JP2024056407A - 包装箱 - Google Patents

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Abstract

【課題】接合した部位の折り曲げに伴う歪みを抑制することができる包装箱を提供する。【解決手段】包装箱1は、底壁10の左右両端に立設される一対の第1側壁11A,11Bと、一対の第1側壁11A,11Bの上端に連設される一対の第1フラップ12A,12Bと、底壁10の前後両端に立設される一対の第2側壁13A,13Bと、一対の第2側壁13A,13Bの上端に連設される一対の第2フラップ14A,14Bと、一対の第1側壁11A,11Bに縦折線L12を介して連設される一対の延長片15と、一対の延長片15の上端に横折線L13を介して連設される一対の接合片17と、を備え、第2側壁13Aと第2フラップ14Aとの境界部には、一対の逃し溝23が切り込まれ、延長片15は縦折線L12で正折りされ、接合片17は第2フラップ14Aの端部裏面に接合され、横折線L13は逃し溝23から露出する。【選択図】図5

Description

本発明は、包装箱に関する。
特許文献1に記載された薄型収容箱は、底面板紙の後側辺に連なる後面板紙と、底面板紙の側辺に連なる端面板紙と、後面板紙に連なるコーナー板紙と、端面板紙に連なる横フラップと、を備えている。コーナー板紙は、後面板紙の側辺に連なり側辺と同じ幅を有する連接部と、連接部から上方に突出する突状部と、を有している。突状部は、横フラップの裏面(折り重ね領域)に糊付けされている。
特開2022-79447号公報
ところで、図14に示すように、同一形状となる外板紙91と内板紙92とをずれなく重ねて半分に折り曲げると、図14に破線矢印で示すように、内板紙92が外板紙91に対して先端側に僅かにずれるようにして突出することが、一般的に知られている。これは、外板紙91の折曲部(平坦でない部分)の長さM1(周長)が内板紙92の折曲部の長さM2よりも僅かに長くなるため、半分に折られた状態において、外板紙91の寸法N1が内板紙92の寸法N2よりも僅かに短くなり、相対的に内板紙92の先端が突出すると考えられる。換言すれば、内板紙92が外板紙91の平面に沿ってずれることで、折曲部にできる長さM1,M2の差を相殺している(打ち消している)。
上記した薄型収容箱では、コーナー板紙は端面板紙および横フラップの裏面(内側)に重なり合い、封緘時には、横フラップと突状部とが重なり合ったまま内向きに折り曲げられる。コーナー板紙は、突状部を横フラップの裏面に接合した状態であるため、端面板紙の裏面に沿ってずれることができず、上記した折曲部の長さの差を相殺することができない。そのため、連接部と突状部との折曲部は、端面板紙と横フラップとの折曲部付近を内側から外側に押圧することになり、例えば、端面板紙や横フラップに捻じれや歪みを生じさせたり、後面板紙にも歪み等が伝播したりし、薄型収容箱が全体的に僅かに歪む(適正な直方体状にならない)ことがあった。また、単純に、二枚重ねになった板紙は折り曲げ難く、折曲部の反発力も強くなるため、折り曲げた突状部が元に戻り易いという問題もあった。
本発明は、上記事情を考慮し、接合した部位の折り曲げに伴う歪みを抑制することができる包装箱を提供する。
包装箱は、四角形状に形成される底壁と、前記底壁の第1方向の両端に立設される一対の第1側壁と、一対の前記第1側壁の上端に連設される一対の第1フラップと、前記底壁の第1方向に直交する第2方向の両端に立設される一対の第2側壁と、一対の前記第2側壁の上端に連設される一対の第2フラップと、一対の前記第1側壁の少なくとも第2方向の一方の端部に縦折線を介して連設される少なくとも一対の延長片と、一対の前記延長片の上端に横折線を介して連設される少なくとも一対の接合片と、を備え、
少なくとも第2方向の一方の前記第2側壁と前記第2フラップとの境界部には、第1方向の両端から互いに接近するように少なくとも一対の逃し溝が切り込まれ、前記延長片は前記縦折線で正折りされ、前記接合片は前記第2フラップの第1方向の端部裏面に接合され、前記横折線は前記逃し溝から露出する。
この場合、少なくとも第2方向の一方の前記第2側壁には、第1方向の両端から互いに接近するように一対の欠損部が凹設されて一対の前記逃し溝と一体となり、前記縦折線で正折りされた前記延長片は、自由端側を前記第2側壁の裏面に対向させ、その他の部分を前記欠損部から露出させてもよい。
この場合、前記第1側壁と前記第1フラップとが同一平面を成し、且つ前記第2側壁と前記第2フラップとが同一平面を成した状態において、各々の前記接合片は、前記第1フラップの第2方向の端部に切断可能な継目線を介して連設されてもよい。
この場合、少なくとも第2方向の一方の前記第2側壁および前記第2フラップには、一対の前記第2フラップに一対の前記接合片を接合するための一対の接合領域を区画するように、前記底壁の第2方向の一方の両角部から前記第2フラップの先端に向かって互いに接近するように斜めに延びた一対の折畳線が形成され、少なくとも第2方向の一方の前記第2側壁は、前記第2フラップと共に内側に倒されて前記底壁に積層され、前記接合領域は、前記折畳線に沿って逆折りされて前記底壁に積層された前記第2側壁および前記第2フラップに積層され、前記第1側壁は、前記延長片を前記縦折線で折り込むと共に前記接合片を前記継目線で折り込みながら前記第1フラップと共に内側に倒され、前記延長片、前記接合片、前記接合領域、前記第2側壁および前記第2フラップを挟んで前記底壁に積層されることで、折畳形態となるとよい。
この場合、一対の前記第1側壁および一対の前記第1フラップには、三角形状に形成された一対の折畳領域を区画するように、前記底壁の第2方向の一方の両角部から第2方向の他方に向かって互いに離れるように斜めに延びた一対の折畳線が形成され、前記第1側壁は、前記第1フラップと共に外側に倒されて前記底壁と同一平面を形成し、前記折畳領域は、前記折畳線に沿って正折りされて前記底壁と同一平面を形成した前記第1側壁および前記第1フラップに積層され、第2方向の一方の前記第2側壁は、前記第2フラップと共に内側に倒され、前記折畳領域と同一平面を形成した前記延長片および前記接合片を挟んで前記底壁に積層されることで、折畳形態となるとよい。
