JP2024054764A - 情報処理装置、その制御方法、およびそのプログラムと印刷システム - Google Patents

Abstract

【課題】仮想プリンタに適切な能力情報を設定し、ジョブに適した画像形成装置で印刷を実行する。【解決手段】情報処理装置は、１または複数の画像形成装置に紐づけた仮想プリンタを構成し、仮想プリンタに紐づけられた１または複数の画像形成装置それぞれの能力を示す能力情報を保存して管理する。仮想プリンタに対する印刷ジョブを受信すると、印刷ジョブが、所定の条件を満たす画像形成装置により実行される条件付き印刷ジョブであるか否かを判定し、印刷ジョブが、前記条件付き印刷ジョブであると判定した場合に、能力情報を参照して、１または複数の画像形成装置のうちから所定の条件を満たす画像形成装置を特定し、条件付き印刷ジョブを、所定の条件を満たす画像形成装置に送信する。【選択図】図１

Description

本発明は、クラウドプリントサービスにより提供されるネットワーク上に保存された文書を印刷する情報処理装置、その制御方法、およびそのプログラムと印刷システムに関する。

近年、クラウド経由で印刷ジョブを投入し、画像形成装置に印刷ジョブを送信するクラウドプリントサービスが普及している（例えば特許文献１を参照）。このような印刷システムでは、まず管理者が画像形成装置を、管理者が所属するクラウドプリントサービスのテナントへ登録する。管理者はテナントに所属するどのユーザに画像形成装置の使用を許可するかを設定する。ここで、テナントとはユーザがクラウド上に展開する１つのサービスシステムを意味する。例えばクラウドプリントサービスのユーザやリソースはテナントごとに管理される。

画像形成装置の使用を許可されたユーザは、クライアント端末からクラウドプリントサービスへ印刷ジョブを投入する。クラウドプリントサービスは受信した印刷ジョブをストレージに保存する。画像形成装置はクラウドプリントサービスに保存された印刷ジョブを取得し、印刷する。

クラウドプリントサービスの代表例として、例えばＧｏｏｇｌｅＣｌｏｕｄＰｒｉｎｔ（登録商標）、ＭｉｃｒｏｓｏｆｔＨｙｂｒｉｄＣｌｏｕｄＰｒｉｎｔ（登録商標）、ＵｎｉｆｌｏｗＯｎＬｉｎｅ（登録商標）などがある。

またエンタープライズのユーザ環境によっては、複数のＯＳベンダーのクライアント端末や複数のクラウトサービスを同時に併用するケース（マルチテナント）がある。例えば複数のＯＳベンダーのクライアント端末としてＷｉｎｄｏｗｓ（登録商標）ＯＳ、ｍａｃＯＳ（登録商標）、ＣＨＲＯＭＥ（登録商標）ＯＳなどの端末がある。またマルチテナントで利用する複数のクラウドサービスとして例えば、アマゾンウェブサービス（登録商標、ＡＷＳ）、Ａｚｕｒｅ（登録商標）、ＧｏｏｇｌｅＣｌｏｕｄＰｌａｔｆｏｒｍなど）などがある。このような場合、利用しようとする画像形成装置が各クラウドプリントサービスの印刷プロトコルを全てサポートする必要があるが、すべてをサポートしていない画像形成装置も存在する。このため前記複数の印刷プロトコルを全てサポートし、それぞれの印刷ジョブを一元管理するための仲介のクラウドプリントサービスを、前記クラウドプリントサービスと画像形成装置の間に配置することが行われている（例えば特許文献２を参照）。

これ以降、クラウドプリントサービスをＣＰＳと呼称する。前記代表例にある、印刷ジョブを一元管理するために配置している第２のＣＰＳを「仲介ＣＰＳ」または「第２ＣＰＳ」などと呼ぶ。単に「ＣＰＳ」と呼ぶこともある。また、仲介ＣＰＳとクライアントとの間にあるＣＰＳを「外部ＣＰＳ」或いは「第１ＣＰＳ」などと呼ぶ。

外部ＣＰＳに加えて仲介ＣＰＳを用いるシステムでは、仲介ＣＰＳは、外部ＣＰＳがサポートしている印刷プロトコルでの通信を外部ＣＰＳとの間で行う。また仲介ＣＰＳは、画像形成装置がサポートしている印刷プロトコルを利用して画像形成装置と通信する。これにより、クライアント端末から外部ＣＰＳを介して仲介ＣＰＳに送信され保存された印刷ジョブを画像形成装置が取得して処理することが可能となっている。画像形成装置は、外部ＣＰＳそれぞれが用いるプロトコルをすべてサポートしている必要はなく、仲介ＣＰＳがサポートするプロトコルのうちの少なくとも１つをサポートしていればよい。

このようなシステムにおいては、画像形成装置は仲介ＣＰＳに登録され、登録された画像形成装置に紐づけられた仮想的な画像形成装置（仮想プリンタと呼ぶ）が仲介ＣＰＳにより外部ＣＰＳまたはクライアントに対して提供される。この際、画像形成装置の提供する機能等を示す能力情報が仲介ＣＰＳに通知され、仲介ＣＰＳは、仮想プリンタを、通知された機能を有するものとして管理する。この仮想プリンタは外部ＣＰＳに登録され、このとき能力情報も外部ＣＰＳに通知される。クライアントは外部ＣＰＳに登録された仮想プリンタのうちから選択された仮想プリンタに印刷ジョブを送信することができる。仲介ＣＰＳは画像プリンタに対して送信された印刷ジョブを保存し、仮想プリンタに紐づけられた画像形成装置に印刷ジョブを送信して実行させることができる。

特開２０１２－１３３４８９号公報 特開２０２０－３５２３３号公報

このような従来の構成では、仲介ＣＰＳに複数の画像形成装置が登録され、これらを束ねて紐づけた１つの仮想プリンタが構成される場合がある。この時、外部ＣＰＳに対し仲介ＣＰＳが仮想プリンタの登録処理を行う場合、前記同様に外部ＣＰＳに登録する仮想プリンタの能力情報を通知することになる。

この場合、束ねる複数の画像形成装置の能力情報が相異なると、仮想プリンタの能力情報をどのように決定するかが問題となる。複数の画像形成装置の能力情報に共通する部分を仮想プリンタの能力情報とすると、個々の画像形成装置の能力を生かせない。その一方、複数の画像形成装置の能力情報の和を仮想プリンタの能力情報とすると、必要な能力を有さない画像形成装置が仮想プリンタを通じてあたかも当該能力を有するものとして扱われることが起こり得る。

たとえば、外部ＣＰＳがサポートしている印刷プロトコルの中には、使用条件を明確に定義しているものも多く、当該印刷プロトコルの使用条件を満たさない画像形成装置で印刷できてしまうことを許可しないようなケースもある。このようなケースでは当該印刷プロトコルを使用する外部ＣＰＳ、仲介ＣＰＳ、画像形成装置、クライアント端末がシステム全体として印刷プロトコルの使用条件を満たしていることが当該印刷プロトコルの実施の前提となることがある。そして画像形成装置に関するこの使用条件が、その能力情報に基づいて判定されることがある。

このような場合、仮想プリンタに束ねられた画像形成装置のそれぞれが使用条件を満たしていることが、当該印刷プロトコルの使用条件となる。そこで仮想プリンタには、複数の画像形成装置に共通する能力情報を設定することで、仮想プリンタが使用条件を満たしていれば、束ねられた画像形成装置はそのすべてが使用条件を満たすものとなる。この場合、仮想プリンタに、使用条件を満たしている画像形成装置と満たしていない画像形成装置とが束ねられていることもある。条件を満たす画像形成装置は、外部ＣＰＳに直に登録されていたり、或いはクライアントと直に接続されていれば、前述した印刷プロトコルを用いて利用することができる。それにもかかわらず、仮想プリンタを仲介すると、当該印刷プロトコルでは利用することができない。 一方で複数の画像形成装置の能力情報の和が仮想プリンタの能力情報として設定されると、使用条件を満たす能力情報が設定された仮想プリンタに、使用条件を満たさない画像形成装置が束ねられることもあり得る。その場合には使用条件が存在する印刷プロトコルを使用して、使用条件を満たさない画像形成装置が印刷を実行することもあり得る。

このように、複数の画像形成装置が紐づけられた仮想プリンタを用いた印刷システムでは、仮想プリンタに対して適切な能力情報を設定することが困難であった。そのため、リソース例えば画像形成装置の有効利用と、印刷ジョブに適した画像形成装置の利用との両立が困難であった。

本発明は上記従来例に鑑みて成されたもので、複数の画像形成装置を紐づけ可能な仮想プリンタを用いる印刷システムにおいて、印刷ジョブに適した画像形成装置による印刷の実行と、画像形成装置の有効利用とを両立させることを目的とする。

