JP6468443B2 - 多気筒エンジンの排気構造 - Google Patents

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Description

本発明は、列状に並ぶ複数の気筒が内部に形成されたエンジン本体を備え、燃料と空気との混合気を圧縮して自己着火させるCI燃焼が各気筒で実行可能な多気筒エンジンに適用される排気構造に関する。
燃料と空気との混合気を圧縮して自己着火させるCI燃焼(圧縮自己着火燃焼)は、例えばガソリンエンジンの分野で広く採用されているSI燃焼(点火プラグにより混合気を強制的に着火させる燃焼)と比べて、燃焼期間が短く、より高い熱効率が得られるなどの利点がある。
上記のようなCI燃焼を採用したエンジン(以下、CIエンジンという)では、熱効率に優れる分、エンジン本体(気筒)から排出される排気ガスの温度が低くなる傾向にある。この場合において、排気ガスを浄化するための触媒装置がエンジン本体から遠い位置に設けられたのでは、触媒装置の活性化が十分に図られず、触媒装置による排気ガスの浄化性能を十分に確保できないおそれがある。このため、CIエンジンでは、触媒装置をエンジン本体のできるだけ近くに配置することが望まれる。さらに近年、排気ガスに関する規制はますます厳しくなっており、このような厳しい規制をクリアするために触媒装置は大型化する傾向にある。
CIエンジンにおいて、上記のように大型化した触媒装置をエンジン本体の近傍に効率よく配置するための構造として、エンジン本体の排気側の面に触媒装置を立向きの姿勢(中心軸心が概ね上下方向を向く姿勢)で取り付けることが提案される。
例えば、下記特許文献1には、CIエンジンではないものの、立向きに配置された触媒装置をエンジン本体の排気側の面にブラケット(支持ピース)を介して固定するとともに、この触媒装置の上面に近距離で排気ガスが導入されるように構成した多気筒エンジンが開示されている。
特開2011−126422号公報
上記特許文献1の技術では、エンジン本体から排出された直後の高温の排気ガスを触媒装置に導入できるとともに、他の部品とのレイアウトと両立しつつ触媒装置の容積を拡大できるといった利点がある。
しかしながら、上記特許文献1では、触媒装置の上面がエンジン本体の排気ポートにほぼ直接接続されているため、触媒装置に流入する際の排気ガスの流れが気筒ごとに大きくばらつく結果、気筒によっては、触媒装置内の触媒のごく一部にしか排気ガスがあたらなくなってしまい、全体として十分な排気ガスの浄化性能が得られなくなるおそれがあった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、触媒装置を立向きに配置しつつ排気ガスの浄化性能を十分に確保することが可能な多気筒エンジンの排気構造を提供することを目的とする。
前記課題を解決するためのものとして、本発明は、複数の気筒が車両前後方向に沿って列状に並ぶ縦置きの姿勢で配設されたエンジン本体を備え、燃料と空気との混合気を圧縮して自己着火させるCI燃焼が前記各気筒で実行可能な多気筒エンジンに適用される排気構造であって、前記エンジン本体の車幅方向一方側の面に取り付けられ、前記複数の気筒から排出された排気ガスが流通する平面視ループ状の排気マニホールドと、前記排気マニホールドの下流側に設けられ、前記エンジン本体の車幅方向一方側の面に沿って上流側よりも下流側の方が高さが低くなる立向きの姿勢で配置された触媒装置とを備え、前記排気マニホールドは、前記エンジン本体の上部に接続されるとともに前記複数の気筒にそれぞれ連通する複数の独立排気管と、各独立排気管の下流端が集合した集合部と、集合部から平面視で90°よりも大きく方向転換するように湾曲しつつ下流側に延び、前記触媒装置の上面部に斜め上方から接続される共通排気管とを有し、前記複数の独立排気管は、平面視において、前記エンジン本体の車幅方向一方側の面から面外方向に離間するように延びた後、前記集合部に向かって車両前側に方向転換するように湾曲しつつ下流側に延び、かつ、車両後側の気筒の独立排気管が車両前側の気筒の独立排気管よりも外側のループを描くように形成されている、ことを特徴とするものである(請求項1)。
