JP2024066357A - 飛散防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋼管類の内側を掘削する掘削施工やそれに関連する各種作業において、防護壁に頼ることなく、また、クレーンの揚程などに関わらず、泥水や掘削土の飛散による被害を防止する。【解決手段】飛散防止装置1は、掘削装置などの鋼管内作業装置が通過可能な挿通部12を有する管状本体13と、管状本体13の頭部に設けられたホッパー状のガイド部15と、挿通部12を通過する鋼管内作業装置に向けて圧縮エアーを噴射するエアー噴射部17と、飛散防止装置1を鋼管類3の頭部に対し接続する接続部19と、鋼管内作業装置のフード7を収容するフード収容部21を有している。鋼管内作業装置を鋼管類3内に出し入れする際に、該鋼管内作業装置は必ず飛散防止装置1の挿通部12を通過する。そのため、鋼管内作業装置は、通過時に確実にエアー噴射部17からのエアー噴流を受け、その結果、鋼管内作業装置全周の泥水や掘削土が除去される。【選択図】図3

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 発明を使用した日 令和3年12月4日,使用した場所 自)大阪市北区豊崎6丁目 至)同市同区中津2丁目付近,工事名称 豊崎工区換気所新築及び開削トンネル・下部工事
本発明は、鋼管類の内側を掘削する掘削装置(中掘り装置)などの鋼管類内作業装置とともに用いられ、泥水や掘削土が飛散するのを防止する装置に関するものである。鋼管類の具体例としては、鋼管杭、鋼管矢板、掘削ケーシングなどが挙げられる。
場所打ち杭の造成や置換掘削などのオールケーシング工などや鋼管杭、鋼管矢板などを打設するためにケーシングパイプや鋼管杭、鋼管矢板などの鋼管類を地中に圧入するに際し、該鋼管類の内側に掘削装置を挿入して中掘り掘削を行う工法が従来より一般的に用いられている。中掘りとは、図5に示すように、鋼管類の内側に掘削装置を挿入して該鋼管類の内側またはその下方の掘削を行う掘削方法である。そのような掘削方法の一例が、特許文献1(実用新案登録第3145827号)に開示されている。
特許文献1に開示された中掘り用の掘削装置(中掘り装置)は、油圧駆動式の掘削装置であって、クレーンで吊り下げた状態で用いるものであり、図6の拡大図に示すとおり、
・掘削土を内部に取り込んで一時的に格納しておくカプセルパイプ61、
・カプセルパイプ61の内側で回転可能に設けられたスクリュー62、
・このスクリュー62を回転させるための回転駆動装置63、
などを有している。
この油圧駆動式の掘削装置6は、図5に概略的に示すとおり、複数本の油圧ホース93を介して、作動油供給源である油圧ユニット95に接続されている。すなわち、掘削装置6は、油圧ユニット95から油圧ホース93を介して作動油(圧油)の供給を受け、この作動油を利用して作動するように構成されている。
掘削装置6のカプセルパイプ61(掘削土格納部)内には、中掘りの進行に伴って掘削土が取り込まれ、孔外へ排出するまでの間、該掘削土が格納される。スクリュー62は、カプセルパイプ61内に取り込まれた掘削土をリフトアップさせるとともに、そのスクリューフィン64により掘削土をカプセルパイプ61内に閉じ込める役割を担う。スクリューの軸65の上端側は、回転駆動装置5に接続されている。
上記構成の掘削装置を用いた中掘りでは、例えば図5に示すように、掘削装置6をクレーンで吊り下げて、打設対象の鋼管類の内側(掘削孔)に挿入し、孔底において掘削装置を油圧により作動させて、該鋼管類の内側またはその下方を掘削する。
そして、掘削装置による中掘りを続けてカプセルパイプ61の容量が一杯になったら、クレーンで掘削装置6をいったん引上げて、鋼管類の外側に移動させる。そして、クレーンを所定位置に旋回させた後、予め定めた排土ベッセル等の排土位置の上方でスクリュー62を逆回転させて、カプセルパイプ61内に収納された掘削土を該カプセルパイプから排出(排土)させる。