上記も汽笛を達成するために本発明は以下の構成を有する。本発明の一側面によれば、１または複数の画像形成装置に紐づけた仮想プリンタを構成する構成手段と、
前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置それぞれの能力を示す能力情報を保存して管理する管理手段と、
前記仮想プリンタに対する印刷ジョブを受信すると、前記印刷ジョブが、所定の条件を満たす画像形成装置により実行される条件付き印刷ジョブであるか否かを判定する判定手段と、
前記印刷ジョブが、前記条件付き印刷ジョブであると判定した場合に、前記能力情報を参照して、前記１または複数の画像形成装置のうちから前記所定の条件を満たす画像形成装置を特定する特定手段と、
前記条件付き印刷ジョブを、前記所定の条件を満たす画像形成装置に送信する送信手段と、を有する
ことを特徴とする情報処理装置が提供される。

また本発明の他の側面によれば、１または複数の画像形成装置に紐づけた仮想プリンタを構成する構成手段と、
前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置それぞれの能力を示す能力情報を保存して管理する管理手段と、
前記仮想プリンタに対する印刷ジョブを受信すると、前記１または複数の画像形成装置のうちのいずれかの画像形成装置に前記印刷ジョブを送信する送信手段と、を有し、
前記構成手段は、前記仮想プリンタに設定された条件を満たしている画像形成装置を前記仮想プリンタに紐づけ、前記仮想プリンタに設定された条件を満たしていない画像形成装置を前記仮想プリンタに紐づけない
ことを特徴とする情報処理装置が提供される。

また本発明のさらに他の側面によれば、前記いずれかの情報処理装置と、
前記情報処理装置に接続された、１または複数の画像形成装置と、
前記情報処理装置に、クラウドプリントサービスを介して、または介さずに接続されたクライアント端末と、を含む
ことを特徴とする印刷システムが提供される。

本発明によれば、複数の画像形成装置を紐づけ可能な仮想プリンタを用いる印刷システムにおいて、印刷ジョブに適した画像形成装置による印刷の実行と、画像形成装置の有効利用とを両立させることができる。

複数のクラウドプリントサービスを併用する環境構成図 クラウドプリントサービス１０４のハードウェア構成図 クラウドプリントサービス１０４のソフトウェア構成図 画像形成装置１０７のハードウェア構成図 画像形成装置１０７のソフトウェア構成図 図１における外部ＣＰＳ１０５への画像形成装置登録シーケンス図 仮想プリンタに追加する画像形成装置の能力情報例 クラウドプリントサービス１０４が管理する画像形成装置の情報テーブル 実施形態１における、ジョブ通知のシーケンス図 実施形態１における、画像形成装置が条件を満たすことを判定する手順のフローチャート 実施形態１における、ジョブ取得のシーケンス図 実施形態１における、ジョブ取得一覧の画面 実施形態２における、クラウドプリントサービス１０４の登録シーケンス図 実施形態２におけるクラウドプリントサービス１０４の仮想プリンタ設定画面 実施形態２における、画像形成装置が条件を満たすことを判定する手順のフローチャート

以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。

［実施形態１］
●クラウドプリントシステムの構成
図１の例を用いて本実施形態に係るクラウドプリントシステムを説明する。クライアント端末１０１から１０３は各ＣＰＳに対して印刷ジョブを投入する。ＣＰＳ１０４は従来の技術で説明した仲介ＣＰＳに相当し、仮想プリンタを構成して外部ＣＰＳ１０５、１０６およびクライアント端末１０１に提供する。ＣＰＳ１０４は仮想プリンタを通して外部ＣＰＳ１０５、１０６から印刷ジョブを取得し、かつ、クライアント端末１０１からも印刷ジョブを受信する。外部ＣＰＳはそれぞれの印刷サービス毎で使用する印刷用通信プロトコル（単に通信プロトコルとも呼ぶ。）をサポートする。外部ＣＰＳ１０５、１０６は其々サポートする印刷プロトコルに従ってクライアント端末１０２、１０３から印刷ジョブを受信し、ＣＰＳ１０４により提供される仮想プリンタに送信する。画像形成装置１０７、１０８、１０９はＣＰＳ１０４から印刷ジョブを取得し、印刷処理を実行する。

ここで、画像形成装置１０７、１０８、１０９の少なくとも１つが通信プロトコルＡのみサポートしている場合がある。その場合、当該画像形成装置は、他の通信プロトコル、例えば通信プロトコルＢや通信プロトコルＣでは印刷処理できない。このためＣＰＳ１０４を外部ＣＰＳ１０５や外部ＣＰＳ１０６との間に設置することによってＣＰＳ１０４が複数の通信プロトコルに対応し、通信プロトコルＡにより画像形成装置での印刷処理を可能としている。この場合には、通信プロトコルA以外の仲介ＣＰＳ１０４がサポートする通信プロトコルによって外部ＣＰＳから仲介ＣＰＳ１０４にアクセスしても、通信プロトコルＡをサポートする画像形成装置を用いた印刷が可能となる。このために、例えば、通信プロトコルＢをサポートしていることが画像形成装置の使用条件であっても、通信プロトコルＢをサポートしていない画像形成装置による印刷ができてしまうことがある。以下に説明する本実施形態では、そのような事態の発生を防止できる。

＜ハードウェア構成＞
図２は、図１のＣＰＳ１０４のハードウェア構成を示すブロック図である。ＣＰＳ１０４のハードウェアは汎用コンピュータなどの情報処理装置であってよい。図２において、ＣＰＵ２０１は内部バスで接続される各デバイス（ＲＯＭ、ＲＡＭなど）を直接あるいは間接的に制御し、本実施形態を実現するためのプログラムを実行する。ＲＯＭ２０２はＢＩＯＳが格納してある。ＲＡＭ（直接記憶装置）２０３は、ＣＰＵ２０１のワーク領域として利用されたり、本実施形態を実現するためのソフトウェアモジュールをロードする為の一次記憶として利用されたりする。ＨＤＤ２０４は、基本ソフトウェアであるＯＳやソフトウェアモジュールが記憶されているハードディスクドライブ（ＨＤＤ）、もしくはソリッドステートドライブ（ＳＳＤ）などである。入力装置２０５はキーボードやポインティングデバイスなどがある。出力装置２０６は例えばディスプレイが用いられる。通信インタフェース（Ｉ／Ｆ）２０７は、ネットワーク１００に接続するためのインタフェースである。

図３は、図１の画像形成装置１０７のハードウェア構成を示すブロック図である。なお画像形成装置１０８、１０９も同様の構成を有する。図３において、ＣＰＵ３０１～ＨＤＤ３０４についてはＣＰＵ２０１～ＨＤＤ２０４と同様である。

操作部３０６は、タッチパネル機能を有する液晶表示部や各種ハードキーなどが備えられている。操作部Ｉ／Ｆ３０５は、ユーザに情報を表示する表示部やユーザの指示を受け付ける受付部として機能する。ＣＰＵ３０１は、操作部Ｉ／Ｆ３０５と協働して情報の表示制御やユーザ操作の受け付け制御を行う。

スキャナ３０８は、図示省略の原稿台に載置された原稿を読み取り、スキャナＩ／Ｆ３０７を介して画像データの生成を行う。生成できた画像データは、プリンタ３１０で印刷されたり、ストレージ３０４に記憶されたり、ネットワークＩ／Ｆ３１１を介して外部装置に送信されたりする。
プリンタ３１０は、プリンタＩ／Ｆ３０９を介して入力された印刷画像や印刷制御コマンドに基づいて、不図示の給紙カセットから給紙されたシートに画像を印刷する。印刷の方式はトナーを紙に転写して定着させる電子写真方式であってもよいし、紙にインクを吐出して印刷するインクジェット方式であってもよい。

ネットワークＩ／Ｆ３１１は、ネットワークケーブルが接続され、インターネット上の外部装置、たとえばＣＰＳ１０４と通信を実行することができる。本実施形態では、イーサネット（登録商標）に準拠する有線通信を行う通信インタフェースである場合を想定しているがこれに限定されるものではない。例えば、ＩＥＥＥ８０２．１１シリーズに準拠する無線通信インタフェースであってもよい。また、両方が無線通信インタフェースであってもよい。また、ＣＤＭＡ等の３Ｇ回線、ＬＴＥなどの４Ｇ回線、５Ｇ ＮＲなどの移動体通信を行う通信インタフェースであってもよい。なお画像形成装置にはスキャナ３０８およびスキャナＩ／Ｆ３０７は必須ではなく、スキャナを持たない構成であってもよい。

＜ソフトウェア構成＞
図４は、ＣＰＳ１０４上で動作するソフトウェアモジュールの構成図である。なお、各ソフトウェアモジュールは図２で示したＨＤＤ２０４に記憶されており、ＣＰＵ２０１によってＲＡＭ２０３にロードされ実行される。送受信部４０１は、クライアント端末１０１や画像形成装置１０７のＷｅｂブラウザやプリントサービスとの通信を処理し、データの送受信を行う。制御部４０２は送受信部４０１が受け付けたリクエストに従って処理を実行する。ページ生成部４０３はＷｅｂブラウザにレスポンスを返すためのＷｅｂページを生成する。設定管理部４０４は、ＣＰＳ１０４に関する各種設定情報や連携する外部ＣＰＳの情報、ＣＰＳ１０４に登録されている画像形成装置の情報を設定ＤＢ４０７に保存し制御を行う。認証部４０５は、各ＣＰＳのユーザアカウント情報が保存されている認証ＤＢ４０８を利用して、ＣＰＳ１０４にログイン要求してきたユーザを認証したり、外部ＣＰＳへのユーザ認証要求を制御したりする。