本発明によれば、接合した部位の折り曲げに伴う包装箱の歪みを抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る包装箱を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る包装箱のブランクを示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る包装箱の製造手順を説明する斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る包装箱を折畳形態とした状態を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る包装箱であって、第1側壁等を立ち上げた状態を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る包装箱であって、前方の第2フラップ等を折り曲げた状態を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る包装箱の前部を拡大して示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る包装箱であって、第1フラップ等を折り曲げた状態を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る包装箱であって、蓋体を閉じる過程を説明する斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る包装箱のブランクを示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係る包装箱であって、第1側壁等を立ち上げる過程を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る包装箱を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る包装箱のブランクを示す平面図である。 本発明の第3実施形態に係る包装箱の製造手順を説明する斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る包装箱を折畳形態とした状態を示す斜視図である。 外板紙と内板紙とを重ねて折り曲げた際に生じる現象を説明する説明図である。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。なお、図面に示すFr、Rr、L、R、U、Dは、前、後、左、右、上、下を示している。左右方向、前後方向および上下方向は互いに直交している。本明細書では方向や位置を示す用語を用いるが、それらの用語は説明の便宜のために用いるものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、方向や位置を示す用語は、包装箱を使用する状態での方向や位置を基準にしている。
[第1実施形態]
図1および図2を参照して、第1実施形態に係る包装箱1について説明する。図1は包装箱1を示す斜視図である。図2は包装箱1のブランク1Aを示す平面図である。
図1に示すように、包装箱1は、例えば、物品(図示せず)を包装した状態で郵便箱に投函することができるように扁平に形成された箱である。なお、包装箱1の高さは、一般的な郵便箱に投函可能な30mm以下であることが好ましいが、本発明の技術範囲は、30mmを越える高さの包装箱1を除外するものではない。
包装箱1は、図2に示すブランク1Aから組み立てられる。ブランク1Aは、1枚の紙製の段ボールシートを抜型等で打ち抜いて形成されている。段ボールシートは、例えば、波状の中しん9Aに表ライナ9Bと裏ライナ9C(図3A等も参照)とを貼り合せた両面段ボールシートである。なお、図2は、表ライナ9B側(包装箱1の外面)を示している。本明細書では、段ボールシートの中しん9Aと平行な方向を「段方向」と呼び、段方向に直交する方向を「流れ方向」と呼ぶこととする。図面に示す「X」は「段方向」を示し、「Y」は「流れ方向」を示している。
[ブランク]
図2に示すように、ブランク1Aは、底壁10と、一対の第1側壁11A,11Bと、一対の第1フラップ12A,12Bと、一対の第2側壁13A,13Bと、一対の第2フラップ14A,14Bと、一対の延長片15と、一対の折込片16と、一対の接合片17と、を備えている。なお、本明細書では、第1側壁11A,11Bをまとめて説明する場合には、単に「第1側壁11」と呼び、符号に算用数字のみを付す。これと同様の趣旨で、第1フラップ12A,12Bを「第1フラップ12」と呼び、第2側壁13A,13Bを「第2側壁13」と呼び、第2フラップ14A,14Bを「第2フラップ14」と呼ぶこともある。また、図2において、一対の第1側壁11、一対の第1フラップ12、一対の延長片15、一対の折込片16および一対の接合片17は、それぞれ、左右対称となる形状であるため、本明細書では、主に1つの部位に着目して説明する。
<底壁、第1側壁、第1フラップ>
底壁10は、流れ方向に長い略四角形状に形成されている。一対の第1側壁11は、第1折曲線L1を介して底壁10の流れ方向(第1方向)の両端に連設されている。一対の第1フラップ12は、第2折曲線L2を介して一対の第1側壁11の流れ方向の先端(上端)に連設されている。第1側壁11および第1フラップ12は、それぞれ段方向に細長い略四角形状に形成されている。第1側壁11の流れ方向の寸法(高さ)は、一般的な郵便箱に投函可能となる寸法(例えば30mm以下)に設定されている。第1フラップ12の流れ方向の寸法(延出寸法)は、第1側壁11の高さよりも僅かに長く設定されている。また、第1フラップ12の段方向の略中央付近、且つ第1側壁11寄りには、係合穴20が穿設されている。係合穴20は、一辺を第2折曲線L2に一致させ、流れ方向に細長い略六角形状に形成されている。
<第2側壁>
一対の第2側壁13は、第3折曲線L3を介して底壁10の段方向(第2方向)の両端に連設されている。前方の第2側壁13Aは略台形状に形成され、後方の第2側壁13Bは略長方形状に形成され、これらの段方向の寸法(高さ)は第1側壁11の高さと略同一である。前方の第3折曲線L3の流れ方向の中央領域には、スリット状の差込口21が切り込まれている。差込口21は、全体的に底壁10側から第3折曲線L3を越えて第2側壁13Aの側に凸となるような略台形状に形成されている。差込口21の流れ方向の中央部が底壁10側に突き出すように屈曲することで、第2側壁13Aの流れ方向の中央にロック凸部21Aが形成されている。
(欠損部)