本発明によれば、触媒装置がエンジン本体の車幅方向一方側の面に沿って立向きに配置されているので、触媒装置の上面部の高さが高くなり、例えばエンジン本体の下面(もしくは車室フロア)と同程度の高さ位置において触媒装置を水平向きに配置した場合と異なり、エンジン本体の上部と触媒装置とをつなぐ排気マニホールドの管長を短くすることができる。これにより、エンジン本体(気筒)から排出されて間もない高温の排気ガスを触媒装置に導入できるので、CI燃焼が実行されるために排気ガスの温度が低くなる傾向にあるにもかかわらず、触媒装置内の触媒の活性化を効率よく図ることができ、当該触媒による排気ガスの浄化性能を十分に確保することができる。また、排気マニホールドの下流端からエンジン本体の下面付近までの高さスペースを利用して触媒装置の上下寸法を拡大できるので、その内部の触媒の容量を十分に増やすことができ、その意味でも排気ガスの浄化性能を高めることができる。
一方で、前記のように触媒装置を立向きに配置した場合、排気マニホールドの管長が短くなるので、その形状によっては、触媒装置内に流入する排気ガスの流れが気筒間で大きくばらつくことが想定される。すると、気筒によっては、触媒のごく一部にしか排気ガスがあたらなくなり、排気ガスの浄化性能を十分に確保できなくなるおそれがある。これに対し、本発明では、排気マニホールドにおける集合部よりも下流側の部分が、平面視で90°よりも大きく方向転換するように湾曲した共通排気管とされているので、各気筒から排出されて触媒装置に流入する排気ガスは、触媒装置に流入する前に、大きく湾曲した共通排気管を通過するのに伴って十分に整流される。しかも、共通排気管の下流端が触媒装置の上面部に斜め上方から接続されるので、共通排気管から触媒装置内に流入する整流された排気ガスが、触媒の上端面に対し斜め方向に接近する結果、当該上端面におけるより広い面積に排気ガスがあたるようになる。これにより、触媒に対する排気ガスのあたり方が気筒間で均一化され、いずれの気筒から排出された排気ガスに対しても触媒による浄化性能を十分に発揮させることができる。
本発明において、好ましくは、前記共通排気管は、平面視において、前記集合部から前記エンジン本体に近づきつつ車両後側に方向転換するように湾曲している(請求項2)。
この構成によれば、排気マニホールドが全体として平面視で一回転するようなループ状に形成されるので、各気筒からの排気ガスを整流する区間を十分に確保しながら、エンジン本体からの面外方向の突出代が少ないコンパクトな構造の排気マニホールドを実現することができる。
前記エンジン本体は、前記気筒ごとに、前記独立排気管と気筒とを互いに連通する排気ポートと、排気ポートを開閉する排気弁とを有し、前記排気弁は、前記CI燃焼の実行時、前記気筒から排出された排気ガスを逆流させて気筒に戻すために、排気行程だけでなく吸気行程でも開弁されることがある。この場合、前記複数の独立排気管のそれぞれの容積は、前記CI燃焼時に前記各気筒に戻される排気ガスの量の最大値の1/2に相当する容積よりも大きい値に設定されることが好ましい(請求項3)。
この構成によれば、気筒に戻される排気ガス(内部EGRガス)の量の多くを自気筒から排出された排気ガスにより賄うことができる(他気筒からの排気ガスが自気筒に混入するのを抑制できる)ので、例えばエンジン負荷が変化する過渡運転時のように、気筒ごとに燃料の噴射量がばらつく(そのために各気筒から排出される排気ガスの温度がばらつく)ような状況下でも、各気筒に戻される排気ガスの温度をある程度高い精度で予測することができ、その予測に基づいて内部EGR量を増減させることにより各気筒でのCI燃焼を安定化させることができる。
前記構成において、より好ましくは、前記触媒装置は、上方ほど車両前側に位置するように傾いた姿勢で上下方向に延設されており、前記触媒装置の上面部における車両前側に偏った位置に前記共通排気管の下流端が接続される(請求項4)。