印刷管理部４０６は、クライアント端末３０１から受信した印刷ジョブまたは外部ＣＰＳから取得した印刷ジョブを印刷ジョブＤＢ４０９に保存する制御を行ったり、印刷ジョブに対してレンダリングなどの画像処理を行ったりする。また印刷管理部４０６は、ＣＰＳ１０４に接続されている画像形成装置を仮想化した仮想プリンタを構成する。仮想プリンタは外部ＣＰＳやクライアント端末に対して仮想化された画像形成装置として提示される。外部ＣＰＳやクライアント端末が仮想プリンタに対して印刷ジョブを投入すると、ＣＰＳ１０４ではその印刷ジョブを印刷ジョブＤＢ４０９に保存する。

図５は画像形成装置１０７上で動作するソフトウェアモジュールの構成図である。なお画像形成装置１０８、１０９も同様の構成を有する。送受信部５０１は、ＣＰＳ１０４との通信を処理し、データの送受信を行う。制御部５０２は送受信部５０１が受け付けたリクエストに従って処理を実行する。操作部５０３は、操作部３０６に画像形成装置１０１の印刷画面や各種設定一覧を操作部Ｉ／Ｆ３０５を介して表示制御を行う。認証部５０５は、ＣＰＳのユーザアカウント情報が保存されている認証ＤＢ５０７を利用して、画像形成装置１０７にログイン要求してきたユーザを認証したり、ＣＰＳへのユーザ認証要求を制御したりする。印刷制御部５０５はＣＰＳ１０４から取得した印刷データを基にクラウドプリント制御部５０６から印刷要求を受信して印刷ジョブＤＢ５０８に保存する制御を行う。また、排紙するまでの一連の印刷処理を行うプリンタＩ／Ｆ３０９を介してプリンタ３１０に対して行う。

クラウドプリント制御部５０６はクラウドプリント制御ブロックであり、ＣＰＳ１０４とネットワーク通信することによって、画像形成装置１０７内でのクラウドジョブを印刷処理するための管理、制御を行う。

＜クラウドプリントサービスへのプリンタ登録手順＞
次に、本実施形態におけるプリンタ登録すなわち画像形成装置の登録の手順について説明する。クラウドプリントサービスへ画像形成装置を登録する際の各装置による手順の一例を図６に示す。なお、画像像形成装置１０８、１０９においても画像形成装置１０７と同様の動作が可能である。

まず、画像形成装置１０７はＣＰＳ１０４へプリンタ登録要求を行う（Ｓ６０１）。この要求には画像形成装置１０７がＣＰＳ１０４に所属、管理されるための処理を開始する上で必要な認証等の処理が含まれる。
認証等の処理によってＣＰＳ１０４への登録処理が可能となった画像形成装置１０７は，ＣＰＳ１０４に対して自身が印刷可能な印刷条件を含む、能力情報を通知する（Ｓ６０２）。能力情報の例としては、プリンタがカラー印刷可能か、モノクロのみの印刷が可能かを示すカラーサポート有無やＭＦＰモデルかＳＦＰモデルかの種別を示すような情報があり得る。また、能力情報には、画像形成装置１０７がサポートしている印刷プロトコルの情報を含む。なお画像形成装置１０７とＣＰＳ１０４との接続は、その双方がサポートする所定のプロトコルに従うことが前提である。画像形成装置の能力情報に含まれたサポートしている印刷プロトコルに関する情報は、ＣＰＳ１０４と画像形成装置１０７との接続に関しては参照されなくてよい。

能力情報を受け取ったＣＰＳ１０４は、登録要求される画像形成装置毎に識別子やそれぞれの能力情報を紐づけてデータベース内で管理する（Ｓ６０３）。そしてＣＰＳ１０４は画像形成装置１０７へ応答として処理完了を通知することで画像形成装置１０７の登録処理を完了する（Ｓ６０４）。

図７に能力情報７００の一例を示す。プリンタ名７０１や、カラー／モノクロ印刷能力７０２、２－ｉｎ―１等のサポート状況７０３、各種フィニッシング処理の対応能力７０４、印刷可能なドキュメントのフォーマットタイプ７０５やサポート用紙７０６等々の能力情報が含まれる。能力情報７００には、これらに加えてサポートする印刷プロトコルが含まれる。ただしサポートする印刷プロトコルのすべてがここに含まれていなくともよい。含まれるのは、印刷条件としてチェック対象となる印刷プロトコルの情報である。したがって、印刷条件としてチェック対象となる情報であれば、サポートする印刷プロトコルに限らず他の種類の情報であっても能力情報に含めてよい。

ステップＳ６０４の後、ＣＰＳ１０４上の設定画面をクライアント端末側で表示し、登録した画像形成装置１０７をＣＰＳ上で仮想プリンタに紐付けるように設定される（Ｓ６０５）。これを仮想プリンタの設定または構成とも呼ぶ。このように仮想プリンタを設定することにより、ＣＰＳ１０４は外部ＣＰＳ１０５に対し、仮想プリンタとして画像形成装置１０７の代替として動作する。

画像形成装置の管理のための管理テーブルの一例を図８に示す。ステップＳ６０２でＣＰＳ１０４が画像形成装置１０７の能力情報を受け取ると、ステップＳ６０３の登録処理にてＣＰＳ１０４の設定管理部４０４は図８で示すような管理テーブル８００を生成し、設定ＤＢ４０７へ格納して、管理する。管理テーブル８００は、ステップＳ６０１にて登録要求された画像形成装置毎にその能力情報を管理している一例となっている。管理テーブル８００には、例えばプリンタ名やその識別子、画像形成装置がサポートしている印刷プロトコル、ＭＦＰ／ＳＦＰのモデル、カラー印刷のサポート状況などの能力情報が登録される。加えてステップＳ６０５では、ステップＳ６０４の設定に従って、それぞれの画像形成装置がＣＰＳ１０４内で管理されているどの仮想プリンタに属しているかの情報が管理テーブル８００に登録される。これにより実際の画像形成装置と仮想プリンタとが紐づけられる。

仮想プリンタとしての紐づけ処理が完了したことをＣＰＳ１０４がクライアント端末へ応答することによって、仮想プリンタ設定処理が完了となる（Ｓ６０６）。このようにして構成された仮想プリンタは、クライアントおよび外部ＣＰＳからは、ネットワークプリンタあるいはローカル接続のプリンタと同様に扱うことができる。

クライアント端末から外部ＣＰＳへのプリンタ登録要求が行われると、ＣＰＳ１０４は画像形成装置１０７が登録されたので、ＣＰＳ１０４に対応するクライアント端末であれば、ＣＰＳ１０４を経由して画像形成装置１０７へ印刷ジョブを投入できるようになる。

＜外部ＣＰＳへの仮想プリンタ登録手順＞
ステップＳ６０７以降の説明はＣＰＳ１０４で構成された仮想プリンタを外部ＣＰＳに対して登録（これをプリンタ登録と呼ぶ）するためのシーケンス例を示している。

クライアント端末からＣＰＳ１０４のＷｅｂサーバのＵＲＬへアクセスされ、認証要求が行われ、受信したＣＰＳ１０４は認証処理を行い、認証成功時、ＣＰＳ１０４は、クライアント端末に対して登録対象となるプリンタリスト（一覧）を応答する（Ｓ６０７）。この応答は例えば画面情報であり、プリンタリストに加えて、例えば選択されたプリンタを外部ＣＰＳに登録するための「外部ＣＰＳ連携」ボタンと連携可能な外部ＣＰＳのリストとが含まれている。

応答したプリンタリストからクライアント端末の操作によって特定のプリンタが選択され、「外部ＣＰＳ連携」を要求された場合、ＣＰＳ１０４は指定された外部ＣＰＳへプリンタ登録要求を行う（Ｓ６０９）。たとえば「外部ＣＰＳ連携」が選択され、外部ＣＰＳとしてＣＰＳ１０５が選択されると、ＣＰＳ１０４はＣＰＳ１０５へプリンタ登録要求を行う。プリンタ登録要求には、登録対象の仮想プリンタに関する情報が含まれる。この情報には、仮想プリンタの識別情報や能力情報を含んでいてよいが、能力情報については後のステップＳ６１７で送信してもよい。

プリンタ登録要求を受信したＣＰＳ１０５は、認証情報を入力するＵＲＬおよび認証の為の一時パスワードを登録応答としてＣＰＳ１０４へ返す（Ｓ６１０）。ＣＰＳ１０５からの応答を受信したＣＰＳ１０４は認証情報入力画面をクライアント端末へ送信する（Ｓ６１１）。