また、前方(第2方向の一方)の第2側壁13Aには、流れ方向(第1方向)の両端から互いに接近するように一対の欠損部22が凹設されている。一対の欠損部22は、底壁10の角部から第2側壁13Aの先端に向かって互いに接近するように延びた斜辺をもつ略直角三角形状の切り欠きである。一対の欠損部22が切り欠かれることで、第2側壁13Aは基端から先端(下から上)に向かって幅狭くなる略台形状に形成されている。
<第2フラップ>
一対の第2フラップ14は、第4折曲線L4を介して一対の第2側壁13の段方向の両端(上端)に連設されている。前方の第2フラップ14Aは、流れ方向に細長い四角形状に形成され、この段方向の寸法(延出寸法)は第1フラップ12の延出寸法と略同一である。後方の第2フラップ14Bは、底壁10を覆うことができるような略四角形状に形成されている。
<前方の第2フラップ、逃し溝>
第2側壁13Aと第2フラップ14Aとの境界部には、流れ方向(第1方向)の両端から互いに接近するように一対の逃し溝23が切り込まれている。逃し溝23は、第4折曲線L4を中心として、ある程度の幅(例えば、段ボールシートの厚みの5~10倍程度)をもった細長い溝状に形成されている。上記した一対の欠損部22は、一対の逃し溝23と一体となっている。つまり、欠損部22と逃し溝23とは、1つに繋がって1つの切り欠きを形成している。逃し溝23の流れ方向の長さは欠損部22の流れ方向の長さよりも長く、逃し溝23は欠損部22よりも流れ方向の中央に向かって切り欠かれている。
(折畳線)
第2フラップ14Aには、底壁10の前方(第2方向の一方)の両角部から第2フラップ14Aの先端に向かって互いに接近するように斜めに延びた一対の折畳線L10が形成されている。折畳線L10は、例えば、第4折曲線L4(または第3折曲線L3)に対して約45度の角度で傾斜している。詳細は後述するが、折畳線L10で区画された第2フラップ14Aの流れ方向の外側部は、接合片17を接合(接着)するための接合領域14Cとされている。なお、前方の第2側壁13Aには、欠損部22が切り欠かれているため、折畳線L10が形成されていないが、略直角三角形状を成す欠損部22の斜辺が折畳線L10に相当すると考え、第2側壁13Aおよび第2フラップ14Aに折畳線L10が形成されていると捉えてもよい。
<後方の第2フラップ>
後方の第2フラップ14Bは、蓋体24と、蓋外壁25と、差込片26と、を有している。
(蓋体)
蓋体24は、全体的に底壁10と略同じ大きさとなる略四角形状に形成されている。蓋体24は、補助折線L11によって段方向に概ね二等分にされ、第1蓋部27と第2蓋部28とに区画されている。第1蓋部27は、第4折曲線L4を介して後方の第2側壁13Bの上端に連設され、第2蓋部28は、補助折線L11を介して第1蓋部27の先端に連設されている。補助折線L11は、蓋体24の両側端から中央に向かって自由端側に突き出すように湾曲している。なお、補助折線L11は、蓋体24の両側端から中央に向かって自由端側に突き出すように屈曲してもよい(図示せず)。
第1蓋部27の段方向の先端部、且つ流れ方向の両端部には、一対の凹部30が略四角形状に切り欠かれている。第2蓋部28の段方向の基端部、且つ流れ方向の両端部には、一対の係合凸部31が一対の凹部30に向かって突設されている。係合凸部31は、略半円形状に形成されている。また、第2蓋部28の段方向の先端側には、一対のジッパー32の間に区画された開封帯33が形成されている。一対のジッパー32は波状に形成され、開封帯33の右端部には摘み片33Aが形成されている。
(蓋外壁、差込片)
蓋外壁25は、第5折曲線L5を介して第2蓋部28の先端に連設されている。蓋外壁25は、第2側壁13A(一対の欠損部22も含む)と略同じ大きさとなる略四角形状に形成されている。差込片26は、第6折曲線L6を介して蓋外壁25の先端の中央領域に連設されている。差込片26は、全体的に先端に向かって幅狭くなる略台形状であって、上記した差込口21に差し込むことが可能な横幅に形成されている。差込片26の先端側には、略半円形状の窪みが凹設されている。蓋外壁25と差込片26との境界部(第6折曲線L6)の中央付近には、ロック穴34が穿設されている。
<延長片>
一対の延長片15は、縦折線L12を介して一対の第1側壁11の前端(段方向の一端)に連設されている。延長片15は、段方向の自由端に向かって幅狭くなる略台形状に形成されている。欠損部22を挟んで第2側壁13Aに対向する延長片15の一辺は、段方向の基端から先端に向かって流れ方向の外側に傾斜している。延長片15の段方向の寸法(延出寸法)は、第2側壁13Aの高さと略同一である。
<折込片>
一対の折込片16は、縦折線L12を介して一対の第1側壁11の後端(段方向の他端)に連設されている。折込片16は、略長方形状に形成され、その段方向の寸法(延出寸法)は第2側壁13Bの高さよりも長く設定されている。
<接合片>
一対の接合片17は、横折線L13を介して一対の延長片15の上端に連設されている。接合片17は、延長片15よりも段方向の先端側に延設され、その延設された部分が基端部よりも若干幅狭く形成され、全体的に略L字状に形成されている。接合片17の流れ方向の最大寸法は、第2側壁13Aの延出寸法(高さ)よりも長く、第2側壁13Aと第2フラップ14Aとを合わせた延出寸法よりも短く設定されている。また、接合片17の流れ方向の外側の一辺は、段方向の基端から先端に向かって流れ方向の内側に僅かに傾斜している。詳細は後述するが、接合片17は、第2フラップ14Aの接合領域14Cの裏面に接着される。なお、上記した逃し溝23の流れ方向の長さは、横折線L13(接合片17の基端部)の長さよりも長く形成されている。
また、接合片17は、第1フラップ12の前端(段方向の端部)に切断可能な継目線35を介して連設されている。詳細には、継目線35は、例えば、複数の切目を一列に並べたミシン目であって、第1フラップ12と接合片17との境界の流れ方向の外側の約半分に形成されている。第1フラップ12と接合片17との境界の流れ方向の内側の約半分には、略楕円形状の抜き穴36が穿設されている。継目線35および抜き穴36は、縦折線L12と同一直線状に並設されている。第1フラップ12と接合片17との境界の流れ方向の先端側は略V字に切り欠かれている。