このように触媒装置を傾斜させつつ立向きに配置した場合には、触媒装置を真っ直ぐ上下方向に延びるように配設した場合と異なり、触媒装置の中心軸に沿った寸法(長手寸法)を拡大できるので、その内部の触媒の容量をより増やすことができる。また、このように傾斜配置された触媒装置に対し、その上面部における車両前側に偏った位置に共通排気管の下流端が接続されるので、当該接続部の高さが若干低くなる分、共通排気管を取り回す自由度が向上する。これにより、触媒の容量を十分に確保しながら、排気ガスの整流のために大きく湾曲させる必要のある共通排気管を、集合部から触媒装置にかけて無理なく配設することができる。
前記のように触媒装置が傾斜配置される場合、前記エンジン本体は、前後方向視において、エンジン本体の上部が排気側に傾くような姿勢で配置されていてもよい(請求項5)。
このようにエンジン本体が排気側に傾いている場合には、触媒装置を配設可能な上下方向のスペースが、エンジン本体が傾いていない場合に比べて若干減少することになる。しかしながら、このように上下方向のスペースが減少した場合でも、触媒装置が前記のように傾斜配置された構成によれば、触媒装置の容量を十分に確保することができる。
以上説明したように、本発明の多気筒エンジンの排気構造によれば、触媒装置を立向きに配置しつつ排気ガスの浄化性能を十分に確保できる等の利点がある。
本発明の排気構造が適用された多気筒エンジンの一実施形態を示す斜視図である。 上記エンジンの側面図である。 上記エンジンの平面図である。 上記エンジンの正面図である。 エンジン本体の内部構造を示す概略断面図である。 上記エンジンの排気通路を吸気側の斜め上方から見た斜視図である。 上記排気通路を吸気側から見た側面図である。 上記排気通路を上方から見た一部切欠き平面図である。 排気マニホールドから触媒に流入する排気ガスの流れを説明するための図である。 吸気弁および排気弁のリフト特性を示す図である。 エンジンの運転領域に応じた燃焼モードの相違を説明するためのマップ図である。 上記実施形態の変形例を説明するための図3相当図である。
(1)エンジンの全体構成
図1〜図4は、本発明の排気構造が適用された多気筒エンジンの一実施形態を示す斜視図、側面図、平面図、および正面図である。これらの図に示されるエンジンは、走行用の動力源として車両に搭載される車載用の多気筒ガソリンエンジンであり、車両の前部に形成されたエンジンルームEの内部に図外のエンジンマウントを介して取り付けられている。このエンジンは、列状に並んだ6つの気筒2A〜2F(図3)が内部に形成された直列6気筒型のエンジン本体1と、エンジン本体1で生成された燃焼ガス(排気ガス)を外部に排出するための排気通路30と、エンジン本体1に空気を導入するための吸気通路80(図5)とを備えている。エンジン本体1は、上記6つの気筒2A〜2Fが並ぶ方向である気筒列方向が車両の前後方向と平行になる縦置きの姿勢でエンジンルームEに配設されている。
図5は、エンジン本体1の内部構造を示す概略断面図である。この図5および先の図1〜図4に示すように、エンジン本体1は、前後方向に長尺なブロック状のシリンダブロック3と、シリンダブロック3の上面に取り付けられたシリンダヘッド4と、シリンダブロック3の下面に取り付けられたオイルパン5とを有している。シリンダブロック3およびシリンダヘッド4の内部には、上記6つの気筒2A〜2Fが前後方向に並ぶように形成されており、各気筒2A〜2Fにはピストン15(図5)が往復摺動可能に収容されている。なお、以下では、気筒2A〜2Fを特に区別せずに指すときは、単に気筒2というものとする。
図5に示すように、ピストン15の上方には燃焼室Cが画成されており、この燃焼室Cには、後述するインジェクタ11からの噴射によって燃料が供給される。そして、噴射された燃料が燃焼室Cで燃焼し、その燃焼による膨張力で押し下げられたピストン15が上下方向に往復運動する。なお、当実施形態のエンジンはガソリンエンジンであるため、燃料としてはガソリンが用いられる。ただし、燃料の全てがガソリンである必要はなく、例えばアルコール等の副成分が燃料に含まれていてもよい。
