JP2024063216A - ベーパーチャンバ、電子機器、及びベーパーチャンバ用シート - Google Patents

ベーパーチャンバ、電子機器、及びベーパーチャンバ用シート Download PDF

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陽子 中村
伸一郎 高橋
貴之 太田
和範 小田
利彦 武田
清隆 竹松
輝寿 百瀬
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Abstract

【課題】生産性を高めつつ流路間の壁部の破断を抑制することができるベーパーチャンバを提供する。また、このベーパーチャンバを備える電子機器、及び、ベーパーチャンバのためのシートを提供する。【解決手段】複数のシートの積層体で、作動流体が封入された密封空間を有するベーパーチャンバであって、密閉空間には、液体状態の前記作動流体が流れる毛細管構造と、気体状態の作動流体が流れる蒸気流路と、を有し、断面視において、毛細管構造と蒸気流路との間に配置されている壁部3aにおけるシートの接合界面3bの長さが、壁部3aの最小幅より長く、壁部3aの最小幅は10μm以上400μm以下である。【選択図】図28

Description

本開示は密閉空間に封入された作動流体を相変化を伴いつつ還流することより熱輸送を行うベーパーチャンバに関する。
パソコン並びに携帯電話及びタブレット端末等の携帯型端末に備えられているCPU(中央演算処理装置)等の電子部品からの発熱量は、情報処理能力の向上により増加する傾向にあり冷却技術が重要である。このような冷却のための手段としてヒートパイプがよく知られている。これはパイプ内に封入された作動流体により、熱源における熱を他の部位に輸送することで拡散させ、熱源を冷却するものである。
一方、近年においては特に携帯型端末等で薄型化が顕著であり、従来のヒートパイプよりも薄型の冷却手段が必要となってきた。これに対して例えば特許文献1に記載のようなベーパーチャンバが提案されている。
ベーパーチャンバはヒートパイプによる熱輸送の考え方を平板状の部材に展開した機器である。すなわち、ベーパーチャンバには、対向する平板の間に作動流体が封入されており、この作動流体が相変化を伴いつつ還流することで熱輸送を行い、熱源における熱を輸送及び拡散して熱源を冷却する。
より具体的には、ベーパーチャンバの対向する平板間には蒸気用流路と凝縮液用流路とが設けられ、ここに作動流体が封入されている。ベーパーチャンバを熱源に配置すると、熱源の近くにおいて作動流体は熱源からの熱を受けて蒸発し、気体(蒸気)となって蒸気用流路を移動する。これにより熱源からの熱が熱源から離れた位置に円滑に輸送され、その結果熱源が冷却される。
熱源からの熱を輸送した気体状態の作動流体は熱源から離れた位置にまで移動し、周囲に熱を吸収されることで冷却されて凝縮し、液体状態に相変化する。相変化した液体状態の作動流体は凝縮液用流路を通り、熱源の位置にまで戻ってまた熱源からの熱を受けて蒸発して気体状態に変化する。
以上のような循環により熱源から発生した熱が熱源から離れた位置に輸送され熱源が冷却される。
特許文献1には、蒸気用流路と凝縮液用流路とを形成するために、上記したように2つの平板を接合してなるベーパーチャンバが開示されている。
特開2009-076650号公報
本開示は、生産性を高めつつ流路間の壁部の破断を抑制することができるベーパーチャンバを提供することを課題とする。また、このベーパーチャンバを備える電子機器、及び、ベーパーチャンバのためのシートを提供する。
発明者は鋭意検討の結果、流路間の壁部の破断は結晶粒界が起点になるとの知見を得て、接合界面が消失しないような生産性が高い条件で拡散接合を行っても流路間の壁部の破断を抑えることができる構造を具体化した。
本願は、複数のシートの積層体で、作動流体が封入された密封空間を有するベーパーチャンバであって、密閉空間には、液体状態の前記作動流体が流れる毛細管構造と、気体状態の作動流体が流れる蒸気流路と、を有し、断面視において、毛細管構造と蒸気流路との間に配置されている壁部におけるシートの接合界面の長さが、壁部の最小幅より長く、壁部の最小幅は10μm以上400μm以下である、ベーパーチャンバを開示する。
また、本願は、複数のシートの積層体で、作動流体が封入された密封空間を有するベーパーチャンバであって、密閉空間には、気体状態の作動流体が流れる第1流路と、液体状態の作動流体が流れる第2流路と、が備えられ、断面視において、第1流路と第2流路との間に配置されている壁部におけるシートの接合界面の長さが、壁部の最小幅より長く、壁部の前記最小幅は10μm以上400μm以下である、ベーパーチャンバを開示する。
また、本願は、複数のシートの積層体で、作動流体が封入された密封空間を有するベーパーチャンバであって、密閉空間には、複数の第1流路と、隣り合う第1流路の間に設けられた第2流路と、を有し、隣り合う2つの第1流路の平均の流路断面積をAとし、隣り合う第1流路の間に配置された複数の第2流路の平均の流路断面積をAとしたとき、少なくとも一部でAはAの0.5倍以下であり、断面視において、第1流路と第2流路の間に配置されている壁部におけるシートの接合界面の長さが、壁部の最小幅より長く、壁部の最小幅は10μm以上400μm以下である、ベーパーチャンバを開示する。
上記ベーパーチャンバにおいて、接合界面は、曲線状とすることができる。
上記ベーパーチャンバにおいて、接合界面は、壁部の幅方向において非対称形とすることができる。
また、本願は、筐体と、筐体の内側に配置された電子部品と、電子部品に配置された上記ベーパーチャンバと、を備える、電子機器を開示する。
本開示のベーパーチャンバによれば、拡散接合の条件を緩和し、時間の短縮をさせることができ、生産性も高めることが可能となる。
図1はベーパーチャンバの斜視図である。 図2はベーパーチャンバの分解斜視図である。 図3は第一シートの斜視図である。 図4は第一シートの平面図である。 図5は第一シートの切断面である。 図6は第一シートの他の切断面である。 図7は第一シートの他の切断面である。 図8は外周液流路部を平面視して一部を拡大して表した図である。 図9は1つの液流路溝の断面を拡大した図である。 図10は1つの凸部の断面を拡大した図である。 図11は他の例の外周液流路部を平面視して一部を拡大して表した図である。 図12は他の例の外周液流路部を平面視して一部を拡大して表した図である。 図13は他の例の外周液流路部を平面視して一部を拡大して表した図である。 図14は他の例の外周液流路部を平面視して一部を拡大して表した図である。 図15は1つの内側液流路部に注目した切断面である。 図16は1つの液流路溝の断面を拡大した図である。 図17は1つの凸部に注目した図である。 図18は内側液流路部を平面視して一部を拡大して表した図である。 図19は第二シートの斜視図である。 図20は第二シートの平面図である。 図21は第二シートの切断面である。 図22は第二シートの切断面である。 図23はベーパーチャンバの切断面である。 図24は、図23の一部を拡大した図である。 図25はベーパーチャンバの他の切断面である。 図26は1つの凝縮液流路付近を拡大して表した図である。 図27は1つの壁部付近を拡大して表した図である。 図28は、境界の形態例を説明する図である。 図29は、境界の形態例を説明する図である。 図30は、境界の形態例を説明する図である。 図31は、境界の形態例を説明する図である。 図32は、境界の形態例を説明する図である。 図33は電子機器を説明する図である。 図34は作動流体の流れを説明する図である。 図35は他の形態にかかるベーパーチャンバを説明する図である。 図36は他の形態にかかるベーパーチャンバを説明する図である。
以下、本開示を図面に示す形態に基づき説明する。なお、以下に示す図面では分かりやすさのため部材の大きさや比率を変更または誇張して記載することがある。また、見やすさのため説明上不要な部分の図示や繰り返しとなる符号は省略することがある。
図1には1つの形態にかかるベーパーチャンバ1の外観斜視図、図2にはベーパーチャンバ1の分解斜視図を表した。これら図及び以下に示す各図には必要に応じて便宜のため、方向を表す矢印(x、y、z)も合わせて表示した。ここでxy面内方向は平板状であるベーパーチャンバ1の板面方向であり、z方向は厚さ方向である。
ベーパーチャンバ1は、図1、図2からわかるように第一シート10及び第二シート20を有している。そして、後で説明するように、この第一シート10と第二シート20とが重ねられて拡散接合されていることにより第一シート10と第二シート20との間に密閉空間2が形成され(例えば図23参照)、この密閉空間2に作動流体が封入されている。
本形態で第一シート10は全体としてシート状の部材である。図3には第一シート10を内面10a側から見た斜視図、図4には第一シート10を内面10a側から見た平面図をそれぞれ表した。また、図5には図4にIII-IIIで切断したときの第一シート10の切断面を示した。
