JP2024063490A - デュアルインターフェースicカードおよびカードケース - Google Patents

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Abstract

【課題】複数通信方式の電磁波を同時に受信した場合でも、ユーザが意図する通信方式を能動的に選択するデュアルインターフェースICカードを提供する。【解決手段】ICカード1は、アンテナ80を含むカード基体2と、凹部9に配置され外部接続端子71及びICチップ74aを有するICモジュール70と、を備える。外部接続端子71は、カード基体2の表面に露出するように配置され、かつ、互いに絶縁された第1端子及び第2端子が区画されている。第1端子及び第2端子は、夫々ICチップ74aの第1パッド及び第2パッドと電気的に接続し、アンテナ80の一端及び他端はICチップ74aの第3パッド及び第4パッドと電気的に接続し、閉回路を形成して非接触通信を行う。ICチップ74aは、第1端子及び第2端子の短絡を検知した場合には第1の通信方式で非接触通信が可能であり、短絡を検知しない場合には第2の通信方式で非接触通信が可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、外部機器との接触通信および非接触通信が可能なデュアルインターフェースICカードおよびこれを収納するためのカードケースに関する。
従来、ICカードとして、カード表面の外部接続端子を通じて電気信号の入出力を行う接触ICカードや、アンテナを介して電磁誘導等により電気信号の入出力を行う非接触ICカードが普及している。また、これらに加えて、カードが備える単一のICチップにより、接触ICカードの機能と非接触ICカードの機能とを兼用するデュアルインターフェースICカードも使用されている。デュアルインターフェースICカードは、金融決済時には入出力データの外部漏洩の抑制に効果的な接触ICカードとして使用でき、職場への入退室時や駅の改札機等に対しては近接状態でデータのやり取りを行う利便性の高い非接触ICカードとして使用できる。
ところで、デュアルインターフェースICカードの非接触通信方式には、例えば13.56MHzの周波数帯域を用いるものとして、ISO/IEC144443等で規定されるTypeA方式およびTypeB方式やISO/IEC18092で規定されるTypeC方式が挙げられる。金融系、交通系、身分証明書系の各種カードは、これらの異なる通信方式のいずれかに基づいて店舗、改札、窓口等のリーダライタと相互通信し、データの読み書きや認証、決済等の処理が行われることが多い。
したがって、ユーザはその使用用途ごとに所定の通信方式のICカードを別個に持ち歩く必要があるが、所有するカード枚数が増えると、財布が膨らんだり、所望のカードを探すのに時間を要したり、違うカードを誤選択する等の問題が起き得る。一方、1枚のICカードが必要に応じて複数の通信方式に対応できるよう、通信方式の切り換え機能を有するものが提案されている。例えば、特許文献1には、読み取り装置との間で複数のプロトコルに対応する非接触通信を実行可能な非接触カードが記載されている。この非接触ICカードは、読み取り装置の発する電磁波の電界の入界と出界とを検出し、入界検出に基づき複数のプロトコル処理部の初期化の実行を指示する。さらにはプロトコル処理部の実行状態に基づきプロトコル処理部に対する非接触通信データの受信の許可を指示するプロトコル処理制御部を備える。プロトコル処理部は、プロトコル処理制御部からの指示に従いプロトコル処理を実行する。
また、特許文献2には、受信された無線信号の2値信号が、複数の第1の非接触型通信方式のうちのいずれかの第1の非接触型通信方式の無線信号の2値信号であるかを判定する判定手段を備えた非接触型通信方式判定回路およびICカードが記載されている。上記判定手段は、上記2値信号のエッジ間の時間間隔を検出し、上記検出した時間間隔を、上記複数の第1の非接触型通信方式において予め決められた2値信号のエッジ間の時間間隔と比較する。これにより、受信された無線信号の2値信号が、上記複数の第1の非接触型通信方式のうちのいずれかの第1の非接触型通信方式の無線信号の2値信号であるかを判定する。
さらに、特許文献3には、第1の送受信部と、第2の送受信部と、アンテナと、スイッチ部と、受信判定部と、スイッチ切換部とを具備するICカード等の近接無線送受信装置が記載されている。第1の送受信部は、第1の同調回路及び第1の変復調回路を含む第1の通信方式の送受信部であり、第2の送受信部は、第2の同調回路及び第2の変復調回路を含む第2の通信方式の送受信部である。アンテナは、第1及び第2の通信方式の通信信号が誘起するものであり、スイッチ部は、アンテナと第1の送受信部とを接続するか又はアンテナと第2の送受信部とを接続するためのものである。受信判定部は、第1及び第2の送受信部の受信状態を判定するものであり、スイッチ切換部は、受信判定部の判定結果に応じてスイッチ部を制御するものである。
特開2006-99324号公報 特開2014-235595号公報 特開2015-32957号公報
これらの特許文献では、いずれも外部機器から受信した無線信号の状態をICチップ等が備える回路等にて判別し、受信した無線信号の通信方式と同一の通信方式を選択して動作できるようにICカードが構成されている。このように、外部機器から受信した無線信号の状態を判別する回路構成をICチップ等に設けることは技術的には可能である。しかし、ICチップの回路設計が煩雑となる上、複数種類の通信方式の電磁波を同時に受信した場合等では、ユーザが意図しない通信方式が選択される結果、予定していたものとは別のアプリケーションが実行されてしまう可能性がある。
本開示はこのような状況に鑑みてなされたものであり、複数種類の通信方式の電磁波を同時に受信した場合でも、ユーザが意図する通信方式を能動的に選択できる、複数種類の通信方式に対応可能なデュアルインターフェースICカードおよびこれを収納するためのカードケースを提供することを課題とする。
本実施の形態による、外部機器との接触通信および非接触通信が可能なデュアルインターフェースICカードの第1の構成は、内部にアンテナを含むカード基体と、前記カード基体の凹部に配置され、接触通信用の外部接続端子およびICチップを有するICモジュールと、を備え、前記外部接続端子は、前記カード基体の表面に露出するように配置され、かつ互いに絶縁された第1端子および第2端子が区画されており、前記第1端子および前記第2端子は、それぞれ前記ICチップの第1パッドおよび第2パッドと電気的に接続し、 前記アンテナの一端および他端は、前記ICチップの前記第1パッドおよび前記第2パッドとは異なる第3パッドおよび第4パッドと電気的に接続し、前記ICチップおよび前記アンテナが閉回路を形成して非接触通信を行い、前記ICチップは、前記第1端子および前記第2端子の短絡を検知した場合には、第1の通信方式で非接触通信が可能であり、前記第1端子および前記第2端子の短絡を検知しない場合には、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式で非接触通信が可能である。
また、本実施の別の形態による第2の構成に係るデュアルインターフェースICカードは、第1の構成において、前記第1端子および前記第2端子は、接触式ICカードの規格において、未使用端子とされている端子、またはVCC、RST、CLK、GNDもしくはI/Oとして割り当てられていない端子であってもよい。
また、本実施の別の形態による第3の構成に係るデュアルインターフェースICカードは、第1の構成または第2の構成において、前記第1端子から前記第2端子まで跨るように配置可能であり、前記第1端子および前記第2端子を短絡し、かつ前記第1端子および前記第2端子の間に配置される他の端子とは絶縁するように配置可能な導電部材をさらに備えてもよい。
また、本実施の別の形態による第4の構成に係るデュアルインターフェースICカードを収納可能なカードケースは、互いに隙間を有して配置され、第1の構成または第2の構成のデュアルインターフェースICカードを当該隙間に沿って収納可能な第1カバー部および第2カバー部と、前記第1カバー部および前記第2カバー部のいずれか一方の、他方と対向する側の面に形成された導電部材と、を備え、前記導電部材は、前記デュアルインターフェースICカードを収納したときに、前記外部接続端子の前記第1端子から前記第2端子まで跨るように形成されるとともに、前記第1端子および前記第2端子を短絡し、かつ前記第1端子および前記第2端子の間に配置される他の端子とは絶縁するように形成されている。
本実施の形態によれば、複数種類の通信方式の電磁波を同時に受信した場合でも、ユーザが意図する通信方式を能動的に選択できる、複数種類の通信方式に対応可能なデュアルインターフェースICカードおよびこれを収納するためのカードケースを提供することができる。
第1実施形態に係るデュアルインターフェースICカードの構造を説明する平面図とICモジュールの拡大図である。 ICモジュールを図1(b)とは反対側から見た図である。 図1(a)においてA-A線で切った断面を示す断面図である。 ICモジュールを外したときのカード基体の拡大図である。 第2実施形態に係る導電部材に関する説明図である。 第3実施形態に係るカードケースに関する説明図である。 カードケースに関する説明図である。 従来のICモジュールを示す図1(b)に対応する拡大図である。 デュアルインターフェースICカードの構成を示すブロック図である。 デュアルインターフェースICカードの動作を説明するフロー図である。
