JP2024060880A - インホイールモータ - Google Patents

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    • B60K7/00Disposition of motor in, or adjacent to, traction wheel
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D3/00Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
    • F16D3/02Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive adapted to specific functions
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Abstract

【課題】信頼性を向上させることができるインホイールモータを提供する。【解決手段】インホイールモータは、軸線方向に延びる円筒状をなして軸線方向一方側が車体に取り付けられた支持構造と、支持構造を外周側から囲う円筒部、及び円筒部の軸線方向他方側を閉塞する円盤部を有するホイールと、支持構造に対してホイールを軸線回りに相対回転可能に支持する軸受と、支持構造の内周面に嵌め込まれたケーシング、及び、該ケーシングの内部に収容されて軸線回りに回転駆動可能とされているとともにケーシングから軸線方向他方側に突出する出力軸を有する駆動装置と、出力軸と円盤部とを相対回転不能かつ軸線方向に相対移動可能に接続するキー部材と、出力軸と円盤部との軸線方向の相対移動を所定の範囲に規制する規制部材と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、インホイールモータに関する。
特許文献1の電動車輪では、モータ(駆動装置)のステータが車体に取り付けられている。また、駆動装置の回転力によって回転するホイールは、ベアリング等を介して車体に連結されている。
特開2013-23202号公報
しかしながら、特許文献1に記載の電動車輪では、ホイールがスラスト荷重を受けた際、スラスト荷重の大部分が車体を介して駆動装置に伝達される。駆動装置に伝達されるスラスト荷重が大きくなると、故障・障害が発生しやすくなり、信頼性が低下する。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、信頼性を向上させることができるインホイールモータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係るインホイールモータは、軸線方向に延びる円筒状をなして前記軸線方向一方側が車体に取り付けられた支持構造と、前記支持構造を外周側から囲う円筒部、及び前記円筒部の前記軸線方向他方側を閉塞する円盤部を有するホイールと、前記支持構造に対して前記ホイールを前記軸線回りに相対回転可能に支持する軸受と、前記支持構造の内周面に嵌め込まれたケーシング、及び、該ケーシングの内部に収容されて前記軸線回りに回転駆動可能とされているとともに前記ケーシングから前記軸線方向他方側に突出する出力軸を有する駆動装置と、前記出力軸と前記円盤部とを相対回転不能かつ前記軸線方向に相対移動可能に接続するキー部材と、前記出力軸と前記円盤部との前記軸線方向の相対移動を所定の範囲に規制する規制部材と、を備える。
本開示のインホイールモータによれば、信頼性を向上させることができる。
本開示の第一実施形態に係るインホイールモータの構成図ある。 本開示の第一実施形態に係るホイール支持軸受を詳細に示した図である。 本開示の第一実施形態に係るケーシングの組み付けを説明する図ある。 本開示の第一実施形態に係る出力軸の周辺部分を示す図ある。 本開示の第二実施形態に係るインホイールモータの構成図ある。 本開示の第二実施形態に係るホイールの円盤部を軸線方向から見た図である。 本開示の第二実施形態に係る押し付け部材を軸線方向から見た図である。 本開示の第三実施形態に係るインホイールモータの構成図ある。 本開示の第三実施形態に係るホイールの円盤部を軸線方向から見た図である。 本開示の第三実施形態の変形例に係るホイールの円盤部を軸線方向から見た図である。 本開示の第三実施形態の変形例に係るホイールの円盤部を径方向から見た断面図である。
<第一実施形態>
以下、本開示の第一実施形態に係るインホイールモータ1について、図1から図4を参照して説明する。
(インホイールモータ)
本実施形態のインホイールモータ1は、車両に搭載されている。インホイールモータ1は、車両のタイヤ2を回転させる。
図1に示すように、インホイールモータ1は、支持構造10と、ホイール20と、ホイール支持軸受4(支持構造10とホイール20との間に設けられる軸受の例示)と、第1保持部5(図2参照)と、第2保持部6(図2参照)と、駆動装置7と、キー部材8と、規制部材9と、を備える。
(支持構造)
支持構造10は、軸線O方向に延びる円筒状をなしている。
以下、支持構造10の軸線Oを単に「軸線O」と称する。また、軸線Oについての径方向を単に「径方向」と称し、軸線Oについての周方向を単に「周方向」と称する。
支持構造10の軸線O方向一方側は、車体3に取り付けられている。
本実施形態では、支持構造10の内周面10aは、軸線O方向一方側から他方側に向かうに従って、径方向外側に位置する階段状に形成されている。支持構造10の内周面10aは、第1内周面11と、第2内周面12と、第3内周面13と、を有する。
第1内周面11は、支持構造10の軸線O方向一方側に位置する。
第2内周面12は、支持構造10の軸線O方向中央に位置する。第2内周面12は、第1内周面11よりも径方向外側に位置している。第2内周面12の軸線O方向一方側の端縁は、第1内周面11の軸線O方向他方側の端縁と、軸線O方向に直交する段差面14によって接続されている。
