JP2024067075A - 車両用着脱構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】着脱部材とベース部材とを安定的に一体化させることができ、かつ、容易に製造できる車両用着脱構造体を提供すること。【解決手段】車両室内に配設されるベース部材2と、前記ベース部材2に対して着脱可能である着脱部材5と、を具備し、前記ベース部材2は、複数のベース側係合部3を有し、前記着脱部材5は、各々対応する前記ベース側係合部3と係合する複数の着脱側係合部7と、前記複数の着脱側係合部7を各々対応する前記ベース側係合部3と係合する方向に付勢する付勢部材6と、を有する、車両用着脱構造体1。【選択図】図3
Description
本発明は、車両室内に搭載されるベース部材と当該ベース部材に対して着脱可能である着脱部材とを有する車両用着脱構造体に関する。
車両室内に搭載されるベース部材と、当該ベース部材に対して着脱可能である着脱部材と、を有する車両用着脱構造体が従来より知られている。この種の車両用着脱構造体における着脱部材としては、例えば、ドリンクホルダやトレー等が一般的である(例えば、特許文献1参照)。
着脱部材をベース部材に対して装着することで、当該着脱部材に由来する機能を車両用着脱構造体に付与することが可能である。また、着脱部材をベース部材から取り外すことで、車両室内におけるフリースペースを広げたり、ベース部材に他の機能(例えば小物置き等としての機能)を付与したりすることが可能である。
ところで、車両用着脱構造体では、ベース部材に設けたベース側係合部と、着脱部材に設けた着脱側係合部と、が互いに係合することによって、ベース部材と着脱部材とが互いに一体化される。また、上記のベース側係合部と着脱側係合部とが係合解除されることによって、ベース部材と着脱部材とが互いに脱離する。
この種の車両用着脱構造体では、着脱部材とベース部材とを安定的に一体化させるために、複数のベース側係合部をベース部材に設けるとともに、当該ベース側係合部に対応する数の着脱側係合部を着脱部材に設けるのが一般的である。
例えば特許文献1には、車両室内に搭載されるコンソールボックス4(すなわちベース部材)と、当該コンソールボックス4に対して着脱可能であるトレー12(すなわち着脱部材)と、を有する車両用着脱構造体が開示されている。
当該特許文献1の車両用着脱構造体において、コンソールボックス4には複数の係合孔26(すなわちベース側係合部)が設けられている。トレー12には、当該係合孔26に対応する数の係合ピン14(すなわち着脱側係合部)が設けられ、さらに、各係合ピン14を各々対応する係合孔26と係合する方向に付勢するための圧縮スプリング21が係合孔26および係合ピン14と同じ数設けられている。
当該特許文献1の車両用着脱構造体において、コンソールボックス4には複数の係合孔26(すなわちベース側係合部)が設けられている。トレー12には、当該係合孔26に対応する数の係合ピン14(すなわち着脱側係合部)が設けられ、さらに、各係合ピン14を各々対応する係合孔26と係合する方向に付勢するための圧縮スプリング21が係合孔26および係合ピン14と同じ数設けられている。
上記したような車両用着脱構造体によると、コンソールボックス4とトレー12とを着脱可能に一体化するために、複数の係合孔26、当該係合孔26に対応する数の係合ピン14、および、当該係合孔26および係合ピン14に対応する数の圧縮スプリング21を必要とする。つまり、上記した類いの車両用着脱構造体は部品点数が非常に多い。
そしてこのような車両用着脱構造体を製造するためには、上記した多数の部品の各々をコンソールボックス4やトレー12に組み付ける作業を行う必要がある。このような組付作業は非常に煩雑であり、作業者にとって多大な負担となる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、着脱部材とベース部材とを安定的に一体化させることができ、かつ、容易に製造できる車両用着脱構造体を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明の車両用着脱構造体は、
車両室内に搭載されるベース部材と、前記ベース部材に対して着脱可能である着脱部材と、を具備し、
前記ベース部材は、複数のベース側係合部を有し、
前記着脱部材は、各々対応する前記ベース側係合部と係合する複数の着脱側係合部と、前記複数の着脱側係合部を各々対応する前記ベース側係合部と係合する方向に付勢する付勢部材と、を有する、車両用着脱構造体である。
