JP2024053817A - 香味油、及び香味油を添加した飲食品 - Google Patents

香味油、及び香味油を添加した飲食品 Download PDF

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Abstract

【課題】畜肉感を付与した香味油を提供する。【解決手段】本発明の香味油は、以下の(A)及び(B)を添加したものである。(A)酵母加工品、蛋白加水分解物から選ばれる一種以上(B)穀類由来物【選択図】なし

Description

本発明は、香味油に関する。
近年、「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向け、世界各国では真に持続可能な食料生産システムの開発に対する関心が高まっており、中でも注目されているのが、「代替肉」や「培養肉」である。ここ最近、フレキシタリアン、ベジタリアン、ビーガン等の多様なライフスタイルに対応した、植物由来の材料を原料とする代替肉や、各種調味料の市場が成長を続けている。
特にビーガン市場の成長は著しく、動物性原料を用いずに畜肉感を付与することが強く望まれており、とりわけ畜肉感を付与した調味料は、風味や調理感を容易に付与することができるため、今後ますます需要が高まっていくと予想される。
これらの代替肉等を含めた各種飲食品の嗜好性を高めるための調味料として、香味油が知られる。
香味油とは風味油とも呼ばれ、油脂に所望の風味(ネギ、ガーリック等)を付与したものがよく知られている。
従来、動物性原料(畜肉、畜肉由来成分、動物性油脂、乳成分、卵等)を用いずに畜肉風味を付与する技術として、実質的にビタミンEが添加されていない食用固形脂に水と酵母エキス加工調味料とを添加し、加熱した後、撹拌しながら冷却して得られる固形または半固形の香味油(特許文献1)、グルコース、アミノ酸、ビタミンB1、植物蛋白加水分解物及び/又は野菜エキス、マカダミア油、並びに炭酸水素ナトリウムを混合して加熱するポーク風シーズニングオイルの製造方法(特許文献2)が知られている。
特開2006-166873号公報 特開2021-136908号公報
しかしながら、より本物に近い畜肉感を付与するまでには至っていなかった。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、畜肉感を付与した香味油を提供することを課題としている。
本発明者らは鋭意検討した結果、酵母加工品、蛋白加水分解物から選ばれる一種以上、及び穀類由来物を添加することで上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下を提供する。
(1) 以下の(A)及び(B)を添加した、香味油。
(A)酵母加工品、蛋白加水分解物から選ばれる一種以上
(B)穀類由来物
(2) さらにビタミンB1を添加した、(1)に記載の香味油。
(3) 前記穀類由来物が麦類及びその加工品である、(1)に記載の香味油。
(4) 前記大麦由来物が大麦及びその加工品である、(3)に記載の香味油。
(5) (1)から(4)のいずれか1項に記載の香味油を添加した、飲食品。
本発明によれば、畜肉感を付与した香味油が提供される。
以下に、本発明の具体的な実施形態を説明するが、本発明はこれに限定されない。
本発明において「畜肉感」とは、加熱(焼き、炒め、グリル)した肉類の風味を意味する。畜肉感は、5-ヒドロキシメチルフルフラールや、メチル2-メチル-3-フリルジスルフィド(化学式:C68OS2、CAS番号:65505-17-1)等を主成分として付与される風味である。
本発明を限定的に解釈するものではないが、本発明者らの分析によれば、(A)成分からはメチル2-メチル-3-フリルジスルフィドが、含硫アミノ酸含量が多い野菜類からは5-ヒドロキシメチルフルフラールが油脂へ相当量移行し得ることが示唆された。
本発明の香味油は、良好な鶏皮を焼いた風味をも有し得る。
本発明において「鶏皮を焼いた風味」とは、鶏皮を直火で炙ったような風味を意味する。鶏皮を焼いた風味は、2-アセチルピロール(化学式:C67NO、CAS番号:1072-83-9)等を主成分として付与される風味である。
本発明を限定的に解釈するものではないが、本発明者らの分析によれば、(B)成分からは2-アセチルピロールが油脂へ相当量移行して香味油となり得ることが示唆された。
本発明の香味油は、良好な鶏臭さをも有し得る。
本発明において「鶏臭さ」とは、獣臭さと油臭さを連想する風味を意味する。鶏臭さは、2-メチルブタナール(化学式:C510O、CAS番号:96-17-3)や、3-メチルブタナール(化学式:C510O、CAS番号:590-86-3)等を主成分として付与される風味である。
本発明を限定的に解釈するものではないが、本発明者らの分析によれば、香味食用油からは2-メチルブタナールや3-メチルブタナールが油脂へ相当量移行し得ることが示唆された。