なお、第1~6折曲線L1~L6、折畳線L10、補助折線L11、縦折線L12および横折線L13は、例えば、段ボールシートを裏ライナ9C側から厚み方向に潰した汎用罫線であるが、これに限らず、汎用罫線上にミシン目を入れたリード罫等であってもよい。折畳線L10や補助折線L11は、段ボールシートを表ライナ9B側から厚み方向に潰した逆罫線であってもよい。また、本明細書では、裏ライナ9Cを内側に向けるように段ボールシートを折り曲げることを「正折り」と呼び、表ライナ9Bを内側に向けるように段ボールシートを折り曲げることを「逆折り」と呼ぶこととする。
[包装箱の製造]
次に、図3Aおよび図3Bを参照して、包装箱1の製造手順(工程)について説明する。図3Aは包装箱1の製造手順を説明する斜視図である。図3Bは包装箱1を折畳形態S1とした状態を示す斜視図である。なお、包装箱1は、自動製函機によって自動または半自動で製造されてもよいし、作業者による手作業で製造されてもよいが、ここでは、一例として自動製函機(図示せず)によって包装箱1を製造する場合について説明する。また、本明細書では、自動製函機の構造の説明は省略する。
自動製函機は、ブランク1Aの適所を折り曲げたり接着したりすることで包装箱1を製造する。図3Aに示すように、自動製函機は、前方の第2側壁13Aを第3折曲線L3に沿って略180度正折りし、第2フラップ14Aの一対の接合領域14Cを折畳線L10に沿って略180度逆折りする。第2側壁13Aは第2フラップ14Aと共に内側に倒され、第2側壁13Aと第2フラップ14Aとは底壁10に積層される。また、接合領域14Cは、底壁10に積層された第2側壁13Aおよび第2フラップ14Aに積層される。
また、自動製函機は、一対の延長片15と一対の接合片17とを、縦折線L12と継目線35とに沿って略180度正折りする。延長片15は折り返されて第1側壁11に積層され、接合片17は折り返されて第1フラップ12に積層される。
続いて、自動製函機は、ノズル(図示せず)から接着剤を吐出し、一対の接合領域14Cの裏面(裏ライナ9C)に接着剤を塗布する(図3Aの斜線部分を参照)。なお、接着剤は、例えば、ホットメルト接着剤や水性エマルジョン系接着剤等を用いることができる。また、作業者が手作業で接着作業を行う場合には、上記接着剤に代えて、両面テープを用いることもできる。また、接着剤は、接合領域14Cに限らず、接合片17の表面(表ライナ9B)に付着させてもよい(図示せず)。
次に、図3Bに示すように、自動製函機は、一対の第1側壁11を第1折曲線L1に沿って略180度正折りする。延長片15は、第2側壁13Aの両側(欠損部22)に積層される(接着はされていない)。接合片17は、第2フラップ14Aの接合領域14Cに積層され、接着剤を介して接合領域14Cに接合(接着)される(図3Bに示す二点鎖線参照)。第1側壁11は、延長片15を縦折線L12で折り込むと共に接合片17を継目線35で折り込みながら第1フラップ12と共に内側に倒される。第1側壁11と第1フラップ12との前側は、延長片15、接合片17、接合領域14C、第2側壁13Aおよび第2フラップ14Aを挟んで底壁10に積層される。なお、前側を除く第1側壁11と第1フラップ12との大部分は、直接的に底壁10に積層される。
以上によって、平坦に折り畳まれた包装箱1(折畳形態S1)が完成する(図3B参照)。このように、包装箱1を折畳形態S1とすることで、薄く略平坦にすることができるため、例えば、複数の包装箱1を重ねて束ねた状態で保管したり運搬したりすることができる。これにより、保管場所の省スペース化や運送料の低コスト化を図ることができる。
ところで、仮に、接合片17が存在しない場合、延長片15を第1側壁11に接着しなければならない。第1側壁11(包装箱1)の高さが低くなるに従って、接着面積が小さくなると共に接着剤の量も少なくなり、自動製函機で包装箱1を製造することが困難になると共に結合強度も低下する。これに対し、第1実施形態に係る包装箱1では、延長片15に連設された接合片17が、第2側壁13Aに連設された第2フラップ14Aに接合される構成とした。この構成によれば、第2側壁13A(包装箱1)の高さに関わらず、接合領域14Cを広く確保することが可能となり、自動製函機で接着剤を容易に塗布することができると共に接着剤の量も増加させることができる。
また、仮に、接合片17が第1フラップ12から分離している(継目線35が省略されている)場合、接合片17は延長片15のみに連設されことになる。この場合、第1側壁11(包装箱1)の高さが低くなるに従って、縦折線L12が短くなるため、延長片15は、折り曲げ時に縦折線L12を支点にして揺れ動きやすくなる。すると、延長片15を折り返した際に、接合片17が適正な位置からずれた位置で第2フラップ14Aの接合領域14Cに接着され、製造された包装箱1が不良品となる虞がある。これに対し、第1実施形態に係る包装箱1では、接合片17が第1フラップ12の前端部に継目線35を介して連設され、縦折線L12が同一直線状に並ぶ継目線35によって実質的に延長される構成とした。この構成によれば、延長片15と接合片17とが、1つの長い折目に沿って折り曲げられるため、折目を支点にした揺れ動きが抑制され、接合片17を第2フラップ14Aの適正な位置に接合(接着)することができる。
[包装箱の組立]
次に、図1、図4ないし図8を参照して、包装箱1の組立手順(工程)について説明する。図4は第1側壁11等を立ち上げた状態を示す斜視図である。図5は前方の第2フラップ14A等を折り曲げた状態を示す斜視図である。図6は包装箱1の前部を拡大して示す斜視図である。図7は第1フラップ12等を折り曲げた状態を示す斜視図である。図8は蓋体24を閉じる過程を説明する斜視図である。
折畳形態S1とされた包装箱1(図3B参照)は、作業者によって組み立てられ、物品を収容し、封緘される。
作業者は、一対の第1側壁11(第1フラップ12)を引き起こす。一対の第1側壁11の引き起こしに伴って、第2側壁13A(第2フラップ14A)は、折畳線L10で折り返された接合領域14Cを伸ばしながら(元に戻しながら)、底壁10に対して引き起こされる。図4に示すように、一対の第1側壁11は底壁10の左右両端に立設され、第2側壁13Aは底壁10の前端に立設される。一対の第1フラップ12は、一対の第1側壁11の上端から上方に延設され、一対の第1側壁11と同一平面を成している。第2フラップ14Aは、第2側壁13Aの上端から上方に延設され、第2側壁13Aと同一平面を成している。延長片15は、縦折線L12で略直角に正折りされ、自由端側(左右方向の中央側)を第2側壁13Aの裏面に対向させ、その他の大部分(例えば、延長片15の総面積の半分以上)を欠損部22から露出させている。接合片17は、継目線35で略直角に正折りされ、延長片15の上端から上方に延設され、第2フラップ14Aの左右方向(第1方向)の端部裏面に接合されている。横折線L13は、逃し溝23から露出している。詳細には、横折線L13に加えて、接合片17の下部および延長片15の上部も逃し溝23から露出している。なお、「露出」とは、内側(裏側)に配置されたものが、逃し溝23や欠損部22を通じて、外側(表側)から目視可能な状態であることを意味する。
