JP2024100328A - 部品供給装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2024100328000001
【課題】自己の状態を診断することができる部品供給装置を提供することを目的とする。
【解決手段】キャリアテープCTを部品取出し位置1Tに案内する搬送路27と、搬送路27内のキャリアテープCTを部品取出し位置1Tに向けて搬送するキャリアテープ搬送部41と、キャリアテープ搬送部41によって搬送されるキャリアテープCTが搬送路27の所定の区間(第1の位置P1と第2の位置P2との間の区間)を通過するのに要した通過時間を計測する時間計測部70を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、キャリアテープにより部品を供給する部品供給装置に関する。
従来、部品搭載装置において部品を供給する部品供給装置の一種として、一定間隔を開けて部品を収納したキャリアテープを搬送路内にセットし、これを搬送スプロケットによって搬送することで部品を部品取出し位置に位置させるテープフィーダが知られている。テープフィーダは、作業者が手作業でキャリアテープをロードさせるようになっているもののほか、作業者がテープ挿入口に挿入したキャリアテープを搬送路に自動で送り出してロードするローディング部を備えたものも知られている(例えば、下記の特許文献1参照)。このようなローディング部を備えたテープフィーダでは、ローディング部によってキャリアテープを搬送路に送り出し、その先端が搬送スプロケットに受け渡されるようにしている。
このようなテープフィーダにおいて、キャリアテープの搬送制御を正確に行うためには、テープフィーダの状態を正確に把握し、適切にメンテナンスを行うことが必要である。このため従来、専用の診断装置を用いて定期的にテープフィーダの状態を検査(診断)するようにしていた。
特開2016-127217号公報
このように、従来の部品供給装置の状態を診断するためには、専用の診断装置が必要であった。
そこで本発明は、専用の診断装置を用いることなく、自己の状態を診断することができる部品供給装置を提供することを目的とする。
本発明の部品供給装置は、キャリアテープに一定間隔をあけて収納された部品を供給する部品供給装置であって、キャリアテープを部品取出し位置に案内する搬送路と、前記搬送路内のキャリアテープを前記部品取出し位置に向けて搬送するキャリアテープ搬送部と、前記キャリアテープ搬送部によって搬送されるキャリアテープが前記搬送路の所定の区間を通過するのに要した通過時間を計測する時間計測部と、を備えた。
もうひとつの本発明の部品供給装置は、キャリアテープに一定間隔をあけて収納された部品を供給する部品供給装置であって、キャリアテープを部品取出し位置に案内する搬送路と、前記搬送路の端部のテープ挿入口に挿入されたキャリアテープを前記搬送路内に送り出すローディング部と、前記ローディング部によって送り出された前記搬送路内のキャリアテープを受渡し位置において受け取り、前記部品取出し位置に向けて搬送するキャリアテープ搬送部と、前記ローディング部によって送り出されたキャリアテープが前記搬送路の所定の区間を通過するのに要したローディング時間を計測する時間計測部と、を備えた。
本発明によれば、自己の状態を診断することができる部品供給装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1におけるテープフィーダを備えた部品搭載装置の一部の側面図 本発明の実施の形態1におけるテープフィーダの側面図 本発明の実施の形態1におけるテープフィーダによって搬送されるキャリアテープの先端付近の斜視図 (a)(b)本発明の実施の形態1におけるテープフィーダの一部の断面図 本発明の実施の形態1におけるテープフィーダの制御系統を示すブロック図 本発明の実施の形態1におけるテープフィーダが備える導入スプロケットを搬送路の一部とともに示す図 (a)(b)(c)本発明の実施の形態1におけるテープフィーダが備える露出部の動作説明図 本発明の実施の形態1におけるテープフィーダの側面図 (a)(b)本発明の実施の形態1におけるテープフィーダの動作説明図 (a)(b)本発明の実施の形態1におけるテープフィーダの動作説明図 (a)(b)本発明の実施の形態1におけるテープフィーダの動作説明図 (a)(b)本発明の実施の形態1におけるテープフィーダの動作説明図 (a)(b)本発明の実施の形態1におけるテープフィーダの動作説明図 本発明の実施の形態1におけるテープフィーダが備える時間計測部によって計測された対象時間の経時変化を示すグラフ 本発明の実施の形態2におけるテープフィーダの側面図
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における部品供給装置としてのテープフィーダ1を備えた部品搭載装置2を示している。部品搭載装置2は基板KBに部品BHを搭載する装置であり、搭載装置本体部3と部品供給部4を備えている。搭載装置本体部3は基板KBに対する部品BHの装着作業を実行する部品搭載装置2の主部であり、部品供給部4はテープフィーダ1(図2)と、テープフィーダ1を保持する台車5を備えている。
図1において、搭載装置本体部3は、基台11上に基板搬送部12を備えている。基板搬送部12は基板KBを水平方向に搬送し、所定の作業位置に位置決めする。以下、説明の便宜上、基板搬送部12による基板KBの搬送方向をX方向、X方向と直交する水平方向をY方向、上下方向をZ方向とする。また、Y方向のうち、基台11の中央側に向く方向を「前方」と称し、その反対側に向く方向を「後方」と称する。
図1において、基台11の上方には、作業ヘッド13が設けられている。作業ヘッド13は、ヘッド移動部13Kによって水平方向に移動される。作業ヘッド13は下方に延びた複数の部品保持ノズル14を備えている。作業ヘッド13は部品保持ノズル14の下端に真空吸着力を発生させることができる。
図1において、台車5は基台11のY方向の端部に連結されている。台車5はフィーダベース5Fとリール保持部5Rを備えている。フィーダベース5Fには複数のテープフィーダ1をX方向に並べて装着することができる。各テープフィーダ1はリール保持部5Rに保持されたリールRLからキャリアテープCTを引き出して搬送し、所定の部品取出し位置1T(図1および図2)に部品BHを供給する。