車両室内に搭載されるベース部材と、前記ベース部材に対して着脱可能である着脱部材と、を具備し、
前記ベース部材は、複数のベース側係合部を有し、
前記着脱部材は、各々対応する前記ベース側係合部と係合する複数の着脱側係合部と、前記複数の着脱側係合部を各々対応する前記ベース側係合部と係合する方向に付勢する付勢部材と、を有する、車両用着脱構造体である。
本発明の車両用着脱構造体は、着脱部材とベース部材とを安定的に一体化させることができ、かつ、容易に製造することが可能である。
本発明の車両用着脱構造体は、車両室内に搭載されるベース部材と、当該ベース部材に対して着脱可能である着脱部材と、を具備する。
このうちベース部材は、複数のベース側係合部を有する。一方、着脱部材は、複数の着脱側係合部と、付勢部材と、を有する。
このうちベース部材は、複数のベース側係合部を有する。一方、着脱部材は、複数の着脱側係合部と、付勢部材と、を有する。
複数の着脱側係合部は、各々対応するベース側係合部と係合する。これにより、本発明の車両用着脱構造体は、着脱側係合部とベース側係合部との係合構造を複数有し、着脱部材とベース部材とを安定的に一体化させることができる。
本発明の車両用着脱構造体において、付勢部材は、当該複数の着脱側係合部を、各々対応するベース側係合部と係合する方向に付勢する。
つまり本発明の車両用着脱構造体では、一つの付勢部材によって、複数の着脱側係合部および複数のベース側係合部に対応する。このため本発明の車両用着脱構造体では、着脱側係合部とベース側係合部との係合構造を複数有するにも拘わらず、部品点数が大幅に低減する。
つまり本発明の車両用着脱構造体では、一つの付勢部材によって、複数の着脱側係合部および複数のベース側係合部に対応する。このため本発明の車両用着脱構造体では、着脱側係合部とベース側係合部との係合構造を複数有するにも拘わらず、部品点数が大幅に低減する。
よって、本発明の車両用着脱構造体によると、着脱部材とベース部材とを安定的に一体化させることができ、かつ、容易に製造することが可能である。
以下、本発明の車載ホルダ装置をその構成要素毎に説明する。
なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「x~y」は、下限x及び上限yをその範囲に含む。そして、これらの上限値及び下限値、並びに実施例中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで新たな数値範囲を構成し得る。更に、上記の何れかの数値範囲内から任意に選択した数値を新たな数値範囲の上限、下限の数値とすることができる。
なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「x~y」は、下限x及び上限yをその範囲に含む。そして、これらの上限値及び下限値、並びに実施例中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで新たな数値範囲を構成し得る。更に、上記の何れかの数値範囲内から任意に選択した数値を新たな数値範囲の上限、下限の数値とすることができる。
本発明の車両用着脱構造体は、ベース部材および着脱部材を有する。
ベース部材は、車両室内に搭載されればよく、その位置や形状等は特に限定されない。例えば、ベース部材は、車両フロアに取り付けられても良いし、ルーフパネルやルーフの内張、インストルメントパネル等に取り付けられても良い。ベース部材は単なる板状や枠状、箱等をなしても良いが、各種の車両用内装品に一体化されても良い。
当該車両用内装品として、例えば、センターコンソールボックスや座席のアームレストやパームレスト等を挙げることができる。
当該車両用内装品として、例えば、センターコンソールボックスや座席のアームレストやパームレスト等を挙げることができる。
着脱部材は、ベース部材に対して着脱可能なものである。当該着脱部材としては、何らかの機能を有するものが好適である。
例えば、着脱部材は、既述した特許文献1に紹介されているようなトレーであっても良いし、ドリンクホルダやテーブルであっても良いし、スマートフォンやタブレット端末を保持するためのモバイルホルダ、モバイルスタンド等であっても良い。または、着脱部材は、車両用のエアーコンディショナーやカーナビゲーションシステム、オーディオ等を操作するための各種のリモコン端末であっても良い。