本発明の香味油は、青臭さをマスキングする効果をも有し得る。
本発明において「青臭さ」とは、大豆をはじめとする植物たん白がもつ不快臭、及び風味の違和感(大豆臭等)を意味する。
本発明の香味油は、以下の(A)及び(B)を添加したものである。
(A)酵母加工品、蛋白加水分解物から選ばれる一種以上
(B)穀類由来物
<(A)成分>
本発明に使用される(A)酵母加工品としては、酵母エキス、酵母消化物(酵母自己消化物、酵母酵素分解物)等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。酵母加工品は公知のものを使用でき、商業的にも入手可能である。
これらの中でも、特に良好な畜肉感を付与できる観点から、酵母エキスが好ましい。原料酵母としては、パン酵母、ビール酵母、清酒酵母、ワイン酵母、醤油酵母、トルラ酵母等が挙げられる。これらの中でも、特に良好な畜肉感を付与できる観点から、パン酵母が好ましい。
(A)成分は、蛋白質を主体とするものである。酵母加工品は、通常の酵母(イースト)に比べて蛋白質含有量が多いことを特徴とする。ここでの蛋白質とは、アミノ酸やペプチドを含む。酵母加工品の蛋白質含有量は、20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、40質量%以上がさらに好ましく、50質量%以上が特に好ましく、60質量%以上が殊更好ましい。
酵母加工品の添加量としては、香味油に畜肉感を十分に付与する観点から、香味油の全量を基準として、0.010質量%以上が好ましく、0.050質量%以上がより好ましく、0.10質量%以上がさらに好ましく、0.50質量%以上が特に好ましく、1.0質量%以上が殊更好ましい。酵母加工品の添加量の上限は特に限定されないが、香味油の力価とコストのバランスの観点から、香味油の全量を基準として、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。
本発明に使用される(A)蛋白加水分解物とは、蛋白質を塩酸分解法、酵素分解法、熱水抽出法等の製法によって分解したものをいう。蛋白加水分解物は、蛋白質を主体とするものである。ここでの蛋白質とは、アミノ酸やペプチドを含む。蛋白加水分解物の蛋白質含有量は、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましく、25質量%以上が特に好ましい。
蛋白質の原料としては、動物由来のもの(乳、ゼラチン)と植物由来のもの(小麦、大豆、とうもろこし)があるが、動物性原料を用いずに香味油に畜肉感を十分に付与する観点から、植物由来のものが好ましく、特に良好な畜肉感を付与できる観点から、大豆由来のものが好ましい。蛋白加水分解物は1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
蛋白加水分解物の添加量としては、香味油に畜肉感を十分に付与する観点から、香味油の全量を基準として、0.010質量%以上が好ましく、0.050質量%以上がより好ましく、0.10質量%以上がさらに好ましく、0.50質量%以上が特に好ましい。蛋白加水分解物の添加量の上限は特に限定されないが、香味油の力価とコストのバランスの観点から、香味油の全量を基準として、10質量%以下が好ましく、8.0質量%以下がより好ましく、6.0質量%以下がさらに好ましく、5.0質量%以下が特に好ましい。
本発明の香味油では、(A)成分として酵母加工品又は蛋白加水分解物を単独で使用するよりも、香味油に畜肉感を十分に付与する観点から、併用する方が好ましい。酵母加工品及び蛋白加水分解物を併用する場合、蛋白加水分解物に対する酵母加工品の質量比(酵母加工品/蛋白加水分解物)は、0.01以上が好ましく、0.05以上がより好ましく、0.1以上がさらに好ましく、0.5以上が特に好ましく、1以上が殊更好ましい。蛋白加水分解物に対する酵母加工品の質量比の上限は特に限定されないが、10以下が好ましく、8以下がより好ましく、6以下がさらに好ましい。
<(B)成分>
本発明に使用される(B)穀類由来物において、穀類としては、大豆、ササゲ、キマメ、いんげん豆、そら豆、エンドウ豆、落花生、ヒヨコ豆、ヒラマメ、ルピナス等の豆類;大麦、小麦、もち麦、はと麦、えん麦、ライ麦、蕎麦、カラスムギ等の麦類;じゃが芋、さつま芋、里芋、山芋、長芋、こんにゃく芋、キャッサバ、菊芋、タロイモ、自然薯、大薯、銀杏芋等の芋類;キビ、アワ、ヒエ、米、イネ、とうもろこし等が挙げられる。穀類由来物としては、種子や、それらの加工品(発酵、焙煎等)等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、香味油に鶏皮を焼いた風味を十分に付与する観点から、大豆及びその加工品、麦類及びその加工品が好ましく、その中でも、麦類及びその加工品がより好ましく、大麦及びその加工品が特に好ましい。穀類由来物の形態としては、特に限定されないが、例えば、固体状(粉末状、顆粒状等を含む)、液体状(エキス等を含む)、ゲル状、ペースト状等が挙げられる。