第一シート10は、内面10a、該内面10aとは反対側となる外面10b及び内面10aと外面10bとを連結して厚さを形成する側面10cを備え、内面10a側に作動流体が還流する流路のためのパターンが形成されている。後述するようにこの第一シート10の内面10aと第二シート20の内面20aとが対向するようにして重ね合わされることで中空部が形成され、ここに作動流体が封入されることにより密閉空間2が形成される。
このような第一シート10は本体11及び注入部12を備えている。本体11は作動流体が還流する部位を形成するシート状であり、本形態では平面視で角が円弧状(いわゆるR)に形成された長方形である。
ただし、第一シート10の本体11は本形態のように四角形である他、円形、楕円形、三角形、その他の多角形、並びに、屈曲部を有する形である例えばL字型、T字型、クランク型等であってもよい。また、これらの少なくとも2つを組み合わせた形状とすることもできる。
注入部12は第一シート10と第二シート20により形成された中空部に対して作動流体を注入して密閉空間2(例えば図23参照)とする部位であり、本形態では本体11の平面視長方形である一辺から突出する平面視四角形のシート状である。
このような第一シート10の厚さは特に限定されることはないが、1.0mm以下であることが好ましく、0.75mm以下であってもよく、0.5mm以下であってもよい。一方、この厚さ0.02mm以上であることが好ましく、0.05mm以上であってもよく、0.1mm以上であってもよい。この厚さの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、この厚さの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
これにより薄型のベーパーチャンバとして適用できる場面を多くすることができる。
また、第一シート10を構成する材料も特に限定されることはないが、熱伝導率が高い金属であることが好ましい。これには例えば銅、銅合金を挙げることができる。
ただし、必ずしも金属材料である必要はなく、例えばAlN、Si、又はAlなどセラミックスや、ポリイミドやエポキシなど樹脂も可能である。
また、1つシート内で2種類以上の材料を積層したものを用いてもよいし、部位によって材料が異なってもよい。
本体11の内面10a側には、作動流体が還流するための構造が形成されている。具体的には、本体11の内面10a側には、外周接合部13、外周液流路部14、内側液流路部15、蒸気流路溝16、及び、蒸気流路連通溝17が具備されて構成されている。
外周接合部13は、本体11の内面10a側に、該本体11の外周に沿って形成された面である。この外周接合部13が第二シート20の外周接合部23に重なって拡散接合されることにより、第一シート10と第二シート20との間に中空部が形成され、ここに作動流体が封入されて密閉空間2となる。
図4、図5にAで示した外周接合部13の幅(外周接合部13が延びる方向に直交する方向の大きさで、第二シート20との接合面における幅)は必要に応じて適宜設定することができるが、この幅Aは、3mm以下であることが好ましく、2.5mm以下であってもよく、2.0mm以下であってもよい。幅Aが3mmより大きくなると、密閉空間の内容積が小さくなり蒸気流路や凝縮液流路が十分確保できなくなる虞がある。一方、幅Aは0.2mm以上であることが好ましく、0.6mm以上であってもよく、0.8mm以上であってもよい。幅Aが0.2mmより小さくなると第一シートと第二シートとの接合時における位置ずれが生じた際に接合面積が不足する虞がある。幅Aの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、幅Aの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
また外周接合部13のうち、本体11の四隅には厚さ方向(z方向)に貫通する穴13aが設けられている。この穴13aは第二シート20との重ね合せの際の位置決め手段として機能する。
外周液流路部14は、液流路部として機能し、作動流体が凝縮して液化した際に通る第2流路である凝縮液流路3の一部を構成する部位である。図6には図5のうち矢印IVaで示した部分、図7には図4にIVb-IVbで切断される部位の切断面を示した。いずれの図にも外周液流路部14の断面形状が表れている。また、図8には図6に矢印Vで示した方向から見た外周液流路部14を平面視した拡大図を表した。
これら図からわかるように、外周液流路部14は、本体11の内面10aのうち、外周接合部13の内側に沿って、及び、密閉空間2の外周に沿って形成される。また、外周液流路部14には、本体11の外周方向に沿って延びる複数の溝である液流路溝14aが形成され、複数の液流路溝14aが、該液流路溝14aが延びる方向とは異なる方向に所定の間隔で配置されている。従って、図6、図7からわかるように外周液流路部14ではその断面において内面10a側に、凹部である液流路溝14aと液流路溝14aの間である凸部14bとが凹凸を繰り返して形成されている。
このように複数の液流路溝14aを備えることで、1つ当たりの液流路溝14aの深さ及び幅を小さくし、第2流路である凝縮液流路3(図24等参照)の流路断面積を小さくして大きな毛細管力を利用することができる。一方、液流路溝14aを複数とすることにより合計した全体としての凝縮液流路3の流路断面積は適する大きさが確保され、必要な流量の凝縮液を流すことができる。
ここで液流路溝14aは溝であることから、その断面形状において、外面10b側に具備される底部、及び底部とは向かい合わせとなる反対側の内面10a側に具備される開口を備えている。図9には図6のうち1つの液流路溝14aの部分を拡大して表した。
本形態で液流路溝14aはその断面が半楕円形状とされている。ただし、当該断面形状は半楕円形状であることに限らず、円形や、長方形、正方形、台形等の四角形や、その他の多角形、他の幾何学形状、及び、これらのいずれかを組み合わせた形状であってもよい。
図10には図6のうち1つの凸部14bの部分を拡大して表した。本形態の凸部14bは、隣り合う液流路溝14aの間に形成される凸部、及び、蒸気流路溝16と液流路溝14aとの間に形成される凸部であり、その頂部は第二シート20との接合前において平坦面とされている。この凸部14bが隣り合う第2流路である凝縮液流路3の壁部3a、及び、蒸気流路4と凝縮液流路3との間の壁部3aとなる。
さらに、本形態では、外周液流路部14では、図8からわかるように隣り合う液流路溝14aは、所定の間隔で連通開口部14cにより連通している。これにより複数の液流路溝14a間で凝縮液量の均等化が促進され、効率よく凝縮液を流すことができ、円滑な作動流体の還流が可能となる。
本形態では図8で示したように1つの液流路溝14aの該溝を挟んで該液流路溝14aが延びる方向で同じ位置に対向するように連通開口部14cが配置されている。ただしこれに限定されることはなく、例えば図11に示したように、1つの液流路溝14aが延びる方向で異なる位置に連通開口部14cが配置されてもよい。すなわち、液流路溝14aが延びる方向と直交する方向に沿って凸部14bと連通開口部14cとが交互に配置されてもよい。
その他、例えば図12~図14に記載のような形態とすることもできる。図12~図14には、図8と同じ視点で、1つの凝縮液流路14aとこれを挟む2つの凸部14b、及び各凸部14bに設けられた1つの連通開口部14cを示した図を表した。これらはいずれも、当該視点(平面視)で凸部14bの形状が図8の例とは異なる。
すなわち、図8に示した凸部14bでは、連通開口部14cが形成される端部においてもその幅が他の部位と同じであり一定である。これに対して図12~図14に示した形状の凸部14bでは、連通開口部14cが形成される端部においてその幅が、凸部14bの最大幅よりも小さくなるように形成されている。より具体的には、図12の例では当該端部において角が円弧状となり角にRが形成されることにより端部の幅が小さくなる例、図13は端部が半円状とされることにより端部の幅が小さくなる例、図14は端部が尖るように先細りとなる例である。
図12~図14に示したように、凸部14bにおいて連通開口部14cが形成される端部でその幅が、凸部14bの最大幅よりも小さくなるように形成されていることで、連通開口部14cを作動流体が移動しやすくなり、隣り合う凝縮液流路3への作動流体の移動が容易となる。
以上のような構成を備える外周液流路部14は、さらに次のような構成を備えていることが好ましい。