基板搬送部12、ヘッド移動部13K、作業ヘッド13およびテープフィーダ1の各動作は、搭載装置本体部3が備える前述の搭載装置制御部3Aによって制御される。図1に示すように、搭載装置制御部3Aは、部品搭載装置2を管理する管理部KSと繋がっている。管理部KSは、部品搭載装置2の作業者が携帯する携帯端末KDに情報を送信することができる(図1)。
部品搭載装置2が基板KBに部品BHを搭載する部品搭載作業を行う場合には、搭載装置制御部3Aから基板搬送部12を作動させ、部品搭載装置2の外部から供給された基板KBを搬入し、所定の作業位置に位置決めする。基板KBが作業位置に位置決めされたら、搭載装置制御部3Aは各テープフィーダ1に部品BHを供給させつつ、作業ヘッド13に部品BHの移載ターンを繰り返し実行させる。
部品BHの移載ターンは、テープフィーダ1が供給する部品BHを部品保持ノズル14により吸着してピックアップした後、基板KBの上方に移動して、基板KB上に定められた目標搭載位置に部品BHを搭載する一連の動作から成る。作業ヘッド13が部品BHの移載ターンを繰り返し実行することによって、基板KBに搭載すべき部品BHが全て搭載されたら、搭載装置制御部3Aは、基板搬送部12を作動させて、部品搭載装置2の外部に基板KBを搬出させる。これにより基板KBの1枚当たりの部品搭載作業が終了する。
このような構成を有する部品搭載装置2において、実施の形態1では部品供給装置であるテープフィーダ1について特徴があり、以下にその説明を行う。
先ず、テープフィーダ1が搬送するキャリアテープCTについて説明する。図3に示すように、キャリアテープCTには、多数の部品収納ポケットPKが一定間隔をあけて一列に並んで設けられており、各部品収納ポケットPKには部品BHが1つずつ収納されている。キャリアテープCTの上面にはカバーテープTTが貼り付けられており、部品収納ポケットPK内の部品BHは、カバーテープTTによって覆われた状態になっている。部品収納ポケットPKの列と平行な位置には、多数の送り穴KHが一列に並んで設けられている。
カバーテープTTは、図3に示すように、キャリアテープCTの先端STから長さLだけ飛び出すように処理されている。以下、カバーテープTTの、キャリアテープCTから長さLだけ飛び出した部分を「先導部SD」と称する。
次に、テープフィーダ1について説明する。実施の形態1におけるテープフィーダ1は、いわゆるオートロード型のテープフィーダである。図2において、テープフィーダ1は、フィーダベース5Fに着脱自在に装着される本体部21の前端部に、前方に突出して延びた2つの位置決めピン22を備えている。本体部21の後部には下方に延出した下方延出部23が形成されており、下方延出部23の前面側にはフィーダ側コネクタ24が前方に突出して設けられている。本体部21の後部には上方に突出した把持部25が形成されており、把持部25の後部にはランプ26が設けられている。
図1において、フィーダベース5Fの前部には、壁部5Kが上方に延びて設けられている。壁部5Kには、厚さ方向(Y方向)に貫通して設けられた上下の2つの位置決め孔(図示せず)が形成されている。本体部21がフィーダベース5Fに装着されると、2つの位置決めピン22が上記2つの位置決め孔に嵌入し、テープフィーダ1はフィーダベース5Fに対して位置決めされる。
また、本体部21がフィーダベース5Fに装着されると、フィーダ側コネクタ24が、フィーダベース5F側に設けられたフィーダベース側コネクタ(図示せず)に嵌入する。これによりテープフィーダ1は、搭載装置本体部3に設けられた搭載装置制御部3Aと、エアの供給源であるエア供給部3Bに接続される(図1)。
図2において、本体部21内にはキャリアテープCTの搬送路27が設けられている。搬送路27は、キャリアテープCTを部品取出し位置1Tに案内する機能を有する。搬送路27の一端部(本体部21の後側の端部)はキャリアテープCTが挿入されるテープ挿入口27Aとなっており、搬送路27の他の一端部(本体部21の前側の端部)はキャリアテープCTが排出されるテープ排出口27Bとなっている。
図2において、本体部21の後部にはローディング部31が設けられている。ローディング部31はローディングスプロケット32、テープ支持部33、ストッパ34およびローディング部駆動部35を備えている。ローディング部31は、テープ挿入口27Aから挿入されたキャリアテープCTを前方(下流側)に向けて搬送し、搬送路27内に送り出す機能を有する。
図2において、ローディングスプロケット32はテープ挿入口27Aの上方に設けられている。図2における矢視V-V断面図である図4(a)に示すように、テープ支持部33は、本体部21の幅方向(X方向)に対向して位置する固定側支持部33aと可動側支持部33bおよび可動側支持部33bに連結された可動片33Hを備えている。固定側支持部33aと可動側支持部33bは、通常は同じ高さのY方向に対向した位置に位置しており、テープ挿入口27Aに挿入されたキャリアテープCTの幅方向の両端部を下方から支持する(図4(a))。可動片33Hにはローディングスプロケット32の回転軸(図示せず)が連結されている。
図2において、ストッパ34は、ローディングスプロケット32よりも前方(下流側)の位置であるストッパ設置位置PSに設けられている。ストッパ34は、テープ挿入口27Aから挿入されたキャリアテープCTの先端STが当接する当接位置(図2)と、当接位置から上方へ移動してキャリアテープCTとの当接状態を解除する非当接位置との間で移動自在になっている。
ローディング部駆動部35は、ローディングスプロケット32を回転駆動する駆動モータ(ローディングスプロケット駆動モータ)と、可動片33Hを昇降させる可動片昇降部と、ストッパ34を上下方向に移動させてストッパ34の位置を当接位置と非当接位置との間で切り替えるストッパ位置切替部(いずれも図示せず)を備えている。ローディング部駆動部35の作動は、本体部21内に設けられたフィーダ制御部36(図2)によって制御される(図5)。
ローディングスプロケット32が外周に備える複数の係合ピン(ローディングスプロケット係合ピン32P)のうちの一部は、図4(a)に示すように、固定側支持部33aと可動側支持部33bの間に位置している。テープ挿入口27AからキャリアテープCTを固定側支持部33aと可動側支持部33bの上面に沿って挿入すると、キャリアテープCTは、ローディングスプロケット32を回転させながら移動し、ストッパ34に当接して停止する。その間、固定側支持部33aと可動側支持部33bの間に位置したローディングスプロケット係合ピン32Pは、キャリアテープCTの固定側支持部33aと可動側支持部33bによって支持されている部分に位置する送り穴KHに上方から係合する(図4(a))。