以下、図面等を参照して、本開示のデュアルインターフェースICカードの一例について説明する。ただし、本開示のデュアルインターフェースICカードは、以下に説明する実施形態や実施例には限定されない。
なお、以下に示す各図は、模式的に示したものである。そのため、各部の大きさ、形状は理解を容易にするために、適宜誇張している。また、各図において、部材の断面を示すハッチングを適宜省略する。本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値および材料名は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含むものとする。
1.第1実施形態
本開示のデュアルインターフェースICカードの第1実施形態の一例について説明する。ICカード1はデュアルインターフェースICカードである。ここで、説明の便宜上、ICカード1についてXYZ座標系を設定する。まず、図1(a)や図3等に示すように、ICカード1の主面の法線方向にZ軸をとる。そして、ICモジュール70の外部接続端子71が配置されていない側の主面から、当該外部接続端子71が配置されている側の主面に向かう方向を+Z方向または厚さ方向の上方とし、その反対方向を-Z方向または厚さ方向の下方とする。
また、ICカード1を+Z方向から見たとき、ICカード1の両短辺およびZ軸に垂直な直線をX軸とする。また、外部接続端子71に近い側の一の短辺から他の短辺に向かう方向を+X方向または右方向とし、その反対方向を-X方向または左方向とする。さらに、X軸およびZ軸に垂直な軸をY軸とし、外部接続端子71から遠い側の一の長辺から他の長辺に向かう方向を+Y方向または上方とし、その反対方向を-Y方向または下方とする。
図1(a)は、ICカード1を+Z方向から見た平面図である。図1(b)は、図1(a)のICカード1のうち、ICモジュール70の内部構成を説明する拡大図であり、外部接続端子71の-Z方向側、すなわち紙面の奥側に配置されているICチップ74aやモールド部74b、ワイヤ75等を破線で表示している。図2(a)は、図1(b)のICモジュール70を、カード基体2を除外して裏面側である-Z方向側から見た図である。図2(b)は、図2(a)におけるチップ74aを説明する図である。図3は、図1(a)のICカード1をX軸と平行なA-A線に沿った面で切った断面を-Y方向から見た図である。また、図4は、図1(b)においてICモジュール70を外したカード基体2の構成を示す図である。
図1(a)に示すように、ICカード1は、+Z方向側からの平面視において、4隅に丸みを備えた略矩形状の薄板の形態を有する。また、デュアルインターフェースICカードの+Z方向側の表面には、中心よりもやや左上、すなわち中心よりも-X方向寄りでありかつ+Y方向寄りに外部接続端子71を含むICモジュール70が配置される。ICモジュール70は、図1(b)や図3に示すように、カード基体2に形成された凹部9の中に埋設され、外部接続端子71の+Z方向側の表面がカード基体2の+Z方向側の表面と略同一面となるように配置されている。このようなICカード1の形態は、ICカードの国際規格であるISO/IEC7816-1に準拠している。また、外部接続端子71には、図1(b)に示すように、ISO/IEC7816―2規格およびISO/IEC7816―3規格で定められた、外部端子の各区画が画定されている。
当該規格では、外部端子として、C1端子(供給電圧入力端子)、C2端子(リセット信号入力端子)、C3端子(クロック信号入力端子)、C5端子(信号用接地端子)、C7端子(直列データの入力または出力端子)が規定されている。なお、C6端子は、標準または個別利用端子であり、通常は使用せず、C4およびC8端子は未使用端子として将来用途のために留保されている。なお、C1、C2、C3、C5およびC7の各端子は、それぞれVCC、RST、CLK、GNDおよびI/Oと略称され得る。
詳細の構成は後述するが、図2(b)に示すように、ICチップ74aには、複数のパッド74pおよび74qが形成される。また、ICチップ74aの複数のパッド74pのそれぞれは、導電性のワイヤ75を介して外部接続端子71のC1、C2、C3、C5、C7の各端子と電気的に接続している。一方、上記以外のICチップ74aの2箇所のパッド74pは、それぞれ基板72の外部接続端子71とは反対側の面に形成されるアンテナ接続用端子73aおよび73bと導電性のワイヤ75を介して電気的に接続している。さらに、ICチップ74aのパッド74pとは異なる2箇所のパッド74qのそれぞれは、導電性のワイヤ75を介して未使用端子のC4およびC8端子と電気的に接続している。
ところで、図1(a)や図3に示すように、アンテナ接続用端子73aは、導電接着層11を介して導電性の第1プレート110と電気的に接続される。また、第1プレート110はアンテナ線83の一端と溶接されている。さらに、アンテナ接続用端子73bも、導電接着層11を介して導電性の第2プレート120と電気的に接続され、かつ、第2プレート120はアンテナ線83の他端と溶接されている。これより、アンテナ接続用端子73aおよび73bは、それぞれアンテナ線83の両端と導通した状態となる。
一方、ICチップ74aの2箇所のパッド74pとアンテナ接続用端子73aおよび73bとが、それぞれワイヤ75を介して導通しているため、アンテナ接続用端子73aおよび73bを介して、ICチップ74aとアンテナ線83の一端および他端とが導通した状態となる。すなわち、ICチップ74aとアンテナ80とが、閉じられた非接触通信の通信回路を形成する。
ここで、ICチップ74aの2箇所のパッド74qのそれぞれは、導電性のワイヤ75を介して未使用端子のC4およびC8端子と電気的に接続している。よって、ICチップ74aは、C4およびC8端子の導通状態、すなわち両端子間が短絡しているか、または開放しているかの状態を検出することができる。一般的に2端子間の短絡有無または開放有無を検出する方法は、回路のオープン/ショート検査に用いられる公知の技術を使用して容易に実施できる。例えば、定電流を印加して両端子間の電圧値を測定し、これが基準値を超えた場合にオープン(開放)と判定し、基準値以下の場合にショート(短絡)と判定することができる。なお、本開示における短絡状態とは、完全に両端子間の電圧が0Vである場合に限定されず、多少の電圧差が生じていても、オープン(開放)と明確に区別できる程度の電位差を有する状態を含むものとする。
一方、ICカード1のICチップ74aとアンテナ80とが形成する非接触通信の通信回路は、第1の通信方式および第2の通信方式の異なる2種類の通信方式で通信できる。ICチップ74aは、C4およびC8端子の短絡を検知した場合には、第1の通信方式で非接触通信が可能であり、当該端子の短絡を検知しない場合には、第2の通信方式で非接触通信が可能である。ここで、第1の通信方式および第2の通信方式は、例えば、TypeA方式およびTypeB方式であってもよく、TypeA方式およびTypeC方式であってもよく、TypeB方式およびTypeC方式であってもよい。なお、C4端子とC8端子とを短絡させる方法は、両端子に跨るようにシール状の導電部材を貼り付ける等の方法で容易に実現できる。
例えば、ユーザは、自己のICカード1が、クレジットカード用途および電子マネー用途として共用でき、前者が第1の通信方式としてTypeA方式で使用され、後者が第2の通信方式としてTypeC方式で使用されることを知っているとする。さらに、店頭に設置された両方の通信方式に対応したリーダライタは、かざしたカードの通信方式に応じてどちらの方式でも通信できるように2種類の電磁波を発生させるものとする。ここで、ユーザが商品購入の決済を電子マネーで行いたい場合は、C4およびC8端子を短絡せずにICカード1を当該リーダライタにかざすことにより、所望の決済ができる。リーダライタは、TypeC方式での通信が可能なことから、当該ICカード1がTypeC準拠のカードであると認識するためである。また、ユーザが商品購入の決済をクレジットカードで行いたい場合は、C4およびC8端子を短絡することで、当該ICカード1がTypeA準拠のカードであると認識できる。このため、間違って電子マネーで決済がされてしまうことが回避される。
このように、第1実施形態のデュアルインターフェースICカードであるICカード1は、内部にアンテナ80を含むカード基体2と、カード基体2の凹部9に配置され、接触通信用の外部接続端子71およびICチップ74aを有するICモジュール70と、を備える。外部接続端子71は、カード基体2の表面に露出するように配置され、かつ互いに絶縁された第1端子および第2端子が区画されており、前記第1端子および前記第2端子は、それぞれ前記ICチップの第1パッドおよび第2パッドと電気的に接続している。第1端子および第2端子としてC4およびC8端子を例示できる。また、第1パッドおよび第2パッドはICチップ74aのパッド74qとして例示できる。
アンテナ80の一端および他端は、ICチップ74aの第1パッドおよび第2パッドとは異なる第3パッドおよび第4パッドと電気的に接続し、ICチップ74aおよびアンテナ80が閉回路を形成して非接触通信を行う。第3パッドおよび第4パッドは、アンテナ接続用端子73aおよび73bと結線されるICチップ74aのパッド74pとして例示できる。ICチップ74aは、第1端子および第2端子の短絡を検知した場合には、第1の通信方式で非接触通信が可能であり、第1端子および前記第2端子の短絡を検知しない場合には、第1の通信方式とは異なる第2の通信方式で非接触通信が可能である。