図4~図7にBで示した外周液流路部14の幅(液流路部14aが配列される方向の大きさで、第二シート20との接合面における幅)は、ベーパーチャンバ全体の大きさ等から適宜設定することができるが、幅Bは、3.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以下であってもよく、1.0mm以下であってもよい。幅Bが2mmを超えると内側の液流路や蒸気流路のための空間が十分にとれなくなる虞がある。一方、幅Bは0.1mm以上であることが好ましく、0.2mm以上であってもよく、0.4mm以上であってもよい。幅Bが0.1mmより小さいと外側を還流する液の量が十分得られない虞がある。幅Bの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、幅Bの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
そして当該幅Bは第二シート20の外周液流路部24の幅S(図21参照)と同じであっても良いし、大きくても小さくてもよい。本形態では同じとされている。
液流路溝14aについて、図6、図8、図9にCで示した溝幅(液流路溝14aが配列される方向の大きさ、溝の開口面における幅)は1000μm以下であることが好ましく、500μm以下であってもよく、200μm以下であってもよい。一方、幅Cは20μm以上であることが好ましく、45μm以上であってもよく、60μm以上であってもよい。幅Cの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、幅Cの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
また、図6、図7、図9にDで示した溝の深さは、200μm以下であることが好ましく、150μm以下であってもよく、100μm以下であってもよい。一方、深さDは5μm以上であること好ましく、10μm以上であってもよく、20μm以上であってもよい。深さDの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、深さDの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
以上のように構成することにより、還流に必要な凝縮液流路の毛管力をより強く発揮することができる。
凝縮液流路の毛細管力をより強く発揮する観点から、溝幅Cを深さDで割った値で表される流路断面におけるアスペクト比(縦横比)は、1.0よりも大きいことが好ましい。この比は1.5以上でもよく、2.0以上であってもよい。または、アスペクト比は1.0より小さくてもよい。この比は0.75以下であってもよく、0.5以下であってもよい。
その中でも製造の観点からCはDより大きいことが好ましく、かかる観点からアスペクト比は1.3より大きいことが好ましい。
また、複数の液流路溝14aにおける隣り合う液流路溝14aのピッチは1100μm以下であることが好ましく、550μm以下であってもよく、220μm以下であってもよい。一方、ピッチは30μm以上であることが好ましく、55μm以上であってもよく、70μm以上であってもよい。このピッチの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、ピッチの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
これにより、凝縮液流路の密度を上げつつ、接合時や組み立て時に変形して凝縮液流路が潰れることを抑制することができる。
凸部14bについて、図6、図8、図10にCで示した凸部14bの幅(凸部が延びる方向に直交する方向、複数の凸部14bが配列される方向における大きさ)は400μm以下であることが好ましく、300μm以下であってもよく、200μm以下であってもよい。一方、幅Cは10μm以上であることが好ましく、20μm以上であってもよく、30μm以上であってもよい。この幅Cの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、幅Cの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
連通開口部14cについて、図8にEで示した液流路溝14aが延びる方向に沿った開口部の大きさは1100μm以下であることが好ましく、550μm以下であってもよく、220μm以下であってもよい。一方、大きさEは30μm以上であることが好ましく、55μm以上であってもよく、70μm以上であってもよい。大きさEの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、大きさEの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
また、図8にFで示した液流路溝14aが延びる方向における隣り合う連通開口部14cのピッチは2700μm以下であることが好ましく、1800μm以下であってもよく、900μm以下であってもよい。一方、このピッチFは60μm以上であることが好ましく、110μm以上であってもよく、140μm以上であってもよい。このピッチの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、ピッチの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
図3~図5に戻って内側液流路部15について説明する。内側液流路部15も液流路部として機能し、作動流体が凝縮して液化した際に通る第2流路である凝縮液流路3の一部を構成する部位である。図15には図5のうち矢印VIIIで示した部分を示した。この図にも内側液流路部15の断面形状が表れている。また、図18には図15に矢印Xで示した方向から見た内側液流路部15を平面視した拡大図を示した。
これら図からわかるように、内側液流路部15は本体11の内面10aのうち、外周液流路部14の環状である環の内側に形成されている。本形態の内側液流路部15は、図3、図4からわかるように、本体11の平面視長方形で長辺に平行な方向(x方向)に延びる壁であり、複数(本形態では3つ)の内側液流路部15が同短辺に平行な方向(y方向)に所定の間隔で配列されている。
各内側液流路部15には、内側液流路部15が延びる方向に平行な溝である液流路溝15aが形成され、複数の液流路溝15aが、該液流路溝15aが延びる方向とは異なる方向に所定の間隔で配置されている。従って、図5、図15からわかるように内側液流路部15ではその断面において内面10a側に、凹部である液流路溝15aと液流路溝15aの間である凸部15bによる凸条とが凹凸を繰り返して形成されている。
このように複数の液流路溝15aを備えることで、1つ当たりの液流路溝15aの深さ及び幅を小さくし、第2流路としての凝縮液流路3(図24等参照)の流路断面積を小さくして大きな毛細管力を利用することができる。また、凝縮液流路3にはその内面にさらに微小な溝を形成し、これによりさらに大きな毛細管力を得ることもできる。一方、液流路溝15aを複数とすることにより合計した全体としての凝縮液流路3の流路断面積は適する大きさが確保され、必要な流量の凝縮液を流すことができる。
ここで液流路溝15aは溝であることから、その断面形状において、外面10b側に具備される底部、及び底部とは向かい合わせとなる反対側の部位で内面10a側に具備される開口を備えている。図16には図15のうち1つの液流路溝15aの部分を拡大して表した。
本形態で液流路溝15aはその断面が半楕円形状とされている。ただし、当該断面形状は半楕円形状であることに限らず、円形や、長方形、正方形、台形等の四角形や、その他の多角形、他の幾何学形状、及び、これらのいずれか複数を組み合わせた形態であってもよい。
図17には図15のうち1つの凸部15bの部分を拡大して表した。本形態の凸部15bは、隣り合う液流路溝15aの間及び蒸気流路溝16と液流路溝15aとの間に形成される凸部であり、その頂部は第二シート20との接合前において平坦面とされている。この凸部15bが隣り合う凝縮液流路3の壁部3a、蒸気流路4と凝縮液流路3との間の壁部3aとなる。
さらに、図18からわかるように隣り合う液流路溝15aは、所定の間隔で連通開口部15cにより連通している。これにより複数の液流路溝15a間で凝縮液量の均等化が促進され、効率よく凝縮液を流すことができるため、円滑な作動流体の還流が可能となる。
この連通開口部15cについても、連通開口部14cと同様に、図11に示した例に倣って、液流路溝15aが延びる方向と直交する方向に沿って凸部15bと連通開口部15cとが交互に配置されてもよい。また、図12~図14の例に倣って連通開口部15c及び凸部15bの形状としてもよい。
以上のような構成を備える内側液流路部15は、さらに次のような構成を備えていることが好ましい。
図4、図5、図15にGで示した内側液流路部15の幅(内側液流路部15と蒸気流路溝16が配列される方向の大きさで、第二シート20との接合面における幅)は、3000μm以下であることが好ましく、1500μm以下であってもよく、1000μm以下であってもよい。一方、この幅Gは100μm以上であること好ましく、200μm以上であってもよく、400μm以上であってもよい。この幅Gの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、幅Gの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
