JP2024063248A - 脳梗塞発症リスク予測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】脳梗塞の発症リスクや発症時期を予測する方法を提供する。【解決手段】脳梗塞未発症の被検者由来のサンプルにおけるRNF213 p.R4810K遺伝子多型の有無を検出する検出ステップと、前記検出ステップにおけるRNF213 p.R4810K遺伝子多型の有無により、当該被験者の脳梗塞発症時期が通常よりも早いか否かを判定する判定ステップと、を含む、脳梗塞未発症の被検者の脳梗塞発症時期を予測する方法。RNF213 p.R4810K遺伝子多型からなる、脳梗塞発症リスクを予測するための遺伝子マーカー。RNF213 p.R4810K遺伝子がコードするポリペプチドからなる、脳梗塞発症リスクを予測するためのバイオマーカー。【選択図】図1

Description

本発明は、脳梗塞の発症リスクや発症時期の予測、及びそれらの研究分野に属し、特に、健常者に対する脳梗塞発症リスク予測方法に関する。
非特許文献1には、もやもや病の感受性遺伝子であるRNF213遺伝子多型(c.14576G>A,p.R4859K,rs112735431)は、モヤモヤ病のみならず、片側モヤモヤ病やアテローム性動脈硬化の頭蓋内主幹動脈狭窄(頭蓋内狭窄)とも有意に関連することが開示されており、一方、前記RNF213遺伝子多型は、頚部頸動脈狭窄、脳動脈瘤、脳内出血とは有意な関連は認められなかったことが開示されている。
なお、非特許文献1におけるRNF213遺伝子多型についての(c.14576G>A,p.R4859K,rs112735431)という表記は、東北大学グループによる命名に基づいている。本明細書においては、京都大学グループによる命名に基づいて、同一のRNF213遺伝子多型をp.R4810K多型(c.14429G>A,rs112735431)又は単にp.R4810K多型と表記する。両者は、アミノ酸の数え方の違いによるものであり、同一の多型である。
「RNF213ともやもや症候群(RNF213 and Moyamoya syndrome)」,宮脇哲,Niche Neuro-Angiology Conference 2016,http://nnac.umin.jp/nnac/NNAC_2016_files/%E5%AE%AE%E8%84%87%E5%85%88%E7%94%9F.pdf
本発明の目的は、脳梗塞の発症リスクや発症時期を予測する方法を提供することにある。
脳梗塞は、アテローム血栓性脳梗塞(atherothrombotic brain infarction)、ラクナ梗塞(lacunar infarction)、及び、脳塞栓(embolism)の3種類に分類される。
本発明者らの検討により、RNF213 p.R4810K遺伝子多型とアテローム血栓性脳梗塞との間で有意に相関を有することがわかった。このことから、脳梗塞未発症の被検者由来のサンプルにおけるRNF213遺伝子多型の有無を検出することによって、当該被検者の脳梗塞の発症リスクや発症時期を予測する方法(あるいは補助的に予測する方法)が提供される。
本発明は、以下の発明を含む。
(1) 脳梗塞未発症の被検者由来のサンプルにおけるRNF213 p.R4810K遺伝子多型の有無を検出する検出ステップと、
前記検出ステップにおける前記RNF213 p.R4810K遺伝子多型の有無により、当該被験者の脳梗塞発症時期が通常よりも早いか否かを判定する判定ステップと、
を含む、脳梗塞未発症の被検者の脳梗塞発症時期を予測する方法。
(2) 前記検出ステップにおいて、前記RNF213 p.R4810K遺伝子多型が検出された場合、前記判定ステップにおいて、前記RNF213 p.R4810K遺伝子多型を有しない者に比べて、当該被験者は脳梗塞発症時期が早いと判断する、上記(1)に記載の方法。
(3) 前記判定ステップにおいて、前記RNF213 p.R4810K遺伝子多型の有無、及び当該被験者の識別情報に基づいて、当該被験者は脳梗塞発症時期が通常よりも早いか否かを判定する、上記(1)又は(2)に記載の方法。
(4) RNF213 p.R4810K遺伝子多型からなる、脳梗塞発症リスクを予測するための遺伝子マーカー。
(5) RNF213 p.R4810K遺伝子がコードするポリペプチドからなる、脳梗塞発症リスクを予測するためのバイオマーカー。
本発明の知見により、脳梗塞未発症の被検者に対して、早期の段階から脳梗塞の予防・対策を行うことが可能となる。