第3内周面13は、支持構造10の軸線O方向他方側に位置する。第3内周面13は、第2内周面12よりも径方向外側に位置している。第3内周面13の軸線O方向一方側の端縁は、第2内周面12の軸線O方向他方側の端縁と、軸線O方向に直交する段差面15によって接続されている。第3内周面13には、溝部16が形成されている。溝部16は、支持構造10の軸線O方向他方側の開口端から、軸線O方向に延びている。溝部16は、スプライン溝やキー溝である。
(ホイール)
ホイール20は、円筒部21と、円盤部22と、を有する。
円筒部21は、支持構造10を外周側から囲っている。円筒部21の中心軸線は、軸線Oに沿っている。円筒部21の外周面には、タイヤ2が装着されている。
円盤部22は、円筒部21の軸線O方向他方側を閉塞している。円盤部22は、軸線Oを中心軸線とする円盤状に形成されている。
円盤部22は、ホイール挿通孔23と、キー溝24と、を有する。
ホイール挿通孔23は、円盤部22の径方向内側の部分に複数形成されている。ホイール挿通孔23は、円盤部22を軸線O方向に貫通している。
キー溝24は、円盤部22の軸線O方向一方側の表面に形成されている。キー溝24は、一方向に直線状に延びている。例えば、図1に示す例では、キー溝24は、紙面奥行方向に延びている。キー溝24の長手方向に直交する断面は、矩形状に形成されている。
(ホイール支持軸受)
ホイール支持軸受4は、支持構造10に対してホイール20を軸線O回りに相対回転可能に支持する。ホイール支持軸受4は、軸線O方向に離間して2つ設けられている。図2に示すように、ホイール支持軸受4は、外輪4aと、内輪4bと、転動体4c(玉やころ等)と、を有する。
外輪4aは、円筒部21の内周面に取り付けられている。外輪4aは、円筒部21にはめ合い(例えば、しまりばめ)によって取り付けられている。
内輪4bは、支持構造10の外周面10bに取り付けられている。内輪4bは、支持構造10にはめ合い(例えば、すきまばめ)によって取り付けられている。
転動体4cは、例えば内輪4bと外輪4aとの間に設けられている。転動体4cは、内輪4bと外輪4aとの間で回転可能に設置されている。
(第1保持部、第2保持部)
第1保持部5及び第2保持部6は、ホイール支持軸受4を軸線O方向両側から挟み込む。第1保持部5及び第2保持部6は、1つのホイール支持軸受4につき1つずつ設けられている。第1保持部5、ホイール支持軸受4、第2保持部6は、この順に軸線O方向に並べられ、第1保持部5から第2保持部6に向かうしたがって、径方向外側に位置する段付き構造を形成している。
具体的には、第1保持部5は、支持構造10の外周面10bに固定されている。第1保持部5は、ホイール支持軸受4の内輪4bの近傍に配置されている。第1保持部5と内輪4bとは、軸線O方向に僅かに離間している。すなわち、第1保持部5と内輪4bとの間には、ガタが設けられている。第2保持部6は、円筒部21の内周面に固定されている。第2保持部6は、ホイール支持軸受4の外輪4aに当接している。
第1保持部5及び第2保持部6は、例えばベアリングナットや止め輪等である。
本実施形態では、2つの第1保持部5が2つのホイール支持軸受4の間に配置されている。さらに、2つの第2保持部6は、2つのホイール支持軸受4の組を軸線O方向両側から挟み込むように配置されている。
(駆動装置)
図1に戻り、駆動装置7は、ケーシング30と、取り付け部材50と、モータ60と、固定部70と、減速機80と、を有する。
(ケーシング)
ケーシング30は、支持構造10の内周面10aに嵌め込まれている。ケーシング30は、モータケーシング31と、減速機ケーシング32を有する。
(モータケーシング)
モータケーシング31は、ケーシング30のうち軸線O方向一方側を構成する。モータケーシング31は、後述するモータ60を収容する。
モータケーシング31は、側壁部33、と、底部34と、フランジ35と、を有する。
側壁部33は、軸線O方向に延びる円筒状に形成されている。側壁部33の中心軸線は、軸線Oに沿っている。側壁部33は、支持構造10の第2内周面12に嵌め込まれている。
底部34は、側壁部33の軸線O方向一方側の開口を閉塞している。底部34は、円盤状に形成されている。底部34の中心軸線は、軸線Oに沿っている。底部34は、ケーシング30の段差面14に軸線O方向他方側から当接している。底部34は、貫通孔36と、環状壁部37と、を有する。
貫通孔36は、底部34を軸線Oに沿って貫通している。貫通孔36は、小径孔36aと、大径孔36bと、を有する。
小径孔36aは、貫通孔36のうち軸線O方向他方側を構成している。大径孔36bは、貫通孔36のうち、軸線O方向一方側を形成している。大径孔36bの半径は、小径孔36aの半径よりも大きい。大径孔36bは、小径孔36aと連通している。
環状壁部37は、底部34の軸線O方向他方側を向く表面に設けられている。環状壁部37は、底部34から軸線O方向他方側に立ち上がり、貫通孔36の小径孔36aを外周側から囲うように設けられている。環状壁部37は、小径孔36aから径方向外側に離間した位置に設けられている。
フランジ35は、側壁部33の軸線O方向他方側の端部に設けられている。フランジ35は、側壁部33の外周面から径方向外側に張り出している。フランジ35は、支持構造10の段差面15に軸線O方向他方側から当接している。
(減速機ケーシング)
減速機ケーシング32は、ケーシング30のうち軸線O方向他方側を構成する。減速機ケーシング32は、後述する減速機80を収容する。
減速機ケーシング32は、側壁部38と、第1底部39と、第2底部40と、フランジ41と、を有する。
側壁部38の中心軸線は、軸線Oに沿っている。側壁部38は、支持構造10の第3内周面13に外周側から囲われている。また、側壁部38の内周面には、全周にわたって円環状の内歯リング38aが設けられている。