例えば、着脱部材は、既述した特許文献1に紹介されているようなトレーであっても良いし、ドリンクホルダやテーブルであっても良いし、スマートフォンやタブレット端末を保持するためのモバイルホルダ、モバイルスタンド等であっても良い。または、着脱部材は、車両用のエアーコンディショナーやカーナビゲーションシステム、オーディオ等を操作するための各種のリモコン端末であっても良い。
本発明の車両用着脱構造体において、ベース部材は、複数のベース側係合部を有する。ベース側係合部は、例えば、孔状をなしても良いし、ピン状をなしても良い。
複数のベース側係合部の各々は、同じ方向を向いていても良いが、着脱部材とベース部材とを安定的に一体化させることを考慮すると、複数のベース側係合部の少なく二つは互いに異なる方向を向いているのが好適である。
複数のベース側係合部の各々は、同じ方向を向いていても良いが、着脱部材とベース部材とを安定的に一体化させることを考慮すると、複数のベース側係合部の少なく二つは互いに異なる方向を向いているのが好適である。
本発明の車両用着脱構造体において、着脱部材は、複数の着脱側係合部と、付勢部材と、を有する。
このうち着脱側係合部は、各々対応する前記ベース側係合部と係合するため、ベース側係合部の位置や形状に応じた位置や形状であれば良い。例えば、ベース側係合部が孔状をなす場合には、着脱側係合部はピン状をなすのが良い。また例えば、ベース側係合部がピン状をなす場合には、着脱側係合部は孔状をなすのが良い。
着脱側係合部は剛体であっても良いし、弾性体であっても良い。着脱部材の使用時におけるガタつき等を抑制するためには、着脱側係合部の少なくとも一部は弾性体であるのが好適である。
例えば着脱側係合部は、ゴム製であっても良い。また例えば、着脱側係合部は、樹脂製の着脱側係合芯部と当該着脱側係合芯部を被覆するゴム製の着脱側被覆部とを有しても良い。
例えば着脱側係合部は、ゴム製であっても良い。また例えば、着脱側係合部は、樹脂製の着脱側係合芯部と当該着脱側係合芯部を被覆するゴム製の着脱側被覆部とを有しても良い。
更には、ベース部材のベース側係合部もまた剛体であっても良いし、弾性体であっても良い。
例えばベース部材が、樹脂製のベース本体部と当該ベース本体部を覆うゴム製のベース被覆部と、を有し、ベース側係合部が当該ベース部材と一体に形成されている場合には、ベース側係合部もまたベース本体部と一体に形成されている樹脂製のベース側係合芯部を有すれば良い。当該ベース側係合部は、ベース被覆部と一体に形成されベース側係合芯部を覆うゴム製のベース側係合被覆部を有すれば良い。
例えばベース部材が、樹脂製のベース本体部と当該ベース本体部を覆うゴム製のベース被覆部と、を有し、ベース側係合部が当該ベース部材と一体に形成されている場合には、ベース側係合部もまたベース本体部と一体に形成されている樹脂製のベース側係合芯部を有すれば良い。当該ベース側係合部は、ベース被覆部と一体に形成されベース側係合芯部を覆うゴム製のベース側係合被覆部を有すれば良い。
複数の着脱側係合部の各々は、同じ方向を向いていても良いし異なる方向を向いていても良いが、複数のベース側係合部の各々が同じ方向を向いている場合には複数の着脱側係合部の各々は同じ方向を向くのが良い。また、複数のベース側係合部の少なく二つが互いに異なる方向を向く場合には、当該異なる方向を向くベース側係合部に各々対応する着脱側係合部もまた、互いに異なる方向を向くのが良い。換言すると、本発明の車両用着脱構造体においては、複数設けられた着脱側係合部とベース側係合部との係合構造のうち、少なくとも二つが異なる方向を向くのが良い。
付勢部材は、複数の着脱側係合部を、各々対応するベース側係合部と係合する方向に付勢する。つまり本発明の車両用着脱構造体においては、一つの付勢部材で、複数の着脱側係合部を付勢する。
本発明の車両用着脱構造体は、複数の付勢部材を有しても良いし、一つのみの付勢部材を有しても良いが、部品点数低減のためには付勢部材は一つのみであるのが好適である。
本発明の車両用着脱構造体は、複数の付勢部材を有しても良いし、一つのみの付勢部材を有しても良いが、部品点数低減のためには付勢部材は一つのみであるのが好適である。
付勢部材は、複数の着脱側係合部を各々対応するベース側係合部と係合する方向に付勢することができれば良く、当該付勢部材の種類は特に限定されない。例えば付勢部材として板バネを有するものを用いても良いし、つる巻きバネを有するものを用いても良い。
