JP2024051687A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルコール燃料を含む混合燃料のアルコール濃度に応じて圧縮比と出力特性を変更し、できるだけ燃費と出力を高めた内燃機関を提供する。【解決手段】アルコール燃料を含む混合燃料を使用し、アルコール濃度センサ125、可変圧縮比機構30、内燃機関制御装置70、および吸気通路可変機構40を備え、内燃機関制御装置70は、混合燃料のアルコール濃度に応じて、圧縮比を可変圧縮比機構30により変更して吸気通路可変機構40は吸気通路15の長さを変更して、混合燃料のアルコール濃度に応じてノッキングを抑制するとともに、できるだけ燃費と出力を高めた内燃機関を提供する。【選択図】図5

Description

本発明は、アルコール燃料を含む混合燃料を燃料として用い、燃料のアルコール濃度に応じて、圧縮比を変更するとともに、吸気通路または排気通路の長さもしくは流路面積の大きさを変更する内燃機関に関する。
従来より気候変動の緩和または影響軽減を目的とした取り組みが継続され、この実現に向けて二酸化炭素の排出量低減に関する研究開発が行われている。従来、内燃機関の燃料のオクタン価を検出して、オクタン価に応じて、可変吸気機構の各独立吸気通路に配置された開閉弁を開閉して、吸気管長を変更する内燃機関が開示されている(特許文献1参照)。
また、近年、地球温暖化の観点から、内燃機関の燃料の代替燃料として、ガソリンとアルコールとが混合されたアルコール混合燃料が用いられている。このようなアルコール混合燃料において、アルコール濃度が高い燃料は、アルコール濃度が低い燃料に比べてノッキングの発生が起こりにくく、内燃機関の運転を高圧縮で運転することが可能となるので、燃料のアルコール濃度を検出し、検出したアルコール濃度に応じた最適な圧縮比を設定する圧縮比可変装置を備えた内燃機関が開示されている(特許文献2参照)。
ところで、二酸化炭素の排出量低減においては、検出したアルコール濃度に応じた最適な圧縮比を設定する圧縮比可変装置を備えた内燃機関を高圧縮化すると、アルコール濃度の高い混合燃料は気化潜熱が大きくなるため、出力が向上して、特に高負荷高回転時には内燃機関の耐久限界を超えてしまう可能性がある。
特許第251863号公報 特開昭63-289234号公報
本発明はこの点に着目してなされたものであり、アルコール燃料を含む混合燃料のアルコール濃度に応じて圧縮比可変装置と連動して吸気通路可変または排気通路可変することで、出力特性を変更して、できるだけ燃費向上や出力を高めた内燃機関を提供することを目的とする。そして、延いては気候変動の緩和または影響軽減に寄与することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、アルコール燃料を含む混合燃料を燃料として使用し、
前記混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度センサと、
前記混合燃料を燃焼する燃焼室と、
前記燃焼室に吸気を導入する吸気通路と、
前記燃焼室から排気ガスを排出する排気通路と、
圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、
内燃機関制御装置を備えた内燃機関において、
前記吸気通路の長さを変更する吸気長可変機構を備え、
前記内燃機関制御装置は、前記混合燃料に含まれるアルコール濃度に応じて、前記圧縮比を前記可変圧縮比機構により変更するとともに、
前記吸気長可変機構は前記可変圧縮比機構と連動して、前記吸気通路の長さを変更することを特徴とする内燃機関である。
前記構成によれば、高アルコール濃度燃料を使用する場合に高圧縮比にして燃費と出力を向上させることができる。また低アルコール濃度燃料を使用する場合には、低圧縮比にしてとしてノッキングの影響を考慮しながら、点火時期の遅角量を最小限にして燃費と出力の低下を抑えることもでき、アルコール燃料を含む混合燃料のアルコール濃度に応じて圧縮比可変装置と連動して吸気通路可変または排気通路可変することで、出力特性を変更して、できるだけ熱効率や出力を高めることができる。
前記構成において、前記内燃機関制御装置は、前記混合燃料のアルコール濃度が高い場合に、前記可変圧縮比機構により前記圧縮比を高くするとともに、
前記吸気通路の長さを、前記吸気長可変機構により長くするようにしてもよい。
前記構成によれば、混合燃料のアルコール濃度が高いときに、内燃機関の圧縮比を高めるとともに、吸気通路の長さを長くすることで、低回転寄りの出力特性に変更ができ、内燃機関の高負荷高回転側の耐久限界を守りつつ、低負荷回転側の燃費と出力をより高めることができる。
本発明は、アルコール燃料を含む混合燃料を燃料として使用し、
前記混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度センサと、
前記混合燃料を燃焼する燃焼室と、
前記燃焼室に吸気を導入する吸気通路と、
前記燃焼室から排気ガスを排出する排気通路と、
圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、
内燃機関制御装置を備えた内燃機関において、
前記排気通路の長さを変更する排気長可変機構を備え、
前記内燃機関制御装置は、前記混合燃料に含まれるアルコール濃度に応じて、前記圧縮比を前記可変圧縮比機構により変更するとともに、
前記排気長可変機構は前記可変圧縮比機構と連動して、前記排気通路の長さを変更することを特徴とする内燃機関である。
前記構成によれば、高アルコール濃度燃料を使用する場合に高圧縮比にして燃費と出力を向上させることができる。また低アルコール濃度燃料を使用する場合には、低圧縮比にしてノッキングの影響を考慮しながら、点火時期の遅角量を最小限にして燃費と出力の低下を抑えることもできる。
前記構成において、前記内燃機関制御装置は、前記混合燃料のアルコール濃度が高い場合に、前記可変圧縮比機構により前記圧縮比を高くするとともに、前記排気通路の長さを、前記排気長可変機構により長くすることもできる。
前記構成によれば、混合燃料のアルコール濃度が高いときに、内燃機関の圧縮比を高めるとともに、排気通路の長さを長くすることで、低回転寄りの出力特性に変更ができ、内燃機関の高負荷高回転側の耐久限界を守りつつ、低負荷低回転側の燃費と出力をより高めることができる。
本発明は、アルコール燃料を含む混合燃料を燃料として使用し、
前記混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度センサと、
前記混合燃料を燃焼する燃焼室と、
前記燃焼室に吸気を導入する吸気通路と、