クライアント端末によってＣＰＳ１０５に登録されている認証情報を入力されると（Ｓ６１２）、ＣＰＳ１０５は認証処理を実行する（Ｓ６１３）。ＣＰＳ１０５は認証成功と判断したらＳ６０９で受け付けたプリンタ登録要求に応じたプリンタ登録処理を行う（Ｓ６１４）。そしてＣＰＳ１０５はＣＰＳ１０４に登録成功の応答と、その後の通信で使用するアクセストークン情報を送信する（Ｓ６１５）。

登録成功を受信したＣＰＳ１０４は登録成功をクライアント端末に通知する（Ｓ６１６）。その後、ＣＰＳ１０４はＳ６０３の情報を使用して画像形成装置１０７の仮想プリンタとして詳細なデバイス情報登録処理を行う（Ｓ６１７）。

●仮想プリンタの能力情報
ここで仮想プリンタの能力情報の設定方法の一例を説明する。仮想プリンタの能力情報は、当該仮想プリンタに紐づけられた画像形成装置の能力情報のうち、項目ごとに最大の能力を決定し、決定した項目ごとの最大の能力を含むように設定される。たとえば図８の管理テーブル８００では、画像形成装置１０７と画像形成装置１０８とが１つの仮想プリンタｖｉｒｔｕａｌ１に紐づけられている。能力情報の一項目であるカラーサポートについては、画像形成装置１０７はカラー印刷をサポートする一方、画像形成装置１０８は白黒印刷のみをサポートしている。カラー印刷をサポートする画像形成装置１０７は当然に白黒印刷もサポートするので、カラーサポートに関する仮想プリンタの能力情報は最大の能力すなわち「カラー」ということになる。またサポートプロトコルについては、画像形成装置１０７はＡｉｒＰｒｉｎｔ（ＡＡＰ）（登録商標、以下省略）なるプロトコルをサポートする一方、画像形成装置１０８はＭｏｐｒｉａ（登録商標、以下省略）なるプロトコルをサポートする。したがってサポートプロトコルに関する仮想プリンタの能力情報は「ＡＡＰおよびＭｏｐｒｉａ」ということになる。

また画像形成装置１０９はそれ単独で１つの仮想プリンタｖｉｒｔｕａｌ２に紐づけられている。そのため画像形成装置１０９の能力情報をそのまま仮想プリンタｖｉｒｔｕａｌ２の能力情報としてよい。なお、仮想プリンタに紐づけられる画像形成装置の一部の能力情報にのみ含まれている項目については、仮想プリンタの能力情報に含めなくてよい。

＜ＣＰＳ１０５の端末からの印刷ジョブ投入から画像形成装置１０７への通知処理＞
図９を用いてＣＰＳ１０５のクライアント端末からのジョブ投入処理を説明する。本実施形態では投入されたジョブの印刷プロトコルを判断し、サポートしている画像形成装置１０７に対して、通知またはジョブの送信を行う。

まず、ユーザはＣＰＳ１０５に登録されているアカウント名でクライアント端末１０２からＣＰＳ１０５へログインする（Ｓ９０１）。次に、クライアント端末からの印刷処理からＣＰＳ１０５に登録されている画像形成装置を検索する（Ｓ９０２）。ＣＰＳ１０５にはＳ６１１で登録された情報が保存されている為、画像形成装置が発見される。以降登録された画像形成装置を仮想プリンタ「仮想プリンタ１」とする。仮想プリンタ傘下として画像形成装置１０７と画像形成装置１０８とが登録され、紐づけられているとする。

なおステップＳ９０２では、条件に合致する仮想プリンタを検索の対象としてもよい。たとえばプロトコルとしてＡｉｒＰｒｉｎｔを用いるクライアントからは、そのサポートが能力情報に含まれた仮想プリンタを対象として検索してもよい。この場合、クライアント端末には、利用可能な仮想プリンタとしてＡｉｒＰｒｉｎｔ対応の仮想プリンタが表示され、ユーザはそこから印刷ジョブの送信先となる仮想プリンタを選択できる。

次に、ユーザは任意の印刷ジョブを選択し、「仮想プリンタ１」に対して印刷の実行を指示する。印刷実行の指示を受け付けたクライアント端末１０２は印刷ジョブをＣＰＳ１０５へ送信する（Ｓ９０３）。印刷ジョブを受信したＣＰＳ１０５はその印刷ジョブをストレージに保存する（Ｓ９０４）。

そして、ＣＰＳ１０４は「仮想プリンタ１」としてＣＰＳ１０５へ登録されている為、送受信部４０１が定期的に仮想プリンタ１宛の印刷ジョブがＣＰＳ１０５に存在するかどうかを確認する（Ｓ９０５）。Ｓ９０５において、該当する印刷ジョブがあると判断するとＣＰＳ１０４は該当する印刷ジョブの取得要求をＣＰＳ１０５に対して行う（Ｓ９０６）。この時、Ｓ６１５で取得したアクセストークンとともに取得要求を出している為、ＣＰＳ１０４が信頼できる相手と判断される。そしてＣＰＳ１０５は取得要求に応じて仮想プリンタ１宛の印刷ジョブをＣＰＳ１０４に対して送信する（Ｓ９０７）。

印刷ジョブを取得したＣＰＳ１０４は、まず制御部４０２が設定ＤＢを参照し、印刷ジョブが誰のジョブかを判断する（Ｓ９０８）。次にユーザが仮想プリンタ１の許可対象ユーザかどうかを判断する。ここで許可対象でなければ取得した印刷ジョブは破棄して、ＣＰＳ１０５に対してアクセスエラーを示す応答をする。ここで許可対象であれば、取得した印刷ジョブを印刷ジョブＤＢ４０９に保存する（Ｓ９０９）。

次に、ＣＰＳ１０４は、仮想プリンタ傘下である画像形成装置、例えば画像形成装置１０７とデータ送受信ができるように、制御部４０２がプロトコル変換を行う（Ｓ９１０）。プロトコル変換では、ＣＰＳ１０４は、ＣＰＳ１０５の通信プロトコルフォーマット（例えばＨＴＴＰ）から、ＣＰＳ１０４が採用する通信プロトコルフォーマット（例えばＩＰＰ）に印刷ジョブのデータ属性を変換する。ここでＨＴＴＰはハイパーテキストトランスファープロトコル、ＩＰＰはインターネットプリンティングプロトコルの略称である。

ＣＰＳ１０４には図６で登録したように仮想プリンタ傘下である画像形成装置１０７が登録されている。仮想プリンタに紐づけられた画像形成装置１０７では、クラウドプリント制御部５０６が定期的にＣＰＳ１０４に対してイベント確認要求を送信し、自分宛の印刷ジョブがないかを確認している（Ｓ９１１）。確認対象のイベントには、自分宛の印刷ジョブが新たに保存されたことを含む。自分宛とは、画像形成装置１０７が紐づけられた仮想プリンタ１に対して送信された印刷ジョブである。なお印刷ジョブの確認を定期的ではなく、画像形成装置１０７がログイン管理されているなら、特定のユーザが画像形成装置１０７にログインしたタイミングでイベント確認要求を送信してもよい。

ＣＰＳ１０４は、Ｓ９１１のイベント確認要求に応じて、イベント確認要求の送信元に対して通知すべき印刷ジョブの有無を判断する（Ｓ９１２）。通知すべき印刷ジョブがある場合とは、以下の条件をすべて満たす場合である。第１に、送信元の画像形成装置に紐づいた仮想プリンタ宛の印刷ジョブがあることである。第２に、当該印刷ジョブが、それを実行する画像形成装置が特定の条件を満たすことを要する印刷ジョブであるならば、イベント確認要求の送信元がその特定の条件を満たしている画像形成装置であることである。特定の条件が特にない場合には、第１の条件のみが満たされていればよい。特定の条件の一例は、印刷ジョブが所定のプロトコルたとえばＡｉｒＰｒｉｎｔにより送信された印刷ジョブであることである。

Ｓ９１２においてＣＰＳ１０４は、Ｓ９１１のイベント確認要求に応じて印刷ジョブＤＢ４０９を参照する。そしてＣＰＳ１０４は、印刷ジョブがあると判断したら制御部４０２が、該当の印刷ジョブが、画像形成装置が特定の条件を具備することを必要とする印刷ジョブであるかを、設定ＤＢ４０７より判断する。該当する印刷ジョブであると判断した場合、送受信部４０１が、イベント確認要求の送信元の画像形成装置がその条件を満たしているか判定する。満たしていればその画像形成装置に対して、印刷ジョブの確認要求の応答を通知する（Ｓ９１３）。サポートしていない仮想プリンタ傘下である画像形成装置に対しては通知を行わない。この場合には、通知すべきイベント（あるいは印刷ジョブ）がない旨を応答してもよい。

また、ポーリングによる確認ではなく、ＣＰＳ１０４と画像形成装置１０７は常時接続しているものとして、ＣＰＳ１０４に印刷ジョブが保存されたら画像形成装置１０７に対してＰｕｓｈ通知で条件を満たす印刷ジョブの存在を通知してもよい。

画像形成装置に印刷ジョブが通知されたなら、画像形成装置がユーザの操作に従ってＣＰＳ１０４に対して通知された印刷ジョブを要求して取得し、それを実行して印刷することができる。