患者選択手順の流れ図を示す。 図2は、脳卒中サブタイプによるRNF213 p.R4810K多型キャリアと非キャリアとの間の虚血性脳卒中のオッズ比のフォレストプロットである。SEは、標準誤差(standard error);IVは、逆分散法(inverse variance method);95%CIは、95%信頼区間;FSRは、福岡脳卒中レジストリ(Fukuoka Stroke registry); NCVCは国立循環器病センター(National Cerebral and Cardiovascular Center)をそれぞれ示す。 図3は、性別によるRNF213 pR4810K多型キャリアと非キャリアとの間の虚血性脳卒中のオッズ比のフォレストプロットである。SEは、標準誤差(standard error);IVは、逆分散法(inverse variance method);95%CIは、95%信頼区間;FSRは、福岡脳卒中レジストリ(Fukuoka Stroke registry); NCVCは国立循環器病センター(National Cerebral and Cardiovascular Center)をそれぞれ示す。 虚血性脳卒中についてのRNF213遺伝子座(染色体17の座標77358945-79358945)の領域プロットである。 図5は、RNF213 p.R4810K多型キャリアと非キャリアとの間の脳卒中発症年齢の比較である。SDは、標準偏差(standard deviation);IVは、逆分散法(inverse variance method);95%CIは、95%信頼区間;FSRは、福岡脳卒中レジストリ(Fukuoka Stroke registry); NCVCは国立循環器病センター(National Cerebral and Cardiovascular Center)をそれぞれ示す。
RNF213(Ring finger protein 213)(GenBank accession number NM_001256071.1)は、モヤモヤ病の疾患感受性遺伝子として近年に同定されたものであり、ヒト染色体領域17q25.3に存在する。
RNF213 p.R4810K遺伝子多型は、配列番号2で表されるヌクレオチド配列における73097 G>Aの一塩基多型(SNP;Single Nucleotide Polymorphism)である。RNF213 p.R4810Kは、前記先行文献のようにモヤモヤ病感受性多型として知られている。
本発明者らの研究により、RNF213 p.R4810K多型が、大動脈アテローム性動脈硬化症による虚血性脳卒中(すなわち、脳梗塞)のリスクを増加させることが判明した。本明細書中で、虚血性脳卒中とは、脳梗塞と同義である。
虚血性脳卒中は、近年の早期死の1つの原因であり、特にアジアにおける障害および早期死の主要な原因であるが、虚血性脳卒中と特有の遺伝的決定相関は未知のままである。 主に東アジアで確認される、脳血管疾患であるモヤモヤ病は、RINGフィンガータンパク質213(RNF213)という感受性遺伝子と関連しており、その調節不全はマウスの脳における脳灌流を損なう。本発明者らは、したがって、RNF213は虚血性脳卒中においてより一般的な役割を果たすと仮説を立て、モヤモヤ病の最も一般的なリスクであるRNF213遺伝子のp.R4810K多型と、虚血性脳卒中およびそのサブタイプとの関連を調べた。
虚血性脳卒中の3つの独立した日本の研究から、本発明者らは、東アジア祖先の46,958人(17,752症例および29,206健常者例(コントロール))の症例対照データ(case-control data)を分析した。 本発明者らは固定効果モデル(fixed effects model)の下で東アジア人のメタアナリシス(meta-analysis)を行った。
その結果、東アジア人の複合メタアナリシスにより、ゲノム全領域においてp.R4810K多型が、全虚血性脳卒中(OR(オッズ比) 1.91,95%CI(95%信頼区間)1.55-2.36,p=1.5x10-9)および大動脈アテローム性動脈硬化症(OR 3.58,95%CI 2.55-5.03,p=2.0x10-13)と有意に関連があることを示した。 性別で層別化した場合、この関連は女性でより明らかであった(男性でOR 1.50,95%CI 1.14-1.98,p=0.004:女性でOR 2.69,95%CI 1.95-3.69,p=1.2x10-9)。 脳卒中発症の平均年齢は、RNF213 p.R4810K多型非保持者よりもRNF213 p.R4810K多型保持者で4.1年低かった(p=1.1x10-8)。ここで、本明細書における、「脳梗塞発症時期が通常よりも早い」という用語は、RNF213 p.R4810K多型非保持者の中での平均的な脳梗塞発症時期よりも早い、またはRNF213 p.R4810K多型保持者およびRNF213 p.R4810K多型非保持者を含めた平均的な脳梗塞発症時期よりも早いということを意味する。