前記燃焼室から排気ガスを排出する排気通路と、
圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、
内燃機関制御装置を備えた内燃機関において、
前記吸気通路の流路面積を変更する吸気通路可変機構を備え、
前記内燃機関制御装置は、前記混合燃料に含まれるアルコール濃度に応じて、前記圧縮比を前記可変圧縮比機構により変更するとともに、
前記吸気通路可変機構は、前記可変圧縮比機構と連動して、前記吸気通路の流路面積を変更することを特徴とする内燃機関である。
前記構成によれば、高アルコール濃度燃料を使用する場合に高圧縮比にして燃費と出力を向上させることができる。また低アルコール濃度燃料を使用する場合には、低圧縮比にしてとしてノッキングの影響を考慮しながら、点火時期の遅角量を最小限にして燃費と出力の低下を抑えることもできる。
前記構成において、前記内燃機関制御装置は、前記混合燃料のアルコール濃度が高い場合に、前記可変圧縮比機構により前記圧縮比を高くするとともに、前記吸気通路の流路面積は、前記吸気通路可変機構により小さくしてもよい。
前記構成によれば、混合燃料のアルコール濃度が高いときに、内燃機関の圧縮比を高めるとともに、吸気通路の流路面積を小さくすることで、低回転寄りの出力特性に変更でき、内燃機関の高負荷高回転側の耐久限界を守りつつ、低負荷回転側の燃費と出力をより高めることができる。
本発明は、アルコール燃料を含む混合燃料を燃料として使用し、
前記混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度センサと、
前記混合燃料を燃焼する燃焼室と、
前記燃焼室に吸気を導入する吸気通路と、
前記燃焼室から排気ガスを排出する排気通路と、
圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、
内燃機関制御装置を備えた内燃機関において、
前記排気通路の流路面積を変更する排気通路可変機構を備え、
前記内燃機関制御装置は、前記混合燃料に含まれるアルコール濃度に応じて、前記圧縮比を前記可変圧縮比機構により変更するとともに、
前記排気通路可変機構は、前記可変圧縮比機構と連動して、前記排気通路(16)の流路面積を変更することを特徴とする内燃機関である。
前記構成によれば、高アルコール濃度燃料を使用する場合に高圧縮比にして燃費と出力を向上させることができる。また低アルコール濃度燃料を使用する場合には、低圧縮比にしてノッキングの影響を考慮しながら、点火時期の遅角量を最小限にして燃費と出力の低下を抑えることもできる
前記構成において、前記内燃機関制御装置は、前記混合燃料のアルコール濃度が高い場合に、前記可変圧縮比機構により前記圧縮比を高くするとともに、前記排気通路の流路面積は、前記排気通路可変機構により小さくしてもよい。
前記構成によれば、混合燃料のアルコール濃度が高いときに、内燃機関の圧縮比を高めるとともに、排気通路の流路面積を小さくすることで、低回転寄りの出力特性に変更でき、内燃機関の高負荷高回転側の耐久限界を守りつつ、低負荷回転側の燃費と出力をより高めることができる。
前記構成において、前記燃焼室に臨んで配設される点火プラグを有し、前記混合燃料のアルコール濃度が所定値よりも高い場合に、前記点火プラグの点火時期を進角させる。
前記構成によればアルコール濃度が高いときには、燃料性状によりノッキングが発生し難くなるため点火時期を進角させることで、内燃機関の熱効率を高めることができる。
前記構成において、前記混合燃料を噴射する燃料噴射装置を備え、前記混合燃料のアルコール濃度が高い場合、かつ可変圧縮比機構による高圧縮比化や点火進角、吸気可変機構による吸気通路の変更や排気可変機構による排気通路の変更によって出力が必要充分以上に確保できる場合には、前記燃料噴射装置は、混合燃料の噴射量を少なくしてもよい。
前記構成によれば、アルコール濃度が高い場合、かつ可変圧縮比機構による圧縮比の変更や点火進角、吸気可変機構による吸気通路の変更や排気可変機構による排気通路の変更により出力が必要充分に確保できている場合には燃料噴射量を減らすことで、内燃機関の熱効率を高めることができる。
本発明は、高アルコール濃度燃料を使用する場合には高圧縮比として低負荷低回転側の燃費と出力をより向上させると同時に内燃機関の高負荷高回転側の耐久限界を守りつつ、、低アルコール濃度燃料を使用する場合には低圧縮比としてノッキングの影響を考慮しながら、点火時期の遅角量を最小限にして燃費と出力の低下を抑えることができる。
本発明の第1の実施の形態の内燃機関が搭載された自動二輪車の左側面図である。 本発明の第1の実施の形態の内燃機関の左側面図である。 内燃機関の可変圧縮比機構を示した模式図である。 本発明の第1の実施の形態の内燃機関の吸気長可変機構を示した模式図である。 第1の実施の形態の内燃機関が実行するフローで図ある 第1の実施の形態の内燃機関の高圧縮比状態における吸気管長伸長状態と、吸気管短縮状態、および低圧縮比状態における吸気管長短縮状での回転数と出力の関係を示した図である。 内燃機関の耐久性を考慮せず、かつ可変吸気機構を具備しない従来の吸気管長同一(図の例は短縮状態)の内燃機関の高圧縮比状態および低圧縮比状態における回転数と出力との関係を示した図である。 内燃機関の耐久性を考慮し、かつ可変吸気機構を具備しない従来の内燃機関の高圧縮比状態および低圧縮比状態における回転数と出力との関係を示した図である。 本発明の第2の実施の形態の内燃機関の排気長可変機構を示した模式図である。 図9に対し排気管長が伸びた状態を示した模式図である。 本発明の第3の実施の形態の内燃機関の吸気通路可変機構を示した模式図である。 図11に対し吸気の流路面積が拡大した状態を示した模式図である。 本発明の第4の実施の形態の内燃機関の排気通路可変機構を示した模式図である。 図13に対し排気の流路面積が拡大した状態を示した模式図である。 本発明の第4の実施の形態の内燃機関の排気通路可変機構を示した模式図である。 図15に対し排気の流路面積が拡大した状態を示した模式図である。
本発明の第1の実施の形態に係る内燃機関1は、車両に搭載される内燃機関1であって、燃料として、燃料性状の異なる複数種の燃料、例えば、ガソリン、エタノールやメタノール等のアルコール、ガソリンにアルコールを混合した混合燃料をいずれも使用可能なものである。また、内燃機関1は、混合燃料のみならずエタノール等のアルコール100%の燃料も使用することができるものであり、本発明の説明において混合燃料としている燃料には、このようなアルコール100%の燃料も含んでいる。