第1底部39は、側壁部38の軸線O方向一方側の開口を閉塞している。第1底部39は、基部42と、嵌合部43と、を有する。
基部42は、円盤状に形成されている。基部42の中心軸線は、軸線Oに沿っている。
嵌合部43は、基部42の軸線O方向一方側の面に設けられている。嵌合部43は、円盤状に形成されている。嵌合部43の中心軸線は、軸線Oに沿っている。嵌合部43の半径は、基部42の半径よりも小さい。嵌合部43は、モータケーシング31の側壁部33の開口に嵌め込まれている。
また別の観点では、第1底部39は、貫通孔44と、環状壁部45と、を有する。
貫通孔44は、第1底部39を軸線Oに沿って貫通している。貫通孔44は、小径孔44aと、大径孔44bと、を有する。
小径孔44aは、貫通孔44のうち軸線O方向一方側を構成する。大径孔44bは、貫通孔44のうち軸線O方向他方側を構成する。大径孔44bの半径は、小径孔44aの半径よりも大きい。大径孔44bは、小径孔44aと連通している。
環状壁部45は、第1底部39の軸線O方向一方側を向く表面に設けられている。環状壁部45は、底部34から軸線O方向一方側に立ち上がり、貫通孔44の小径孔44aを外周側から囲うように設けられている。環状壁部45は、小径孔44aから径方向外側に離間した位置に設けられている。
第2底部40は、側壁部38の軸線O方向他方側の開口を閉塞している。第2底部40は、円盤状に形成されている。第2底部40の中心軸線は、軸線Oに沿っている。第2底部40は、貫通孔46を有する。
貫通孔46は、第1底部39を軸線Oに沿って貫通している。貫通孔46は、小径孔46aと、大径孔46bと、を有する。
小径孔46aは、貫通孔46のうち軸線O方向他方側を構成する。大径孔46bは、貫通孔46のうち軸線O方向一方側を構成する。大径孔46bの半径は、小径孔46aの半径よりも大きい。大径孔46bは、小径孔46aと連通している。
フランジ41は、側壁部38の軸線O方向一方側の端部に設けられている。フランジ41は、側壁部38の外周面から径方向外側に張り出している。減速機ケーシング32のフランジ41は、モータケーシング31のフランジ35に軸線O方向他方側から当接している。
(取り付け部材)
取り付け部材50は、支持構造10に、ケーシング30を取り付ける。図3に示すように、取り付け部材50は、ボルト51と、弾性体52と、トルクサポートリング53と、を有する。
ボルト51は、モータケーシング31のフランジ35と減速機ケーシング32のフランジ41とを軸線O方向に貫通し、締結している。これにより、モータケーシング31と減速機ケーシング32とが一体化されて、ケーシング30が形成されている。さらに、ボルト51の先端部51cは、支持構造10まで入り込んでいる。これにより、ケーシング30は、支持構造10に締結固定されている。
弾性体52は、ボルト51のネジ部51aを外周側から覆っている。弾性体52は、ボルト51の頭部51bからモータケーシング31のフランジ35の内側まで設けられている。弾性体52は、例えばゴムである。
トルクサポートリング53は、ボルト51によってケーシング30に固定されている。トルクサポートリング53は、ボルト51の頭部51bと、減速機ケーシング32のフランジ41との間に設けられている。トルクサポートリング53は、ボルト51のネジ部51aを弾性体52ごと外周側から覆っている。トルクサポートリング53は、支持構造10の第3内周面13に形成された溝部16に嵌め込まれている。トルクサポートリング53は、例えばスプラインやキー等である。
(モータ)
モータ60は、モータケーシング31内に収容されている。モータ60は、ステータ61と、ロータ62と、を有する。
ステータ61は、モータケーシング31の内周面の全周に亘って環状に設けられている。ステータ61は、モータケーシング31の内周面に固定されたステータコア63と、ステータコア63に取り付けられたコイル64と、を有する。
ロータ62は、ステータ61の内側に設けられている。ロータ62は、ロータシャフト65と、ロータコア66と、を有する。
ロータシャフト65は、軸線Oに沿って延びる円筒状に形成された中空軸である。ロータシャフト65の軸線O方向両端部は、軸受67によって回転可能に支持されている。軸線O方向一方側の軸受67は、モータケーシング31の環状壁部37の内周面に取り付けられている。軸線O方向他方側の軸受67は、減速機ケーシング32の環状壁部45の内周面に取り付けられている。
ロータコア66は、ロータシャフト65の軸線O方向中央部に設けられている。ロータコア66は、ロータシャフト65のから径方向外側に鍔状に張り出している。
上述したロータ62は、固定部70によって減速機80に固定される。固定部70は、ロータ62から減速機80に回転トルクを伝達する。固定部70の詳細構成については、後述する。
(減速機)
減速機80は、減速機ケーシング32内に収容されている。減速機80は、太陽軸81と、遊星歯車82と、キャリア83と、出力軸84と、を有する。
(太陽軸)
太陽軸81は、軸部85と、太陽歯車86と、を有する。
軸部85は、軸線Oに沿って延びている。軸部85は、減速機ケーシング32の貫通孔46から軸線O方向一方側に突出している。さらに、軸部85は、ロータシャフト65内に軸線O方向他方側から挿通されている。軸部85は、固定部70によってロータシャフト65に固定されている。
固定部70は、軸部85の軸線O方向一方側の端部に設けられている。固定部70は、トルク受け部71と、ボルト72と、ワッシャ73と、を有する。
トルク受け部71は、ロータシャフト65の内周面及び、太陽軸81の軸部85の外周面に形成されている。トルク受け部71は、例えばスプラインまたはキー等の構造である。トルク受け部71は、ロータ62の回転トルクを受け持ち、軸部85に伝達する。ボルト72は、軸線O方向一方側から軸部85にねじ込まれている。ワッシャ73は、ボルト72の頭部と軸部85との間に配置され、ボルト72に挿通されている。ボルト72及びワッシャ73によって、モータ60及び減速機80の軸線O方向位置が固定されている。