第1実施形態に係るICカード1が上記のような構成であるため、ユーザは、異なる2種類の通信方式を使い分けたICカード1の非接触ICカードとしての使用ができる。しかも、ICカード1が外部機器から複数種類の通信方式の電磁波を同時に受信した場合でも、ユーザが、外部接続端子71の第1端子および第2端子を短絡させるか否かを選択することで、ユーザが意図する通信方式を能動的に選択できる。よって、外部機器から複数種類の通信方式の電磁波を同時に受信した場合に、ユーザが意図しない通信方式が自動的に選択されてしまうことが抑制できる。しかも、専用の切り換えスイッチ等を付加するものではないため、構造が複雑化せず、ICカード1の製造負荷や耐久性への悪影響が抑制できる。
以下に、本実施形態のICカード1の構成およびその製造方法の詳細を説明する。
(a)カード基体
カード基体2は、ICカード1を構成する、ICモジュール70を除くカード本体を指す。カード基体2は、図3に示すように、典型的には厚さ方向の-Z方向側の一端からオーバーシート層8、インナー層7、アンテナ保持層6および5、インナー層4並びにオーバーシート層3がこの順に積層された構成を有している。また、アンテナ保持層6および5の間には、ループ形状に巻かれ、被覆導線等から形成されたアンテナ線83とプレート状の端部100とを含むアンテナ80が配置されている。
カード基体2は、凹部9が形成される前のもの、および凹部9の形成後のものの両方を指すことがあり、アンテナ80を含まないもの、およびこれを含むものの両方を指す場合がある。また、アンテナ80のアンテナ線83の両方の先端は、互いにX軸方向に沿って配置される-X方向側の第1プレート110および+X方向側の第2プレート120と電気的に接続されている。
ここで、本実施形態では、説明の便宜のため、アンテナ80のアンテナ線83は分岐等のない1本の導線をループ状に巻いたものとして説明するが、本開示はこれに限定されず、アンテナ線83が適宜分岐され、先端が3箇所以上存在するものも含むとする。また、プレート状の端部100も、アンテナ線83の先端の数に応じて、3個以上配置することができる。
また、カード基体2の層構成も上述したものに限らず、オーバーシート層、アンテナ保持層、オーバーシート層の3層構成、アンテナ保持層、アンテナ保持層の2層構成でもよい。あるいは、カード基体2の層構成は、オーバーシート層、第2インナー層、第1インナー層、アンテナ保持層、アンテナ保持層、第1インナー層、第2インナー層およびオーバーシート層、といった8層以上の多層構成であってもよい。また、カード基体2のオーバーシート層3または8のインナー層4または7とは反対側の表面に印刷や磁気ストライプの埋め込みがされていてもよく、インナー層4または7のオーバーシート層3または8との隣接表面に印刷がされていてもよい。
カード基体2の厚さは、ISO/IEC7816-1等の規格に準拠する観点からは、0.76mm以上、0.84mm以下であることが好ましいが、この範囲外であってもよい。
(i)インナー層
インナー層はコア層とも称する。インナー層4および7としては、白色または着色された各種のプラスチックシートを幅広く使用することができ、以下にあげる単独のフィルムあるいはそれらの複合フィルムを使用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、PET-G(テレフタル酸-シクロヘキサンジメタノール-エチレングリコール共重合体)、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン系、ABS、ポリアクリル酸エステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、等である。インナー層4および7の厚さは、カードの全体厚さを勘案して適宜に選択することができるが、例えば、0.10mm以上、0.38mm以下程度とすることができる。
(ii)アンテナ保持層
アンテナ保持層は、インナー層と同様にコア層とも称する。アンテナ保持層5および6は、アンテナ80を挟み込んでこれを保持する機能を有し、インナー層4および7と同様の各種のプラスチックシートを幅広く使用することができる。アンテナ保持層5および6は、インナー層4および7と同一材料で構成されてもよく、互いに異なる材料で構成されてもよい。アンテナ保持層5および6の厚さは、カードの全体厚さを勘案して適宜に選択することができるが、例えば、0.10mm以上、0.38mm以下程度とすることができる。
(iii)オーバーシート層
オーバーシート層3および8としては、通常、インナー層やアンテナ保持層と同質の材料を使用するが、厚さが0.05mm以上、0.10mm以下程度の透明材料が使用されることが多い。インナー層、アンテナ保持層およびオーバーシート層の積層体を熱プレス等で一体化する際のカールの発生を防止する観点からは、オーバーシート層3および8の厚さが同一であることが好ましいが、必ずしも同一でなくてもよい。また、この点は前述のインナー層4および7やアンテナ保持層5および6についても共通する。
オーバーシート層の材料は、熱により接着性を有するものであればよい。しかし、オーバーシート層自体が熱による接着性を有しない場合でも、熱等により接着力を発生させる公知の接着剤の層をインナー層およびオーバーシート層の間に追加形成することで両者を一体化できる。また、ICカード1を磁気カードとして使用する場合には、オーバーシート層3および8のいずれかまたは両方について、インナー層4および7の両方または片方とは反対の主面側に磁気ストライプを熱転写等によりあらかじめ埋め込んでおいてもよい。
(iv)アンテナシート
本実施形態では、後述するように、アンテナ保持層5または6の一方の面に、アンテナ80を形成し、当該アンテナ80を構成するアンテナ線83の両方の先端が、プレート状の導電性の端部100である第1プレート110および第2プレート120と電気的に接続した構成を有する。このようなアンテナ保持層5または6へのアンテナ80の形成は、例えば以下のように行う。まず、積層前のアンテナ保持層6のアンテナ保持層5と対向する表面に第1プレート110および第2プレート120を、熱圧等を掛けて接着固定する。このとき、アンテナ保持層6の表面に接着剤を塗布してから第1プレート110および第2プレート120を配置してもよい。なお、第1プレート110および第2プレート120は、ICモジュール70の載置予定位置に左右方向に並べて、その一部が載置時のICモジュール70のアンテナ接続用端子73aおよび73bと重畳するように配置される。
その後、アンテナ線83の先端を第1プレート110および第2プレート120のいずれか一方に対して溶接する。そして、この地点を始点として、アンテナ線83に対して所定の熱圧を掛け、絶縁部材で被覆された被覆導線であるアンテナ線83を、巻き線形成機によりアンテナ保持層6の表面に埋め込む。すなわち、アンテナ線83に対して所定の熱圧を加えながら、図1(a)に示すようなループ形状にアンテナ供給ヘッドを描画させ、当該アンテナ供給ヘッドから供給されたアンテナ線83をアンテナ保持層6に順次、埋め込む。埋め込みが終了したアンテナ線83を切断し、当該切断されたアンテナ線83の先端を終点として、第1プレート110および第2プレート120のいずれか他方に対して溶接する。
アンテナ線83の始点となる先端と終点となる先端とは、それぞれ、第1プレート110および第2プレート120のいずれか一方と他方とに溶接によって電気的に接続される。このようにしてアンテナ80が形成されたアンテナ保持層6(アンテナシート12)を得る。アンテナ80がアンテナ保持層5または6に埋め込まれた中間生成物を、アンテナシート12と称することがある。アンテナシート12は、それのみでICカード1を製造するための部品として市場に流通させることができる。あるいは、アンテナ保持層等のシート材を加工業者に供給し、これを当該加工業者がアンテナシート12に加工して供給元に納品する、という商形態が存在し得る。
(v)アンテナ
アンテナ保持層5または6に形成されたアンテナ80において、そのアンテナ線83の複数の先端が電気的に接続された一対の端部100である第1プレート110および第2プレート120には、ICモジュール70のアンテナ接続用端子73aおよび73bがそれぞれ電気的に接続する。これにより、ICモジュール70が備えるICチップ74aおよびアンテナ80が非接触通信の通信回路を構成する。当該通信回路は、例えば、ISO/IEC18092やISO/IEC144443等で規定される13.56MHzのHF周波数帯域を用いて近接通信を行うものでもよい。または、それ以外の、例えば920MHzのUHF周波数帯域や125KHzのLF周波数帯域、マイクロ波の2.45GHzの周波数帯を用いて通信を行うものでもよい。
なお、本実施形態のICカード1では、上記通信回路は、上述の種々の通信方式のうち、互いに異なる少なくとも2種類の通信方式のいずれかを選択して使用できるようにICチップ74aやアンテナ80が設計されている。異なる2種類の通信方式を第1の通信方式および第2の通信方式とするとき、これらは例えば、TypeA方式およびTypeB方式のいずれか一方および他方としてもよい。また、TypeB方式およびTypeC方式のいずれか一方および他方としてもよく、TypeC方式およびTypeA方式のいずれか一方および他方としてもよい。さらには、これ以外の通信方式としてもよい。TypeA方式およびTypeB方式はISO/IEC144443で規定され、TypeC方式はISO/IEC18092で規定される通信方式である。
ICチップ74aは、特定の2箇所のパッド74qの電気的状態に応じて、上記のいずれの通信方式で通信するかを自動的に選択するが、これについては後述する。
