JP2024073021A - 化粧皿および化粧料容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】異なる容量の化粧料を収容可能な化粧皿と該化粧皿を収容する化粧料容器を提供する。
【解決手段】表面側に化粧料を収容可能な表面側凹部が形成され、裏面側にも化粧料を収容可能な裏面側凹部が形成され、前記表面側凹部および前記裏面側凹部は、互いが干渉しない位置に、かつ収容量が異なるように形成され、上面として配置される前記表面側凹部または前記裏面側凹部のいずれか一方にのみ化粧料を収容される化粧皿と、前記化粧皿が収容される容器本体と、前記容器本体にスライド可能かつ着脱可能に係合して、前記容器本体を開閉する蓋と、を備え、前記蓋は、全開状態で、前記容器本体に収容された前記化粧皿の、底面として配置された前記表面側凹部の前記裏面側、または底面として配置された前記裏面側凹部の前記表面側の少なくとも一部を覆う化粧料容器を提供する。
【選択図】図2
【解決手段】表面側に化粧料を収容可能な表面側凹部が形成され、裏面側にも化粧料を収容可能な裏面側凹部が形成され、前記表面側凹部および前記裏面側凹部は、互いが干渉しない位置に、かつ収容量が異なるように形成され、上面として配置される前記表面側凹部または前記裏面側凹部のいずれか一方にのみ化粧料を収容される化粧皿と、前記化粧皿が収容される容器本体と、前記容器本体にスライド可能かつ着脱可能に係合して、前記容器本体を開閉する蓋と、を備え、前記蓋は、全開状態で、前記容器本体に収容された前記化粧皿の、底面として配置された前記表面側凹部の前記裏面側、または底面として配置された前記裏面側凹部の前記表面側の少なくとも一部を覆う化粧料容器を提供する。
【選択図】図2
Description
本発明は、化粧皿および化粧料容器に関し、特に、異なる容量の化粧料を収容可能な化粧皿と該化粧皿を収容する化粧料容器に関する。
例えば、アイシャドウ、リップ、フェイスカラーなどの化粧料容器の1個として、1個の化粧料容器に、複数の色の異なる化粧料を収容し、持ち運びが容易な大きさに形成された化粧料容器が多数用いられている(例えば特許文献1)。
このような複数の色の異なる化粧料を収容している化粧料容器においては、収容される化粧料のうち、使用者のお気に入りの色の化粧料ばかりが消費されることが多い。
しかし、化粧料容器に収容されるのは、大量に消費される色の化粧料ばかりではなく、少量でも使用者には必要な色の化粧料もあり、ベースとなる化粧皿の容量でも使い切るには多すぎることがある。そのような色の化粧料であっても、ベースとなる化粧皿の容量のものを使用するしかなかった。
本発明は、この問題を鑑みて、使用者がより自由に化粧料の容量を選択できる化粧皿、および化粧皿を収容する化粧料容器を提供する。
前記問題を解決するため、本開示のある態様においては、化粧皿を、表面側に化粧料を収容可能な表面側凹部が形成され、裏面側にも化粧料を収容可能な裏面側凹部が形成され、前記表面側凹部および前記裏面側凹部は、互いが干渉しない位置に、かつ収容量が異なるように形成され、前記表面側凹部または前記裏面側凹部のいずれか一方にのみ化粧料を収容されるように構成した。
この態様によれば、表面および裏面に形成された、容量の異なる凹部のいずれか一方を選択して化粧料を収容することができ、使用者は、好みの容量を選んで化粧料を収容することができる。より自由に化粧料の容量を選択できる。また、製造者も異なる容量の化粧皿を容量の数だけ用意する必要がなく、生産コストを抑制できる。
また、ある態様においては、体積を不均一に2分割する境界部を有し、前記境界部を境界とした一方の領域の前記表面側に前記表面側凹部が形成され、前記境界部を境とした他方の領域の前記裏面側に前記裏面側凹部が形成されるように構成した。
また、ある態様においては、両側面には、高さ方向の中央位置に、係合部が形成されており、前記表面を上面とした状態でも、前記裏面を上面とした状態でも、前記係合部は被係合部に水平方向に係合されるように構成した。