これらより、RNF213 p.R4810K多型は、虚血性脳卒中、特に大動脈アテローム性動脈硬化症の虚血性脳卒中の遺伝的危険因子であると、結論づけられる。
RNF213 p.R4810K遺伝子多型は、配列番号2で表されるヌクレオチド配列における73097 G>Aの一塩基多型(SNP;Single Nucleotide Polymorphism)であり、脳梗塞発症リスクを予測するための、あるいは予測を補助するための遺伝子マーカーとなり得る。
配列番号2は、ミステリン遺伝子及びその周辺領域の遺伝子[FLJ3520、NPTX1、CARD14、及びRaptor(KIAA1303)]を含むヒト第17番染色体DNAの部分ヌクレオチド配列であり、NCBIに登録されているContig #NT010783.15の第43560001~43795000番目のヌクレオチドに相当する。
配列番号2で表されるヌクレオチド配列には、G又はAである第73097位のSNP(本明細書中73097 G>Aと略記する)の他にも、
T又はCである第4766位のSNP(4766 T>C)、
G又はAである第120764位のSNP(120764 G>A)、
G又はAである第152917位のSNP(152917 G>A)、及び
G又はAである第232102位のSNP(232102 G>A)も存在し得る。
なお、本明細書において、SNPの位置は、配列番号2で表されるヌクレオチド配列におけるヌクレオチドの位置を基準に記載する。例えば、「第73097位のSNP」は、配列番号2で表されるヌクレオチド配列における第73097位のヌクレオチドにおけるSNPを意味する。「73097 G>A」等と記載する場合、「>」の記号の前にメジャーアレルの塩基(この場合G)を、後にマイナーアレルの塩基(この場合A)を記載している。
また、本明細書においてヌクレオチド配列は、特にことわりのない限りDNAの配列として記載するが、ポリヌクレオチドがRNAである場合は、チミン(T)をウラシル(U)に適宜読み替えるものとする。
本発明において、ポリヌクレオチドは、配列番号2で表されるヌクレオチド配列の連続した部分配列又はその相補配列に加えて、任意の付加的配列を含んでいてもよい。
本発明において、ポリヌクレオチドは、好ましくは単離又は精製されている。
本発明の上記方法の検出工程では、被検者から採取された生体由来試料において、73097 G>AのSNPを検出する。
ヒトの人種は、特に限定されないが、好ましくは東アジア人(イーストアジアン/モンゴロイド)である。
ここで、人種(race)は、ホモ・サピエンス種の中の、特定のサブグループとして区別可能な集団である。人種は、特有で、区別可能な、遺伝子の組合せを有し、その遺伝子の組合せによって作られる特徴(精神的、肉体的とも)によって同定される。同じ人種のメンバーは、共通の遺伝的祖先を共有し、その結果、類似の遺伝子組合せを共有するため、はっきり区別できる遺伝的特徴を共有している。
例えば、世界の主要な人類集団について、23種類の遺伝子の情報に基づき、遺伝的近縁関係が調べられ、アフリカン(ネグロイド)、コーカソイド(白人)、オセアニアン(オーストラロイド)、イーストアジアン(モンゴロイド)及びネイティブアメリカンの5種に分類されている。
東アジア人とは、日本、朝鮮、中国、台湾及びモンゴルの人々のいずれかを起源に持つ人という意味である。東アジア人は、好ましくは、日本人、朝鮮人、又は中国人である。
当業者であれば、個人の身体的特徴、出身国、先祖の起源に関する情報等に基づいてその個人の人種を容易に特定することが可能である。
上記方法において用いられる生体由来試料としては、ゲノムDNAを採取可能な任意の組織、細胞、体液等を使用することができるが、入手の容易性及び低侵襲性等の観点から、毛髪、爪、皮膚、粘膜、血液、血漿、血清、唾液などが好ましく用いられる。
