JP2024065481A - バス車両のボデー構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】部材の組み立てを容易に行うことができるバス車両のボデー構造を提供すること。【解決手段】バス車両のボデー構造は、バスボデーの骨組みを形成する骨格部材4と、骨格部材4に固着されたウェルドナット44と、バスボデーの外表面を形成するパネル部材3と、パネル部材3の裏面部3aに固着されたブラケット31と、ブラケット31に回動可能に挿通されるとともに、ブラケット31と反対側の端部に把持部52が形成されたボルト5と、把持部32側のボルト5の端部に螺合され、パネル部材3を骨格部材4に固定する固定用ナット7と、骨格部材4及びパネル部材3との間に介挿されたシール部材32と、を有する。パネル部材3は、把持部52を回して、ボルト5とウェルドナット44とを螺合させ、シール部材3を圧縮させながら骨格部材4とパネル部材3との位置合わせを行い、ボルト5に対する固定用ナット7の螺子締結により、骨格部材4に固定する。【選択図】図3

Description

本発明はバス車両のボデー構造に関する。
バス車両の外表面はサイドパネルによって構成される(例えば特許文献1参照)。鋼板から成るサイトパネルは車体重量が大きくなり軽量化の観点からアルミニウム合金から成るサイドパネルを用いる傾向にある。アルミニウム合金板は車体の軽量化を促すとともに、耐食性に優れた性質を有している。
特開2014-19427号公報
鋼板から成るサイドパネルの場合はバスボデーの骨格部材に溶接によって固定しているが、アルミニウム合金から成るサイドパネルの場合は溶接以外の方法にて、バスボデーの骨格部材に固定することを模索する必要がある。
以上から、本願の解決すべき課題は、部材の組み立てを容易に行うことができるバス車両のボデー構造を提供することにある。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することができる。
本適用例に係るバス車両のボデー構造は、バスボデーの骨組みを形成する骨格部材と、前記骨格部材に固着されたウェルドナットとバスボデーの外表面を形成するパネル部材と、前記パネル部材の裏面部に固着されたブラケットと、前記ブラケットに回動可能に挿通されるとともに、前記ブラケットと反対側の端部に把持部が形成されたボルトと、前記把持部側の前記ボルトの端部に螺合され、前記パネル部材を前記骨格部材に固定する固定用ナットと、前記骨格部材及び前記パネル部材との間に介挿されたシール部材と、を有し、前記把持部を回して、前記ボルトと前記ウェルドナットとを螺合させ、前記シール部材を圧縮させながら前記骨格部材と前記パネル部材との位置合わせを行い、前記ボルトに対する前記固定用ナットの螺子締結により前記パネル部材を前記骨格部材に固定することを特徴とする。
このように構成されたバス車両のボデーは、パネル部材を骨格部材に固定するときに、ボルトとウェルドナットとを螺合することでパネル部材と骨格部材との位置合わせを容易に行うことができ、骨格部材に製作誤差が生じていた場合等でも他のパネル部材との面合わせも容易に行うことができる。そのため、部材の組み立てを容易に行うことができる。
本発明の一実施形態に係るボデー構造を備えた車両の全体側面図である。 車両のボデー構造の拡大斜視図である。 車両のボデー構造においてパネル部材と骨格部材の取付方法を説明する平面方向から見た断面図である。
以下、本発明を具体化した一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るボデー構造2を備えた車両1の全体側面図である。また、図2は、車両1のボデー構造2を車両1の内側から見た拡大斜視図である。本実施形態の車両1は、バス車両である例について示している。車両1は、側面11の外装部材として、例えば、複数のパネル部材31~34(3)を有する。パネル部材3は、図2に示す車両1のボデー構造2により、車両1の車体に対して取り付けられる。
ボデー構造2は、バスボデーの外表面を形成する板状のパネル部材3と、バスボデーの骨組みを形成する骨格部材4と、を有する。パネル部材3は、骨格部材4に対して取り付けられる。パネル部材3は、車両1に対する内側の面である裏面部3aに固着されたブラケット31を有する。ブラケット31は、図3に示すように、平面視やや湾曲又は屈曲した板状に形成される。ブラケット31は、凹面31a側と裏面部3aとを対向させて、パネル部材3側に突出した両縁部311を裏面部3aに接着又は溶着等によって接続することにより、パネル部材3に対して取り付けられる。従って、ブラケット31と裏面部3aとの間には空間が設けられる。またブラケット31には、ボルト5が挿通するための略円形の螺子用孔312が設けられる。
また、パネル部材3は、裏面部3aの外周縁に沿って配置されたシール部材32を有する。シール部材32は、例えばウェザーストリップが用いられる。シール部材32は、断面視略四角形状の柔軟部材により形成される(図3参照)。
ボルト5は、図3に示すように、一方の端部に低頭の頭部51を有し、他の一方の端部に把持部52(又は、摘み部ともいう)を備える。把持部52は、図2のボルト5の拡大斜視図に示すように、略四角柱状に形成されて、ボルト5の軸線A方向に延設されている。把持部52は、作業者の手又は治具等で把持操作可能な程度に突出している。なお、図2の拡大斜視図において、ボルト5の雄螺子部は、模式的に示している。ボルト5は、ブラケット31がパネル部材3に取り付けられる前に、凹面31a側から螺子用孔312に挿通されて、ブラケット31と共にパネル部材3の裏面部3aに配置される。従って、ボルト5は、ブラケット31の螺子用孔312に回動可能(回動自在)に挿通されるとともに、ブラケット31と反対側の端部に把持部52が形成されるように配置される。