シリンダブロック3の下部には、エンジン本体1の出力軸であるクランク軸16が前後方向に延びるように配設されている。ピストン15は、クランク軸16とコネクティングロッド17を介して連結されており、上記ピストン15の往復運動に応じてクランク軸16が中心軸回りに回転するようになっている。
シリンダヘッド4には、気筒2(2A〜2F)ごとに、吸気通路80から供給される空気を燃焼室Cに導入するための吸気ポート6と、燃焼室Cで生成された燃焼ガス(排気ガス)を排気通路30に導出するための排気ポート7と、吸気ポート6の燃焼室C側の開口を開閉する吸気弁8と、排気ポート7の燃焼室C側の開口を開閉する排気弁9とがそれぞれ設けられている。
吸気弁8および排気弁9は、シリンダヘッド4に配設された一対のカム軸等を含む動弁機構18,19により、クランク軸16の回転に連動して開閉駆動される。
吸気弁8用の動弁機構18には、吸気弁8のリフト量を連続的に(無段階で)変更することが可能な可変機構18aが組み込まれている。このような構成の可変機構18aは、連続可変バルブリフト機構(CVVL)などとして既に公知であり、具体的な構成例として、吸気弁8を駆動するためのカムをカム軸の回転と連動して往復揺動運動させるリンク機構と、リンク機構の配置(レバー比)を可変的に設定するコントロールアームと、コントロールアームを電気的に駆動することによって上記カムの揺動量(吸気弁8を押し下げる量と期間)を変更するステッピングモータとを備えたものを挙げることができる。
上記の可変機構18aにより吸気弁8のリフト量が変更されるのに伴い、吸気弁8のリフト特性は、図10に示すように、リフト量の大きい実線で示すリフトカーブINと、リフト量の小さい破線で示すリフトカーブIN’との間で無段階に変更される。吸気弁のリフト特性が小リフトのカーブIN’に近い特性になるほど気筒2(燃焼室C)に導入される空気量が減少し、大リフトのカーブINに近い特性になるほど気筒2に導入される空気量が増大する。
排気弁9用の動弁機構19には、吸気行程中に排気弁9を押し下げる動作を有効または無効にする切替機構19aが組み込まれている。すなわち、この切替機構19aは、排気弁9を排気行程だけでなく吸気行程でも継続して開弁可能にするとともに、この吸気行程中の排気弁9の開弁動作(以下、延長開弁ともいう)を実行するか停止するかを切り替える機能を有している。
このような構成の切替機構19aは既に公知であり、その具体例として、排気弁9を駆動するための通常のカム(排気行程中に排気弁9を押し下げるカム)とは別に吸気行程中に排気弁9を押し下げるサブカムと、このサブカムの駆動力が排気弁9に伝達されるのを有効または無効にするいわゆるロストモーション機構とを備えたものを挙げることができる。
上記の切替機構19aによりサブカムの動作切り替えが行われるのに伴い、排気弁9のリフト特性は、図10に示すように、開弁期間が主に排気行程のみに設定される実線で示すリフトカーブEXと、開弁期間が排気行程から吸気行程まで継続する破線で示すリフトカーブEX’との間で択一的に切り替えられる。サブカムによる排気弁9の押し下げが有効にされて破線のリフトカーブEX’が選択されると、排気弁9の開弁期間が吸気行程まで継続される延長開弁が実現されることにより、高温の排気ガスが排気ポート7から気筒2(燃焼室C)に逆流する、いわゆる内部EGRが実現される。これにより、気筒2の高温化が図られるとともに、気筒2に導入される空気の量が減少する。
図5に示すように、シリンダヘッド4には、燃焼室Cに向けて燃料(ガソリン)を噴射するインジェクタ11と、インジェクタ11から噴射された燃料と空気との混合気に点火する点火プラグ12とが、各気筒2につきそれぞれ1組ずつ設けられている。