SNPの検出方法は、当該技術分野において周知である。例えば、RFLP(制限酵素切断断片長多型)法、PCR-SSCP(一本鎖DNA高次構造多型解析)法、ASO(Allele Specific Oligonucleotide)ハイブリダイゼーション法、シークエンス法、ARMS(Amplification Refracting Mutation System)法、変性濃度勾配ゲル電気泳動(Denaturing Gradient Gel Electrophoresis)法、RNAseA切断法、DOL(Dye-labeled Oligonucleotide Ligation)法、TaqMan PCR法、primer extension法、インベーダー法などが使用できる。
また、RNF213 p.R4810K遺伝子がコードするポリペプチドは、配列番号1で表されるアミノ酸配列を含むポリペプチド(ここで、配列番号1で表されるアミノ酸配列における第4810番のアルギニンがリジンに置換されている)であり、脳梗塞発症リスクを予測するためのバイオマーカーとなり得る。
すなわち、上述のように、RNF213 p.R4810KのSNPの変異は、ヒトミステリンの第4810番のアミノ酸置換(アルギニン→リジン)を伴うので、被験者から、ミステリンポリペプチドを単離し、その第4810番のアミノ酸を同定することによって、脳梗塞発症リスクを予測すること、あるいは予測するための補助が可能となる。
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に制限されるものではない。
脳卒中死亡率は過去数十年間で減少している1)が、脳卒中は世界的に見ても、早期死亡の第2の主要原因であり、身体障害の主要原因でもある2)。世界人口の31%を占める東南アジアおよび東アジアでは、脳卒中が早期死亡の主要原因であり、脳卒中の発生率および罹患率は着実に増加している1,2)。疫学的研究は、脳卒中サブタイプの実質的な地理的差異および人種的差異を示唆している3,4)。心原性塞栓症は西欧諸国の虚血性脳卒中の一般的な病因学的サブタイプである5)。一方、頭蓋内動脈狭窄に起因する大動脈アテローム性動脈硬化症は、ほとんどのアジア諸国において主な病因である6)。環境リスク要因と遺伝的背景の違いが、アジアにおける大動脈アテローム性動脈硬化症の高い罹患率の主な理由であると考えられている。最近、大規模な多祖先ゲノムワイド関連メタアナリシスによって、脳卒中および脳卒中サブタイプに関連する32遺伝子座が同定された7)。この研究では、約800万の一塩基多型(SNPs)が検査された。しかし、この分析は、1%未満(<0.01)のマイナーアレル頻度(minor-allele frequency;MAF)のSNPsは除外されており、さらに虚血性脳卒中のアジア特異的な遺伝的決定因子が未知のままである。
17q25.3上のリングフィンガータンパク質213遺伝子(RNF213)は、モヤモヤ病の感受性遺伝子として同定されている8,9)。モヤモヤ病患者の80%以上にRNF213 p.R4810K多型(c.14429G>A,rs112735431)が検出されたが、東アジアの健康被験者の対立遺伝子(アレル)キャリア頻度は約2%であった8,9)。RNF213は、AAA+ATPaseとE3リガーゼの両方として機能する591kDaタンパク質12)をコードし、頭蓋内の主幹部閉塞病変の発症および低下した脳血流への代償反応に関連している13,14)。最近、2つの個別研究が、頭蓋内内頸動脈狭窄または近位中大脳動脈狭窄を有する東アジア非モヤモヤ患者におけるRNF213 p.R4810K多型の高い頻度(20~25%)を報告している10,15)。したがって、本発明者らは、この遺伝的変異がアジアにおける全体的な虚血性脳卒中と関連している可能性があると仮説を立てた。ここでは、3つの独立した日本の研究に参加した急性虚血性脳卒中患者を分析し、RNF213 p.R4810K多型と虚血性脳卒中およびそのサブタイプとの関連性を調べた。
(方法)
(研究デザインと参加者)
この2段階の症例対照研究では、本発明者らは、日本からの3例の症例対照研究において、東アジア参加者からの虚血性脳卒中データを検討した。本発明者らは、東アジアの子孫ではない患者およびコントロールを除外した。 主研究(primary study)では、すべての患者の広範な臨床データおよび放射線データを含む国立循環器病研究センター(National Cerebral and Cardiovascular Center;NCVC)の病院ベースの単一の集団(NCVCバイオバンク)を使用した。 レプリケーション(replication studies)研究において、p.R4810K遺伝子型は、Biobank Japan(16,256例の虚血性脳卒中症例および27,294例の対照)、および久山(Hisayama)およびFukuoka Stroke Registry(FSR)試験(1,113症例および対照901例)の全ゲノムの遺伝子型解析データに由来している。書面による同意がすべての試験参加者から得られ、この研究は責任ある倫理委員会および国立循環器病研究センター(NCVC)の倫理委員会によって承認された。