(B)穀類由来物は、炭水化物を主体とするものである。(B)穀類由来物の炭水化物含有量は、香味油に鶏皮を焼いた風味を十分に付与する観点から、穀類由来物の種類ごとに、20質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、60質量%以上がさらに好ましく、80質量%以上が特に好ましい。より具体的には、本発明の効果である畜肉感、また鶏皮を焼いた風味の点から、好ましい傾向は次の[1]、[2]、[3]の順が考慮される。
[1](B)穀類由来物が麦類及びその加工品であり、炭水化物含有量が80質量%以上、60質量%以上、40質量%以上、20質量%以上、
[2](B)穀類由来物が大豆及びその加工品であり、炭水化物含有量が80質量%以上、60質量%以上、40質量%以上、20質量%以上、
[3](B)穀類由来物が上記以外のものであり、炭水化物含有量が80質量%以上、60質量%以上、40質量%以上、20質量%以上、
また(B)穀類由来物の蛋白質含有量は、25質量%未満が好ましく、20質量%未満がより好ましく、15質量%未満がさらに好ましく、10質量%未満が特に好ましい。
穀類由来物の添加量としては、香味油に鶏皮を焼いた風味を十分に付与する観点から、香味油の全量を基準として、0.0010質量%以上が好ましく、0.010質量%以上がより好ましく、0.050質量%以上がさらに好ましく、0.10質量%以上が特に好ましい。香辛料の添加量の上限は特に限定されないが、香味油に焦げ臭が生じにくい観点から、香味油の全量を基準として、10質量%以下が好ましく、8.0質量%以下がより好ましく、6.0質量%以下がさらに好ましく、4.0質量%未満が特に好ましい。焦げ臭が生じると、鶏皮を焼いた風味を感じにくい傾向にある。
本発明の香味油における(B)成分に対する(A)成分の質量比((A)成分/(B)成分)は、0.1以上が好ましく、0.5以上がより好ましく、1以上がさらに好ましく、3以上が特に好ましい。(B)成分に対する(A)成分の質量比の上限は特に限定されないが、15以下が好ましく、10以下がより好ましく、8以下がさらに好ましく、6以下が特に好ましい。
<油脂>
油脂は、香味油としての風味を付与する対象であり、香味油の基質となる成分である。
油脂としては、通常、食用油脂が用いられる。このような油脂としては、植物性油脂、動物性油脂、合成油脂、加工油脂等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせた調合油として用いてもよい。
本発明によれば、動物性原料が全く配合されていなくとも、香味油に畜肉感を付与することができる。したがって、本発明によれば、油脂として動物性油脂以外のみ(好ましくは植物性油脂及び/又は植物性油脂の加工油脂のみ)を用いた場合であっても、良好な畜肉感が付与される。
植物性油脂としては、菜種油、ヤシ油、パーム油、ヒマワリ油、大豆油、コーン油、ゴマ油、シソ油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、高オレイン酸紅花油、高オレイン酸ヒマワリ油、綿実油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、オリーブ油、米ぬか油、小麦胚芽油、カカオ脂、パーム核油及び藻類油等が挙げられる。
動物性油脂としては、魚油(マグロ、サバ、イワシ、カツオ、ニシン等に由来する油脂)、豚脂、牛脂、乳脂、羊脂、鶏油等が挙げられる。
合成油脂としては、中鎖脂肪酸油、ジアシルグリセロール等が挙げられる。
加工油脂としては、上記の油脂に対して所望の処理を施した油脂であってもよい。このような処理としては、分別(例えば分別乳脂低融点部、パームスーパーオレイン等の分別油)、硬化、エステル交換反応等が挙げられる。油脂に対しては、1又は2以上の処理を施してもよい。
油脂は、1種単独の場合はそれ自体が、また調合する場合は油脂全体として、油脂に対して十分な風味を付与する観点から、油脂の融点は50℃以下が好ましい。その中でも常温(25℃)で液状の油脂を好ましく使用できる。
本発明の香味油において、油溶性成分の配合量としては、特に限定されないが、十分な流動性を有する観点から、香味油の全量を基準として、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましい。ここで油溶性成分とは、油脂と、油脂に溶解する成分のことである。
<その他の成分>
本発明において、香味油には、本発明の効果を阻害しない範囲で、飲食品等に配合される公知の食品及び食品添加物等をその他の成分として配合できる。