当該幅Gは第二シート20の内側液流路部25の幅T(図21参照)と同じであってもよいし、異なっていても良い。本形態では同じとされている。
また、複数の内側液流路部15のピッチは、4000μm以下であることが好ましく3000μm以下であってもよく、2000μm以下であってもよい。一方、このピッチは200μm以上であることが好ましく、400μm以上であってもよく、800μm以上であってもよい。このピッチの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、ピッチの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
これにより蒸気流路の流路抵抗を下げ、蒸気の移動と、凝縮液の還流とをバランスよく行うことができる。
液流路溝15aについて、図17、図18にHで示した溝幅(液流路溝15aが配列される方向の大きさで、溝の開口面における幅)は1000μm以下であることが好ましく500μm以下であってもよく、200μm以下であってもよい。一方、この幅Hは20μm以上であることが好ましく、45μm以上であってもよく、60μm以上であってもよい。この幅Hの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、幅Hの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
また、図15、図16にJで示した溝の深さは、200μm以下であることが好ましく150μm以下であってもよく、100μm以下であってもよい。一方、この深さJは5μm以上であることが好ましく、10μm以上であってもよく、20μm以上であってもよい。この深さJの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、深さJの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
これにより還流に必要な凝縮液流路の毛管力を強く発揮することができる。
流路の毛細管力をより強く発揮する観点から、溝幅H1を深さJで割った値で表される流路断面におけるアスペクト比(縦横比)は、1.0よりも大きいことが好ましい。1.5以上であってもよいし、2.0以上であってもよい。又は1.0よりも小さくてもよく、0.75以下でもよく0.5以下でもよい。
その中でも製造の観点から溝幅Hは深さJよりも大きいことが好ましく、かかる観点からアスペクト比は1.3より大きいことが好ましい。
また、複数の液流路溝15aにおける隣り合う液流路溝15aのピッチは、1100μm以下であることが好ましく550μm以下であってもよく、220μm以下であってもよい。一方、このピッチは30μm以上であることが好ましく、55μm以上であってもよく、70μm以上であってもよい。このピッチの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、ピッチの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
これにより凝縮液流路の密度を上げつつ、接合時や組み立て時に変形して流路が潰れることを抑制することができる。
さらに、連通開口部15cについて、図18にKで示した液流路溝15aが延びる方向に沿った開口部の大きさは、1100μm以下であることが好ましく550μm以下であってもよく、220μm以下であってもよい。一方、この大きさKは30μm以上であることが好ましく、55μm以上であってもよく、70μm以上であってもよい。この大きさKの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、大きさKの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
また、図18にLで示した、液流路溝15aが延びる方向における隣り合う連通開口部15cのピッチは、2700μm以下であることが好ましく1800μm以下であってもよく、900μm以下であってもよい。一方、このピッチLは60μm以上であることが好ましく、110μm以上であってもよく、140μm以上であってもよい。このピッチの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、このピッチの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
上記した本形態の液流路溝14a及び液流路溝15aは等間隔に離間して互いに平行に配置されているが、これに限られることは無く、毛細管作用を奏することができれば溝同士のピッチがばらついても良く、また溝同士が平行でなくても良い。
次に蒸気流路溝16について説明する。蒸気流路溝16は作動流体が蒸発して気化した蒸気が通る部位で、第1流路である蒸気流路4(図23等参照)の一部を構成する。図4には平面視した蒸気流路溝16の形状、図5には蒸気流路溝16の断面形状がそれぞれ表れている。
これら図からもわかるように、蒸気流路溝16は本体11の内面10aのうち、外周液流路部14の環状である環の内側に形成された溝により構成されている。詳しくは本形態の蒸気流路溝16は、隣り合う内側液流路部15の間、及び、外周液流路部14と内側液流路部15との間に形成され、本体11の平面視長方形で長辺に平行な方向(x方向)に延びた溝である。そして、複数(本形態では4つ)の蒸気流路溝16が同短辺に平行な方向(y方向)に配列されている。従って、図5からわかるように第一シート10は、y方向において、外周液流路部14及び内側液流路部15の凸条、蒸気流路溝16を凹条とした凹凸が繰り返された形状を備えている。
ここで蒸気流路溝16は溝であることから、その断面形状において、外面10b側となる底部、及び、底部とは向かい合わせとなる反対側で内面10a側に開口を備えている。
このような構成を備える蒸気流路溝16は、さらに次のような構成を備えていることが好ましい。
図4、図5にMで示した蒸気流路溝16の幅(内側液流路部15と蒸気流路溝16が配列される方向の大きさで、溝の開口面における幅)は、少なくとも上記した液流路溝14a、15aの幅C、幅Hより大きく形成され、2000μm以下であることが好ましく、1500μm以下であってもよく、1000μm以下であってもよい。一方、この幅Mは100μm以上であることが好ましく、200μm以上であってもよく、400μm以上であってもよい。この幅Mの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、幅Mの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
蒸気流路溝16のピッチは、内側液流路部15のピッチにより決まるのが通常である。
一方、図5にNで示した蒸気流路溝16の深さは、少なくとも上記した液流路溝14a、15aの深さD、深さJより大きく形成され、300μm以下であることが好ましく、200μm以下であってもよく、100μm以下であってもよい。一方、この深さNは10μm以上であること好ましく、25μm以上であってもよく、50μm以上であってもよい。この深さNの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、深さNの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
このように、蒸気流路溝の流路断面積を液流路溝よりも大きくすることにより、作動流体の性質上、凝縮液よりも体積が大きくなる蒸気を円滑に還流することができる。
本形態では蒸気流路溝16の断面形状は半楕円形であるが、これに限らず長方形、正方形、台形等の四角形、三角形、半円形、底部が半円形、底部が半楕円形、又はこれらのいずれか複数を組み合わせた形状であってもよい。蒸気流路は蒸気の流動抵抗を小さくすることにより、作動流体の円滑な還流させることができるので、かかる観点から流路断面の形状を決定することもできる。
本形態では隣り合う内側液流路部15の間に1つの蒸気流路溝16が形成された例を説明したが、これに限らず、隣り合う内側液流路部の間に2つ以上の蒸気流路溝が並べて配置される形態であってもよい。
また、第二シート20に蒸気流路溝が形成されていれば、第一シート10の一部または全部に蒸気流路溝が形成されない形態であってもよい。
蒸気流路連通溝17は、複数の蒸気流路溝16を連通させる溝である。これにより、複数の蒸気流路溝16の蒸気の均等化が図られたり、蒸気がより広い範囲に運ばれ、多くの凝縮液流路3を効率よく利用できるようになったりするため、作動流体の還流をより円滑にすることが可能となる。