(主研究Primary study)
主研究の参加者は、大阪、関西地区の脳卒中および心血管疾患専門の600床の第三次センターである国立循環器病研究センター(NCVC)で募集された。2012年6月から2017年5月に入院し、NCVCで包括的同意書に署名した非心原性脳塞栓症(大動脈アテローム性動脈硬化症(large-artery atherosclerosis)、小血管閉塞症(small-vessel occlusion)など)の日本人患者383例を本研究に含めた 。日本の厚生労働省のモヤモヤ病研究委員会の基準に基づき、心原性脳塞栓症cardioembolic stroke、確定的/おそらくモヤモヤ病と診断された患者は除外した17)。患者選択手順の流れ図は図1に詳述されている。
人口統計学的データ、アテローム硬化性危険因子、放射線学的所見、および病歴は、脳卒中患者の前向き研究で収集されたデータベース(prospectively-collected database)から得られた。 脳卒中サブタイプは、急性脳卒中治療についてのOrg 10172基準[the Trial of Org 10172 in Acute Stroke Treatment (TOAST) criteria]に従って分類された18)。 脳血管病変は、磁気共鳴映像法(magnetic resonance imaging;MRI)およびMR血管造影(MR angiography)、またはCTおよびCT血管造影(CT angiography)によって同定された。前方循環狭窄(anterior circulation stenosis)は、Warfarin-Aspirin Symptomatic Intracranial Disease(WASID)の研究基準19)に従い、頭蓋内内頸動脈(intracranial internal carotid artery)、中大脳動脈(middle cerebral artery)または前大脳動脈(anterior cerebral artery)で50%を超える(>50%)の直径減少と定義された。同様に、後方循環狭窄(posterior circulation stenosis)は、頭蓋内、脊柱後、または後大脳動脈における上記の基準に従って定義された。
対照被験者は、2007年から2015年の間に日本の関西地区で募集された。潜在的コントロール1,027人のうち、脳梗塞またはモヤモヤ病の病歴を有する16人の被験者を除外した。最終的に1,011人のコントロール被験者が選択された。静脈血液サンプルを収集し、分析まで-80℃で保存した。以前に記載されている8)ように、TaqMan SNP Assays(Applied Biosystems、Foster City、CA)および7300/7500 Real-Time PCR System(Applied Biosystems、Foster City、CA)を用いてp.R4810Kの遺伝子型決定を行った。
(レプリケーション研究Replication studies)
以前の報告7)からデータを検索することによって、虚血性脳卒中(大動脈アテローム性動脈硬化症(large-artery atherosclerosis)、小血管閉塞(small-vessel occlusion)、および心原性脳塞栓症(cardioembolism))とRNF213 p.R4810K多型の間の関連性の確認が行われた。具体的には、バイオバンクジャパンBiobank Japanプロジェクトから16,256件の虚血性脳卒中患者が登録された。コントロールは、岩手メディカルメガバンク(Iwate Medical Megabank (IMM))、日本保健センターベースの多目的コホート研究(Japan Public Health Center-based Prospective study (JPHC))、日本多施設共同コホート研究(Japan Multi-institutional Collaborative Cohort Study (JMICC))、東北メディカルメガバンク(Tohoku Medical Megabank (ToMMo))の4つの人口ベースの研究から得られた。さらに、1,113例の虚血性脳卒中と901例の対照例が、日本の心血管疾患を研究した久山研究と、日本における急性期脳卒中患者の多施設病院ベース登録であるFSR試験から得られた。