本発明において、その他の成分は、特に限定されず、動物性原料(畜肉、畜肉由来成分、動物性油脂、乳成分、卵等)を配合してもよいが、本発明によれば、動物性原料が全く配合されていなくても鶏皮を焼いた風味を付与し得ることから、持続可能な食料生産システムに適応する観点では動物性原料はなるべく少ないことが好ましく、動物性原料が全く配合されていないことが特に好ましい。
本発明の香味油は、さらにビタミンB1を添加することが好ましい。ビタミンB1を添加すると、香味油に畜肉感をより一層付与することができる。ビタミンB1はチアミンとも呼ばれ、水溶性ビタミンに分類される。ビタミンB1はいずれの形態であってもよいが、塩形態(チアミン塩酸塩等)が好ましい。
ビタミンB1の添加量としては、香味油に畜肉感を十分に付与する観点から、香味油の全量を基準として、0.0010質量%以上が好ましく、0.0050質量%以上がより好ましく、0.010質量%以上がさらに好ましく、0.050質量%以上が特に好ましい。ビタミンB1の添加量の上限は特に限定されないが、香味油の力価とコストのバランスの観点から、香味油の全量を基準として、5.0質量%以下が好ましく、3.0質量%以下がより好ましく、1.0質量%以下がさらに好ましい。
本発明の香味油では、さらに含硫アミノ酸含量が多い野菜類を油脂に添加することが好ましい。含硫アミノ酸含量が多い野菜類を添加すると、畜肉感をより一層付与することができる。含硫アミノ酸含量が多い野菜類としては、グリーンピース、ホウレンソウ、ニンニク、ブロッコリー、カリフラワー、たけのこ、大根、アスパラガス、かぼちゃ、オクラ、れんこん、ニラ、小松菜、ピーマン、キャベツ、なす、ごぼう、白菜、キュウリ、タマネギ、かぶ、ニンジン、トマト、セロリ、パセリ、レタス等が挙げられる。含硫アミノ酸含量が多い野菜類の形態としては、特に限定されないが、例えば、固体状(粉末状、顆粒状等を含む)、液体状(エキス等を含む)、ゲル状、ペースト状等が挙げられる。
含硫アミノ酸含量が多い野菜類の添加量としては、香味油に畜肉感を十分に付与する観点から、香味油の全量を基準として、0.0010質量%以上が好ましく、0.010質量%以上がより好ましく、0.050質量%以上がさらに好ましく、0.10質量%以上が特に好ましい。含硫アミノ酸含量が多い野菜類の油脂への添加量の上限は特に限定されないが、香味油の風味への寄与度の観点から、香味油の全量を基準として、10質量%以下が好ましく、8.0質量%以下がより好ましく、6.0質量%以下がさらに好ましい。
本発明の香味油では、さらに香味食用油を添加することが好ましい。香味食用油を添加すると、香味油に鶏臭さをより一層付与することができる。香味食用油としては、ねぎ油、ラー油、花椒油、オニオンオイル、ガーリックオイル、しょうがオイル、マッシュルームオイル、ポルチーニ茸オイル、トリュフオイル、メンマオイル、ワサビオイル、ゆずオイル、焦がししょうゆオイル等が挙げられる。
香味食用油の添加量としては、香味油に鶏臭さを付与する観点から、香味油の全量を基準として、0.0010質量%以上が好ましく、0.010質量%以上がより好ましく、0.050質量%以上がさらに好ましく、0.10質量%以上が特に好ましい。香味食用油の添加量の上限は特に限定されないが、香味油に好ましくない風味が生じにくい観点から、香味油の全量を基準として、10質量%以下が好ましく、8.0質量%以下がより好ましく、6.0質量%以下がさらに好ましい。
本発明の香味油では、さらに糖質を添加することができる。糖質としては、単糖類(グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、キシロース等)、二糖類(ラクトース(乳糖)、スクロース、マルトース、トレハロース等)等の糖類;フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖(4’-ガラクトシルラクトース)、キシロオリゴ糖、ビートオリゴ糖(ラフィノース)、大豆オリゴ糖(ラフィノース、スタキオース)、乳果オリゴ糖(ラクトスクロース)等)等のオリゴ糖;デキストリン類(デキストリン、マルトデキストリン、イソマルトデキストリン(分岐マルトデキストリン)、水あめ、粉あめ、シクロデキストリン、分岐シクロデキストリン、焙焼デキストリン、高分子デキストリン、難消化性デキストリン)、イヌリン類(イヌリン、イヌリン分解物、アガベイヌリン)、増粘多糖類(LMペクチン、HMペクチン、プルラン、グアーガム、グアーガム分解物、キサンタンガム、アラビアガム、ガティガム、ネイティブジェランガム、脱アシル化ジェランガム、ローカストビーンガム、タラガム、ガラクトマンナン、グルコマンナン、コンニャクマンナン、カードラン、カラギーナン、カラヤガム、カシアガム、タマリンドシードガム、トラガントガム、フェヌグリークガム、サイリウムシードガム、スクシノグリカン、ラムザンガム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、PGA(アルギン酸プロピレングリコールエステル)、大豆多糖類、