テープ挿入口27Aから挿入されたキャリアテープCTの先端STがストッパ34に当接した時点で、搬送路27内に他のキャリアテープCTがない場合には、ローディング部31はキャリアテープCTを搬送路27内に送り出すローディング動作を行う。ローディング部31によるキャリアテープCTのローディング動作は、ローディング部駆動部35が、ストッパ34を上方に移動させて非当接位置に位置させたうえで、ローディングスプロケット駆動モータを作動させることによって行われる。これによりローディングスプロケット32は、固定側支持部33aと可動側支持部33bの間に位置させた(キャリアテープCTの送り穴KHに係合した)ローディングスプロケット係合ピン32Pが前方に移動する方向(図2において反時計回り方向)に回転し、キャリアテープCTは搬送路27内に送り出される。
図2において、本体部21の前側上部にはキャリアテープ搬送部41が設けられている。キャリアテープ搬送部41は、ローディング部31によって搬送路27内に送り出されたキャリアテープCTを受け取り、部品取出し位置1Tに向けて搬送する機能を有する。
図2において、キャリアテープ搬送部41は、後方から前方に向けて並ぶ3つの搬送スプロケット42(上流側から順に、導入スプロケット42A、位置決めスプロケット42Bおよび排出スプロケット42C)と、これら3つの搬送スプロケット42を駆動する搬送スプロケット駆動部43を備えている。搬送スプロケット駆動部43は、3つの搬送スプロケット42を回転駆動する図示しない駆動モータ(搬送スプロケット駆動モータ)を含んでいる。
導入スプロケット42A、位置決めスプロケット42Bおよび排出スプロケット42Cはそれぞれ、外周に設けられた複数の係合ピンのうちの一部を搬送路27内に露出させている。ローディング部31から送り出されたキャリアテープCTは、搬送路27内における受渡し位置PUにおいて、導入スプロケット42Aに受け渡される。
図6は、受渡し位置PUにおいて、ローディング部31によって送り出されたキャリアテープCTの先端STが導入スプロケット42Aに(すなわちキャリアテープ搬送部41に)受け渡された状態を示している。キャリアテープCTの先端STがキャリアテープ搬送部41に受け渡された状態では、キャリアテープCTの先端STは、導入スプロケット42Aが有する複数の導入スプロケット係合ピン42Pのうちのひとつ(図6中において符号「42P1」を併記する導入スプロケット係合ピン42P)に当接する。そして、キャリアテープCTが有する送り穴KHのひとつが、キャリアテープCTの先端STが当接した導入スプロケット係合ピン42Pよりもひとつ上流側に位置する他の導入スプロケット係合ピン42P(図6中において符号「42P2」を併記する導入スプロケット係合ピン42P)と係合する。
搬送スプロケット駆動部43は、ローディングスプロケット32が送り出したキャリアテープCTが導入スプロケット42Aに受け渡されたら、3つの搬送スプロケット42の回転を開始させる。3つの搬送スプロケット42の回転方向は、搬送路27内に位置させた係合ピンを前方に移動させる方向(図2において時計回り方向)である。これにより導入スプロケット42Aは、ローディング部31から受け取ったキャリアテープCTを、下流側に向けて搬送する。このようなキャリアテープ搬送部41の作動は、ローディング部31の場合と同様、フィーダ制御部36によって制御される(図5)。
キャリアテープ搬送部41によって搬送路27内を搬送されるキャリアテープCTは、本体部21の前上部(詳細には位置決めスプロケット42Bと排出スプロケット42Cの間)に設定された部品取出し位置1Tを通過する前に、露出部44(図2)によってカバーテープTTが剥離される。これにより部品収納ポケットPK内の部品BHは、上方に露出した状態となる。
露出部44は、図2に示すように、部品取出し位置1Tの上流の位置に設けられており、エア噴出部45と剥離部46を備えている。エア噴出部45は、導入スプロケット42Aと位置決めスプロケット42Bの間であって、搬送路27の下方に設けられている。剥離部46は、導入スプロケット42Aと位置決めスプロケット42Bの間の上方位置において、搬送路27を挟んでエア噴出部45とほぼ対向する位置に設けられている。
エア噴出部45はエアの噴出口を上方に向けており、本体部21の下方延出部23内に設けられた制御バルブ47(図2)と繋がっている。制御バルブ47は、テープフィーダ1がフィーダベース5Fに装着された状態では、搭載装置本体部3内に設けられた前述のエア供給部3Bと繋がっている。このためフィーダ制御部36は、制御バルブ47を制御することで(図5)、エア供給部3Bから供給されるエアを、エア噴出部45から噴出させることができる。
図2において、剥離部46は、駆動ローラ46aと、駆動ローラ46aの下流側に位置する従動ローラ46bから構成されている(図7(a),(b),(c)も参照)。駆動ローラ46aと従動ローラ46bは接触している。このため、駆動ローラ46aが図2における反時計回りに回転すると、従動ローラ46bも駆動ローラ46aとは反対の方向(図2における時計回り方向)に回転する。駆動ローラ46aは、搬送スプロケット駆動部43からの動力を伝達する伝達ギア機構(図示省略)によって駆動される。このため剥離部46(駆動ローラ46aと従動ローラ46b)は、キャリアテープ搬送部41と同じタイミングで動作する。
キャリアテープ搬送部41が搬送するキャリアテープCTの先端STから延びる前述のカバーテープTTの先導部SD(図3)が、導入スプロケット42Aと位置決めスプロケット42Bの間の領域に達したら、フィーダ制御部36は、制御バルブ47を作動させる。これによりエア噴出部45はエア45Aを噴出し(図7(a))、カバーテープTTの先導部SDはエア45Aによって上方に吹き上げられる。そして、相反回転している駆動ローラ46aと従動ローラ46bによって挟まれて、捕捉される。駆動ローラ46aと従動ローラ46bによって挟まれたカバーテープTTは、駆動ローラ46aと従動ローラ46bの相反回転によってキャリアテープCTの下流側への進行に従って引き上げられ(図7(b)→図7(c))、本体部21の後部に設けられたカバーテープ収納空間21S(図2)内に送られて収容される。