骨格部材4は、図2に示すように、二本の角柱状の柱部材41及び柱部材42を有する。柱部材41と柱部材42とは、柱部材41の側面が柱部材42の端部と略直角に当接して接続される。骨格部材4は、柱部材41と柱部材42との接続部の内角側に、平板状の補強板43(ガセット)を有する。補強板43には螺子用孔431が設けられる。また補強板43は、パネル部材3と対向する面に溶接により固着されたウェルドナット44を有する。換言すると、ウェルドナット44は、骨格部材4に対して固着される。ウェルドナット44は、螺子用孔431の軸線Aと同軸に配置される。
また、ボデー構造2は、ボルト5の締結に用いられるワッシャ6及び固定用ナット7を有する。固定用ナット7は、図3のボデー構造2-3に示すように、把持部52側のボルト5の端部に螺合され、パネル部材3を骨格部材4に固定するために用いられる。
次に、パネル部材3と骨格部材4との取り付け方法について説明する。図3は、車両1のボデー構造2においてパネル部材3と骨格部材4の取付方法を説明する平面方向から見た断面図である。なお、断面箇所におけるハッチングの図示は省略する。また、柱部材41及び柱部材42は、破線によりその他の部材との位置関係を図示している。
まず、ボデー構造2-1において、作業者は、パネル部材3を骨格部材4に対して配置させる。具体的には、図3に示すように、パネル部材3のボルト5は、ウェルドナット44の軸線Aと略一致する位置となるように配置される。そして、ボルト5の把持部52は、骨格部材4のウェルドナット44の雌螺子部及び補強板43の螺子用孔431に対して挿通される。ボルト5の雄螺子部とウェルドナット44の雌螺子部とが当接するボデー構造2-1の状態において、ボルト5の把持部52は螺子用孔431から突出した状態となる。
ボデー構造2-2に示されるように、例えば、作業者が把持部52を回して、ボルト5とウェルドナット44とを螺合させる。これにより、パネル部材3が骨格部材4側に近接する。また、ボデー構造2-2に示す図では、パネル部材3側に設けたシール部材32の接着部321が、骨格部材4に接触した状態を示している。
ボデー構造2-3に示されるように、作業者が把持部52を回転していくと、シール部材32は圧縮変形する。その後、補強板43から突出したボルト5に対し、端部側からワッシャ6及び固定用ナット7の螺子締結によりパネル部材3を骨格部材4に固定される。骨格部材4とパネル部材3との位置合わせ及び締結作業は、このような操作によって、シール部材32を圧縮させながら行われる。なお、パネル部材3は、骨格部材4等に設けられた図示しない位置決め部により、骨格部材4に対して相対的に位置決めされる。また、シール部材32は、骨格部材4及びパネル部材3との間に介挿されるように配置される。パネル部材3と骨格部材4とは、接着部321により接着されてシール部材32が配置された部分において封止される(例えば、図3の平面図参照)。
なお、例えば、ボルト5の雄螺子部に着色又は凹凸等設けたマーカを設け、作業者に、固定用ナット7をそのマーカの位置に移動させた状態のパネル部材3の位置を、パネル部材3の固定位置として判断させるように構成してもよい。
以上のように、本実施形態に係るバス車両(車両1)のボデー構造によれば、パネル部材3と骨格部材4の組み立ての際に、位置決め及び固定を容易に行うことができる。例えば、パネル部材3と骨格部材4のような重量のある複数の部材を、接着により固定する場合は接着剤の硬化まで次の作業工程に移れない場合がある。また、上記複数の部材をスポット溶接等で接合する場合、溶接により被接合部材が変形して外観又は機能に影響を与えてしまう場合がある。本実施形態のボデー構造2は、位置決め及び仮止め作業(例えば、固定用ナット7を用いないボルト5の回転操作)を、工具を用いずに行うことも可能であるため、固定用ナット7による本締め迄の作業を容易に行うことができる。従って、作業者にとって部材の組み立てを容易に行うことができるボデー構造2を構成することができる。
以上で本発明の実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、図3のボデー構造2-1,2-2,2-3に示したパネル部材3と骨格部材4においてボルト5の締結操作を工具を用いずに行う例について説明したが、工作機械等を用いて自動によりおこなってもよい。この場合も、部材間の位置決めのための工程を簡単にして、容易に部材の組み立て作業を行うことができる。
また、ウェルドナット44は、補強板43の代わりにいずれかの柱部材41,42に埋め込まれるように配置してもよい。
1 車両
2,2-1,2-2,2-3 ボデー構造
3 パネル部材
3a 裏面部
4 骨格部材
5 ボルト
6 ワッシャ
7 固定用ナット
11 側面
31 ブラケット
31a 凹面
32 シール部材
41,42 柱部材
43 補強板
44 ウェルドナット
51 頭部
52 把持部
311 両縁部
312 螺子用孔
321 接着部
431 螺子用孔
A 軸線

Claims (1)

  1. バスボデーの骨組みを形成する骨格部材と、
    前記骨格部材に固着されたウェルドナットと、
    バスボデーの外表面を形成するパネル部材と、
    前記パネル部材の裏面部に固着されたブラケットと、
    前記ブラケットに回動可能に挿通されるとともに、前記ブラケットと反対側端部に把持部が形成されたボルトと、
    前記把持部側の前記ボルトの端部に螺合され、前記パネル部材を前記骨格部材に固定する固定用ナットと、
    前記骨格部材及び前記パネル部材との間に介挿されたシール部材と、
    を有し、
    前記把持部を回して、前記ボルトと前記ウェルドナットとを螺合させ、前記シール部材を圧縮させながら前記骨格部材と前記パネル部材との位置合わせを行い、前記ボルトに対する前記固定用ナットの螺子締結により前記パネル部材を前記骨格部材に固定することを特徴とした、バス車両のボデー構造。
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