図1〜図4に示すように、エンジン本体1の後面には、エンジン本体1のクランク軸16の回転を変速しつつ車輪側に伝達する変速機20が取り付けられている。当実施形態において、変速機20は、車両の走行状態に応じて自動的に変速を行う自動変速機(AT)であり、上記クランク軸の回転を流体を介して伝達するトルクコンバータ21と、トルクコンバータ21の出力軸(タービン軸)の回転を自動的に減速または増速する変速ギヤ機構22とを有している。変速ギヤ機構22の出力回転は図外のプロペラシャフトに伝達され、当該プロペラシャフトの回転がディファレンシャル機構等を介して駆動輪のドライブシャフトに伝達されるようになっている。
排気通路30は、エンジン本体1における車幅方向一方側つまり車両右側の側面(以下、排気側側面という)に取り付けられている。当実施形態において、排気通路30は、前側の3つの気筒2A〜2Cと後側の3つの気筒2D〜2Fとに対応してグループ分けされた2組の配管群を有している。具体的に、排気通路30は、1つ目の配管群として、前側の3つの気筒2A〜2Cから排出される排気ガスが流通する前側排気マニホールド31と、前側排気マニホールド31の下流端に接続された触媒装置33と、触媒装置33の下流端に接続された下流側配管35とを有している。また、2つ目の配管群として、後側の3つの気筒2D〜2Fから排出される排気ガスが流通する後側排気マニホールド32と、後側排気マニホールド32の下流端に接続された触媒装置34と、触媒装置34の下流端に接続された下流側配管36とを有している。なお、排気通路30に関する下流(または上流)とは、エンジン本体1から排気通路30を通じて外部に向かう排気ガスの流れ方向の下流(または上流)のことをいう。
前側排気マニホールド31は、エンジン本体1の上部(シリンダヘッド4)の排気側側面にフランジ37を介して取り付けられており、後側排気マニホールド32は、前側排気マニホールド31よりも後側において、エンジン本体1の上部(シリンダヘッド4)の排気側側面にフランジ38を介して取り付けられている。
触媒装置33,34は、前側および後側排気マニホールド31,32の下流側にそれぞれ設けられるとともに、両排気マニホールド31,32の前後方向の位置関係に準じて、触媒装置34が触媒装置33よりも後側に位置するように配設されている。触媒装置33,34は、その中心軸線Z(図2)が概ね上下方向を向く(下流側ほど高さが低くなる)立向きの姿勢でエンジン本体1の排気側側面に取り付けられている。より詳しくは、触媒装置33,34は、その中心軸線Zが上方ほど車両前側に位置するように側面視で傾斜しつつ上下方向に延設されており、その傾斜角度は、前側の触媒装置33の方が後側の触媒装置34よりも大きく設定されている。
触媒装置33は、立向きに配置された円筒状のケーシング61と、ケーシング61の内部に収容された触媒本体62(図2)とを有している。同様に、触媒装置34は、立向きに配置された円筒状のケーシング71と、ケーシング71の内部に収容された触媒本体72とを有している。
触媒本体62,72は、それぞれ、排気ガス中に含まれる有害物質を浄化するための触媒と、当該触媒を担持するためのモノリス状の担体とを有している。触媒は、例えば三元触媒、酸化触媒、NOx触媒のいずれかもしくはその組合せとすることができる。なお、このような触媒に加えて、排気ガス中に含まれるPMを捕集するためのフィルターがそれぞれケーシング61,71に内蔵されていてもよい。
ケーシング61,71は、それぞれ、十分な容量の触媒本体62,72を収容可能なように比較的大型な円筒状に形成されている。このようなケーシング61(71)は、エンジン本体1(シリンダブロック3)の排気側側面にブラケット39(図4)を介して固定されている。ケーシング61(71)の上面部には、排気マニホールド31(32)の下流端が接続される接続口部61a(71a)が形成されるとともに、ケーシング61(71)の下面部には、下流側配管35(36)の上流端が接続される接続口部61b(71b)が形成されている。上側の接続口部61a(71a)は、ケーシング61(71)の上面部における車両前側に偏った位置に形成されている。
下流側配管35は、前側の触媒装置33の下流端、つまりケーシング61の下側の接続口部61bから車両後方に向かって延びるように形成され、その途中部には振動吸収用のフレキシブルチューブ35aが設けられている。同様に、下流側配管36は、後側の触媒装置34の下流端、つまりケーシング71の下側の接続口部71bから車両後方に向かって延びるように形成され、その途中部には振動吸収用のフレキシブルチューブ36aが設けられている。
