも呼ばれる)と、トリチウム(T、三重水素とも呼ばれる)とを含み、酸素の同位体は、16Oと、17Oと、18Oとを含み、硫黄の同位体は、32Sと、33Sと、34Sと、36Sとを含み、窒素の同位体は、14Nと15Nとを含み、フッ素の同位体は、19Fであり、塩素の同位体は、35Clと37Clとを含み、臭素の同位体は、79Brと81Brとを含む。
x-y基という表現は、x~y個の炭素原子を含む基を指し、例えば「C1-6アルキル基」は、1~6個の炭素原子を含むアルキル基を指す。
「ハロゲン」は、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)又はそれらの同位体を指す。
「ハロゲン化」又は「ハロゲン置換」とは、水素原子が、F、Cl、Br、I又はそれらの同位体から選択される一つ以上のものによって置換されたことを意味し、ハロゲン置換基の数の上限は、置換される基の置換可能な水素の和に等しく、特に限定がない限り、ハロゲン置換基の数は、1から該上限の間の任意の整数であり、好ましくは1~5個のハロゲン置換、1~3ハロゲン置換、1~2個のハロゲン置換、1個のハロゲン置換であり、ハロゲン置換基の数が1よりも大きい時、同じ又は異なるハロゲンによって置換されてもよい。
「ハロゲン化C1-6アルキル基」は、1~6個の炭素原子を含むアルキル基における一つ又は複数の水素が一つ又は複数のハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)によって置換されたアルキル基を指し、ハロゲン置換基の数の上限は、アルキル基における置換可能な水素の和に等しく、特に限定がない限り、ハロゲン置換基の数は、1から該上限の間の任意の整数であり、好ましくは1~5個のハロゲン置換、1~3ハロゲン置換、1~2個のハロゲン置換又は1個のハロゲン置換であり、ハロゲン置換基の数が1よりも大きい時、同じ又は異なるハロゲンによって置換されてもよく、-CF、-CHCl、-CHCF、-CCl、CFなどを含むが、それらに限らない。
「重水素」は、水素(H)の同位体である重水素を指す。
「重水素化」又は「重水素化物」とは、アルキル基、シクロアルキル基、アルキレン基、アリール基、ヘテロアリール基、メルカプト基、ヘテロシクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基などの基にある水素原子が、少なくとも一つの重水素原子によって置換された状況を指し、重水素化の数の上限は、置換される基の置換可能な水素数の和に等しく、特に限定がない限り、重水素化の数は、1から該上限の間の任意の整数であり、好ましくは1~20個の重水素原子置換、1~10個の重水素原子置換、1~6個の重水素原子置換、1~3個の重水素原子置換、1~2個の重水素原子置換又は1個の重水素原子置換である。
「アルキル基」は、直鎖又は分岐鎖の飽和脂肪族炭化水素基を指し、特に断りがない場合、1~20個の炭素原子のアルキル基であり、好ましくは1~8個の炭素原子のアルキル基であり、より好ましくは1~6個の炭素原子のアルキル基であり、さらに好ましくは1~4個の炭素原子のアルキル基であり、さらに好ましくは1~2個の炭素原子のアルキル基である。非限定的な実施例は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、ネオブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基などを含み、前記アルキル基は、さらに任意の置換基によって置換されてもよい。
「アルケニル基」は、少なくとも一つの炭素-炭素二重結合(C=C)を含む直鎖炭化水素基又は分岐鎖炭化水素基である炭化水素基を指し、特に断りがない場合、2~18個(例えば2~8個、また例えば2~6個、さらに例えば2~4個)の炭素原子を含み、ビニル基、アリル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、1-ペンテニル基、2-ペンテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、1-メチル-1-ブテニル基、2-メチル-1-ブテニル基、2-メチル-3-ブテニル基、1-ヘキセニル基、2-ヘキセニル基、3-ヘキセニル基、4-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、1-メチル-1-ペンテニル基、2-メチル-1-ペンテニル基、1-ヘプテニル基、2-ヘプテニル基、3-ヘプテニル基、4-ヘプテニル基、1-オクテニル基、3-オクテニル基、1-ノネニル基、3-ノネニル基、1-デセニル基、4-デセニル基、1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、1,4-ペンタジエン及び1,4-ヘキサジエンなどを含むが、それらに限らず、前記アルケニル基は、任意選択的に、さらに任意の基によって置換されてもよい。
「アルキニル基」は、少なくとも一つの炭素-炭素三重結合(C≡C)を含む直鎖炭化水素基、分岐鎖炭化水素基である炭化水素基を指し、主鎖は、2~18個(例えば2~8個、また例えば2~6個、さらに例えば2~4個)の炭素原子を含む。エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、ブチニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、1-メチル-2-プロピニル基、4-ペンチニル基、3-ペンチニル基、1-メチル-2-ブチニル基、2-ヘキシニル基、3-ヘキシニル基、2-ヘプチニル基、3-ヘプチニル基、4-ヘプチニル基、3-オクチニル基、3-ノナイニル基及び4-デシニル基などを含むが、それらに限らず、前記アルキニル基は、任意選択的に、さらに任意の置換基によって置換されてもよい。
「アルコキシ基」又は「アルキルオキシ基」は、-O-アルキル基を指し、特に限定がない場合、-O-C1-8アルキル基であり、好ましくは-O-C1-6アルキル基であり、より好ましくは-O-C1-4アルキル基であり、さらに好ましくは-O-C1-2アルキル基である。非限定的な実施例は、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基、n-ヘキシルオキシ基、シクロプロポキシ基及びシクロブトキシ基などを含み、前記アルコキシ基は、任意選択的に、さらに任意の置換基によって置換されてもよい。
「ハロゲン化アルコキシ基」は、-O-ハロゲン化アルキル基を指し、特に限定がない場合、-O-ハロゲン化C1-8アルキル基であり、好ましくは-O-ハロゲン化C1-6アルキル基であり、より好ましくは-O-ハロゲン化C1-4アルキル基であり、さらに好ましくは-O-ハロゲン化C1-2アルキル基であり、ハロゲン置換基の数の上限は、置換される基の置換可能な水素の和に等しく、特に限定がない限り、ハロゲン置換基の数は、1から該上限の間の任意の整数であり、好ましくは1~5個のハロゲン置換、1~3ハロゲン置換、1~2個のハロゲン置換、1個のハロゲン置換であり、ハロゲン置換基の数が1よりも大きい時、同じ又は異なるハロゲンによって置換されてもよく、非限定的な実施例は、モノフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロエチルオキシ基などを含む。
「シクロアルキル基」は、置換されているか又は置換されていない飽和、部分不飽和又は完全不飽和の非芳香族性環の炭化水素環を指し、単環、二環又は多環であってもよく、二環又は多環は、並列環、スピロ環又は橋かけ環であってもよく、特に断りがない場合、一般的には3~20個の炭素原子を有し、単環式シクロアルキル基である時、好ましくは3~15個の炭素原子であり、好ましくは3~10個の炭素原子であり、また好ましくは3~8個の炭素原子であり、より好ましくは有3~6個の炭素原子であり、さらに好ましくは有3~4個の炭素原子であり、二環又は多環式シクロアルキル基である時、好ましくは4~12個の炭素原子であり、好ましくは4~11個の炭素原子であり、また好ましくは5~11個の炭素原子であり、より好ましくは6~11個の炭素原子であり、さらに好ましくは6~10個の炭素原子であり、非限定的な実施例は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、
Figure 2024501507000053
などを含む。
「ヘテロシクロアルキル基」は、置換されているか又は置換されていない、少なくとも一つのヘテロ原子を含む飽和、部分不飽和又は完全不飽和の非芳香族性環の環を指し、特に断りがない場合、ヘテロシクロアルキル基は、3~20員環であり、単環式ヘテロシクロアルキル基である時、好ましくは3~15員であり、好ましくは3~10員であり、より好ましくは3~8員であり、さらに好ましくは3~6員であり、二環又は多環式ヘテロシクロアルキル基である時、好ましくは4~12員であり、好ましくは4~11員であり、また好ましくは5~11員であり、より好ましくは6~11員であり、さらに好ましくは6~10員であり、ヘテロシクロアルキル基は、単環、二環又は多環であってもよく、二環又は多環は、橋かけ環、並列環とスピロ環であってもよく、そのうちのヘテロ原子は、N、S、O、P、Siヘテロ原子及びその酸化状態から選択され、ヘテロシクロアルキル基が二環又は多環である時、少なくともそのうち一つの環に少なくとも一つのヘテロ原子が含まれ、ヘテロ原子を含有する環とヘテロ原子を含有しない環により形成された二環又は多環であってもよく、他の基と結合する時、結合点としてヘテロ原子又は炭素原子の位置であってもよく、非限定的な実施例は、アゼチジニル基、モルホリノ基、ピペラジニル基、ピペリジニル基、テトラヒドロピラニル基、オキセタニル基、ピラニル基、アザシクロペンテニル基、アザシクロヘキセニル基、オキシクロペンテニル基、オキシクロヘキセニル基などを含む。
「アリール基」は、置換されているか又は置換されていない、芳香族性を有する6~15員の炭素環を指し、単環式芳香族基と縮合環式芳香族基とを含む。好ましくは6~10員芳香環であり、さらに好ましくは6~8員芳香環であり、アリール環は、非アリール基の環(例えばヘテロアリール基、ヘテロシクロアルキル基又はシクロアルキル基の環)上に縮合することができ、ここでアリール環が結合部位である。「x~y員アリール基」は、アリール基の環全体の原子数がx~y個であることを表し、フェニル基と非芳香環との縮合であってもよく、ここで芳香族性を有する環が結合する部位である。例えば「7~12員アリール基」は、アリール基を結合部位とし、全体的な環の原子の個数が7~12個であることを表し、例えばベンゾシクロブチル基、ベンゾシクロペンチル基である。非限定的な実施例は、フェニル基、ナフチル基、アントリ基、フェナントリル基、
Figure 2024501507000054
を含み、前記アリール基は、任意選択的に、さらに任意の置換基によって置換されてもよい。
「ヘテロ芳香環」又は「ヘテロアリール基」は、置換されているか又は置換されていない、N、S、O、P、Siヘテロ原子及びその酸化状態から選択される少なくとも一つのヘテロ原子又は基を含む、芳香族性を有する単環、又は結合部位の環が芳香族性環である二環又は多環を指し、橋かけ環、並列環、スピロ環であってもよく、二環又は多環である時、ヘテロアリール基と、非ヘテロアリール基の環、例えばシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基との縮合であってもよく、ヘテロアリール基とヘテロアリール基との縮合であってもよく、ここでヘテロアリール基の環が結合部位である。「x~y員ヘテロアリール基」は、ヘテロアリール基の環全体の原子数がx~y個であることを表し、5~6員ヘテロアリール基であってもよく、5~6員のヘテロアリール基と他の環(例えばシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、芳香族性環)との縮合であってもよく、ここでヘテロ芳香族性を有する環が結合部位である。例えば「5~12員ヘテロアリール基」は、ヘテロアリール基を結合部位とし、全体的な環の原子の個数が5~12個であることを表し、例えばピリドシクロブチル基、ピリドシクロペンチル基である。非限定的な実施例は、フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジン基、ピリミジン基、ピリダジニル基、ピラジニル基、インドリル基、プリン基、
Figure 2024501507000055
などを含み、前記ヘテロアリール基は、任意選択的に、さらに任意の置換基によって置換されてもよい。
「カルボキシ基」は、-C(=O)-OHを指す。
「スピロ環」は、置換されているか又は置換されていない、環と環の間が一つの炭素原子(スピロ原子という)を共有する5~20員の多環式基を指し、それは、0~5個の二重結合を含んでもよく、且つN、O、S、P、Si及びその酸化状態から選択される0~5個のヘテロ原子又は基を含んでもよい。好ましくは6~14員、より好ましくは6~12員、さらに好ましくは6~10員のスピロ環であり、スピロ環は、シクロアルキル基とヘテロシクロアルキル基との間で形成されたものであってもよく、好ましくは3スピロ3(3員環スピロ3員環を表し)、3スピロ4、3スピロ5、3スピロ6、4スピロ4、4スピロ5、4スピロ6、5スピロ5又は5スピロ6であり、環のその非限定的な実例は、
Figure 2024501507000056
を含み、前記スピロ環は、任意選択的に、さらに任意の置換基によって置換されてもよい。
「並列環」は、環と環が、隣り合う二つの原子を共有する多環式基を指し、ここで一つ又は複数の環は、0個又は複数の二重結合を含んでもよく、且つ置換されているか又は置換されていなくてもよく、並列環の体系における各環は、N、S、O、P、Siから選択される0~5個のヘテロ原子及びその酸化状態を含んでもよい。好ましくは5~20員であり、また好ましくは5~14員であり、より好ましくは5~12員であり、さらに好ましくは5~10員である。好ましくは3並4環(3員環と4元環で形成された並列環を表し、IUPC命名規則に基づき、3員環を基本環とする並列環が可能であり、4員環を基本環とする並列環も可能であり、以下同様)、3並5環、3並6環、4並4環、4並5環、4並6環、5並5環、5並6環、6並6環であり、非限定的な実例は、プリン、キノリン、イソキノリン、ベンゾピラン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、
Figure 2024501507000057
を含み、前記並列環は、任意選択的に、さらに任意の置換基によって置換されてもよい。
「橋かけ環」は、二つの環の間が、隣り合わない二つの原子を共有するものを指し、0個又は複数の二重結合を含んでもよく、且つ置換されているか又は置換されていなくてもよく、ここで一つ又は複数の環は、N、S、O、P、Siから選択される0~5個のヘテロ原子及びその酸化状態を含んでもよく、環の原子は、5~20個の原子を含み、好ましくは5~14個の原子であり、より好ましくは5~12個であり、さらに好ましくは5~10個であり、非限定的な実例は、アダマンタン
Figure 2024501507000058
を含む。
「任意選択的」又は「任意選択的に」とは、その後に記述した事象又は環境が発生してもよいが、必ずしも発生するわけではないことを意味し、該説明は、事象又は環境が発生した場合と発生していない場合の両方を含む。例えば、「任意選択的にFによって置換されるアルキル基」とは、アルキル基がFによって置換されてもよいが、必ずしもFによって置換されるわけではないことを意味し、アルキル基がFによって置換された場合と、アルキル基がFによって置換されていない場合とを含むことを示している。
本明細書に記述された置換基による基の置換は、特に断りがない限り、化学的に許容可能な位置で置換し、置換基の個数が化学結合の法則を満たすことを意味する。
「薬学的に許容可能な塩」とは、本発明の化合物が遊離酸又は遊離塩基の生物学的有効性と特性を維持し、前記遊離酸と無毒性の無機塩基又は有機塩基との反応、前記遊離塩基と無毒性の無機酸又は有機酸との反応によって得られた塩を指す。
「医薬組成物」は、本明細書に記載の化合物又はその立体異性体、溶媒和物、薬学的に許容可能な塩、共結晶、重水素化物と、他の組成成分との混合物を表し、ここで他の組成成分は、生理学的/薬学的に許容可能なベクター及び/賦形剤を含む。
「ベクター」とは、生体に顕著な刺激を与えることがなく、与えられた化合物の生物学的活性と特性を消失させることがなく、且つ薬物の人体への投与形態方式と体内での分布を変え、薬物の放出速度を制御するとともに薬物を標的臓器へ送達できる体系を指し、非限定的な実例は、マイクロカプセル及びマイクロスフェア、ナノ粒子、リポソームなどを含む。
「賦形剤」とは、それ自体が治療剤ではなく、希釈剤、補助剤、接着剤及び/又は媒介物として医薬組成物に添加されることで、その処置や保存性質を改善し、又は化合物や医薬組成物が投与用剤型を形成するように許容又は促進するためのものを指す。当業者に知られているように、薬用賦形剤は、様々な機能を提供でき、湿潤剤、緩衝剤、懸濁助剤、潤滑剤、乳化剤、崩壊剤、吸収剤、防腐剤、界面活性剤、着色剤、矯味剤及び甘味料として記述されてもよい。薬用賦形剤の実例は、以下を含むが、これらに限らず、即ち、(1)糖、例えば乳糖、グルコース及び蔗糖、(2)デンプン、例えばコーンスターチ及び馬鈴薯デンプン、(3)セルロース及びその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース及び架橋カルボキシメチルセルロース(例えば架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、(4)トラガントガム粉末、(5)麦芽、(6)ゼラチン、(7)タルク、(8)賦形剤、例えばカカオ脂、坐剤ワックス、(9)油、例えばピーナッツ油、綿実油、べに花油、ゴア油、オリーブ油、コーン油及び大豆油、(10)グリコール、例えばプロピレングリコール、(11)ポリオール、例えばグリセリン、ソルビトール、マンニトール及びポリエチレングリコール、(12)エステル、例えばオレイン酸エチル及びラウリン酸エチル、(13)寒天、(14)緩衝剤、例えば水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム、(15)アルギン酸、(16)エンドトキシン試験用水、(17)等張塩水、(18)リンガー溶液(Ringer’s solution)、(19)エタノール、(20)pH緩衝溶液、(21)ポリエステル、ポリカーボネート及び/又はポリ無水物、及び、(22)薬物製剤に使用される他の非毒性で適合性のある物質である。
「立体異性体」は、分子における原子の立体配置方式が異なることにより生じる異性体を指し、シス-トランス異性体、鏡像異性体と配座異性体を含む。
「溶媒和物」は、本発明の化合物又はその塩が化学量論的又は非化学量論的溶媒と分子間非共有結合して形成される物質を指す。溶媒が水である時、水和物となる。
「共結晶」は、活性医薬品成分(API)と共結晶形成物(CCF)とが水素結合又は他の非共有結合の作用下で結合して形成される結晶体を指し、ここでAPIとCCFの純粋状態は、室温でいずれも固体であり、且つ各成分の間には、固定的な化学量論比が存在する、共結晶は、多成分の結晶体であり、二つの中性固体の間で形成される二成分共結晶を含むだけでなく、中性固体と塩又は溶媒和物で形成される多成分共結晶をも含む。
以下、実施例により本発明の内容を詳細に説明する。実施例に具体的な条件が明記されていない場合、一般的な条件の実験方法に従って実行した。挙げられている実施例は、本発明の内容をよりよく説明するためのものであり、本発明の内容が挙げられた実例に限らないことが理解されるべきである。当業者が上記発明内容に基づいて実施態様に対して行った非本質的な改良と調整は、依然として本発明の保護範囲に属する。
試験方法
化合物の構造は、核磁気共鳴(NMR)又は(及び)マススペクトル(MS)によって確定された。NMR変位(δ)は、10-6(ppm)の単位で与えられた。NMRの測定は、(Bruker Avance III 400とBruker Avance 300)核磁気共鳴装置を使用し、測定溶媒は、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO-d)、重水素化クロロホルム(CDCl)、重水素化メタノール(CDOD)であり、内部標準物質は、テトラメチルシラン(TMS)であり、
MSの測定は、(Agilent 6120B(ESI)とAgilent 6120B(APCI))を使用し、
HPLCの測定は、Agilent 1260DAD高圧液体クロマトグラフィ(Zorbax SB-C18 100×4.6mm、3.5μM)を使用し、
薄層クロマトグラフィのシリカゲルプレートは、煙台黄海HSGF254又は青島GF254のシリカゲルプレートを使用し、薄層クロマトグラフィ(TLC)に採用されたシリカゲルプレートの規格は、0.15mm~0.20mmであり、薄層クロマトグラフィによる完成品の分離純化に採用された規格は、0.4mm~0.5mmであり、
カラムクロマトグラフィは、一般的に煙台黄海シリカゲル200~300メッシュのシリカゲルをベクターとして使用した。
略語として、
NMPは、N-メチルピロリドンであり、
DIPEAは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンであり、
TFAは、トリフルオロ酢酸であり、
DBNは、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネンであり、
DASTは、ジエチルアミノトリフルオリドであり、
DEAは、ジエチルアミンであり、
INT-2は、
2,4-ジクロロ-7,7-ジフルオロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン(INT-2)である。
Figure 2024501507000059
第1のステップ:7,7-ジフルオロ-2-(メチルチオ)-4,5,6,7-テトラヒドロ-3H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-オール(INT-2B)
INT-2A(4.0g、22.5mmol)を水(50mL)に溶解させ、メチルイソチオウレア(3.9g、27mmol)と炭酸ナトリウム(4.7g、45.0mmol)とを加えて、室温で撹拌し、16h反応させた。1N塩酸で調節してpH=5~6にし、酢酸エチルで抽出し(50mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥濃縮してから粗生成物(INT-2B)(5g、収率100%)を得た。
LCMS m/z=221.2 [M+1]。
第2のステップ:7,7-ジフルオロ-2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロ-1H-シクロペンタ[d]ピリミジン-2,4-ジオール(INT-2C)
INT-2B(5g、22.5mmol)をエタノール(40mL)に溶解させ、6N塩酸(40mL)を加えて、85℃で16時間反応させ、濃縮してから生成物INT-2C(4.5g、収率100%)を得た。
LCMS m/z=193.1 [M+1]。
第3のステップ:2,4-ジクロロ-7,7-ジフルオロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン(INT-2)
INT-2C(4.5g、22.5mmol)をオキシ塩化リン(100mL)に加えて、さらにトリエチルアミン(10mL)を加え、110℃で16h反応させた。回転乾燥させてからカラムクロマトグラフィにより純化して(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)生成物INT-2(1.7g、収率100%)を得た。
LCMS m/z=225.1 [M+1]。
INT-3:2-(メチル-d3)アゼチジントリフルオロ酢酸塩(INT-3)
Figure 2024501507000060
第1のステップ:O-(tert-ブチル)S-ジチオ炭酸ジメチル(INT-3B)
tert-ブチルアルコールカリウム(73.7g、0.66mol)をキシレン(2L)に加え、80℃まで昇温させ、さらに二硫化炭素(50g、0.66mol)を滴加し、80℃で1h反応させ、室温まで降温させ、濾過し、固形物をエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて淡黄色の固形物を100g得て、さらに固形物をエチルエーテル(1L)に加え、ヨードメタン(113g、0.796mol)を加えて、室温で20h反応させ、濾過し、固形物をエチルエーテルで洗浄し、濾液を減圧濃縮して表題化合物INT-3B(65g、60%)を得た。
第2のステップ:O-(tert-ブチル)アゼチジン-1-チオールエステル(INT-3D)
INT-3B(63g、0.385mol)をn-ヘキサン(600ml)に加え、氷浴下でINT-3Cを滴加し、0℃に維持して2h反応させた。反応液を直接減圧濃縮してからシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離純化して(EA:PE(v/v)=5:95)、表題化合物INT-3D(60g、90%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=174.1 [M+H]
第3のステップ:O-(tert-ブチル)2-(メチル-d3)アゼチジン-1-カルボスルフェート(INT-3E)
INT-3Dを(15g、86.57mmol)をテトラヒドロフラン(400ml)に加え、-78℃まで降温させ、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン(24.14g、207.77mmol)を加え、-78℃でゆっくりとsec-ブチルリチウム(166ml、216mmol)を滴加し、-78℃で30min撹拌し、さらにゆっくりと重水素化ヨードメタン(37.65g、259.71mmol)を滴加し(放熱が激しい)、-78℃で30min反応させた。塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮してからシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離純化して(EA:PE(v/v)=4:96)表題化合物INT-3E(8g、48%)を得た。
LC-MS (ESI):m/z=191.1 [M+H]