そして、カプセルパイプ61からの排土が完了したら、再び、掘削装置6をクレーンで吊り下げて鋼管類の内側に挿入し、鋼管類の内側またはその下方を掘削する。
すなわち、上述した掘削装置6を用いた中掘りでは、次の一連の工程(挿入→掘削→引上→排土)を何度も繰り返すことで、鋼管類の内側またはその下方の掘削を所定の深度に達するまで行う。
・鋼管類内への掘削装置6の挿入

・鋼管類の内側またはその下方の掘削(中掘り)

・掘削装置6の引上げ

・鋼管類の外での排土
実用新案登録第3145827号公報
上述したような掘削装置(中掘り装置)を用いた中掘り掘削では、吊り下げ用のワイヤーロープや油圧ユニットに連結された油圧ホースなどを随伴した状態で、掘削装置を鋼管類に対し繰返し出し入れし、「挿入→掘削→引上→排土」の一連の工程を繰り返す必要がある。
しかしながら、ワイヤーロープや油圧ホースを随伴した掘削装置を繰り返し出し入れする施工(中掘り掘削)では、掘削装置や随伴部材(掘削装置に繋がるワイヤーロープやホース類など)に、泥水や掘削土が付着する。
そのため、泥水や掘削土が付着した掘削装置やその随伴部材を、鋼管類の内側から地盤上に突出したその鋼管類頂部を経由して抜き取り上空に向かって吊り上げると、その周囲(例えば周囲の構造物や交通機関・人など)に泥水や掘削土が飛散し、被害を及ぼすといった問題があった。
上記の問題に対し、防護壁による飛散養生を行うことが検討されたが、鋼管頂部の地盤からの突出長などにより掘削装置を吊り下げるクレーンの揚程が高い場合、また装置構成上、吊り下げられた掘削装置の更に上方の広範囲に位置する各種随伴部材からの飛散養生が必要となる場合などには、防護壁による飛散養生を行うには限界があった。
そこで上述した従来技術の問題点に鑑み、この出願の発明の目的は、鋼管類内作業装置の挿入と抜き取りを伴う管内作業(例えば鋼管類の内側を掘削する掘削施工など)において、防護壁に頼ることなく、また、クレーンの揚程などに関わらず、泥水や掘削土の飛散による被害を防止できる装置を提供することにある。
前述した目的は、鋼管類の内側に挿入して用いる鋼管類内作業装置とともに用いられ泥水や掘削土が飛散するのを防止する装置であって、
鋼管類の内側に対し鋼管類内作業装置を出し入れする際に(すなわち、鋼管内への鋼管類内作業装置の挿入と、それに続く鋼管内からの鋼管類内作業装置の抜き取りを行う際に)該鋼管類内作業装置が通過可能な挿通部と、
前記挿通部を通過する鋼管類内作業装置とその随伴部材(鋼管類内作業装置に繋がるワイヤーロープやホース類など)のいずれか一方または両方に向けて、掘削土や泥水を除去するためのエアーを噴射するためのエアー噴射部と、
を有する飛散防止装置によって達成される。
上記飛散防止装置は、当該飛散防止装置を鋼管類に着脱自在に接続するための接続部を、更に有している。この接続部を鋼管類の頂部に接続することで、飛散防止装置が鋼管類の頂部に自立式に固定される。
また、上記鋼管類内作業装置には、該鋼管類内作業装置の周囲を囲むように伸縮自在のフードが設けられている。そして、上記飛散防止装置は、前記挿通部を介して鋼管類の内側に前記鋼管類内作業装置を挿入する過程で前記フードを収容するフード収容部を、更に有している。
また、上記鋼管類内作業装置は、鋼管類内作業装置を吊り下ろす際に該鋼管類内作業装置を鋼管類の内側に向けてガイドするホッパー状のガイド部を、更に有している。そして、前記挿通部は、前記ガイド部に通ずる位置に形成されている。
本発明によれば、例えば鋼管類内作業装置の一例として掘削装置を用いる場合において、以下の優れた効果が達成される。
本発明の飛散防止装置では、掘削装置を鋼管類の内側に出し入れする際に、該掘削装置は必ず飛散防止装置の挿通部(挿通孔)を通過する。そのため、掘削装置は、通過時に確実に飛散防止装置のエアー噴射部からのエアー噴流を受け、その結果、掘削機全周の泥水や掘削土が除去される。したがって、掘削装置やその随伴部材を確実に洗浄・乾燥できる。