図4に示すように、エンジン本体1は、前後方向視(気筒列方向視)において、その上部が排気側(排気マニホールド31,32が取り付けられる車両右側)に傾くような姿勢でエンジンルームEに配設されている。すなわち、気筒2の中心軸線をシリンダ軸線Yとすると、エンジン本体1は、前後方向視において、シリンダ軸線Yが鉛直線Vと所定角度をもって交差するように、より詳しくは、シリンダ軸線Yの上部の方が下部よりも車両右側に位置するように傾斜している。
また、図2に示すように、エンジン本体1は、側面視において、車両後側ほど高さが低くなるように後下がりに傾斜した姿勢でエンジンルームEに配設されている。すなわち、クランク軸16の中心軸線をクランク軸線Xとすると、エンジン本体1は、側面視において、クランク軸線Xが水平線Hと所定角度をもって交差するように、より詳しくは、クランク軸線Xの後部の方が前部よりも下側に位置するように傾斜している。
(2)運転領域に応じた制御
図11は、エンジンの運転領域(負荷/回転速度)に応じた燃焼モードの相違を説明するためのマップ図である。本図に示すように、当実施形態のエンジンでは、比較的負荷の低い第1運転領域A1において、インジェクタ11から燃焼室Cに噴射された燃料と空気との混合気をピストン15の圧縮作用のみによって着火させる燃焼、つまりCI燃焼(圧縮自己着火燃焼)が行われる。一方、第1運転領域A1よりも負荷の高い第2運転領域A2では、点火プラグ12からの火花放電により混合気を強制的に着火させる燃焼、つまりSI燃焼(火花点火燃焼)が行われる。
CI燃焼が行われる第1運転領域A1では、気筒2を高温にして混合気の自己着火を促進するために、切替機構19aの作動に応じて図10にリフトカーブEX’で示した排気弁9のリフト特性が選択され、排気弁9の延長開弁(吸気行程まで継続して排気弁9を開弁させる動作)が行われる。これにより、気筒2から一旦排出された排気ガスが逆流して気筒2内に戻され(内部EGR)、この戻された排気ガスにより気筒2の高温化が図られる。
また、第1運転領域A1では、負荷に応じて、吸気弁8のリフト特性が可変機構18aにより図10のリフトカーブINとIN’との間で可変的に設定される。具体的には、負荷が低いほどリフト量の小さいカーブIN’に近い特性が選択され、気筒2への空気導入量が減らされる。逆に、負荷が高いほどリフト量の大きいカーブINに近い特性が選択され、気筒2への空気導入量が増やされる。
このように、当実施形態では、比較的負荷の低い第1運転領域A1において、排気弁9の延長開弁による内部EGR(排気ガスの逆流)を実行しつつ、負荷が低いほど吸気弁8のリフト量を小さくする制御が実行される。これにより、気筒2の全ガス量のうち内部EGRガス(逆流により気筒2に戻される排気ガス)が占める割合は、負荷が低いほど大きくなる。
なお、第1運転領域A1よりも負荷の高い第2運転領域A2では、CI燃焼ではなくSI燃焼が行われるため、上記のような排気弁9の延長開弁が禁止され(図10のリフトカーブEXが選択され)、内部EGRが停止される。
(3)排気マニホールドの詳細構造
図6および図7は、エンジン本体1から切り離した状態の排気通路30を吸気側(車両左側)から見た斜視図および側面図であり、図8は同じく排気通路30単独の平面図である。なお、図8では、排気マニホールド31,32の上流側の一部とフランジ37,38を取り除いた状態で排気通路30を示している。これら図6〜図8、および先の図1〜図4を参照しつつ、前側排気マニホールド31および後側排気マニホールド32の詳細構造について説明する。