●該当する印刷ジョブの特定（Ｓ９１２）
図１０にＣＰＳ１０４によるステップＳ９１２の詳細を示す。ＣＰＳ１０４は、Ｓ９１１のイベント確認要求に応じて印刷ジョブＤＢ４０９を参照し、仮想プリンタ１宛の印刷ジョブの有無を判定する（Ｓ１００１）。該当する印刷ジョブがあると判断したら（Ｓ１００２－ＹＥＳ）、制御部４０２が、該当の印刷ジョブが、画像形成装置が特定の条件を具備することを必要とする印刷ジョブであるかを、設定ＤＢ４０７より判断する（Ｓ１００３）。たとえば、該当の印刷ジョブが、それを実行する画像形成装置が当該印刷ジョブのプロトコルをサポートすることを必要とするプロトコルに従うものであるかを、設定ＤＢ４０７より判断する。なおこの画像形成装置が特定の条件を具備することを要するような印刷ジョブを条件付き印刷ジョブと呼ぶことがある。

このようなプロトコルとして、例えば上述したＡｉｒ Ｐｒｉｎｔがある。Ａｉｒ Ｐｒｉｎｔは、その印刷ジョブを実行する画像形成装置がＡｉｒ Ｐｒｉｎｔをサポートしているという条件を具備することを必要とする。ＣＰＳ１０４の存在により、Ａｉｒ Ｐｒｉｎｔの印刷ジョブを、Ａｉｒ Ｐｒｉｎｔをサポートしていない画像形成装置により実行することも技術的には可能である。しかしながら、Ａｉｒ Ｐｒｉｎｔの印刷ジョブを、Ａｉｒ Ｐｒｉｎｔをサポートしていない画像形成装置により実行することは本実施形態では許さないものとする。

ステップＳ１００３において、該当する印刷ジョブであるか否かを判断する方法として、ジョブ投入された際の属性を確認し、その属性に基づいて判断する方法がある。たとえば特定の印刷条件としてＡｉｒ Ｐｒｉｎｔのジョブであることを判定する方法の例を説明する。この例では、ｉＯＳ（登録商標）、またはｍａｃＯＳ（登録商標）から投入された印刷ジョブ又はドキュメントのフォーマットがＡｉｒ Ｐｒｉｎｔ独自のフォーマットであれば、その印刷ジョブはＡｉｒ Ｐｒｉｎｔのジョブであると判断する。或いはその両方の条件を満たしたならＡｉｒ Ｐｒｉｎｔのジョブであると判断してもよい。その他の独自にジョブ投入したクライアント種別情報を示す属性やＡＰＩ等で判断してもよい。このように、ＡｉｒＰｒｉｎｔに限らず、印刷ジョブが特定の条件を要するか否かを、その印刷ジョブが従うプロトコルに基づいて判定してよい。そのプロトコルについては、稲津ジョブの属性やフォーマットに基づいて判定してよい。

該当する印刷ジョブであると判断した場合（Ｓ１００４－ＹＥＳ）、イベント取得要求の送信元である画像形成装置が、印刷ジョブが必要とする特定の条件を満たしているか判定する（Ｓ１００５）。条件が満たされていれば（Ｓ１００６－ＹＥＳ）該当する印刷ジョブが在る旨を応答する（Ｓ１００７）。ここでは該当する印刷ジョブの識別情報を含むリストを応答してもよい。Ｓ１００４で印刷ジョブが該当する印刷ジョブでないと判断された場合には（Ｓ１００４－ＮＯ）、特に満たすべき条件はないからＳ１００７に分岐する。

一方、Ｓ１００２で該当する印刷ジョブがないと判定された場合、および、Ｓ１００６でイベント要求の送信元の画像形成装置が条件を満たさないと判定された場合には、該当する印刷ジョブがない旨を応答する（Ｓ１００８）。

なおＳ１００１で該当する印刷ジョブが複数見つかった場合には、それぞれの印刷ジョブに対してＳ１００２～Ｓ１００６の処理を施す。そして該当する印刷ジョブがない場合にはＳ１００８を実行し、該当する印刷ジョブが１つでもある場合にはＳ１００７を実行してよい。

例えばＳ１００４でＡｉｒＰｒｉｎｔのジョブであると判断した場合、Ｓ１００５では、図８の管理テーブル８００を参照し、送受信部４０１が、仮想プリンタ１に紐づけられた画像形成装置のうち、ＡｉｒＰｒｉｎｔをサポートしている画像形成装置を特定する。図８の例ではサポートプロトコルがＡＡＰとはＡｉｒＰｒｉｎｔをサポートしていることを示す。すなわちＳ１００５では画像形成装置１０７がＡｉｒ Ｐｒｉｎｔをサポートしている画像形成装置として特定される。そして特定された画像形成装置にイベント取得要求の送信元である画像形成装置が含まれているか判定する。

以上により、特定の条件を具備する画像形成装置が紐づけられた仮想プリンタには、その条件の具備を示す能力情報が設定される。そのためその仮想プリンタを参照するクライアントや外部ＣＳＰでは、その仮想プリンタは該当する条件を満たすものと判断でき、その条件を前提とする印刷ジョブをその仮想プリンタを使用することができる。一方、画像形成装置の具備する特定の条件を前提とする印刷ジョブの存在は、その条件を備えている画像形成装置に対してのみ通知され、その能力を有していない画像形成装置に対しては通知されることがない。それによって条件を具備する画像形成装置と具備しない画像形成装置とを束ねた仮想プリンタを介する印刷システムにおいても、特定の能力情報を前提条件とする印刷ジョブを、その条件を満たす画像形成装置によって実行できる。

上述した条件はたとえば画像形成装置が特定の能力を有することである。そのような画像形成装置が紐づけられた仮想プリンタには、その能力を示す能力情報が設定される。そのためその仮想プリンタを参照するクライアントや外部ＣＳＰでは、その仮想プリンタは該当する能力を有するものと判断でき、その能力を前提とする印刷ジョブをその仮想プリンタを使用することができる。一方、画像形成装置の具備する特定の能力を前提とする印刷ジョブの存在は、その能力を有している画像形成装置に対してのみ通知され、その能力を有していない画像形成装置に対しては通知されることがない。それによって複数の能力が異なる画像形成装置を束ねた仮想プリンタを介する印刷システムにおいても、特定の能力情報を前提条件とする印刷ジョブを、その条件を満たす画像形成装置によって実行できる。その能力とは特定のプロトコルのサポートを含み、そのプロトコルには例えばＡｉｒ Ｐｒｉｎｔが含まれる。これによりＡｉｒ Ｐｒｉｎｔの印刷ジョブはＡｉｒＰｒｉｎｔ対応済プリンタのみで印刷することができる。

このように、複数の画像形成装置が紐づけられた仮想プリンタを用いて印刷を行う印刷システムにおいても、印刷ジョブに適した画像形成装置を用いた印刷を行える。それとともに、画像形成装置の能力を有効に利用できる。さらに複数の画像形成装置を１つの仮想プリンタに束ねることによる利便性を損ねることもない。

また、画像形成装置により印刷を実行しようとするユーザにとっても、画像形成装置で受信可能な印刷ジョブをダウンロードして実行すればよいので、クラウドプリントサービスの利便性を損ねることがない。

［第１実施形態の変形例］
＜画像形成装置１０７へのログイン後のジョブ取得処理＞
本変形例では、図１１を用いて、Ｓ９０１～Ｓ９１０までのＣＰＳ１０５がＣＰＳ１０４へジョブを投入するシーケンス後に画像形成装置１ｓ０７がＣＰＳ１０４へジョブを取得する処理について説明する。この例では、図９のように、画像形成装置がＣＰＳ１０４に対してイベント取得要求を定期的に送信することなく、ユーザのログインに応じて印刷ジョブがあればそれを取得して実行する。なおここでは、上記実施形態の特定の条件として、印刷ジョブがＡｉｒＰｒｉｎｔの印刷ジョブであった場合には、それを実行する画像形成装置がＡｉｒＰｒｉｎｔをサポートしていることを例にとって説明する。

まず、ユーザが仮想プリンタに紐づけられた画像形成装置１０７にログインする（Ｓ１１１１）。そして、ログインを受け付けた画像形成装置１０７は送受信部５０１がログイン情報をもとに、ユーザの印刷ジョブの取得要求をＣＰＳ１０４へ送信する（Ｓ１１１２）。ＣＰＳ１０４は認証ＤＢ４０８を参照して、ユーザの印刷ジョブがあるかどうかを判断して、印刷ジョブがあれば、ＣＰＳ１０４は該当のジョブの印刷プロトコルがＡｉｒ Ｐｒｉｎｔのジョブであるかを判断する（Ｓ１１１３）。判断する方法はＳ９１２と同様である。