また、本発明の飛散防止装置は、その接続部によって鋼管類頂部に位置決めされ自立式に固定される。これにより、鋼管類とエアーコンプレッサーの離隔は一定となるため、必要最小限のエアーホース長で足りる。また、1本の鋼管類に対する掘削施工が完了するまで位置が固定されるため、取り回しが掘削装置の移動(掘削施工)の障害とならなない。したがって、運用に伴うエアーホースの損傷や装置の故障が少ない。
また、飛散防止装置を鋼管類の頂部に対し位置決めして固定する、といった特徴を採用することで、鋼管類頂部への落とし込み式(吊り下ろし式)の簡易な設置が可能となる。
さらに、施工に際しては、掘削装置の出し入れ回数に影響を受けず、所定深度までの掘削や打設作業の間、鋼管類頂部に設置しておくことができる。したがって、施工効率の低下がなく、また安全確保が容易である。
また、本発明において、掘削装置は、その周囲を囲むように伸縮自在のフード(例えば蛇腹状の筒形フード)を備えていてもよい。この場合、本発明では、併用するフード内に掘削装置が格納される前に泥水や掘削土がエアー噴流により除去され管内に排出されるため、フード内部に泥水や掘削土が付着せず、掘削装置移動の際にもフード内部に滞留した泥水が滴り落ちることがない。
また、フード収容部を具備することで、鋼管類の輪郭が常時目視確認できるため、たとえば打設中の鉛直精度確認や標尺(本管マーキング)による打設長管理ができる。
また、本発明の飛散防止装置において、挿通部(挿通孔)は、ホッパー状のガイド部の内側に形成されている。これにより、掘削装置を鋼管類の内側に挿入する際(吊り下ろす際)に、掘削装置はガイド部によって確実に鋼管類の内側にガイドされる。また、ホッパー状とすることで、掘削装置の出し入れの妨げとなることがない。
なお、以上は本発明の効果を鋼管類内作業装置のひとつとしてその代表例である掘削装置により説明したが、鋼管類内作業装置はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明と併用可能な鋼管類内作業装置には、掘削装置ばかりでなく、上記付帯の各工程に、適宜施工管理装置や、孔内のスライムバケットなどの装置類や、鋼管類内洗浄装置や、トレミー管など充填材投入用機材などの、掘削作業に関連して、クレーンで吊り下げるなどして鋼管類の内側に対し出し入れする、従って掘削土や泥水の除去対象となる、図示しない各種装置が含まれる。
また、本発明に係る飛散防止装置は、鋼管類を圧入するよう地盤上などで鋼管類の外部に設置されるパイラーなどの鋼管類圧入装置や全回転型オールケーシング掘削機などを併用した施工において利用することも可能であり、本発明に係る装置の用途にはこのような態様の施工も含まれる。
掘削装置と飛散防止装置を併用した掘削施工の様子を示す図である。 図1に示す飛散防止装置を示す(a)平面図と(b)側面図であって、(b)側面図では右半分を断面で示している。 飛散防止装置を鋼管類頭部に接続した状態を示す断面図である。 掘削装置と飛散防止装置を併用した掘削施工の工程を示す図である。 掘削装置を用いた従来の掘削施工の様子を示す側面図である。 掘削装置の構成を概略的に示す側面図であって、一部を透視図で示す。
(飛散防止装置を用いた実施形態の概要)
はじめに、図1に基づいて、飛散防止装置の概要と、飛散防止装置と併用する鋼管類内作業装置などの施工機材の一例について説明する。鋼管類内作業装置は、鋼管類を用いる施工において当該鋼管類の内側に挿入して用いる装置である。すなわち、この出願で「鋼管類内作業装置」とは、鋼管類内で所定の作業(例えば掘削や鋼管類内洗浄など)を実施するための装置である。
以下の説明では、飛散防止装置と併用する鋼管類内作業装置の代表例として掘削装置を挙げる。
本実施形態の飛散防止装置1は、図1に示すように、鋼管類3の内側を掘削する掘削装置6とともに用いられ、泥水や掘削土が周囲に飛散するのを防止する装置である。鋼管類3の具体例としては、鋼管杭、鋼管矢板、掘削ケーシングなどが挙げられる。
掘削装置6は、移動式クレーンなどのクレーン設備4のブーム先端からワイヤーロープ41によって上げ下げ自在に吊り下げられている。掘削装置6の具体的構成については、図5、図6に示す従来技術の説明を援用するとともに、添付図面において同じ符号を記載し、本実施形態での具体的説明を省略する。