前側排気マニホールド31は、エンジン本体1の排気側側面(フランジ37)からそれぞれ延びる独立した3本の独立排気管41〜43と、独立排気管41〜43の各下流端部が集合した集合部44と、集合部44から触媒装置33に向けて延びる共通排気管45とを有している。独立排気管41は最も前側の気筒2Aと排気ポート7(図5)を介して連通し、独立排気管42は前から2番目の気筒2Bと排気ポート7を介して連通し、独立排気管43は前から3番目の気筒2Cと排気ポート7を介して連通している。各気筒2A〜2Cからの排気ガスは、対応する独立排気管(41〜43のいずれか)を流通した上で、集合部44、共通排気管45、および触媒装置33を通じて下流側配管35へと排出される。
後側排気マニホールド32の構造も同様である。すなわち、後側排気マニホールド32は、エンジン本体1の排気側側面(フランジ38)からそれぞれ延びる独立した3本の独立排気管51〜53と、独立排気管51〜53の各下流端部が集合した集合部54と、集合部54から触媒装置34に向けて延びる共通排気管55とを有している。独立排気管51は前から4番目の気筒2Dと排気ポート7を介して連通し、独立排気管52は前から5番目の気筒2Eと排気ポート7を介して連通し、独立排気管53は前から6番目(最も後側)の気筒2Fと排気ポート7を介して連通している。各気筒2D〜2Fからの排気ガスは、対応する独立排気管(51〜53のいずれか)を流通した上で、集合部54、共通排気管55、および触媒装置34を通じて下流側配管36へと排出される。
前側排気マニホールド31および後側排気マニホールド32は、それぞれ平面視でループ状に形成されている。すなわち、前側排気マニホールド31(後側排気マニホールド32)における3つの独立排気管41〜43(51〜53)は、それぞれエンジン本体1の排気側側面(フランジ37(38))から面外方向に離間するように車両右側に延びた後、車両前方の集合部44(54)に向かって方向転換するように湾曲している。より詳しくは、各独立排気管41〜43(51〜53)は、平面視において、後側の気筒の独立排気管が前側の気筒の独立排気管よりも外側のループを描くような態様、言い換えると、独立排気管41〜43(51〜53)の中でも最も後側の気筒2C(2F)に対応する独立排気管43(53)のループの内側に他の気筒の独立排気管41,42(51,52)が位置するような態様で湾曲しつつ下流側に延びている。そして、各独立排気管41〜43(51〜53)の下流端部は、集合部44(54)の直前で互いに近接するように束ねられた状態で、集合部44(54)に対し車両後方側から接続されている。共通排気管45(55)は、集合部44(54)から再びエンジン本体1に近づくように湾曲しており、触媒装置33(34)の上流端部(ケーシング61(71)の上面部)に斜め上方から接続されている。
独立排気管41〜43(51〜53)は、ほぼ同一の容積を有するように形成されている。具体的に、各独立排気管41〜43(51〜53)のそれぞれの容積は、CI燃焼の実行時(つまり第1運転領域A1での運転時)に各気筒2に戻される排気ガスの量(内部EGR量)の最大値の1/2に相当する容積よりも大きい値に設定されている。
図6〜図8に示すように、共通排気管45(55)は、平面視において、集合部44(54)からエンジン本体1に近づく側(車両左側)に方向転換する第1湾曲部45a(55a)と、第1湾曲部45a(55a)の下流端からエンジン本体1に向かってほぼ真っ直ぐ(車幅方向に)延びるストレート部45b(55b)と、ストレート部45b(55b)の下流端から車両後側に方向転換する第2湾曲部45c(55c)とを有している。このような共通排気管45(55)は、図8に太線の矢印でも示すように、全体として平面視でほぼ180°方向転換するように大きく湾曲した形状を有しており、概ね平面視C字状に形成されている。
共通排気管45(55)における第1湾曲部45a(55b)とストレート部45b(55b)との境界付近には、排気ガス中に含まれる酸素の濃度を検出するO2センサ90が取り付けられている。O2センサ90は、酸素濃度の大小に応じて起電力が変化する検出素子を共通排気管45(55)の内部に有しており、当該検出素子からの電気信号に基づいて排気ガス中の酸素濃度を検出する。