また、本開示のある態様においては、表面側に化粧料を収容可能な表面側凹部が形成され、裏面側にも化粧料を収容可能な裏面側凹部が形成され、前記表面側凹部および前記裏面側凹部は、互いが干渉しない位置に、かつ収容量が異なるように形成され、上面として配置される前記表面側凹部または前記裏面側凹部のいずれか一方にのみ化粧料を収容される化粧皿と、前記化粧皿が収容される容器本体と、前記容器本体にスライド可能かつ着脱可能に係合して、前記容器本体を開閉する蓋と、を備え、前記蓋は、全開状態で、前記容器本体に収容された前記化粧皿の、下方へ向けて配置された前記表面側凹部の前記裏面側、または下方へ向けて配置された前記裏面側凹部の前記表面側の少なくとも一部を覆う化粧料容器を提供する。
以上の説明から明らかなように、より自由に化粧料の容量が選択可能な化粧皿、および化粧皿を収容する化粧料容器を提供できる。
以下、本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら説明する。実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。また、以下の実施形態および変形例の説明において、同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
(実施形態)
図1は本発明の好適な実施形態に係るに係る化粧料容器1の斜視図である。図1(A)は、化粧料容器1が閉じた状態を示す。図1(B)は、化粧料容器1が開いた状態を示す。
図1は本発明の好適な実施形態に係るに係る化粧料容器1の斜視図である。図1(A)は、化粧料容器1が閉じた状態を示す。図1(B)は、化粧料容器1が開いた状態を示す。
化粧料容器1は、例えば、アイシャドウ、リップ、フェイスカラーなどの化粧料、および化粧料を塗布する塗布具を同時に収容できる化粧用容器である。図1に示すように、化粧料容器1は、凹部に化粧料を収容する複数の化粧皿(30,30,30´)と、化粧皿(30,30,30´)が着脱可能に配置された容器本体20と、容器本体20にスライド可能かつ着脱可能に取り付けられ、容器本体20を開閉する蓋10を備える。
容器本体20の上面前方領域は矩形に窪んだ塗布具収容部23が形成されており、ここに化粧料を塗布するチップ、筆、刷毛などの化粧料の塗布具が収容される。
化粧皿(30,30,30´)においては、化粧料の収容量の比較的大きな化粧皿30が二つ、化粧料の収容量の比較的小さな化粧皿30´が一つ、合計三つの化粧皿が用いられており、容器本体20の幅方向に一列に並んで収容されている。後述するが、化粧皿30はリバーシブル仕様となっており、化粧皿30と化粧皿30´は同一のもので状態のみが異なっている。このため、以下、特定の状態の化粧皿を指定する場合を除き、これらをまとめて化粧皿30と称する。
蓋10は、容器本体20の上面を覆うカバー部材であり、容器本体20の上面に配置され、容器本体20に対して前後方向にスライド可能に係合している。蓋10が前後方向にスライドすることで、化粧料容器1は開閉する。
図2は、化粧料容器1の分解上方斜視図である。主として化粧料容器1を構成する部品の表面側を示す。図3は、化粧料容器1の分解下方斜視図である。主として構成する部品裏面側を示す。図4(A)は化粧料容器1の平面図である。図4(B)は化粧料容器1の側面図である。図4(C)は図4(A)のIV(C)-IV(C)線で切断した断面図である。図4(D)は図4(A)のIV(D)-IV(D)線で切断した断面図である。
図2~図4に示すように、容器本体20は、それぞれ略平板で構成される、左右の容器側面51,51、容器前面52、容器底面54、前後に領域を仕切るように幅方向に伸びて設けられた中壁面53を備え、背面および上面は開放されている。
容器本体20は、左右の容器側面51,51、容器前面52、容器底面54、および中壁面53から構成される塗布具収容部23と、左右の容器側面51,51、中壁面53、容器底面54から構成される化粧料収容部56のふたつのスペースを有する。
塗布具収容部23は容器本体20の前方領域を構成し、前述したように、ここに化粧料を塗布する塗布具が収容される。
容器本体20の後方領域を構成する化粧料収容部56には、前後方向に伸びる仕切壁55,55が、化粧料収容部56を幅方向に等間隔に区画するように設けられている。本実施形態においては、二つの仕切壁55,55により、化粧料収容部56は幅方向に三等分に区画され、区画された三つのスペースに、それぞれ化粧皿30が収容される。