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、寒天、フコイダン、ポルフィラン、ラミナラン)、澱粉、加工澱粉(エーテル化処理したカルボキシメチルデンプン、ヒドロキシプロピルデンプンや、エステル化処理したリン酸デンプン、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、酢酸デンプンや、湿熱処理デンプン、酸処理デンプン、架橋処理デンプン、α化処理デンプン、難消化性デンプン等)、レジスタントスターチ、イソマルツロース、ポリデキストロース、難消化性グルカン、アラビノガラクタン等の多糖類;エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、還元イソマルツロース、マンニトール等の糖アルコール;等、及びこれらを含む食品(メープルシロップ、アガベシロップ等)が例示される。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、香味油の加熱工程におけるメイラード反応を促進し、香味油に畜肉感を十分に付与する観点から、還元糖(グルコース、フルクトース、キシロース等)が好ましく、グルコースが特に好ましい。
糖質を添加する場合、糖質の添加量としては、香味油の加熱工程におけるメイラード反応を促進し、香味油に畜肉感を十分に付与する観点から、香味油の全量を基準として、0.0010質量%以上が好ましく、0.0050質量%以上がより好ましく、0.010質量%以上がさらに好ましく、0.050質量%以上が特に好ましく、0.10質量%以上が殊更好ましい。糖質の添加量の上限は特に限定されないが、香味油の風味への寄与度の観点から、香味油の全量を基準として、10質量%以下が好ましく、8.0質量%以下が好ましく、6.0質量%以下がより好ましく、4.0質量%以下がさらに好ましい。
上記以外にその他の成分として配合できる食品としては、含硫アミノ酸含量が少ない野菜類、香辛料、果物、魚介類、ヴァージンオリーブオイル、ヴァージンコーンオイル等が挙げられる。
その他の成分として配合できる食品添加物としては、例えば、乳化剤、酸化防止剤、シリコーン、色素、香料、ビタミンB1以外のビタミン類、pH調整剤等が挙げられる。
上記のような食品及び食品添加物の種類や量は、得ようとする効果等に応じて適宜設定できる。このような食品及び食品添加物を本発明において香味油とともに配合することで、例えば、風味や色調の調整効果、酸化劣化の抑制効果、機能の向上効果等を奏し得る。
本発明の香味油に含まれる水分量は、日持ち向上の観点から、香味油全体に対して5.0質量%以下が好ましく、3.0質量%以下がより好ましく、1.0質量%以下がさらに好ましく、0.50質量%以下が特に好ましい。なお、香味油に含まれる水分としては、香味油に配合する水だけでなく、香味油に配合する水以外の原料から移行される水分も含まれる。
なお、本発明における香味油の水分は、「基準油脂分析試験法2.1.3.4-2013 水分(カールフィッシャー法)」により測定することができる。
<香味油の製造方法>
本発明の香味油は、(A)酵母加工品、蛋白加水分解物から選ばれる一種以上と、(B)穀類由来物を添加したものである。添加により、少なくとも香味を付与する成分が油脂に移行して、香味油となる。
本発明の香味油において(A)成分、(B)成分を「添加した」とは、その製造工程における手順を問わない。
例えば、(A)成分と(B)成分を油脂に添加してもよい。また(A)成分と(B)成分を油脂に添加後、別途の油脂をさらに添加してもよい。
あるいは、(A)成分を油脂に添加し、それとは別に、(B)成分を別途の油脂に添加し、その後にこれらを混合してもよい。例えば、(A)成分を油脂に添加し、適宜に加熱、水分除去、固形分除去等を行って香味油1を製造し、それとは別に、(B)成分を別途の油脂に添加し、適宜に加熱、水分除去、固形分除去等を行って香味油2を製造し、香味油1と香味油2を混合して本発明の香味油としてもよい。
本発明の香味油を製造する際に、(A)成分、(B)成分を添加後、加熱、水分除去、固形分除去等を行う場合、その製造工程における手順を問わない。(A)成分と(B)成分を添加する際には、当該成分はそれ自体であってもよく、あるいは下記香味油の製造方法-2から香味油の製造方法-4までのように当該成分を他の成分、特に水に添加したものであってもよい。
香味油に添加する態様は、特に限定されず、例えば浸漬、混合等であってよい。
(A)成分及び(B)成分以外のその他の成分を添加する場合、下記香味油の製造方法-4における油溶性成分のように加熱工程の後であってもよい。
本発明の香味油は、各成分を、撹拌機等を用いて適宜混合撹拌することで得られる。成分の混合順序等は特に限定されない。加熱工程を行う場合には、少なくとも(A)成分及び(B)成分を添加した後に行う。香味油の製造方法としては、例えば以下の例が挙げられる。