SNPジェノタイピングは、Illumina HumanOmniExpress BeadChipとHumanExome BeadChipとの組み合わせ分析、またはIllumina Human OmniExpressExome BeadChip分析を用いて、理化学研究所生命医科学研究センター(RIKEN Center for Integrative Medical Sciences)で実施した。東アジア以外の被験者を除外するために、試料が無関係であることを確実にするためのIdentity-by-Descent analysis、及び主成分分析を含む標準的な品質管理手順を適用した。ハプロタイプフェージング(Haplotype phasing)および遺伝子型帰属(genotype imputation)は、成功率およびHardy-Weinberg平衡試験を含む品質管理基準に合格した遺伝子型データを有するろ過サンプルを用いて実施した。帰属された対立遺伝子の投与量を用いてゲノムワイド関連解析[genome-wide association study(GWAS)]を実施し、加法的遺伝モデルを有するロジスティック回帰モデルに適合させた。本発明者らは、共変量として、10の主成分、年齢、性別を取り入れた。詳細は先に記載されている7)
サンプルは次の場合には、除外された。
1) 欠損変異の割合が高い(欠損>0.05)場合
2) 報告された性別または民族性と、遺伝的に決定された性別または民族性との間での不一致がある場合
3) 潜在的な関連性を示す場合
(統計分析Statistical analysis)
連続変数は平均±SDとして表し、スチューデントのt検定(Student’s t-test)を用いて比較した。カテゴリー変数は、数値とパーセンテージとして表現され、カイ2乗検定(chi-square test)と両側検定のフィッシャー正確検定(two-tailed Fisher’s exact test)を適宜用いて比較した。本発明者らは、RNF213多型と虚血性脳卒中のリスクとの間の関連性を、ホモ接合体の数が不十分であるために主研究で優性モデルと仮定して試験した。本発明者らはまた、帰属法(imputation methods)を用いた検証研究(replication studies)と比較するために、メタアナリシスのためのロジスティック加法モデル(log-additive model)の下での関連性を調べた。複数のロジスティック回帰モデル(logistic regression model)を用いて、潜在的な交絡因子を同時に制御した後、各脳卒中サブタイプについてオッズ比(OR Ratio)および95%信頼区間CI)を計算した。モデルで考慮された変数は、年齢(連続)、性別、高血圧、脂質異常血症、糖尿病および喫煙であった。全ての分析は、JMP Pro 12.2ソフトウェア(SAS Institute Inc., Cary、NC)を用いて行った。
確率値は両側であり、p<0.05は有意であると考えられた。メタアナリシスは、p<5x10-8がゲノム全体で有意であると考えられる逆分散固定効果モデル(inverse variance fixed effects model)を用いて、Review Manager(RevMan)5.3ソフトウェア(The Nordic Cochrane Center、Denmark、Copenhagen)で行った。
(結果)
(主研究Primary study)
主研究では、特に非心原性脳塞栓症脳卒中患者が登録された。上記包括的基準を満たした1,775人の非心原性脳塞栓症脳卒中患者のうち383人(21.6%)がNCVCバイオバンクに参加することに合意し、本主研究で分析した。NCVCバイオバンクの参加者と非参加者の両方の患者の特徴は表1に示されている。NCVCバイオバンクの非参加者と比較して、参加者はより若く、女性がより少なかった。脂質異常血症および喫煙習慣は、非参加者よりも参加者がより高かったが、他の危険因子および脳卒中サブタイプの分布は同等であった。本主研究参加者のベースライン特性を表2に示す。脳卒中患者は、対照対象よりも年齢がより高く、女性がより少なく、より多くのアテローム性動脈硬化症リスク因子を有していた。
Figure 2024063248000002
Figure 2024063248000003