露出部44によってカバーテープTTが剥離されたキャリアテープCTは、キャリアテープ搬送部41によってさらに搬送路27内を下流側に向けて搬送される。そして、キャリアテープ搬送部41は、キャリアテープCTにおける最初の部品収納ポケットPKが部品取出し位置1Tに位置したら、キャリアテープCTの搬送を停止する。その後、フィーダ制御部36は、搭載装置制御部3Aからの指令に応じてキャリアテープ搬送部41を駆動し、キャリアテープCTを部品収納ポケットPKの1ピッチ分だけ送る間欠搬送(ピッチ搬送)を行って後続の部品収納ポケットPKを部品取出し位置1Tに順次位置決めする。
ローディング部31によって送り出されたキャリアテープCTがキャリアテープ搬送部41に受け渡されると、前述したように、ローディング部31の可動片33Hが上方に移動されて、テープ挿入口27A内のキャリアテープCTがテープ移動領域27Uに移動(落下)される(図4(a)→図4(b))。このように、それまでテープ挿入口27A内にあったキャリアテープCTがテープ移動領域27Uに移動してテープ挿入口27Aが空いた状態になると、搬送路27内においてキャリアテープCTが搬送されている状態であっても、テープ挿入口27Aに、補充用のキャリアテープCTを新たに挿入することが可能となる。
図2において、本体部21内には、搬送路27に沿った位置に、第1の位置P1と第2の位置P2が設定されている。実施の形態1では、第1の位置P1は、ローディング部31がキャリアテープCTの送り出しを開始した後にそのキャリアテープCTの先端STが通過する位置に設定されており、第2の位置P2は、受渡し位置PUよりも上流側であって、第1の位置P1よりも下流側の位置に設定されている。
図2において、本体部21内には、第1の位置P1におけるキャリアテープCTの有無を検出する第1検出部51と、第2の位置P2におけるキャリアテープCTの有無を検出する第2検出部52が設けられている。第1検出部51と第2検出部52はそれぞれ、ローディング部31によって送り出されたキャリアテープCTの先端STを検出し、キャリアテープ搬送部41によって搬送されるキャリアテープCTの後端KT(図8)を検出する。
詳細には、第1検出部51は、ローディング部31によって送り出されたキャリアテープCTの先端STが第1の位置P1を通過した状態を検出してその検出情報をフィーダ制御部36に出力し、キャリアテープ搬送部41によって搬送されるキャリアテープCTの後端KTが第1の位置P1を通過した状態を検出してその検出情報をフィーダ制御部36に出力する(図5)。第2検出部52は、ローディング部31によって送り出されたキャリアテープCTの先端STが第2の位置P2を通過した状態を検出してその検出情報をフィーダ制御部36に出力し、キャリアテープ搬送部41によって搬送されるキャリアテープCTの後端KTが第2の位置P2を通過した状態を検出してその検出情報をフィーダ制御部36に出力する(図5)。
図2に示すように、ストッパ設置位置PSには第3検出部53が設けられている。第3検出部53は、キャリアテープCTの先端STがストッパ34に当接した状態を検出し、その検出情報をフィーダ制御部36に出力する(図5)。
図5において、フィーダ制御部36は、テープ搬送制御部61、タイマ62、駆動時間算出部63、診断部64および記憶部65を備えている。テープ搬送制御部61は、第1検出部51と第2検出部52によって検出されるキャリアテープCTの情報に基づいてローディング部31とキャリアテープ搬送部41を制御することにより、キャリアテープCTのローディング動作制御と搬送動作制御を行う。
タイマ62は、ローディング部31によって送り出されたキャリアテープCTの先端STが、第1の位置P1と第2の位置P2の間の区間(区間距離は「第1の区間距離S1」であるとする。図8)を移動するのに要した時間、すなわち、ローディング部31によって送り出されたキャリアテープCTの先端STが、搬送路27に沿った第1の位置P1と第2の位置P2の間の区間を通過するに要した時間(ローディング時間)を、「第1ローディング時間DT1」として計測する。詳細には、タイマ62は、ローディング部31によって送り出されたキャリアテープCTの先端STが第1の位置P1を通過してこれが第1検出部51によって検出されたときから、キャリアテープCTの先端STが第2の位置P2を通過してこれが第2検出部52によって検出されたときまでの経過時間を「第1ローディング時間DT1」として計測する。
タイマ62はまた、キャリアテープ搬送部41によって搬送(後述するキャリアテープCTの強制排出時における連続搬送)されるキャリアテープCTの後端KTが、第1の位置P1と第2の位置P2の間の区間を通過するのに要した時間(通過時間)を、「テープ搬送時間ET」として計測する。詳細には、タイマ62は、キャリアテープ搬送部41によって搬送されるキャリアテープCTの後端KTが第1の位置P1を通過してこれが第1検出部51によって検出されたときから、キャリアテープCTの後端KTが第2の位置P2を通過してこれが検出されたときまでの経過時間を「テープ搬送時間ET」として計測する。
図5に示すように、第1検出部51、第2検出部52およびタイマ62は時間計測部70を構成している。時間計測部70は、上記のローディング時間(第1ローディング時間DT1」)と通過時間(テープ搬送時間ET)を計測する。
時間計測部70で計測されたローディング時間(第1ローディング時間DT1)のでデータは、ローディング時間データ66として記憶部65に記憶される(図5)。ローディング時間はローディング部31によって新たなキャリアテープCTがローディングされるたびに時間計測部70で計測され、得られたローディング時間データ66は記憶部65に逐次記憶されていく。
また、時間計測部70で計測された通過時間(テープ搬送時間ET)のデータは、通過時間データ67として記憶部65に記憶される(図5)。通過時間はキャリアテープ搬送部41によって新たなキャリアテープCTが搬送されるたびに時間計測部70で計測され、得られた通過時間データ67は記憶部65に逐次記憶されていく。