(香味油の製造方法-1)
各成分を油脂に直接添加後、混合撹拌し、加熱する工程を経た後、室温まで冷却する。
(香味油の製造方法-2)
各成分を油脂に直接添加後、混合撹拌し、加熱する工程を経た後、固形分及び水分を除去し、室温まで冷却する。
(香味油の製造方法-3)
各成分の内、油溶性成分は油脂に添加し(油相部)、水溶性成分及び油不溶性成分は水に添加し(水相部)、前記油相部と前記水相部を混合撹拌し、加熱する工程を経た後、室温まで冷却する。
(香味油の製造方法-4)
各成分の内、油溶性成分は油脂に添加し(油相部)、水溶性成分及び油不溶性成分は水に添加し(水相部)、前記油相部と前記水相部を混合撹拌し、加熱する工程を経た後、固形分及び水分を除去し、室温まで冷却する。
(香味油の製造方法-5)
各成分の内、水溶性成分及び油不溶性成分は水に添加し(水相部)、基質となる油脂部(油相部)と前記水相部を混合撹拌し、加熱する工程を経た後、油溶性成分を添加する。その後、固形分及び水分を除去し、室温まで冷却する。
水溶性成分及び油不溶性成分は水に添加後、油脂と混合する方が、良好な風味を得る点で好ましい。水溶性成分及び油不溶性成分を水に添加する場合における、水溶性成分及び油不溶性成分に対する水の質量比(水/水溶性成分及び油不溶性成分)としては、油脂に対して十分な風味を付与する観点から、0.001以上100以下が好ましく、0.005以上50以下がより好ましく、0.01以上10以下がさらに好ましく、0.05以上5以下が特に好ましく、0.1以上1以下が殊更好ましい。
加熱工程における加熱温度としては、油脂に対して十分な風味を付与する観点から、50℃以上が好ましく、70℃以上がより好ましく、90℃以上がさらに好ましく、100℃以上が特に好ましい。加熱工程における加熱温度の上限は特に限定されないが、好ましくない風味(劣化臭等)が生じにくい観点から、260℃以下が好ましく、240℃以下がより好ましく、220℃以下がさらに好ましく、200℃以下が特に好ましい。
加熱工程における加熱時間としては、油脂に対して十分な風味を付与する観点から、1分以上が好ましく、10分以上がより好ましく、30分以上がさらに好ましく、60分以上が特に好ましい。加熱工程における加熱時間の上限は特に限定されないが、香味油に焦げ臭が生じにくい観点から、240分以下が好ましく、200分以下がより好ましく、160分以下がさらに好ましい。
本発明の香味油を製造する際には、脱水処理することが、香味油の日持ち向上の点で好ましい。脱水処理は、加熱工程と同時に、及び/又は加熱工程の後に行う。脱水処理する方法としては、加熱蒸発、遠心分離、減圧加熱、減圧乾燥、静置分離、吸湿剤等が挙げられる。
本発明の香味油を製造する際には、固形分を除去することが、香味油のハンドリング性や口当たりが良好になる点で好ましい。固形分の除去は、加熱工程の後に行う。固形分を除去する方法としては、濾過、遠心分離、デカンテーション等が挙げられる。
<香味油の用途>
本発明の香味油の用途は特に限定されず、従来知られる香味油の代替物等として使用したり、任意の調味料(従来知られる香味油等)と組み合わせて使用したりすることができる。
本発明の香味油は、任意の飲食品に添加でき、該香味油を添加された飲食品等に対し、良好な鶏皮を焼いた風味を付与できる。
したがって、本発明としては、該香味油を添加した、飲食品(好ましくは、肉代替食品)も提供する。
本発明の香味油を添加し得る飲食品等としては、特に限定されないが、油脂を使用して作製する各種惣菜(フライ食品等)、製菓、製パン、スープ、ソース等が挙げられる。
また、本発明の香味油は、そのまま飲食品に使用することもできるが、香味油を各種形態の油脂(フライ油、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、食用油脂、水中油型乳化物(濃縮乳、ホイップクリーム、マヨネーズ等)、粉末油脂、ドレッシング等)に添加した後、飲食品の原料としても使用することができる。
本発明の香味油の飲食品への添加量としては、飲食品に畜肉感を十分に付与する観点から、飲食品の全量を基準として、0.10質量%以上が好ましく、0.50質量%以上がより好ましく、1.0質量%以上がさらに好ましく、3.0質量%以上が特に好ましく、5.0質量%以上が殊更好ましい。本発明の香味油の飲食品への添加量の上限は特に限定されないが、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましく、25質量%以下が特に好ましく、20質量%以下が殊更好ましい。
本発明によれば、動物性原料が全く配合されていなくとも、良好な畜肉感を付与することができる。したがって、本発明によれば、動物性の食品(畜肉等)及び食品添加物(動物性エキス等の畜肉由来成分)を含まない場合であっても、良好な畜肉感が付与される。
さらに、本発明によれば、肉代替食品、ソース類(パスタソース、カレーソース等)、調味料等に対して良好な甘みを付与し得るうえ、材料由来の臭い(大豆臭等)を抑制し得る。