第4のステップ:2-(メチル-d3)アゼチジントリフルオロ酢酸塩(INT-3)
INT-3E(8g、42mmol)をジクロロメタン(50ml)に加え、さらにトリフルオロ酢酸(30ml)を加え、室温で3h反応させ、反応液を直接減圧濃縮して乾固させ、表題化合物INT-3(10g)を得た。
1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ 4.47-4.39(m,1H),3.98-3.87(m,1H),3.85-3.71(m,1H),2.48-2.39(m,1H),2.16-2.09(m,1H)。
実施例1:
(S)-2-(1-(8,8-ジフルオロ-2-(2-メチルアゼチジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸(化合物1)
Figure 2024501507000061
第1のステップ:
2-(1-(8,8-ジフルオロ-2-(メチルチオ)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(1B)
化合物1A(0.48g、2.9mmol)と中間体int-1(WO 2020156445 A1に基づいて合成された)(0.61g、2.44mmol)とを順次NMP(20mL)に加え、均一に撹拌してから炭酸カリウム(1.44g、10.4mmol)を加え、体系を90℃まで昇温して4時間反応させた。水(50mL)を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出し(80mL×2)、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し(60mL×1)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=2:1)目的化合物1B(0.58g、収率48%)を得た。
LCMS m/z=344.1[M +1]
第2のステップ:
2-(1-(8,8-ジフルオロ-2-(メチルスルホニル)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(1C)
化合物1B(0.58g、1.69mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、均一に撹拌してからm-クロロ過安息香酸(1.46g、6.76mmol、80%wt)を分割添加し、室温で2時間反応させた。飽和炭酸水素ナトリウム(50mL)を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出し(100mL×2)、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し(80mL×1)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=1:2)目的化合物1C(0.54g、収率85%)を得た。
LCMS m/z=376.1[M +1]
第3のステップ:
(S)-2-(1-(8,8-ジフルオロ-2-(2-メチルアゼチジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(1D)
化合物1C(0.54g、1.44mmol)と(2S)-2-メチルアゼチジン塩酸塩(0.23g、2.15mmol)とを順次NMP(20mL)に加え、均一に撹拌してからDIPEA(0.26g、3.0mmol)を加え、体系を100℃まで昇温して一晩反応させた。水(40mL)を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出し(80mL×2)、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し(60mL×1)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=1:2)目的化合物1D(0.22g、収率33%)を得た。
LCMS m/z=367.1[M +1]
第4のステップ:
(S)-2-(1-(8,8-ジフルオロ-2-(2-メチルアゼチジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸(化合物1)
化合物1D(0.22g、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、メタノール(3mL)と水(3mL)とを加え、均一に撹拌してから水酸化リチウム一水和物(0.12g、3mmol)を加え、室温で1時間反応させ、水(20mL)を加え、塩酸(1N水溶液)でpHを5に調整し、酢酸エチルで抽出し(50mL×2)、有機相を合わせ、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、残留物をシリコン高速液体クロマトグラフィにより製造して化合物1のトリフルオロ酢酸塩(52mg、収率19%)を得た。
製造条件は、以下のとおりである。1.機器は、Waters 2767製造液体であり、クロマトグラフィーカラムは、XBridge@Prep C18(19mm×250mm)であり、2.サンプルをDMFで溶解させ、0.45μmのフィルタで濾過し、サンプル液を調製し、3.製造液体クロマトグラフィの条件として、a.移動相A、Bの組成について、移動相Aは、アセトニトリルであり、移動相Bは、水(0.1%TFA含有)であり、b.勾配溶出し、移動相Aの含有量は、10%~50%であり、c.流量は、12mL/minであり、d.溶出時間は、20minであり、tR=12.97minである。
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 12.46(s,2H),4.95-4.55(m,2H),4.54-4.10(m,3H),4.10-3.70(m,2H),3.20-2.90(m,2H),2.92-2.34(m,5H),2.35-2.05(m,2H),2.05-1.70(m,3H),1.57-1.38(m,2H)。
19F NMR(376 MHz, CDCl)δ -73.57,-93.68。
LCMS m/z =353.2 [M+1]
実施例2:
2-((R)-1-(8,8-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸(化合物2異性体1)
2-((S)-1-(8,8-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸(化合物2異性体2)
Figure 2024501507000062
第1のステップ:2-(ピロリジン-3-イル)酢酸メチル(2B)
2A(1g、4.11mmol)を4M塩酸ジオキサン(10mL)に溶解させ、室温で2h反応させた。反応液を減圧回転蒸発して濃縮し、表題化合物2Bの粗製品(0.85g)を得て、純化しないまま、直接に次のステップの反応に使用した。
LC-MS(ESI):m/z=144.2 [M+H]
第2のステップ:2-(1-(8,8-ジフルオロ-2-(メチルチオ)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸メチル(2C)
2B(0.34g、2.39mmol)をN-メチルピロリドン(10mL)に溶解させ、int-1(WO 2020156445 A1に基づいて合成された)(0.5g、1.99mmol)及び炭酸カリウム(0.55g、3.98mmol)を加えてから、窒素ガスで脱気して保護し、90℃で一晩反応させた。室温まで冷却させ、50mLの水を加え、酢酸エチル(20mLX3)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水(25mL)で逆洗浄してから、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮後の残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=4:1)表題化合物2C(0.60g、84%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=358.1 [M+H]
第3のステップ:2-(1-(8,8-ジフルオロ-2-(メチルスルホニル)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸メチル(2D)
2C(0.6g、1.68mmol)をジクロロメタン(15mL)に溶解させ、メタクロロ過安息香酸(1.16g、6.71mmol)を加えてから、室温で一晩反応させた。30mLの飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて反応をクエンチし、酢酸エチル(20mLX3)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水(25mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮後の残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=3:7)表題化合物2D(0.31g、47%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=390.1 [M+H]
第4のステップ:2-(1-(8,8-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸メチル(2E)
2D(0.31g、0.82mmol)を1,4-ジオキサン(5mL)に溶解させ、(S)-2-メチルアゼチジン塩酸塩(175mg、1.64mmol)及び炭酸カリウム(0.45g、3.28mmol)を加えてから、窒素ガスで脱気して保護し、100℃で一晩反応させた。室温まで冷却させ、25mLの水を加え、酢酸エチル(15mLX3)で抽出し、有機層を加え、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮後の残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=2:1)表題化合物2E(0.21g、69%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=381.2 [M+H]
第5のステップ:2-((R)-1-(8,8-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸(化合物2異性体1)
2-((S)-1-(8,8-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸(化合物2異性体2)
2E(0.21g、0.55mmol)をテトラヒドロフラン(6mL)に溶解させ、氷浴下で水酸化リチウム一水和物(116mg、2.75mmol)の水溶液(3mL)を滴加し、完了後に室温で2h反応させた。2M塩化水素溶液でpHを約4に調整し、濃縮後の残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(ジクロロメタン:メタノール(v/v)=10:1)生成物である化合物2(140mg、69%)を得た。
化合物2をSFCキラル製造により分離して化合物2-異性体1(56mg、ee%=99.08%、収率27.6%)と化合物2-異性体2(52mg、ee%=99.62%、収率:25.6%)を得て、純化条件は、以下のとおりである。(機器名称は、MG II preparative SFC(SFC-14)であり、クロマトグラフィーカラムは、ChiralPak AD, 250×30mm I.D.,10μmであり、移動相として、A相は、COであり、B相は、Ethanol(0.1% NHO)であり、流速は、70mL/minであり、カラム圧力は、100barであり、カラム温度は、38℃であり、吸収波長は、220nmであり、循環時間は、~3minである)。化合物2-異性体1の保持時間は、3.925minであり、化合物2-異性体2の保持時間は、4.257minである。
化合物2-異性体1:
H NMR(400 MHz, CDOD)δ 4.48-4.37(m,1H),4.06-4.00(td,J=8.8,4.8Hz,1H),3.94-3.85(m,2H),3.77-3.68(m,2H),3.39(dd,J=11.2,8.0Hz,1H),2.81-2.74(m,2H),2.62-2.51(m,1H),2.43(d,J=8.0Hz,2H),2.41-2.32(m,1H),2.32-2.22(m,1H),2.22-2.09(m,2H),1.99-1.86(m,2H),1.78(br,1H),1.69-1.60(m,1H),1.47(d,J=6.2Hz,3H)。
LC-MS(ESI):m/z=367.2 [M+H]
化合物2-異性体2:
H NMR(400 MHz, CDOD)δ 4.49-4.42(m,1H),4.07(td,J=8.8,4.8Hz,1H),3.96-3.87(m,2H),3.83-3.77(m,1H),3.72-3.64(m,1H),3.37(dd,J=11.2,8.0Hz,1H),2.83-2.74(m,2H),2.62-2.53(m,1H),2.43(d,J=8.0Hz,2H),2.42-2.35(m,1H),2.32-2.24(m,1H),2.22-2.11(m,2H),1.99-1.86(m,2H),1.78(br,1H),1.69-1.60(m,1H),1.48(d,J=6.2Hz,3H)。
LC-MS(ESI):m/z=367.2 [M+H]
実施例3:
2-((1R,5S,6R)-3-(8,8-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸(化合物3異性体1)
2-((1R,5S,6S)-3-(8,8-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸(化合物3異性体2)
Figure 2024501507000063
第1のステップ:2-(3-(8,8-ジフルオロ-2-(メチルチオ)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸エチル(3B)
3A(0.55g、2.98mmol)をN-メチルピロリドン(10mL)に溶解させ、int-1(WO 2020156445 A1に基づいて合成された)(0.5g、1.99mmol)及び炭酸カリウム(0.55g、3.98mmol)を加えてから、窒素ガスで脱気して保護し、90℃で一晩反応させた。室温まで冷却させ、50mLの水を加え、酢酸エチル(25mLx3)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水(25mL)で逆洗浄してから、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮後の残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=4:1)表題化合物3B(0.66g、83%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=398.1 [M+H]
第2のステップ:2-(3-(8,8-ジフルオロ-2-(メチルスルホニル)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸エチル(3C)
3B(0.66g、1.66mmol)をジクロロメタン(20mL)に溶解させ、メタクロロ過安息香酸(1.15g、6.65mmol)を加えてから、室温で一晩反応させた。30mLの飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて反応をクエンチし、酢酸エチル(20mLX3)で抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水(25mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮後の残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=1:1)表題化合物3C(0.51g、71%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=430.1 [M+H]
第3のステップ:2-(3-(8,8-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸エチル(化合物3D)
3C(0.51g、1.19mmol)を1,4-ジオキサン(5mL)に溶解させ、(S)-2-メチルアゼチジン塩酸塩(190mg、1.78mmol)及び炭酸カリウム(0.66g、4.76mmol)を加えてから、窒素ガスで脱気して保護し、100℃で一晩反応させた。室温まで冷却させ、25mLの水を加え、酢酸エチル(15mLX3)で抽出し、有機層を加え、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮後の残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=4:1)表題化合物3D(0.34g、68%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=421.3 [M+H]
第4のステップ:2-((1R,5S,6R)-3-(8,8-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸(化合物3異性体1)
2-((1R,5S,6S)-3-(8,8-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸(化合物3異性体2)
3D(0.34g、0.81mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、氷浴下で水酸化リチウム一水和物(170mg、4.05mmol)の水溶液(5mL)を滴加し、完了後に室温で4h反応させた。2M塩化水素溶液でpHを約4に調整し、濃縮後の残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(ジクロロメタン:メタノール(v/v)=10:1)生成物である化合物3(150mg、47%)を得た。
化合物3をSFCキラル製造により分離して化合物3-異性体1(51mg、ee%=100%、収率16.0%)と化合物3-異性体2(53mg、ee%=100%、収率:16.7%)を得て、純化条件は、以下のとおりである。(機器名称は、MG II preparative SFC(SFC-14)であり、クロマトグラフィーカラムは、ChiralPak AD, 250×30mm I.D.,10μmであり、移動相として、A相は、COであり、B相は、Methanol(0.1% NHO)であり、流速は、70mL/minであり、カラム圧力は、100barであり、カラム温度は、38℃であり、吸収波長は、220nmであり、循環時間は、~2minである。)化合物3-異性体1の保持時間は、1.012minであり、化合物3-異性体2の保持時間は、1.283minである。
化合物3-異性体1:
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 4.56(m,1H),4.20(m,1H),4.13-4.05(m,1H),4.01-3.87(m,4H),2.82(br,2H),2.64(q,J=6.8Hz,1H),2.57(t,J=6.0Hz,2H),2.46(d,J=7.6Hz,2H),2.43-2.37(m,1H),2.32-2.20(m,2H),2.13-2.05(m,1H),1.96(m,1H),1.85(m,2H),1.50(d,J=6.0Hz,3H),1.45(m,1H)。
LC-MS(ESI):m/z=393.3 [M+H]
化合物3-異性体2:
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 4.45(q,J=6.4Hz,1H),4.13-3.97(m,5H),3.91(d,J=11.2Hz,1H),2.75(m,2H),2.71(d,J=8.0Hz,2H),2.41-2.30(m,4H),2.28-2.18(m,2H),2.16-2.10(m,1H),1.96-1.90(m,1H),1.86-1.78(m,2H),1.49(d,J=6.0Hz,3H),1.45(dd,J=8.8,5.2Hz,1H)。
LC-MS(ESI):m/z=393.3 [M+H]
実施例4:
2-((1R,5S,6R又は1R,5S,6S)-3-(7,7-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸(化合物4異性体1又は化合物4異性体2)
Figure 2024501507000064
第1のステップ:1-エチル-2,4-ジメチル-1-オキソブタン-1,2,4-トリカルボン酸エステル(4B)
エタノールナトリウム(233ml、684.28mmol、21% in ethanol)をテトラヒドロフラン(600ml)に加え、シュウ酸ジエチル(100g、684.28mmol)をゆっくりと溶液に加え、その後、グルタル酸ジメチル(109.60g、684.28mmol)を加え、25℃16h反応させ、3N塩酸(400ml)を加えてクエンチし、酢酸エチルで(400mL)3回抽出し、酢酸エチル相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残り物を直接に次のステップに使用した。
第2のステップ:2-オキソアジピン酸(4C)
1-エチル-2,4-ジメチル-1-オキソブタン-1,2,4-トリカルボン酸エステル(前のステップの粗製品4B)を4N塩酸(900ml、3600mmol)に加え、65℃で6h反応させ、回転乾燥させ、再結晶を行って化合物を72.02g得て、二つのステップの収率は、65.8%である。
LCMS m/z=161.2 [M+1]。
第3のステップ:6-メトキシ-5,6-ジオキソヘキサン酸(4D)
2-オキソアジピン酸4C(20g、125mmol)をDBN(18.63g、150mmol)のアセトン(200ml)溶液に加え、0℃で硫酸ジメチル(15.77g、125mmol)を1滴ずつ滴加し、25℃で一晩撹拌した。回転乾燥させ、水(100ml)を加え、pH=2~3に調整し、酢酸エチル(3×150ml)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残留物4Dを直接に次のステップに使用した。
第4のステップ:2-オキソアジピン酸ジメチル(4E)
6-メトキシ-5,6-ジオキソヘキサン酸(4D)(前のステップの粗製品)をジクロロメタン(200mL)に溶解させ、N,N-ジメチルホルムアミドを4滴滴加し、0℃で塩化オキサリル(31.73g、250mmol)を加え、5~10℃で4h撹拌し、回転乾燥させ、0℃でメタノール(20ml)を残り物に加えた。25℃で30min回転乾燥させ、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=3:1)表題化合物4E(16.45g、70%)を得た。
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 3.90(s,3H),3.76-3.71(m,3H),2.95(t,J=7.1,2H),2.45(dd,J=9.5,5.2,2H),1.97(p,J=7.2,2H)。
第5のステップ:2,2-ジフルオロアジピン酸ジメチル(4F)
2-オキソアジピン酸ジメチル(4E)(20g、106.38mmol)をジクロロメタン(200mL)に溶解させ、DASTをゆっくりと滴加し、25℃で20h反応させ、水(100ml)に注いで反応をクエンチし、ジクロロメタン(100mL×3)で抽出し、合わせられた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=5:1)表題化合物4F(8.3g、37%)を得た。
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 3.88(s,3H),3.68(s,3H),2.40(t,J=7.3,2H),2.20-2.05(m,2H),1.88-1.77(m,2H)。
第6のステップ:3,3-ジフルオロ-2-オキソシクロペンタン-1-カルボン酸メチルエステル(4G)
水素化ナトリウム(60%)(2.37g、59.28mmol)をTHF(190ml)に溶解させ、2,2-ジフルオロアジピン酸ジメチル(4F)(8.3g、39.52mmol)のTHF(10ml)溶液を加え、30℃で4h反応させ、氷水に注いでクエンチし、pH=5~6に調整し、酢酸エチル(100mL×5)で抽出し、合わせられた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=2:1)表題化合物4G(4.8g、75.84%)を得た。
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 9.46(s,0H),3.84(s,3H),2.56-2.49(m,1H),2.42-2.33(m,1H)。
第7のステップ:7,7-ジフルオロ-2-(メチルチオ)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-オール(4H)
3,3-ジフルオロ-2-オキソシクロペンタン-1-カルボン酸メチルエステル(4G)(2.4g、13.47mmol)を水(40ml)に溶解させ、メチルイソチオウレア硫酸塩(3.8g、20.2mmol)と、炭酸ナトリウム(2.85g、26.9mmol)とを加え、25℃で18h反応させ、1N塩酸でpH=2に調整し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、合わせられた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、表題化合物4Hの粗製品を得て(3.0g、100%)、直接に次のステップに使用した。
LCMS m/z=219.1 [M+1]。
第8のステップ:4-クロロ-7,7-ジフルオロ-2-(メチルチオ)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン(4I)