駆動時間算出部63は、ローディング部31によって送り出されたキャリアテープCTの先端STが第2の位置P2から受渡し位置PUまでの区間(区間距離は「第2の区間距離S2」であるとする。図8)を移動するのに要する時間、すなわち、第2の位置P2に到達したキャリアテープCTの先端STを受渡し位置PUへ移動させるのに必要なローディング部31の(詳細にはローディング部駆動部35を構成するローディングスプロケット駆動モータの)駆動時間を、「第2ローディング時間DT2」として算出する。具体的には、駆動時間算出部63は、第2ローディング時間DT2を、既知の距離である第1の区間距離S1と、同じく既知の距離である第2の区間距離S2と、タイマ62で計測された第1の区間距離S1におけるキャリアテープCTの先端STの移動時間である第1ローディング時間DT1との間の関係式(DT1:DT2=S1:S2)から得られる式
DT2=DT1×S2/S1 ・・・ (A)
に基づいて算出する。
このように実施の形態1において、駆動時間算出部63(すなわちフィーダ制御部36)は、ローディング部31の駆動時間である第2ローディング時間DT2を、第1の位置P1と第2の位置P2との間の距離(第1の区間距離S1)、第2の位置P2と受渡し位置PUとの間の距離(第2の区間距離S2)および時間計測部70で計測された第1ローディング時間DT1との間の関係から算出するようになっている。
診断部64は、記憶部65に記憶された通過時間データ67とローディング時間データ66に基づいて、テープフィーダ1におけるキャリアテープ搬送部41とローディング部31の状態を検査(診断)する(詳細は後述)。診断部64によって診断されたキャリアテープ搬送部41の状態の診断結果とローディング部31の状態の診断結果は、診断データ68として記憶部65に記憶される(図5)。
キャリアテープCTが搬送路27内で搬送されておらず、またテープ挿入口27Aにも挿入されていない状態では、第1検出部51と第2検出部52はともにキャリアテープCTを検出しておらず、第3検出部53はキャリアテープCTがストッパ34に当接した状態を検出していない。このような状態において、作業者によってテープ挿入口27AにキャリアテープCTが挿入され(図9(a))、第3検出部53によってキャリアテープCTがストッパ34に当接した状態が検出されると、フィーダ制御部36はローディング部31を作動(詳細にはローディングスプロケット32を連続回転)させて、テープ挿入口27Aに挿入されたキャリアテープCTを搬送路27内に送り出すローディング動作を開始する。
ローディング部31がローディング動作を開始すると、キャリアテープCTの先端STは先ず第1の位置P1に到達し(図9(b))、次いで第2の位置P2に到達する(図10(a))。この間、第1検出部51は、キャリアテープCTの先端STが第1の位置P1に到達した状態を検出し、第2検出部52は、キャリアテープCTの先端STが第2の位置P2に到達した状態を検出する。そして、時間計測部70は、ローディング部31によって送り出されたキャリアテープCTの先端STが、搬送路27に沿った第1の位置P1から第2の位置P2まで移動するのに要した時間を第1ローディング時間DT1として計測する。
フィーダ制御部36は、キャリアテープCTの先端STが第2の位置P2に到達したことが第2検出部52によって検出されたら、予め定めた時間(「初期時間」と称する)を、これから算出されることになる第2ローディング時間DT2の仮の値として設定し、その設定した初期時間が経過するまで、キャリアテープCTの送り出し動作を引き続き行う。一方、フィーダ制御部36は、設定した初期時間でキャリアテープCTの送り出しを継続しつつ、計測された第1ローディング時間DT1を前述の式(A)に適用して第2ローディング時間DT2を算出し、第2ローディング時間DT2が算出されたら、その算出した第2ローディング時間DT2を、設定されている初期時間と置き換えたうえで、キャリアテープCTの送り出し動作を引き続き行う。そして、キャリアテープCTの先端STが第2の位置P2を通過した後の経過時間が、算出した第2ローディング時間DT2に達した時点で、ローディング部31の駆動を停止させる。これによりキャリアテープCTの先端STは受渡し位置PUに到達し、キャリアテープCTの先端STは導入スプロケット42Aに受け渡された状態となる(図10(b)および図6)。
このように実施の形態1におけるテープフィーダ1は、ローディング部31によって送り出されたキャリアテープCTの先端STが、搬送路27に沿った第1の位置P1から受渡し位置PUよりも上流側に位置する第2の位置P2まで移動するのに要した時間を第1ローディング時間DT1として計測する時間計測部70を備えており、制御部としてのフィーダ制御部36は、時間計測部70で計測された第1ローディング時間DT1に基づいて、キャリアテープCTの先端STを第2の位置P2から受渡し位置PUに到達させるのに必要なローディング部31の駆動時間を第2ローディング時間DT2として設定するようになっている。そして、キャリアテープCTの先端が第2の位置P2に到達した後、設定した第2ローディング時間DT2が経過するまでローディング部31を駆動するようになっている。
なお、上記の初期時間の値は任意に定めることができるが、次回に行われるキャリアテープCTのローディングでは、前回のキャリアテープCTのローディングの際に算出して得られた第2ローディング時間DT2の値を初期時間として設定することが好ましい。
前述したように、フィーダ制御部36は、キャリアテープCTの先端STが受渡し位置PUに到達したら、キャリアテープ搬送部41を駆動させて3つの搬送スプロケット42を回転させる。そして、キャリアテープCTにおける最初の部品収納ポケットPKが部品取出し位置1Tに位置したら、キャリアテープ搬送部41を停止させる(図10(b)→図11(a))。
上記のようにしてキャリアテープ搬送部41によって搬送路27内を搬送されるキャリアテープCTは、導入スプロケット42Aから位置決めスプロケット42Bに受け渡される途中において、露出部44によって、カバーテープTTが剥離される(図7(a)→図7(b)→図7(c))。これによりキャリアテープCTに収納された部品BHは部品取出し位置1Tに到達した時点で露出状態となる。