外部機器であるリーダライタ等にICカード1をかざしたときに、当該通信回路にはリーダライタが形成する磁界や電波等により起電力や電流が発生して、ICチップ74aに電力を供給する。これにより、ICチップ74aは駆動可能となり、リーダライタと非接触による情報の送受信が可能であり、メモリに対する情報の読み出しや書き換え等を行なう。
アンテナ80を構成するアンテナ線83は、典型的には、銅線の周囲が絶縁部材で被覆された被覆導線により形成される。なお、これ以外にも、Cu-Ni、Cu-Cr、Cu-Zn、Cu-Sn、Cu-Be等の銅合金線、または鉄、ステンレス、アルミ等の種々の金属線、金属合金線を選択することもできる。ICカード1は、被覆導線を用いることにより、例えば銅箔エッチング方式等に比較して安価に製造できる。ただし、本開示のICカード1は、銅箔エッチング方式や金属箔の打ち抜き方式等で形成されたアンテナ線を用いてもよい。
アンテナ線83の直径は、非接触の通信回路としての特性を確保できる限りにおいて、特段の制限はないが、例えば、0.03mm以上、0.30mm以下とすることができ、好ましくは、0.05mm以上、0.15mm以下とすることができる。後者の範囲とすることで、埋め込み加工による熱圧や切削加工による外力への耐久性が向上でき、良好な通信特性を確保できる。
(vi)端部(第1プレートおよび第2プレート)
次に、導電性の端部100である第1プレート110および第2プレート120の構成の詳細を説明する。第1プレート110および第2プレート120は、いずれも、ICカード1の主面の法線方向であるZ軸方向に沿った平面視において、略矩形状の板状部材である。図4に示すように、第1プレート110および第2プレート120は、当該平面視において、第1凹部91と重畳する領域、すなわち、カード基体2から露出している領域と、第1凹部91よりも外側に位置し、カード基体2の内部に埋め込まれている領域と、を有する。
言い換えると、図4に示すように当該平面視で凹部9の外周93のうち、Y軸に沿う-X方向側の辺93aおよび+X方向側の辺93bに重畳する直線をそれぞれ直線m1およびm2とする。このとき、第1プレート110は、直線m1よりも+X方向側の領域が第1凹部91においてカード基体2から露出しており、直線m1よりも-X方向側の領域がカード基体2に被覆されている。同様に、第2プレート120は、直線m2よりも-X方向側の領域が第1凹部91においてカード基体2から露出しており、直線m2よりも+X方向側の領域がカード基体2に被覆されている。
第1プレート110を例にとれば、第1凹部91においてカード基体2から露出している第1プレートのX軸方向に沿った横幅は、第1凹部91の横幅と同じくW12であり、カード基体2による被覆部分も含めた横幅W11よりも狭い。また、第1凹部91においてカード基体2から露出している第1プレートのY軸方向に沿った縦幅はW2である。W12、W11およびW2の大きさや比率は任意であるが、第1プレート110の縦幅W2かつ横幅W12の領域の中に、ICモジュール70の載置時のアンテナ接続用端子73aの領域が包含されることが好ましい。図4では、ICモジュール70を凹部9に収納した際のアンテナ接続用端子73aおよび73bの輪郭部分を破線表示している。これにより、アンテナ接続用端子73aと第1プレート110との電気的な接続に関する接触面積が安定的に得られるからである。第2プレート120についても同様である。
また、このように第1プレート110および第2プレート120の一部が、カード基体2に被覆されていることにより、凹部9の形成時のエンドミル刃の切削抵抗等の外力に対する第1プレート110および第2プレート120の保持効果が高められる。よって、不用意にプレートがカード基体2から剥がれて位置がずれてしまうことが抑制される。
また、図3に示すように、第1プレート110および第2プレート120は、第1部材111と、当該第1部材111の+Z方向側に積層される第2部材112との少なくとも2層を含む積層構成を有する。このとき、第2部材112は、第1部材111よりも酸化し難い部材であることが好ましい。酸化し難い部材とは、例えば第1部材111や第2部材112がともに金属である場合は、第2部材112の方が、第1部材111よりもイオン化傾向が小さい金属であると言い換えることができる。このような金属の一例として、第1部材111をアルミニウム、鉄、ニッケルまたは銅とし、第2部材112を銀、パラジウム、プラチナまたは金とすることができる。
材料調達の容易性やコスト、加工適性、電気特性等を考慮すると、上記に挙げた中でも、第1部材111として導電性の高い銅を使用し、第2部材112として銀メッキを使用することが好ましい。十分な導電性が確保できる銅を第1部材111とし、酸化し難く、エンドミルによる樹脂層の切削時に金属界面を露出させ易い銀をメッキとして第2部材112に用いることで、コストアップを抑制しつつ、良好な電気特性および加工適性を得られるからである。
一方、第1プレート110および第2プレート120は、上述した2層または3層以上の積層構成を有さず、単一部材のみの構成としてもよい。この場合、単一部材は導電性を有する部材に限定され、例えば第1部材111や第2部材112として例示した上述の部材やこれらの合金等を使用できる。好ましくは導電性の高い銅やアルミ、ステンレス等を選択できる。単一部材とする方が、材料入手や加工が容易でありコスト低減にもつながる。
なお、本実施形態では、上述するようにアンテナ線83の複数の先端が一対の端部100である第1プレート110および第2プレート120と溶接されている構成について説明するが、必ずしもアンテナ線83の端部がこのようなプレートと接続する必要はない。例えば、アンテナ線83の複数の先端がジグザグ形状、メアンダ形状または蛇腹形状と呼ばれる何度も折り返す構成とすることで、上述のプレートと同様の機能を果たすことができる。
(b)ICモジュール
次に、ICモジュール70の主要な構成要素の各部について、主に図1(b)、図2(a)、図2(b)や図3に基づいて説明する。ICモジュール70は、カード基体2に対して形成された凹部9に埋設され、ICモジュール70のアンテナ接続用端子73aおよび73bが、導電接着層11を介してアンテナ80の第1プレート110および第2プレート120とそれぞれ電気的に接続する。これによって、非接触通信の通信回路を形成できる。このとき、ICモジュール70が備える外部接続端子71を通じて、接触式リーダライタ等と接触通信を行うことができる。
基板72はガラスエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の可撓性を有する絶縁性の樹脂フィルムの表裏に銅箔が接着剤を介して貼り込まれ、当該樹脂フィルムの表裏面に貼り込まれた銅箔を、所定のパターンを形成するように残存させたものである。具体的には、当該樹脂フィルムの一方の銅箔面に外部接続端子71を、他方の銅箔面にアンテナ接続用端子73aおよび73bを形成するように、感光材の塗付、所定パターンが形成されたフィルム版の載置、露光、非感光部位のエッチング除去、を順次行う。これにより、当該樹脂フィルムの表裏面に所定のパターンの銅箔が一部残存した基板72が形成される。また、基板72にはあらかじめ、外部接続端子71へのワイヤボンディングのための貫通孔であるボンディングホール76が複数箇所、設けられている。
外部接続端子71には、図1(b)に示すように、ISO/IEC7816―2規格で定められた、外部端子の各区画が画定されている。すなわち、外部接続端子71は、前述したように外部端子としてC1端子(供給電圧入力端子)、C2端子(リセット信号入力端子)、C3端子(クロック信号入力端子)、C5端子(信号用接地端子)、C7端子(直列データの入力または出力端子)が規定される。C6端子は、標準または個別利用端子であり、通常は使用せず、C4およびC8端子は未使用端子として将来用途のために留保されている。これらの各端子領域は、絶縁溝71aにより区画されている。具体的には、外部接続端子71は、絶縁性の基板72の一方の面上に所定のパターンの端子領域が銅箔等により形成されており、絶縁溝71aは、銅箔が途切れて基板72が露出している領域である。
図1(b)に示すように、C1端子からC4端子までは、+Z方向側から見た外部接続端子71の左側の領域に上段から下段に向けてそれぞれ区画されており、C5端子からC8端子までは、右側の領域に上段から下段に向けてそれぞれ区画されている。外部接続端子71の中央側には、C5端子が下方に至るまで延伸されているが、必ずしもこのような配置とする必要はなく、C1からC8までのいずれの端子とも絶縁された領域が区画されていてもよい。
なお、図1(b)や図8では、外部接続端子71よりも紙面の奥側に配置され、破線表示されているICチップ74aやモールド部74b、ボンディングホール76、パッド74p、アンテナ接続用端子73a、73bに対する引き出し線は本来破線とすべきである。しかし、ワイヤ75と引き出し線との区別を明確にするため、敢えて引き出し線をすべて実線としている。一方、図2(a)では逆に、ワイヤ75と引き出し線との区別を明確にするため、実線とすべき一部の引き出し線を破線としている。
ICチップ74aの基板72とは反対側を向く面は回路面であり、表面に回路パターンおよび電極である複数のパッド74pおよび複数のパッド74qが設けられている。パッド74pおよび74qは、いずれもICチップ74aの電気的な入出力端子となるパッドを指すが、パッド74pは、外部接続端子71の規格上の未使用端子以外の各端子との入出力や、アンテナ80の両端の入出力に関わるパッドとして割り当てられるものを指す。一方、パッド74qは、外部接続端子71の規格上の未使用端子の各端子との入出力に関わるパッドとして割り当てられるものを指す。