次に画像形成装置に印刷ジョブ一覧を送信する（Ｓ１１１４）。この時、Ａｉｒ Ｐｒｉｎｔをサポートしていない画像形成装置に対して、図１２のような表示を行って、Ａｉｒ Ｐｒｉｎｔのジョブが送信されてきた場合には、印刷不可である旨をユーザに通知する。また、Ａｉｒ Ｐｒｉｎｔのジョブを送信せずに、見えないようにしてもよい。Ａｉｒ Ｐｒｉｎｔをサポートしている画像形成装置に対しては、Ａｉｒ Ｐｒｉｎｔの印刷ジョブについても印刷可（印刷待ち）である旨をユーザに通知する。

次に画像形成装置１０７は操作部５０３によってユーザによって選択されたジョブの取得要求を送受信部５０１がＣＰＳ１０４へ行う（Ｓ１１１５）。次にＣＰＳ１０４は画像形成装置１０７に印刷ジョブを送信する（Ｓ１１１６）。この時、Ａｉｒ Ｐｒｉｎｔをサポートしていない画像形成装置に対して、図１２のｉｒ Ｐｒｉｎｔのジョブが選択された場合には、印刷不可の通知を画像形成装置１０７へ通知する。

Ｓ１１１１のログインのトリガはＳ９１３の印刷ジョブの確認要求の応答をトリガとしてもよい。以上より、Ａｉｒ ＰｒｉｎｔのジョブはＡｉｒＰｒｉｎｔ対応済プリンタのみにより印刷できる。これはＡｉｒＰｒｉｎｔに限らず、印刷ジョブに適した画像形成装置による実行が必要な場合に適用できる。

このように、本変形例では、実施形態１の効果に加えて、定期的に画像形成装置からＣＰＳ１０４をポーリングしなくともよく、ユーザのログインの機会にＣＰＳ１０４から画像形成装置による印刷対象となる印刷ジョブを取得できる。

［実施形態２］
実施形態１のＣＰＳ１０４への画像形成装置の登録に関して、本実施形態では、画像形成装置の備える条件、例えば印刷プロトコルのサポート有無によって、ＣＰＳ１０４への画像形成装置の登録を制御する。一例としてＡｉｒ Ｐｒｉｎｔのサポート有無における制御の例について説明する。

図１３は本実施形態における画像形成装置を仮想プリンタに設定する、登録シーケンス例である。図６における、Ｓ６０５～Ｓ６０６内のフローにシーケンスを加えたものである。図１４はページ生成部４０３により生成され、クライアント端末に表示される本実施形態での仮想プリンタ設定画面の一例である。

まず、クライアント端末から、ＣＰＳ１０４が、選択した画像形成装置を、選択した仮想プリンタへ登録する設定を行う。仮想プリンタがテナントで１つのみの場合には選択しなくともよい。Ｓ６０５に先行して登録のための画面をＣＰＳ１０４から取得する。この時、図１４の画面１４０１のように、ユーザは登録対象の画像形成装置を選択して仮想プリンタ設定ボタンをタッチする。必要に応じて仮想プリンタも選択しておく。それに応じて次に図１４の画面１４０２が表示される。画面１４０２では、選択された仮想プリンタに登録済する画像形成装置のリストのほか、登録対象の画像形成装置がサポートする印刷プロトコルを選択する選択部１４０２１が含まれている。この画面では登録済みの画像形成装置にはチェックが付されており、新たに登録しようとする画像形成装置のチェックボックスは空欄となっている。

ここで本実施形態では登録対象の画像形成装置がサポートする印刷プロトコルとしてＡｉｒ Ｐｒｉｎｔを選択する。そしてＯＫボタンがタッチされると、仮想プリンタ設定要求がＣＰＳ１０４に送信される（Ｓ６０５）。

それを受信したＣＰＳ１０４は、制御部４０２によって、設定ＤＢ４０７を参照し、Ｓ６０５より選択された画像形成装置がその能力情報にＡｉｒ Ｐｒｉｎｔ属性を含んでいるかを確認する（Ｓ１３０１）。登録する画像形成装置が図８の画像形成装置１０７，１０９のようにＡｉｒ Ｐｒｉｎｔ属性（ＡＡＰ）を含んでいる場合、仮想プリンタに選択した画像形成装置を設定し、設定ＤＢ４０７へ登録する。その後登録完了通知をクライアントへ送信する（Ｓ６０６）。その通知を受けたクライアントには図１４の画面１４０３のように、登録対象の画像形成装置が仮想プリンタに登録されたことを示す画面が表示される。

登録対象の画像形成装置の能力情報にＡｉｒ Ｐｒｉｎｔ属性が含まれていない場合、画面１４０４のように、ＣＰＳ１０４はクライアントへと仮想プリンタの登録に失敗した通知をする。この通知には、失敗の理由として登録対象の画像形成装置が選択されたプロトコルに非対応であることが記載されてよい。なお、複数の画像形成装置が登録対象であり、その一部が登録され残りが登録に失敗した場合には、画面１４０３と画面１４０４とがクライアントに送信されて表示されてよい。

図１５にＳ１３０１の詳細を示す。仮想プリンタ登録要求を受信したＣＰＳ１０４は、受信した要求に含まれた、サポートする（対応する）プロトコルが選択されているか判定する（Ｓ１５０１）。選択されていれば、登録対象の画像形成装置が選択されたプロトコルに対応しているか、管理テーブルを参照して判定する（Ｓ１５０２）。対応していれば（Ｓ１５０３－ＹＥＳ）、登録対象の画像形成装置を選択された仮想プリンタに登録する（Ｓ１５０４）。未対応であれば（Ｓ１５０３－ＮＯ）、登録をスキップする。また対応プロトコルが選択されていない場合には（Ｓ１５０１－ＮＯ）、登録対象の画像形成装置を選択された仮想プリンタに登録する。最後に登録要求の結果を要求元に応答する（Ｓ１５０５）。

なお図１５の説明は登録対象の画像形成装置が１台としてされているが、複数台の場合には、各画像形成装置についてＳ１５０２～Ｓ１５０４を行って、その結果をＳ１５０５で応答すればよい。

このため、選択されたプロトコルに対応している画像形成装置のみを紐づけた仮想プリンタを構成することができる。その仮想プリンタに紐づけた画像形成装置はすべて選択されたプロトコル対応という条件を満たす。そのため、本実施形態の印刷システムにおける印刷は、実施形態１の図９や図１１のシーケンスで実行されるが、図９のＳ９１２及び図１１のＳ１１１３は行わなくともよい。

また、選択したプトコルごとに対応する画像形成装置のみを束ねた仮想プリンタを構成することもできる。これにより、所与の条件を満たす画像形成装置を用いた印刷を行えるとともに、画像形成装置の能力を有効に利用できる
以上により、仮想プリンタ登録時に、１つの仮想プリンタにＡｉｒ Ｐｒｉｎｔ対応と非対応の画像形成装置とが混在して紐づけられることを避けることができる。

このように構成された仮想プリンタを用いて印刷を行う際には、クライアントは、ＣＳＰ１０４から直接または外部ＣＰＳを介して使用可能な仮想プリンタの情報を取得する。そしてそのうちから選択した仮想プリンタに印刷ジョブを送信する。このとき、条件に合致しない仮想プリンタの情報はユーザに提示しなくともよい。たとえば、ＡｉｒＰｒｉｎｔで印刷ジョブを送信しようとするクライアントは、仮想プリンタの能力情報を参照して、ＡｉｒＰｒｉｎｔ対応の仮想プリンタのみを使用可能な仮想プリンタとしてユーザに提示する。そしてユーザに提示したうちから使用する仮想プリンタを選択させて良い。

このため、サポートしている印刷プロトコルを使用して適切に印刷を行うことができる。

このように、複数の画像形成装置が紐づけられた仮想プリンタを用いて印刷を行う印刷システムにおいても、印刷ジョブに適した画像形成装置を用いた印刷を行える。それとともに、画像形成装置の能力を有効に利用できる。さらに複数の画像形成装置を１つの仮想プリンタに束ねることによる利便性を損ねることもない。

また、画像形成装置により印刷を実行しようとするユーザにとっても、画像形成装置で受信可能な印刷ジョブをダウンロードして実行すればよいので、クラウドプリントサービスの利便性を損ねることがない。

なお実施形態２では、仮想プリンタの能力情報として、仮想プリンタに紐づけられた画像形成装置の能力情報の和（すなわち項目ごとの最大の能力）であってもよいし、能力情報の共通部分（すなわち項目ごとの最小の能力）であってもよい。

［実施形態２の変形例］
仮想プリンタに紐づけられた画像形成装置の能力情報が、紐づけ後に変更され、所定の条件を満たさなくなった場合には、仮想プリンタからその画像形成装置の登録を消去してよい。たとえば画像形成装置の設定が変更されて能力情報に変更があった場合には、画像形成装置はそれをＣＰＳ１０４に通知する。それを受信したＣＰＳ１０４では、能力情報の変更により、当該画像形成装置が満たしているべき条件、たとえばその画像形成装置が紐づけられた仮想プリンタに設定された条件が引き続き満たされているか判定する。この条件の例が、ＡｉｒＰｒｉｎｔやＭｏｐｒｉａなどのプロトコルのサポートである。このような仮想プリンタに紐づける条件が満たされないものとなった場合には、仮想プリンタから画像形成装置の登録を削除して仮想プリンタと当該画像形成装置との紐づけを解除する。