図1は、本発明の第一の実施の形態の内燃機関1が搭載された自動二輪車100の左側面図を示している。自動二輪車100は、本発明の内燃機関1が搭載された車両の一例として示されており、車両は自動二輪車でなくとも内燃機関を搭載する車両であればよく、自動二輪車に限定されない。
自動二輪車100の車体フレーム110は、前輪101を軸支するフロントフォーク102を操向可能に支承するヘッドパイプ111と、ヘッドパイプ111から後下がりに延びる左右一対のメインフレーム部材112と、ヘッドパイプ111と左右のメインフレーム部材112の前部に連接されるとともにメインフレーム部材112の下方で後下がりに延びる左右一対のエンジンハンガ113と、メインフレーム部材112の後端部に連設されて下方に延びる左右一対のピボットフレーム部材114と、両メインフレーム部材112後部から後上がりに延びる左右一対のシートレール115と、を備える。
内燃機関1は、車体フレーム110に、メインフレーム部材112の下方にエンジンハンガ113とピボットフレーム部材114により前後を懸架されて搭載されている。ピボットフレーム部材114に前端を軸支されたスイングアーム103が後方に延び、その後端部に後輪104が軸支され、内燃機関1の出力軸64に嵌着される駆動スプロケット65と後車軸に嵌着される従動スプロケット105とに無端状の駆動チェーン66が巻き掛けられる。
内燃機関1の上方には、車体フレーム110におけるヘッドパイプ111の後方に位置するようにしてエアクリーナ106が配置されている。エアクリーナ106の後部および上部を覆うように、燃料供給装置120の燃料タンク107が、車体フレーム110における両メインフレーム部材112上に搭載されている。燃料タンク107の後方には、メインシート108がシートレール115に支持されて設けられている。
内燃機関1の左側面図である図2に示されるように、内燃機関1は、クランクケース2内に変速機60を備えた、いわゆるパワーユニットを構成している。
本内燃機関1は、クランク軸20を車幅方向(左右方向)に指向させて車体フレーム110に搭載されている。
内燃機関1は、クランクケース2を備え、該クランクケース2の前方上部にやや前傾してシリンダブロック3、シリンダヘッド4が順次重ねられ、図示しないスタッドボルトにより一体に締結され、シリンダヘッド4の上にはヘッドカバー5が被せられ、下側ケース2Bの下にはオイルパン6が取り付けられている。
クランクケース2にクランク軸20が回転自在に軸支されるとともに、クランク軸20の後方には変速機60が内蔵されている。変速機60のメイン軸61が、右端部にクラッチ装置63を備えてクランク軸20と平行に軸支配置され、そのやや後方で、クランクケース2の上下結合面においてクランク軸20と平行にカウンタ軸62が軸支配置されている。カウンタ軸62のクランクケース2を貫通突出した左軸端には前述の駆動スプロケット65が嵌着され、カウンタ軸62は内燃機関1の出力軸64をなす。
図3に示されるように、内燃機関1のシリンダブロック3にはシリンダ7が形成されており、シリンダ7内にはシリンダ7内を往復動するピストン8が摺動自在に嵌合されている。シリンダ7と、ピストン8の頂面と、ピストン8の頂面が対向するシリンダヘッド4の下面とにより、燃焼室9が構成される。図2に支援されるように、シリンダヘッド4に、点火プラグ19が、その先端が燃焼室9に臨むように取り付けられている。
内燃機関1は、エンジンコントロールユニット(以下、ECU70という)を備えている。ECU70は、CPU、RAM、ROMおよびI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などからなるマイクロコンピュータで構成されており、車両に配設された各種のセンサの検出信号などに応じて、内燃機関1の運転状態を判別するとともに、各種の制御を実行する。
図2に示されるように、シリンダヘッド4には、燃焼室9に連なる吸気ポート10および排気ポート11が形成されている。シリンダヘッド4には、吸気弁17および排気弁18が配設されており、それぞれが、吸気ポート10から燃焼室9に流れる吸量と、燃焼室9から排気ポート11に排出される排気量を制御している。
吸気ポート10には外気を吸入する吸気管12が接続されている。吸気管12内には、吸気流量を制御するスロットルバルブ(不図示)が配設され、上流側からの吸気量を調節している。吸気管12の上流側には、可変エアファンネル41が取り付けられている。図1に示されるように、可変エアファンネル41は、外気を浄化するエアクリーナ106のクリーンサイド側の内部に嵌入されて開口しており、浄化された吸気が内燃機関1に送られる。吸気ポート10、吸気管12および可変エアファンネル41とで、内燃機関1に吸気を取り入れる吸気通路15を構成している。
排気ポート11には、排気管13が接続されており、排気管13の途中には、三元触媒等が内蔵された触媒装置26が配設され、排気ガスを浄化する。排気管13の下流端はマフラー14に接続されており、マフラー14により排気音が低減される。排気ポート11と排気管13とで燃焼室9からの排気ガスを排出する排気通路16を構成している。
図1に示されるように、自動二輪車100には、燃料供給装置120が搭載されている。燃料供給装置120の燃料タンク121は、燃料を貯留し、燃料タンク121内に貯留されたガソリン等の燃料は、燃料タンク121から燃料供給管(不図示)を介して、燃料噴射装置22(図2参照)に送られる。燃料噴射弁は、スロットルバルブ(不図示)より下流側の吸気管12に取り付けらており、ECU70からの信号に基づいて燃料を噴射する。
燃料タンク121には、アルコール濃度センサ125が取り付けられており、燃料タンク121内のアルコール濃度を検出して、ECU70に信号を送る。第一の実施の形態の内燃機関1では、アルコール濃度センサ125は、燃料タンク121に取り付けられているが、燃料タンク121に限らず、燃料供給管123等に取り付けてもよい。またアルコール濃度センサ125は、どの様な構成のアルコール濃度センサを用いてもよい。例えば、燃料の比誘電率に応じた静電容量を測定してアルコール濃度を検出する静電容量式のアルコール濃度センサ、或は、燃料の透過光量(透過率)を測定してアルコール濃度を検出する光学式(透過式)のアルコール濃度センサを用いても良い。また、アルコール濃度の検出には、アルコール濃度センサも用いなくても、例えば排気酸素濃度センサやLAFセンサによる計測値に基づいて、アルコール濃度を推定する手法等を用いることもできる。