外部接続端子71の各区画に対応する箇所には、基板72に形成された孔であるボンディングホール76を通じて外部接続端子71の裏面が-Z方向側から視認できる。すなわち、ICチップ74aのパッド74pおよび74qと外部接続端子71の所定の区画とは、ボンディングホール76を通じて金ワイヤ等のワイヤ75によって結線することで、両者を導通させることができる。また、基板72の外部接続端子71とは反対側の面には、ICチップ74aを挟む左右両側に平面視で略H字状の導電性領域である一対のアンテナ接続用端子73aおよび73bが配置される。
図1(b)や図2(a)、図2(b)を例にとると、ICチップ74aの複数のパッド74pおよび74qと、C1、C2、C3、C4、C5、C7およびC8端子のそれぞれとが、ワイヤ75によって結線されている。また、ICチップ74aの上記以外のパッド74pとアンテナ接続用端子73aおよび73bとが、ワイヤ75によって結線されている。これらのボンディングホール76やワイヤ75は、モールド部74bによって被覆保護されている。本実施形態では、ICチップ74aのパッド74pは7個設けられ、パッド74qは2個設けられているが、その数や配置は一例にすぎず、パッドは任意の数、配置で設けられてもよい。
ここで、本実施形態のICモジュール70と従来技術に係るICモジュールとのICチップと外部接続端子71やアンテナ接続用端子73a、73bとのワイヤ75による結線状態の違いを説明する。図8は、従来技術に係るICモジュール70aの構成を示す、図1(b)に対応する図である。従来技術のICモジュール70aでは、ICチップ74aの複数のパッド74pと、C1、C2、C3、C5およびC7端子のそれぞれとが、ワイヤ75によって結線されている。また、ICチップ74aの上記以外の2箇所のパッド74pとアンテナ接続用端子73aおよび73bとが、ワイヤ75によって結線されている。未使用端子であるC4やC8はICチップ74aのパッド74pや他の端子とは結線されない。
これより、ICチップ74aの複数のパッド74pのうち一のパッド74pとアンテナ接続用端子73bとがワイヤ75を介して導通しているため、アンテナ接続用端子73bを介して、ICチップ74aとアンテナ線83の一端とが導通した状態となる。また、ICチップ74aの他のパッド74pとアンテナ接続用端子73aともワイヤ75を介して導通しているため、アンテナ接続用端子73aを介して、ICチップ74aとアンテナ線83の他端とが導通した状態となる。すなわち、ICチップ74aの2箇所のパッド74pとアンテナ線83の両端とが導通し、ICチップ74aとアンテナ80とが閉回路である通信回路を形成する。
よって、従来技術のICモジュール70aでは、ICチップ74aとアンテナ80とが常に閉回路を形成するため、いつでも所定の電波や磁界を受けることによって外部機器との特定通信方式での非接触通信が可能である。また、接触ICカードの通信に必要なC1、C2、C3、C5およびC7端子のそれぞれがICチップ74aの複数のパッド74pと導通するため、外部機器との接触通信も可能である。
これに対して、本実施形態のICモジュール70では、ICチップ74aのパッド74qが、外部接続端子71の規格上の未使用端子であるC4およびC8端子ともそれぞれワイヤ75によって結線されている。すなわち、ICチップ74aのパッド74qが、C4およびC8端子とも電気的に接続している。ICチップ74aは、特定の2箇所のパッド74qの電気的状態に応じて、異なる2種類の通信方式のうち、いずれかの通信方式を自動的に選択し、当該通信方式に基づいて外部機器と非接触通信を行うことができる。
ICチップ74aの構成を図9のブロック図に示す。ICチップ74aは、接触通信、非接触通信の両方の動作を制御し、各種演算や処理を実行するCPU430と、EEPROM441、RAM442およびROM443等から構成されるメモリ440を備える。EEPROM441は、フラッシュメモリー等の他の書き換え可能な不揮発性メモリであってもよい。また、ICチップ74aは、外部接続端子71を介して外部機器と接触通信を行うための信号入出力のインターフェースである接触インターフェース部410を備える。さらにICチップ74aは、アンテナ80を介して外部機器と非接触通信を行うための信号入出力のインターフェースである非接触インターフェース部420を備える。
非接触インターフェース部420には、外部接続端子71のC4およびC8端子の状態に応じて、CPU420の指示により第1インターフェース部421または第2インターフェース部422のいずれかが選択される。非接触インターフェース部420として第1インターフェース部421が選択された場合、ICチップ74aとアンテナ80とが形成する非接触通信の通信回路は、第1の通信方式に従って通信する。また、第2インターフェース部422が選択された場合、当該通信回路は、第2の通信方式に従って通信する。
ICチップ74aは、C4およびC8端子とそれぞれ電気的に接続している2箇所のパッド74qの電気的状態を検出する。例えば、ICチップ74aは、C4およびC8端子の導通状態、すなわち両端子間が短絡しているか、または開放しているかの状態を検出することができる。2端子間の短絡有無または開放有無を検出する方法は、前述したように、回路のオープン/ショート検査に用いられる公知の技術を使用して容易に実施できる。例えば、定電流を印加して両端子間の電圧値を測定し、これが基準値を超えた場合にオープン(開放)と判定し、基準値以下の場合にショート(短絡)と判定することができる。
また、MOSFETを用いて以下のように負荷オープン状態を判断することができる。すなわち、当該MOSFETの出力段トランジスターがオフ時に、出力端子電圧をモニターして、出力電圧が設定値以上の電圧となったときに負荷オープンと判断する。あるいは、出力段トランジスターがオン時に、出力段トランジスターに流れる電流をモニターして、出力電流が設定値以下となったときに、負荷オープンと判断する。この場合、負荷オープンではない場合を短絡と判断してもよい。他には、オープン/ショート判定方法として、特許第4967762号に記載される方法を参照してもよい。
このような、ICチップ74aによる、C4およびC8端子とそれぞれ電気的に接続している2箇所のパッド74qの電気的状態を検出し、その結果に応じて第1インターフェース部421または第2インターフェース部422を選択する機能について、図10のフロー図を基に説明する。
まず、外部機器からの電磁波をアンテナ80が受信することによって誘導起電力が発生し、これがパッド74pを介してICチップ74aに供給される。これによりICチップ74aが起動する(図10のステップS501)。
次に、ICチップ74aの判定回路は、所定の第1パッドおよび第2パッドの電気的状態を検出する。第1パッドおよび第2パッドは、外部接続端子71のC4およびC8端子のいずれか一方と他方である。具体的には両端子の導通状態が短絡状態であるか開放状態であるかの検出を行い、状態を確認する(ステップS502)。
ICチップ74aの判定回路が第1パッドおよび第2パッド、すなわちC4およびC8端子の短絡有無を上述した方法等により確認した結果、短絡状態である場合には(ステップS503)、ICカード1の通信方式を第1の通信方式に設定する(ステップS504)。具体的には、ICチップ74aは、図9に示す非接触インターフェース部420において、第1の通信方式に従って入出力信号の変換を行う第1インターフェース部421を選択して、これを介した電気信号の入出力を指示する。
一方、ICチップ74aの判定回路がC4およびC8端子の短絡有無を上述した方法等により確認した結果、短絡状態ではない場合には(ステップS503)、ICカード1の通信方式を第2の通信方式に設定する(ステップS505)。具体的には、ICチップ74aは、非接触インターフェース部420において、第2の通信方式に従って入出力信号の変換を行う第2インターフェース部422を選択して、これを介した電気信号の入出力を指示する。
これにより、ICカード1は、設定された第1インターフェース部421または第2インターフェース部422のいずれかを介した電気信号の入出力を行う。すなわち、設定された通信方式(第1の通信方式または第2の通信方式)で外部機器からの入力信号やICチップからの出力信号を変換して通信を行う(ステップS506)。
ICカード1は、このように一旦、選択された通信方式を維持して外部機器との非接触通信を継続する。ここで外部機器とICカード1との非接触通信が終了したり、ICチップ74aの内部処理が終了した場合は、ICカード1は、次の新たな電磁誘導による電力供給を受けない限り通信を行わないで終了する。
一方、ICカード1は、外部機器との非接触通信このように一旦、選択された通信方式を維持して外部機器との通信を継続する。ここで外部機器とICカード1との非接触通信が継続している場合は、ステップS502に戻り、上述した処理を繰り返し行うことができる。また、外部機器とICカード1との非接触通信が継続している間は、ステップS502の処理は行わずに通信方式を固定してもよい。
なお、ICカード1の構成は、上述したC4およびC8のいずれか一方をC6と置き換えた構成としてもよい。例えば、ICチップ74aの複数のパッド74qと、C4およびC6端子とが、ワイヤ75によってそれぞれ結線されてもよい。この場合は、ICチップ74aとアンテナ80とが形成する非接触通信の通信回路は、C4およびC6端子とが短絡している場合には第1の通信方式に従って通信し、短絡していない場合には第2の通信方式に従って通信する。