なお、本発明の車両用着脱構造体が複数の付勢部材を有する場合、各付勢部材が少なくとも一つの着脱側係合部をそれに対応するベース側係合部と係合する方向に付勢すれば良い。そして、複数の付勢部材のうちの少なくとも一つが、複数の着脱側係合部をそれに対応するベース側係合部と係合する方向に付勢すれば良い。
ところで、本発明の車両用着脱構造体では、上記したように、複数のベース側係合部の少なくとも二つが互いに異なる方向を向き、当該異なる方向を向くベース側係合部に各々対応する着脱側係合部もまた、互いに異なる方向を向くのが好適である。この場合には、ベース部材と着脱部材とを上記した係合構造によって少なくとも二つの方向で係合させることができ、ベース部材と着脱部材とをより安定的に一体化することが可能である。
より具体的には、本発明の車両用着脱構造体におけるベース側係合部は、ベース部材における第1側にある第1ベース側係合部と、第1ベース側係合部の逆側にある第2ベース側係合部と、を有するのが好ましい。
この場合、着脱側係合部は、上記の第1ベース側係合部と係合する第1着脱側係合部と、当該第1着脱側係合部の逆側にあり上記の第2ベース側係合部と係合する第2着脱側係合部と、を有すれば良い。
さらにこの場合、付勢部材は、第1着脱側係合部を第1ベース側係合部と係合する方向に付勢する第1付勢部と、第2着脱側係合部を第2ベース側係合部と係合する方向に付勢する第2付勢部と、を有すれば良い。
この場合、着脱側係合部は、上記の第1ベース側係合部と係合する第1着脱側係合部と、当該第1着脱側係合部の逆側にあり上記の第2ベース側係合部と係合する第2着脱側係合部と、を有すれば良い。
さらにこの場合、付勢部材は、第1着脱側係合部を第1ベース側係合部と係合する方向に付勢する第1付勢部と、第2着脱側係合部を第2ベース側係合部と係合する方向に付勢する第2付勢部と、を有すれば良い。
この態様の本発明の車両用着脱構造体は、互いに異なる方向を向く係合構造を少なくとも2種有するともいい得る。この態様の本発明の車両用着脱構造体によると、既述したように、ベース部材と着脱部材とを少なくとも二つの方向で係合させて固定することができ、ベース部材と着脱部材とをより安定的に一体化することが可能である。
なお、当該態様の本発明の車両用着脱構造体においては、一つの付勢部材が、第1付勢部と第2付勢部とを有するのがより好適である。
なお、当該態様の本発明の車両用着脱構造体においては、一つの付勢部材が、第1付勢部と第2付勢部とを有するのがより好適である。
さらに、本発明の車両用着脱構造体におけるベース側係合部は、上記の第1ベース側係合部を複数有するとともに、上記の第2ベース側係合部を複数有するのがより好適である。
この場合、着脱側係合部は、各々の第1ベース側係合部と係合する複数の第1着脱側係合部と、当該第1着脱側係合部の逆側にあり各々の第2ベース側係合部と係合する第2着脱側係合部と、を有すれば良い。
そしてこの場合、付勢部材は、上記した複数の第1着脱側係合部を各々対応する第1ベース側係合部と係合する方向に付勢する第1付勢部と、上記した複数の第2着脱側係合部を各々対応する第2ベース側係合部と係合する方向に付勢する第2付勢部と、を有すれば良い。
この場合、着脱側係合部は、各々の第1ベース側係合部と係合する複数の第1着脱側係合部と、当該第1着脱側係合部の逆側にあり各々の第2ベース側係合部と係合する第2着脱側係合部と、を有すれば良い。
そしてこの場合、付勢部材は、上記した複数の第1着脱側係合部を各々対応する第1ベース側係合部と係合する方向に付勢する第1付勢部と、上記した複数の第2着脱側係合部を各々対応する第2ベース側係合部と係合する方向に付勢する第2付勢部と、を有すれば良い。
この態様の本発明の車両用着脱構造体では、互いに異なる方向を向く係合構造を2種有し、かつ、互いに同じ方向を向く係合構造を複数有するといい得る。この態様の本発明の車両用着脱構造体によっても、ベース部材と着脱部材とを少なくとも二つの方向で係合させることで、ベース部材と着脱部材とをより安定的に一体化することが可能である。さらに、この態様の本発明の車両用着脱構造体では、互いに同じ方向を向く係合構造を複数有することにより、ベース部材と着脱部材とをさらに安定的に一体化することが可能である。
なお、当該態様の本発明の車両用着脱構造体においても、一つの付勢部材が、第1付勢部と第2付勢部とを有するのがより好適である。
なお、当該態様の本発明の車両用着脱構造体においても、一つの付勢部材が、第1付勢部と第2付勢部とを有するのがより好適である。