7,7-ジフルオロ-2-(メチルチオ)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-オール(4H)(3.0g、前のステップの粗製品)を1,2-ジクロロエタン(10ml)に溶解させ、オキシ塩化リン(5ml)を加え、110℃で18h反応させ、濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウムでpH=7~8に調整し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、合わせられた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=10:1)表題化合物4I(2.02g、63.55%を得た)。
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 2.99(m,J=8.2,6.5,3.1,2H),2.70-2.63(m,1H),2.62(s,3H),2.61-2.58(m,1H)。
第9のステップ:2-(3-(7,7-ジフルオロ-2-(メチルチオ)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸エチル(4J)
4-クロロ-7,7-ジフルオロ-2-(メチルチオ)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン(4I)(220mg、0.93mmol)をNMP(5ml)に溶解させ、2-((1R,5S)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸エチル(205mg、1.12mmol)と炭酸カリウム(37.33mg、2.05mmol)とを加え、90℃で18h反応させ、水を加え、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、合わせられた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、表題化合物4Jを得て(302mg、84.69%)、直接に次のステップに使用した。
LCMS m/z=384.2 [M+1]。
第10のステップ:2-(3-(7,7-ジフルオロ-2-(メチルスルホニル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸エチル(4K)
化合物(4J)(前のステップの粗製品)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、メタクロロ過安息香酸(80%)(442mg、2.05mmol)を加え、25℃で5h反応させた。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴加してpH~8に調整し、有機層を分離し、ジクロロメタン(10mL×2)で抽出し、合わせられた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=3:1)表題化合物4K(251mg、65.03%)を得た。
LCMS m/z=416.1 [M+1]。
第11のステップ:2-(3-(7,7-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸エチル(4L)
化合物(4K)(251mg、0.60mmol)をNMP(6mL)に溶解させ、DIPEA(0.5ml)と、(S)-2-メチルアゼチジン塩酸塩(129mg、1.2mmol)とを加え、160℃で2hマイクロ波反応させた。水を加え、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、合わせられた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=1:1)表題化合物4L(202mg、収率83.33%)を得た。
LCMS m/z=407.2 [M+1]。
第12のステップ:2-((1R,5S,6R)-3-(7,7-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸(化合物4異性体1)
2-((1R,5S,6S)-3-(7,7-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸(化合物4異性体2)
化合物(4L)(202mg、0.5mmol)をメタノール/テトラヒドロフラン/水(3/3/3ml)に溶解させ、LiOH(47.9mg、2mmol)を加えて25℃で3h反応させた。1N塩酸でpH=5に調整し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、合わせられた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(ジクロロメタン:メタノール(v/v)=20:1)表題化合物4(102mg、54%)を得た。
LCMS m/z=379.2 [M+1]。
化合物4の分割は、以下のとおりである。機器は、Waters UPC2 analytical SFC(SFC-H)であり、カラムは、ChiralPak AD, 150×4.6mm I.D., 3μmであり、移動相として、Aは、COであり、Bは、エタノール(0.05% DEA)であり、勾配は、B 40%であり、流量は、2.5mL/minであり、背圧は、100barであり、カラム温度は、35℃であり、波長は、220nmであり、周期は、13minであり、サンプル製造として、化合物5と6をメタノール/ジクロロメタン(15ml)に溶解させて得られ、注射として、0.5ml/針である。分離した後に二つの光学異性体、化合物4異性体1(保持時間1.049min、25mg、ee%=99%)と化合物4異性体2(保持時間1.326min、30mg、ee%=99%)を得た。
化合物4異性体1
H NMR(400 MHz, DMSO-d)δ 12.09(s,1H),4.31(dd,J=12.7,6.3,1H),4.01-3.77(m,4H),3.20(d,J=3.7,3H),2.48(d,J=5.2,3H),2.36(m,J=15.1,11.8,5.3,3H),2.23(d,J=7.1,2H),2.02(m,J=14.2,6.0,1H),1.89(m,J=16.0,8.0,1H),1.43(d,J=6.1,3H),1.37(d,J=9.2,1H),1.24(s,1H)。
LCMS m/z =379.2 [M+1]
化合物4異性体2
H NMR(400 MHz, DMSO-d)δ 12.09(s,1H),4.35(dd,J=13.1,6.5,1H),4.16-3.69(m,5H),3.23-3.15(m,3H),2.60(d,J=7.9,2H),2.37(dd,J=17.8,8.6,3H),2.26(d,J=5.9,2H),1.93(m,J=26.3,15.3,8.3,2H),1.43(d,J=6.2,3H),1.33(dd,J=9.8,5.3,1H),1.24(s,1H)。
LCMS m/z=379.2 [M+1]。
実施例5:
2-(3-(2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)キナゾリン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸(化合物5)
Figure 2024501507000065
第1のステップ:2-(3-ベンジル-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イリデン)酢酸エチル(5B)
250mLの一口フラスコに水素化ナトリウム(1.5g、37.3mmol)とTHF(40mL)とを加え、氷浴中でエチルホスホリルアセテートトリエチル(8.3g、37.3mmol)のTHF(40mL)溶液を滴加し、1h撹拌し、3-ベンジル-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-オンのTHF(30mL)溶液を滴加し、室温で一晩撹拌し、水溶液(100mL)で洗浄し、酢酸エチルで抽出し(100mL×2)、有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウムで洗浄し(50mL×1)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィにより(PE:EA=4:1)表題化合物5B(4.8g、71%収率)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=272.1 [M+H]
第2のステップ:2-(3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸エチル(5C)
100mLの一口フラスコに5B(4.8g、18.0mmol)を加え、メタノール(40mL)で溶解させ、10%パラジウム炭素(1g)を加え、水素ガスで3回置換し、室温で一晩反応させ、濃縮して表題化合物5C(3.0g、93%収率)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=184.1 [M+H]
第3のステップ:2-(3-(2-クロロキナゾリン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸エチル(5E)
100mLの一口フラスコに5C(0.26g、1.51mmol)を加え、THF(10mL)で溶解させ、ジイソプロピルエチルアミン(0.29g、2.27mmol)を加え、氷浴中で5D(0.30g、1.51mmol)を加え、反応させ、室温まで自然昇温し2h反応させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィにより分離して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=2:1-1:3)表題化合物5E(0.42g、80%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=346.2 [M+H]
第4のステップ:2-(3-(2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)キナゾリン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸エチル(5F)
50mLの一口フラスコに5E(0.20g、0.58mmol)を加え、DMF(10mL)で溶解させ、炭酸カリウム(0.24g、1.74mmol)と、(S)-2-メチルアゼチジン-1-塩(0.082g、1.16mmol)とを加え、摂氏90度で16h反応させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィにより(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=1:1-1:5)表題化合物5F(0.15g、68%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=381.3 [M+H]
第5のステップ:2-(3-(2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)キナゾリン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸(化合物5)
50mLの一口フラスコに基質5F(0.20g、0.53mmol)を加え、メタノール(5mL)で溶解させ、水酸化ナトリウム溶液(2M、5mL)を加え、室温で一晩撹拌し、塩酸(2M)でpHを7~8に調整し、ジクロロメタン(10mL×5)で抽出し、有機相を合わせ、濃縮し、製造HPLCにより分離し、冷凍乾燥させて表題化合物5(40mg、21%)を得た。
製造HPLCによる分離方法は、以下のとおりである。機器は、waters 2767製造液体であり、クロマトグラフィーカラムは、SunFire@ Prep C18(19mm×250mm)であり、サンプルをDMFで溶解させ、0.45μmのフィルタで濾過し、サンプル液を調製し、製造クロマトグラフィの条件として、a.移動相A、Bの組成について、移動相Aは、アセトニトリルであり、移動相Bは、水であり、b.勾配溶出し、移動相Aの含有量は、25%~70%であり、c.流量は、12mL/minであり、d.溶出時間は、15minである。化合物5の保持時間は、14minである。
LC-MS(ESI):m/z=353.2 [M+H]
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 8.15-8.05(m,1H),7.91-7.89(m,1H),7.52-7.46(m,1H),7.13-7.01(m,1H),4.66-4.64(m,1H),4.41-3.94(m,6H),2.71-2.64(m,3H),2.52-2.37(m,2H),2.32(d,1H),2.14-2.05(m,1H),2.05-1.89(m,1H),1.53(d,3H),1.43(d,1H)。
実施例6:
2-(3-(2-(((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)チエニル[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸(化合物6)
Figure 2024501507000066
第1のステップ:2-(3-(2-クロロチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸エチル(6B)
100mLの一口フラスコに6A(0.30g、1.46mmol)を加え、THF(10mL)で溶解させ、ジイソプロピルエチルアミン(0.38g、2.92mmol)を加え、氷浴中で5C(0.25g、1.46mmol)を加え、反応させ、室温まで自然昇温し2h反応させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィにより分離して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=2:1-1:3)表題化合物6B(0.30g、58%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=352.2 [M+H]
第2のステップ:2-(3-(2-(((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)チエニル[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸エチル(6C)
50mLの一口フラスコに6B(0.30g、0.85mmol)を加え、DMF(10mL)で溶解させ、炭酸カリウム(0.47g、3.40mmol)と、(S)-2-メチルアゼチジン-1-塩(0.18g、2.55mmol)とを加え、摂氏90度で16h反応させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィにより(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=1:1-1:5)表題化合物6C(0.25g、76%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=387.2 [M+H]
第3のステップ:2-(3-(2-(((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)チエニル[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸(化合物6)
50mLの一口フラスコに基質6C(0.25g、0.63mmol)を加え、メタノール(5mL)で溶解させ、水酸化ナトリウム溶液(2M、5mL)を加え、室温で一晩撹拌し、塩酸(2M)でpHを=7~8に調整し、ジクロロメタン(10mL×5)で抽出し、有機相を合わせ、濃縮し、製造HPLCにより分離し、冷凍乾燥させて表題化合物6(30mg、13%)を得た。
製造HPLCによる分離方法は、以下のとおりである。機器は、waters 2767製造液体であり、クロマトグラフィーカラムは、SunFire@ Prep C18(19mm×250mm)であり、サンプルをDMFで溶解させ、0.45μmのフィルタで濾過し、サンプル液を調製し、製造クロマトグラフィの条件として、a.移動相A、Bの組成について、移動相Aは、アセトニトリルであり、移動相Bは、水(1%TFA含有)であり、b.勾配溶出し、移動相Aの含有量は、15%~70%であり、c.流量は、12mL/minであり、d.溶出時間は、15minである。化合物6、保持時間は、13.5minである。
LC-MS(ESI):m/z=359.2 [M+H]
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 7.72-7.70(m,1H),7.56-7.53(m,1H),4.66(s,1H),4.33-4.20(m,6H),2.80-2.60(m,3H),2.59-2.41(m,2H),2.35(d,1H),2.24-2.09(m,1H),2.03-1.98(m,1H),1.55(d,3H),1.48(t,1H)。
実施例7:
(S)-2-(1-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-(2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸(化合物7)
Figure 2024501507000067
第1のステップ:2-(1-(3-クロロ-4-シアノ-5,5-ジフルオロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(7A)
8C(200mg、0.8mmol)をイソプロピルアルコール(3ml)に溶解させ、2-(アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(155mg、1.2mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(517mg、4mmol)とを加え、40℃で30min撹拌し、濾過し、ケーキを回収し、乾燥させて目的化合物(7A)(270mg、99%)を得た。
LCMS m/z=342.0 [M+1]。
第2のステップ:(S)-2-(1-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-(2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(7B)
7A(270mg、0.79mmol)をジメチルスルホキシド(3ml)に溶解させ、(S)-2-メチルアゼチジン塩酸塩(102mg、0.75mmol)と炭酸水素ナトリウム(199mg、2.37mmol)とを加え、100℃まで昇温して2h反応させ、反応終了後に室温まで冷却させて水を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(酢酸エチル:石油エーテル(v/v)=0-50%)表題化合物7B(290mg、98%)を得た。
LCMS m/z=377.2 [M+1]。
第3のステップ:(S)-2-(1-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-(2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸(化合物7)
化合物7B(290mg、0.77mmol)をメタノール/水(5/2ml)に溶解させ、LiOH(93mg、3.85mmol)を加えて25℃で2h反応させた。1N塩酸でpH=3に調整し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、合わせられた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(メタノール:ジクロロメタン(v/v)=0-15%)表題化合物7(224mg、80%)を得た。
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 4.58(m,J=12.6,6.2Hz,1H),4.45(m,J=8.9,5.1Hz,1H),4.40-4.36(m,1H),4.14-4.09(m,1H),3.89(m,J=14.9,9.0,5.6Hz,2H),3.15-3.01(m,1H),2.90-2.79(m,2H),2.76(d,J=7.8Hz,2H),2.60-2.46(m,2H),2.41(m,J=10.9,9.0,5.0Hz,1H),1.96(m,J=11.0,9.1,6.8Hz,1H),1.47(d,J=6.2Hz,3H),1.26(t,J=7.1Hz,1H)。
LCMS m/z=363.1 [M+1]。
実施例8:
2-((R又はS)-1-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸(化合物8の異性体1又は化合物8の異性体2)
Figure 2024501507000068
第1のステップ:2-(ジシアノメチル)-3,3-ジフルオロシクロペンタ-1-エン-1-カルボキシレート(8B)
化合物8A(3.0g、16.8mmol)(WO 2020156445を参照して製造された)をメタノール(30ml)に溶解させ、マロノニトリル(1.7g、25.2mmol)と、イミダゾール(3.4g、50.5mmol)とを加え、添加完了後に45℃まで昇温して15時間させ、反応終了後に水(50ml)を加え、1N塩酸でpH=3~4に調整し、ジクロロメタン(50ml×4)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮後に化合物8Bの粗製品(3.8g、100%)を得て、粗製品を純化しないまま、直接に次のステップに使用した。
LC-MS(ESI):m/z=227.0 [M+H]
第2のステップ:5,5-ジフルオロ-1,3-二ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-4-カルボニトリル(8C)
化合物8Bの粗製品(3.8g、16.8mmol)を精製水(38ml)とDMF(10ml)との混合溶媒に溶解させ、100℃まで昇温して24時間反応させ、反応終了後に溶媒を減圧濃縮により除去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(ジクロロメタン:メタノール(v/v)=10:3)表題化合物8C(2.1g、58.7%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=211.0 [M-H]
第3のステップ:1,3-ジクロロ-5,5-ジフルオロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-4-カルボニトリル(8D)
封止管に化合物8C(2.1g、9.9mmol)と、オキシ塩化リン(21ml)と、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド(3.7g、19.8mmol)とを順次加え、添加完了後に150℃まで昇温して8時間反応させ、反応終了後にオキシ塩化リンを濃縮により除去し、残留物をゆっくりと水(200ml)に注ぎ、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpH=7~8に調整し、酢酸エチル(100ml×2)で2回抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=10:1)表題化合物8D(1.8g、72.9%)を得た。
H NMR(400 MHz, CDCl)δ:3.14-3.09(m,2H),2.83-2.72(m,2H)。
第4のステップ:2-(1-(3-クロロ-4-シアノ-5,5-ジフルオロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)ピロリジニル-3-イル)酢酸メチル(8E)
化合物8D(250.0mg、1.0mmol)をイソプロピルアルコール(5ml)に溶解させ、ジイソプロピルエチルアミン(387.0mg、3.0mmol)と3-ピロリジン酢酸メチル塩酸塩(270.0mg、1.5mmol)とを加え、添加完了後に40℃まで昇温して2時間反応させ、反応終了後に直接濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=5:1)表題化合物8E(260.0mg、73.3%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=356.1[M+H]
第5のステップ:2-(1-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸メチル(8F)
化合物8E(260.0mg、0.73mmol)をDMSO(5ml)に溶解させ、(S)-2-メチルアゼチジン塩酸塩(157mg、1.46mmol)と固体炭酸水素ナトリウム(184mg、2.2mmol)とを加え、添加完了後に100℃まで昇温して3時間反応させ、反応終了後に水(20ml)を加え、酢酸エチル(50ml×2)で2回抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、乾燥濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=10:1~5:1)表題化合物8F(230.0mg、80.8%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=391.1[M+H]
第6のステップ:2-(1-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸(化合物8)
化合物8F(230mg、0.59mmol)をメタノール(5ml)と水(1ml)との混合溶媒に溶解させ、水酸化リチウム(253mg、5.9mmol)を加え、添加完了後に室温で16時間反応させ、反応終了後に1N塩酸でpH=3~4に調整し、ジクロロメタン(50ml×2)で2回抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、乾燥濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(ジクロロメタン:メタノール(v/v)=10:1)表題化合物8(180mg、80.9%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=377.1[M+H]