本発明において「肉代替食品」とは、植物性原料(豆類(大豆、エンドウ豆、ヒヨコマメ、ソラマメ等)、米、穀物等)を主原料として用いた任意の食品を包含する。
本発明における肉代替食品は、本発明の効果を付与しやすいという観点から、動物性原料(畜肉、畜肉由来成分、動物油脂、乳成分、卵等)を全く含まないものが好ましい。
肉代替食品としては、豆腐ハンバーグ、植物たん白加工食品(ハンバーグ様食品、シューマイ様食品、餃子様食品、中華まん様食品、フィレ肉様食品(焼肉、炒め物)、パスタソース、キーマカレー)等が挙げられる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、表中の配合は質量%を示す。
<試験1:香味油の作製及び評価>
以下の方法で香味油を作製し、その評価を行った。
(香味油の作製)
以下の方法で、香味油を作製した。なお香味油の配合は表1A~表1Cに示し、そのうち(A1)酵母エキス(パン酵母エキス)、(A2)蛋白加水分解物(大豆由来)、(B)穀類由来物(とうもろこし、醤油、麦芽)、イーストについては蛋白質含有量と炭水化物含有量を表2に示す。
(1)表1A~表1Cに示す原料の内、(A1)酵母エキス(パン酵母エキス)、(A2)蛋白加水分解物(大豆由来)、(B)穀類由来物(とうもろこし、醤油、麦芽)、ビタミンB1は、これらを用いる場合には水に分散させた後、菜種油に添加した。なお、実施例21では前記原料を直接菜種油に添加した。
(2)攪拌しながら表1A~表1Cに記載の加熱条件に従って加熱した。
(3)表1A~表1Cに示す原料の内、香味食用油を用いる場合には(2)に添加した。
(4)(3)を濾過し、固形分及び水分を除去した。
(5)(4)で得られた香味油を室温まで冷却し、以下の試験に供した。
(香味油の評価)
各香味油における、畜肉感、鶏皮を焼いた風味、及び鶏臭さのそれぞれについて、以下に基づき官能評価を行った。
なお、官能評価は、下記のように選抜されたパネルによって行った。
パネル候補に対し、五味(甘味、酸味、塩味、苦味、うま味)の識別テスト、味の濃度差識別テスト、食品の味の識別テスト、基準嗅覚テストを実施し、その各々のテストで適合と判定された10名をパネルとして選抜した。
また、評価を実施するにあたり、パネル全体で討議し、各評価項目の特性に対してすり合わせを行って、各パネルが共通認識を持つようにした。また、官能評価におけるパネルの偏りを排除し、評価の精度を高めるために、サンプルの試験区番号や内容はパネルに知らせず、ランダムに提示した。
[官能評価]
表1A~表1Cに記載の香味油についてパネル10名で官能評価をおこない、喫食時の「畜肉感」「鶏皮を焼いた風味」「鶏臭さ」の強度を、各項目において比較例1より強く感じる人数を求めた。なお、〇以上を合格とし、×は発明の課題を解決しないと判断した。その結果を表1A~表1C中の「評価」の項に示す。
(評価基準)畜肉感
◎++:10名中、9名以上が強く感じると回答した。
◎+:10名中、7名以上8名以下が強く感じると回答した。
◎:10名中、5名以上6名以下が強く感じると回答した。
○:10名中、3名以上4名以下が強く感じると回答した。
×:10名中、2名以下が強く感じると回答した。
(評価基準)鶏皮を焼いた風味
◎++:10名中、9名以上が強く感じると回答した。
◎+:10名中、7名以上8名以下が強く感じると回答した。
◎:10名中、5名以上6名以下が強く感じると回答した。
○:10名中、3名以上4名以下が強く感じると回答した。
×:10名中、2名以下が強く感じると回答した。
(評価基準)鶏臭さ
◎++:10名中、9名以上が強く感じると回答した。
◎+:10名中、7名以上8名以下が強く感じると回答した。
◎:10名中、5名以上6名以下が強く感じると回答した。
○:10名中、3名以上4名以下が強く感じると回答した。
×:10名中、2名以下が強く感じると回答した。
Figure 2024053817000001
Figure 2024053817000002
Figure 2024053817000003
Figure 2024053817000004
<試験2:鶏つくねの作製及び評価>
以下の手順で鶏つくねを作製した。使用した鶏つくね用香味油の配合を表3に示す。
1.実施例13、比較例1、比較例2の内いずれかの香味油20質量%、菜種油30質量%、及びパーム分別軟質部50質量%を混合し、鶏つくね用香味油を調製する。
2.粉末状大豆蛋白20g、メチルセルロース7g、食塩2g、菜種油16gを混合し、そこに氷水155gを加えて、カッターミキサーで十分に攪拌し、大豆カードを作製する。
3.粉末状大豆蛋白12g、水20g、醤油4g、生姜2gを混合することで粉末状大豆蛋白を水で戻す。
4.玉ねぎ(冷凍ダイスカット)24g、加工澱粉6gを混合する。
5.パン粉8g、塩0.8g、黒コショウ0.2gを混合する。