アルコール濃度センサ125からアルコール濃度の信号がECU70に信号が送られて、ECU70は、検出されたアルコール濃度が、所定の閾値以上である場合に高アルコール濃度状態と判定し、所定の閾値より低い場合には低アルコール濃度状態と判定する。本実施の形態では、高アルコール濃度状態と、低アルコール濃度状態の二段階でと判定しているが、二段階以上の複数の段階で判定してもよく、また無段階にアルコール濃度を判定してもよい。
内燃機関1は、内燃機関の圧縮比を変更する可変圧縮比機構30を備えている。 この可変圧縮比機構30は一例であり、アクチュエータ37の操作により内燃機関の圧縮比を変更するものであれば、他の構成の可変圧縮比機構を用いてもよい。
可変圧縮比機構30は、図3に示されるように、ピストン8とクランク軸20の間に連結された複合リンク機構31と、複合リンク機構31の動きを制御するための制御軸35と、制御軸35を駆動するための圧縮比アクチュエータ37などで構成されている。
複合リンク機構31は、上リンク32、下リンク33および制御リンク34などで構成されている。上リンク32は、いわゆるコンロッドに相当するものであり、その上端部がピストンピン8aを介してピストン8に回動自在に連結され、下端部がピン33aを介して、下リンク33の一端部に回動自在に連結されている。
下リンク33は、三角形状のものであり、上リンク32との連結端部以外の2つの端部はそれぞれ、クランクピン33bを介してクランク軸20に、制御ピン33cを介して制御リンク34の一端部に回動自在に連結されている。以上の構成により、ピストン8の往復運動が、複合リンク機構31を介してクランク軸20に伝達され、クランク軸20の回転運動に変換される。
また、制御軸35は、クランク軸20と同様に、図中の奥行き方向に延びており、シリンダブロック3に回動自在に支持された回動軸部35aと、これと一体の偏心軸部35bおよびアーム36を備えている。この偏心軸部35bには、制御リンク34の下端部が回動自在に連結されている。また、アーム36の先端部は、フォーク部36aになっており、このフォーク部36aには、圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bの先端部が回動自在に連結されている。
圧縮比アクチュエータ37は、モータ(不図示)および減速機構(不図示)を組み合わせたものであり、これらを内蔵するケーシング37aと、このケーシング37aから出没する方向に移動可能な駆動軸37bなどを備えている。この圧縮比アクチュエータ37では、ECU70からの圧縮比制御入力によって、モータが正逆回転方向に駆動されると、駆動軸37bが、ケーシング37aから最も突出する低圧縮比位置(図3に示す位置)と、ケーシング37a側に最も退避する高圧縮比位置(不図示)との間で移動する。
使用している燃料のアルコール濃度に応じて適切な圧縮比となるように、ECU70から送られる信号に基づいて、可変圧縮比機構30によって、内燃機関1の圧縮比は低圧縮比または高圧縮比に変更される。高アルコール濃度状態に対応する高圧縮比と、低アルコール濃度状態に対応する低圧縮比の値は予め設定されており、ECU70に記憶されている。上述したアルコール濃度センサの値に基づいて、ECU70は、高アルコール濃度状態か、低アルコール濃度状態かを判定し、圧縮比は、高圧縮比と低圧縮比とに適宜変更される。
図1および図2を参照して、吸気通路15には、吸気長可変機構40が設けられている。吸気長可変機構40は、可変圧縮比機構30の圧縮比の変更に伴い、吸気通路15の長さを変更するものである。第1の実施の形態の吸気長可変機構40は、吸気通路15の上流端に位置して、エアクリーナ106のクリーンサイド側内部に嵌入されて開口して配設されている可変エアファンネル41を備えており、可変エアファンネル41の長さを変更することで、吸気通路15の長さを変更する。
図2に示されるように、可変エアファンネル41は、固定ファンネル42と、固定ファンネル42に対して固定ファンネル42の中心軸線L方向に移動する可動ファンネル43を具備している。
固定ファンネル42は、吸気が通過する筒状の筒部42aを備え、筒部42aの上端は折り返された鍔状のフランジ部42bとなっている。筒部42aの外周面には、筒部42aから突出して固定部42cが形成されている。固定部42cにはボルト(不図示)が挿通されて、このボルトをエアクリーナ106に螺合して固定される。
可動ファンネル43は、吸気が通過する筒状の筒部43aを備え、筒部43aの上端は鍔状のフランジ部43bに形成されている。筒部42aの下部は、固定ファンネル42内に摺動自在に嵌挿されている。
固定ファンネル42のフランジ部42bと、可動ファンネル43のフランジ部43bとの間には、バネ等の付勢部材(不図示)が嵌装されており、可動ファンネル43は、付勢部材により、常時固定ファンネル42に引き寄せる方向に付勢されている。
図4に示されるように、可動ファンネル43にはワイヤー38の一端が連結されている。ワイヤー38の他端は、圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bに連結されており、圧縮比アクチュエータ37の回動に伴い、可動ファンネル43は吸気管長を伸ばす方向、もしくは縮める方向に移動する。
燃料が高アルコール濃度状態である場合には、可変圧縮比機構30が高圧縮比となるように、圧縮比アクチュエータ37が回動し、圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bに連結されたワイヤー38が可動ファンネル43を引っ張ることによって、可動ファンネル43は、付勢部材の付勢力に抗って、固定ファンネル42の中心軸線L方向に沿って固定ファンネル42から引き出される方向に移動し、可変エアファンネル41を伸ばした状態にして、図4において実線で示されるように吸気管長を長くする吸気管長伸長状態となる。
燃料が低アルコール濃度状態である場合には、可変圧縮比機構30が低圧縮比となるように、圧縮比アクチュエータ37が回動し、圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bは高圧縮比状態の際に回動された向きと反対側に向かって回動し、可動ファンネル43は付勢部材の付勢力により、固定ファンネル42に対して固定ファンネル42の中心軸線L方向を移動して、可変エアファンネル41を縮めた状態にし、図4において破線で示されるように吸気管長を短くして、吸気管長短縮状態となる。
図5は、第1の実施形態の内燃機関1の上記の機能を実現するために、ECU70が実行するルーチンのフローチャートである。
内燃機関1始動すると、本フローが開始される(ステップ1(S1))。