第7のステップ:2-((R又はS)-1-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸(化合物8の異性体1又は化合物8の異性体2)
化合物8(180.0mg、0.48mmol)をキラル分割して二つの光学異性体、化合物8異性体1(保持時間3.95min、65mg、白い固形物、ee%=100%)と化合物8異性体2(保持時間4.05min、70mg、白い固形物、ee%=98.88%)を得た。
分割条件は、以下のとおりである。
機器は、G II preparative SFC(SFC-14)であり、カラムは、ChiralCel OJ, 250×30mm I.D., 10μmであり、
移動相として、Aは、COであり、Bは、0.1%のアンモニアを含有するメタノールであり、勾配は、B 25%であり、流量は、70mL/minであり、背圧は、100barであり、
カラム温度は、38℃であり、波長は、220nmであり、周期は、10minである。
化合物8異性体1:
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 4.61-4.56(m,1H),4.47-4.42(m,1H),4.13-4.07(m,1H),4.02-3.95(m,1H),3.87-3.82(m,1H),3.66-3.59(m,1H),3.35-3.30(m,1H),3.13-3.01(m,2H),2.68-2.36(m,6H),2.24-2.16(m,1H),2.00-1.92(m,1H),1.73-1.63(m,1H),1.47(d,3H)。
LC-MS(ESI):m/z=377.1[M+H]
化合物8異性体2:
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 4.61-4.56(m,1H),4.46-4.42(m,1H),4.13-4.07(m,1H),3.97-3.92(m,1H),3.87-3.64(m,2H),3.39-3.34(m,1H),3.08-3.05(m,2H),2.68-2.36(m,6H),2.24-2.16(m,1H),2.00-1.92(m,1H),1.72-1.63(m,1H),1.47(d,3H)。
LC-MS(ESI):m/z=377.1[M+H]
実施例9:
2-((S又はR)-1-(7,7-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸(化合物9の異性体1又は化合物9の異性体2)
Figure 2024501507000069
第1のステップ:2-(1-(7,7-ジフルオロ-2-(メチルチオ)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸メチル(9A)
室温下で、化合物4I(1.0g、4.2mmol)をN-メチルピロリドン(20mL)に溶解させ、2-(ピロリジン-3-イル)酢酸メチル塩酸塩(0.8g、4.6mmol)と、ジイソプロピルエチルアミン(1.2g、9.3mmol)とを加え、100℃まで加熱して4時間反応させ、反応液を水(120mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×1)で抽出し、有機相を濃縮乾固させ、化合物9A(1.2g、収率82%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=344.1 [M+H]
第2のステップ:2-(1-(7,7-ジフルオロ-2-(メチルスルホニル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸メチル(化合物9B)
室温下で、化合物9A(1.2g、3.5mmol)をジクロロメタン(50mL)に溶解させ、メタクロロ過安息香酸(1.3 g、7.7mmol)を加え、室温で2時間反応させ、反応液を炭酸水素ナトリウム飽和溶液(30mL×2)で洗浄し、有機相を濃縮乾固させ、カラムクロマトグラフィにより純化して(石油エーテル:酢酸エチル(v:v)=5:1-1:1)、化合物9C(1g、収率76%)を得た。
第3のステップ:2-(1-(7,7-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸メチル(化合物9C)
室温下で、化合物9B(1.0g、2.7mmol)を1,4-ジオキサン(40mL)に溶解させ、(S)-2-メチルアゼチジン塩酸塩(0.7g、6.7mmol)と、ジイソプロピルエチルアミン(1.2g、9.3mmol)とを加え、100℃まで加熱し管封止して10時間反応させ、反応液を水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×1)で抽出し、有機相を濃縮乾固させ、カラムクロマトグラフィにより純化して(石油エーテル:酢酸エチル(v:v)=5:1-1:1)、化合物9C(0.8g、収率82%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=367.2[M+H]
第4のステップ:2-(1-(7,7-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸(化合物9)
室温下で、化合物9C(0.8g、2.2mmol)をエタノール(5mL)と水(50mL)に溶解させ、水酸化リチウム(230mg、5.5mmol)を加え、室温で2時間反応させ、その中に水(100mL)を加え、酢酸でpHを約6~7に調整し、酢酸エチル(50mL×1)で抽出し、有機相を濃縮乾固させ、化合物9(600mg、収率78%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=353.4[M+H]
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 4.47-4.40(m,1H),4.11-4.05(m,1H),4.01-3.91(m,2H),3.87-3.81(m,1H),3.67-3.61(m,1H),3.05-3.03(m,2H),2.77-2.60(m,2H),2.48-2.18(m,5H),2.21-2.15(m,1H),1.97-1.89(m,1H),1.71-1.62(m,1H),1.50-1.48(m,3H)。
第5のステップ:2-((S又はR)-1-(7,7-ジフルオロ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸(化合物9の異性体1又は化合物9の異性体2)
化合物9(500mg)をキラル分離し、キラル製造条件は、以下のとおりである。(製造機器は、MG II preparative SFC(SFC-14)であり、製造カラムは、ChiralPak AD, 150×4.6mm I.D., 3μmであり、移動相として、Aは、COであり、Bは、メタノール(0.1% NH・HO)であり、勾配溶出は、B 20%であり、溶出時間は、9minであり、流速は、60mL/minであり、カラム温度は、38℃である)、化合物9の異性体1(240mg、保持時間3.51min、収率96%)と化合物9の異性体2(164mg、保持時間3.67min、収率66%)を得た。
化合物9異性体1
LC-MS(ESI):m/z=353.4[M+H]
H NMR(400 MHz, CDCl3)δ 4.47-4.40(m,1H),4.11-4.06(m,1H),4.01-3.94(m,2H),3.82-3.78(m,1H),3.70-3.60(m,1H),3.05-3.02(m,2H),2.67-2.60(m,1H),2.48-2.33(m,6H),2.19-2.17(m,1H),1.97-1.89(m,1H),1.71-1.61(m,1H),1.50-1.48(m,3H)。
化合物9異性体2
LC-MS(ESI):m/z=353.4[M+H]
H NMR(400 MHz, CDCl3)δ 4.47-4.42(m,1H),4.11-4.05(m,1H),4.01-3.96(m,2H),3.87-3.81(m,1H),3.63-3.60(m,1H),3.07-3.03(m,2H),2.71-2.60(m,2H),2.48-2.37(m,5H),2.21-2.17(m,1H),1.97-1.89(m,1H),1.71-1.64(m,1H),1.50-1.48(m,3H)。
実施例10:
2-((1R,5S,6S又は1R,5S,6R)-3-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)-3-モノヘテロビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸(化合物10の異性体1又は化合物10の異性体2)
Figure 2024501507000070
第1のステップ:2-((1R,5S)-3-(3-クロロ-4-シアノ-5,5-ジフルオロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸エチル(10A)
化合物8C(250.0mg、1.0mmol)をイソプロピルアルコール(5ml)に溶解させ、ジイソプロピルエチルアミン(387.0mg、3.0mmol)とエチル基2-((1R,5S)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸エチル塩酸塩(330.0mg、1.5mmol)とを加え、添加完了後に40℃まで昇温して2時間反応させ、反応終了後に直接濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=5:1)表題化合物10A(240.0mg、60.6%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=396.1[M+H]
第2のステップ:2-((1R,5S)-3-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)-3-モノヘテロビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸エチル(10B)
化合物10A(240.0mg、0.61mmol)をDMSO(5ml)に溶解させ、(S)-2-メチルアゼチジン塩酸塩(132mg、1.22mmol)と固体炭酸水素ナトリウム(154mg、1.83mmol)とを加え、添加完了後に100℃まで昇温して3時間反応させ、反応終了後に水(20ml)を加え、酢酸エチル(50ml×2)で2回抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、乾燥濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(石油エーテル:酢酸エチル(v/v)=10:1~5:1)表題化合物10B(200.0mg、76.0%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=431.2[M+H]
第3のステップ:2-((1R,5S)-3-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)-3-モノヘテロビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸(化合物10)
化合物10B(200mg、0.46mmol)をメタノール(5ml)と水(1ml)との混合溶媒に溶解させ、水酸化リチウム(198mg、4.6mmol)を加え、添加完了後に室温で16時間反応させ、反応終了後に1N塩酸でpH=3~4に調整し、ジクロロメタン(50ml×2)で2回抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、乾燥濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(ジクロロメタン:メタノール(v/v)=10:1)表題化合物10(160mg、86.2%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=403.1[M+H]
第4のステップ:2-((1R,5S,6S又は1R,5S,6R)-3-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)-3-モノヘテロビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸(化合物10の異性体1又は化合物10の異性体2)
化合物10(160.0mg、0.40mmol)をキラル分割して二つの光学異性体化合物10の異性体1(保持時間1.22s、50mg、ee%=100%)と化合物10の異性体2(保持時間1.48s、80mg、ee%=99.52%)を得た。
分割条件は、以下のとおりである。
機器は、G II preparative SFC(SFC-14)であり、カラムは、ChiralPak AD, 250×30mm I.D., 10μmであり、
移動相として、Aは、COであり、Bは、イソプロピルアルコールであり、勾配は、B 30%であり、流量は、70mL/minであり、背圧は、100barであり、
カラム温度は、38℃であり、波長は、220nmであり、周期は、5minである。
化合物10の異性体1:
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 4.64-4.57(m,1H),4.50-4.44(m,1H),4.51-4.09(m,1H),4.04-3.82(m,4H),3.23-3.21(m,2H),2.65-2.43(m,6H),2.41(d,2H),2.12-2.07(m,1H),2.01-1.93(m,1H),1.48-1.45(m,4H)。
LC-MS(ESI):m/z=403.1[M+H]
化合物10の異性体2:
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 4.63-4.57(m,1H),4.50-4.44(m,1H),4.14-3.93(m,5H),3.22-3.18(m,2H),2.73(d,2H),2.55-2.35(m,6H),2.15-2.10(m,1H),2.01-1.93(m,1H),1.48-1.43(m,4H)。
LC-MS(ESI):m/z=403.1[M+H]
実施例11:
2-(1-(7,7-ジフルオロ-2-((2R,3R)-3-フルオロ-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸(化合物11)
Figure 2024501507000071
第1のステップ:2-(1-(7,7-ジフルオロ-2-(メチルチオ)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(11A)
室温下で、化合物4I(0.5g、2.1mmol)をN-メチルピロリドン(10mL)に溶解させ、2-(アゼチジン-3-イル)酢酸メチルトリフルオロ酢酸塩(0.61g、2.5mmol)と、炭酸カリウム(0.64g、4.6mmol)とを加え、100℃まで加熱して4時間反応させ、反応液を水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×1)で抽出し、有機相を濃縮乾固させ、化合物11A(0.6g、収率86%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=330.4 [M+H]
第2のステップ:2-(1-(7,7-ジフルオロ-2-(メチルスルホニル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(11B)
室温下で、化合物11A(0.6g、1.8mmol)をジクロロメタン(30mL)に溶解させ、メタクロロ過安息香酸(0.7g、4.1mmol)を加え、室温で2時間反応させ、反応液を炭酸水素ナトリウム飽和溶液(20mL×2)で洗浄し、有機相を濃縮乾固させ、カラムクロマトグラフィにより純化して(石油エーテル:酢酸エチル(v:v)=5:1-1:1)、化合物11B(1g、収率76%)を得た。
第3のステップ:2-(1-(7,7-ジフルオロ-2-((2R,3R)-3-フルオロ-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(11C)
11B(0.11g、0.3mmol)と(2R,3R)-3-フルオロ-2-メチルアゼチジン(0.08g、0.9mmol)(文献Journal of Medicinal Chemistry, 1994, Vol.37, No.24 4195-4210における合成方法を参照して得られた)とDIPEA(0.12g、0.9mmol)とをイソプロピルアルコール(10mL)に加え、管封止して100℃で一晩反応させた。乾固まで直接濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィにより純化して(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)2-(1-(7,7-ジフルオロ-2-((2R,3R)-3-フルオロ-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(11C)(110mg、収率85.9%)を得た。
LCMS m/z=371.2 [M+1]。
第2のステップ:2-(1-(7,7-ジフルオロ-2-((2R,3R)-3-フルオロ-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸(化合物11)
11C(110mg、0.3mmol)と水酸化リチウム(0.14g、6mmol)とをメタノール(4mL)と水(1mL)に溶解させ、室温で2h撹拌した。濃縮してメタノールを除去し、2Nの塩酸でpHを5~6に調整し、酢酸エチル(20mL)を加えて抽出し、酢酸エチル相を乾固まで濃縮し、液体製造カラムにより分離精製して(液体製造条件:C18逆相製造カラムを使用し、移動相は、0.1%トリフルオロ酢酸含有の脱イオン水(A)と0.1%トリフルオロ酢酸含有のアセトニトリル(B)であり、勾配溶出し、B含有量=5%~70%であり、溶出時間15min、流速12mL/min、カラム温度30℃、保持時間7.26min)、2-(1-(7,7-ジフルオロ-2-((2R,3R)-3-フルオロ-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸(化合物11)(60mg、収率57.1%)を得た。
HNMR(400 MHz, CDCl)δ 5.01-4.84(m,1H),4.63-4.50(m,4H),4.24-4.05(m,3H),3.20-3.12(m,1H),2.90-2.87(m,2H),2.73-2.71(d,2H),2.61-2.50(m,2H),1.54-1.52(d,3H)。
LCMS m/z =357.2 [M+1]
実施例12:
(S)-2-(4-(7,7-ジフルオロ-2-(2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)酢酸(化合物12)
Figure 2024501507000072
第1のステップ:2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキシベンズアルデヒド-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)酢酸メチル(12B)
室温下で、化合物12A(3g、15.5mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)に溶解させ、ブロモ酢酸メチル(2.8g、15.5mmol)と、炭酸セシウム(11.1g、34.1mmol)とを加え、室温で16時間反応させ、反応液を水(150mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×1)で抽出し、有機相を濃縮乾固させ、カラムクロマトグラフィにより純化して(石油エーテル:酢酸エチル(v:v)=10:1-1:1)、化合物12B(3g、収率73%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=267.1 [M+H]
第2のステップ:2-(4-(2-クロロ-7,7-ジフルオロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)酢酸メチル(化合物12C)
室温下で、化合物12B(0.24g、0.89mmol)を1,4-ジオキサン(20mL)と水(2mL)に溶解させ、INT-2(0.2g、0.89mmol)と、炭酸カリウム(0.26g、1.9mmol)と、Pd(dppf)Cl(65mg、0.089mmol)とを加え、窒素ガスで置換して保護し、100℃まで加熱して4時間反応させ、反応を濃縮乾固させ、カラムクロマトグラフィにより純化して(石油エーテル:酢酸エチル(v:v)=5:1-1:1)、化合物12C(0.2g、収率68%)を得た。
第3のステップ:(S)2-(4-(7,7-ジフルオロ-2-(2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)酢酸メチル(化合物12D)
室温下で、化合物12C(0.2g、0.61mmol)を1,4-ジオキサン(10mL)に溶解させ、(S)-2-メチルアゼチジン塩酸塩(0.14g、1.3mmol)と、ジイソプロピルエチルアミン(0.32g、2.4mmol)とを加え、100℃まで加熱し管封止して8時間反応させ、反応液を水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×1)で抽出し、有機相を濃縮乾固させ、化合物12D(0.15g、収率68%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=364.4[M+H]
第4のステップ:(S)-2-(4-(7,7-ジフルオロ-2-(2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)酢酸(化合物12)
室温下で、化合物12D(0.15g、0.41mmol)をエタノール(3mL)と水(20mL)に溶解させ、水酸化リチウム(52mg、1.2mmol)を加え、室温で2時間反応させ、その中に水(20mL)を加え、1N塩酸でpHを約5~6に調整し、酢酸エチル(50mL×1)で抽出し、有機相を濃縮乾固させ、化合物12(80mg、収率55%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=350.3[M+H]
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 8.15(s,1H),8.06(s,1H),5.03(s,2H),4.61-4.55(m,1H),4.21-4.04(m,2H),2.98-2.97(m,2H),2.65-2.43(m,3H),2.01-1.98(m,1H),1.57-1.55(m,3H)。
実施例13
2-(1-(7,7-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸(化合物13の異性体1、異性体2、異性体3、異性体4)
Figure 2024501507000073
Figure 2024501507000074
第1のステップ:(2S,3S)-3-フルオロ-2-メチルアゼチジン(13B)
(13A-P1)(0.6g、2.35mmol)(文献Journal of Medicinal Chemistry, 1994, Vol.37, No.24 4195-4210における合成方法を参照して得られ、分割後のP1(0.8g、3.13mmol)(保持時間2.705min)を送液し、(キラル分割条件:機器は、Waters UPC2 analytical SFC(SFC-H)であり、クロマトグラフィーカラムは、ChiralCel OJ, 250×30mm I.D., 10μmであり、移動相として、Aは、COであり、Bは、メタノール(0.1%NH・HO)であり、勾配は、B 20%であり、流速は、60mL/minであり、波長は、220ナノメートルであり、背圧は、100バールであり、カラム温度は、35℃である)とイソプロピルアルコール(10mL)とをオートクレーブに加え、さらに含有量20%の水酸化パラジウム(0.3g、2.35mmol)を加え、水素ガスで置換してから、30atmの室温で4h撹拌し、濾過し、少量のイソプロピルアルコール(5mL)で洗浄した。得られた母液を直接に次のステップの反応に使用した
LCMS m/z=90.1 [M+1]
第2のステップ:2-(1-(7,7-ジフルオロ-2-((2S,3S)-3-フルオロ-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸メチル(13C)
(13B)(209mg、2.35mmol)のイソプロピルアルコール溶液と、9B(0.8g、2.13mmol)とDIPEA(0.85g、6.39mmol)とを封止管に加え、100℃で一晩反応させた。乾固まで直接濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィにより純化して(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)、2-(1-(7,7-ジフルオロ-2-((2S,3S)-3-フルオロ-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸メチル(13C)(630mg、収率77%)を得た。
LCMS m/z=385.2 [M+1]
第3のステップ:2-((S又はR)-1-(7,7-ジフルオロ-2-((2S,3S)-3-フルオロ-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)酢酸(化合物13の異性体1と化合物13の異性体2)