第1実施形態に係る包装箱1では、ブランク1Aの状態(図2参照)か、折畳形態S1(図3B参照)か、第1側壁11等を立設させた状態(図4参照)か、を問わず、第1側壁11と第1フラップ12とが同一平面を成し、且つ第2側壁13Aと第2フラップ14Aとが同一平面を成した状態において、各々の接合片17は、第1フラップ12の前端(第2方向の端部)に継目線35を介して連設されていた。この構成によれば、第1フラップ12は接合片17を介して第2フラップ14Aと接続され、第1側壁11は接合片17および延長片15を介して第2側壁13Aと接続されているため、第1側壁11を引き起こすことに連動して、第2側壁13Aを引き起こすことができる。これにより、ワンアクションで一対の第1側壁11と第2側壁13Aとを立設させることができる。
次に、図5および図6に示すように、作業者は、接合片17を継目線35に沿って切断しながら、第2フラップ14Aを第4折曲線L4に沿って内側(後方)に向けて略直角に正折りする。この際、第1フラップ12から分離された接合片17は、第2フラップ14Aと一体となって、横折線L13に沿って内側(後方)に向けて略直角に正折りされる。
ところで、延長片15・接合片17が、第2側壁13A・第2フラップ14Aの内側に重なった状態で内向きに折り曲げられると、既に説明した外板紙91と内板紙92とを重ねて折り曲げたときと同様の現象が生じ得る(図14参照)。すなわち、横折線L13での折曲部と第4折曲線L4での折曲部との長さの違いから、第2フラップ14A等の裏面に沿ってずれようとする。しかしながら、延長片15は第1側壁11に連設され、接合片17は第2フラップ14Aに接合されているため、第2フラップ14A等の裏面に沿ってずれることができず、上記した折曲部の長さの差を相殺(打ち消す)ことができない。そのため、横折線L13での折曲部は、外側(表側)に突き出すように僅かに変位する。仮に、横折線L13での折曲部の外側に第4折曲線L4での折曲部が重なっていた場合、横折線L13での折曲部が、第4折曲線L4での折曲部付近を内側から外側に押圧することになり、例えば、第2側壁13Aや第2フラップ14Aに捻じれや歪みを生じさせたり、第1側壁11にも歪み等が伝播したりし、包装箱1が全体的に僅かに歪む(適正な直方体状にならない)という問題がある。また、単純に、二枚重ねになった段ボールシートは折り曲げ難く、折曲部の反発力も強くなるため、折り曲げた第2フラップ14Aや接合片17が元に戻り易いという問題もあった。
上記のような問題に対し、第1実施形態に係る包装箱1では、図5および図6に示すように、横折線L13が逃し溝23に露出している(逃し溝23の範囲内に配置されている)。この構成によれば、接合片17を第2フラップ14Aの裏面に接合した状態で両者を内側に折り曲げたとしても、横折線L13での折曲部を、第4折曲線L4での折曲部付近に干渉させることなく、逃し溝23から外側(表側)に突き出すように僅かに変位させることができる(図6参照)。これにより、横折線L13での折曲部が第4折曲線L4での折曲部付近を内側から外側に押圧することがなくなり、前方の第2側壁13A等の捻じれや歪みを抑制することができる。その結果、接合片17等の折曲に伴う包装箱1の歪みを抑制することができる。また、横折線L13を逃し溝23に配置することで、折り曲げる段ボールシートが1枚になるため、二枚重ねの段ボールシートを折り曲げる場合に比べて、折り曲げ易くなると共に、横折線L13での折曲部の反発力も弱くなり、折り曲げた接合片17等が元に戻り難くすることもできる。
また、第1実施形態に係る包装箱1によれば、第2側壁13Aに逃し溝23に連続するように欠損部22が形成されているため、延長片15(自由端側を除く他の部分)を欠損部22から外側に逃す(移動させる)ことができる(図5および図6参照)。これにより、包装箱1の前方角部において第2側壁13Aと延長片15とが重なることがなく、第2側壁13A等に接合片17の折り曲げに伴う捩れや歪みを更に生じさせ難くすることができる。また、延長片15の一部を第2側壁13Aに形成された欠損部22から外側に逃すことができるため、僅かではあるが、包装箱1の前後方向の内寸法を広くすることができる。
次に、図7に示すように、作業者は、一対の第1フラップ12を第2折曲線L2に沿って内側に向けて略直角に正折りする。一対の第1フラップ12は、第2フラップ14Aの左右両側に積層される。続けて、作業者は、物品を底壁10上に配置し、一対の折込片16を縦折線L12に沿って内側に向けて略直角に正折りする。なお、この包装箱1の組立手順では、第2フラップ14Aを折り曲げた後に一対の第1フラップ12を折り曲げていたが、これとは逆に、一対の第1フラップ12を折り曲げた後に第2フラップ14Aを折り曲げてもよい。
次に、図8に示すように、作業者は、後方の第2側壁13Bを第3折曲線L3に沿って上方に向けて略直角に正折りして底壁10の後端に立設させ、第2蓋部28を補助折線L11に沿って逆折りしながら、第1蓋部27を第4折曲線L4に沿って前方に向けて正折りする。作業者は、第2蓋部28を補助折線L11で逆折りすることで相対的に下方に突き出された一対の係合凸部31を一対の第1フラップ12の係合穴20に差し込み、第2蓋部28を前方に倒す。これにより、係合凸部31が斜め下後方に延びて係合穴20の後縁に係合し、第2蓋部28が一対の第1フラップ12に積層された状態に仮保持される。
次に、作業者は、第2蓋部28を補助折線L11まわりに回動させて一対の第1フラップ12に重ね、蓋外壁25を第5折曲線L5に沿って正折りし、差込片26を第6折曲線L6に沿って正折りしながら差込口21に差し込む(図1参照)。差込片26全体が差込口21に差し込まれた状態で、蓋外壁25は第2側壁13Aに積層され、第2側壁13Aの下端に突設されたロック凸部21Aは差込片26等に開口したロック穴34に係合する(図1参照)。包装箱1の正面に形成された欠損部22や逃し溝23、欠損部22等から露出した延長片15等は、蓋外壁25によって覆い隠される。