化粧料収容部56を形成する容器側面51,51および仕切壁55,55の内表面には、高さ方向中ほどに水平方向(前後方向)に伸びる化粧皿用係合溝25が形成されている。化粧皿30の左右の側面には、化粧皿用係合溝25に係合する化粧皿突出部31が形成されている。化粧皿30は、開放された化粧料収容部56の後方から、化粧料収容部56に差し込まれ、化粧皿用係合溝25に化粧皿突出部31を係合させて、前方にスライドすることで容器本体20に収容される。
蓋10は、蓋天井面18、蓋側面12,12および蓋背面19から構成される。蓋側面12,12の下縁部には、内側に向けて内フランジ部13が形成されている。内フランジ部13には、長手方向(前後方向)の前方寄りの位置に切り欠き14が設けられている。以下、切り欠き14で分割された内フランジ部13の前方部分を蓋係合突出部15と称する。蓋係合突出部15は切り欠かれた後方部分の内フランジ部13よりも内側への突出量が大きい。
容器本体20の容器側面51,51の外表面には、内フランジ部13が係合可能な蓋用係合溝21が長手方向(前後方向)の全長に亘って設けられている。蓋用係合溝21にも、上面まで貫通する切り欠き22が形成されている。蓋用係合溝21を構成する容器側面51の上方部分のうち、切り欠き22により分割された後方部分を、容器係合突出部24と称する。
蓋10を容器本体20に係合する場合、容器本体20の切り欠き22から、蓋係合突出部15を上方から挿通させる。このとき、内フランジ部13に設けられた切り欠き14に、容器本体20の容器係合突出部24も挿通するように設けられている。これにより内フランジ部13は蓋用係合溝21にスライド可能に係合し、蓋10が容器本体20に、着脱可能、かつスライド可能に係合する。
蓋用係合溝21の後端部にはストッパー27が設けられており、蓋10が蓋用係合溝21で後端部までスライドしても、蓋係合突出部15がストッパー27に当接するため、蓋10は容器本体20から脱落することがない。また、蓋10が容器本体20に取り付けられると、容器本体20に収容された化粧皿30も、蓋10の蓋背面19の内表面に化粧皿30の背面が当接するため、化粧皿30が容器本体20から脱落することもない。
蓋10を容器本体20から取り外す場合には、容器本体20の切り欠き22に蓋係合突出部15を合わせて、上方に引き上げて挿通させることで、蓋10を取り外すことができる。蓋10が容器本体20から取り外されると、化粧皿30も容器本体20に着脱が可能となる。
内フランジ部13の内表面には、蓋背面19近傍で、かつ蓋背面19からは離間した位置に、突起17が形成されている(図3参照)。使用者が蓋10を閉める場合には、相対的に容器本体20をこの突起17を乗り越えて動かさねばならず、突起17を乗り越える際のクリック感を持って蓋10が閉められる。
蓋10の蓋天井面18の前縁の中央には滑らかに窪んだ窪み11が形成されており、使用者は、窪み11に指をかけて蓋10を押して、蓋10を後方へスライドさせることで、化粧料容器1を開くことができる。
蓋背面19は容器本体20の容器底面54の背面に当接して閉じられる。蓋背面19の底面は容器底面54の底面とは、概ね面一に構成されている。このため、化粧料容器1が開かれて載置された状態では、蓋背面19の底面が載置面に着面して蓋10を支え、化粧料容器1が傾くこと、および蓋10の先端部に負荷がかかり蓋10を係止する蓋係合突出部15が破断することを防止している。
(化粧皿)
化粧皿30について、図5を用いて詳しく説明する。図5は化粧皿30を示す。図5(A)が化粧皿30の表面側を示す。図5(B)は図5(A)の状態から前後方向の軸を中心として180度回転させて、裏表をひっくり返した状態の化粧皿30であり、化粧皿30の裏面側を示す。図5(C)が化粧皿の断面図を示す。
化粧皿30について、図5を用いて詳しく説明する。図5は化粧皿30を示す。図5(A)が化粧皿30の表面側を示す。図5(B)は図5(A)の状態から前後方向の軸を中心として180度回転させて、裏表をひっくり返した状態の化粧皿30であり、化粧皿30の裏面側を示す。図5(C)が化粧皿の断面図を示す。
図5に示すように、化粧皿30は扁平な直方体の外形を有する。化粧皿突出部31が、化粧皿30の左右の側面に、高さ中ほどの位置で、長手方向(前後方向)の概ね全長にわたって水平に設けられている。
