JP2024073105A - 建物架構 - Google Patents

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悠剛 松葉
Yugo Matsuba
裕和 野澤
Hirokazu Nozawa
一高 小島
Kazutaka Kojima
典士 玉村
Fumihito Tamamura
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Takenaka Komuten Co Ltd
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Abstract

【課題】施工上の手間を抑えながら建物内部の上方側の周壁際に歩廊を設けることができる建物架構を提供する。【解決手段】建物内部の上方側Z1の柱際で複数の柱2の並び方向に延在する歩廊3と、柱2に支持されて平面視で歩廊延在方向Xに直交する歩廊幅方向Yに延在する梁4と、柱2の上方側Z1の部分と梁4の柱側Y1の部分とに亘る方杖5とを設け、歩廊3を、方杖5に荷重が支持される状態で設ける。【選択図】図2

Description

本発明は、建物内部の上方側の柱際に歩廊を備えた建物架構に関する。
特許文献1には、建物内部の上方側の壁際に歩廊(キャットウォーク414)が設けられている建物が示されている。このような建物には、柱と、柱に支持されて平面視で歩廊延在方向に直交する歩廊幅方向に延在する梁とを備えた建物架構が備えられており、柱から跳ね出す歩廊支持用の跳ね出しスラブや跳ね出し梁を設け、跳ね出しスラブや跳ね出し梁で歩廊を支持するように構成されている。
特開2012-028967号公報
しかし、上述のように歩廊を支持するために跳ね出しスラブや跳ね出し梁を設けることで、特に前者の場合では上空で型枠工事をする必要がある等、施工上の手間が大きくなっていた。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、施工上の手間を抑えながら建物内部の上方側の周壁際に歩廊を設けることができる建物架構を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、建物内部の上方側の柱際で複数の前記柱の並び方向に延在する歩廊と、前記柱に支持されて平面視で歩廊延在方向に直交する歩廊幅方向に延在する梁と、前記柱の上方側の部分と前記梁の柱側の部分とに亘る方杖とが設けられ、
前記歩廊は、前記方杖に荷重が支持される状態で設けられている点にある。
本構成によれば、柱の上部側の部分と梁の柱側の部分とに亘って方杖を設けることで梁の断面を削減することができながら、その方杖に歩廊の荷重を支持させることで方杖を歩廊の支持材として利用することができるため、歩廊を支持するために柱から跳ね出す跳ね出しスラブや鉄骨跳ね出し梁を設ける必要がなくなり、施工上の手間を軽減させることができる。
本発明の第2特徴構成は、前記方杖の長さ方向の中間部から前記歩廊幅方向の柱側に片持ち状に延びる片持ち梁を備え、
前記歩廊が、前記片持ち梁に支持されている点にある。
本構成によれば、歩廊を支持する梁を片持ち梁とすることで、片持ち梁の柱側の端部を柱に接合する必要がないため、施工上の手間を更に軽減させることができる。
建物上部の建物架構を示す縦断側面図 建物上部の建物架構の一部を示す縦断側面図 図2のA-A断面図 歩廊の支持構造を示す側面図
本発明に係る建物架構の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、建物上部の建物架構1を示す縦断側面図であり、この図1に示すように、建物架構1は、大空間を有する体育館等の建物に好適に用いられるものである。図1から図3に示すように、建物架構1は、建物内部の上方側Z1の柱際で複数の柱2の並び方向に延在する歩廊3と、柱2に支持されて平面視で歩廊延在方向Xに直交する歩廊幅方向Yに延在する梁4と、柱2の上方側Z1の部分と梁4の柱側の部分とに亘る方杖5とが設けられている。尚、図2は、建物上部の建物架構1の一部を示す縦断側面であり、図3は、図2のA-Aでの断面図である。また、落下防止用の手摺18については図1にのみ図示し、図2から4では図示を省略している。