本発明の車両用着脱構造体において、着脱側係合部と付勢部材とは一体であっても良いし別体であっても良い。但し、着脱側係合部および付勢部材を含む着脱部材の組付作業性を向上させることを考慮すれば、着脱側係合部の少なくとも一つは付勢部材に一体に形成されているのが好適である。
さらに、本発明の車両用着脱構造体における複数の着脱側係合部は、互いに一体化されているのが好ましく、これらは一体に形成されているのがより好ましい。こうすることにより、着脱側係合部および付勢部材を含む着脱部材の組付作業性をより向上させることが可能である。
上記したように、本発明の車両用着脱構造体が複数の第1着脱側係合部を有し、かつ、複数の第2着脱側係合部を有する場合、当該複数の第1着脱側係合部は一体化され、複数の第2着脱側係合部もまた一体化されているのが好適である。当該複数の第1着脱側係合部は一体に形成され、複数の第2着脱側係合部もまた一体に形成されているのが好適である。
換言すると、本発明の車両用着脱構造体が互いに異なる方向を向く係合構造を2種以上有し、かつ、互いに同じ方向を向く係合構造を複数有する場合、同じ方向を向く係合構造に属する着脱側係合部は、一体化されているのが好適である。
こうすることによっても、着脱側係合部および付勢部材を含む着脱部材の組付作業性をより向上させることが可能である。
換言すると、本発明の車両用着脱構造体が互いに異なる方向を向く係合構造を2種以上有し、かつ、互いに同じ方向を向く係合構造を複数有する場合、同じ方向を向く係合構造に属する着脱側係合部は、一体化されているのが好適である。
こうすることによっても、着脱側係合部および付勢部材を含む着脱部材の組付作業性をより向上させることが可能である。
以下、具体例を挙げて本発明の車両用着脱構造体を説明する。
(実施例1)
実施例1の車両用着脱構造体における着脱部材を斜めから見た様子を模式的に説明する説明図を図1に示す。実施例1の車両用着脱構造体における着脱側係合部および付勢部材を斜めからみた様子を模式的に説明する説明図を図2に示す。実施例1の車両用着脱構造体を模式的に説明する説明図を図3に示す。実施例1の車両用着脱構造体におけるベース側係合部と着脱側係合部との係合構造を模式的に説明する説明図を図4および図5に示す。なお、図4は図3に示す実施例1の車両用着脱構造体をA-A位置で切断した様子を示す。
以下、上、下、左、右、前、後とは各図に示す上、下、左、右、前、後を意味するものとする。参考までに、図3における紙面奥側が下側であり、紙面手前側が上側である。
実施例1の車両用着脱構造体における着脱部材を斜めから見た様子を模式的に説明する説明図を図1に示す。実施例1の車両用着脱構造体における着脱側係合部および付勢部材を斜めからみた様子を模式的に説明する説明図を図2に示す。実施例1の車両用着脱構造体を模式的に説明する説明図を図3に示す。実施例1の車両用着脱構造体におけるベース側係合部と着脱側係合部との係合構造を模式的に説明する説明図を図4および図5に示す。なお、図4は図3に示す実施例1の車両用着脱構造体をA-A位置で切断した様子を示す。
以下、上、下、左、右、前、後とは各図に示す上、下、左、右、前、後を意味するものとする。参考までに、図3における紙面奥側が下側であり、紙面手前側が上側である。
実施例1の車両用着脱構造体1はベース部材2と着脱部材5とを有する。
ベース部材2は、車両のセンターコンソールボックス(図略)に一体化されており、図3に示すように上方に開口する略箱状をなす。ベース部材2は樹脂製である。
着脱部材5は、図1に示すように上方に開口する浅型のトレー状をなし、図3に示すようにベース部材2における開口20に対して装着可能であり、かつ当該開口20から脱離可能である。
図3に示すように、実施例1の車両用着脱構造体1におけるベース部材2は、4つのベース側係合部3を有する。ベース側係合部3はベース部材2に一体に形成された孔状をなす。
4つのベース側係合部3のうち2つは、第1側すなわち左側にある第1ベース側係合部31である。2つの第1ベース側係合部31は略同形状であり、左方に向けて延びる行き止まり孔状をなす。
4つのベース側係合部3のうち残りの2つは、第2側すなわち右側にある第2ベース側係合部32である。2つの第2ベース側係合部32は略同形状であり、右方に向けて延びる行き止まり孔状をなす。
2つの第1ベース側係合部31と2つの第2ベース側係合部32とは左右対称といい得る。
4つのベース側係合部3のうち残りの2つは、第2側すなわち右側にある第2ベース側係合部32である。2つの第2ベース側係合部32は略同形状であり、右方に向けて延びる行き止まり孔状をなす。