本実施形態において、掘削装置6には、該掘削装置の周囲を囲むように伸縮自在のフード7が設けられている。フード7は、掘削装置6の周囲の少なくとも一部を取り囲むように設けられ、内側の掘削装置と一体となって(すなわちフード7が掘削装置6の周囲を囲った状態で)上げ下げできるようにワイヤーロープ43によって吊り下げられている。
本実施形態で用いるフード7は、伸縮自在の蛇腹構造を有しており、可撓性の筒状本体とこれを筒状に広げる複数のリング部材を具備している。フード7の筒状本体は折り畳み可能な可撓性部材(塩ビ等の(汎用樹脂)やポリエステル等の(汎用繊維)、またそれらの合成生地等)で形成され、フード全体が蛇腹構造を有している。したがって、フード7は、折り畳んだり伸張させることで、その全長(上下方向の全長)を自在に変化させることができる。
図1に示すフード7は、自重によって上下方向に伸張しおり、掘削装置6の全体を囲んだ状態を示している。なお、フード7は、必ずしも掘削装置6の全体を囲む必要はなく、展開した状態でその一部(例えば泥水や掘削土が特に多く付着する部分)を取り囲むように設けてもよい。例えば、掘削装置6のカプセルパイプ61(掘削土格納部)だけを覆うように吊り下げてもよい。
本発明に係る飛散防止装置1は、鋼管類3を圧入するよう地盤上などで鋼管類3の外部に設置されるパイラーなどの鋼管類圧入装置や全回転型オールケーシング掘削機などを併用した施工において利用することも可能であり、本発明に係る装置の用途にはこのような態様の施工も含まれる。図4を参照して後述する施工例では、パイラーなどの鋼管類圧入装置を併用している。
鋼管類を圧入するよう地盤上などで鋼管類の外部に設置される
添付図面で示す掘削装置6は、飛散防止装置1と併用可能な鋼管類内作業装置の一例であって、本発明と併用可能な掘削装置はこれに限定されるものではない。すなわち、鋼管類の内側に出し入れして該鋼管類の内側を掘削可能な、他の掘削装置を用いることもできる。そのような掘削装置の具体例としては、例えば、拡縮可能な拡径式の掘削ビットを先端に備えたダウンザホールドリルを備えた掘削装置などを挙げることができる。また、ハンマーグラブなどを掘削装置として用いることもできる。
また、鋼管類の内側の掘削作業には、それに関連する掘進方向の精度管理、スライム処理、鋼管杭、鋼管矢板などの鋼管類内壁に付着した土砂等の除去・洗浄、各種鋼管類内への根固め材などの投入・充填作業が行われることから、本発明と併用可能な鋼管類内作業装置には、掘削装置ばかりでなく、上記付帯の各工程に、適宜施工管理装置や、孔内のスライムバケットなどの装置類や、鋼管類内洗浄装置や、トレミー管など充填材投入用機材などの、掘削作業に関連して、クレーンで吊り下げるなどして鋼管類の内側に対し出し入れする、従って掘削土や泥水の除去対象となる、図示しない各種装置が含まれる。
(飛散防止装置の構成)
次に、図1~図3に基づいて、飛散防止装置の具体的構成について説明する。
本実施形態の飛散防止装置1は、図2、図3に示すように、
・掘削装置6が通過可能な挿通部12を有する管状本体13と、
・管状本体13の頭部に設けられたホッパー状のガイド部15と、
・挿通部12を通過する掘削装置6に向けて圧縮エアーを噴射するエアー噴射部17と、
・飛散防止装置1を鋼管類3の頭部に対し着脱自在に接続するための接続部19と、
・掘削装置6が鋼管類の内側に進入しているときに、当該掘削装置6の蛇腹状のフード7を収容するためのフード収容部21を、有している。
管状本体13は、その内側に掘削装置6が通過可能な挿通部12を有する。挿通部12は、ホッパー状のガイド部15の内側に通じている。この挿通部12は、鋼管類3の内側に掘削装置6を出し入れする際に該掘削装置6が通過可能なサイズ・形状を有している。
ガイド部15は、ホッパー状に形成され、管状本体13の頭部に設けられている。ガイド部15は、内側に向かって傾斜した斜面を有しており、掘削装置6を吊り下ろす際に該掘削装置6を鋼管類3の内側に向けてガイドする。