本実施形態では、柱2は、建物の外周部に設けられている外周柱であり、建物架構1は、歩廊延在方向Xに並ぶ複数の柱2(外周柱)と、歩廊延在方向Xに延在する外周梁8とを備えて構成されている。図3に示すように、建物架構1内に壁9が構築されており、上述のように柱際に設けられている歩廊3は、壁際に設けられているとも言える。尚、柱2、外周梁8、及び壁9は鉄筋コンクリート造である。
図1及び図2に示すように、柱2は、上述のように主に鉄筋コンクリート造であるものの上方側Z1の端部は鉄骨造となっており、柱2における鉄筋コンクリート造の主要部分2Aと鉄骨造の上端部分2Bとがアンカーボルトによって接合されている。そして、歩廊延在方向Xに並ぶ柱2の上端部分2Bの間に、太陽光を取り入れるための窓(図示せず)が設けられている。
梁4は、屋根梁(天井梁)であり、建物における歩廊幅方向Yの一方側の端部に構築されている柱2(図1における左側の柱2であり、図2に示されている柱2)と建物における歩廊幅方向Yの他方側の端部に構築されている柱2(図1における右側の柱2であり、図2には示されていない柱2)とに亘って架設されている。図2に示すように、梁4は、H形鋼にて構成されており、2の上端部分2Bに梁4の外部側Y1の端部が溶接等によって接合されている。
以下、方杖5及び歩廊3について説明を加えるが、歩廊幅方向Yにおける歩廊3に対して柱2が存在する側を外部側Y1(柱側と同じ側)と称し、その反対側を内部側Y2と称して説明する。また、歩廊延在方向Xは、柱2の並び方向と同じ方向としている。
方杖5は、梁側端部5A(上方側Z1の端部であって内部側Y2の端部)が梁4の下面に接合されており、柱側端部5B(下方側Z2の端部であって外部側Y1の端部)が柱2の内部側Y2の面に接合されており、外部側Y1ほど下方側Z2に位置する傾斜姿勢で設けられている。
具体的には、梁4の下面に梁側プレート11が溶接により接合され、柱2の外部側Y1の面には柱側プレート12がアンカーボルトにより接合されている。そして、方杖5は、H形鋼にて構成されており、方杖5の梁側端部5Aが梁側プレート11にボルト接合されることにより、方杖5の梁側端部5Aが梁4の下面に接合され、方杖5の柱側端部5Bが柱側プレート12にボルト接合されることにより、方杖5の柱側端部5Bが柱2の内面側の面に接合されている。
図2及び図4に示すように、歩廊3は、方杖5に荷重が支持される状態で設けられている。
説明を加えると、方杖5には、歩廊3を支持するための支持構造部14が接合されており、歩廊3は、固定具(図示せず)によって外部側梁材16及び内部側梁材17に固定されている。このように、歩廊3は、方杖5に接合された支持構造部14に固定することで、方杖5に荷重が支持される状態で設けられている。
図3及び図4に示すように、支持構造部14は、歩廊幅方向Yに延びる片持ち梁15と、歩廊延在方向Xに延びる外部側梁材16及び内部側梁材17と、を備えて梁組が構築されている。片持ち梁15は、H形鋼にて構成され、外部側梁材16は、溝形鋼にて構成され、内部側梁材17は、山形鋼にて構成されている。
図2及び図4に示すように、片持ち梁15は、方杖5の長さ方向の中間部から歩廊幅方向Yの外部側Y1に片持ち状に延びる状態で備えられている。つまり、片持ち梁15は、歩廊幅方向Yに延びる姿勢で柱2と方杖5との間に位置して内部側Y2の端部が方杖5に接合されており、方杖5と柱2とのうちの方杖5のみに接合されている。そして、図2に示すように、片持ち梁15は、方杖5の下端から1/4の箇所に接合されている。