本形態の蒸気流路連通溝17は、図3、図4からわかるように、内側液流路部15、蒸気流路溝16が延びる方向の両端部と、外周液流路部14との間に形成されている。また、図7には図4にIVb-IVbで示した線に沿った切断面で、蒸気流路連通溝17の連通方向に直交する断面が表れている。
図2~図4では、わかり易さのため蒸気流路溝16と蒸気流路連通溝17との境界となるべき部分に点線を付した。ただしこの線は必ずしも形状により表れる線ではなくわかり易さのために付した仮想の線である。
蒸気流路連通溝17は、隣り合う蒸気流路溝16を連通させるように形成されていればよく、その形状は特に限定されることはないが、例えば次のような構成を備えることができる。
図4、図7にPで示した蒸気流路連通溝17の幅(連通方向に直交する方向の大きさで、溝の開口面における幅)は、1000μm以下であることが好ましく、750μm以下であってもよく、500μm以下であってもよい。一方、この幅Pは100μm以上であることが好ましく、150μm以上であってもよく、200μm以上であってもよい。この幅Pの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、幅Pの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
また、図7にQで示した蒸気流路連通溝17の深さは、300μm以下であることが好ましく、225μm以下であってもよく、150μm以下であってもよい。一方、この深さQは10μm以上であることが好ましく、25μm以上であってもよく、50μm以上であってもよい。この深さQの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、深さQの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
本形態で蒸気流路連通溝17の断面形状は半楕円形であるが、これに限らず、長方形、正方形、台形等の四角形、三角形、半円形、底部が半円形、底部が半楕円形又は、これらのいずれか複数の組み合わせであってもよい。
蒸気流路連通溝は蒸気の流動抵抗を小さくすることにより作動流体の円滑な還流をさせることができるので、かかる観点から流路断面の形状を決定することもできる。
次に第二シート20について説明する。本形態で第二シート20も全体としてシート状の部材である。図19には第二シート20を内面20a側から見た斜視図、図20には第二シート20を内面20a側から見た平面図をそれぞれ表した。また、図21には図20にXIIa-XIIaで切断したときの第二シート20の切断面を示した。また、図22には図20にXIIb-XIIbで切断したときの第二シート20の切断面を示した。
第二シート20は、内面20a、該内面20aとは反対側となる外面20b及び内面20aと外面20bとを連結し厚さを形成する側面20cを備え、内面20a側に作動流体が還流するパターンが形成されている。後述するようにこの第二シート20の内面20aと上記した第一シート10の内面10aとが対向するようにして重ね合わされることで中空部が形成される。
このような第二シート20は本体21及び注入部22を備えている。本体21は作動流体が還流する部位を形成するシート状の部位であり、本形態では平面視で角に円弧(いわゆるR)が形成された長方形である。
ただし、第二シート20の本体21は本形態のように四角形である他、円形、楕円形、三角形、その他の多角形、並びに、屈曲部を有する形である例えばL字型、T字型、クランク型等であってもよい。また、これらの少なくとも2つを組み合わせた形状とすることもできる。
注入部22は第一シート10と第二シート20とにより形成された中空部に対して作動流体を注入して密閉空間2(図23参照)とする部位であり、本形態では本体21の平面視長方形である一辺から突出する平面視四角形のシート状である。本形態では第二シート20の注入部22には内面20a側に注入溝22aが形成されており、第二シート20の側面20cから本体21の内側(密閉空間2となるべき部位)とが連通している。
このような第二シート20の厚さ及び構成する材料は第一シート10と同様に考えることができる。ただし、第一シート10と第二シート20とは必ずしも同じ厚さ及び材料である必要はない。
本体21の内面20a側には、作動流体が還流するための構造が形成されている。具体的には、本体21の内面20a側には、外周接合部23、外周液流路部24、内側液流路部25、蒸気流路溝26、及び、蒸気流路連通溝27が具備されている。
外周接合部23は、本体21の内面20a側に、該本体21の外周に沿って形成された面である。この外周接合部23が第一シート10の外周接合部13に重なって拡散接合されることにより、第一シート10と第二シート20との間に中空部を形成し、ここに作動流体が封入されて密閉空間2となる。
図20~図22にRで示した外周接合部23の幅(外周接合部23が延びる方向に直交する方向の大きさで、第一シート10との接合面における幅)は、特に限定されることはないが、上記した本体11の外周接合部13の幅の大きさAと同じであることが好ましい。ただし必ずしも同じである必要はなく、大きくても小さくてもよい。
また外周接合部23のうち、本体21の四隅には厚さ方向(z方向)に貫通する穴23aが設けられている。この穴23aは第一シート10との重ね合せの際の位置決め手段として機能する。
外周液流路部24は、液流路部であり、作動流体が凝縮して液化した際に通る第2流路である凝縮液流路3の一部を構成する部位である。
外周液流路部24は本体21の内面20aのうち、外周接合部23の内側に沿って形成されている。本形態において第二シート20の外周液流路部24は、図21、図22からわかるように第一シート10との接合前において平坦面であり外周接合部23と面一である。これにより上記した第一シート10の複数の液流路溝14aの開口を閉鎖して凝縮液流路3を形成する。第一シート10と第二シート20との組み合わせに関する詳しい態様は後で説明する。
なお、このように第二シート20では外周接合部23と外周液流路部24とが面一であるため、構造的には両者を区別する境界線は存在しない。しかし、わかり易さのため、図19、図20では点線により両者の境界を表している。
外周液流路部24は、次のような構成を備えていることが好ましい。
図20~図22にSで示した外周液流路部24の幅(外周液流路部24が延びる方向に直交する方向の大きさで、第一シート10との接合面における幅)は、第一シート10の外周液流路部14の幅Bと同じでもよいし、大きくても小さくてもよい。
次に内側液流路部25について説明する。内側液流路部25も液流路部であり、第2流路である凝縮液流路3を構成する1つの部位である。
内側液流路部25は、図19~図22よりわかるように、本体21の内面20aのうち、外周液流路部24の環状である環の内側に形成されている。本形態の内側液流路部25は、本体21の平面視長方形で長辺に平行な方向(x方向)に延びる壁であり、複数(本形態では3つ)の内側液流路部25が同短辺に平行な方向(y方向)に所定の間隔で配列されている。
本形態で各内側液流路部25は、その内面20a側の表面が第一シート10との接合前において平坦面により形成されている。これにより上記した第一シート10の複数の液流路溝15aの開口を閉鎖して凝縮液流路3を形成する。
図20、図21にTで示した内側液流路部25の幅(内側液流路部25と蒸気流路溝26が配列される方向の大きさで、第一シート10との接合面における幅)は、第一シート10の内側液流路部15の幅Gと同じであってもよいし、大きくても小さくてもよい。本形態では同じとされている。
なお、本形態では各内側液流路部25では接合前において平坦面により形成されているが、第一シートと同様に液流路溝を形成しても良い。また、その場合は、液流路溝同士は平面視で同じ位置にあってもよく、ずれていても良い。
次に蒸気流路溝26について説明する。蒸気流路溝26は作動流体が蒸発して気化した蒸気が通る部位であり、蒸気流路4の一部を構成する。図20には平面視した蒸気流路溝26の形状、図21には蒸気流路溝26の断面形状がそれぞれ表れている。
これら図からもわかるように、蒸気流路溝26は本体21の内面20aのうち、外周液流路部24の環状である環の内側に形成された溝により構成されている。詳しくは本形態の蒸気流路溝26は、隣り合う内側液流路部25の間、及び、外周液流路部24と内側液流路部25との間に形成され、本体21の平面視長方形で長辺に平行な方向(x方向)に延びた溝である。そして、複数(本形態では4つ)の蒸気流路溝26が同短辺に平行な方向(y方向)に配列されている。従って、図21からわかるように第二シート20は、y方向において、外周液流路部24及び内側液流路部25である壁による凸と、蒸気流路溝26である溝による凹とにより、これらの凹凸が繰り返された形状を備えている。
ここで蒸気流路溝26は溝であることから、その断面形状において、外面20b側である底部、及び、底部とは向かい合わせとなる反対側の部位で内面20a側となる開口を備えている。