化粧皿30の上面38には、上面38の前方寄り2/3程の領域に、矩形状の表面側凹部33が形成されている。また、化粧皿30の底面39には、後方寄り1/3程の領域に、矩形状の裏面側凹部34が形成されている。表面側凹部33および裏面側凹部34は、互いが干渉しない位置に設けられている。
図5(C)に示すように、表面側凹部33と裏面側凹部34の間に存在し、表面側凹部33も裏面側凹部34も設けられていない、幅方向に伸びる境界部35が、仕切りとして表面側凹部33および裏面側凹部34を区画している。表面側凹部33および裏面側凹部34の形成により、化粧皿30を構成する6面および境界部35は、いずれも肉厚がおおむね一定となっている。
表面側凹部33および裏面側凹部34は、化粧料を収容するために設けられている。化粧皿30は、表面側凹部33と裏面側凹部34のいずれか一方の凹部に化粧料を収容して、収容した凹部を上面側かつ前方にして、容器本体20に収容される。
このように、化粧皿30は裏返しても使用でき、表面側でも裏面側でも使用可能なリバーシブル仕様となっている。化粧皿30を前後に領域を区画するように設けられる境界部35は、化粧皿30の前後方向において、前後方向の中央ではなく前方または後方のいずれかに片寄って設けられ、化粧皿30の矩形の外形、換言すれば体積を、不均一に2分割しており、表面側凹部33と裏面側凹部34は、互いに容量が異なるように形成される。化粧料は、表面側凹部33または裏面側凹部34のいずれか一方、凹部を上方に向けて配置された一方へ充填される。
化粧皿突出部31は化粧皿30の側面の中央の高さに設けられており、化粧皿30の裏表をひっくり返した状態でも、化粧皿突出部31は化粧皿用係合溝25に係合可能である。すなわち、化粧皿30は表面側凹部33のある表面側を上方としても、また裏表をひっくり返して裏面側凹部34のある裏面側を上方としても、容器本体20に問題なく収容される。
化粧皿30の上面38の表面側凹部33が設けられていない領域、および化粧皿30の底面39の裏面側凹部34が設けられていない領域には、線状に僅かに突出する複数の(本実施形態では3本)線状凸部32が設けられている。線状凸部32は化粧皿30のスライド方向に直交する幅方向に伸びて形成されており、化粧皿30が容器本体20に収容されるときに容器本体20の容器底面54と接触して、化粧料収容部56にスムーズに収容されるように、化粧皿30の滑りを助ける。線状凸部32が無い場合、化粧皿30を収容するときに化粧皿30と容器本体20とが面接触し、摩擦が大きくなりスムーズに化粧料収容部56に収容することができない。僅かに突出する線状凸部32により、化粧皿30は僅かな力で化粧料収容部56に押し入れられる。
また化粧皿突出部31と化粧皿用係合溝25は、いずれも断面形状が、円弧状となるように形成されている。これにより、化粧皿突出部31と化粧皿用係合溝25との摩擦が低減し、化粧皿30はスムーズに化粧料収容部56に収容される。
化粧皿30は、裏面側と表面側とで容量が異なる化粧皿として使用が可能である。本構成を用いることで、使用者は、化粧料ごとに、裏面側と表面側のいずれかで容量の選択ができる。例えば、図1に示す化粧料容器1においては、表面側凹部33に化粧料を収容する化粧皿30と、裏面側凹部34に化粧料を収容する化粧皿30´、すなわち裏表のひっくり返った状態の化粧皿30が、容器本体20に収容されている。容量の異なる化粧料を、化粧皿30によって問題なく容器本体20に収容することができる。化粧料を提供する製造者においても、容量ごとに化粧皿を製造する必要がなく、製造コストを抑制することができる。
化粧皿30が容器本体20に収容されて蓋10が係合すると、化粧皿30の凹部が設けられていない領域は、少なくとも一部が蓋10で覆われるため、スライドで蓋10が開閉される化粧料容器1は、化粧皿30を収容するのに好適な形態となっている。これを、図を用いて詳しく説明する。
図6は、容器本体20に三つの化粧皿30が収容された状態を示す。点線は、全開状態の蓋10を示す。図1(B)に示される全開状態の化粧料容器1も参照のこと。
化粧皿30の上面38のうち、表面側凹部33が形成されていない後方部分、すなわち裏面側凹部34の表面側を表面後方部38aとする。化粧皿30の底面39のうち、裏面側凹部34が形成されていない前方部分、すなわち表面側凹部33の裏面側を裏面前方部39aとする。