太陽歯車86は、軸部85の軸線O方向他方側の端部に設けられている。太陽歯車86は、減速機ケーシング32内に配置されている。
(遊星歯車)
遊星歯車82は、太陽歯車86の外周側に複数設けられている。遊星歯車82は、太陽歯車86に噛み合わされている。遊星歯車82は、挿通孔87を有する。挿通孔87は、遊星歯車82を軸線O方向に貫通している。別の観点では、遊星歯車82は、第1歯車82aと、第2歯車82bと、を有する。第1歯車82aは、遊星歯車82の軸線O方向一方側を構成する。第1歯車82aは、内歯リング38aと嵌合している。第2歯車82bは、遊星歯車82の軸線O方向他方側を構成する。第2歯車82bの半径は、第1歯車82aの半径よりも小さい。
(キャリア)
キャリア83は、遊星歯車82を支持する。キャリア83は、第1キャリア本体89と、第2キャリア本体90と、キャリア軸91と、を有する。
第1キャリア本体89と第2キャリア本体90とは、遊星歯車82を軸線O方向両側から挟み込んでいる。
第1キャリア本体89は、遊星歯車82に対して軸線O方向一方側に設けられている。第1キャリア本体89は、円柱部89aと、フランジ389bと、を有する。
円柱部89aは、軸線Oに沿って延びている。円柱部89aは、挿通孔89cを有する。挿通孔89cは、軸線Oに沿って延びている。挿通孔89cには、太陽軸81の軸部85が挿通されている。挿通孔89cは、軸部85よりも大径に形成されている。円柱部89aは、軸受92によって回転可能に支持されている。軸受92は、減速機ケーシング32の貫通孔44の大径孔44bの内周面に取り付けられている。
フランジ89bは、円柱部89aの軸線O方向他方側の端部に設けられている。フランジ89bは、円柱部89aの外周面から径方向外側に張り出している。
第2キャリア本体90は、遊星歯車82に対して軸線O方向他方側に設けられている。第2キャリア本体90は、太陽歯車86よりも軸線O方向他方側に位置している。第2キャリア本体90は、円柱部90aと、フランジ90bと、を有する。
円柱部90aは、軸線Oに沿って延びている。
フランジ90bは、円柱部90aの軸線O方向一方側の端部に設けられている。フランジ90bは、円柱部90aの外周面から径方向外側に張り出している。
キャリア軸91は、第1キャリア本体89のフランジ89bと第2キャリア本体90のフランジ90bとを軸線O方向に接続している。キャリア軸91は、遊星歯車82の挿通孔87に挿通されている。キャリア軸91の外周面には、軸受88が設けられている。
(出力軸)
出力軸84は、ケーシング30の内部に収容され、軸線O回りに回転駆動可能に設けられている。出力軸84には、太陽軸81及び遊星歯車82を介して、ロータ62の回転力が伝達される。出力軸84は、ケーシング30から軸線O方向他方側に突出する。
出力軸84は、出力軸本体93と、連結部94と、を有する。
出力軸本体93は、軸線O方向に延びる円柱状に形成されている。出力軸本体93は、軸線O方向一方側から第2底部40の貫通孔46に挿通され、ケーシング30から軸線O方向他方側に突出している。出力軸本体93は、軸受95によって、軸線O回りに回転可能に支持されている。軸受95は、第2底部40の貫通孔46の大径孔46bの内周面に取り付けられている。また、出力軸本体93は、軸線O方向一方側に向かって開口する溝部93aを有する。溝部93aは、出力軸本体93の径方向中心部に形成されている。溝部93aの内周面には、軸受96が取り付けられている。この軸受96には、第2キャリア本体90の円柱部90aが挿通されている。
連結部94は、出力軸本体93の軸線O方向一方側に設けられている。連結部94は、フランジ94aと、壁部94bと、内歯94cと、を有する。
フランジ94aは、出力軸本体93の外周面から径方向外側に延びている。壁部94bは、フランジ94aの軸線O方向一方側の表面から軸線O方向に延びている。内歯94cは、壁部94bの軸線O方向一方側の端部に設けられている。内歯94cは、遊星歯車82の第2歯車82bと噛み合わされている。
(キー部材)
キー部材8は、出力軸84と円盤部22とを相対回転不能かつ軸線O方向に相対移動可能に接続する。本実施形態では、出力軸本体93の軸線O方向他方側の面に取り付けられている。キー部材8は、出力軸84から軸線O方向他方側に突出している。キー部材8は、キー溝24と軸線O方向に間隔を空けた状態で嵌合している。このキー部材8とキー溝24との間隔を空けた嵌合によって、円盤部22が、キー部材8に対して軸線O方向に相対移動可能となる。また、キーは、出力軸84からホイール20へのトルク伝達を行う。
(規制部材)
規制部材9は、出力軸84と円盤部22との軸線O方向の相対移動を所定の範囲に規制する。
ここで、ホイール支持軸受4の軸線O方向のがたつき範囲をΔ1とし、規制部材9によって規制される、出力軸84と円盤部22との軸線O方向の相対移動の範囲をΔ2とすると、Δ2がΔ1よりも大きくなる。
本実施形態では、規制部材9は、ボルト17と、バネ18と、を有する。
ボルト17は、ホイール20のホイール挿通孔23に挿通されている。ボルト17は、ネジ部17aと、頭部17bと、先端部17cと、を有する。ネジ部17aは、軸線O方向に延びている。頭部17bは、ホイール20の円盤部22から軸線O方向他方側に僅かに離間している。先端部17cは、円盤部22に締め付けられている。
バネ18は、円盤部22を挟んで軸線O方向両側に設けられている。軸線O方向一方側のバネ18は、出力軸84とホイール20とによって軸線O方向に挟みまれ、軸線O方向他方側のバネ18は、ホイール20とボルト17の頭部17bによって軸線O方向に挟まれている。各バネ18は、組付け時に軸線O方向に圧縮されている。