(13C)(630mg、1.63mmol)と水酸化リチウム(0.3g、7.14mmol)とをメタノール(8mL)と水(2mL)に溶解させ、室温で2h撹拌した。濃縮してメタノールを除去し、2Nの塩酸でpHを5~6に調整し、酢酸エチル(20mL)を加えて抽出し、酢酸エチル相を乾固まで濃縮し、キラル分割条件は、以下のとおりである。機器は、Waters 150mgmであり、クロマトグラフィーカラムは、DAICEL CHIRALPAK AY(250mm×30mm、10μm)であり、移動相として、Aは、COであり、Bは、IPA(0.1%NH3-・HO)であり、勾配は、B 30%であり、流速は、130mL/minであり、波長は、220ナノメートルであり、背圧は、100バールであり、カラム温度は、35℃である。化合物13の異性体1(保持時間1.443min)(197mg、収率32.4%)と化合物13の異性体2(保持時間1.816min)(0.202mg、収率33.3%)を得た。
化合物13の異性体1と異性体2の合成方法を参照し、13A-P2(0.8g、3.13mmol)(文献Journal of Medicinal Chemistry, 1994, Vol.37, No.24 4195-4210における合成方法を参照して得られ、分割後のP2を送液)(0.8g、3.13mmol、保持時間2.979min)を原料として合成し、化合物13の異性体3(保持時間1.432min、0.176g、収率39%)と、化合物13の異性体4(保持時間1.915min、0.176g、収率37.7%)とを得た。
13A-P1、13A-P2の構造は、以下のとおりである。
Figure 2024501507000075
化合物13の異性体1、化合物13の異性体2、化合物13の異性体3、化合物13の異性体4の構造は、以下の構造のうちの一つである。
Figure 2024501507000076
化合物13の異性体1 HNMR(400 MHz, DMSO-d)δ 12.18(s,1H),5.12-4.93(m,1H),4.28-4.17(m,2H),3.84-3.59(m,4H),3.26-3.07(m,3H),2.49-2.33(m,5H),2.08-2.05(m,1H),1.62-1.59(m,1H),1.47-1.45(d,3H)。
LCMS m/z=371.2 [M+1]
化合物13の異性体2 HNMR(400 MHz, DMSO-d)δ 12.13(s,1H),5.11-4.96(m,1H),4.27-4.16(m,2H),3.83-3.58(m,4H),3.29-3.07(m,3H),2.49-2.33(m,5H),2.10-2.07(m,1H),1.62-1.59(m,1H),1.47-1.45(d,3H)。
LCMS m/z=371.2 [M+1]
化合物13の異性体3 HNMR(400 MHz, DMSO-d)δ 12.33(s,1H),5.12-4.94(m,1H),4.28-4.16(m,2H),3.84-3.59(m,4H),3.25-3.05(m,3H),2.49-2.32(m,5H),2.08-2.05(m,1H),1.62-1.59(m,1H),1.47-1.45(d,3H)。
LCMS m/z=371.2 [M+1]
化合物13の異性体4 HNMR(400 MHz, DMSO-d)δ 12.18(s,1H),5.11-4.96(m,1H),4.28-4.16(m,2H),3.84-3.58(m,4H),3.26-3.07(m,3H),2.49-2.33(m,5H),2.10-2.07(m,1H),1.62-1.59(m,1H),1.47-1.45(d,3H)。
LCMS m/z=371.2 [M+1]
実施例14:
2-((1R,5S,6S又は1R,5S,6R)-3-(2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸(化合物14の異性体1と化合物14の異性体2)
Figure 2024501507000077
第1のステップ:2-(メチルチオ)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-オール(化合物14B)
室温下で、化合物14A(10g、70.35mmol)を水(100mL)に溶解させ、2-メチル-2-チオ尿素硫酸塩(15.90g、84.42mmol)と、炭酸ナトリウム(18.64g、175.88mmol)とを加え、16時間反応させ、反応液を6N塩酸で調節してpHを6~7にし、濾過し、固形物を乾燥させて、化合物14B(6.5g、収率51%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=183.1 [M+H]
第2のステップ:4-クロロ-2-(メチルチオ)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン(化合物14C)
室温下で、化合物14B(2g、10.97mmol)をジクロロエタン(40mL)に溶解させ、オキシ塩化リン(16.80g、109.7mmol)を加え、90℃で2時間反応させ、反応液を氷水(200mL)に注ぎ、炭酸カリウムでpHを7~8に調整し、酢酸エチル(100mL×1)で抽出し、有機相を濃縮乾固させ、化合物14C(2.0g、収率91%)を得た。
第3のステップ:2-((1R,5S)-3-(2-メチルアゼチジル-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸エチル(化合物14D)
室温下で、化合物14C(0.5g、2.49mmol)をN-メチルピロリドン(10mL)に溶解させ、2-((1R,5S)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸エチル塩酸塩(0.82g、3.74mmol)と、炭酸カリウム(1.03g、7.47mmol)とを加え、100℃まで加熱して4時間反応させ、反応液を水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×1)で抽出し、有機相を濃縮乾固させ、カラムクロマトグラフィにより純化して(石油エーテル:酢酸エチル(v:v)=10:1-2:1)、化合物14D(0.4g、収率46%)を得た。
第4のステップ:2-((1R,5S)-3-(2-(メチルスルホニル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸エチル(化合物14E)
室温下で、化合物14D(0.4g、1.15mmol)をジクロロメタン(30mL)に溶解させ、メタクロロ過安息香酸(0.44g、2.53mmol)を加え、室温で2時間反応させ、反応液を炭酸水素ナトリウム飽和溶液(20mL×2)で洗浄し、有機相を濃縮乾固させ、カラムクロマトグラフィにより純化して(石油エーテル:酢酸エチル(v:v)=5:1-1:1)、化合物14E(0.3g、収率69%)を得た。
第5のステップ:2-((1R,5S)-3-(2-メチルアゼチジル-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸エチル(化合物14F)
室温下で、化合物14E(0.3g、0.79mmol)を1,4-ジオキサン(20mL)に溶解させ、(S)-2-メチルアゼチジン塩酸塩(0.21g、1.98mmol)と、ジイソプロピルエチルアミン(0.41g、3.16mmol)とを加え、100℃まで加熱し管封止して16時間反応させ、反応液を水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×1)で抽出し、有機相を濃縮乾固させ、カラムクロマトグラフィにより純化して(石油エーテル:酢酸エチル(v:v)=5:1-1:1)、化合物14F(0.2g、収率68%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=371.5 [M+H]
第6のステップ:2-((1R,5S,6S又は1R,5S,6R)-3-(2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸(化合物14の異性体1と化合物14の異性体2)
室温下で、化合物14F(0.2g、0.54mmol)をエタノール(2mL)と水(10mL)に溶解させ、水酸化リチウム(68mg、1.62mmol)を加え、室温で2時間反応させ、その中に水(20mL)を加え、酢酸でpHを約6~7に調整し、酢酸エチル(20mL×1)で抽出し、有機相を濃縮乾固させ、キラル製造により分離し、分離条件は、以下のとおりである。製造機器は、Waters 150 Mgmであり、製造カラムは、DAICEL CHIRALPAK AD(250mm×30mm, 10μm)であり、移動相として、Aは、COであり、Bは、メタノール(0.1%NH・HO)であり、勾配溶出は、B 20%であり、溶出時間は、4minであり、流速は、140mL/minであり、カラム温度は、35℃である。化合物14の異性体1(56.2mg、保持時間1.40、収率62%)と、化合物14の異性体2(39.8mg、保持時間1.60、収率44%)とを得た。
化合物14の異性体1:LC-MS(ESI):m/z=343.4 [M+H]
H NMR(400 MHz, CDOD)δ 4.57-4.52(m,1H),4.11-3.95(m,6H),3.24-3.21(m,2H),2.79-2.75(m,2H),2.67-2.61(m,1H),2.54-2.50(m,3H),2.23-2.21(m,2H),2.12-1.99(m,4H),1.52-1.50(m,3H),1.43-1.41(m,1H)。
化合物14の異性体2:LC-MS(ESI):m/z=343.4 [M+H]
H NMR(400 MHz, CDOD)δ 4.51-4.46(m,1H),4.07-3.90(m,6H),3.24-3.17(m,2H),2.76-2.72(m,2H),2.56-2.54(m,2H),2.49-2.41(m,2H),2.31-2.29(m,2H),2.10-1.97(m,4H),1.50-1.49(m,3H),1.39-1.35(m,1H)。
実施例15
2-(1-((R又はS)-7-メチル-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(化合物15の異性体1と化合物15の異性体2)
Figure 2024501507000078
第1のステップ:1-メチル-2-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレート(15B)
(15A)(14.0g、98mmol)と、ヨードメタン(34.9g、246mmol)と、炭酸カリウム(34.2g、246mmol)とをアセトン(120mL)に加え、12h還流反応させ、減圧濃縮して大部分の溶媒を除去し、水(200mL)と酢酸エチル(200mL)とを加えて抽出し、酢酸エチル相を乾固まで濃縮して、15B(14.0g、91%)を得た。
第2のステップ:3-メチル-2-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレート(15C)
(15B)(14.0g、89mmol)をメタノールナトリウムメタノール溶液(230mL、0.78mol/L)に加え、70℃で3h反応させ、乾固まで減圧濃縮し、さらにトルエン(230mL)を加えて、100℃で5h反応させた。減圧濃縮してトルエンを除去し、水(200mL)と酢酸エチル(200mL)とを加えて抽出し、酢酸エチル相を乾固まで濃縮し、カラムクロマトグラフィにより分離して(PE:EA=5:1)、3-メチル-2-オキソシクロペンタン-1-カルボキシレート(15C)(10.5g、75%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=157.2 [M+H]
H NMR(400 MHz, CDCl):3.75-3.74(m,3H),3.28-3.12(m,1H),2.30-2.09(m,3H),1.70-1.43(m,1H),1.22-1.20(m,1H),1.15-1.13(m,3H)。
第3のステップ:7-メチル-2-(メチルチオ)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-オール(15D)
(15C)(10.5g、67mmol)と、カルバモイルチオカルバメート(19.0g、100mmol)と、炭酸ナトリウム(17.8g、167mmol)とを水(105mL)に加え、室温で一晩撹拌した。2Nの塩酸でpHを5~6に調整し、大量の固形物が析出し、濾過して、7-メチル-2-(メチルチオ)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン-4-オール(15D)(9.0g、68%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=197.1 [M+H]
第4のステップ:4-クロロ-7-メチル-2-(メチルチオ)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン(15E)
(15D)(3.0g、15.3mmol)をオキシ塩化リン(3mL)と1,2-ジクロロエタン(6mL)との混合溶液に加え、90℃で2h反応させ、乾固まで濃縮し、水(50mL)と酢酸エチル(50mL)とを加えて抽出し、酢酸エチル相を乾固まで濃縮して、4-クロロ-7-メチル-2-(メチルチオ)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンチル[d]ピリミジン(15E)(3.0g、91%)を得た。
第5のステップ:2-(1-(7-メチル-2-(メチルチオ)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(15F)
(15E)(0.5g、2.3mmol)と、2-(アゼチジン-3-イル)酢酸メチルトリフルオロ酢酸塩(0.75g、5.83mmol)と、炭酸カリウム(0.96g、7.0mmol)とをN-メチルピロリドン(5mL)に加え、100℃で4h反応させた。水(50mL)と酢酸エチル(50mL)とを加えて抽出し、酢酸エチル相を乾固まで濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィにより純化して(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)、2-(1-(7-メチル-2-(メチルチオ)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(15F)(0.6g、収率84%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=308.1 [M+H]
第6のステップ:2-(1-(7-メチル-2-(メチルスルホニル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(15G)
化合物15F(700mg、2.28mmol)を50mLのジクロロメタンに溶解させ、撹拌しながらメタクロロ過安息香酸(784mg、4.56mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。LCMSモニタリングにより反応が完了すると、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と、ジクロロメタンとを加えて抽出し、有機相を乾燥濃縮し、カラムクロマトグラフィにより分離して(PE:EA=1:1)、化合物15G(655mg、85%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=340.1 [M+H]
H NMR(400 MHz, CDCl):4.41-4.47(m,1H),4.29-4.33(m,2H),4.08-4.10(m,1H),3.97-3.99(m,1H),3.84-3.89(m,2H),3.01-3.06(m,2H),2.73-2.75(m,1H),2.57-2.67(m,2H),2.36-2.37(m,1H),2.20-2.22(m,1H),1.91(t,1H),1.55-1.57(m,1H),1.46-1.48(m,3H),1.20-1.29(m,5H)。
第7のステップ:2-(1-(7-メチル-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-酢酸メチル(15H)
化合物15G(655mg、1.93mmol)を10mLの1,4-ジオキサンに溶解させ、トリエチルアミン(1.25mL,9.65mmol)と、(S)-2-メチルアゼチジン塩酸塩(623mg、5.79mmol)とを加え、管封止し110℃まで密封加熱して一晩反応させた。LCMSにより原料の反応が完了したことを示すと、反応液を濃縮し、EAと、飽和食塩水とを加えて抽出し、有機相を乾燥濃縮し、カラムクロマトグラフィにより分離して(DCM:MeOH=15:1)、化合物15H(330mg、52%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=331.2 [M+H]
第8のステップ:2-(1-((R又はS)-7-メチル-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸(化合物15の異性体1と化合物15の異性体2)
化合物15H(330mg、1mmol)を10mLのメタノールに溶解させ、2mLの水に溶解した水酸化リチウム(210mg、5mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。LCMSモニタリングにより反応が完了すると、反応液を濃縮し、2Nの塩酸水溶液を加えてpHを5~6に調整し、EAで抽出し、有機相を乾燥濃縮し、カラムクロマトグラフィにより分離して(DCM:MeOH=10:1)、混合物(285mg、90%)を得、キラル製造により分離し、分離条件は、以下のとおりである。製造機器は、Waters 150 Mgmであり、製造カラムは、DAICEL CHIRALPAK OJ(250mm×30mm,10μm)であり、移動相として、AはCOであり、Bは、エタノール(0.1%NH・HO)であり、勾配溶出は、B10%であり、溶出時間は、2.1minであり、流速は、140mL/minであり、カラム温度は、35℃である。キラル分割により、化合物15の異性体1(110mg、保持時間1.356min)と、化合物15の異性体2(98mg、保持時間1.978min)とを得た。
化合物15の異性体1:LC-MS(ESI):m/z=317.2 [M+H]
H NMR(400 MHz, CDCl):4.41-4.47(m,1H),4.29-4.33(m,2H),4.08-4.10(m,1H),3.97-3.99(m,1H),3.84-3.89(m,2H),3.01-3.06(m,2H),2.73-2.75(m,1H),2.57-2.67(m,2H),2.36-2.37(m,1H),2.20-2.22(m,1H),1.91(t,1H),1.55-1.57(m,1H),1.46-1.48(m,3H),1.20-1.29(m,5H)。
化合物15の異性体2:LC-MS(ESI):m/z=317.2 [M+H]
H NMR(400 MHz, CDCl):4.56-4.58(m,1H),4.33-4.42(m,4H),3.98(s,2H),3.36-3.39(m,1H),3.08(t,1H),2.64-2.83(m,4H),2.43-2.52(m,1H),2.21-2.26(m,1H),1.93-1.97(m,1H),1.66-1.72(m,1H),1.49(d,3H),1.32(d,3H)。
実施例16:
2-((1R,5S,6R)-3-(7,7-ジフルオロ-2-((S)-2-(メチル-d3)アゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸(化合物16)
Figure 2024501507000079
第1のステップ:2-((1R、5S)-3-(7,7-ジフルオロ-2-(メチルスルホニル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸エチル(16A)
4K(10.5g)をキラル分離して化合物16A(5.4g)を得た。
キラル製造による分離方法は、以下のとおりである。1.機器は、Waters SFC 350であり、クロマトグラフィーカラムは、DAICEL CHIRALPAK OD(250mm×50mm,10μm)であり、2.製造クロマトグラフィの条件として、A for CO and B for IPA(0.1% NH・HO)であり、流量200ml/minであり、ピーク時間は、1.865minであり、溶出時間は、6.9minである。
第2のステップ:2-((1R,5S,6S)-3-(7,7-ジフルオロ-2-(2-(メチル-d3)アゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸エチル(16B)
16A(1.2g、2.89mmol)と、INT-3(1.63g、8.67mmol)と、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.61g、20.23mmol)と、1,4-ジオキサン(15mL)とを封止管に加え、添加完了後に100℃で16h反応させた。室温まで温度を下げ、水(30ml)を加え、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮してからシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離純化して(EA:PE(v/v)=1:3)、表題化合物16B(1.1g、93%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=410.2 [M+H]
第3のステップ:2-((1R,5S,6R)-3-(7,7-ジフルオロ-2-((S)-2-(メチル-d3)アゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸(化合物16)
16B(1.1g、2.69mmol)と、水酸化リチウム(0.56g、13.45mmol)とをメタノール(15ml)と水(5ml)に加え、室温で2h反応させた。減圧濃縮により体系におけるメタノールを除去し、水(20ml)を加え、酢酸でpHを5に調整し、白い固形物が析出し、濾過し、固形物を水で洗浄し、減圧乾燥させて0.95gの白い固形物を得て、キラル分離により目的化合物16(0.4g、39%)を得て、保持時間は、1.326minである。
キラル製造による分離方法は、以下のとおりである。1.機器は、MG II preparative SFC(SFC-14)であり、クロマトグラフィーカラムは、ChiralPak AD, 250×30mm I.D., 10μmであり、2.製造クロマトグラフィの条件として、A for CO and B for Ethanol(0.1% NH・HO)であり、B 30%であり、流量70ml/minであり、ピーク時間は、1.972minであり、溶出時間は、3minである。
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 4.45(t,1H),4.18-4.08(m,1H),4.06-3.94(m,5H),3.20-3.09(m,2H),2.73(d,2H),2.50-2.31(m,6H),2.16-2.11(m,1H),1.98-1.87(m,1H),1.44(dd,1H)。
LC-MS(ESI):m/z=382.2 [M+H]
実施例17:
2-(1-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-(2-メチルアゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸(化合物17の異性体1と異性体2)
Figure 2024501507000080
第1のステップ:2-(1-(3-クロロ-4-シアノ-5,5-ジフルオロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(17A)
(8C)(200mg、0.8mmol)をイソプロピルアルコール(3ml)に溶解させ、18G(155mg、1.2mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(517mg、4mmol)とを加え、40℃で30min撹拌し、濾過して目的化合物(17A)(270mg、99%)を得た。
LCMS m/z=342.0 [M+1]。
第2のステップ:(S)-2-(1-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-(2-(ジフルオロメチル)アゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(17B)
(17A)(300mg、0.88mmol)をジメチルスルホキシド(3ml)に溶解させ、2-(ジフルオロメチル)アゼチジントリフルオロ酢酸塩(389.17mg、1.76mmol)と炭酸水素ナトリウム(221.79mg、2.64mmol)とを加え、100℃まで昇温してから16h反応させ、反応終了後に室温まで冷却させ、水を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(酢酸エチル:石油エーテル(v/v)=0-50%)表題化合物17B(300mg、82.6%)を得た。
LCMS m/z=413.2 [M+1]
第3のステップ:(S)-2-(1-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-(2-(ジフルオロメチル)アゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸(化合物17)
(化合物17B)(300mg、0.73mmol)をメタノール/水(5/2ml)に溶解させ、LiOH(87.42mg、3.65mmol)を加えて25℃で2h反応させた。1N塩酸でpH=3に調整し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、合わせられた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(メタノール:ジクロロメタン(v/v)=0-15%)表題化合物17(250mg、86%)を得た。
LCMS m/z=399.1 [M+1]
化合物17の異性体1と異性体2の分割は、以下のとおりである。
化合物17を取って分割に使用し、分離した後に二つの光学異性体、化合物17の異性体1(保持時間1.430min、86mg、ee%=100%)と、化合物17の異性体2(保持時間1.710min、102mg、ee%=99%)とを得た。