図6に示されるように、二つの化粧皿30は、表面側凹部33を上に向けてとして、表面側凹部33を前方に、表面後方部38aを後方へ向けた向きで収容される。裏面側凹部34を上へ向けた1つの化粧皿30´は、裏面側凹部34を前方に、裏面前方部39aを後方へ向け、180度向きを回転して収容される。
蓋10は容器本体20に前後方向にスライド可能に係合しており、蓋10が全開位置でも、蓋10の一部が容器本体20の後方部にかかるため、化粧皿30の後方に配置された部分は蓋10に覆われ目隠しされる。すなわち、容器本体20に収容された状態で、表面後方部38aおよび裏面前方部39aは、大部分を蓋10に覆われる。
化粧皿30の底面として配置された裏面側凹部34の表面側である表面後方部38a、および化粧皿30´の底面として配置された表面側凹部33の裏面側である裏面前方部39aの大部分が、それぞれ化粧料容器1が全開状態においても蓋10に覆われる。表面後方部38aおよび裏面前方部39aは、それぞれ線状凸部32が形成されている部分であるが、図1(B)に示されるように、線状凸部32は、化粧料容器1が全開状態でも、蓋10に覆われて露出しない。
仮にコンパクトなど、ヒンジを用いて回動により蓋が開閉する化粧用容器に化粧皿30が収容されると、蓋を全開した状態で、化粧料を収容しない部分も全て露出してしまう。蓋10をスライドさせて開閉する化粧料容器1においては、化粧皿30の化粧料を収容しない部分である表面後方部38aおよび裏面前方部39aの露出を抑制することができる。開閉がスライド式の化粧料容器1は、化粧皿30の化粧料を収容しない部分を目立たない位置へ配置でき、蓋10で目隠しできる。化粧料容器1は、化粧皿30を収容するのに好適な形態となっている。
(変形例)
本開示の構成は上記に限られない。変形例について、図を用いて詳細に説明する。同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。図7は化粧皿30の変形例である第2化粧皿130を示す。
本開示の構成は上記に限られない。変形例について、図を用いて詳細に説明する。同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。図7は化粧皿30の変形例である第2化粧皿130を示す。
図7に示すように、第2化粧皿130は、化粧皿30の概ね二倍の幅の外形を持つ化粧皿である。化粧皿30と同様に、上面38には表面側凹部133が、底面39には表面側凹部133とは異なる大きさの裏面側凹部134が形成されており、表面側凹部133,裏面側凹部134の幅も、表面側凹部33,表面側凹部33の二倍の幅で形成されている。このため、第2化粧皿130は、裏面側収容量および表面側収容量ともに、化粧皿30の裏面側収容量および表面側収容量を基準として、おおむね倍となっている。上面38および底面39に形成される線状凸部32も、幅方向に離間して二列で形成されている。第2化粧皿130は、化粧皿30と同様に、表面側凹部133にも裏面側凹部134にも化粧料を収容可能であり、裏面側も表面側でも使用可能なリバーシブル仕様となっている。
図8は、第2化粧皿130を収容した化粧料容器101の斜視図である。図8(A)は、化粧料容器101が閉じた状態を示す。図8(B)は、化粧料容器101が開いた状態を示す。図8は図1に対応する。図9は、化粧料容器101の分解上方斜視図である。図9は図2に対応する。
図8および図9に示すように、化粧料容器101は、化粧料収容部56に、化粧皿30と、第2化粧皿130の、二つの化粧皿を収容する。化粧料容器101の化粧料収容部56には、仕切壁55は一方の一つだけ存在し、化粧皿30二つ分のスペースに第2化粧皿130が収容される。
化粧皿30は、表面側凹部33または裏面側凹部34のいずれか一方に化粧料を収容して容器本体120に収容される。第2化粧皿130も、表面側凹部133または裏面側凹部134のいずれか一方に化粧料を収容して容器本体120に収容される。図8および図9に示す化粧皿30および第2化粧皿130は、いずれも表面側凹部33および表面側凹部133を上面としているが、使用者は、化粧皿30では裏面側凹部34に化粧料を収容し、第2化粧皿130では表面側凹部133に化粧料を収容することも選択可能である。