2つの第1ベース側係合部31と2つの第2ベース側係合部32とは左右対称といい得る。
着脱部材5は、トレー状をなす基部50と、1つの付勢部材6と、2つの着脱側係合部複合体70とを有する。
基部50は中空状をなし、付勢部材6および着脱側係合部複合体70は当該基部50の内部に配置されている。また、基部50の左右側壁には2つずつの貫通孔51が形成されている。基部50の左側壁に形成されている2つの貫通孔51は、前後方向に離隔している。基部50の右側壁に形成されている2つの貫通孔51もまた、前後方向に離隔している。各貫通孔51は略同形状である。
2つの着脱側係合部複合体70の一方である第1着脱側係合部複合体81は、基部50の左側壁に形成されている貫通孔51に対面する。
詳しくは、当該第1着脱側係合部複合体81は、当該貫通孔51に対面する2つの第1着脱側係合部71と、前後に延び当該2つの第1着脱側係合部71を接続する第1係合接続部75と、第1スペーサー部76とを有する。
詳しくは、当該第1着脱側係合部複合体81は、当該貫通孔51に対面する2つの第1着脱側係合部71と、前後に延び当該2つの第1着脱側係合部71を接続する第1係合接続部75と、第1スペーサー部76とを有する。
2つの第1着脱側係合部71は、本発明における着脱側係合部7に相当する。当該2つの第1着脱側係合部71は、左方に突起するピン状をなす。2つの第1着脱側係合部71は前後方向に離隔している。第1係合接続部75は前後方向に延びる概略帯状をなし、2つの第1着脱側係合部71は当該第1係合接続部75からさらに左方に突出している。第1スペーサー部76は2つの第1着脱側係合部71の間の位置にあり、第1着脱側係合部71と同様に、第1係合接続部75からさらに左方に突出している。
2つの着脱側係合部複合体70の他方である第2着脱側係合部複合体82は、基部50の右側壁に形成されている貫通孔51に対面する。
詳しくは、当該第2着脱側係合部複合体82は、当該貫通孔51に対面する2つの第2着脱側係合部72と、前後に延び当該2つの第2着脱側係合部72を接続する第2係合接続部77と、第2スペーサー部78とを有する。
詳しくは、当該第2着脱側係合部複合体82は、当該貫通孔51に対面する2つの第2着脱側係合部72と、前後に延び当該2つの第2着脱側係合部72を接続する第2係合接続部77と、第2スペーサー部78とを有する。
2つの第2着脱側係合部72は、本発明における着脱側係合部7に相当する。当該2つの第2着脱側係合部72は右方に突起するピン状をなす。2つの第2着脱側係合部72は前後方向に離隔している。第2係合接続部77は前後方向に延びる概略帯状をなし、2つの第2着脱側係合部72は当該第2係合接続部77からさらに右方に突出している。第2スペーサー部78は2つの第2着脱側係合部72の間の位置にあり、第2着脱側係合部72と同様に、第2係合接続部77からさらに右方に突出している。第2着脱側係合部複合体82は、第1着脱側係合部複合体81と左右対称な形状を有するといい得る。
付勢部材6は、付勢基部60と、2つの第1付勢部61と、2つの第2付勢部62とを一体に有する。
このうち付勢基部60は、略板状をなし左右方向に延びている。
このうち付勢基部60は、略板状をなし左右方向に延びている。
2つの第1付勢部61は付勢基部60の左端に一体化されている。2つの第1付勢部61の一方は、左側かつ前側に延びる板バネである。2つの第1付勢部61の他方は、左側かつ後側に延びる板バネである。
2つの第1付勢部61には第1着脱側係合部複合体81が装着されている。2つの第1付勢部61のうち前側にあるものは、第1着脱側係合部複合体81のうち前側の第1着脱側係合部71の右側にあり、当該第1着脱側係合部71を左側に付勢する。2つの第1付勢部61のうち後側にあるものは、第1着脱側係合部複合体81のうち後側の第1着脱側係合部71の右側にあり、当該第1着脱側係合部71を左側に付勢する。
2つの第2付勢部62は付勢基部60の右端に一体化されている。2つの第2付勢部62の一方は、右側かつ前側に延びる板バネである。2つの第2付勢部62の他方は、右側かつ後側に延びる板バネである。
2つの第2付勢部62には第2着脱側係合部複合体82が装着されている。2つの第2付勢部62のうち前側にあるものは、第2着脱側係合部複合体82のうち前側の第2着脱側係合部72の左側にあり、当該第2着脱側係合部72を右側に付勢する。2つの第2付勢部62のうち後側にあるものは、第2着脱側係合部複合体82のうち後側の第2着脱側係合部72の左側にあり、当該第2着脱側係合部72を右側に付勢する。