蒸気流路溝26は、第一シート10と組み合わされた際に該第一シート10の蒸気流路溝16と厚さ方向に重なる位置に配置されていることが好ましい。これにより蒸気流路溝16と蒸気流路溝26とで蒸気流路4を形成することができる。
図20、図21にUで示した蒸気流路溝26の幅(内側液流路部25と蒸気流路溝26が配列される方向の大きさで、溝の開口面における幅)は、第一シート10の蒸気流路溝16の幅Mと同じであってもよいし、大きくても小さくてもよい。
また、図21にVで示した蒸気流路溝26の深さは、300μm以下であることが好ましく225μm以下であってもよく、150μm以下であってもよい。一方、この深さVは10μm以上であることが好ましく、25μm以上であってもよく、50μm以上であってもよい。この深さVの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、深さVの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
また第一シート10の蒸気流路溝16と第二シート20の蒸気流路溝26の深さは同じであってもよく、大きくても小さくてもよい。
本形態で蒸気流路溝26の断面形状は半楕円形であるが、長方形、正方形、台形等の四角形、三角形、半円形、底部が半円形、底部が半楕円形、又はこれらのいくつかを組み合わせた形状であってもよい。蒸気流路は蒸気の流動抵抗を小さくすることにより作動流体を円滑に還流させることができるので、かかる観点から流路断面の形状を決定することもできる。
本形態では隣り合う内側液流路部25の間に1つの蒸気流路溝26が形成された例を説明したが、これに限らず、隣り合う内側液流路部の間に2つ以上の蒸気流路溝が並べて配置される形態であってもよい。
また、第一シート10に蒸気流路溝が形成されていれば、第二シート20の一部または全部に蒸気流路溝が形成されない形態であってもよい。
蒸気流路連通溝27は、複数の蒸気流路溝26を連通させる溝であり、蒸気流路4の一部を構成する。これにより、複数の蒸気流路4の蒸気の均等化が図られたり、蒸気がより広い範囲に運ばれ、多くの凝縮液流路3を効率よく利用できるようになったりするため、作動流体の還流をより円滑にすることが可能となる。
本形態の蒸気流路連通溝27は、図19、図20、図22からわかるように、内側液流路部25、及び蒸気流路溝26が延びる方向の端部と、外周液流路部24との間に形成されている。また、図22には蒸気流路連通溝27の連通方向に直交する断面が表れている。
図20、図22にWで示した蒸気流路連通溝27の幅(連通方向に直交する方向の大きさ、溝の開口面における幅)は、第一シート10の蒸気流路連通溝17の幅Pと同じでもよいし、異なっていてもよい。また、図22にXで示した蒸気流路連通溝27の深さは、300μm以下であることが好ましく、225μm以下であってもよく、150μm以下であってもよい。一方、この深さXは10μm以上であることが好ましく、25μm以上であってもよく、50μm以上であってもよい。この深さXの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、深さXの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
また第一シート10の蒸気流路連通溝17と第二シート20の蒸気流路連通溝27の深さは同じでもよく、大きくても小さくてもよい。
本形態で蒸気流路連通溝27の断面形状は半楕円形であるが、これに限らず長方形、正方形、台形等の四角形、三角形、半円形、底部が半円形、底部が半楕円形、又は、これらのいくつかを組み合わせた形状であってもよい。蒸気流路は蒸気の流動抵抗を小さくすることにより円滑な還流させることができるので、かかる観点から流路断面の形状を決定することもできる。
次に、第一シート10と第二シート20とが組み合わされてベーパーチャンバ1とされたときの構造について説明する。この説明により、第一シート10及び第二シート20が有する各構成の配置、大きさ、形状等がさらに理解される。
図23には、図1にXIII-XIIIで示したy方向に沿ってベーパーチャンバ1を厚さ方向に切断した切断面を表した。この図は第一シート10における図5に表した図と、第二シート20における図21に表した図とが組み合わされてこの部位におけるベーパーチャンバ1の切断面が表されたものである。
図24には図23に矢印XIVで示した部位を拡大した図、図25には、図1にXV-XVで示したx方向に沿ってベーパーチャンバ1の厚さ方向に切断した切断面を表した。この図は、第一シート10における図7に表した図と、第二シート20における図22に表した図とが組み合わされてこの部位におけるベーパーチャンバ1の切断面が表されたものである。
図1、図2、及び図23~図25よりわかるように、第一シート10と第二シート20とが重ねられるように配置され拡散接合されることでベーパーチャンバ1とされている。このとき第一シート10の内面10aと第二シート20の内面20aとが向かい合うように配置されており、第一シート10の本体11と第二シートの本体21とが重なり、第一シート10の注入部12と第二シート20の注入部22とが重なっている。本形態では、第一シート10と第二シート20との相対的な位置関係は、第一シート10の穴13aと第二シート20の穴23aと位置を合わせることで適切になるように構成されている。
このような第一シート10と第二シート20との積層体により、本体11及び本体21に具備される各構成が図23~図25に表れるように配置される。具体的には次の通りである。
第一シート10の外周接合部13と第二シート20の外周接合部23とが重なるように配置されており、拡散接合により両者が接合されている。これにより、第一シート10と第二シート20との間に中空部が形成され、ここに作動流体が封入されることで密閉空間2とされている。
第一シート10の外周液流路部14と第二シート20の外周液流路部24とが重なるように配置されている。これにより外周液流路部14の液流路溝14a及び外周液流路部24により作動流体が凝縮して液化した状態である凝縮液が流れる第2流路である凝縮液流路3が形成される。
同様に、第一シート10の内側液流路部15と第二シート20の内側液流路部25とが重なるように配置されている。これにより内側液流路部15の液流路溝15a及び内側液流路部25により凝縮液が流れる第2流路である凝縮液流路3が形成される。
このように凝縮液流路3は第1流路である蒸気流路4とは分離されて形成されているため、作動流体の循環を円滑にさせることができる。また、凝縮液流路3を断面においてその四方を壁で囲まれた細い流路を形成することにより強い毛細管力で凝縮液を移動させ、円滑な循環が可能となる。
さらに、本形態では接合後において、凝縮液流路3及び隣り合う凝縮液流路3の間に形成される壁部3aが次のように構成されている。図26には、1つの凝縮液流路3の断面を拡大して表した。図27には、隣り合う凝縮液流路3の間に形成された壁部3aの断面を拡大して表した。この壁部3aは内側液流路部15の凸部15bと内側液流路部25の面とが重なることにより形成されている。
ここでは内側液流路部15の液流路溝15a、凸部15bと内側液流路部25とによる凝縮液流路3、及び壁部3aを用いて説明するが、外周液流路部14と外周液流路部24とによる凝縮液流路3、壁部3aも同様に考えることができる。また、ここでは隣り合う凝縮液流路3の間の壁部3aについて説明するが、蒸気流路4と凝縮液流路3との間に形成される壁部3aについても同様に考えることができる。
図27に符号3bで示した壁部3aにおける第一シート10と第二シート20との境界3bは、図27に示した点線XVIbに一致することなく、該点線より長く形成されている。ここで点線XVIbは壁部3aにおいてその幅が最も小さくなる線を表している。
すなわち、隣り合う凝縮液流路の間に形成される壁部3aにおいて、その断面視で第一シート10と第二シート20との境界3bの壁部3aの幅方向の長さは、壁部3aの最小幅より長くされている。ここで「壁部の最小幅」とは、壁部3aの断面のうち、凝縮液流路3と蒸気流路4とが配列される方向における該壁部の長さのうち最小であるものを意味する。そして、この最小幅と同じ断面において、境界3bの長さが当該最小幅よりも大きくされている。
これにより、壁部3aにおける第一シート10と第二シート20との結合力が高められ、密閉空間2の内圧が高まっても、及び作動流体として水が含まれている場合に氷点下の環境で氷になって体積が増えても壁部3aの破断を抑制することができる。
また、これにより、第一シートと第二シートとの接合界面を横切るように結晶粒を成長させるような拡散接合をしなくても、高い結合力を得ることができる。従って、拡散接合における条件の緩和及び時間の短縮が可能となり、生産性を高めることもできる。