分割条件は、以下のとおりである。
機器は、Waters UPC2 analytical SFC(SFC-H)であり、カラムは、ChiralCel OJ, 250×30mm I.D., 10μmであり、
移動相として、Aは、COであり、Bは、エタノール((0.1%NH・HO)であり、勾配は、B 25%であり、流量は、70mL/minであり、背圧は、100barであり、
カラム温度は、38℃であり、波長は、220nmであり、周期は、4.6minであり、サンプル製造として、化合物17Aと17Bをメタノール/ジクロロメタン(25ml)に溶解させて得られ、注射として、1ml/針である。
化合物17の異性体1:
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 6.34-6.02(m,1H),4.76-4.59(m,1H),4.49(td,J=8.7,5.0Hz,1H),4.39(dt,J=17.6,8.6Hz,2H),4.25(dd,J=15.8,8.6Hz,1H),3.94(dd,J=9.0,5.6Hz,1H),3.88(dd,J=8.9,5.6Hz,1H),3.10(dt,J=13.3,5.5Hz,1H),2.84(dq,J=7.5,3.7Hz,2H),2.77(s,1H),2.76(s,1H),2.65-2.45(m,3H),2.43-2.24(m,1H)。
LCMS m/z=399.1 [M+1]
化合物17の異性体2:
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 6.37-6.00(m,1H),4.75-4.61(m,1H),4.50(td,J=8.7,5.0Hz,1H),4.39(dt,J=17.5,8.6Hz,2H),4.25(dd,J=15.8,8.7Hz,1H),3.94(dd,J=9.0,5.6Hz,1H),3.89(dd,J=9.0,5.6Hz,1H),3.16-3.01(m,1H),2.84(dq,J=7.5,3.7Hz,2H),2.78(s,1H),2.76(s,1H),2.67-2.45(m,3H),2.41-2.27(m,1H)。
LCMS m/z=399.1 [M+1]
実施例18:
(S)-2-(1-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-(2-(メチル-d3)アゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸(化合物18)
Figure 2024501507000081
第1のステップ:2-(1-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-(2-(メチル-d3)アゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(18A)
(17A)(570mg、1.67mmol)をジメチルスルホキシド(6ml)に溶解させ、2-(メチル-d3)アゼチジン塩酸塩(628mg、3.34mmol)と炭酸水素ナトリウム(421mg、5.01mmol)とを加え、100℃まで昇温してから8h反応させ、反応終了後に室温まで冷却させ、水を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(酢酸エチル:石油エーテル(v/v)=0-50%)表題化合物18A(580mg、91.5%)を得た。
LCMS m/z=380.2 [M+1]。
第2のステップ:(S)-2-(1-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-(2-(メチル-d3)アゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸(化合物18B)
化合物18A(780mg、2.06mmol)をメタノール/水(5/2ml)に溶解させ、LiOH(247mg、10.3mmol)を加えて25℃で3h反応させた。1N塩酸でpH=3に調整し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、合わせられた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離精製して(メタノール:ジクロロメタン(v/v)=0-15%)表題化合物18B(600mg、80%)を得た。
LCMS m/z=366.2 [M+1]。
化合物18Bの分割は、以下のとおりである。
(化合物18B)を取って分割に使用し、分離した後に化合物18(保持時間4.170min、284mg、ee%=100%)を得た。分割条件は、以下のとおりである。機器は、MG II preparative SFC(SFC-14)であり、カラムは、ChiralPak AS, 250×30mm I.D., 10μmであり、移動相として、Aは、COであり、Bは、エタノールであり、勾配は、B 25%であり、流量は、70mL/minであり、背圧は、100barであり、カラム温度は、38℃であり、波長は、220nmであり、周期は、7minであり、サンプル製造として、化合物18Bをメタノール/ジクロロメタン(40ml)に溶解させて得られ、注射として、2.5ml/針である。
化合物18:
H NMR(400 MHz, CDCl)δ =4.52(t,J=7.2,1H),4.43-4.37(m,1H),4.31(m,J=17.4,8.8,2H),4.05(dd,J=15.9,8.9,1H),3.86(m,J=9.0,5.6,1H),3.81(m,J=9.0,5.6,1H),3.05-2.95(m,1H),2.73(m,J=7.1,3.6,2H),2.70(s,1H),2.68(s,1H),2.46(m,J=14.2,6.8,2H),2.39-2.27(m,1H),1.89(m,J=10.8,9.2,1H)。
LCMS m/z=366.2 [M+1]。
実施例19:
2-(((1R,5S,6S)-3-(2-((R又はS)-2-(ジフルオロメチル)アゼチジン-1-イル)-7,7-ジフルオロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸(化合物19の異性体1と2)
Figure 2024501507000082
第1のステップ:2-((1R,5S,6S)-3-(7,7-ジフルオロ-2-ヒドロキシ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸(19A)
16A(2.5g、6mmol)を濃塩酸(30ml)に加え、100℃まで昇温して2h反応させた。室温まで温度を下げ、直接減圧濃縮してからトルエンを加え、再び減圧濃縮して水を除去し、表題化合物の粗製品19A(2.1g)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=326.1 [M+H]
第2のステップ:2-((1R,5S,6S)-3-(2-クロロ-7,7-ジフルオロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸メチル(19B)
粗製品19A(2.1g)と、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド(2.4g、12.92mmol)とをオキシ塩化リン(20ml)とジクロロエタン(10ml)に加え、外温95℃になるまで昇温して16h反応させた。室温まで温度を下げ、反応液を減圧濃縮して大部分の溶媒を除去し、残留物をメタノール(15ml)に分割添加し、30min撹拌し、減圧濃縮により大部分のメタノールを除去し、水(30ml)を加え、炭酸ナトリウムでpH=7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出し、有機相を減圧濃縮してからシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離純化して(EA:PE(v/v)=1:3)表題化合物19B(1.7g)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=358.1 [M+H]
第3のステップ:2-((1R,5S,6s)-3-(2-(2-(ジフルオロメチル)アゼチジン-1-イル)-7,7-ジフルオロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸メチル(19C)
19B(0.4g,1.12mol)と、2-(ジフルオロメチル)アゼチジントリフルオロ酢酸塩(0.74g、3.36mmol)と、炭酸セシウム(1.46g、4.48mmol)とをN-メチルピロリドン(8ml)に加え、150℃で4hマイクロ波反応させた。室温まで温度を下げ、水(40ml)を加え、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮してからシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離純化して(EA:PE(v/v)=1:3)表題化合物19C(0.34g、71%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=429.2 [M+H]
第4のステップ:2-(((1R,5S,6S)-3-(2-((R又はS)-2-(ジフルオロメチル)アゼチジン-1-イル)-7,7-ジフルオロ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸(化合物19の異性体1と2)
19C(0.3g、0.7mmol)と、水酸化リチウム一水和物(0.15g、3.5mmol)とをメタノール(10ml)と水(2ml)に加え、室温で2h反応させ、減圧濃縮により有機溶媒を除去し、水(15ml)を加え、酢酸でpH=5~6に調整し(大量の白い固形物が析出する)、濾過し、固形物を水で洗浄し、乾燥させて、化合物19(0.24g、83%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=415.2 [M+H]
化合物19の分割は、以下のとおりである。化合物19(240mg)を分割に使用し、分離した後に化合物19の異性体1(保持時間1.074min、55mg)と、化合物19の異性体2(保持時間1.181mim、60mg)とを得た。
分割条件は、以下のとおりである。機器は、Waters SFC 150 Mgmであり、クロマトグラフィーカラムは、DAICEL CHIRALCEL OJ(250mm×30mm, 10μm)であり、移動相として、Aは、COであり、 Bは、MeOHであり、勾配は、B 10%であり、流量は、130mL/minであり、背圧は、100barであり、カラム温度は、35℃であり、波長は、220nmであり、周期は、~3.5minであり、サンプル製造として、化合物濃度は、5.4mg/mlであり、メタノールに溶解し、注射として、毎回4mlである。
化合物19の異性体1
H NMR(400 MHz, DMSO-d)δ 6.31(dd,1H),4.60-4.51(m,1H),4.21-4.03(m,2H),3.94-3.82(m,3H),3.82-3.68(m,1H),3.25-3.19(m,2H),2.57(d,2H),2.46-2.29(m,5H),2.27-2.24(m,2H),1.98-1.93(m,1H),1.32(dd,1H)。
LCMS m/z=415.2 [M+1]
化合物19の異性体2
H NMR(400 MHz, DMSO-d)δ 6.31(dd,1H),4.62-4.46(m,1H),4.14-3.71(m,6H),3.23-3.20(m,2H),2.56(d,2H),2.45-2.28(m,5H),2.27-2.24(m,2H),1.98-1.93(m,1H),1.32(dd,1H)。
LCMS m/z=415.2 [M+1]
実施例20:
2-((1R,5S,6S)-3-(7,7-ジフルオロ-2-((R又はS)-2-(トリフルオロメチル)アゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸(化合物20異性体1と2)
Figure 2024501507000083
第1のステップ:2-((1R,5S,6s)-3-(7,7-ジフルオロ-2-(2-(トリフルオロメチル)アゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプチル-6-イル)酢酸メチル(20A)
19B(0.6g,1.68mol)と、2-(トリフルオロメチル)アゼチジントリフルオロ酢酸塩(0.63g、5.04mmol)と、炭酸ナトリウム(0.71g、6.72mmol)とをジメチルスルホキシド(8ml)に加え、150℃で5hマイクロ波反応させた。室温まで温度を下げ、水(40ml)を加え、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮してからシリカゲルカラムクロマトグラフィにより分離純化して(EA:PE(v/v)=1:3)表題化合物20A(0.5g、66.7%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=447.2 [M+H]
第2のステップ:2-((1R,5S,6S)-3-(7,7-ジフルオロ-2-((R又はS)-2-(トリフルオロメチル)アゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリミジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-6-イル)酢酸(化合物20の異性体1と2)
20A(0.42g、0.93mmol)と、水酸化リチウム一水和物(0.2g、4.65mmol)とをメタノール(10ml)と水(2ml)に加え、室温で2h反応させ、減圧濃縮により有機溶媒を除去し、水(15ml)を加え、酢酸でpH=5~6に調整し(大量の白い固形物が析出する)、濾過し、固形物を水で洗浄し、乾燥させて、化合物20(0.35g、87%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=432.2 [M+H]
化合物20の分割は、以下のとおりである。化合物20(350mg)を分割に使用し、分離した後に化合物20の異性体1(保持時間1.10min、180mg)と、化合物20の異性体2(保持時間1.266mim、112mg)とを得た。
分割条件は、以下のとおりである。機器は、Waters SFC 150 Mgmであり、クロマトグラフィーカラムは、DAICEL CHIRALCEL OJ(250mm×30mm, 10μm)であり、移動相:Aは、COであり、Bは、EtOH(0.1%NH・HO)であり、勾配は、B 20%であり、流量は、120mL/minであり、背圧は、100barであり、カラム温度は、35℃であり、波長は、220nmであり、周期は、~4.8minであり、サンプル製造として、化合物濃度は、12.5mg/mlであり、エタノールに溶解し、注射として、毎回3mlである。
化合物20の異性体1
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 4.78-4.73(m,1H),4.26-4.19(m,1H),4.16-3.78(m,5H),3.32-3.17(m,2H),2.73(d,2H),2.56-2.38(m,5H),2.37-2.35(m,2H),2.15-2.10(m,1H),1.44(dd,1H)。
LC-MS(ESI):m/z=432.2 [M+H]
化合物20の異性体2
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 4.79-4.74(m,1H),4.30-4.20(m,1H),4.19-3.76(m,5H),3.21-3.18(m,2H),2.73(d,2H),2.55-2.38(m,5H),2.38-2.35(m,2H),2.15-2.10(m,1H),1.44(dd,1H)。
LC-MS(ESI):m/z=432.2 [M+H]
実施例21:
2-((1R,5S,6R)-3-(3-シアノ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)酢酸(化合物21)
Figure 2024501507000084
第1のステップ:2,4-ジクロロ-3-ヨード-6-(トリフルオロメチル)ピリジン(21B)
500mLの三口フラスコに化合物21A(8.64g、40mmol)とDIEA(5.68g、44mmol)とを加えて150mLの乾燥THFに溶解させ、摂氏マイナス78度、窒素ガスの保護下でゆっくりとn-ブチル基リチウム(27.6mL、44mmol、1.6M)を加え、反応混合物を摂氏マイナス78度の条件下で引き続き45分反応させた。その後、ヨウ素単体(11.2g、44mmol)を15ミリリットルの乾燥THFに溶解させ、ゆっくりと加え、反応混合物を摂氏マイナス78度の条件下で引き続き1時間反応させた。さらに室温に戻し、EAを加え、塩化アンモニウムとNa飽和溶液で反応をクエンチし、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮し、さらにカラムクロマトグラフィにより(石油エーテル/酢酸エチル=20/1)化合物21B(12.1g、収率88%)を得た。
第2のステップ:2,4-ジクロロ-6-(トリフルオロメチル)ニコチノニトリル(21C)
化合物21B(8.02g、23.5mmol)を80ミリリットルのDMAに溶解させ、さらにシアン化第1銅(3.15g、35.2mmol)を加え、摂氏130度で2時間反応させた。TLCモニタリングにより反応が完全した後に、1Mのアンモニア水溶液とEAとを加え、沈殿が析出し、濾過し、有機相をさらに水で洗浄し、飽和塩化ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、回転乾燥させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)により分離精製して化合物21C(4.5g、80%)を得た。
第3のステップ:2-((1R,5S,6S)-3-(2-クロロ-3-シアノ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-6-イル)酢酸メチル(21D)
化合物21C(1.2g、5.0mmol)をジクロロメタン(30mL)に溶解させ、摂氏0度で21F(1.06g、5.5mmol)とDIEA(1.94g、15.0mmol)とを加えた。そして室温まで昇温し、2時間反応させた。TLCモニタリングにより反応が完了した後に、回転により溶媒を除去し、粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(PE/EA=5/1)により分離して化合物21D(1.642g、91%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=360.2 [M+H]
第4のステップ:2-((1R,5S,6R)-3-(3-シアノ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-6-イル)酢酸メチル(21E)
化合物21D(718mg、2.0mmol)を10ミリリットルのエタノールに溶解させ、化合物(S)-2-メチルアゼチジン塩酸塩(430mg、4.0mmol)と炭酸水素ナトリウム(672mg、8.0mmol)とを加え、摂氏80度で4時間反応させ、室温まで冷却させ、回転によりエタノールを除去し、水を加えてEAで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮粗製品をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(PE/EA=2/1)により分離して化合物21E(712mg、90%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=395.2 [M+H]
第5のステップ:2-((1R,5S,6R)-3-(3-シアノ-2-((S)-2-メチルアゼチジン-1-イル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)酢酸(化合物21)
化合物21E(712mg、1.81mmol)を11ミリリットルのエタノールに溶解させ、1Mの水酸化ナトリウム(5.5mL,5.5mmol)を加え、室温で撹拌し、1時間反応させた。TLCモニタリングにより反応が完了した後に、濃縮に水を加えた希釈し、1Nの塩酸水溶液でpHを約5に調整し、白い固形物が析出し、濾過し、水で洗浄し、ケーキを乾燥させて目的完成品である化合物21(625mg、91%)を得た。
LC-MS(ESI):m/z=381.2 [M+H]
H NMR(400 MHz, DMSO-d)δ 12.25(br,1H)、6.39(s,1H)、4.59-4.57(m,1H)、4.35-4.32(m,1H)、4.01-3.76(m,4H)、3.62-3.59(m,1H)、2.43-2.39(m,1H)、2.23(d,J=4Hz,2H),1.93-1.89(m,1H)、1.64(s,2H)、1.37(d,J=8Hz,3H),0.76-0.73(m,1H)。
実施例22:
(S又はR)-2-(1-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-(2-(トリフルオロメチル)アゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸(化合物22の異性体1と2)
Figure 2024501507000085
2-(1-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-(2-(トリフルオロメチル)アゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸メチル(22A)
マイクロ波管に化合物7A(400mg、1.17mmol)と、2-(トリフルオロメチル)アゼチジントリフルオロ酢酸塩(746mg、3.52mmol)と、炭酸ナトリウム(373mg、3.52mmol)とを加え、ジメチルスルホキシド(5ml)を加え、マイクロ波反応装置の中で反応させ(140℃、3h)、反応終了後に水(5ml)と酢酸エチル(5ml)とを加え、有機相を分離し、水相を酢酸エチル(5ml×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより純化して(溶出剤の比は、PE:EA=0%~15%である)化合物22A(300mg、収率59.5%)、淡黄色の固形物を得た。
LCMS m/z=342.1 [M+1]。
第2のステップ:(S又はR)-2-(1-(4-シアノ-5,5-ジフルオロ-3-(2-(トリフルオロメチル)アゼチジン-1-イル)-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[c]ピリジン-1-イル)アゼチジン-3-イル)酢酸(化合物22の異性体1と2)
化合物22A(300mg、0.70mmol)をテトラヒドロフラン(7ml)に溶解させ、水(3.5ml)を加え、水酸化リチウム(84mg、3.50mmol)を加え、室温で撹拌して2h反応させ、反応終了後に、酢酸エチル(10ml)を加え、有機相を分離し、酢酸エチル(5ml×2)を加えて抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、粗製品である化合物を得て、液体製造カラムによりキラル分離精製して(液体製造条件:クロマトグラフィーカラムは、Chiralcel OJ-3 150×4.6mm I.D., 3umであり、移動相は、30% of ethanol(0.05% DEA)in COであり、溶出時間3minであり、流速2.5mL/minであり、カラム温度35℃である)、表題化合物22の異性体1(78mg、26.8%、保持時間約1.19min、構造不明)と異性体2(67mg、23.0%、保持時間約1.62min、構造不明)とを得た。
化合物22の異性体1
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 4.95(dd,1H),4.60(dd,1H),4.41(dd,2H),4.19-4.09(m,1H),3.93(dd,2H),3.14-3.04(m,1H),2.86(d,2H),2.76(d,2H),2.65-2.45(m,4H)。
MS M/Z(ESI):m/z =417.2(M+1)。
化合物22の異性体2
H NMR(400 MHz, CDCl)δ 5.01-4.88(m,1H),4.60(dd,1H),4.45-4.35(m,2H),4.20-4.08(m,1H),3.93(td,2H),3.10(dt,1H),2.91-2.81(m,2H),2.76(d,2H),2.65-2.44(m,4H)。
MS M/Z(ESI):m/z =417.2(M+1)。
生物学的試験:
インビトロKHKキナーゼ阻害活性実験
フルクトキナーゼは、ATPの存在下でフルクトースをリン酸化し、フルクトース-1-リン酸とADPを生成する。本実験は、該プロセスにおいて生成したADPの量を検出することによって化合物のフルクトースキナーゼ活性に対する影響を検出した。DMSOにおいて試験化合物のストック液を調製し、使用する前にassay buffer(25mM HEPES、300mM KCl、10mM MgCl、10mM CaCl、pH7.0)を用いて3倍の勾配で5倍の最終試験濃度に希釈し、DMSOの含有量を1%に調整した。384ウェルプレートに、終濃度が7.6nM~100μMの試験化合物(背景と対照ウェルに1%DMSO含有のassay bufferを加え)と、5ng/μlの精製されたhKHK-C(背景ウェルにassay bufferを加え)と、50mMのフルクトースと、0.2mMのATPとを加え、総体積が10μLであり、室温で30分反応させた。反応終了後に10μLのADP-glo(promega)を加え、均一に混合してから室温で40minインキュベートし、さらにADP-glo検出試薬を加え、均一に混合してから40min反応させた。Envisionプレートリーダーを使用して自発光強度を検出した。以下の式を使用して化合物のフルクトース活性に対する阻害率を算出した。
Figure 2024501507000086