フィーダ制御部36は、搬送スプロケット42によるキャリアテープCTの搬送を開始したら、テープ支持部33の可動片33Hを上方に移動させて、キャリアテープCTをテープ挿入口27Aからテープ移動領域27Uに移動させる(図4(a)→図4(b)、図11(a)→図11(b))。これにより作業者は、補充用の新たなキャリアテープCTをテープ挿入口27Aに挿入できるようになり、その後続キャリアテープCT2の先端STがストッパ34に当接するまで押し込んで、補充用のキャリアテープCTを待機状態にすることができる(図12(a)))。このように補充用のキャリアテープCTがテープ挿入口27Aに挿入されて待機状態になると、その時点でキャリアテープ搬送部41によって搬送されているキャリアテープCTは先行キャリアテープCT1となり、テープ挿入口27Aに挿入された補充用のキャリアテープCTは後続キャリアテープCT2となる。
このように実施の形態1において、ローディング部31は、キャリアテープ搬送部41によって搬送されているキャリアテープCT(「先行キャリアテープCT1」と称する)と、その後に使用される補充用のキャリアテープCT(「後続キャリアテープCT2」と称する)を同時に保持することができるようになっている。
搭載装置本体部3による部品搭載作業が行われている間、作業ヘッド13が同一のテープフィーダ1の部品取出し位置1Tからの部品BHの取り出しを所定回数連続して失敗をした場合には、搭載装置制御部3Aは、テープフィーダ1に部品切れが発生したと判断する。そして、そのテープフィーダ1にテープ切替指令を送信する。テープ切替指令を受けたテープフィーダ1のフィーダ制御部36は、キャリアテープ搬送部41を駆動させて搬送路27内のキャリアテープCTを強制的に排出する(図12(b)→図13(a))。この部品切れとなったキャリアテープCTの強制排出時には、前述したように、時間計測部70により、キャリアテープCTの後端KTが所定の区間を通過するのに要する時間(通過時間)、すなわちテープ搬送時間ETが計測される。
このように実施の形態1において、キャリアテープ搬送部41は、キャリアテープCTを一定間隔でピッチ搬送することにより部品取出し位置1Tに部品BHを位置させ、部品切れになった場合にはそのキャリアテープCTを連続搬送して下流に排出するようになっている。そして時間計測部70は、キャリアテープCTの連続搬送が行われているときに通過時間(テープ搬送時間ET)を計測するようになっている。
フィーダ制御部36は、キャリアテープCTを強制排出した後、第3検出部53からの検出情報に基づいて、テープ挿入口27Aに後続キャリアテープCT2が挿入されていると判断した場合には(図13(a))、ストッパ34を上方に移動させて、ローディングスプロケット32を回転(連続回転)させる。これにより後続キャリアテープCT2はローディング部31によって送り出され、キャリアテープCTの先端STは第1の位置P1と第2の位置P2を通過して、受渡し位置PUに到達してロードされた状態となる。この状態は前述の図10(b)の状態と同じである。その後、フィーダ制御部36はキャリアテープ搬送部41を駆動させてキャリアテープCTにおける最初の部品収納ポケットPKを部品取出し位置1Tに位置させる頭出しを実行する(図13(b))。
上述したように、実施の形態1におけるテープフィーダ1では、ローディング部31が、テープ挿入口27Aに挿入されたキャリアテープCTを搬送路27内に送り出すことでそのキャリアテープCTをロードし、その間、フィーダ制御部36の時間計測部70が、キャリアテープCTの先端STが第1の位置P1から第2の位置P2まで移動するのに要した時間(ローディング時間)を第1ローディング時間DT1として計測するようになっている。そして、計測した第1ローディング時間DT1に基づいて、キャリアテープCTの先端STを第2の位置P2から受渡し位置PUに到達させるのに必要なローディング部31の駆動時間を求めてこれを第2ローディング時間DT2として設定し、キャリアテープCTの先端STが第2の位置P2に到達した後、設定した第2ローディング時間DT2が経過するまでローディング部31を駆動するようになっている。
実施の形態1におけるテープフィーダ1は、ローディング部31にローディングスプロケット32やローディングスプロケット駆動モータの回転量を検出する検出器(エンコーダ)を持たない安価な構成を採用しており、テープフィーダ1がもともと備えているセンサ類(ここでは第1検出部51、第2検出部52等)を用いてキャリアテープCTのローディング動作制御を行うようになっている。このため、安価な構成でキャリアテープCTのオートロードを確実に行うことができる。
また、新たにキャリアテープCTのローディングを行うたびに第2ローディング時間DT2を算出し、その算出した第2ローディング時間DT2を用いてキャリアテープCTのローディング制御を行うようになっているので、搬送路27の経時変化(例えばごみや埃の堆積)によって、キャリアテープCTが搬送路27から受ける負荷が変動(通常は増大)した場合であっても、キャリアテープCTを確実に受渡し位置PUに到達させることができる。
また、実施の形態1によれば、キャリアテープCTの先端STはちょうど受渡し位置PUに到達するので、キャリアテープCTの先端STが受渡し位置PUに届かずにキャリアテープCTのロードが失敗するようなことがない。また、送り量が過多であり過ぎることもないので、キャリアテープCTの先端STが導入スプロケット42Aによって堰き止められた状態で送られ続けたために、キャリアテープCTが損傷してしまうといった不都合も生じない。
実施の形態1では、駆動時間算出部63により前述の式(A)に基づいて算出された第2ローディング時間DT2に任意の微少な付加時間Tαを付加し、ローディング部31によって送り出されたキャリアテープCTの先端STが第2の位置P2に到達した後、DT2+Tαによって得られる時間、ローディング部31を駆動させるようにしてもよい。このようにキャリアテープCTの先端STが第2の位置P2に到達した後、第2ローディング時間DT2に加えてさらに付加時間Tαだけローディング部31を駆動させることで、第2ローディング時間DT2が仮に不足気味に算出された場合であっても、キャリアテープCTの先端STを確実に受渡し位置PUに到達させることが可能となる。
ここで、上記のように、第2ローディング時間DT2に付加時間Tαを付加した場合、キャリアテープCTの先端STは、本来よりも余分に下流側に送られることになる。そうすると、キャリアテープCTは、受渡し位置PUにおいて先端STが導入スプロケット係合ピン42Pに堰き止められたために、搬送路27内で撓むことになる。そこで実施の形態1では、搬送路27における受渡し位置PUのやや上流側(すなわち搬送路27におけるキャリアテープ搬送部41よりも上流側の位置)の部分に、キャリアテープCTの厚み方向の撓みを吸収可能なバッファ空間27Fが形成されているので、キャリアテープCTの撓みを吸収することが可能である。このためキャリアテープCTは付加時間Tαを付加した分、余分に下流側に送られたとしても折り曲がったりすることはなく、不都合は生じない。