RNF213 p.R4810K多型は、非心原性脳塞栓症脳卒中患者の5.2%および健常対照者の2.1%に見出された(粗OR 2.60,95%CI 1.39-4.85、p=0.0019)。年齢、性別、およびアテローム性動脈硬化症の危険因子を調整した後、RNF213 p.R4810K多型と非心原性脳塞栓症脳卒中との関連は有意なままであった(調整されたOR 3.90,95%CI 1.62-9.24、p=0.0026)。対照被験者と比較して、大動脈アテローム性動脈硬化症のみが多型と有意に関連していた(粗OR 5.19, 95%CI 2.53-10.64、p=2.6x10-6、調整されたOR 11.45, 95%CI 3.46-36.17、p=0.0001)(表3)。
Figure 2024063248000004
RNF213 p.R4810K多型の有無による脳卒中患者間の比較において、脳卒中発症の平均年齢は非キャリアよりもRNF213多型で低かった(58.1±15.5歳 対 69.1±13.2歳、p=0.0003)(表4)。
Figure 2024063248000005
表2及び表4から分かるとおり、RNF213多型有無の被験者の中での脳梗塞の発症年齢の平均(68.5歳)と、RNF213多型を有する被験者の脳梗塞発症年齢(表4では平均58.1歳)を比較しても、RNF213多型を有する患者のほうが脳梗塞の発症年齢がおよそ11歳若い。
脳卒中患者において、RNF213多型キャリアは、非キャリアよりも、女性(55.0% 対 27.3%、p=0.011)をより多く含み、頭蓋内前方循環狭窄(60.0% 対 27.3%、p=0.004)および大動脈アテローム性動脈硬化症(65.0% 対 32.5%、p=0.012)のより高い頻度(frequency)を示した。頭蓋外内頸動脈(extracranial internal carotid artery)や後方循環狭窄(posterior circulation stenosis)の発生、及び、高血圧、糖尿病、脂質異常血症および喫煙発生率などの従来のアテローム性動脈硬化性危険因子は、多型キャリアと非キャリアの間で異ならなかった。
(レプリケーション研究Replication studies)
本発明者らは、RNF213 p.R4810K多型について、バイオバンク・ジャパン・プロジェクト7)から登録された16,256例の虚血性脳卒中症例(心原性脳塞栓症脳卒中を含む)および27,294例の東アジア系子孫を用いて検索した。RNF213 p.R4810K多型は、すべての虚血性脳卒中患者の2.3%および一般集団の1.3%に認められた。RNF213 p.R4810K多型と遺伝子型頻度についてのすべての虚血性脳卒中(ncase=16,256)との間に、有意な関連が見られた(OR 1.77,95%CI 1.40-2.24、p=1.6x10-6)。脳卒中発症の平均年齢は、非キャリアよりもRNF213 p.R4810K多型で低かった(62.1±10.0歳 対 66.0±10.0歳、p=8.7x10-7)。
大動脈アテローム性動脈硬化症(ncase=1,256)の患者のみを分析したところ、4.0%の患者がRNF213 p.R4810K多型を有し、RNF213 p.R4810K多型との関連がより顕著であった(OR 3.10,95%CI 1.98-4.84、p=6.9x10-7;脳卒中発症年齢56.9±10.2歳 対 65.0±9.7歳、p=6.3x10-5)。一方、RNF213 p.R4810K多型と、小血管閉塞症(small-vessel occlusion)(ncase=4,613,OR 1.18,95%CI 0.80-1.72, p=0.403)または心原性脳塞栓症(ncase=710,OR 1.34,95%CI 0.62-2.90, p=0.455;図2)との有意な関連は認められなかった。性別で層別化した場合、これらの関連性は女性でより明らかであった(男性OR1.40,95%CI 1.03-1.91,p=0.030、女性OR2.42,95%CI 1.69-3.45,p=1.3x10-6;図3)。
図2は、脳卒中サブタイプによるRNF213 p.R4810K多型キャリアと非キャリアとの間の虚血性脳卒中のオッズ比のフォレストプロットである。図3は、性別によるRNF213 pR4810K多型キャリアと非キャリアとの間の虚血性脳卒中のオッズ比のフォレストプロットである。SEは、標準誤差(standard error);IVは、逆分散法(inverse variance method);95%CIは、95%信頼区間;FSRは、福岡脳卒中レジストリ(Fukuoka Stroke registry); NCVCは国立循環器病センター(National Cerebral and Cardiovascular Center)をそれぞれ示す。