このとき画像形成装置にＣＳＰ１０４から取得した印刷ジョブが残っていると、その印刷ジョブの実行の条件が満たされていない画像形成装置により当該印刷ジョブが実行されることにもなりかねない。そこで、画像形成装置にＣＳＰ１０４から取得した印刷ジョブが残っている場合には、能力情報に係る設定の変更を許さないものとしてもよい。

また、画像形成装置を仮想プリンタに紐づけ設定する際に、画像形成装置が所与の条件、たとえばＡｉｒＰｒｉｎｔ対応か判断できない場合には、紐づけを行わなくてよい。あるいは、その場合にはいったん画像形成装置を仮想プリンタに仮に紐づけて仮登録とし、ＡｉｒＰｒｉｎｔ対応の有無が判別した時点で、正式登録か登録削除を行ってよい。この場合、仮登録の状態では、当該画像形成装置に対しては印刷ジョブの転送は行わない。

実施形態２では、ＡｉｒＰｒｉｎｔ対応の仮想プリンタを構成する例を説明した。印刷プロトコルとしてはこのほかにたとえばＭｏｐｒｉａがある。このため、これらのプロトコルを選択できるようにしておけば、以下の能力の仮想プリンタを構成でき、画像形成装置を紐づけることができる。
１．ＡｉｒＰｒｉｎｔ／Ｍｏｐｒｉａいずれも対応
２．ＡｉｒＰｒｉｎｔ対応、Ｍｏｐｒｉａ非対応
３．ＡｉｒＰｒｉｎｔ非対応、Ｍｏｐｒｉａ対応
４．ＡｉｒＰｒｉｎｔ／Ｍｏｐｒｉａいずれも非対応。

１つの画像形成装置を複数の仮想プリンタに重複登録することが許される場合には、ＡｉｒＰｒｉｎｔ／Ｍｏｐｒｉａいずれも非対応、ＡｉｒＰｒｉｎｔ対応、Ｍｏｐｒｉａ対応、という３種類の能力を有する仮想プリンタを構成してもよい。この場合には、ＡｉｒＰｒｉｎｔとＭｏｐｒｉａの両方に対応する画像形成装置は、ＡｉｒＰｒｉｎｔ対応の仮想プリンタと、Ｍｏｐｒｉａ対応の仮想プリンタとに重複して紐づけられる。

以上はＡｉｒＰｒｉｎｔとＭｏｐｒｉａとに限らず、画像形成装置に設定可能な他の印刷プロトコルについても同様に仮想プリンタへの登録の条件とすることができる。さらにこの条件は印刷プロトコルの具備に限らず、他の能力であってもよい。たとえば、カラー印刷の能力を仮想プリンタに画像形成装置を紐づける条件としてもよい。この場合にはたとえばカラー印刷対応であることを仮想プリンタに条件として設定しておく。そして能力情報にカラー印刷対応が示された画像形成装置に限って紐づけを許す。このようにすることで、紐づけられたすべての画像形成装置がカラー対応であるような仮想プリンタを構成できる。

ユーザが印刷を行う際には、クライアントに接続されたＣＳＰから使用可能な仮想プリンタの情報を取得し、そのうちから選択した仮想プリンタに印刷ジョブを送信する。その際に、候補となる仮想プリンタの条件、例えばカラー印刷対応を設定し、その条件を満たす仮想プリンタを使用する仮想プリンタの候補としてユーザに提示してもよい。条件の設定はユーザが、仮想プリンタの候補を表示させる画面で行ってもよい。

なお実施形態１においては、印刷ジョブが、画像形成装置が特定の条件を満たすことが必要な印刷ジョブであるかが判定される。そこで例えば印刷プロトコル以外の条件を実施形態１に適用する場合には、印刷ジョブの設定を参照して該当する印刷ジョブであるか否かを判定してよい。例えば上述したカラー印刷対応については、ＣＳＰ１０４が印刷ジョブに含まれたカラー設定を参照し、カラー設定が含まれていれば、当該印刷ジョブは、それを実行する画像形成装置がカラー印刷対応であることを必要とすると判定してよい。そして、その印刷ジョブの存在は、その印刷ジョブを受信した仮想プリンタに紐づけられた画像形成装置のうち、カラー印刷対応の画像形成装置に対してのみ通知されてよい。

このように、印刷プロトコルに限らず他の能力についても上記実施形態１，２およびそれらの変形例を適用可能である。

［その他の実施例］
本発明は、上述の実施形態の１以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける１つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、１以上の機能を実現する回路（例えば、ＡＳＩＣ）によっても実現可能である。

●実施形態のまとめ
本発明の実施形態によれば以下のような発明が提供される。
（項目１）
１または複数の画像形成装置に紐づけた仮想プリンタを構成する構成手段と、
前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置それぞれの能力を示す能力情報を保存して管理する管理手段と、
前記仮想プリンタに対する印刷ジョブを受信すると、前記印刷ジョブが、所定の条件を満たす画像形成装置により実行される条件付き印刷ジョブであるか否かを判定する判定手段と、
前記印刷ジョブが、前記条件付き印刷ジョブであると判定した場合に、前記能力情報を参照して、前記１または複数の画像形成装置のうちから前記所定の条件を満たす画像形成装置を特定する特定手段と、
前記条件付き印刷ジョブを、前記所定の条件を満たす画像形成装置に送信する送信手段と、を有する
ことを特徴とする情報処理装置。

（項目２）
項目１に記載の情報処理装置であって、
前記送信手段は、前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置のうち、前記所定の条件を満たす画像形成装置からの取得要求に応じて前記条件付き印刷ジョブを当該画像形成装置に送信し、前記所定の条件を満たさない画像形成装置からの取得要求に応じて前記条件付き印刷ジョブを当該画像形成装置に送信しない
ことを特徴とする情報処理装置。

（項目３）
項目１または２記載の情報処理装置であって、
前記判定手段は、前記印刷ジョブに含まれた属性に基づいて前記印刷ジョブが前記条件付き印刷ジョブであるか否かを判定する
ことを特徴とする情報処理装置。

（項目４）
項目１乃至３のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記仮想プリンタの能力情報として、前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置の能力情報の和を設定し、設定した前記能力情報を前記仮想プリンタの能力情報として、印刷ジョブの送信元に対して提示する
ことを特徴とする情報処理装置。

（項目５）
項目１乃至４のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記構成手段は、前記仮想プリンタに設定された条件を満たしている画像形成装置を前記仮想プリンタに紐づけ、前記仮想プリンタに設定された条件を満たしていない画像形成装置を前記仮想プリンタに紐づけない
ことを特徴とする情報処理装置。

（項目６）
１または複数の画像形成装置に紐づけた仮想プリンタを構成する構成手段と、
前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置それぞれの能力を示す能力情報を保存して管理する管理手段と、
前記仮想プリンタに対する印刷ジョブを受信すると、前記１または複数の画像形成装置のうちのいずれかの画像形成装置に前記印刷ジョブを送信する送信手段と、を有し、
前記構成手段は、前記仮想プリンタに設定された条件を満たしている画像形成装置を前記仮想プリンタに紐づけ、前記仮想プリンタに設定された条件を満たしていない画像形成装置を前記仮想プリンタに紐づけない
ことを特徴とする情報処理装置。

（項目７）
項目６に記載の情報処理装置であって、
前記送信手段は、前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置のうち、いずれかの画像形成装置からの取得要求に応じて前記印刷ジョブを当該画像形成装置に送信する
ことを特徴とする情報処理装置。

（項目８）
項目６または７に記載の情報処理装置であって、
前記仮想プリンタに前記条件を設定するための設定手段を更に有する
ことを特徴とする情報処理装置。

（項目９）
項目６乃至８のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記仮想プリンタの能力情報として、前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置の能力情報の和または共通部分を設定し、設定した前記能力情報を前記仮想プリンタの能力情報として、印刷ジョブの送信元に対して提示する
ことを特徴とする情報処理装置。

（項目１０）
項目６乃至９のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記構成手段は、前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置のいずれかの画像形成装置の前記能力情報の設定が変更され、前記仮想プリンタに設定された前記条件を満たさないものとなった場合、当該画像形成装置の前記仮想プリンタへの紐づけを解除する
ことを特徴とする情報処理装置。

（項目１１）
項目６乃至１０のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
設定された前記条件は複数の条件の組み合わせである
ことを特徴とする情報処理装置。

（項目１２）
項目１乃至１１のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記条件は、前記画像形成装置が所定のプロトコルに対応していることを含む
ことを特徴とする情報処理装置。

（項目１３）
項目１２に記載の情報処理装置であって、
前記所定のプロトコルは、ＡｉｒＰｒｉｎｔ（登録商標）またはＭｏｐｒｉａ（登録商標）を含む
ことを特徴とする情報処理装置。