GraphPad Prismにおける対数(阻害剤)正規化応答(可変勾配)によって、阻害率(y軸)と化合物濃度(x軸)との関係の曲線フィッティングを実行し、EC50を算出した。その結果は、表1に示すとおりである。
Figure 2024501507000087
-:未測定。
対照化合物は、特許WO 2017115205 A1の実施例4の化合物である。
結論:本発明の化合物は、KHKキナーゼに対して高い阻害作用を有する。
2.ラットの薬物動態試験
2.1試験動物:雄性SDラット、220g程度、6~8週齢、6匹/化合物、湖南斯莱克景達実験動物有限公司から購入。
2.2試験設計:試験当日、6匹のSDラットを体重別にランダムにグループ分けした。投与前日、12h~14h絶食させ(水は自由摂取)、投与4時間後に、給食した。
Figure 2024501507000088
静脈投与用溶媒:5%DMA+5%Solutol+90%Saline、胃内投与用溶媒:0.5%MC
投与前及び投与後に、イソフルラン麻酔下で眼窩から0.15ml採血し、EDTAK2遠心管に入れ、5000rpm、4℃で10min遠心分離し、血漿を収集した。静脈グループの採血時点は、0min、5min、15min、30min、1h、2h、4h、6h、8h、24hであり、胃内投与グループの採血時点は、0min、5min、15min、30min、1h、2h、4h、6h、8h、24hである。分析検出する前に、すべてのサンプルは、-80℃で保存した。
Figure 2024501507000089
-:不適用。
結論:化合物20の異性体2は、ラット血漿において優れた薬物動態パラメータ特徴を有する。
3.マウスの薬物動態試験
3.1試験動物:雄性ICRマウス、22g程度、6~8週齢、18匹/化合物、湖南斯莱克景達実験動物有限公司から購入。
3.2試験設計:試験当日、18匹のICRマウスを体重別にランダムにグループ分けした。投与前日、12h~14h絶食させ(水は自由摂取)、投与4時間後に、給食した。
Figure 2024501507000090
静脈投与用溶媒:5%DMA+5%Solutol+90%Saline胃内投与用溶媒:0.5%MC
投与前及び投与後に、イソフルラン麻酔下で眼窩から0.08ml採血し、EDTAK2遠心管に入れ、5000rpm、4℃で10min遠心分離し、血漿を収集した。静脈グループの採血時点は、0min、5min、15min、30min、1h、2h、4h、6h、8h、24hであり、胃内投与グループの採血時点は、0min、5min、15min、30min、1h、2h、4h、6h、8h、24hである。分析検出する前に、すべてのサンプルは、-80℃で保存した。
Figure 2024501507000091
-:不適用。
結論:化合物20の異性体2は、マウス血漿において優れた薬物動態パラメータ特徴を有する。
4.CYP450酵素阻害試験
本試験は、ヒト肝ミクロソームを採用し、異なる濃度の化合物20の異性体2(0.05~50μM)及び対応するプローブ薬とそれぞれインキュベートした後に、CYP酵素活性の変化を測定し、IC50値を算出し、各種のCYP酵素に対する化合物20の異性体2の阻害ポテンシャルを評価した。
試験結果によると、化合物20の異性体2の、CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6とCYP3A4酵素に対するIC50値は、いずれも50μMよりも大きく、本質的な阻害作用がないことを示している。
5.hERGカリウムイオンチャネル作用試験
実験プラットフォーム:電気生理学的手動パッチクランプシステム
細胞株:hERGカリウムイオンチャネルを安定発現するチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株
実験方法:hERGカリウムチャネルを安定発現するCHO(Chinese Hamster Ovary)細胞に対して、室温下で全細胞パッチクランプ技術を使用してhERGカリウムチャネル電流を記録した。硝子微小電極は、硝子電極ブランクを(BF150-86-10、Sutter)プラーによって引き抜いて形成され、電極内部液を充填した後の先端抵抗は、約2~5MΩであり、硝子微小電極を増幅器プローブに挿入することでパッチクランプ増幅器と接続可能になった。制限電圧とデータ記録は、pClamp 10ソフトウェアでコンピュータによって制御して記録され、サンプリング周波数は、10kHzであり、フィルタ周波数は、2kHzである。全細胞記録を取得してから、細胞を-80mVに制限し、hERGカリウム電流(I hERG)を誘発するステップ電圧を、-80mVから脱分極電圧を2s与えて+20mVにし、また再分極して-50mVにし、1s持続してから-80mVに戻した。10s毎にこのように電圧を与えて刺激し、hERGカリウム電流が安定した(少なくとも1分間)ことが確認されてから投与プロセスを開始した。化合物に対して、試験濃度毎に少なくとも1分間を与え、各濃度で少なくとも2個の細胞を試験した(n≧2)。
データ処理:データの分析と処理では、pClamp 10、GraphPad Prism 5とExcelソフトウェアを採用した。異なる化合物濃度のhERGカリウム電流(-50mV時に誘発されたhERGテール電流ピーク)に対する阻害程度は、以下の式によって算出された。
Inhibition%=[1-(I/Io)]×100%
ここで、Inhibition%は、化合物のhERGカリウム電流に対する阻害百分率を表し、IとIoは、それぞれ投与後と投与前のhERGカリウム電流の振幅を表す。
化合物IC50は、GraphPad Prism 5ソフトウェアを使用して以下の方程式のフィッティングによって算出された。
Y=Bottom+(Top-Bottom)/(1+10^((LogIC50-X)*HillSlope))
ここで、Xは、試料検出濃度のLog値であり、Yは、対応する濃度での阻害百分率であり、BottomとTopは、それぞれ最小と最大阻害百分率である。
実験結果:化合物20の異性体2の、hERGカリウムチャネル電流に対する阻害作用のIC50値は、それがhERGカリウムチャネル電流に対して実質的に阻害作用を有さないことを示している。
Figure 2024501507000092
本発明の態様1によれば、式(I)に示す化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶を提供し、
Figure 2024501507000158
ここで、
各Rは、それぞれ独立して重水素、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルアミノ基、ジ(C1-6アルキル)アミノ基から選択され、前記アルキル基、アルコキシ基は、任意選択的にハロゲン、重水素、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基又はC1-6アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換され、
pは、1~8の整数から選択され、
nは、1、2又は3から選択され、
B環は、B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7の基から選択されるか、又はB環は、B8、B9から選択され、ここで#は、B環とA環とが結合する部位を表し、
Figure 2024501507000159
Figure 2024501507000160
Figure 2024501507000161
は、二重結合又は単結合を表し、
、F、F環は、アリール基又はヘテロアリール基であり、
C環は、3~12員シクロアルキル基、3~14員ヘテロシクロアルキル基、6~12員アリール基又は5~12員ヘテロアリール基から選択され、
D環は、3~12員シクロアルキル基、3~14員ヘテロシクロアルキル基、6~12員アリール基又は5~12員ヘテロアリール基から選択され、
E環は、3~12員シクロアルキル基、3~14員ヘテロシクロアルキル基、6~12員アリール基又は5~12員ヘテロアリール基から選択され、
G環は、6~12員アリール基、5~12員ヘテロアリール基又は3~14員ヘテロシクロアルキル基、3~12員シクロアルキル基から選択され、
、Yは、それぞれ独立して-CR54-又は-N-から選択され、
、Yは、それぞれ独立して-CR51-又は-N-から選択され、
、Mは、それぞれ独立して-C-、-CR51-又は-N-から選択され、
、Mは、それぞれ独立して-CR52-又は-N-から選択され、
、Zは、それぞれ独立して-C-、-CR52-又は-N-から選択され、
、Y、Zは、それぞれ独立して-CR53-又は-N-から選択され、
は、それぞれ独立して-C-、-CR53-又は-N-から選択され、
その条件として、ZとMが同時に-C-から選択される時、VとYが同時に-N-ではなく、
n1は、0、1、2、3から選択され、
各R、R、R、R、RB11は、それぞれ独立して重水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、-SF、ジ(C1-6アルキル)ホスホノ基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、-S-C1-6アルキル基、-S(O)-C1-6アルキル基、-S(O)-C1-6アルキル基、-(CH-C3-12シクロアルキル基、-(CH-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-O-C3-12シクロアルキル基、-O-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-NH-C3-12シクロアルキル基、-NH-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-S-C3-12シクロアルキル基、-S-C3-12ヘテロシクロアルキル基、5~12員ヘテロアリール基、6~12員アリール基、-NHC1-6アルキル基、-N(C1-6アルキル)、-C(=O)NR31a41a、-NR31aC(=O)-R41a、-NR31a41a、-C(=O)-R31aから選択され、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基、アリール基は、任意選択的に、さらにハロゲン、重水素、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン化C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルコキシ基、重水素化C1-6アルキル基、重水素化C1-6アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換され、
B12、RB13、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53、R54は、それぞれ独立して水素、重水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、-SF、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、-S-C1-6アルキル基、-S(O)-C1-6アルキル基、-S(O)-C1-6アルキル基、-(CH-C3-12シクロアルキル基、-(CH-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-O-C3-12シクロアルキル基、-O-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-NH-C3-12シクロアルキル基、-NH-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-S-C3-12シクロアルキル基、-S-C3-12ヘテロシクロアルキル基、5~12員ヘテロアリール基、6~12員アリール基、-NHC1-6アルキル基、-N(C1-6アルキル)、-C(=O)NR31a41a、-NR31aC(=O)-R41a、-NR31a41a、-C(=O)-R31aから選択され、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基、アリール基は、任意選択的に、さらにハロゲン、重水素、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン化C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルコキシ基、重水素化C1-6アルキル基、重水素化C1-6アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換され、
各rは、それぞれ独立して0、1、2、3又は4から選択され、
31a、R41aは、それぞれ独立して水素、ハロゲン、重水素、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルキル基、重水素化C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン化C1-6アルコキシ基、重水素化C1-6アルコキシ基から選択され、
A環は、以下の基から選択され、ここで*は、A環とRとの結合部位を表し、即ち、
(1)4~7員単環式ヘテロシクロアルキル基、4~7員単環式シクロアルキル基、
(2)5~12員スピロ環、
(3)
Figure 2024501507000162
であって、A環とRとが結合する部位は、A、A、A環の原子であるもの、
(4)
Figure 2024501507000163
(5)
Figure 2024501507000164
(6)
Figure 2024501507000165
(7)7~12員アリール基、
(8)5~12員ヘテロアリール基であり、
前記A環は、任意選択的、さらに1~5個のRによって置換され、
各Rは、それぞれ独立して重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、=O、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン化C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルコキシ基、重水素化C1-6アルキル基、重水素化C1-6アルコキシ基から選択されるか、又は同一原子上の二つのRは、共同で3~5員単環式アルキル基を形成し、
各tは、それぞれ独立して1、2、3から選択され、
環は、4~6員単環式シクロアルキル基、4~6員単環式ヘテロシクロアルキル基、5~6員ヘテロアリール基、フェニル基から選択され、
、A環は、それぞれ独立して3~6員単環式シクロアルキル基、5~6員ヘテロアリール基、フェニル基から選択され、
各X、Xは、それぞれ独立して-CH-、-CR-、-N-から選択され、
は、重水素、F、Cl、C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルキル基、重水素化C1-6アルキル基から選択され、
26は、水素、重水素、F、Cl、C1-6アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、C1-6アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換され、
は、-(CR2a2b-C(O)NR2122、-(CR2a2b-COOR23、-(CR2a2b-S(O)R24、-(CR2a2b-S(O)24、-(CR2a2b-C(O)R25、-(CR2a2b-P(O)24、-(CR2a2b-テトラゾリル-5-イルから選択され、
各R2a、R2bは、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルキル基から選択されるか、又はR2a、R2bは、結合する炭素原子と共同で3~4員シクロアルキル基又は4員ヘテロシクロアルキル基を形成し、
21、R22は、それぞれ独立して水素、重水素、C1-6アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、
23、R25は、それぞれ水素、重水素、C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、
各R24は、それぞれ独立して水素、重水素、ヒドロキシ基、C1-6アルキル基、-NHC1-6アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、
各mは、それぞれ独立して0、1、2、3又は4から選択される。
本発明に記載の式(I)の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶であって、
その条件として、
(1)BがB7構造から選択され、Aが
Figure 2024501507000166
から選択される時、Rは、-CH-COOR23ら選択されるものではなく、
(2)nが2から選択され、BがB1から選択される時、A環は、
Figure 2024501507000167
から選択されるものではなく、
(3)nが2と3から選択され、BがB4から選択される時、A環は、ピペラジニル基から選択されるものではなく、
(4)BがB8又はB9構造から選択される時、nは、1のみから選択され、且つRは、ヒドロキシ基から選択されるものではない。
いくつかの具体的な実施形態では、R31a、R41aは、それぞれ独立して水素、重水素、アミノ基、ヒドロキシ基、C1-3アルキル基、ハロゲン化C1-3アルキル基、重水素化C1-3アルキル基、C1-3アルコキシ基、ハロゲン化C1-3アルコキシ基、重水素化C1-3アルコキシ基から選択され、いくつかの具体的な実施形態では、R31a、R41aは、それぞれ独立して水素、重水素、アミノ基、ヒドロキシ基、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、-CHF、-CHF、-CF、-OCHF、-OCHF、-OCF、-CHD、-CHD、-CD、-OCHD、-OCHD、-OCD ら選択される。
製造条件は、以下のとおりである。1.機器は、Waters 2767製造液体であり、クロマトグラフィーカラムは、XBridge@Prep C18(19mm×250mm)であり、2.サンプルをDMFで溶解させ、0.45μmのフィルタで濾過し、サンプル液を調製し、3.製造クロマトグラフィの条件として、a.移動相A、Bの組成について、移動相Aは、アセトニトリルであり、移動相Bは、水(0.1%TFA含有)であり、b.勾配溶出し、移動相Aの含有量は、10%~50%であり、c.流量は、12mL/minであり、d.溶出時間は、20minであり、tR=12.97minである。

Claims (18)

  1. 式(I)に示す化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶であって、
    Figure 2024501507000093
    ここで、各Rは、それぞれ独立して重水素、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルアミノ基又はジ(C1-6アルキル)アミノ基から選択され、前記アルキル基とアルコキシ基は、任意選択的にハロゲン、重水素、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基又はC1-6アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換され、
    pは、1~8の整数から選択され、
    nは、1、2又は3から選択され、
    B環は、B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8又はB9の基から選択され、ここで#は、B環とA環とが結合する部位を表し、
    Figure 2024501507000094
    Figure 2024501507000095
    は、二重結合又は単結合を表し、
    、F、F環は、アリール基又はヘテロアリール基であり、
    C環は、3~12員シクロアルキル基、3~14員ヘテロシクロアルキル基、6~12員アリール基又は5~12員ヘテロアリール基から選択され、
    D環は、3~12員シクロアルキル基、3~14員ヘテロシクロアルキル基、6~12員アリール基又は5~12員ヘテロアリール基から選択され、
    E環は、3~12員シクロアルキル基、3~14員ヘテロシクロアルキル基、6~12員アリール基又は5~12員ヘテロアリール基から選択され、
    G環は、6~12員アリール基、5~12員ヘテロアリール基又は3~14員ヘテロシクロアルキル基、3~12員シクロアルキル基から選択され、
    、Yは、それぞれ独立して-CR54-又は-N-から選択され、
    、Yは、それぞれ独立して-CR51-又は-N-から選択され、
    、Mは、それぞれ独立して-C-、-CR51-又は-N-から選択され、
    、Mは、それぞれ独立して-CR52-又は-N-から選択され、
    、Zは、それぞれ独立して-C-、-CR52-又は-N-から選択され、
    、Y、Zは、それぞれ独立して-CR53-又は-N-から選択され、
    は、それぞれ独立して-C-、-CR53-又は-N-から選択され、
    その条件として、ZとMが同時に-C-から選択される時、VとYが同時に-N-ではなく、
    n1は、0、1、2又は3から選択され、
    各R、R、R、R、RB11は、それぞれ独立して重水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、-SF、ジ(C1-6アルキル)ホスホノ基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、-S-C1-6アルキル基、-S(O)-C1-6アルキル基、-S(O)-C1-6アルキル基、-(CH-C3-12シクロアルキル基、-(CH-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-O-C3-12シクロアルキル基、-O-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-NH-C3-12シクロアルキル基、-NH-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-S-C3-12シクロアルキル基、-S-C3-12ヘテロシクロアルキル基、5~12員ヘテロアリール基、6~12員アリール基、-NHC1-6アルキル基、-N(C1-6アルキル)、-C(=O)NR31a41a、-NR31aC(=O)-R41a、-NR31a41a又は-C(=O)-R31aから選択され、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基、アリール基は、任意選択的に、さらにハロゲン、重水素、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン化C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルコキシ基、重水素化C1-6アルキル基又は重水素化C1-6アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換され、
    B12、RB13、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53、R54は、それぞれ独立して水素、重水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、-SF、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、-S-C1-6アルキル基、-S(O)-C1-6アルキル基、-S(O)-C1-6アルキル基、-(CH-C3-12シクロアルキル基、-(CH-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-O-C3-12シクロアルキル基、-O-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-NH-C3-12シクロアルキル基、-NH-C3-12ヘテロシクロアルキル基、-S-C3-12シクロアルキル基、-S-C3-12ヘテロシクロアルキル基、5~12員ヘテロアリール基、6~12員アリール基、-NHC1-6アルキル基、-N(C1-6アルキル)、-C(=O)NR31a41a、-NR31aC(=O)-R41a、-NR31a41a又は-C(=O)-R31aから選択され、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基、アリール基は、任意選択的に、さらにハロゲン、重水素、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン化C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルコキシ基、重水素化C1-6アルキル基又は重水素化C1-6アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換され、
    各rは、それぞれ独立して0、1、2、3又は4から選択され、
    31a、R41aは、それぞれ独立して水素、ハロゲン、重水素、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルキル基、重水素化C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン化C1-6アルコキシ基又は重水素化C1-6アルコキシ基置換から選択され、
    A環は、以下の基から選択され、ここで*は、A環とRとの結合部位を表し、即ち、
    (1)4~7員単環式ヘテロシクロアルキル基、4~7員単環式シクロアルキル基、
    (2)5~12員スピロ環、
    (3)
    Figure 2024501507000096
    であって、A環とRとが結合する部位は、A、A、A環の原子であり、
    (4)
    Figure 2024501507000097
    (5)
    Figure 2024501507000098
    (6)
    Figure 2024501507000099
    (7)7~12員アリール基、
    (8)5~12員ヘテロアリール基であり、