以上によって、包装箱1が封緘され、包装箱1の組立作業が完了する(図1参照)。なお、封緘された包装箱1を開封する場合には、ユーザが摘み片33Aを摘まみ、開封帯33を一対のジッパー32に沿って切断(分離)すればよい(図示せず)。
なお、第1実施形態に係る包装箱1では、差込片26が蓋外壁25を介して蓋体24の先端に連設され、差込口21が底壁10と第2側壁13Aとの境界に形成されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、蓋外壁25を省略し、差込片26が蓋体24の先端に直接連設され、差込口21が第2側壁13Aと第2フラップ14Aとの境界に形成されてもよい(図示せず)。また、他にも、蓋外壁25および差込片26は省略されてもよい(図示せず)。後方の第2フラップ14Bは、前方の第2フラップ14Aと同様の形状とされてもよい(図示せず)。
[第2実施形態]
次に、図9ないし図11を参照して、第2実施形態に係る包装箱2(ブランク2A)について説明する。図9は包装箱2のブランク2Aを示す平面図である。図10は包装箱2の第1側壁11等を立ち上げる過程を示す斜視図である。図11は包装箱2を示す斜視図である。なお、以下の説明では、第1実施形態に係る包装箱1と同様または対応する構成については同一の符号を付し、同様または対応する説明は省略する。
図9に示すように、第2実施形態に係る包装箱2(ブランク2A)では、一対の第1側壁11A,11B等が底壁10を挟んで段方向(前後方向)に設けられ、一対の第2側壁13A,13B等が底壁10を挟んで流れ方向(左右方向)に設けられている点で、第1実施形態に係る包装箱1(ブランク1A)と相違する。つまり、第2実施形態に係る包装箱2(ブランク2A)は、第1実施形態に係る包装箱1(ブランク1A)を90度回転させたような形状とされている。第2実施形態では、段方向および前後方向が第1方向であり、流れ方向および左右方向が第2方向である。
包装箱2(ブランク2A)では、後方の第1フラップ12Bが、蓋体24(第1蓋部27、第2蓋部28)および差込片26を有しており、蓋外壁25が省略され、差込片26が第2蓋部28に連設されている。差込口21(ロック凸部21A)は、前方の第1側壁11Aと第1フラップ12Aとの境界(第2折曲線L2)に沿って形成されている。また、第2蓋部28には、略U字状のミシン目で区画された開封片40と、開封片40から流れ方向(左右方向)の外側に向かって湾曲しながら延びた一対のジッパー41と、が形成されている。開封片40は、第7折曲線L7(例えば汎用罫線等)を介して第2蓋部28に連設されている。
また、包装箱2(ブランク2A)では、一対の第2側壁13A,13Bのそれぞれに一対の欠損部22が形成され、一対の第2フラップ14A,14Bのそれぞれに一対の折畳線L10(一対の接合領域14C)および係合穴20が形成されている。また、各々の第2側壁13と各々の第2フラップ14との境界部には、段方向(第1方向)の両端から互いに接近するように一対の逃し溝23が切り込まれている。
また、包装箱2(ブランク2A)では、一対の折込片16が省略され、二対の延長片15が一対の第1側壁11に連設され、二対の接合片17が二対の延長片15に連設されている。後方の一対の接合片17は、継目線35を介して第1蓋部27に連設されている。
[包装箱の製造]
第2実施形態に係る包装箱2の製造手順(工程)は、第1実施形態に係る包装箱1の製造手順と概ね同様であって、自動製函機は、一対の第2側壁13を底壁10に重なるように正折りし、二対の接合領域14Cを第2フラップ14等に重なるように逆折りする。また、自動製函機は、二対の延長片15と二対の接合片17とを第1側壁11等に重なるように正折りする。次に、自動製函機は、4つの接合領域14Cの裏面に接着剤を塗布し、前方の第1側壁11Aを略180度正折りした後、後方の第1側壁11Bを略180度正折りする。前後左右4つの接合片17は、4つの接合領域14Cに接合(接着)され、蓋体24等は、一対の第2側壁13等や第1側壁11A等を覆うように設けられる。以上によって、平坦に折り畳まれた包装箱2(折畳形態S1)が完成する(図示せず)。
[包装箱の組立]
第2実施形態に係る包装箱2の組立手順(工程)は、第1実施形態に係る包装箱1の組立手順と概ね同様であって、作業者は、蓋体24等を上方に回動させることで、後方の第1側壁11Bを引き起こす(図10参照)。これに連動して、前方の第1側壁11A等および一対の第2側壁13等も引き起こされる(図10参照)。
作業者は、物品を底壁10上に配置し、4つの接合片17を継目線35に沿って切断し、前方の第1フラップ12Aを内側に正折りした後、一対の第2フラップ14を内側に正折りする。その後、作業者は、第2蓋部28を補助折線L11に沿って逆折りしながら、第1蓋部27を前方に向けて正折りし、一対の係合凸部31を一対の第2フラップ14の係合穴20に差し込む。さらに、作業者は、第2蓋部28を前方に倒し、差込片26を正折りしながら差込口21に差し込む(図11参照)。
以上によって、包装箱2が封緘され、包装箱2の組立作業が完了する(図11参照)。なお、封緘された包装箱2を開封する場合には、ユーザが開封片40を押し込んでできた穴の縁に手を掛け、第2蓋部28の前側を一対のジッパー41に沿って切断(分離)すればよい(図示せず)。
以上説明した第2実施形態に係る包装箱2によれば、横折線L13を逃し溝23の範囲内に配置することで、横折線L13での折曲部が第4折曲線L4での折曲部付近を押圧することがなくなり、一対の第2側壁13等の捻じれ等が抑制され、接合片17等の折曲に伴う包装箱2の歪みを抑制することができる等、第1実施形態に係る包装箱1と同様の効果を得ることができる。
なお、第2実施形態に係る包装箱2では、蓋外壁25が省略され、差込片26が蓋体24に直接連設されていたが、これに限らず、第1実施形態に係る包装箱1と同様に、差込片26が蓋外壁25を介して蓋体24に連設されてもよい(図示せず)。この場合、底壁10と前方の第1側壁11Aとの境界に沿って差込口21を形成するとよい。
また、第2実施形態に係る包装箱2では、開封構造が、開封片40の両側から一対のジッパー41を延ばして構成されていたが、これに限らず、第1実施形態に係る包装箱1と同様に、一対のジッパー32の間に開封帯33を区画して構成されてもよい。また、これとは逆に、第2実施形態に係る包装箱2の開封構造が、第1実施形態に係る包装箱1(後述する第3実施形態に係る包装箱3)に適用されてもよい(図示せず)。