図3に示すように、外部側梁材16は、歩廊延在方向Xの両端部が一対の片持ち梁15の歩廊幅方向Yの外部側端部に接合されることで、歩廊延在方向Xに並ぶ一対の片持ち梁15に亘って架設されている。また、内部側梁材17は、歩廊延在方向Xの両端部が片持ち梁15の歩廊幅方向Yの内部側端部に接合されることで、歩廊延在方向Xに並ぶ一対の片持ち梁15に亘って架設されている。このように片持ち梁15と外部側梁材16と内部側梁材17とを接合することで、梯子状の支持構造部14が構成されている。
方杖5と片持ち梁15とは何れもH形鋼で構成されており、このように方杖5と片持ち梁15との双方を鋼材で構成することで地組が可能となっている。
また、片持ち梁15は、方杖5から片持ち状に延びる状態で備えられており、片持ち梁15に支持されている歩廊3と柱2及び壁9との間に隙間が形成されているが、柱2及び壁9の内部側Y2に、内壁面を構築する壁材(例えば乾式壁)が設置されることで、歩廊3と柱2及び壁9との間に形成されている隙間が減少又は閉じられるようになっている。
また、支持構造部14における内部側Y2の端部には、落下防止用の手摺18(図1参照)が立設されている。
歩廊3は、有孔鋼板等の鋼板材19を歩廊延在方向Xに並べて構成されており、外部側梁材16及び内部側梁材17に支持されている。
鋼板材19の夫々は、支持構造部14に載置させた状態で固定具(図示せず)を用いて外部側梁材16及び内部側梁材17に固定されており、歩廊3は、片持ち梁15に接合されている外部側梁材16及び内部側梁材17に載置されていることによって外部側梁材16及び内部側梁材17を介する状態で間接的に、片持ち梁15に支持されている。
上述のように、建物内部の上方側Z1の柱際で歩廊延在方向Xに延在する歩廊3と、柱2に支持されて平面視で歩廊幅方向Yに延在する梁4と、柱2の上方側Z1の部分と梁4の外部側Y1の部分とに亘る方杖5とが設けられ、歩廊3が、方杖5に荷重が支持される状態で設けられている。このように方杖5を設けることで梁4の断面を削減することができながら、その方杖5に歩廊3の荷重を支持させることで方杖5を歩廊3の支持材として利用することができるため、歩廊3を支持するために柱2から跳ね出す跳ね出しスラブや鉄骨跳ね出し梁を設ける必要がなくなり、施工上の手間を軽減させることができる。
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態では、歩廊3を、方杖5と柱2とのうちの方杖5のみに接合された片持ち梁15に支持させる構成として、歩廊3の荷重が方杖5のみに支持される例を説明した。しかし、歩廊3を、方杖5と柱2との双方に接合された両持ち梁に支持させる構成として、歩廊3の荷重が方杖5と柱2との双方に支持されるようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、柱2を外周柱として、歩廊3を外周柱際(壁際)に設ける例を説明した。しかし、柱2を、建物内部における歩廊幅方向Yの中間部に位置する間柱として、歩廊3を間柱際に設けてもよい。
1 建物架構
2 柱
3 歩廊
4 梁
5 方杖
15 片持ち梁
X 歩廊延在方向(柱の並び方向)
Y 歩廊幅方向
Y1 外部側(柱側)
Z1 上方側

Claims (2)

  1. 建物内部の上方側の柱際で複数の前記柱の並び方向に延在する歩廊と、前記柱に支持されて平面視で歩廊延在方向に直交する歩廊幅方向に延在する梁と、前記柱の上方側の部分と前記梁の柱側の部分とに亘る方杖とが設けられ、
    前記歩廊は、前記方杖に荷重が支持される状態で設けられている建物架構。
  2. 前記方杖の長さ方向の中間部から前記歩廊幅方向の柱側に片持ち状に延びる片持ち梁を備え、
    前記歩廊が、前記片持ち梁に支持されている請求項1に記載の建物架構。

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