ボルト17の頭部17bとホイール20の円盤部22との間、ホイール20の円盤部22と出力軸84との間には、軸線O方向の空間(以下、この空間を軸線O方向のガタと称する。)が設けられている。この軸線O方向のガタ内に、バネ18が配置されている。なお、本実施形態では、この軸線O方向のガタ内に、バネ18が設けられていなくてもよい。
(作用効果)
本実施形態のインホイールモータ1によれば、以下の作用効果が発揮される。
本実施形態では、インホイールモータ1は、支持構造10と、ホイール20と、駆動装置7と、キー部材8と、規制部材9と、を備える。支持構造10は、軸線O方向に延びる円筒状をなして軸線O方向一方側が車体3に取り付けられている。ホイール20は、支持構造10を外周側から囲う円筒部21、及び円筒部21の軸線O方向他方側を閉塞する円盤部22を有する。ホイール支持軸受4は、支持構造10に対してホイール20を軸線O回りに相対回転可能に支持する。駆動装置7は、ケーシング30、及び、出力軸84を有する。ケーシング30は、支持構造10の内周面10aに嵌め込まれている。出力軸84は、ケーシング30の内部に収容されて軸線O回りに回転駆動可能とされているとともにケーシング30から軸線O方向他方側に突出している。キー部材8は、出力軸84と円盤部22とを相対回転不能かつ軸線O方向に相対移動可能に接続する。規制部材9は、出力軸84と円盤部22との軸線O方向の相対移動を所定の範囲に規制する。
例えば、ホイール20の操舵によって路面からホイール20にスラスト荷重Fが作用する。本実施形態によれば、このようにホイール20が路面等からスラスト荷重Fを受けた際、スラスト荷重Fは、ホイール20からホイール支持軸受4、支持構造10を経由して、車体3に伝達される。さらに、キー部材8によって、出力軸84と円盤部22とが軸線O方向に相対移動する。この出力軸84と円盤部22との相対移動によって、駆動装置7に向かうスラスト荷重Fが吸収される。これにより、スラスト荷重Fが、駆動装置7を回避して支持構造10に伝達され易くなる。よって、スラスト荷重Fが駆動装置7に作用することが抑制される。したがって、故障や障害の発生が抑制され、信頼性が向上する。
また、出力軸84は、駆動装置7とホイール20の円盤部22との間に配置される。このため、出力軸84は、ホイール20の円筒部21内のスペースに配置される。よって、空きスペースを活用できるので、インホイールモータ1を小型できる。また、ホイール20の近傍に出力軸84が配置されるため、出力軸84、及び出力軸84を有する減速機80の配置が容易となる。
また、本実施形態では、円盤部22は、キー部材8と軸線O方向に間隔を空けた状態で嵌合するキー溝24を有する。円盤部22は、キー部材8に対して軸線O方向に相対移動可能に設けられている。
これにより、ホイール20の円盤部22がキー部材8に沿って、軸線O方向に移動可能となる。この円盤部22の軸線O方向の移動によって、スラスト荷重Fが駆動装置7を回避して支持構造10に伝達され易くなる。よって、スラスト荷重Fが駆動装置7に作用することがより一層抑制される。
また、本実施形態では、規制部材9のボルト17の頭部17bとホイール20の円盤部22との間、ホイール20の円盤部22と出力軸84との間に、軸線O方向の空間(ガタ)が設けられている。
これにより、路面等から作用するスラスト荷重Fが、スラスト荷重Fが駆動装置7を回避して、確実に支持構造10に伝達される。よって、スラスト荷重Fが駆動装置7に作用することがより一層抑制される。
また、本実施形態では、インホイールモータ1は、ホイール支持軸受4を軸線O方向両側から挟み込む第1保持部5及び第2保持部6をさらに備える。第1保持部5は、支持構造10の外周面10bに固定され、第2保持部6は、円筒部21の内周面に固定されている。
これにより、第1保持部5と第2保持部6が、ホイール支持軸受4の軸線O方向を同一の軸線O方向の位置に保持することができる。よって、ホイール支持軸受4の軸線O方向のずれが抑制される。
また、本実施形態では、トルクサポートリング53の固定用のボルト51の周囲には、弾性体52が設けられている。
これにより、弾性体52が駆動装置7の位置ずれを吸収する。よって、支持構造10と駆動装置7とのずれ(偏心)が緩和されるので、故障や障害の発生が抑制され、信頼性が向上する。
<第二実施形態>
以下、本開示の第二実施形態に係るインホイールモータ201について、主に図5から図7を参照して説明する。前述した実施形態と同様の構成については、同一の名称及び同一の符号を付す等して説明を適宜省略する。
図5に示すように、本実施形態では、インホイールモータ201は、支持構造10と、ホイール220と、ホイール支持軸受4と、第1保持部5(図2参照)と、第2保持部6(図2参照)と、駆動装置7と、キー部材8と、規制部材209と、押し付け部材210と、を備える。
ホイール220は、円筒部21と、円盤部222と、を有する。円盤部222は、ホイール挿通孔223と、キー溝24と、を有する。
図6に示すように、ホイール挿通孔223は、軸線Oを囲うように周方向に並んで4つ設けられている。各ホイール挿通孔223は、周方向に延びる長穴である。4つのホイール挿通孔223の周方向の長さは全て等しい。
示すように、押し付け部材210は、出力軸84と円盤部222との間に配置されている。押し付け部材210は、軸線Oと直交する方向に延在する円盤状に形成されている。押し付け部材210は、摩擦材により形成されている。押し付け部材210には、円盤部222側の表面にキー部材8が設けられている。押し付け部材210は、挿通孔211を有する。
挿通孔211は、押し付け部材210を軸線O方向に貫通している。挿通孔211は、ホイール挿通孔223と軸線O方向で重なる位置に形成されている。
図7に示すように、挿通孔211は、軸線Oを囲うように周方向に並んで4つ設けられている。各挿通孔211は、周方向に延びる長穴である。4つの挿通孔87、89c、211の周方向の長さは全て等しい。
規制部材209は、円盤部222に相対移動可能に設けられている。