ところで、前述したように、フィーダ制御部36は診断部64を備えており、この診断部64によって、キャリアテープ搬送部41とローディング部31の状態を診断できるようになっている。図14は、横軸にテープフィーダ1の直近のメンテナンスの終了時からの経過時間またはキャリアテープCTの搬送本数をとり、縦軸に対象時間をとった診断データ68のグラフである。ここで、「対象時間」とは、時間計測部70で計測された前述のキャリアテープCTの通過時間(テープ搬送時間ET)の平均値またはローディング時間(第1ローディング時間DT1)の平均値である。診断部64は、記憶部65に記憶された直近の複数のデータ(通過時間データ67またはローディング時間データ66)の平均値を「対象時間」として算出する。「対象時間」は通過時間データ67とローディング時間データ66別々に計算される。診断部64は、計算した対象時間を記憶部65の診断データ68として記憶する。
図14のグラフ中に示す閾値T0は、診断部64がローディング部31やキャリアテープ搬送部41の状態を診断するために使用する値である。ローディング部31やキャリアテープ搬送部41は経年変化で動作が遅くなると次第に対象時間が長くなる。このため、対象時間をモニタリングすることでメンテナンスすべきか否かを判断することが可能である。フィーダ制御部36の診断部64は、対象時間が閾値T0に到達したことを検知した場合には、ランプ26を点灯または点滅させて作業者に注意を促す。或いは、対象時間が閾値T0に到達した旨の情報を搭載装置制御部3Aに通知し、搭載装置制御部3Aから管理部KSを通じて作業者が携帯する携帯端末KDに所定の通知を行うことによって、作業者に注意を促す。
対象時間が閾値T0に到達した場合には、搬送路27にごみや埃等が堆積しており、搬送路27におけるキャリアテープCTの走行抵抗(キャリアテープCTが搬送路27から受ける摩擦抵抗)が増加していると考えられる。あるいは、キャリアテープ搬送部41やローディング部31の状態が悪化していると考えられる。このため、次回のメンテナンス対象に診断部64でメンテナンスが必要と判断されたテープフィーダ1を含めることで、稼働中にテープフィーダ1の異常が発生するのを防止することができる。メンテナンスでは、搬送路27の清掃、あるいはキャリアテープ搬送部41やローディング部31の清掃や給脂、ローディングスプロケット駆動モータや搬送スプロケット駆動モータの交換などの対応を取ることで不具合の発生を未然に防ぐことができる。
このように実施の形態1におけるテープフィーダ1では、キャリアテープ搬送部41によって搬送されるキャリアテープCTあるいはローディング部31によって送り出されるキャリアテープCTが搬送路27の所定の区間(第1の位置P1と第2の位置P2との間の区間)を通過するのに要した時間、すなわち通過時間やローディング時間を計測するようになっており、得られた時間を所定の閾値T0と比較すること等によって、キャリアテープ搬送部41やローディング部31の点検(診断)を行うことができるようになっている。このため実施の形態1におけるテープフィーダ1によれば、専用の診断装置を用いることなく、テープフィーダ1がもともと備えているセンサ類(ここでは第1検出部51、第2検出部52、第3検出部53)を用いてキャリアテープ搬送部41やローディング部31の状態を診断することができるので、テープフィーダ1、ひいては部品搭載装置2の製造コストを安価にすることができる。
(実施の形態2)
図15は、本発明の実施の形態2における部品供給装置としてのテープフィーダ1Aを示している。実施の形態2におけるテープフィーダ1Aが実施の形態1におけるテープフィーダ1と異なるところは、時間計測部70が、第1の位置P1が、実施の形態1のように、ローディング部31がキャリアテープCTの送り出しを開始した後にそのキャリアテープCTの先端STが通過する位置ではなく、ローディング部31がキャリアテープCTの送り出しを開始したときの位置、すなわちストッパ設置位置PSとなっている点である。このため実施の形態2では、時間計測部70は、ストッパ設置位置PSと第2の位置P2との間(区間距離は「第3の区間距離S3」であるとする。図15)の区間において、ローディング部31によってキャリアテープCTの先端STが移動されるのに要する時間(この場合においても、ローディング部31によって送り出されたキャリアテープCTの先端STが第1の位置P1から第2の位置P2まで移動するのに要した時間に相当)を、第1ローディング時間DT1を計測する。
上記のことから、実施の形態2において、駆動時間算出部63は、第2の位置P2に到達したキャリアテープCTの先端STを受渡し位置PUへ移動させるのに必要なローディング部31の駆動時間(第2ローディング時間DT2)を、既知の距離である第3の区間距離S3および第2の区間距離S2と、タイマ62で計測された第3の区間距離S3におけるキャリアテープCTの先端STの移動時間(第1ローディング時間DT1)との間の関係式(DT1:DT2=S3:S2)から得られる式
DT2=DT1×S2/S3 ・・・ (B)
に基づいて算出する。その他の構成や制御については、実施の形態1の場合と同様である。よって、実施の形態2においても、前述の実施の形態1の場合と同様の効果を得ることができる。
以上説明したように、実施の形態1,2における部品供給装置としてのテープフィーダ1,1Aは、キャリアテープ搬送部41によって搬送されるキャリアテープCTの後端KTが搬送路27の所定の区間(第1の位置P1と第2の位置P2との間)を通過するのに要した通過時間(テープ搬送時間ET)を計測し、得られた通過時間に基づいてキャリアテープ搬送部41の診断を行うようになっている。またテープフィーダ1,1Aは、ローディング部31によって送り出されたキャリアテープCTの先端STが搬送路27の所定の区間(第1の位置P1と第2の位置P2との間)を移動するのに要したローディング時間(第1ローディング時間DT1)を計測し、得られたローディング時間に基づいてローディング部31の診断を行うようになっている。このため実施の形態1,2におけるテープフィーダ1,1Aによれば、キャリアテープ搬送部41とローディング部31の状態を診断することができる。なお、実施の形態1,2の部品供給装置は、専用の診断装置の使用を排除するものではない。すなわち、対象時間が閾値T0に到達してメンテナンス対象と診断されたテープフィーダ1,1Aを専用の診断装置による診断の対象にすることで、診断作業の効率化とメンテナンスの実施タイミングの最適化を図ることができる。