2つの第2着脱側係合部72は、各々対応する第2付勢部62によって付勢され、図1に示すように、基部50の右側壁にある2つの貫通孔51から右側に突出する。
また、2つの第1着脱側係合部71は、各々対応する第1付勢部61によって付勢され、基部50の左側壁にある2つの貫通孔51から左側に突出する。
また、2つの第1着脱側係合部71は、各々対応する第1付勢部61によって付勢され、基部50の左側壁にある2つの貫通孔51から左側に突出する。
実施例1の車両用着脱構造体1における着脱部材5をベース部材2に装着する際には、先ず、着脱部材5をベース部材2における開口20の上方から下方すなわち当該開口20の内部に向けて押し当てる。このとき、先ず、ベース部材2の左内壁に2つの第1着脱側係合部71が当接し、同様に、ベース部材2の右内壁に2つの第2着脱側係合部72が当接する。
すると第1着脱側係合部71は、付勢部材6における2つの第1付勢部61の付勢力に抗して右側すなわち貫通孔51の奥側に向けて位置変化する。同様に、第2着脱側係合部72は、付勢部材6における2つの第2付勢部62の付勢力に抗して左側すなわち貫通孔51の奥側に向けて位置変化する(図5参照)。
上記のように第1着脱側係合部71および第2着脱側係合部72が位置変化すると、着脱部材5がベース部材2の開口20に挿入される。各着脱側係合部7が各々対応するベース側係合部3に対面する位置にまで着脱部材5が位置変化すると、付勢部材6の付勢力によって、各着脱側係合部7が各々対応するベース側係合部3に入り込み、当該ベース側係合部3と係合する(図4参照)。
各着脱側係合部7が各々対応するベース側係合部3と係合することにより、着脱部材5がベース部材2に装着される。
ベース部材2は複数のベース側係合部3を有し、着脱部材5は当該複数のベース側係合部3に対応する複数の着脱側係合部7を有するために、着脱部材5とベース部材2とは複数の係合構造によって安定的に一体化される。
ベース部材2は複数のベース側係合部3を有し、着脱部材5は当該複数のベース側係合部3に対応する複数の着脱側係合部7を有するために、着脱部材5とベース部材2とは複数の係合構造によって安定的に一体化される。
特に、実施例1の車両用着脱構造体1では、ベース部材2が2つの第1ベース側係合部31と第2ベース側係合部32とを有し、着脱部材5が2つの第1着脱側係合部71と2つの第2着脱側係合部72とを有する。換言すると、実施例1の車両用着脱構造体1では、互いに異なる方向を向く係合構造を2種(第1ベース側係合部31と第1着脱側係合部71との係合構造、および、第2ベース側係合部32と第2着脱側係合部72との係合構造)有する。また、互いに同じ方向を向く係合構造を2つずつ(第1ベース側係合部31と第1着脱側係合部71との係合構造を2つ、および、第2ベース側係合部32と第2着脱側係合部72との係合構造を2つ)有するといい得る。
互いに異なる方向を向く係合構造を2種有することにより、実施例1の車両用着脱構造体1では、ベース部材2と着脱部材5とを二つの方向で係合させることができ、ベース部材2と着脱部材5とをより安定的に一体化することが可能である。
さらに、互いに同じ方向を向く係合構造を2つずつ有することにより、実施例1の車両用着脱構造体1では、ベース部材2と着脱部材5とを広い範囲にわたって一体化させることができ、当該ベース部材2と着脱部材5とをさらに安定的に一体化することが可能である。
さらに、互いに同じ方向を向く係合構造を2つずつ有することにより、実施例1の車両用着脱構造体1では、ベース部材2と着脱部材5とを広い範囲にわたって一体化させることができ、当該ベース部材2と着脱部材5とをさらに安定的に一体化することが可能である。
さらに、実施例1の車両用着脱構造体1では、1つの付勢部材6によって2つの第1着脱側係合部71を各々対応する第1ベース側係合部31と係合する方向に付勢し、かつ、2つの第2着脱側係合部72を各々対応する第2ベース側係合部32と係合する方向に付勢している。そして、2つの第1着脱側係合部71を一体化して第1着脱側係合部複合体81とし、2つの第2着脱側係合部72を一体化して第2着脱側係合部複合体82としている。これにより、実施例1の車両用着脱構造体1における着脱側係合部7および付勢部材6の部品点数は大きく低減され、これらを基部50に組み付ける組付作業性は大きく向上する。