    前記A環は、任意選択的、さらに1~5個のRによって置換され、
    各Rは、それぞれ独立して重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、=O、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン化C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルコキシ基、重水素化C1-6アルキル基又は重水素化C1-6アルコキシ基から選択されるか、又は同一原子上の二つのRは、共同で3~5員単環式シクロアルキル基を形成し、
    各tは、それぞれ独立して1、2又は3から選択され、
    環は、4~6員単環式シクロアルキル基、4~6員単環式ヘテロシクロアルキル基、5~6員ヘテロアリール基又はフェニル基から選択され、
    、A環は、それぞれ独立して3~6員単環式シクロアルキル基、5~6員ヘテロアリール基又はフェニル基から選択され、
    各X、Xは、それぞれ独立して-CH-、-CR-又は-N-から選択され、
    は、重水素、F、Cl、C1-6アルキル基、ハロゲン化C1-6アルキル基又は重水素化C1-6アルキル基から選択され、
    26は、水素、重水素、F、Cl又はC1-6アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基又はC1-6アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換され、
    は、-(CR2a2b-C(O)NR2122、-(CR2a2b-COOR23、-(CR2a2b-S(O)R24、-(CR2a2b-S(O)24、-(CR2a2b-C(O)R25、-(CR2a2b-P(O)24又は-(CR2a2b-テトラゾリル-5-イルから選択され、
    各R2a、R2bは、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、C1-6アルキル基又はハロゲン化C1-6アルキル基から選択されるか、又はR2a、R2bは、結合する炭素原子と共同で3~4員シクロアルキル基又は4員ヘテロシクロアルキル基を形成し、
    21、R22は、それぞれ独立して水素、重水素又はC1-6アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、
    23、R25は、それぞれ水素、重水素、C1-6アルキル基又はハロゲン化C1-6アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、
    各R24は、それぞれ独立して水素、重水素、ヒドロキシ基、C1-6アルキル基又は-NHC1-6アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、
    各mは、それぞれ独立して0、1、2、3又は4から選択され、
    その条件として、
    (1)BがB7構造から選択され、Aが
    Figure 2024501507000100
    から選択される時、Rは、-CH-COOR23から選択されるものではなく、
    (2)nが2から選択され、BがB1から選択される時、A環は、
    Figure 2024501507000101
    から選択されるものではなく、
    (3)nが2と3から選択され、BがB4から選択される時、A環は、ピペラジニル基から選択されるものではなく、
    (4)BがB8又はB9の構造から選択される時、nは、1のみから選択され、且つRは、ヒドロキシ基から選択されるものではない、式(I)に示す化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶。
  2. 前記式(I)の化合物は、式(I-a)、(I-b)の構造を有し、
    Figure 2024501507000102
    各Rは、それぞれ独立してC1-3アルキル基、C2-4アルケニル基又はC2-4アルキニル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、ハロゲン、重水素、ヒドロキシ基又はアミノ基から選択される1~3個の基によって置換され、
    各R11、R12、R13、R14は、それぞれ独立してH、重水素、C1-3アルキル基、F又はClから選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、F、Cl、重水素、ヒドロキシ基又はアミノ基から選択される1~3個の基によって置換される、請求項1に記載の式(I)の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶。
  3. A環は、以下の基から選択され、ここで*は、A環とRとの結合部位を表し、即ち、
    (1)1~3個のNヘテロ原子を含み且つ0~1個のO、Sヘテロ原子を含む4員単環式ヘテロシクロアルキル基、1~3個のNヘテロ原子を含み且つ0~1個のO、Sヘテロ原子を含む5員単環式ヘテロシクロアルキル基、1~3個のNヘテロ原子を含み且つ0~1個のO、Sヘテロ原子を含む7員単環式ヘテロシクロアルキル基、4員単環式シクロアルキル基、5員単環式シクロアルキル基又は6員単環式シクロアルキル基であって、N原子は、A環とB環との結合部位であり、
    (2)アゼチジニルスピロ3員シクロアルキル基、アゼチジニルスピロ4員シクロアルキル基、アゼチジニルスピロ5員シクロアルキル基、アゼチジニルスピロ6員シクロアルキル基、アザシクロペンチルスピロ3員シクロアルキル基、アザシクロペンチルスピロ4員シクロアルキル基、アザシクロペンチルスピロ5員シクロアルキル基、アザシクロペンチルスピロ6員シクロアルキル基、アザシクロヘキシルスピロ3員シクロアルキル基、アザシクロヘキシルスピロ4員シクロアルキル基、アザシクロヘキシルスピロ5員シクロアルキル基、アザシクロヘキシルスピロ6員シクロアルキル基、アゼチジニルスピロ3員ヘテロシクロアルキル基、アゼチジニルスピロ4員ヘテロシクロアルキル基、アゼチジニルスピロ5員ヘテロシクロアルキル基、アゼチジニルスピロ6員ヘテロシクロアルキル基、アザシクロペンチルスピロ3員ヘテロシクロアルキル基、アザシクロペンチルスピロ4員ヘテロシクロアルキル基、アザシクロペンチルスピロ5員ヘテロシクロアルキル基、アザシクロペンチルスピロ6員ヘテロシクロアルキル基、アザシクロヘキシルスピロ3員ヘテロシクロアルキル基、アザシクロヘキシルスピロ4員ヘテロシクロアルキル基、アザシクロヘキシルスピロ5員ヘテロシクロアルキル基又はアザシクロヘキシルスピロ6員ヘテロシクロアルキル基であって、前記ヘテロシクロアルキル基は、1~2個のN、O、Sヘテロ原子を含む飽和単環であり、A環とRとの結合部位は、シクロアルキル基又はヘテロシクロアルキル基であり、B環とRは、A環の異なる環に結合し、
    (3)
    Figure 2024501507000103
    であって、A環とRとが結合する部位は、A、A、A環の原子であり、
    (4)
    Figure 2024501507000104
    (5)
    Figure 2024501507000105
    (6)
    Figure 2024501507000106
    であり、
    前記A環は、任意選択的、さらに1~3個のRによって置換され、
    各Rは、それぞれ独立して重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、=O、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、ハロゲン化C1-4アルキル基、ハロゲン化C1-4アルコキシ基、重水素化C1-4アルキル基又は重水素化C1-4アルコキシ基から選択されるか、又は同一原子上の二つのRは、共同で3~4員単環式シクロアルキル基を形成し、
    26は、水素、重水素、F、Cl又はC1-4アルキル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、さらに重水素、ハロゲン、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基又はC1-3アルコキシ基から選択される1~3個の基によって置換され、
    各tは、それぞれ独立して1又は2から選択され、
    環は、4員単環式シクロアルキル基、5員単環式シクロアルキル基、6員単環式シクロアルキル基、4員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員単環式ヘテロシクロアルキル基、6員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基又はフェニル基から選択され、
    環は、3員単環式シクロアルキル基、4員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員単環式ヘテロシクロアルキル基、6員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基又はフェニル基から選択され、
    環は、それぞれ独立して3員単環式シクロアルキル基、4員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員単環式ヘテロシクロアルキル基、6員単環式ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基又はフェニル基から選択され、
    各X、Xは、それぞれ独立して-CH-、-CR-又は-N-から選択され、
    は、重水素、F、Cl、C1-3アルキル基、ハロゲン化C1-3アルキル基又は重水素化C1-3アルキル基から選択される、請求項1又は2のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶。
  4. A環は、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、
    Figure 2024501507000107
    Figure 2024501507000108
    Figure 2024501507000109
    から選択され、
    ここで*は、A環とRとの結合部位を表す、請求項1又は2のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶。
  5. A環は、1~2個のN、O、Sヘテロ原子を含む5員ヘテロアリール基、1~2個のN、O、Sヘテロ原子を含む8員ヘテロアリール基、1~2個のN、O、Sヘテロ原子を含む9員ヘテロアリール基又は1~2個のN、O、Sヘテロ原子を含む10員ヘテロアリール基から選択されるか、又は、
    A環は、
    Figure 2024501507000110
    から選択され、ここで*は、A環とRとの結合部位を表す、請求項1に記載の式(I)の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶。
  6. 各Rは、それぞれ独立してC1-3アルキル基、C2-4アルケニル基又はC2-4アルキニル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的にF、Cl、重水素又はヒドロキシ基から選択される1~3個の基によって置換されているか、又は、
    各Rは、それぞれ独立してC1-3アルキル基又はC2-4アルキニル基から選択され、前記アルキル基は、任意選択的にF、Cl、重水素又はヒドロキシ基から選択される1~3個の基によって置換されているか、又は、
    各Rは、それぞれ独立してメチル基又はエチニル基から選択され、前記メチル基は、任意選択的にハロゲン、重水素又はヒドロキシ基から選択される1~3個の基によって置換される、請求項1又は2のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶。
  7. 各R11、R12、R13、R14は、それぞれ独立してH、重水素、C1-3アルキル基、F又はClから選択され、前記アルキル基は、任意選択的に、F、Cl、重水素、ヒドロキシ基又はアミノ基から選択される1~3個の基によって置換されているか、又は、
    各R11、R12、R13、R14は、それぞれ独立してH、重水素、メチル基、エチル基、F又はClから選択される、請求項2のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶。
  8. は、-(CR2a2b-C(O)NR2122又は-(CR2a2b-COOR23から選択され、
    各R2a、R2bは、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、メチル基又はエチル基から選択されるか、又はR2a、R2bは、結合する炭素原子と共同でシクロプロピル基又はシクロブチル基を形成し、
    21、R22は、それぞれ独立して水素、重水素、メチル基、エチル基、プロピル基又はtert-ブチル基から選択され、前記メチル基、エチル基、プロピル基又はtert-ブチル基は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、
    23は、水素、重水素、メチル基、エチル基、プロピル基又はtert-ブチル基から選択され、前記R23は、任意選択的に、さらに重水素によって置換され、
    mは、0又は1から選択される、請求項1又は2のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶。
  9. 各R、R、R、R、RB11は、それぞれ独立して重水素、F、Cl、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、-SF、ジ(C1-3アルキル)ホスホノ基、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、-(CH-C3-6シクロアルキル基又は-(CH-C3-6ヘテロシクロアルキル基から選択され、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、ハロゲン化C1-2アルキル基、ハロゲン化C1-2アルコキシ基、重水素化C1-2アルキル基又は重水素化C1-2アルコキシ基から選択される1~3個の基によって置換され、
    B12、RB13、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53は、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、シアノ基、-SF、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、-S-C1-2アルキル基、-(CH-C3-6シクロアルキル基、-(CH-C4-6ヘテロシクロアルキル基、-O-C3-6シクロアルキル基、-O-C4-6ヘテロシクロアルキル基、5~6員ヘテロアリール基又はフェニル基から選択され、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基、アリール基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、ヒドロキシ基、=O、C1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基、ハロゲン化C1-2アルキル基、ハロゲン化C1-2アルコキシ基、重水素化C1-2アルキル基又は重水素化C1-2アルコキシ基から選択される1~5個の基によって置換されているか、又は、
    各R、R、R、R、RB11は、それぞれ独立して重水素、F、Cl、シアノ基、ヒドロキシ基、=O、-SF、ジ(メチル)ホスホノ基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、2-メチルプロピル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、tert-ブトキシ基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、-CH-シクロプロピル基、-CH-シクロブチル基、-CH-シクロペンチル基、-CH-シクロヘキシル基、アゼチジニル基、アザシクロペンチル基、アザシクロへキシル基、-CH-アゼチジニル基、-CH-アザシクロペンチル基、-CH-アザシクロへキシル基、オキセタニル基、オキソラニル基、オキサニル基、-CH-オキセタニル基、-CH-オキソラニル基、-CH-オキサニル基、チアタニル基、チアシクロペンチル基、チアシクロヘキシル基、-CH-チアタニル基、-CH-チアシクロペンチル基又は-CH-チアシクロヘキシル基から選択され、上記基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、-CHF、-CHF、-CF、-OCHF、-OCHF、-OCF、-CHD、-CHD、-CD、-OCHD、-OCHD又は-OCDから選択される1、2、3個の基によって置換され、
    B12、RB13、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53は、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、シアノ基、-SF、ジ(メチル)ホスホノ基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、2-メチルプロピル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、tert-ブトキシ基、-S-メチル基、-S-エチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、-CH-シクロプロピル基、-CH-シクロブチル基、-CH-シクロペンチル基、-CH-シクロヘキシル基、アゼチジニル基、アザシクロペンチル基、アザシクロへキシル基、-CH-アゼチジニル基、-CH-アザシクロペンチル基、-CH-アザシクロへキシル基、オキセタニル基、オキソラニル基、オキサニル基、-CH-オキセタニル基、-CH-オキソラニル基、-CH-オキサニル基、チアタニル基、チアシクロペンチル基、チアシクロヘキシル基、-CH-チアタニル基、-CH-チアシクロペンチル基、-CH-チアシクロヘキシル基、-O-シクロプロピル基、-O-シクロブチル基、-O-シクロペンチル基、-O-シクロヘキシル基、-O-アゼチジニル基、-O-アザシクロペンチル基又は-O-アザシクロへキシル基から選択され、上記基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシ基、=O、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、-CHF、-CHF、-CF、-OCHF、-OCHF、-OCF、-CHD、-CHD、-CD、-OCHD、-OCHD又は-OCDから選択される1、2、3個の基によって置換される、請求項1又は2のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶。
  10. B環は、以下の基から選択され、ここで#は、B環とA環とが結合する部位を表し、即ち、
    Figure 2024501507000111
    であり、
    、C、C、C環は、5員ヘテロアリール基又は6員ヘテロアリール基から選択され、
    は、5員シクロアルキル基、6員シクロアルキル基、5員ヘテロシクロアルキル基、6員ヘテロシクロアルキル基、5員ヘテロアリール基又は6員ヘテロアリール基から選択され、
    D環は、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基、5員シクロアルキル基又は6員シクロアルキル基から選択され、
    環は、フェニル基、5員ヘテロアリール基又は6員ヘテロアリール基から選択され、
    は、5員シクロアルキル基又は6員シクロアルキル基から選択され、
    E環は、5員ヘテロシクロアルキル基又は6員ヘテロシクロアルキル基から選択され、
    n1は、0、1、2又は3から選択され、
    各R、R、R、R、RB11は、それぞれ独立して重水素、F、Cl、シアノ基、-SF、ジ(C1-2アルキル)ホスホノ基、C1-4アルキル基又はC1-4アルコキシ基から選択され、前記アルキル基、アルコキシ基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、ヒドロキシ基、=O、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF又は-OCHFから選択される1、2又は3個の基によって置換され、
    B12、RB13、R31、R32、R41、R42、R43、R51、R52、R53は、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、シアノ基、-SF、ジ(C1-2アルキル)ホスホノ基、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、-S-C1-2アルキル基、-(CH-C3-6シクロアルキル基、-(CH-C4-6ヘテロシクロアルキル基、-O-C3-6シクロアルキル基、-O-C4-6ヘテロシクロアルキル基、5~6員ヘテロアリール基、フェニル基、-NHC1-3アルキル基又は-N(C1-3アルキル)から選択される、前記CH、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基、アリール基は、任意選択的に、さらにF、Cl、重水素、ヒドロキシ基、=O、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF又は-OCHFから選択される1~5個の基によって置換され、
    その条件として、(1)B環がB7-1及びB7-2から選択される時、A-Rは、
    Figure 2024501507000112
    ではなく、
    (2)BがB8又はB9の構造から選択される時、nは、1のみから選択され、且つRは、ヒドロキシ基から選択されるものではない、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶。
  11. B環は、以下の基:
    Figure 2024501507000113
    から選択されるか、又は、
    B環は、以下の基:
    Figure 2024501507000114
    から選択され、その条件として、A-Rは、
    Figure 2024501507000115
    ではないか、又は、
    B環は、以下の基:
    Figure 2024501507000116
    から選択され、
    ここで#は、B環とA環とが結合する部位を表す、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶。
  12. は、D、メチル基、エチル基又はプロピル基であり、前記メチル基、エチル基又はプロピル基は、任意選択的にハロゲン又は重水素から選択される1~3個の基によって置換され、
    各R11、R12、R13、R14は、それぞれ独立してH、重水素、F又はClから選択され、
    その条件として、Rがメチル基である時、R11、R12、R13、R14が同時にHではなく、
    B環は、以下の基:
    Figure 2024501507000117
    から選択され、
    各RD1、RG1は、独立してD、H、F、Cl、Br、I、メチル基、エチル基又はプロピル基から選択され、前記メチル基、エチル基又はプロピル基は、任意選択的に1~3個のD、F、Cl、Br又はIの置換基によって置換され、
    環Aは、以下の基:
    Figure 2024501507000118
    から選択され、
    は、-CR2a2b-COOR23であり、
    2a、R2bは、それぞれ独立して水素、重水素、F、Cl、メチル基又はエチル基から選択され、
    23は、水素、重水素、メチル基、エチル基、プロピル基又はtert-ブチル基から選択される、請求項2に記載の式(I-a)の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶。
  13. は、D、メチル基、エチル基又はプロピル基であり、前記メチル基、エチル基又はプロピル基は、ハロゲン又は重水素から選択される1~3個の基によって置換されているか、又は、
    11、R12、R13、R14のうちの少なくとも一つは、重水素、F又はClから選択される、請求項12に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶。
  14. 前記化合物は、以下の構造:
    Figure 2024501507000119
    Figure 2024501507000120
    から選択される、請求項1に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶。
  15. 前記化合物は、以下の構造:
    Figure 2024501507000121
    Figure 2024501507000122
    Figure 2024501507000123
    Figure 2024501507000124
    から選択される、請求項1に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶。
  16. 請求項1~15のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶、並びに薬学的に許容可能なベクター及び/又は賦形剤を含む、医薬組成物。
  17. 請求項1~15のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、重水素化物、溶媒和物、プロドラッグ、代謝物、薬学的に許容可能な塩又は共結晶、又は請求項16に記載の組成物の、KHK媒介性疾患を治療する医薬品の製造における応用。
  18. 前記KHK媒介性疾患は、非アルコール性脂肪性肝疾患である、請求項17に記載の応用。
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