[第3実施形態]
次に、図12および図13A並びに図13Bを参照して、第3実施形態に係る包装箱3(ブランク3A)について説明する。図12は包装箱3のブランク3Aを示す平面図である。図13Aは包装箱3の製造手順を説明する斜視図である。図13Bは包装箱3を折畳形態S2とした状態を示す斜視図である。なお、以下の説明では、第1実施形態に係る包装箱1と同様または対応する構成については同一の符号を付し、同様または対応する説明は省略する。
図12に示すように、第3実施形態に係る包装箱3(ブランク3A)では、後方の第2フラップ14B(蓋体24)から補助折線L11が省略され、第1蓋部27と第2蓋部28との区別の無い1つの蓋体24とされている。また、一対の凹部30および一対の係合凸部31が省略され、一対の第2の差込片42が、第8折曲線L8(例えば汎用罫線等)を介して蓋体24の流れ方向(左右方向)の両端に連設されている。また、第1フラップ12から係合穴20が省略され、各第1側壁11と各第1フラップ12との境界(第2折曲線L2)に沿って第2の差込口43が切り込まれている。
第3実施形態に係る包装箱3(ブランク3A)では、一対の折畳線L10が、一対の第1側壁11および一対の第1フラップ12に形成されている。一対の折畳線L10は、底壁10の前方(第2方向の一方)の両角部から後方(第2方向の他方)に向かって互いに離れるように斜めに延びている。一対の折畳線L10は、一対の第1側壁11および一対の第1フラップ12に、三角形状に形成された一対の折畳領域12Cを区画する。
[包装箱の製造]
第3実施形態に係る包装箱3の製造手順(工程)について簡単に説明する。図13Aに示すように、自動製函機は、一対の折畳領域12Cを折畳線L10に沿って略180度正折りする。第1側壁11は、第1フラップ12と共に外側に延びて(倒されて)底壁10と同一平面を形成し、折畳領域12Cは、底壁10と同一平面を形成した第1側壁11および第1フラップ12に積層されている。
続いて、自動製函機は、一対の接合片17の表面(表ライナ9B)に接着剤を塗布し(図13Aの斜線部分を参照)、図13Bに示すように、前方の第2側壁13Aを第3折曲線L3に沿って略180度正折りする。第2側壁13Aの左右両側は、一対の延長片15の先端側に重なり、第2フラップ14Aの左右両側は、接着剤を介して一対の接合片17に接合される(図13Bに示す二点鎖線参照)。第2側壁13Aは、第2フラップ14Aと共に内側に倒され、折畳領域12Cと同一平面を形成した延長片15および接合片17を挟んで底壁10に積層される。
以上によって、平坦に折り畳まれた包装箱3(折畳形態S2)が完成する(図13B参照)。第3実施形態に係る包装箱3によれば、例えば、自動製函機がブランク3Aから折畳形態S2となる包装箱3を製造する場合、第1実施形態に係る包装箱1に比べて、折り曲げる部位(回数)を少なくすることができる。また、第1実施形態に係る包装箱1に比べて、折畳形態S2とした時の厚みが薄くなるため、更に保管場所の省スペース化や運送料の低コスト化を図ることができる。
[包装箱の組立]
第3実施形態に係る包装箱3の組立手順(工程)は、第1実施形態に係る包装箱1の組立手順と概ね同様であり、組立後の包装箱3は、第1実施形態に係る包装箱1と概ね同様の形状であるため、以下簡単に説明する。作業者は、前方の第2側壁13A(第2フラップ14A)を引き起こす。第2側壁13Aの引き起こしに伴って、一対の折畳線L10で折り返された一対の折畳領域12Cが伸ばされ、一対の第1側壁11(第1フラップ12)も引き起こされる。これにより、ワンアクションで一対の第1側壁11と第2側壁13Aとを立設させることができる。
その後の手順は、第1実施形態に係る包装箱1の組立手順と概ね同様であって、作業者は、接合片17を継目線35に沿って切断しながら、第2フラップ14Aを略直角に正折りし、一対の第1フラップ12を略直角に正折りする。作業者は、物品を底壁10上に配置し、一対の折込片16を略直角に正折りし、蓋体24を前方に正折りする。また、作業者は、一対の第2の差込片42を第8折曲線L8に沿って正折りして一対の第2の差込口43に差し込みながら、蓋体24を一対の第1フラップ12に重ねる。さらに、作業者は、蓋外壁25を正折りし、差込片26を正折りしながら差込口21に差し込む。
以上によって、包装箱3が封緘され、包装箱3の組立作業が完了する(図示せず)。
以上説明した第3実施形態に係る包装箱3によれば、横折線L13を逃し溝23の範囲内に配置することで、横折線L13での折曲部が第4折曲線L4での折曲部付近を押圧することがなくなり、一対の第2側壁13等の捻じれ等が抑制され、接合片17等の折曲に伴う包装箱3の歪みを抑制することができる等、第1実施形態に係る包装箱1と同様の効果を得ることができる。
なお、第3実施形態に係る包装箱3では、仮保持構造が、蓋体24に連設された第2の差込片42と、第2折曲線L2に沿って形成された第2の差込口43とで構成されていたが、これに限らず、第1実施形態に係る包装箱1と同様に、蓋体24に形成された補助折線L11や係合凸部31(凹部30)と、第1フラップ12に形成された係合穴20とで構成されてもよい。また、これとは逆に、第3実施形態に係る包装箱3の仮保持構造が、第1~第2実施形態に係る包装箱1~2に適用されてもよい(図示せず)。また、上記した第2実施形態に係る包装箱2の開封構造が、第1実施形態に係る包装箱1に適用されてもよい(図示せず)。
なお、第1~第3実施形態に係る包装箱1~3では、逃し溝23が、横折線L13に加えて接合片17と延長片15との一部を露出させることができる程度の幅に形成されていたが、本発明はこれに限定されない。逃し溝23は、少なくとも横折線L13を露出させることができる程度の幅に形成されていればよく、逃し溝23の幅は自由に変更してもよい。
また、第1~第3実施形態に係る包装箱1~3では、欠損部22が略直角三角形状の切り欠きであったが、これに限らず、四角形状や円形状等の切り欠きであってもよい(図示せず)。また、欠損部22が第2側壁13に形成されていたが、これに限らず、欠損部22は省略されてもよい(形成されなくてもよい(図示せず))。仮に、第1および第3実施形態に係る包装箱1,3において、欠損部22が省略された場合には、第2側壁13において、略直角三角形状を成す欠損部22の斜辺があった位置に沿って折畳線L10が形成されることになる(図示せず)。