規制部材209は、ボルト217と、バネ218と、を有する。
ボルト217は、ホイール挿通孔223及び押し付け部材210の挿通孔211に挿通されている。ボルト217は、ネジ部217aと、頭部217bと、先端部217cと、を有する。ネジ部217aは、軸線O方向に延びている。頭部217bは、ホイール220の円盤部222から軸線O方向他方側に僅かに離間している。先端部217cは、円盤部222に締め付けられている。
ホイール挿通孔223及び押し付け部材210の挿通孔211は、いわゆるがば穴である。すなわち、ホイール挿通孔223及び押し付け部材210の挿通孔211は、ネジ部217aよりも大径に形成されている。但し、ホイール挿通孔223及び押し付け部材210の挿通孔211は、頭部217bよりも小径に形成されている。
バネ218は、円盤部222を挟んで軸線O方向両側に設けられている。軸線O方向一方側のバネ218は、押し付け部材210とホイール220とによって軸線O方向に挟みまれ、軸線O方向他方側のバネ218は、ホイール220とボルト217の頭部217bによって軸線O方向に挟まれている。各バネ218は、組付け時に軸線O方向に圧縮されている。軸線O方向一方側のバネ218は、押し付け部材210を出力軸84に軸線O方向に押し付ける。これにより、押し付け部材210と出力軸84との間に、出力軸84の回転力に耐えうる程度の摩擦力が生じる。
バネ218は、例えばコイルばね、皿ばね、板ばね等である。
(作用効果)
本実施形態のインホイールモータ201によれば、以下の作用効果が発揮される。
本実施形態では、インホイールモータ201は、押し付け部材210をさらに備える。押し付け部材210は、出力軸84と円盤部222との間に配置されている。押し付け部材210の円盤部222側の表面には、キー部材8が設けられている。規制部材209は、円盤部222に相対移動可能に設けられている。規制部材209は、押し付け部材210を出力軸84に軸線O方向に押し付けるバネ218を有する。
本実施形態によれば、出力軸84と押し付け部材210との摩擦力によって、駆動装置7の回転力がホイール220に伝達される。このため、想定外の外乱がホイール220に作用した時、出力軸84と押し付け部材210とがずれることにより、外乱が駆動装置7に作用することが抑制される。したがって、外乱による故障や障害の発生が抑制される。このように、押し付け部材210が安全機構として機能し、信頼性がより一層向上する。
本実施形態では、押し付け部材210は、摩擦材によって形成されている。
これにより、押し付け部材210を構成する摩擦材の材質を選択することにより、出力軸84と押し付け材間の摩擦力を調整することができる。
<第三実施形態>
以下、本開示の第三実施形態に係るインホイールモータ301について、主に図8、図9を参照して説明する。前述した実施形態と同様の構成については、同一の名称及び同一の符号を付す等して説明を適宜省略する。
図8に示すように、本実施形態では、インホイールモータ301は、支持構造10と、ホイール320と、ホイール支持軸受4と、第1保持部5(図2参照)と、第2保持部6(図2参照)と、駆動装置7と、キー部材8と、規制部材209と、押し付け部材210と、を備える。
ホイール320は、円筒部21と、円盤部322と、を有する。
円盤部322は、ホイール挿通孔223と、キー溝24と、を有する。また、別の観点では、円盤部322は、円盤部本体322aと、円環部322bと、弾性構造体310、310Aと、を有する。
円盤部本体322aは、出力軸84と軸線O方向に重なる。円盤部本体322aには、ホイール挿通孔223及びキー溝24が設けられている。円盤部本体322aには、規制部材209が設けられている。
円環部322bは、円筒部21の軸線O方向他方側の端縁の全周にわたって設けられている。円環部322bは、円盤部本体322aの外周側から囲う。円環部322bは、円盤部本体322aと間隔をあけて設けられる。本実施形態では、円環部322bの軸線O方向他方側の表面は、円盤部本体322aの軸線O方向他方側の表面よりも軸線O方向一方側に位置している。
図8、図9に示すように、弾性構造体310は、円盤部本体322aと円環部322bとを連結する。弾性構造体310は、軸線O方向に交差する方向に弾性変形可能とされている。弾性構造体310は、円盤部本体322aの全周にわたって設けられている。
本実施形態の弾性構造体310は、ベローズ部311と、取り付け部312と、を有する。
ベローズ部311は、軸線O方向で円環部322bの軸線O方向他方側の表面と、円盤部本体322aの軸線O方向他方側の表面との間に設けられている。ベローズ部311は、軸線O方向に延びる円筒状の部材である。ベローズ部311は、軸線O方向に複数の板が重ね合わされたような蛇腹構造を有する。ベローズ部311は、円盤部本体322aを外周側から覆っている。
取り付け部312は、ベローズ部311の軸線O方向両端部に設けられている。軸線O方向一方側の取り付け部312は、円環部322bの軸線O方向他方側の表面に例えばボルト217によって固定されている。軸線O方向他方側の取り付け部312は、円盤部本体322aの軸線O方向他方側の表面に例えばボルトによって固定されている。
(作用効果)
本実施形態のインホイールモータ301によれば、以下の作用効果が発揮される。
本実施形態では、円盤部322は、円盤部本体322aと、円環部322bと、弾性構造体310と、を有する。円盤部本体322aは、出力軸84と軸線O方向に重なっている。円盤部本体322aには、規制部材209が設けられている。円環部322bは、円盤部本体322aの外周側から囲うとともに、円盤部本体322aと間隔をあけて設けられている。弾性構造体310は、円盤部本体322aと円環部322bとを連結し、軸線O方向に交差する方向に弾性変形可能とされている。