次にステップ2(S2)に進み、可変圧縮比機構30により、内燃機関1は低圧縮比状態とされる。図4に示されるように、可変圧縮比機構30の圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bの回動に伴い、駆動軸37bに連結されたワイヤー38により、吸気長可変機構40の可動ファンネル43が固定ファンネル42の中心軸線L方向に移動されて、吸気管長短縮状態となり、吸気通路15の長さが短い状態となり、ステップ3(S3)に進む。
ステップ3(S3)では、内燃機関1は暖気運転状態にされて暖機運転が行われる。
次にステップ4(S4)に進み、アルコール濃度センサ125が、燃料タンク121内のアルコール濃度を検出して、ECU70に信号を送り、アルコール濃度が予め定められてECU70に記憶されている所定の閾値以上の高アルコール濃度状態であるか否かを判定する。
ステップ4(S4)において、燃料が高アルコール濃度状態であると判定されるとステップ5(S5)に進む。ステップ5(S5)では、可変圧縮比機構30が作動して内燃機関1は高圧縮比状態に変更される。
次にステップ6(S6)に進み、図4に示される通り、可変圧縮比機構30の圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bの回動に伴い、駆動軸37bに連結されたワイヤー38により、吸気長可変機構40の可動ファンネル43が固定ファンネル42の中心軸線L方向に移動して、吸気管長伸長状態となり、吸気管長は長くなる。
次に、ステップ7(S7)に進み、内燃機関1の点火時期、および燃料噴射装置22から噴射する燃料噴射量を、低圧縮比状態に対して高圧縮比、および吸気管長伸長状態に合わせて調整する。
この際、混合燃料のアルコール濃度が高く、内燃機関1の高圧縮比化や点火進角により熱効率が上がり出力が必要充分に確保できている場合に、燃料噴射装置22は、混合燃料の噴射量を少なくする。出力が必要充分に確保できているか否かの判定は、走行抵抗を超えた出力が出ていれば車両は前進するので、車両が前進しているか否かに基づいて判定する。
次にステップ8(S8)に進み、内燃機関1は低回転型特性となり以後の運転を継続する。
ステップ4(S4)において、燃料が高アルコール濃度状態でないと判定されるとステップ9(S9)に進む。ステップ9(S9)では、可変圧縮比機構30は作動せずに、内燃機関1は低圧縮比状態が維持される。
次にステップ10(S10)に進み、可変圧縮比機構30が作動せずに低圧縮比状態が維持されているので、吸気長可変機構40の吸気管長短縮状態が維持される。
次に、ステップ11(S11)に進み、可変圧縮比機構30が作動せずに低圧縮比状態が維持されているので、吸気長可変機構40の吸気管長短縮状態が維持されるので、内燃機関1の点火時期を通常の点火時期、燃料噴射装置22から噴射する燃料噴射量を維持する。
ステップ12(S12)において、内燃機関1は高回転型特性を維持して運転を継続する。
図6では、第1の実施の形態の内燃機関1の各種状態の回転数と出力の関係をグラフに示した。実線は低圧縮比状態であって吸気管長が短縮状態での関係を示し、一点鎖線は高圧縮比状態であって吸気管長が伸長状態での関係を示している。点線は、比較対象として、高圧縮比状態であって吸気管長が短縮状態の関係を示している。
図7では、可変圧縮比機構は備えているが、吸気通路可変機構を有していない従来の内燃機関における回転数と出力の関係を、高圧縮比状態を点線で、低圧縮比状態を実線で示した。高アルコール状態で高圧縮比状態では、回転数を上昇させると出力も増大するので、高負荷高回転時において耐久性が懸案となる。
図8では、可変圧縮比機構は備えているが、吸気通路可変機構を有していない従来の内燃機関における回転数と出力の関係を、高圧縮比状態において点火を遅角させたものを太い実線で、低圧縮比状態を細い実線で示した。高圧縮比状態では高負荷高回転の耐久性が懸案となるため、点火を遅角させる等により、高負荷高回転における出力を抑制している。
図6に示されるように、第1の実施の形態の内燃機関1では、高圧縮比状態において、吸気長可変機構40により吸気管長を伸長状態にすることにより、内燃機関1を低回転時において高出力とすることができるとともに、高回転時において高出力が抑制される低回転型にすることができる。
また、第1の実施の形態の内燃機関1では、低圧縮比状態において、吸気長可変機構40により吸気管長を短縮状態にしておくことで、内燃機関1を高回転型とすることができる。
第1の実施の形態の内燃機関1は、アルコール燃料、例えばエタノール等を含む混合燃料を燃料として使用し、混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度センサ125と、混合燃料を燃焼する燃焼室9と、燃焼室9に吸気を導入する吸気通路15と、燃焼室9から排気ガスを排出する排気通路16と、圧縮比を変更する可変圧縮比機構30と、内燃機関制御装置としてのECU70を備えている。さらに、吸気通路15の長さを変更する吸気長可変機構40を備え、ECU70は、混合燃料に含まれるアルコール濃度に応じて、圧縮比を可変圧縮比機構30により変更するとともに、吸気長可変機構40は可変圧縮比機構30と連動して、吸気通路15の長さを変更する。
この構成によれば、高アルコール濃度燃料を使用する場合に高圧縮比にして燃費と出力を向上させることができる。また低アルコール濃度燃料を使用する場合には、低圧縮比にしてノッキングの影響を考慮しながら、点火時期の遅角量を最小限にして燃費と出力の低下を抑えることができる。
さらにECU70は、混合燃料のアルコール濃度が高い場合に、可変圧縮比機構30により圧縮比を高くするとともに、吸気通路15の長さを、吸気長可変機構40により長くするので、内燃機関1の圧縮比を高めるとともに、吸気通路の長さを長くすることで、低回転寄りの出力特性に変更ができ、内燃機関1の高負荷高回転側の耐久限界を守りつつ、低負荷低回転側の燃費と出力をより高めることができる。
また、内燃機関1は、燃焼室9に臨んで配設される点火プラグ19を有し、混合燃料のアルコール濃度が所定値よりも高い場合には、燃料性状によりノッキングが発生し難くなるため点火時期を進角させることで、内燃機関1の熱効率を高めることができる。
さらにまた、内燃機関1は、混合燃料を噴射する燃料噴射装置22を備え、混合燃料のアルコール濃度が高い場合、かつ圧縮比の変更や点火進角、吸気通路の変更をして出力が必要充分に確保できている場合には、燃料噴射量を少なくすることで、内燃機関の熱効率を高めることができる。
一般的には、内燃機関の出力値の設定は、種々の条件下において出力値をモニタリングしながら最適な条件を設定するので、高圧縮比化や点火進角で効率が向上して余剰な出力が出た場合には、速度が出過ぎるので、スロットル開度を下げて吸気量を絞って出力を下げる。