これまで本発明の実施の形態1,2について説明してきたが、本発明は上述したものに限定されず、種々の変形等が可能である。例えば、上述の実施の形態1,2では、ローディング部31は、ひとつのスプロケット(ローディングスプロケット32)を駆動モータ(ローディングスプロケット駆動モータ)によって回転させる構成となっていたが、ローディング部31は、テープ挿入口27Aに挿入されたキャリアテープCTを送り出すことができるのであれば、このような構成に限定されない。また、キャリアテープ搬送部41は、3つのスプロケット(3つn搬送スプロケット42)を駆動モータ(搬送スプロケット駆動モータ)によって回転させる構成となっていたが、キャリアテープ搬送部41は、搬送路27内のキャリアテープCTを部品取出し位置1Tに向けて搬送することができるのであれば、実施の形態1,2に示された構成に限定されない。
自己の状態を診断することができる部品供給装置を提供する。
1,1A テープフィーダ(部品供給装置)
1T 部品取出し位置
2 部品搭載装置
3 搭載装置本体部
27 搬送路
27A テープ挿入口
31 ローディング部
32 ローディングスプロケット
33 テープ支持部
34 ストッパ
36 フィーダ制御部
41 キャリアテープ搬送部
42 搬送スプロケット
42A 導入スプロケット
42B 位置決めスプロケット
42C 排出スプロケット
51 第1検出部
52 第2検出部
53 第3検出部
63 駆動時間算出部
64 診断部
65 記憶部
70 時間計測部
P1 第1の位置
P2 第2の位置
PS ストッパ設置位置
PU 受渡し位置
CT キャリアテープ
ST 先端
KT 後端
CT1 先行キャリアテープ
CT2 後続キャリアテープ
TT カバーテープ
L 長さ
S1 第1の区間距離
S2 第2の区間距離
S3 第3の区間距離
DT1 第1ローディング時間
DT2 第2ローディング時間
ET テープ搬送時間
BH 部品

Claims (13)

  1. キャリアテープに一定間隔をあけて収納された部品を供給する部品供給装置であって、
    キャリアテープを部品取出し位置に案内する搬送路と、
    前記搬送路内のキャリアテープを前記部品取出し位置に向けて搬送するキャリアテープ搬送部と、
    前記キャリアテープ搬送部によって搬送されるキャリアテープが前記搬送路の所定の区間を通過するのに要した通過時間を計測する時間計測部と、
    を備えた部品供給装置。
  2. 前記時間計測部は、キャリアテープの後端を検出して前記通過時間を計測する、請求項1に記載の部品供給装置。
  3. 前記時間計測部は、前記搬送路に沿った第1の位置でキャリアテープの後端を検出する第1検出部と、前記第1の位置よりも下流の前記搬送路上の第2の位置でキャリアテープの後端を検出する第2検出部を含み、前記第1検出部でキャリアテープの後端が検出されてから前記第2検出部でキャリアテープの後端が検出されるまでに要した時間を前記通過時間として計測する、請求項2に記載の部品供給装置。
  4. 前記キャリアテープ搬送部は、キャリアテープを前記一定間隔でピッチ搬送することにより前記部品取出し位置に部品を位置させ、部品切れになった場合にはそのキャリアテープを連続搬送して下流に排出するようになっており、前記時間計測部は、キャリアテープの連続搬送が行われているときに前記通過時間を計測する、請求項3に記載の部品供給装置。
  5. 前記時間計測部が計測した複数の前記通過時間のデータを記憶する記憶部を備えた、請求項1に記載の部品供給装置。
  6. 前記記憶部に記憶された前記複数の通過時間のデータに基づいて前記キャリアテープ搬送部を診断する診断部を備えた、請求項5に記載の部品供給装置。
  7. キャリアテープに一定間隔をあけて収納された部品を供給する部品供給装置であって、
    キャリアテープを部品取出し位置に案内する搬送路と、
    前記搬送路の端部のテープ挿入口に挿入されたキャリアテープを前記搬送路内に送り出すローディング部と、
    前記ローディング部によって送り出された前記搬送路内のキャリアテープを受渡し位置において受け取り、前記部品取出し位置に向けて搬送するキャリアテープ搬送部と、
    前記ローディング部によって送り出されたキャリアテープが前記搬送路の所定の区間を通過するのに要したローディング時間を計測する時間計測部と、
    を備えた部品供給装置。
  8. 前記時間計測部は、キャリアテープの先端を検出して前記ローディング時間を計測する、請求項7に記載の部品供給装置。
  9. 前記時間計測部は、前記搬送路に沿った第1の位置でキャリアテープの先端を検出する第1検出部と、前記第1の位置よりも下流の前記搬送路上の第2の位置でキャリアテープの先端を検出する第2検出部を含み、前記第1検出部によりキャリアテープの先端が検出されてから前記第2検出部で前記先端が検出されるまでに要した時間を前記ローディング時間として計測する、請求項8に記載の部品供給装置。
  10. 前記第1の位置は、前記ローディング部がキャリアテープの送り出しを開始した後にそのキャリアテープの先端が通過する位置である、請求項9に記載の部品供給装置。
  11. 前記第1の位置は、前記ローディング部がキャリアテープの送り出しを開始する前の待機状態におけるキャリアテープの先端が位置する位置である、請求項9に記載の部品供給装置。
  12. 前記時間計測部が計測した複数の前記ローディング時間のデータを記憶する記憶部を備えた、請求項9または11に記載の部品供給装置。
  13. 前記記憶部に記憶された前記複数のローディング時間のデータに基づいて前記ローディング部を診断する診断部を備えた、請求項12に記載の部品供給装置。
JP2023004256A 2023-01-16 部品供給装置 Pending JP2024100328A (ja)

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