例えば、ホイール320に軸線O方向に交差する外力が働いた場合、弾性構造体310が軸線O方向に交差する方向に弾性変形する。これにより、この外力が弾性構造体310によって吸収される。よって、ホイール320と出力軸84とのずれ(偏心)が抑制される。また、弾性構造体310は、上下方向に入力される外乱を緩和し、いわゆるサスペンションとしても機能する。よって、故障や障害の発生が抑制され、信頼性がより一層向上する。
(第三実施形態の変形例)
第三実施形態の変形例について、図10、図11を参照して説明する。
図10、図11に示すように、本変形例では、円環部322bの軸線O方向他方側の表面は、円盤部本体322aの軸線O方向他方側の表面と同一の軸線O方向位置にある。また、本変形例の弾性構造体310Aは、円盤部本体322aを外周側から囲う複数の板バネ313である。
複数の板バネ313は、周方向に等間隔に並べられている。各板バネ313は、円盤部本体322aの外周面10bと円環部322bの外周面10bと軸線O方向に接続している。板バネ313は、板バネ本体313aと、取り付け部313bと、を有する。板バネ本体313aは、軸線O方向から見て、周方向に突のV字状に形成されている。取り付け部313bは、板バネ本体313aの径方向両端部に設けられている。径方向内側の取り付け部313bは、例えばボルトによって円盤部本体322aに固定されている。また、径方向外側の取り付け部313bは、例えばボルトによって円環部322bに固定されている。
(その他の実施形態)
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
なお、上記実施形態では、ロータシャフト65が中空軸であり、ロータシャフト65に太陽軸81の軸部85が挿通されて、固定部70によって固定されている場合について説明したが、これに限られない。例えば、ロータシャフト65と太陽軸81の軸部85とは、継手によって連結されていてもよい。
なお、上記実施形態では、押し付け部材210が摩擦材によって形成されているとしたが、これに限られない。押し付け部材210は、摩擦材以外の材料で形成されていてもよい。
<付記>
各実施形態に記載のインホイールモータ1、201、301は、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係るインホイールモータ1、201、301は、軸線O方向に延びる円筒状をなして前記軸線O方向一方側が車体3に取り付けられた支持構造10と、前記支持構造10を外周側から囲う円筒部21、及び前記円筒部21の前記軸線O方向他方側を閉塞する円盤部22、222、322を有するホイール20、220、320と、前記支持構造10に対して前記ホイール20、220、320を前記軸線O回りに相対回転可能に支持する軸受と、前記支持構造10の内周面10aに嵌め込まれたケーシング30、及び、該ケーシング30の内部に収容されて前記軸線O回りに回転駆動可能とされているとともに前記ケーシング30から前記軸線O方向他方側に突出する出力軸84を有する駆動装置7と、前記出力軸84と前記円盤部22、222、322とを相対回転不能かつ前記軸線O方向に相対移動可能に接続するキー部材8と、前記出力軸84と前記円盤部22、222、322との前記軸線O方向の相対移動を所定の範囲に規制する規制部材9、209と、を備える。
軸受の例として、例えば、上記実施形態のホイール支持軸受4等が挙げられる。
本態様によれば、例えばホイール20、220、320が路面等からスラスト荷重Fを受けた際、スラスト荷重Fは、ホイール20、220、320から軸受、支持構造10を経由して、車体3に伝達される。さらに、キー部材8によって、出力軸84と円盤部22、222、322とが軸線O方向に相対移動する。この出力軸84と円盤部22、222、322との相対移動によって、駆動装置7に向かうスラスト荷重Fが吸収される。これにより、スラスト荷重Fが、駆動装置7を回避して支持構造10に伝達され易くなる。よって、スラスト荷重Fが駆動装置7に作用することが抑制される。
(2)第2の態様のインホイールモータ1、201、301は、(1)のインホイールモータ1、201、301であって、前記円盤部22、222、322は、前記キー部材8と前記軸線O方向に間隔を空けた状態で嵌合するキー溝24を有し、前記円盤部22、222、322は、前記キー部材8に対して前記軸線O方向に相対移動可能に設けられていてもよい。
これにより、ホイール20、220、320の円盤部22、222、322がキー部材8に沿って、軸線O方向に移動可能となる。円盤部22、222、322の軸線O方向の移動によって、スラスト荷重Fが、駆動装置7を回避して支持構造10に伝達され易くなる。
(3)第3の態様のインホイールモータ1、201、301は、(1)又は(2)のインホイールモータ1、201、301であって、前記軸受を前記軸線O方向両側から挟み込む第1保持部5及び第2保持部6をさらに備え、前記第1保持部5は、前記支持構造10の外周面10bに固定され、前記第2保持部6は、前記円筒部21の内周面に固定されていてもよい。
本態様によれば、第1保持部5と第2保持部6が、軸受の軸線O方向を同一の軸線O方向の位置に保持することができる。よって、軸受の軸線O方向のずれが抑制される。
(4)第4の態様のインホイールモータ201、301は、(1)から(3)のいずれかのインホイールモータ201、301であって、前記出力軸84と前記円盤部222、322との間に配置され、前記円盤部222、322側の表面に前記キー部材8が設けられた押し付け部材210をさらに備え、前記規制部材209は、前記円盤部222、322に相対移動可能に設けられ、前記規制部材209は、前記押し付け部材210を前記出力軸84に前記軸線O方向に押し付けるバネ218を有してもよい。
本態様によれば、出力軸84と押し付け部材210との摩擦力によって、駆動装置7の回転力がホイール220、320に伝達される。このため、想定外の外乱がホイール220、320に作用した時、出力軸84と押し付け部材210とがずれることにより、外乱が駆動装置7に作用することが抑制される。