一方、基板72の、外部接続端子71の形成面とは反対側の面に、ICチップ体74が配置されている。ICチップ体74は、基板72に接着剤を介して接着、固定されたICチップ74aと、結線のためのボンディング用のワイヤ75と、これらを保護するための封止樹脂であるモールド部74bとから構成される。
モールド部74bは、ICチップ74aやワイヤ75を外力負荷や環境負荷から保護するために、これらを被覆する突起状部位として設けられる。モールド部74bとして、紫外線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂等が使用される。
ICチップ体74の厚さは、内部に備えるICチップ74aの厚さやボンディングされたワイヤの形状にもよるが、例えば、0.45mm以上、0.75mm以下とすることができる。また、ICモジュール70の総厚は、例えば、0.35mm以上、1.0mm以下とすることができ、好ましくは、0.40mm以上、0.65mm以下とすることができる。後者の範囲であることにより、凹部9の最大深さを0.7mm以下にすることができ、ICカード1の全体の厚さをISO/IEC7816-1規格に定められた0.84mm以下に抑えることができるからである。
(c)導電接着層
カード基体2に対してICモジュール70を埋設するための凹部9を、エンドミルによる切削加工等によって形成した後、ICモジュール70を当該凹部9に埋設固定し、電気的および機械的に接続する導電接着層11について説明する。導電接着層11は、図3に示すように、第1プレート110と、ICモジュール70の基板72および基板72に形成されたアンテナ接続用端子73aと、に挟まれるように配置される液状またはテープ状の部材である。
導電接着層11は、あらかじめ、ICモジュール70の基板72の外部接続端子71とは反対側の面に塗付、貼付されていてもよく、カード基体2の凹部9の切削後の底面上に塗付、貼付されてもよい。
典型的な導電接着層11は、ICモジュール70と切削済みのカード基体2との機械的接続を兼ねるため、基板72の裏面の全面または凹部9のうちの第1凹部91に対応する部位に塗付、貼付されていてもよい。こうすることで、ICチップ74aおよびアンテナ80の電気的接続と、ICモジュール70およびカード基体2の機械的接続とを同一種類の導電接着層11で行うことができ、工程の簡略化に寄与する。
しかし、導電接着層11が、基板72の裏面のうち、アンテナ接続用端子73aおよび73bの領域のみを覆うように塗付、貼付され、その他の基板72の裏面には、導電性を有しない別の接着剤が塗付、貼付されていてもよい。当該別の接着剤が導電性を考慮しなくてもよいことにより、接着剤として機械的接続に有利なものを選定し易くできるからである。
電気的接続と機械的接続との兼用が図れる導電接着層11としては、ACF(Anisotropic Conductive Film)、すなわち、異方性導電フィルムや、ACP(異方性導電ペースト)を使用できる。また、その他、エポキシ樹脂中に銀粒子をフィラーとして分散した、いわゆる導電性ペーストやはんだペーストとしてもよい。中でも、ACFを使用すれば、ICモジュール70の基板72の裏面全体にACFを熱ラミネートしておき、当該ICモジュール70を切削済みのカード基体2の凹部9に埋設後、これを所定温度、荷重でヒートプレスすることができる。こうすることで、ICチップ74aとアンテナ80との電気的接続が容易に図れる。さらには、ICモジュール70のカード基体2への機械的接続も同時に図れるため、ICモジュール70のカード基体2への実装工程を簡易化することができる。
導電接着層11としてACFを使用した際の、ICチップ74aおよびアンテナ80の電気的接続と、ICモジュール70およびカード基体2の機械的接続とは、図3に基づいて以下のように説明できる。導電接着層11は、接着成分を含有するバインダーである接着剤11bの中に、球状樹脂または球状金属の周りに金属膜が形成された導電粒子11aが分散した構成を有している。導電粒子としては、樹脂をニッケルや金でコーティングしたものでもよく、はんだ粒子であってもよい。はんだ粒子は、SnPb系、SnAgCu系、SnCu系、SnZnBi系、SnAgInBi系、SnZnAl系等様々なものや、これと他の金属とを合金化したもの等が使用可能である。これらの構成は、ACPとした場合にでも同様である。
ここで、アンテナ線83の先端と電気的に接続した第1プレート110と、ICモジュール70の基板72および基板72に形成されたアンテナ接続用端子73aと、に挟まれるように配置された導電接着層11が圧縮されるように、基板72に対して+Z方向から-Z方向に向かう熱圧を掛ける。
その結果、導電接着層11のうち、特に間隔が狭い、アンテナ保持層5とアンテナ接続用端子73aとに挟まれた部位に強い熱圧が掛かる。そして、この部位の導電接着層11の導電粒子11aが、導電接着層11の厚さ方向に沿ってアンテナ保持層5から露出した第1プレート110およびアンテナ接続用端子73aから押し付けられる。また、導電粒子11aが小さい場合は、導電粒子11aが導電接着層11の厚さ方向に沿って第1プレート110からアンテナ接続用端子73aまで数珠つなぎに重なる。すなわち、導電粒子11aを介して、露出した第1プレート110とアンテナ接続用端子73aとが導通する。
一方、アンテナ保持層5と、アンテナ接続用端子73aの存在しない領域の基板72との間では、導電粒子11aが導電接着層11の厚さ方向に沿って第1プレート110およびアンテナ接続用端子73aから押し付けられる程度、または、数珠つなぎに重なる程度にまでは圧縮されない。しかしながら、その熱圧によって生じた接着剤11bの接着力によって、アンテナ保持層5と基板72とが機械的に接続される。接着剤11bの接着力の一つとして考えられるのは、接着剤11bがアンテナ保持層5や基板72の表面の微小な凹凸に入り込むことにより生じるくさび効果によるものが挙げられる。
上記より、ICモジュール70は、互いに対向するアンテナ接続用端子73aおよび73b並びに第1プレート110および第2プレート120が、例えばACFを介してそれぞれ電気的に接続される。ACFは、Z軸方向に沿った平面視において第1凹部91と重畳するように、凹部9の外周93に沿う領域に配置される。
(d)デュアルインターフェースICカードの製造方法
次に、上述したカード基体2、ICモジュール70および導電接着層11を用いた、ICカード1の製造方法の一例を説明する。
まず、インナー層4または7とは隣接しない側の、アンテナ保持層5または6のいずれかの表面に、プレート状の端部100である第1プレート110および第2プレート120を接着する。両者は、それぞれ接着剤を介してアンテナ保持層5または6の表面に接着および固定されてもよい。
次に、絶縁部材で被覆された被覆導線をアンテナ線83として、端部100が形成されたアンテナ保持層5または6の当該形成面に、第1プレート110および第2プレート120のいずれか一方を始点とし、いずれか他方を終点として、巻き線形成機により埋め込む。ここで、アンテナ線83の始点および終点において、巻き線形成機は、第1プレート110および第2プレート120に、アンテナ線83の先端を溶接する。
具体的には、例えば、アンテナ保持層6に対して所定の熱圧を加えながら、図1(a)に示すようなループ形状にアンテナ供給ヘッドを描画させ、当該アンテナ供給ヘッドから供給されたアンテナ線83をアンテナ保持層6に順次、埋め込む。このとき、アンテナ保持層6を第1の基材と称してもよい。
次に、図3に示すとおり、厚さ方向の下側からオーバーシート層8、インナー層7、アンテナ保持層6および5、インナー層4並びにオーバーシート層3をこの順に重ねる。その後、カードが縦横に多面付けで配置された大判シートの積層体の単位で、厚さ方向の上下からステンレス板で挟み込み、当該ステンレス板を介して、当該積層体に対して熱圧を加える。このとき、アンテナ保持層5および6の間に挟まれるように、例えばアンテナ保持層6の表面上に事前にアンテナ80が形成されている。このとき、第1の基材であるアンテナ保持層6と対向配置され、アンテナ80を挟み込むように第1の基材に対して積層されるアンテナ保持層5を第2の基材と称してもよい。
このような熱プレス工程を経ることにより、第1の基材および第2の基材を含む積層体の各層が一体化した大判シート単位のカード基体を得ることができる。また、オーバーシート層、インナー層、アンテナ保持層のいずれかが所定温度で熱融着しない耐熱性を有する場合には、各層間に所定温度で熱融着する接着シートを挟むか、接着剤を塗付する。その上で、これらを熱プレス工程に掛けることにより、一体化した大判シート単位のカード基体を得る。
上記により得られた、カードが縦横に多面付けで配置された大判シート単位のカード基体を、打ち抜き機によりISO/IEC7816-1のカードサイズであるカード基体2として打ち抜く。また、当該カード基体2にICモジュール70を埋設するための凹部9をエンドミルによる切削加工にて形成する。これにより、切削済みのカード基体2が得られる。凹部9は、ICモジュール70の平板状の基板72を収納するための第1の深さの第1凹部91と、凸状のICチップ体74を収納するための、第1凹部91よりも深い第2の深さの第2凹部92との2段で構成される。また、カード基体2の第1凹部91の底面には、第1プレート110および第2プレート120の表面が露出している。