本実施の形態の内燃機関1では、ステップ7において、混合燃料のアルコール濃度が高く、内燃機関1の高圧縮比化や点火進角により熱効率が上がり出力が必要充分に確保できている場合に、燃料噴射装置22は、混合燃料の噴射量を少なくしている。従って、吸気量はそのまま維持しつつ燃料噴射量を少なくすることで内燃機関の出力を必要十分に確保するので、燃費が向上する。
次に、第2の実施の形態の内燃機関1について、図9および図10に基づいて説明する。以降、第1の実施の形態と同じ構成には、同じ符号を付して説明する。第2の実施の形態においては、排気長可変機構50を具備している。
排気長可変機構50は、排気通路16の排気管長を伸長状態と短縮状態とに変更する機構であって、排気通路16において、排気管13がマフラー14に接続する箇所や、触媒装置26に接続される箇所等の所定位置に設けられている。排気長可変機構50は、固定管52と、固定管52より径の大きい可動管53とを備えており、固定管52は、可動管53に挿しこまれるようスライド可能に配設されている。可動管53の外周面には、排気用スライド機構54が取り付けられている。排気用スライド機構54には、圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bに連結されたワイヤー38が取り付けられている。
排気長可変機構50は、圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bの回動に伴い、ワイヤー38により、排気用スライド機構54がスライドして、排気通路16の長さを変更する。
燃料が高アルコール濃度状態である場合には、可変圧縮比機構30が高圧縮比となるように、圧縮比アクチュエータ37が回動し、圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bに連結されたワイヤー38によって、可動管53が固定管52に対してスライドして移動し、排気管長を長くする排気管長伸長状態となる。
燃料が低アルコール濃度状態である場合には、可変圧縮比機構30が低圧縮比となるように、圧縮比アクチュエータ37が回動し、圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bに連結されたワイヤー38によって、可動管53が固定管52に対してスライドして移動して、排気管長を短くして、排気管長短縮状態となる。
第2の実施の形態では、アルコール燃料、例えばエタノール等を含む混合燃料を燃料として使用し、混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度センサ125と、混合燃料を燃焼する燃焼室9と、燃焼室9に吸気を導入する吸気通路15と、燃焼室9から排気ガスを排出する排気通路16と、圧縮比を変更する可変圧縮比機構30と、内燃機関制御装置としてのECU70を備えており、排気通路16の長さを変更する排気長可変機構50を備え、ECU70は、混合燃料に含まれるアルコール濃度に応じて、圧縮比を可変圧縮比機構30により変更するとともに、排気長可変機構50は可変圧縮比機構30と連動して、排気通路16の長さを変更する。
この構成によれば、高アルコール濃度燃料を使用する場合に高圧縮比にして燃費と出力を向上させることができる。また、低アルコール濃度燃料を使用する場合には、低圧縮比にしてノッキングの影響を考慮しながら、点火時期の遅角量を最小限にして燃費と出力の低下を抑えることもできる。
前記構成によれば、高アルコール濃度燃料を使用する場合に、内燃機関1の圧縮比を高めるとともに、排気通路の長さを長くすることで、低回転寄りの出力特性に変更でき、内燃機関の1高負荷高回転側の耐久限界を守りつつ、低負荷低回転側の燃費と出力をより高めることができる。
第2の実施の形態における排気長可変機構50は、固定管52と、固定管52より径の大きい可動管53とを備えており、固定管52は、可動管53に挿しこまれるようスライド可能に配設され、可変圧縮比機構50の圧縮比変更に伴って、排気管長を変更するが、このような構成を吸気長変更機構に適用して、吸気管長を変更させてもよい。
次に、第3の実施の形態の内燃機関1について、図11および図12に基づいて説明する。以降、第1の実施の形態と同じ構成には、同じ符号を付して説明する。第3の実施の形態では、吸気通路可変機構140を具備している。
吸気通路可変機構140は、吸気通路15の吸気流れ方向に直角な流路面積Sを変更する機構であって、吸気通路15の所定位置に設けられている。吸気通路可変機構140は、流路面積変更管141と、流路面積変更管141の流路面積を変更する吸気用スライド機構145を備えている。
吸気用スライド機構145は、回動軸145aと、回動軸145aの回動に伴い直線方向に移動するスライド片145bを備えている。回動軸145aには、圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bに連結されたワイヤー38が取り付けられており、駆動軸37bの回動に伴って、回動軸145aは回動される。
流路面積変更管141は、吸気管12等に固定される固定半管142と、固定半管142に挿しこまれて固定半管142の内面をスライドして移動可能な可動半管143とを具備している。固定半管142の外面には、吸気用スライド機構145の回動軸145aが、回動可能に取り付けられている。可動半管144の外面にはスライド片145bが固定されている。本実施の形態にもちられる流路面積変更管141の断面形状は、略矩形にされているが、固定半管142に対して可動半管143がスライド可能であれば、円形、楕円や多角形等他の形状にしてもよい。
吸気通路可変機構140は、圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bの回動に伴い、ワイヤー38により、吸気用スライド機構145がスライドして、吸気通路15の流路面積を変更する。
燃料が高アルコール濃度状態である場合には、図11に示されるように、可変圧縮比機構30が高圧縮比となるように、圧縮比アクチュエータ37が回動し、圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bに連結されたワイヤー38によって吸気用スライド機構145が作動し、可動半管143が固定半管142に対してスライドして移動し、流路面積が小さいS1とされ、流路面積が小さい吸気管流路面積小状態となる。