また、第1~第3実施形態に係る包装箱1~3では、第1フラップ12と接合片17との境界の一部が継目線35とされていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1フラップ12と接合片17との境界全部が継目線35であってもよいし、継目線35が省略され、第1フラップ12と接合片17とが分離していてもよい(いずれも図示せず)。また、継目線35は、ミシン目であったが、これに限らず、例えば、段ボールシートの裏面から厚みの半分程度の切目を入れた半切り線、接合片17を第1フラップ12から切断可能な構造であれば如何なるものでもよい。
また、第1~第3実施形態に係る包装箱1~3では、後方の第1フラップ12Bまたは後方の第2フラップ14Bが底壁10と略同じ大きさとなる蓋体24を有していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、後方の第1フラップ12Bまたは後方の第2フラップ14Bが、前方の第1フラップ12Aまたは前方の第2フラップ14Aと同様の形状とされてもよい(図示せず)。つまり、蓋体24等が省略され、底壁10の上方が開放されていてもよい。
また、第1~第3実施形態に係る包装箱1~3では、蓋体24にジッパー32,41等の開封構造が設けられていたが、これに限らず、開封構造は省略されてもよい(図示せず)。また、蓋体24を切断する構造は、ジッパー32,41に限らず、例えば、ミシン目や半切り線でもよい(図示せず)。
また、第1~第3実施形態に係る包装箱1~3は、紙製の両面段ボールシートで形成されていたが、これに限らず、片面段ボールシートや複両面段ボールシート、または厚紙、若しくは樹脂製の板(シート)等で形成されていてもよい。また、包装箱1~3の各部の寸法(幅、奥行き、高さ)や形状、段ボールシートの厚みや中しん9Aが延びる方向等は自由に変更してもよい。
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係る包装箱における一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明は技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよく、特許請求の範囲は技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様を含んでいる。
1,2,3 包装箱
10 底壁
11A,11B 第1側壁
12A,12B 第1フラップ
12C 折畳領域
13A,13B 第2側壁
14A,14B 第2フラップ
14C 接合領域
15 延長片
17 接合片
22 欠損部
23 逃し溝
35 継目線
L10 折畳線
L12 縦折線
L13 横折線
S1,S2 折畳形態

Claims (5)

  1. 四角形状に形成される底壁(10)と、
    前記底壁の第1方向の両端に立設される一対の第1側壁(11A,11B)と、
    一対の前記第1側壁の上端に連設される一対の第1フラップ(12A,12B)と、
    前記底壁の第1方向に直交する第2方向の両端に立設される一対の第2側壁(13A,13B)と、
    一対の前記第2側壁の上端に連設される一対の第2フラップ(14A,14B)と、
    一対の前記第1側壁の少なくとも第2方向の一方の端部に縦折線(L12)を介して連設される少なくとも一対の延長片(15)と、
    一対の前記延長片の上端に横折線(L13)を介して連設される少なくとも一対の接合片(17)と、を備え、
    少なくとも第2方向の一方の前記第2側壁と前記第2フラップとの境界部には、第1方向の両端から互いに接近するように少なくとも一対の逃し溝(23)が切り込まれ、
    前記延長片は前記縦折線で正折りされ、前記接合片は前記第2フラップの第1方向の端部裏面に接合され、前記横折線は前記逃し溝から露出することを特徴とする包装箱。
  2. 少なくとも第2方向の一方の前記第2側壁には、第1方向の両端から互いに接近するように一対の欠損部(22)が凹設されて一対の前記逃し溝と一体となり、
    前記縦折線で正折りされた前記延長片は、自由端側を前記第2側壁の裏面に対向させ、その他の部分を前記欠損部から露出させることを特徴とする請求項1に記載の包装箱。
  3. 前記第1側壁と前記第1フラップとが同一平面を成し、且つ前記第2側壁と前記第2フラップとが同一平面を成した状態において、各々の前記接合片は、前記第1フラップの第2方向の端部に切断可能な継目線(35)を介して連設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の包装箱。
  4. 少なくとも第2方向の一方の前記第2側壁および前記第2フラップには、一対の前記第2フラップに一対の前記接合片を接合するための一対の接合領域(14C)を区画するように、前記底壁の第2方向の一方の両角部から前記第2フラップの先端に向かって互いに接近するように斜めに延びた一対の折畳線(L10)が形成され、
    少なくとも第2方向の一方の前記第2側壁は、前記第2フラップと共に内側に倒されて前記底壁に積層され、前記接合領域は、前記折畳線に沿って逆折りされて前記底壁に積層された前記第2側壁および前記第2フラップに積層され、前記第1側壁は、前記延長片を前記縦折線で折り込むと共に前記接合片を前記継目線で折り込みながら前記第1フラップと共に内側に倒され、前記延長片、前記接合片、前記接合領域、前記第2側壁および前記第2フラップを挟んで前記底壁に積層されることで、折畳形態(S1)となることを特徴とする請求項3に記載の包装箱。
  5. 一対の前記第1側壁および一対の前記第1フラップには、三角形状に形成された一対の折畳領域(12C)を区画するように、前記底壁の第2方向の一方の両角部から第2方向の他方に向かって互いに離れるように斜めに延びた一対の折畳線(L10)が形成され、
    前記第1側壁は、前記第1フラップと共に外側に倒されて前記底壁と同一平面を形成し、前記折畳領域は、前記折畳線に沿って正折りされて前記底壁と同一平面を形成した前記第1側壁および前記第1フラップに積層され、第2方向の一方の前記第2側壁は、前記第2フラップと共に内側に倒され、前記折畳領域と同一平面を形成した前記延長片および前記接合片を挟んで前記底壁に積層されることで、折畳形態(S2)となることを特徴とする請求項3に記載の包装箱。
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