一方、カード基体2の製造および凹部9を形成するための切削加工とは別に、ICモジュール70への導電接着層11の貼付を行う。ICモジュール70としては、通常、1列取りまたは2列取りで連続的に長尺のテープに当該ICモジュール70が形成されているモジュールテープを使用する。このモジュールテープの外部接続端子71の形成面とは反対側の面に、テープ状のACFを一定の熱圧を加えながら貼り込んでいく。その後、ACFが貼り込まれたモジュールテープを、角に丸みを有する略矩形のICモジュール70として打ち抜き機で打ち抜くことで、導電接着層11の貼付がされたICモジュール70を得る。
その後、凹部9が形成されたカード基体2に対し、導電接着層11の貼付がされたICモジュール70を埋設し、外部接続端子71の部分に所定のヒートブロックを押し当てて、カード基体2側に向けて所定時間、所定の熱圧を加える。これにより、ACFで構成された導電接着層11を溶融させることにより、ICモジュール70のアンテナ接続用端子73aおよび73bと、第1プレート110および第2プレート120との電気的接続を図る。これとともに、ICモジュール70とカード基体2との機械的接続を図る。ACFは、その品種や組成により、加える時間や熱圧条件に差異はあるが、一例としては、時間を0.5秒以上、10.0秒以下、温度を150℃以上、250℃以下、圧力を20MPa以上、100MPa以下とすることができる。
(e)第1実施形態のICカードについて
以上をまとめると、第1実施形態のICカード1は、外部機器との非接触通信が可能なデュアルインターフェースICカードである。ICカード1は、内部にアンテナ80を含むカード基体2と、カード基体2の凹部9に配置され、接触通信用の外部接続端子71およびICチップ74aを有するICモジュール70と、を備える。外部接続端子71は、カード基体2の表面に露出するように配置され、かつ互いに絶縁された第1端子および第2端子が区画されており、前記第1端子および前記第2端子は、それぞれ前記ICチップの第1パッドおよび第2パッドと電気的に接続している。
アンテナ80の一端および他端は、ICチップ74aの第1パッドおよび第2パッドとは異なる第3パッドおよび第4パッドと電気的に接続し、ICチップ74aおよびアンテナ80が閉回路を形成して非接触通信を行う。ICチップ74aは、第1端子および第2端子の短絡を検知した場合には、第1の通信方式で非接触通信が可能であり、第1端子および前記第2端子の短絡を検知しない場合には、第1の通信方式とは異なる第2の通信方式で非接触通信が可能である。
第1実施形態に係るICカード1が上記のような構成であるため、ユーザは、異なる2種類の通信方式を使い分けたICカード1の非接触ICカードとしての使用ができる。しかも、ICカード1が外部機器から複数種類の通信方式の電磁波を同時に受信した場合でも、ユーザが、外部接続端子71の第1端子および第2端子を短絡させるか否かを選択することで、ユーザが意図する通信方式を能動的に選択できる。よって、外部機器から複数種類の通信方式の電磁波を同時に受信した場合に、ユーザが意図しない通信方式が自動的に選択されてしまうことが抑制できる。
また、特許文献1乃至3に挙げるような、外部機器から受信した無線信号の状態をICチップ等が備える回路等にて判別し、受信した無線信号の通信方式と同一の通信方式を選択して動作できるようにICチップの回路を構成することは、一般的に回路設計等が煩雑となる。これに対して、本実施形態に係るICカード1で使用するICチップ74aは、未使用の2箇所の外部接続端子に対応した2箇所のパッド74qの短絡状態のみを検出し、その結果に応じて、いずれかの通信方式を選択する回路構成があれば足りるため、回路設計が比較的容易である。
また、悪意のある第3者が異なる通信方式をICカード1が選択するように、外部機器からの電磁波を設定したとしても、ユーザは、当該通信方式とは異なる通信方式を意図的に選択することで、通信を拒否することも可能である。
なお、第1端子および第2端子は、接触式ICカードの規格において、未使用端子とされている端子、またはVCC、RST、CLK、GNDもしくはI/Oとして割り当てられていない端子であればよく、C4端子やC8端子には限定されない。例えばそのいずれか一方がC6端子であってもよい。C6端子も通常は使用しない端子であるため、本実施形態におけるC4端子やC8端子と同じ機能を果たすことができるからである。また、第1端子および第2端子として、外部接続端子71にC1乃至C8端子とは互いに絶縁された新たな端子領域を追加で設けてもよい。外部接続端子71の端子区画のレイアウトを変更したとしても、ICカードの設計や製造の負荷はそれほど変わらず、意匠性や動作信頼性への影響も少ないからである。
また、本実施形態では、ICチップ74aは、特定の2箇所の外部接続端子71の端子の短絡の有無により、第1の通信方式および第2の通信方式のいずれか一方を選択して非接触通信が可能であることについて説明した。しかし、本開示はこれに限定されず、例えば、外部接続端子71の規格上の未使用端子である3箇所の端子が、ICチップ74aのパッド74qとそれぞれ電気的に接続されている構成でもよい。3箇所の端子は例えばC4、C6およびC8端子としてもよい。
この場合、ICチップ74aの判定回路は、C4およびC6端子の短絡を検知した場合には、第1の通信方式で非接触通信が可能であり、C6およびC8端子の短絡を検知した場合には、第1の通信方式とは異なる第2の通信方式で非接触通信が可能であってもよい。さらには、ICチップ74aの判定回路は、C4およびC6端子の短絡を検知しない場合であり、かつC6およびC8端子の短絡を検知しない場合には、第1および第2の通信方式とは異なる第3の通信方式で非接触通信が可能であってもよい。上記のC4、C6およびC8端子は、互いに入れ替えた関係としてもよく、これ以外の別の端子を含めて互いに入れ替えた関係としてもよい。
ここで、第1の通信方式、第2の通信方式および第3の通信方式は、それぞれTypeA方式、TypeB方式およびTypeC方式のいずれかと対応してもよい。このように、外部接続端子71の3箇所の端子のうちの2箇所の端子間の短絡有無の関係に従って異なる3種類の通信方式の一つが選択できるようにICカード1を構成することで、多様な通信方式に対応可能な利便性と安全性の高いICカード1を提供できる。
2.第2実施形態
次に、本開示の第2実施形態に係るデュアルインターフェースICカードについて説明する。
第2実施形態のICカードは、第1実施形態のICカード1において、ICモジュール70の外部接続端子71に、着脱可能な導電部材をさらに備えたものである。導電部材は、ICモジュール70の外部接続端子71において、C4端子からC8端子まで跨るように配置可能であり、C4端子およびC8端子を短絡し、かつC4端子およびC8端子の間に配置される他の端子とは絶縁するように配置可能である。図5(a)は、ICモジュール70の外部接続端子71に、C4端子およびC8端子に跨るように導電部材210を配置したことを示す図である。
図5(b)は、図5(a)の導電部材210を-Y方向側から見た側面図である。図5(b)に示す通り、導電部材210は、その全域が導電性を有する導電層211と、その一方の面に部分的に配置される絶縁層212および接着層213とから構成される。導電層211は銅箔やアルミ箔、ステンレス板、グラファイトシート等の導電性を有する部材を含み、C4端子からC8端子まで跨るように配置した際に、導電部分をC4端子およびC8端子と直接当接させることができる。これによりC4端子とC8端子とを短絡させることができる。
また、外部接続端子71は、C4端子とC8端子とに挟まれる領域がC5端子と導通する領域となるように区画されている。したがって、導電層211だけをC4端子からC8端子まで跨るように配置した場合には、C4端子およびC8端子だけでなく、C4端子、C8端子およびC5端子がすべて短絡することとなる。このとき、アンテナ80の一部がICチップ74aのGND端子に導通することによりアンテナ80を流れる電流経路が変わり、非接触通信や接触通信に不具合を来す可能性がある。これを回避するため、導電部材210は導電層211の外部接続端子71と向かい合う面の一部に絶縁層212を設けて、C4端子、C8端子以外の端子が短絡しないようにしている。
また、導電部材210の導電層211の外部接続端子71と向かい合う面の一部、例えば導電層211の両端部に接着層213を設けて、導電部材210が外部接続端子71から脱落することを抑制している。接着層213は、ユーザが必要に応じて何度でも外部接続端子71への貼付と剥離ができるように、再剥離、再粘着可能な粘着剤によって構成されてもよい。
第2実施形態のICカードは、第1実施形態のICカード1に加えて、C4端子およびC8端子のいずれか一方および他方で例示される第1端子から第2端子まで跨る導電部材210を配置可能である。そして、当該導電部材210は、第1端子および第2端子が短絡し、かつ第1端子および第2端子の間に配置される他の端子とが絶縁するように配置可能である。これにより、ユーザは、このような導電部材210を必要に応じてICカード1の外部接続端子71の所定位置に貼り付けることにより、ICカード1の非接触通信の通信方式を変更することができる。導電部材210は、可撓性のあるラベル状の部材として簡単に形成でき、第2の通信方式での使用時には、ICカード1の外部接続端子71以外のいずれかの箇所に貼り付けておけばよい。また、第1の通信方式での使用時には、所定位置に貼り直すだけで複雑な操作をせずとも非接触通信の通信方式の変更を容易に選択できる。