エアー噴射部17はエアーノズルを有しており、挿通部12を通過する掘削装置に向けて、掘削土や泥水を除去するための圧縮エアーを噴射する。エアー噴射部17は、図1に示すように、エアーホース8を介してエアーコンプレッサー9に接続されている。
エアー噴射部17のノズルから噴射された圧縮エアーの噴流は、図2(b)、図3に示すように、管状本体13に形成された開口部14(くり貫き穴)を通り抜け、管状本体13の内側の挿通部12に達する。本実施形態では、エアー噴射部17を挿通部12に設置しておらず(その代わりに、開口部14を隔てて管状本体13の外側に設置しているので)、エアー噴射部17の存在が掘削装置6の昇降動作を何ら妨げることはない。
開口部14を通り抜けて挿通部12に達したエアー噴流は、挿通部12を通過する掘削装置6やこれに随伴する随伴部材(掘削装置6に繋がるワイヤーロープやホース類など)に付着している掘削土や泥水を、その噴流エネルギーで弾き飛ばして管内に落下させる役割を担う。
なお、エアー噴射部17からの圧縮エアーによる掘削土や泥水の除去対象は、掘削装置6だけでもよく、または、掘削装置6に随伴する随伴部材だけでもよく、あるいは、掘削装置6とその随伴部材の両方でもよい。
また、掘削土や泥水の除去対象として随伴部材を含める場合、当該随伴部材には、掘削装置6に繋がるワイヤーロープのほか、油圧ホースやエアーホースなどのホース類が含まれてもよい。
随伴部材である油圧ホースは、例えば油圧駆動式の鋼管類内作業装置を用いる場合に、当該鋼管類内作業装置と駆動源(油圧ユニット)を繋ぐホース類である。
随伴部材であるエアーホースは、例えばエアー駆動式の鋼管類内作業装置を用いる場合に、当該鋼管類内作業装置と駆動源(エアーコンプレッサ)を繋ぐホース類である。
なお、鋼管類内作業装置に繋がるワイヤーロープやホース類は、鋼管類内作業装置の昇降動作に随伴して動作する(追随するように動く)ことから、この出願では、鋼管類内作業装置に繋がるワイヤーロープやホース類を「随伴部材」と称している。
また、本発明と併用可能な掘削装置以外の、クレーンで吊り下げるなどして鋼管類内側に対し出し入れする、従って掘削土や泥水の除去対象となる、各種鋼管類内作業装置付属のワイヤー、ホース類などの各種随伴部材を含んでいる。
接続部19は、略管状に形成され、管状本体13の下に突き出るように設けられており、飛散防止装置1を鋼管類3に着脱自在に接続する役割を担う部位である。この接続部19を、図3に示すように鋼管類3の頂部に接続することで、飛散防止装置1が鋼管類3の頂部に自立式に固定される。飛散防止装置1を鋼管類3から離脱させるときには、単に飛散防止装置1を吊り上げることで、鋼管類3から引き離すことができる。
フード収容部21は、管状本体13の外側周囲に設けられ、図2(a)に示すように平面視環状の収容空間を有している。このフード収容部21は、ガイド部15の内側と挿通部12を介して鋼管類3の内側に掘削装置6を挿入する過程で、蛇腹状のフード7を収容する役割を担う。
フード収容部21の上端には、ホッパー状のガイド部23が設けられている。このガイド部23は、フード17下端に接触可能な斜面を有しており、フード収容部21の収容空間(フード収容部21の内側空間)に向けてフード7が誘導されるように当該フード7をガイドする。
(掘削装置の機能)
次に、図1、図5、図6に基づいて、飛散防止装置1と併用する鋼管類内作業装置の一例である掘削装置6の機能について説明する。
掘削装置6を用いた中掘りでは、図1に示すように、掘削装置6をクレーン設備4で吊り下げて、打設対象の鋼管類3の内側に挿入し、孔底において掘削装置6を油圧により作動させて、該鋼管類の内側またはその下方を掘削する。鋼管類の具体例としては、鋼管杭や鋼管矢板、ケーシングなどが挙げられる。