本形態では、図27からわかるように、境界3bは、その両端部において湾曲し、壁部3aを形成する凸部15bの頂部が凹となる形状とすることで壁部3aの最小幅よりも長く形成されている。ただし、境界3bの形態はこれに限定されることはなく、壁部の最小幅より長く形成されていればよい。図28~図32には他の例にかかる境界3bの形態例を表した。図28~図32に記載の図はいずれも図27に相当する図であり、また、各図に示した点線は壁部3aの幅が最も小さい部分を表している。
図28の例は、境界3bの両端部が湾曲し、壁部3aを形成する凸部15bの頂部が凸となる形状とすることで、境界3bが壁部3aの最小幅よりも長く形成されている。
図29の例は、境界3bの両端部で湾曲し、壁部3aを形成する凸部15bの頂部が凸となるとともに、凸の間で凹となる形状とすることで、境界3bが壁部3aの最小幅よりも長く形成されている。
図30の例は、境界3bの一方の端部で凸となるように湾曲し、他方の端部で凹となるように湾曲することで、境界3bが壁部3aの最小幅よりも長く形成されている。
図31の例は、境界3bにおいて壁部3aを形成する凸部15bの頂部が1つの凸部を有するとともに、頂点が一方の端部側に寄るように幅方向において非対称となっている。
図32の例は、境界3bにおいて壁部3aを形成する凸部15bの頂部が2つの凸部を有するとともに、一方の凸部の頂点が他方の凸部の頂点より低くなるように幅方向において非対称となっている。
以上のような境界の形状は例えば次のようにして確認することができる。
対象とするベーパーチャンバを縦横10mmの角片となるようにワイヤーソーにて切断する。このとき、後に蒸気流路及び凝縮液流路の断面を得やすいように切断する。
得られた角片の端面をミクロトームにて削り、流路断面を出す。このとき流路内に樹脂が入り込みやすいように削ることが好ましい。
その後に真空脱泡しながら角片を樹脂包埋する。
樹脂包埋した角片に対して必要な断面が得られるように、ダイヤモンドナイフでトリミング加工する。この際、ミクロトーム(例えばライカマイクロシステムズ社製のウルトラミクロトーム)を使用して、測定目的位置から40μm離れた部分までトリミング加工する。
トリミング加工を行った切断面を削ることにより、観察用の切断面を作製する。この際、断面試料作製装置(例えばJOEL社製のクロスセクションポリッシャー)を使用して、飛び出し幅を40μm、電圧を5kV、時間を6時間に設定し、イオンビーム加工にて、切断面を削る。
このようにして得られた試料の切断面を測定する。この際、走査型電子顕微鏡(例えば、カールツァイス社製の走査型電子顕微鏡)を使用して、電圧を5kV、作動距離を3.0mm、観察倍率を500倍または2000倍に設定し、切断面を観察する。なお、撮影時の観察倍率基準は、Polaroid545とする。
なお、以上説明した例の凝縮液流路3についても流路の毛細管力をより強く発揮する観点から、流路幅を流路高さで割った値で表される流路断面におけるアスペクト比(縦横比)は、1.0よりも大きいことが好ましい。この比は1.5以上でもよく、2.0以上であってもよい。または、アスペクト比は1.0より小さくてもよい。この比は0.75以下であってもよく、0.5以下であってもよい。
その中でも製造の観点から流路幅が流路高さより大きいことが好ましく、かかる観点からアスペクト比は1.3より大きいことが好ましい。
図23~図25に戻って他の部位について説明する。図23、図24からわかるように、第一シート10の蒸気流路溝16の開口と第二シート20の蒸気流路溝26の開口とが向かい合うように重なって流路を形成し、これが蒸気が流れる第1流路である蒸気流路4となる。
上記した第2流路である凝縮液流路3の流路断面積は、当該第1流路である蒸気流路4の流路断面積より小さくされている。より具体的には、隣り合う2つの蒸気流路4(本形態では1つの蒸気流路溝16及び1つの蒸気流路溝26により形成される流路)の平均の流路断面積をAとし、隣り合う2つの蒸気流路4の間に配置される複数の凝縮液流路3(本形態では1つの内側液流路部15、及び、1つの内側液流路溝25により形成される複数の凝縮液流路3)の平均の流路断面積をAとしたとき、凝縮液流路3と蒸気流路4とは、AがAの0.5倍以下の関係にあるものとし、好ましくは0.25倍以下である。これにより作動流体はその相態様(気相、液相)によって第1流路と第2流路とを選択的に通り易くなる。
この関係はベーパーチャンバ全体のうち少なくとも一部において満たせばよく、ベーパーチャンバの全部でこれを満たせばさらに好ましい。
同様に、図25からわかるように、第一シート10の蒸気流路連通溝17の開口と第二シート20の蒸気流路連通溝27の開口とが向かい合うように重なり流路を形成する。
一方、注入部12、22についても図1に表れているように、その内面10a、20a同士が向かい合うように重なり、第二シート20の注入溝22aの底部とは反対側の開口が第一シート10の注入部12の内面10aより塞がれ、外部と本体11、21間の中空部とを連通する注入流路5が形成されている。
ただし、注入流路5から中空部に対して作動流体を注入して密閉空間2とした後は、注入流路5は閉鎖されるので、最終的な形態のベーパーチャンバ1では外部と密閉空間2とは連通していない。
本形態で注入部12、注入部22及びこれによる注入流路5は、ベーパーチャンバ1の長手方向における一対の端部のうちの一方の端部に設けられている例が示されているが、これに限られることはなく、他のいずれかの端部に配置されていてもよく、複数配置されてもよい。複数配置される場合には例えばベーパーチャンバ1の長手方向における一対の端部のそれぞれに配置されてもよいし、他の一対の端部のうちの一方の端部に配置されもよい。
ベーパーチャンバ1の密閉空間2には、作動流体が封入されている。作動流体の種類は特に限定されることはないが、純水、エタノール、メタノール、アセトン、及びそれらの混合物等、通常のベーパーチャンバに用いられる作動流体を用いることができる。
以上のようなベーパーチャンバは例えば次のように作製することができる。
第一シート10及び第二シート20の外周形状を有する金属シートに対して、液流路溝14a、15a、蒸気流路溝16、26、及び蒸気流路連通溝17、27をハーフエッチングにより形成する。ハーフエッチングとは、厚さ方向に貫通することなくその途中まで行うことである。
次いで、第一シート10の内面10aと第二シート20の内面20aとを向かい合わせるように重ね、位置決め手段としての穴13a、穴23aを用いて位置決めし、仮止めを行う。仮止めの方法は特に限定されることはないが、抵抗溶接、超音波溶接、及び接着剤による接着等を挙げることができる。
そして仮止め後に拡散接合を行い恒久的に第一シート10と第二シート20とを接合する。これがベーパーチャンバ用シートとなる。この拡散接合の際に条件を調整することにより、第一シート10と第二シート20との境界3bを上記説明したように壁部3aの最小幅に対して長くなるように変形させる。そしてこの条件は境界を越えて結晶粒を成長させる拡散接合よりも条件が緩和され、時間も短くすることができるため、生産性を高めることができる。
ここで、「恒久的に接合」とは、厳密な意味に縛られることはなく、ベーパーチャンバ1の動作時に、密閉空間2の密閉性を維持可能な程度に、第一シート10の内面10aと第二シート20の内面20aとの接合を維持できる程度に接合されていることを意味する。
接合の後、形成された注入流路5から真空引きを行い、中空部を減圧する。その後、減圧された中空部に対して注入流路5から作動流体を注入して中空部に作動流体が入れられる。そして注入部12、注入部22に対してレーザーによる溶融を利用したり、かしめたりして注入流路5を閉鎖する。これにより密閉空間2とされ、その内側に作動流体が安定的に保持される。
本形態のベーパーチャンバでは、内部液流路部15と内側液流路部25との重なりによりこれが支柱として機能するため、接合時及び減圧時に密閉空間がつぶれることを抑制することができる。
次にベーパーチャンバ1の作用について説明する。図33には電子機器の一形態である携帯型端末40の内側にベーパーチャンバ1が配置された状態を模式的に表した。ここではベーパーチャンバ1は携帯型端末40の筐体41の内側に配置されているため点線で表している。このような携帯型端末40は、各種電子部品を内包する筐体41及び筐体41の開口部を通して外部に画像が見えるように露出したディスプレイユニット42を備えて構成されている。そしてこれら電子部品の1つとして、ベーパーチャンバ1により冷却すべき電子部品30が筐体41内に配置されている。
ベーパーチャンバ1は携帯型端末等の筐体内に設置され、CPU等の冷却すべき対象物である電子部品30に取り付けられる。電子部品30はベーパーチャンバ1の外面10b又は外面20bに直接、又は、熱伝導性の高い粘着剤、シート、テープ等の他の部材を介して取り付けられる。外面10b、外面20bのうちどの位置に電子部品30が取り付けられるかは特に限定されることはなく、携帯型端末等において他の部材の配置との関係により適宜設定される。本形態では図1に点線で示したように、冷却すべき熱源である電子部品30を第一シート10の外面10bのうち、本体11のxy方向中央に配置した。従って図1において電子部品30は死角となって見えない位置なので点線で表している。