6.5に3,4を混合する。
7.6に1を混合する。
8.7に2を加え、粘りが出るまでよく捏ね合わせて生地を作製した。
9.生地を50gずつに成形し、195℃に設定したコンベクションオーブンで15分焼成した。焼成後、半分にカットしたものを試験に供した。
[官能評価]
作製した鶏つくねについてパネル10名で官能評価をおこない、喫食時の「畜肉感」「鶏皮を焼いた風味」「鶏臭さ」「大豆臭のマスキング」の強度を、各項目において比較例5より強く感じる(大豆臭のマスキングにおいては、大豆臭を弱く感じる)人数を求めた。その結果を表3中の「評価」の項に示す。
(評価基準)畜肉感
◎++:10名中、9名以上が強く感じると回答した。
◎+:10名中、7名以上8名以下が強く感じると回答した。
◎:10名中、5名以上6名以下が強く感じると回答した。
○:10名中、3名以上4名以下が強く感じると回答した。
×:10名中、2名以下が強く感じると回答した。
(評価基準)鶏皮を焼いた風味
◎++:10名中、9名以上が強く感じると回答した。
◎+:10名中、7名以上8名以下が強く感じると回答した。
◎:10名中、5名以上6名以下が強く感じると回答した。
○:10名中、3名以上4名以下が強く感じると回答した。
×:10名中、2名以下が強く感じると回答した。
(評価基準)鶏臭さ
◎++:10名中、9名以上が強く感じると回答した。
◎+:10名中、7名以上8名以下が強く感じると回答した。
◎:10名中、5名以上6名以下が強く感じると回答した。
○:10名中、3名以上4名以下が強く感じると回答した。
×:10名中、2名以下が強く感じると回答した。
(評価基準)大豆臭のマスキング
◎++:10名中、9名以上が大豆臭を弱く感じると回答した。
◎+:10名中、7名以上8名以下が大豆臭を弱く感じると回答した。
◎:10名中、5名以上6名以下が大豆臭を弱く感じると回答した。
○:10名中、3名以上4名以下が大豆臭を弱く感じると回答した。
×:10名中、2名以下が大豆臭を弱く感じると回答した。
Figure 2024053817000005
<試験3:大豆そぼろの作製及び評価>
実施例13、比較例1、比較例2の内いずれかの香味油20質量%、及び菜種油35質量%、パーム油45質量%を混合し、大豆そぼろ用香味油を調製した。
お湯で戻した粒状大豆たん白50gを大豆そぼろ用香味油7gとともに中火で1分炒めた。次いで酒5g、醤油5g、みりん5gを加えてさらに4分炒め、試験に供した。
[官能評価]
作製した大豆そぼろについてパネル10名で官能評価をおこない、喫食時の「畜肉感」「鶏皮を焼いた風味」「鶏臭さ」「大豆臭のマスキング」の強度を、各項目において比較例7より強く感じる(大豆臭のマスキングにおいては、大豆臭を弱く感じる)人数を求めた。その結果を表4中の「評価」の項に示す。
(評価基準)畜肉感
◎++:10名中、9名以上が強く感じると回答した。
◎+:10名中、7名以上8名以下が強く感じると回答した。
◎:10名中、5名以上6名以下が強く感じると回答した。
○:10名中、3名以上4名以下が強く感じると回答した。
×:10名中、2名以下が強く感じると回答した。
(評価基準)鶏皮を焼いた風味
◎++:10名中、9名以上が強く感じると回答した。
◎+:10名中、7名以上8名以下が強く感じると回答した。
◎:10名中、5名以上6名以下が強く感じると回答した。
○:10名中、3名以上4名以下が強く感じると回答した。
×:10名中、2名以下が強く感じると回答した。
(評価基準)鶏臭さ
◎++:10名中、9名以上が強く感じると回答した。
◎+:10名中、7名以上8名以下が強く感じると回答した。
◎:10名中、5名以上6名以下が強く感じると回答した。
○:10名中、3名以上4名以下が強く感じると回答した。
×:10名中、2名以下が強く感じると回答した。
(評価基準)大豆臭のマスキング
◎++:10名中、9名以上が大豆臭を弱く感じると回答した。
◎+:10名中、7名以上8名以下が大豆臭を弱く感じると回答した。
◎:10名中、5名以上6名以下が大豆臭を弱く感じると回答した。
○:10名中、3名以上4名以下が大豆臭を弱く感じると回答した。
×:10名中、2名以下が大豆臭を弱く感じると回答した。
Figure 2024053817000006

Claims (5)

  1. 以下の(A)及び(B)を添加した、香味油。
    (A)酵母加工品、蛋白加水分解物から選ばれる一種以上
    (B)穀類由来物
  2. さらにビタミンB1を添加した、請求項1に記載の香味油。
  3. 前記穀類由来物が麦類及びその加工品である、請求項1に記載の香味油。
  4. 前記麦類が大麦である、請求項3に記載の香味油。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の香味油を添加した、飲食品。
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