ただし、導電部材は上述した導電部材210のような構成に限らず、例えば図5(c)の側面図に示すように、中央に絶縁層を設けず、導電層221の両端の一方の面に導電性を有する突起部222のみを設けた導電部材220としてもよい。この場合、導電層221と突起部222とは側面から見て略C字状またはコの字状になるようにし、導電層221の可撓性を弱めることで、導電層221が、C4、C8端子以外の端子とは当接しないように導電部材220を外部接続端子71に当接できる。この場合、導電部材220には接着層はないが、ユーザが必要時に手で導電部材220を外部接続端子71の所定位置に押し当てることとすればよい。また、このような導電部材220にクリップのような挟み込み機構を付加することで、ICカード1に導電部材220を固定および着脱することができる。
なお、本実施形態においても、第1端子から第2端子まで跨るように配置可能な導電部材210または220は、C4端子およびC8端子の組み合わせに限定されず、例えばC4端子およびC6端子、またはC6端子およびC8端子の組み合わせにも適用可能である。
3.第3実施形態
次に、本開示の第3実施形態に係るデュアルインターフェースICカードを収納するカードケースについて説明する。
第3実施形態のカードケースは、第1実施形態のICカード1を収納可能なカードケース300である。図6(a)は、カードケース300の平面図であり、図6(b)は、図6(a)のカードケース300を、X軸と平行なB-B線に沿った面で切った断面を-Y方向から見た図である。また、図7は、図6(a)においてカードケース300にICカード1を収納した状態を示す図である。
カードケース300は、所定の隙間を隔てて配置される2枚の平板であるカバー部310および320と、当該カバー部310および320の外周の一部を互いに接続する外周部330と、を備えている。外周部330により、カバー部310および320が互いに離間した状態を保持できる。図6(a)では、外周部330はカバー部310および320の外周のうち、上側の長辺部分を除く3辺に跨って、カバー部310および320の隙間を塞ぐように配置されている。なお、外周部330は、カバー部310および320の外周のうち、左右側のいずれかの短辺部分を除く3辺に跨ってカバー部310および320の隙間を塞ぐように配置されてもよい。
カバー部310や320は、それが絶縁性を有する限り、いずれもその材質や色彩を自由に選択できる。ただし、カードケース300内に異物が入っていないことやICカード1が正規の位置に挿入されていることなどを視認し易くする観点で、カバー部310や320の両方または一方を透明または半透明にすることが好ましい。カバー部310や320は、例えば透明性のあるアクリル樹脂等で形成できる。
カードケース300がこのような構成であることにより、図7に示すように、外周部330の存在しない上方の隙間からカバー部310および320が形成する隙間を埋めるようにICカード1を収納することができる。ここで、ICカード1を外周部330の下側の長辺部分の一端に突き当たるまで挿入したとき、ICカード1の外部接続端子71のC4端子とC8端子とを短絡させるように、カバー部310の、カバー部320との対向面の所定位置に導電部材230が配置されている。
導電部材230の構成は、第2実施形態の導電部材220とほぼ同様であり、カバー部310のカバー部320との対向面に貼り付けられた導電層231と、その左右方向の両端に設けられた導電性を有する突起部232と、を備えている。これにより、ICカード1をカードケース300の下端まで挿入したとき、カバー部310に設けられた導電部材230が、ICカード1の外部接続端子71のC4端子とC8端子とを短絡させる。このため、ICカード1がカードケース300に収納された状態においては、ユーザの特別な操作がなくてもICカード1の第1の通信方式による非接触通信が可能となる。逆に、ICカード1がカードケース300から取り出されたときには、ICカード1の第2の通信方式による非接触通信が可能となる。
第3実施形態のデュアルインターフェースICカードを収納可能なカードケース300は、ICカード1の主面のうち、一方の面と当接する第1カバー部と、他方の面と当接する第2カバー部とを備える。第1カバー部および第2カバー部は、本実施形態でカバー部310および320として例示されるものである。さらにカードケース300は、第1カバー部および第2カバー部のいずれか一方の、他方と対向する側の面に形成された導電部材230を備える。導電部材230は、ICカード1を収納したときに、外部接続端子71の第1端子から第2端子まで跨るように形成される。さらにこのとき、導電部材230は、第1端子および第2端子を短絡し、かつ第1端子および第2端子の間に配置される他の端子とは絶縁するように形成されている。なお、他の実施形態と同様、第1端子および第2端子の組み合わせとして、C4端子およびC8端子の他、C4端子およびC6端子、またはC6端子およびC8端子も可能である。
このようなカードケース300を用いることにより、ユーザが外部接続端子71の指定位置に直接、導電部材を着脱することなく、カードケース300へのICカード1の挿入、取り出しの簡単な操作だけで、意図的にICカード1の非接触通信の通信方式を選択できる。例えば、ICカード1が社員証機能を備え、職場への入退出用としてTypeA方式による非接触通信機能を使用する場合には、在社時にはICカード1をカードケース300に収納する運用とすることで、常にICカード1の社内でのTypeA方式での非接触通信が可能となる。一方、退社時にはICカード1をカードケース300から取り出す運用とすることで、社外ではICカード1のTypeB方式またはTypeC方式での非接触通信が可能となり、間違った通信方式でICカード1が誤動作する等のリスクが低減できる。
1 ICカード
2 カード基体
3、8 オーバーシート層
4、7 インナー層
5、6 アンテナ保持層
9 凹部
11 導電接着層
11a 導電粒子
11b 接着剤
12 アンテナシート
70、70a ICモジュール
71 外部接続端子
71a 絶縁溝
72 基板
73a、73b アンテナ接続用端子
74 ICチップ体
74a ICチップ
74b モールド部
74p パッド
74q パッド
75 ワイヤ
76 ボンディングホール
80、80a アンテナ
83 アンテナ線
91 第1凹部
92 第2凹部
93 外周
93a、93b 辺
100 端部
110 第1プレート
111 第1部材
112 第2部材
120 第2プレート
210、220、230 導電部材
211、221、231 導電層
212 絶縁層
213 接着層
222、232 突起部
300 カードケース
310、320 カバー部
330 外周部
340 端部
410 接触インターフェース部
420 非接触インターフェース部
421 第1インターフェース部
422 第2インターフェース部
430 CPU
440 メモリ
441 EEPROM
442 RAM
443 ROM

Claims (4)

  1. 外部機器との接触通信および非接触通信が可能なデュアルインターフェースICカードであって、
    内部にアンテナを含むカード基体と、
    前記カード基体の凹部に配置され、接触通信用の外部接続端子およびICチップを有するICモジュールと、を備え、
    前記外部接続端子は、前記カード基体の表面に露出するように配置され、かつ互いに絶縁された第1端子および第2端子が区画されており、
    前記第1端子および前記第2端子は、それぞれ前記ICチップの第1パッドおよび第2パッドと電気的に接続し、
    前記アンテナの一端および他端は、前記ICチップの前記第1パッドおよび前記第2パッドとは異なる第3パッドおよび第4パッドと電気的に接続し、前記ICチップおよび前記アンテナが閉回路を形成して非接触通信を行い、
    前記ICチップは、前記第1端子および前記第2端子の短絡を検知した場合には、第1の通信方式で非接触通信が可能であり、前記第1端子および前記第2端子の短絡を検知しない場合には、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式で非接触通信が可能である、デュアルインターフェースICカード。
  2. 前記第1端子および前記第2端子は、接触式ICカードの規格において、未使用端子とされている端子、またはVCC、RST、CLK、GNDもしくはI/Oとして割り当てられていない端子である、請求項1に記載のデュアルインターフェースICカード。
  3. 前記第1端子から前記第2端子まで跨るように配置可能であり、
    前記第1端子および前記第2端子を短絡し、かつ前記第1端子および前記第2端子の間に配置される他の端子とは絶縁するように配置可能な導電部材をさらに備えた、請求項1または請求項2に記載のデュアルインターフェースICカード。
  4. 請求項1または請求項2に記載のデュアルインターフェースICカードを収納可能なカードケースであって、
    互いに隙間を有して配置され、前記デュアルインターフェースICカードを当該隙間に沿って収納可能な第1カバー部および第2カバー部と、
    前記第1カバー部および前記第2カバー部のいずれか一方の、他方と対向する側の面に形成された導電部材と、を備え、
    前記導電部材は、前記デュアルインターフェースICカードを収納したときに、前記外部接続端子の前記第1端子から前記第2端子まで跨るように形成されるとともに、前記第1端子および前記第2端子を短絡し、かつ前記第1端子および前記第2端子の間に配置される他の端子とは絶縁するように形成されている、カードケース。
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