よって、実施例1の車両用着脱構造体1によると着脱部材5とベース部材2とを安定的に一体化させることができ、かつ、当該実施例1の車両用着脱構造体1は容易に製造できるといい得る。
よって、実施例1の車両用着脱構造体1によると着脱部材5とベース部材2とを安定的に一体化させることができ、かつ、当該実施例1の車両用着脱構造体1は容易に製造できるといい得る。
実施例1の車両用着脱構造体1における着脱部材5をベース部材2から脱離させる際には、着脱部材5を左方また右方に押し付けつつ、上方に引き抜けば良い。こうすることで、着脱部材5を押し付けた側と逆側の係合構造が解除され易くなる。
なお、実施例1の車両用着脱構造体1では、第1付勢部61と第2付勢部62として、自身が付勢力を発揮する板バネ製のものを用いたが、例えば、当該第1付勢部61および第2付勢部62を板状の剛体としても良い。この場合には、当該第1付勢部61および第2付勢部62を繋ぐ付勢基部60として板バネやつる巻きバネを用いることで、第1付勢部61を左側に向けて付勢し第2付勢部62を右側に向けて付勢することができる。そして、これにより、第1付勢部61によって第1着脱側係合部71を左側、つまり第1ベース側係合部31と係合する側に付勢し、第2付勢部62によって第2着脱側係合部72を右側、つまり第2ベース側係合部32と係合する側に付勢することができる。
したがってこの場合にも、実施例1の車両用着脱構造体1と同様に付勢部材6を1つにすることができる。
したがってこの場合にも、実施例1の車両用着脱構造体1と同様に付勢部材6を1つにすることができる。
以上本発明を説明してきたが、本発明は、上述した実施形態等に限定されるものではなく、当該実施形態等に記載した要素を適宜抽出し組み合わせて実施することや、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。
また、本発明の明細書は、出願当初における各請求項の引用関係に止まらず各請求項に記載された事項を適宜組み合わせた技術思想を開示するものである。
また、本発明の明細書は、出願当初における各請求項の引用関係に止まらず各請求項に記載された事項を適宜組み合わせた技術思想を開示するものである。
1:車両用着脱構造体 2:ベース部材
3:ベース側係合部 31:第1ベース側係合部
32:第2ベース側係合部 5:着脱部材
6:付勢部材 61:第1付勢部
62:第2付勢部 7:着脱側係合部
71:第1着脱側係合部 72:第2着脱側係合部
3:ベース側係合部 31:第1ベース側係合部
32:第2ベース側係合部 5:着脱部材
6:付勢部材 61:第1付勢部
62:第2付勢部 7:着脱側係合部
71:第1着脱側係合部 72:第2着脱側係合部
Claims (5)
- 車両室内に搭載されるベース部材と、前記ベース部材に対して着脱可能である着脱部材と、を具備し、
前記ベース部材は、複数のベース側係合部を有し、
前記着脱部材は、各々対応する前記ベース側係合部と係合する複数の着脱側係合部と、前記複数の着脱側係合部を各々対応する前記ベース側係合部と係合する方向に付勢する付勢部材と、を有する、車両用着脱構造体。 - 前記着脱側係合部の少なくとも一つは前記付勢部材に一体に形成されている、請求項1に記載の車両用着脱構造体。
- 前記ベース側係合部は、前記ベース部材における第1側にある複数の第1ベース側係合部と、第1ベース側係合部の逆側にある複数の第2ベース側係合部と、を有し、
前記着脱側係合部は、各々の前記第1ベース側係合部と係合する複数の第1着脱側係合部と、前記第1着脱側係合部の逆側にあり各々の前記第2ベース側係合部と係合する第2着脱側係合部と、を有し、
前記付勢部材は、前記第1着脱側係合部を前記第1ベース側係合部と係合する方向に付勢する第1付勢部と、前記第2着脱側係合部を前記第2ベース側係合部と係合する方向に付勢する第2付勢部と、を有する、請求項1または請求項2に記載の車両用着脱構造体。 - 複数の前記着脱側係合部は一体化されている、請求項1または請求項2に記載の車両用着脱構造体。
- 複数の前記第1着脱側係合部は一体化され、複数の前記第2着脱側係合部は一体化されている、請求項3に記載の車両用着脱構造体。
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2022
- 2022-11-04 JP JP2022176884A patent/JP2024067075A/ja active Pending
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