このように、幅が等倍な第2化粧皿130を用いてもよい。これにより使用者が選択できる化粧料容量の選択肢が増加し、化粧料の色と容量の組み合わせのバリエーションも増加する。使用者は、自分の好みの色の化粧料を、それぞれ好みの容量で選択することができる。
図10はさらに他の変形例を示す。図10(A)に示すように、化粧皿30の三倍の幅を持つ第3化粧皿230を用いてもよい。この場合、仕切壁55の無い化粧料収容部56に三倍の幅をもつ第3化粧皿230が1つだけ収容される。同様に、図10(B)に示す化粧皿30の1.5倍の幅の第4化粧皿330を用いてもよい。この場合、化粧料収容部56に化粧皿30の1.5倍の幅を持つ第4化粧皿330が二個収容される。
また、容器本体20には、仕切壁55を設けず、化粧料収容部56に各化粧皿をそのまま差し込む形態としても好ましい。
本実施形態においては、化粧皿30の境界部35は、前後方向に化粧皿30の体積を1:2で分割する位置に設けられた。これに限られず、境界部35を前方または後方に片寄った位置に配置すればよく、表面側凹部33と裏面側凹部34の容量の比率は1:1でなければよい。また、境界部35の形状は直線に限られず、波状や傾斜していてもよい。表面側凹部33と裏面側凹部34の深さが同一でなくてもよく、異なる深さであってもよい。表面側凹部33と裏面側凹部34の形状は矩形に限られず、円形や正多角形などでもよく、また一方が矩形で他方が円形など、略同形でなくてもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態や変形例について述べたが、上記の実施形態は本発明の一例であり、これらを当業者の知識に基づいて組み合わせることが可能であり、そのような形態も本発明の範囲に含まれる。
1 :化粧料容器
10 :蓋
20 :容器本体
25 :化粧皿用係合溝(被係合部)
30 :化粧皿
31 :化粧皿突出部(係合部)
33 :表面側凹部
34 :裏面側凹部
35 :境界部
38 :上面(表面)
38a :表面後方部
39 :底面(裏面)
39a :裏面前方部
10 :蓋
20 :容器本体
25 :化粧皿用係合溝(被係合部)
30 :化粧皿
31 :化粧皿突出部(係合部)
33 :表面側凹部
34 :裏面側凹部
35 :境界部
38 :上面(表面)
38a :表面後方部
39 :底面(裏面)
39a :裏面前方部
Claims (4)
- 表面側に化粧料を収容可能な表面側凹部が形成され、
裏面側にも化粧料を収容可能な裏面側凹部が形成され、
前記表面側凹部および前記裏面側凹部は、互いが干渉しない位置に、かつ収容量が異なるように形成され、
前記表面側凹部または前記裏面側凹部のいずれか一方にのみ化粧料が収容される、
ことを特徴とする化粧皿。 - 体積を不均一に2分割する境界部を有し、
前記境界部を境界とした一方の領域の前記表面側に前記表面側凹部が形成され、前記境界部を境とした他方の領域の前記裏面側に前記裏面側凹部が形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の化粧皿。 - 両側面には、高さ方向の中央位置に、係合部が形成されており、
前記表面を上面とした状態でも、前記裏面を上面とした状態でも、前記係合部は被係合部に水平方向に係合される、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の化粧皿。 - 表面側に化粧料を収容可能な表面側凹部が形成され、裏面側にも化粧料を収容可能な裏面側凹部が形成され、前記表面側凹部および前記裏面側凹部は、互いが干渉しない位置に、かつ収容量が異なるように形成され、上方に向けて配置される前記表面側凹部または前記裏面側凹部のいずれか一方にのみ化粧料を収容される化粧皿と、
前記化粧皿が収容される容器本体と、
前記容器本体にスライド可能かつ着脱可能に係合して、前記容器本体を開閉する蓋と、
を備え、
前記蓋は、全開状態で、前記容器本体に収容された前記化粧皿の、下方へ向けて配置された前記表面側凹部の前記裏面側、または下方へ向けて配置された前記裏面側凹部の前記表面側の少なくとも一部を覆う、
ことを特徴とする化粧料容器。
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