燃料が低アルコール濃度状態である場合には、図12に示されるように、可変圧縮比機構30が低圧縮比となるように、圧縮比アクチュエータ37が回動し、圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bに連結されたワイヤー38によって、吸気用スライド機構145が作動し、可動半管143が固定半管142に対してスライドして移動し、流路面積が大きいS2とされ、流路面積が大きい吸気管流路面積大状態となる。
第3の実施の形態では、アルコール燃料を含む混合燃料を燃料として使用し、混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度センサ125と、混合燃料を燃焼する燃焼室9と、燃焼室9に吸気を導入する吸気通路15と、燃焼室9から排気ガスを排出する排気通路16と、圧縮比を変更する可変圧縮比機構30とECU70を備えた内燃機関において、吸気通路15の流路面積を変更する吸気通路可変機構140を備え、ECU70は、混合燃料に含まれるアルコール濃度に応じて、圧縮比を可変圧縮比機構30により変更するとともに、吸気通路可変機構140は、可変圧縮比機構30と連動して、吸気通路15の流路面積を変更するので、高アルコール濃度燃料を使用する場合に高圧縮比として吸気流路面積を小さくして低回転側の燃費と出力を向上させ、低アルコール濃度燃料を使用する場合に低圧縮比にして流路面積を大きくしてノッキングの影響を考慮しながら、点火時期の遅角量を最小限にして燃費と出力の低下を抑えることもできる。
第3の実施の形態では、ECU70は、混合燃料のアルコール濃度が高い場合に、可変圧縮比機構30により圧縮比を高くするとともに、吸気通路15の流路面積を、吸気通路可変機構140により小さくすることで、低回転寄りの出力特性に変更でき、内燃機関1の高負荷高回転側の耐久限界を守りつつ、低負荷低回転側の燃費と出力をより高めることができる。
次に、第4の実施の形態について、図13ないし図16に基づいて説明する。以降、第1の実施の形態、第3の実施の形態と同じ構成には、同じ符号を付して説明する。第4の実施の形態では、排気通路可変機構150を具備している。
排気通路可変機構150は、排気通路16の排気流れ方向に直角な流路面積Sを変更する機構であって、排気通路16の所定位置に設けられている。本実施の形態では、図15に示されるように、排気管13がマフラー14に接続される箇所に設けられている。さらに、排気管13と触媒装置25との接続部や他の箇所に設けてもよい。
排気通路可変機構150は、マフラー14と接続される排気管13の端部に接続される流路面積変更管151と、流路面積変更管151の流路面積を変更する排気用スライド機構155を備えている。
排気用スライド機構155は、回動軸155aと、回動軸155aの回動に伴い直線方向に移動するスライド片155bを備えている。回動軸155aには、圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bに連結されたワイヤー38が取り付けられており、駆動軸37bの回動に伴って、回動軸155aは回動される。
流路面積変更管151は、排気管13の端に接続される固定半管152と、固定半管152に挿しこまれて固定半管152の内面をスライドして移動可能な可動半管153とを具備している。固定半管152の外面には、排気用スライド機構155の回動軸155aが、回動可能に取り付けられている。可動半管154の外面にはスライド片155bが固定されている。本実施の形態に用いられている流路面積変更管151の断面形状は、略矩形にされているが、固定半管152に対して可動半管153がスライド可能であれば、円形、楕円や多角形等他の形状にしてもよい。
排気通路可変機構150は、圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bの回動に伴い、ワイヤー38により、排気用スライド機構155がスライドして、排気通路16の流路面積を変更する。
燃料が高アルコール濃度状態である場合には、図13および図15に示されるように、可変圧縮比機構30が高圧縮比となるように、圧縮比アクチュエータ37が回動し、圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bに連結されたワイヤー38によって排気用スライド機構155が作動し、可動半管153が固定半管152に対してスライドして移動し、流路面積が小さいS3とされ、流路面積が小さい吸気管流路面積小状態となる。
燃料が低アルコール濃度状態である場合には、図14および図16に示されるように、可変圧縮比機構30が低圧縮比となるように、圧縮比アクチュエータ37が回動し、圧縮比アクチュエータ37の駆動軸37bに連結されたワイヤー38によって、排気用スライド機構155が作動し、可動半管153が固定半管152に対してスライドして移動し、流路面積が大きいS4とされ、流路面積が大きい排気管流路面積大状態となる。
第4の実施の形態では、アルコール燃料を含む混合燃料を燃料として使用し、混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度センサ125と、混合燃料を燃焼する燃焼室9と、燃焼室9に吸気を導入する吸気通路15と、燃焼室9から排気ガスを排出する排気通路16と、圧縮比を変更する可変圧縮比機構30とECU70を備えた内燃機関において、吸気通路15の流路面積を変更する排気通路可変機構150を備え、ECU70は、混合燃料に含まれるアルコール濃度に応じて、圧縮比を可変圧縮比機構30により変更するとともに、排気通路可変機構150は、可変圧縮比機構30と連動して、排気通路16の流路面積を変更するので、高アルコール濃度燃料を使用する場合に高圧縮比として排気流路面積を小さくして低回転側の燃費と出力を向上させ、低アルコール濃度燃料を使用する場合に低圧縮比にして排気流路面積を大きくしてノッキングの影響を考慮しながら、点火時期の遅角量を最小限にして燃費と出力の低下を抑えることもできる。
さらに第4の実施の形態では、ECU70は、混合燃料のアルコール濃度が高い場合に、可変圧縮比機構30により圧縮比を高くするとともに、排気通路16の流路面積を、排気通路可変機構150により小さくするので、混合燃料のアルコール濃度が高いときに、内燃機関の圧縮比を高めるとともに、排気流路面積を小さくすることで低回転寄りの出力特性に変更でき、内燃機関1の高負荷高回転側の耐久限界を守りつつ、低負荷低回転側の燃費と出力をより高めることできる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能であり、本発明の要旨の範囲で、車両、内燃機関等が、多様な態様で実施されるものを含むことは勿論である。
1…内燃機関、9…燃焼室、
15…吸気通路、16…排気通路、19…点火プラグ、