虚血性脳卒中についてのRNF213遺伝子座(染色体17の座標77358945-79358945)の領域プロットは、この領域のリード多型(p=2.6x10-7)としてrs112735431(RNF213 p.R4810K多型)と同定された(図4)。
久山-FSR研究参加者にも同様の関連が見られた。対照と比較して、RNF213多型のキャリア頻度は、特に、大動脈アテローム性動脈硬化症を有する患者(OR 4.20,95%CI 1.90-9.28,p=3.8x10-4;図2)において、及び、女性(OR 3.73,95%CI 1.10-12.73,p=0.035;図3)において、すべての虚血性脳卒中症例(OR 2.90,95%CI 1.39-6.04,p=0.0045)において有意に高かった。脳卒中発症の平均年齢は、非キャリアよりもRNF213多型でより低い傾向にあった(66.6±12.4歳 対 69.8±10.7歳、p=0.058)。
(複合メタ分析Combined meta-analysis)
日本の3つの研究における東アジア人の総合的なメタ分析は、このRNF213 p.R4810K多型と虚血性脳卒中(OR 1.91,95%CI 1.55-2.36,p=1.5x10-9)および大動脈アテローム性動脈硬化症 (OR 3.88,95%CI 2.55-5.03,p=2.0x10-13;図2)との間でのゲノム全体で有意な関連を示した。 性別で層別化した場合、ゲノム全体で有意な関連がみられた(男性でOR1.50,95%CI 1.14-1.98,p=0.004:女性でOR 2.69,95%CI 1.95-3.69,p=1.2x10-9;図3)。脳卒中発症の平均年齢は、非キャリアよりもRNF213多型で4.1年(95%CI 2.7-5.5歳)低かった(p=1.1x10-8;図5)。
図5は、RNF213 p.R4810K多型キャリアと非キャリアとの間の脳卒中発症年齢の比較である。
この研究の主な所見は、RNF213 p.R4810K多型のキャリア頻度が、東アジア子孫の虚血性脳卒中患者、特に大動脈アテローム性動脈硬化症を有する患者において、健常対照被験体よりも有意に高いことである。性別によって層別化した場合、その関連は女性においてより明らかであった。2つの独立したサンプルにおける検証研究は、これらの知見を完全に支持する。
検証研究は、遺伝子型と表現型の関連(genotype-phenotype association)が信頼できる関連性を示すことを保証する。これらのデータは、モヤモヤ病と大動脈アテローム性動脈硬化症、すなわちRNF213関連血管症との間のかなりの連続性を示している。
本発明者らの結果は、虚血性脳卒中の患者におけるRNF213 p.R4810K多型の有病率(prevalence)における明らかな性別特異的差異を示す。モヤモヤ病は女性患者においてより頻繁に発生することがよく知られており、モヤモヤ病の男性に対する女性の比率は約1.8である24)。頭蓋内動脈狭窄を有する女性はまた、虚血性脳卒中発症のリスクが高い26)。したがって、女性の性別および遺伝的多型は、大動脈アテローム性動脈硬化症を伴う虚血性脳卒中発症に相加的または相乗的に寄与し得る。
本発明は、RNF213 p.R4810K多型を有する被験者に有効であり、被験者としては、実施例に記載された東アジア人に限定されない。
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Claims (1)

  1. 脳梗塞未発症の被験者由来のサンプルにおけるRNF213 p.R4810K遺伝子多型の有無を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップにおけるRNF213 p.R4810K遺伝子多型の有無により、当該被験者の脳梗塞発症リスクが高いか否かを判定する判定ステップと、
    を含み、
    前記検出ステップにおいて、前記RNF213 p.R4810K遺伝子多型が検出された場合、前記判定ステップにおいて、前記RNF213 p.R4810K遺伝子多型を有する当該被験者は、前記RNF213 p.R4810K遺伝子多型を有しない者に比べて、頭蓋内前方循環動脈狭窄によるアテローム血栓性脳梗塞発症のリスクが高いと判断する、脳梗塞未発症の被験者の脳梗塞発症リスクを予測する方法。
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