そして、掘削装置6による中掘りを続けてそのカプセルパイプ61(掘削土格納部)の容量が一杯になったら、クレーン設備4で掘削装置6をいったん引上げて、鋼管類3の外側に移動させる。そして、クレーン設備4を所定位置に旋回させた後、予め定めた排土ベッセル等の排土位置の上方でスクリュー62を逆回転させて、カプセルパイプ61内に収納された掘削土73をカプセルパイプ61から排出(排土)させる。
そして、掘削装置6のカプセルパイプ61からの排土が完了したら、再び、掘削装置6をクレーン設備4で吊り下ろして鋼管類3の内側に挿入し、鋼管類3の内側またはその下方を掘削する。
すなわち、上述した掘削装置6を用いた中掘りでは、次の一連の工程(挿入→掘削→引上→排土)を何度も繰り返すことで、鋼管類3の内側またはその下方の掘削を行う。
・鋼管類内への掘削装置の挿入

・鋼管類の内側またはその下方の掘削(中掘り)

・掘削装置の引上げ

・鋼管類の外での排土
(掘削装置と飛散防止装置を併用した施工手順)
次に、主として図4に基づき(必要に応じて他の添付図面も参照し)、掘削装置6と飛散防止装置1を併用する場合の掘削施工について説明する。
なお、以下説明する工程(a)~(e)は、それぞれ、図4に示す工程(a)~(e)に対応している。
工程(a)
鋼管類3をクレーン設備4で鋼管類圧入装置5(パイラー)に挿入・セットする。
なお、図4に示す実施形態では、鋼管類の一例として鋼管矢板を用いている。
工程(b)
次に、鋼管類圧入装置5により鋼管類3を圧入する。
また、鋼管類3の頭部(鋼管矢板の本管の頭部)に対し、図3に示すように飛散防止装置1を設置する。
飛散防止装置1を設置する際には、図3に示すように、飛散防止装置1の下に突き出た接続部19を、鋼管類3の頭部に対し離脱可能に接続する。これにより、飛散防止装置1の管状本体13と鋼管類3が一体となった状態(鋼管類3が上に向かって延長した様な状態)が確保される。
工程(c)
次に、周囲をフード7で覆った掘削装置6を、図1に示すようにクレーン設備4で吊り下げて、杭心位置へ移動する。
工程(d)
次に、掘削装置6をフード7とともに、鋼管類3へ向かって吊り下ろす。
吊り下ろす過程で、掘削装置6は、飛散防止装置1ホッパー状ガイド部15に当たるとその斜面によって誘導されてホッパー状ガイド部15の内側へ向かって軌道修正され、管状本体13内の挿通部12に進入する。さらに吊り下ろすと、掘削装置6の随伴部材(掘削装置に繋がるワイヤーロープやホース類など)とともに鋼管類3の内側に進入する。
一方、掘削装置6の周囲を覆うフード7は、飛散防止装置1のホッパー状ガイド部23に当たるとその斜面に誘導されて、図3に示すようにフード収容部21の収容空間に進入する。そして、この状態からさらに吊り下ろすと、フード7の下端がフード収容部21の底部に着底し、さらに吊り下ろすと、フード7がその自重により折り重なるように畳まれて、その全長を徐々に縮小しながら、その一部または全部がフード収容部21の収容空間に収容される。
すなわち、掘削装置6をフード7とともに吊り下ろす過程では、フード7は、(鋼管類3の内部に進入することなく)折り畳まれながらフード収容部21に収容されるのに対し、掘削装置6やその随伴部材(掘削装置に繋がるワイヤーロープやホース類など)は、縮小したフード7から突き出て剥き出しになった状態(フード7に覆われていない状態)となって、随伴部材とともに管状本体13内の挿通部12に進入し、さらに、鋼管類3の内側に進入する。すなわち、掘削装置6をフード7とともに吊り下ろす過程において、フード7の下端がフード収容部21の底部に着底すると、フード7をフード収容部21に置き去りにして、掘削装置6とその随伴部材が(フード7から剥き出しになって)管類3の内側に向かって突入する。
工程(e)
次に、掘削装置6による所定長さの中掘りが完了すると、当該掘削装置6を引き上げ、さらに、鋼管類3の外部の所定位置に、掘削装置6のカプセルパイプ61(掘削土格納部)内部のスクリュー62の逆転による排土を行う。
掘削装置6を鋼管類3の内部から引き上げる過程では、飛散防止装置1のエアー噴射部17を作動させて、図3に示すようにそのノズルから圧縮エアーを噴射する。掘削装置6やこれに随伴する随伴部材(掘削装置に繋がるワイヤーロープやホース類など)に付着している掘削土や泥水は、掘削装置6を鋼管類3の内部から引き上げる過程で、圧縮エアーの噴流エネルギーにより弾き飛ばされ、鋼管類3の内側において除去される。