22…燃料噴射装置、
30…可変圧縮比機構、
40…吸気長可変機構、
50…排気長可変機構、
70…ECU(内燃機関制御装置)、
125…アルコール濃度センサ、
140…吸気通路可変機構、
150…排気通路可変機構。

Claims (10)

  1. アルコール燃料を含む混合燃料を燃料として使用し、
    前記混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度センサ(125)と、
    前記混合燃料を燃焼する燃焼室(9)と、
    前記燃焼室(9)に吸気を導入する吸気通路(15)と、
    前記燃焼室(9)から排気ガスを排出する排気通路(16)と、
    圧縮比を変更する可変圧縮比機構(30)と、
    内燃機関制御装置(70)を備えた内燃機関において、
    前記吸気通路(15)の長さを変更する吸気長可変機構(40)を備え、
    前記内燃機関制御装置(70)は、前記混合燃料に含まれるアルコール濃度に応じて、前記圧縮比を前記可変圧縮比機構(30)により変更するとともに、
    前記吸気長可変機構(40)は前記可変圧縮比機構(30)と連動して、前記吸気通路(15)の長さを変更することを特徴とする内燃機関。
  2. 前記内燃機関制御装置(70)は、前記混合燃料のアルコール濃度が高い場合に、前記可変圧縮比機構(30)により前記圧縮比を高くするとともに、
    前記吸気通路の長さは、前記吸気長可変機構(40)により長くされることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. アルコール燃料を含む混合燃料を燃料として使用し、
    前記混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度センサ(125)と、
    前記混合燃料を燃焼する燃焼室(9)と、
    前記燃焼室(9)に吸気を導入する吸気通路(15)と、
    前記燃焼室(9)から排気ガスを排出する排気通路(16)と、
    圧縮比を変更する可変圧縮比機構(30)と、
    内燃機関制御装置(70)を備えた内燃機関において、
    前記排気通路(16)の長さを変更する排気長可変機構(50)を備え、
    前記内燃機関制御装置(70)は、前記混合燃料に含まれるアルコール濃度に応じて、前記圧縮比を前記可変圧縮比機構(30)により変更するとともに、
    前記排気長可変機構(50)は前記可変圧縮比機構(30)と連動して、前記排気通路(16)の長さを変更することを特徴とする内燃機関。
  4. 前記内燃機関制御装置(70)は、前記混合燃料のアルコール濃度が高い場合に、前記可変圧縮比機構(30)により前記圧縮比を高くするとともに、
    前記排気通路(16)の長さは、前記排気長可変機構(50)により長くされることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関。
  5. アルコール燃料を含む混合燃料を燃料として使用し、
    前記混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度センサ(125)と、
    前記混合燃料を燃焼する燃焼室(9)と、
    前記燃焼室(9)に吸気を導入する吸気通路(15)と、
    前記燃焼室(9)から排気ガスを排出する排気通路(16)と、
    圧縮比を変更する可変圧縮比機構(30)と、
    内燃機関制御装置(70)を備えた内燃機関において、
    前記吸気通路(15)の流路面積を変更する吸気通路可変機構(140)を備え、
    前記内燃機関制御装置(70)は、前記混合燃料に含まれるアルコール濃度に応じて、前記圧縮比を前記可変圧縮比機構(30)により変更するとともに、
    前記吸気通路可変機構(140)は、前記可変圧縮比機構(30)と連動して、前記吸気通路(15)の流路面積を変更することを特徴とする内燃機関。
  6. 前記内燃機関制御装置(70)は、前記混合燃料のアルコール濃度が高い場合に、前記可変圧縮比機構(30)により前記圧縮比を高くするとともに、
    前記吸気通路(15)の流路面積は、前記吸気通路可変機構(140)により小さくされることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関。
  7. アルコール燃料を含む混合燃料を燃料として使用し、
    前記混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度センサ(125)と、
    前記混合燃料を燃焼する燃焼室(9)と、
    前記燃焼室(9)に吸気を導入する吸気通路(15)と、
    前記燃焼室(9)から排気ガスを排出する排気通路(16)と、
    圧縮比を変更する可変圧縮比機構(30)と、
    内燃機関制御装置(70)を備えた内燃機関において、
    前記排気通路(16)の流路面積を変更する排気通路可変機構(150)を備え、
    前記内燃機関制御装置(70)は、前記混合燃料に含まれるアルコール濃度に応じて、前記圧縮比を前記可変圧縮比機構(30)により変更するとともに、
    前記排気通路可変機構(150)は、前記可変圧縮比機構(30)と連動して、前記排気通路(16)の流路面積を変更することを特徴とする内燃機関。
  8. 前記内燃機関制御装置(70)は、前記混合燃料のアルコール濃度が高い場合に、前記可変圧縮比機構(30)により前記圧縮比を高くするとともに、
    前記排気通路(16)の流路面積は、前記排気通路可変機構(150)により小さくされることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関。
  9. 前記燃焼室(9)に臨んで配設される点火プラグ(19)を有し、
    前記混合燃料のアルコール濃度が所定値よりも高い場合に、前記点火プラグ(19)の点火時期を進角させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  10. 前記混合燃料を噴射する燃料噴射装置(22)を備え、
    前記混合燃料のアルコール濃度が高い場合、かつ高圧縮比化や点火進角により熱効率が上がり出力が必要充分に確保できている場合に、
    前記燃料噴射装置(22)は、混合燃料の噴射量を少なくすることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
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