図34には作動流体の流れを説明する図を表した。説明のし易さのため、この図では第二シート20は省略し、第一シート10の内面10aが見えるように表示している。
電子部品30が発熱すると、その熱が第一シート10内を熱伝導により伝わり、密閉空間2内における電子部品30に近い位置に存在する凝縮液が熱を受ける。この熱を受けた凝縮液は熱を吸収し蒸発し気化する。これにより電子部品30が冷却される。
気化した作動流体は蒸気となって図23に実線の直線矢印で示したように蒸気流路4内を流れて移動する。この流れは電子部品30から離隔する方向に生じるため、蒸気は電子部品30から離れる方向に移動する。
蒸気流路4内の蒸気は熱源である電子部品30から離れ、比較的温度が低いベーパーチャンバ1の外周部に移動し、当該移動の際に順次第一シート10及び第二シート20に熱を奪われながら冷却される。蒸気から熱を奪った第一シート10及び第二シート20はその外面10b、20bに接触した携帯型端末装置の筐体等に熱を伝え、最終的に熱は外気に放出される。
蒸気流路4を移動しつつ熱を奪われた作動流体は凝縮して液化する。この凝縮液は蒸気流路4の壁面に付着する。一方で蒸気流路4には連続して蒸気が流れているので、凝縮液は図24、図25に矢印Zで示したように蒸気で押し込まれるように、凝縮液流路3に移動する。本形態の凝縮液流路3は、図8、図18に現れているように連通開口部14c、連通開口部15cを備えているので、凝縮液はこの連通開口部14c、連通開口部15cを通って複数の凝縮液流路3に分配される。
本形態では凝縮液流路3と蒸気流路4とを分離して構成しているので作動流体が円滑に還流する。
凝縮液流路3に入った凝縮液は、凝縮液流路による毛管現象、及び、蒸気からの押圧により、図34に点線の直線矢印で表したように熱源である電子部品30に近づくように移動する。
このとき、凝縮液流路3は第二シート20により液流路溝14a、15aの開口が塞がれているので断面においてその四方が壁となり、毛細管力を高めることができる。これにより円滑な凝縮液の移動が可能とされている。
そして再度熱源である電子部品30からの熱により気化して上記を繰り返す。
以上のように、ベーパーチャンバ1によれば、凝縮液流路において高い毛管力で凝縮液の還流が良好となり、熱輸送量を高めることができる。
上記形態では、第一シート10のみに液流路溝14a、液流路溝15aが設けられた例を示したが、図35に示したように第二シート20にも液流路溝24a、25aが設けられてもよい。そのときには上記した第一シート10の液流路溝14a、15aと同様に考えることができる。
図35示した例では液流路溝14aと液流路溝24a、及び、液流路溝15aと液流路溝25aが重なることにより第2流路である凝縮液流路3となる。また、隣り合う液流路溝14a間の凸部14bと、隣り合う液流路溝24a間の凸部24bとが上記した界面3b(接合界面)を有するように接合され、隣り合う液流路溝15a間の凸部15bと、隣り合う液流路溝25a間の凸部25bとが上記した界面3b(接合界面)を有するように接合される。
この例でも本開示のベーパーチャンバとすることができる。
ここまでのベーパーチャンバ1は、第一シート10及び第二シート20の2つのシートからなる例を説明した。ただし、これに限られることはなく、図36に示したように3つのシートによるベーパーチャンバであってもよい。
図36に示したベーパーチャンバは、第一シート10、第二シート20、及び、中間シート50(第三シート)の積層体である。
第一シート10と第二シート20との間に挟まれるように中間シート50が配置され、それぞれが接合されている。
この例では第一シート10は内面10a及び外面10bのいずれも平坦である。同様に、第二シート20も内面20a及び外面20bのいずれも平坦である。
この時の、第一シート10および第二シート20の厚さは、1.0mm以下であることが好ましく、0.5mm以下であってもよく、0.1mm以下であってもよい。一方、この厚さ0.005mm以上であること好ましく、0.015mm以上であってもよく、0.030mm以上であってもよい。この厚さの範囲は、上記複数の上限の候補値のうちの任意の1つと、複数の下限の候補値のうちの1つの組み合わせによって定められてもよい。また、この厚さの範囲は、複数の上限の候補値の任意の2つを組み合わせ、又は、複数の下限の候補値の任意の2つの組み合わせにより定められてもよい。
中間シート50には、蒸気流路溝51、壁52、液流路溝53、及び、凸部54が備えられている。
蒸気流路溝51は、中間シート50を厚さ方向に貫通した溝であり、上記した蒸気流路溝16と蒸気流路溝26とを重ねて第1流路である蒸気流路4を構成すると同様の溝であり、これに相当する形態で配置される。
壁52は、隣り合う蒸気流路溝51の間に具備される壁であり、上記した外周液流路部14と外周液流路部24、及び、内側液流路部15と内側液流路部25を重ねた壁に相当する形態で配置される。
液流路溝53は、壁52のうち第一シート10に対向する面に配置される溝であり、上記した液流路溝14a、15aに相当する形態で配置される。液流路溝53により第2流路である凝縮液流路3が形成される。
凸部54は、隣り合う液流路溝53の間に配置される凸部であり、上記した凸部14b、15bに相当する形態で配置される。
そして、第1シート10、第二シート20、及び中間シート50が接合された際には、凸部54が第一シート10の内面10aに接合され、例えば図27~図32に示したような界面3b(接合界面)を具備している。
本開示の上記各形態の例はそのままに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の形態とすることができる。各形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
1 ベーパーチャンバ
2 密閉空間
3 凝縮液流路
3a 壁部
3b 境界(接合界面)
4 蒸気流路
10 第一シート
10a 内面
10b 外面
10c 側面
11 本体
12 注入部
13 外周接合部
14 外周液流路部
14a 液流路溝
14b 凸部
14c 連通開口部
15 内側液流路部
15a 液流路溝
15b 凸部
15c 連通開口部
16 蒸気流路溝
17 蒸気流路連通溝
20 第二シート
20a 内面
20b 外面
20c 側面
21 本体
22 注入部
23 外周接合部
24 外周液流路部
25 内側液流路部
26 蒸気流路溝
27 蒸気流路連通溝

Claims (6)

  1. 複数のシートの積層体で、作動流体が封入された密封空間を有するベーパーチャンバであって、
    前記密閉空間には、液体状態の前記作動流体が流れる毛細管構造と、
    気体状態の前記作動流体が流れる蒸気流路と、を有し、
    断面視において、前記毛細管構造と前記蒸気流路との間に配置されている壁部における前記シートの接合界面の長さが、前記壁部の最小幅より長く、
    前記壁部の前記最小幅は10μm以上400μm以下である、
    ベーパーチャンバ。
  2. 複数のシートの積層体で、作動流体が封入された密封空間を有するベーパーチャンバであって、
    前記密閉空間には、気体状態の前記作動流体が流れる第1流路と、
    液体状態の前記作動流体が流れる第2流路と、が備えられ、
    断面視において、前記第1流路と前記第2流路との間に配置されている壁部における前記シートの接合界面の長さが、前記壁部の最小幅より長く、
    前記壁部の前記最小幅は10μm以上400μm以下である、
    ベーパーチャンバ。
  3. 複数のシートの積層体で、作動流体が封入された密封空間を有するベーパーチャンバであって、
    前記密閉空間には、複数の第1流路と、
    隣り合う前記第1流路の間に設けられた第2流路と、を有し、
    隣り合う2つの前記第1流路の平均の流路断面積をAとし、隣り合う前記第1流路の間に配置された複数の前記第2流路の平均の流路断面積をAとしたとき、少なくとも一部でAはAの0.5倍以下であり、
    断面視において、前記第1流路と前記第2流路の間に配置されている壁部における前記シートの接合界面の長さが、前記壁部の最小幅より長く、
    前記壁部の前記最小幅は10μm以上400μm以下である、
    ベーパーチャンバ。
  4. 前記接合界面は、曲線状である、請求項1乃至3のいずれかに記載のベーパーチャンバ。
  5. 前記接合界面は、前記壁部の幅方向において非対称形である、請求項1乃至4のいずれかに記載のベーパーチャンバ。
  6. 筐体と、
    前記筐体の内側に配置された電子部品と、
    前記電子部品に配置された請求項1乃至5のいずれかに記載のベーパーチャンバと、を備える、
    電子機器。
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