なお、エアー噴射部17からの圧縮エアーの噴射を、掘削装置6の引き上げ動作に連動させてもよい。すなわち、掘削装置6を鋼管類3の内部から引き上げる際に、圧縮エアーを自動的に噴射させ、引き上げを終えたときに、圧縮エアーの噴射を自動的に停止させてもよい。圧縮エアーの噴射と停止を全自動化させることで省力化できる。
掘削装置6を鋼管類3の内部から引き上げる過程では、引き上げに伴ってフード7が鋼管類上部で再び伸張し(折り畳んだ状態から伸張し)、やがて、工程cに示す鋼管類内部への挿入前と同じように、掘削装置6の周囲を覆う状態に戻る。
なお、鋼管類の内側の掘削作業には、それに関連する掘進方向の精度管理、スライム処理、鋼管杭、鋼管矢板などの鋼管類内壁に付着した土砂等の除去・洗浄、各種鋼管類内への根固め材などの投入・充填作業が行われることから、本発明と併用可能な鋼管類内作業装置には、掘削装置ばかりでなく、上記付帯の各工程に、適宜施工管理装置や、孔内のスライムバケットなどの装置類や、鋼管類内洗浄装置や、トレミー管など充填材投入用機材などの、掘削作業に関連して、クレーンで吊り下げるなどして鋼管類の内側に対し出し入れする、従って掘削土や泥水の除去対象となる、図示しない各種装置が含まれる。
掘削装置6のカプセルパイプ61(掘削土格納部)からの排土は、図4(f)に示すように、既打設の鋼管類内部に排土することも可能である。これにより無排土施工にも対応できる。あるいは、図4(g)に示すように、排土ベッセルに排土することも可能である。
1 飛散防止装置
3 鋼管類(例えば鋼管杭、鋼管矢板、掘削ケーシングなど)
4 クレーン設備(クローラクレーンなどの移動式クレーン)
5 鋼管類圧入装置(パイラー)
6 掘削装置(鋼管類内作業装置)
7 フード
8 エアーホース
9 エアーコンプレッサー
12 挿通部
13 管状本体
14 開口部(くり貫き穴)
15 ホッパー状のガイド部
17 エアー噴射部
19 接続部
21 フード収容部
23 ホッパー状のガイド部
41 ワイヤーロープ
43 ワイヤーロープ
61 カプセルパイプ(掘削土格納部)
62 スクリュー
63 回転駆動装置
64 スクリューフィン
65 スクリュー軸
93 油圧ホース
95 油圧ユニット

Claims (4)

  1. 鋼管類の内側に挿入して用いる鋼管類内作業装置とともに用いられ、泥水や掘削土が飛散するのを防止する装置であって、
    鋼管類の内側に対し鋼管類内作業装置を出し入れする際に該鋼管類内作業装置が通過可能な挿通部と、
    前記挿通部を通過する鋼管類内作業装置とその随伴部材のいずれか一方または両方に向けて、掘削土や泥水を除去するためのエアーを噴射するためのエアー噴射部と、
    を有することを特徴とする飛散防止装置。
  2. 飛散防止装置を鋼管類に接続するための接続部を、更に有しており、
    前記接続部を鋼管類の頂部に接続することで、飛散防止装置が鋼管類の頂部に固定される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の飛散防止装置。
  3. 前記鋼管類内作業装置には、該鋼管類内作業装置の周囲を囲むように伸縮自在のフードが設けられ、
    前記挿通部を介して鋼管類の内側に前記鋼管類内作業装置を挿入する過程で前記フードを収容するフード収容部を、更に有することを特徴とする請求項2に記載の飛散防止装置。
  4. 鋼管類内作業装置を吊り下ろす際に該鋼管類内作業装置を鋼管類の内側に向けてガイドするホッパー状のガイド部を、更に有しており、
    前記挿通部は、前記ガイド部に通ずる位置に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の飛散防止装置。
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