（項目１４）
項目１乃至１３のいずれか一項に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。

（項目１４）
項目１乃至１３のいずれか一項に記載の情報処理装置と、
前記情報処理装置に接続された、１または複数の画像形成装置と、
前記情報処理装置に、クラウドプリントサービスを介して、または介さずに接続されたクライアント端末と、を含む
ことを特徴とする印刷システム。

（項目１５）
項目１４に記載の印刷システムであって、
前記情報処理装置と前記１または複数の画像形成装置との間のプロトコルと、前記情報処理装置と前記クラウドプリントサービスとの間のプロトコルとは異なっている
ことを特徴とする印刷システム。

（項目１６）
構成手段と管理手段と判定手段と特定手段と送信手段とを有する情報処理装置により実行される印刷制御方法であって、
前記構成手段が、１または複数の画像形成装置に紐づけた仮想プリンタを構成し、
前記管理手段が、前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置それぞれの能力を示す能力情報を保存して管理し、
前記判定手段が、前記仮想プリンタに対する印刷ジョブを受信すると、前記印刷ジョブが、所定の条件を満たす画像形成装置により実行される条件付き印刷ジョブであるか否かを判定し、
前記特定手段が、前記印刷ジョブが、前記条件付き印刷ジョブであると判定した場合に、前記能力情報を参照して、前記１または複数の画像形成装置のうちから前記所定の条件を満たす画像形成装置を特定し、
前記送信手段が、前記条件付き印刷ジョブを、前記所定の条件を満たす画像形成装置に送信する
ことを特徴とする印刷制御方法。

（項目１７）
構成手段と管理手段と送信手段とを有する情報処理装置により実行される印刷制御方法であって、
前記構成手段が、１または複数の画像形成装置に紐づけた仮想プリンタを構成し、
前記管理手段が、前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置それぞれの能力を示す能力情報を保存して管理し、
前記送信手段が、前記仮想プリンタに対する印刷ジョブを受信すると、前記１または複数の画像形成装置のうちのいずれかの画像形成装置に前記印刷ジョブを送信し、
前記構成手段は、前記仮想プリンタに設定された条件を満たしている画像形成装置を前記仮想プリンタに紐づけ、前記仮想プリンタに設定された条件を満たしていない画像形成装置を前記仮想プリンタに紐づけない
ことを特徴とする印刷制御方法。

発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。

１０１，１０２，１０３ クライアント端末、３０４，２０５，２０６ クラウドプリントサービス（ＣＰＳ）、１０７，１０８，１０９ 画像形成装置

Claims (18)

1. １または複数の画像形成装置に紐づけた仮想プリンタを構成する構成手段と、
   前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置それぞれの能力を示す能力情報を保存して管理する管理手段と、
   前記仮想プリンタに対する印刷ジョブを受信すると、前記印刷ジョブが、所定の条件を満たす画像形成装置により実行される条件付き印刷ジョブであるか否かを判定する判定手段と、
   前記印刷ジョブが、前記条件付き印刷ジョブであると判定した場合に、前記能力情報を参照して、前記１または複数の画像形成装置のうちから前記所定の条件を満たす画像形成装置を特定する特定手段と、
   前記条件付き印刷ジョブを、前記所定の条件を満たす画像形成装置に送信する送信手段と、を有する
   ことを特徴とする情報処理装置。
2. 請求項１に記載の情報処理装置であって、
   前記送信手段は、前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置のうち、前記所定の条件を満たす画像形成装置からの取得要求に応じて前記条件付き印刷ジョブを当該画像形成装置に送信し、前記所定の条件を満たさない画像形成装置からの取得要求に応じて前記条件付き印刷ジョブを当該画像形成装置に送信しない
   ことを特徴とする情報処理装置。
3. 請求項１に記載の情報処理装置であって、
   前記判定手段は、前記印刷ジョブに含まれた属性に基づいて前記印刷ジョブが前記条件付き印刷ジョブであるか否かを判定する
   ことを特徴とする情報処理装置。
4. 請求項１に記載の情報処理装置であって、
   前記仮想プリンタの能力情報として、前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置の能力情報の和を設定し、設定した前記能力情報を前記仮想プリンタの能力情報として、印刷ジョブの送信元に対して提示する
   ことを特徴とする情報処理装置。
5. 請求項１に記載の情報処理装置であって、
   前記構成手段は、前記仮想プリンタに設定された条件を満たしている画像形成装置を前記仮想プリンタに紐づけ、前記仮想プリンタに設定された条件を満たしていない画像形成装置を前記仮想プリンタに紐づけない
   ことを特徴とする情報処理装置。
6. １または複数の画像形成装置に紐づけた仮想プリンタを構成する構成手段と、
   前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置それぞれの能力を示す能力情報を保存して管理する管理手段と、
   前記仮想プリンタに対する印刷ジョブを受信すると、前記１または複数の画像形成装置のうちのいずれかの画像形成装置に前記印刷ジョブを送信する送信手段と、を有し、
   前記構成手段は、前記仮想プリンタに設定された条件を満たしている画像形成装置を前記仮想プリンタに紐づけ、前記仮想プリンタに設定された条件を満たしていない画像形成装置を前記仮想プリンタに紐づけない
   ことを特徴とする情報処理装置。
7. 請求項６に記載の情報処理装置であって、
   前記送信手段は、前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置のうち、いずれかの画像形成装置からの取得要求に応じて前記印刷ジョブを当該画像形成装置に送信する
   ことを特徴とする情報処理装置。
8. 請求項６に記載の情報処理装置であって、
   前記仮想プリンタに前記条件を設定するための設定手段を更に有する
   ことを特徴とする情報処理装置。
9. 請求項６に記載の情報処理装置であって、
   前記仮想プリンタの能力情報として、前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置の能力情報の和または共通部分を設定し、設定した前記能力情報を前記仮想プリンタの能力情報として、印刷ジョブの送信元に対して提示する
   ことを特徴とする情報処理装置。
10. 請求項６に記載の情報処理装置であって、
    前記構成手段は、前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置のいずれかの画像形成装置の前記能力情報の設定が変更され、前記仮想プリンタに設定された前記条件を満たさないものとなった場合、当該画像形成装置の前記仮想プリンタへの紐づけを解除する
    ことを特徴とする情報処理装置。
11. 請求項６に記載の情報処理装置であって、
    設定された前記条件は複数の条件の組み合わせである
    ことを特徴とする情報処理装置。
12. 請求項１または６に記載の情報処理装置であって、
    前記条件は、前記画像形成装置が所定のプロトコルに対応していることを含む
    ことを特徴とする情報処理装置。
13. 請求項１２に記載の情報処理装置であって、
    前記所定のプロトコルは、ＡｉｒＰｒｉｎｔ（登録商標）またはＭｏｐｒｉａ（登録商標）を含む
    ことを特徴とする情報処理装置。
14. 請求項１乃至１１のいずれか一項に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
15. 請求項１乃至１１のいずれか一項に記載の情報処理装置と、
    前記情報処理装置に接続された、１または複数の画像形成装置と、
    前記情報処理装置に、クラウドプリントサービスを介して、または介さずに接続されたクライアント端末と、を含む
    ことを特徴とする印刷システム。
16. 請求項１５に記載の印刷システムであって、
    前記情報処理装置と前記１または複数の画像形成装置との間のプロトコルと、前記情報処理装置と前記クラウドプリントサービスとの間のプロトコルとは異なっている
    ことを特徴とする印刷システム。
17. 構成手段と管理手段と判定手段と特定手段と送信手段とを有する情報処理装置により実行される印刷制御方法であって、
    前記構成手段が、１または複数の画像形成装置に紐づけた仮想プリンタを構成し、
    前記管理手段が、前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置それぞれの能力を示す能力情報を保存して管理し、
    前記判定手段が、前記仮想プリンタに対する印刷ジョブを受信すると、前記印刷ジョブが、所定の条件を満たす画像形成装置により実行される条件付き印刷ジョブであるか否かを判定し、
    前記特定手段が、前記印刷ジョブが、前記条件付き印刷ジョブであると判定した場合に、前記能力情報を参照して、前記１または複数の画像形成装置のうちから前記所定の条件を満たす画像形成装置を特定し、
    前記送信手段が、前記条件付き印刷ジョブを、前記所定の条件を満たす画像形成装置に送信する
    ことを特徴とする印刷制御方法。
18. 構成手段と管理手段と送信手段とを有する情報処理装置により実行される印刷制御方法であって、
    前記構成手段が、１または複数の画像形成装置に紐づけた仮想プリンタを構成し、
    前記管理手段が、前記仮想プリンタに紐づけられた前記１または複数の画像形成装置それぞれの能力を示す能力情報を保存して管理し、
    前記送信手段が、前記仮想プリンタに対する印刷ジョブを受信すると、前記１または複数の画像形成装置のうちのいずれかの画像形成装置に前記印刷ジョブを送信し、
    前記構成手段は、前記仮想プリンタに設定された条件を満たしている画像形成装置を前記仮想プリンタに紐づけ、前記仮想プリンタに設定された条件を満たしていない画像形成装置を前記仮想プリンタに紐づけない
    ことを特徴とする印刷制御方法。

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