(5)第5の態様のインホイールモータ301は、(1)から(4)のいずれかのインホイールモータ301であって、前記円盤部322は、前記出力軸84と前記軸線O方向に重なり、前記規制部材209が設けられる円盤部本体322aと、前記円盤部本体322aの外周側から囲うとともに、前記円盤部本体322aと間隔をあけて設けられる円環部322bと、前記円盤部本体322aと前記円環部322bとを連結し、前記軸線O方向に交差する方向に弾性変形可能な弾性構造体310、310Aと、を有してもよい。
例えば、ホイール320に軸線O方向に交差する外力が働いた場合、弾性構造体310、310Aが軸線O方向に交差する方向に弾性変形する。これにより、この外力が弾性構造体310、310Aによって吸収される。よって、ホイール320と出力軸84とのずれ(偏心)が抑制される。
1…インホイールモータ 2…タイヤ 3…車体 4…ホイール支持軸受(軸受) 4a…外輪 4b…内輪 4c…転動体 5…第1保持部 6…第2保持部 7…駆動装置 8…キー部材 9…規制部材 10…支持構造 10a…内周面 10b…外周面 11…第1内周面 12…第2内周面 13…第3内周面 14…段差面 15…段差面 16…溝部 17…ボルト 17a…ネジ部 17b…頭部 17c…先端部 18…バネ 20…ホイール 21…円筒部 22…円盤部 23…ホイール挿通孔 24…キー溝 30…ケーシング 31…モータケーシング 32…減速機ケーシング 33…側壁部 34…底部 35…フランジ 36…貫通孔 36a…小径孔 36b…大径孔 37…環状壁部 38…側壁部 38a…内歯リング 39…第1底部 40…第2底部 41…フランジ 42…基部 43…嵌合部 44…貫通孔 44a…小径孔 44b…大径孔 45…環状壁部 46…貫通孔 46a…小径孔 46b…大径孔 50…取り付け部材 51…ボルト 51a…ネジ部 51b…頭部 51c…先端部 52…弾性体 53…トルクサポートリング 60…モータ 61…ステータ 62…ロータ 63…ステータコア 64…コイル 65…ロータシャフト 66…ロータコア 67…軸受 70…固定部 71…トルク受け部 72…ボルト 73…ワッシャ 80…減速機 81…太陽軸 82…遊星歯車 82a…第1歯車 82b…第2歯車 83…キャリア 84…出力軸 85…軸部 86…太陽歯車 87…挿通孔 88…軸受 89…第1キャリア本体 89a…円柱部 89b…フランジ 89c…挿通孔 90…第2キャリア本体 90a…円柱部 90b…フランジ 91…キャリア軸 92…軸受 93…出力軸本体 93a…溝部 94…連結部 94a…フランジ 94b…壁部 94c…内歯 95…軸受 96…軸受 201…インホイールモータ 209…規制部材 217…ボルト 217a…ネジ部 217b…頭部 217c…先端部 218…バネ 210…押し付け部材 211…挿通孔 220…ホイール 222…円盤部 223…ホイール挿通孔 301…インホイールモータ 310…弾性構造体 310A…弾性構造体 313…板バネ 313a…板バネ本体 313b…取り付け部 311…ベローズ部 312…取り付け部 320…ホイール 322…円盤部 322a…円盤部本体 322b…円環部 F…スラスト荷重 O…軸線

Claims (5)

  1. 軸線方向に延びる円筒状をなして前記軸線方向一方側が車体に取り付けられた支持構造と、
    前記支持構造を外周側から囲う円筒部、及び前記円筒部の前記軸線方向他方側を閉塞する円盤部を有するホイールと、
    前記支持構造に対して前記ホイールを前記軸線回りに相対回転可能に支持する軸受と、
    前記支持構造の内周面に嵌め込まれたケーシング、及び、該ケーシングの内部に収容されて前記軸線回りに回転駆動可能とされているとともに前記ケーシングから前記軸線方向他方側に突出する出力軸を有する駆動装置と、
    前記出力軸と前記円盤部とを相対回転不能かつ前記軸線方向に相対移動可能に接続するキー部材と、
    前記出力軸と前記円盤部との前記軸線方向の相対移動を所定の範囲に規制する規制部材と、
    を備える、
    インホイールモータ。
  2. 前記円盤部は、前記キー部材と前記軸線方向に間隔を空けた状態で嵌合するキー溝を有し、
    前記円盤部は、前記キー部材に対して前記軸線方向に相対移動可能に設けられている、
    請求項1に記載のインホイールモータ。
  3. 前記軸受を前記軸線方向両側から挟み込む第1保持部及び第2保持部をさらに備え、
    前記第1保持部は、前記支持構造の外周面に固定され、
    前記第2保持部は、前記円筒部の内周面に固定されている、
    請求項1又は2に記載のインホイールモータ。
  4. 前記出力軸と前記円盤部との間に配置され、前記円盤部側の表面に前記キー部材が設けられた押し付け部材をさらに備え、
    前記規制部材は、前記円盤部に相対移動可能に設けられ、
    前記規制部材は、前記押し付け部材を前記出力軸に前記軸線方向に押し付けるバネを有する、
    請求項1又は2に記載のインホイールモータ。
  5. 前記円盤部は、
    前記出力軸と前記軸線方向に重なり、前記規制部材が設けられる円盤部本体と、
    前記円盤部本体の外周側から囲うとともに、前記円盤部本体と間隔をあけて設けられる円環部と、
    前記円盤部本体と前記円環部とを連結し、前記軸線方向に交差する方向に弾性変形可能な弾性構造体と、
    を有する、
    請求項1又は2に記載のインホイールモータ。
JP2022168441A 2022-10-20 2022-10-20 インホイールモータ Pending JP2024060880A (ja)

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