共通排気管45(55)における第2湾曲部45c(55c)の下流端は、触媒装置33(34)のケーシング61(71)の上面部、より詳しくは、当該上面部の前寄り位置に形成された接続口部61a(71a)に斜め上方から接続されている。すなわち、第2湾曲部45c(55c)は、接続口部61a(71a)に対しその上方かつ前方から回り込むように接近し、下方かつ後方を指向するように傾斜した状態で接続口部61a(71a)に接続されている。このため、図7に示すように、第2湾曲部45c(55c)の下流端の断面中心を下流側に延長した軸線をSとすると、この延長軸線Sは、側面視において、触媒装置33(34)の中心軸線Zと交差する。その交差位置は、触媒本体62(72)の上端とほぼ同じかこれよりもやや下方に設定されている。
(4)作用・効果
以上説明したとおり、当実施形態では、混合気を圧縮して自己着火させるCI燃焼が実行可能な多気筒エンジンにおいて、エンジン本体1の複数の気筒2A〜2C(2D〜2F)から排出された排気ガスが流通する排気マニホールド31(32)がエンジン本体1の車幅方向一方側の側面に取り付けられ、この排気マニホールド31(32)の下流側に、上流側よりも下流側の方が高さが低くなる立向きの姿勢で触媒装置33(34)が取り付けられている。排気マニホールド31(32)は、エンジン本体1の上部(シリンダヘッド4)に接続された複数の独立した独立排気管41〜43(51〜53)と、各独立排気管41〜43(51〜53)の下流端が集合した集合部44(54)と、集合部44(54)から平面視でほぼ180°方向転換するように湾曲しつつ下流側に延び、触媒装置33(34)の上面部に斜め上方から接続される共通排気管45(55)とを有している。このような構成によれば、触媒装置33(34)を立向きに配置しつつ排気ガスの浄化性能を十分に確保できる等の利点がある。
すなわち、上記実施形態では、触媒装置33(34)がエンジン本体1の排気側の側面に沿って立向きに配置されているので、触媒装置33(34)の上面部の高さが高くなり、例えばエンジン本体1の下面(もしくは車室フロア)と同程度の高さ位置において触媒装置を水平向きに配置した場合と異なり、エンジン本体1の上部と触媒装置33(34)とをつなぐ排気マニホールド31(32)の管長を短くすることができる。これにより、エンジン本体1(気筒2)から排出されて間もない高温の排気ガスを触媒装置33(34)に導入できるので、CI燃焼が実行されるために排気ガスの温度が低くなる傾向にあるにもかかわらず、触媒装置33(34)内の触媒の活性化を効率よく図ることができ、当該触媒による排気ガスの浄化性能を十分に確保することができる。また、排気マニホールド31(32)の下流端からエンジン本体1の下面付近までの高さスペースを利用して触媒装置33(34)の上下寸法を拡大できるので、その内部の触媒(触媒本体62(72))の容量を十分に増やすことができ、その意味でも排気ガスの浄化性能を高めることができる。
一方で、上記のように触媒装置33(34)を立向きに配置した場合、排気マニホールドの管長が短くなるので、その形状によっては、触媒装置33(34)内に流入する排気ガスの流れが気筒2(2A〜2F)間で大きくばらつくことが想定される。すると、気筒2によっては、触媒本体62(72)のごく一部にしか排気ガスがあたらなくなり、排気ガスの浄化性能を十分に確保できなくなるおそれがある。これに対し、上記実施形態では、排気マニホールド31(32)における集合部44(54)よりも下流側の部分が、平面視でほぼ180°方向転換するように大きく湾曲した共通排気管45(55)とされているので、各気筒2から排出されて触媒装置33(34)に流入する排気ガスは、触媒装置33(34)に流入する前に、大きく湾曲した共通排気管45(55)を通過するのに伴って十分に整流される。しかも、共通排気管45(55)の下流端が触媒装置33(34)の上面部に斜め上方から接続されるので、例えば図9に示すように、共通排気管45(55)から触媒装置33(34)(ケーシング61(71))内に流入する整流された排気ガスが、触媒本体62(72)の上端面に対し斜め方向に接近する結果、当該上端面におけるより広い面積に排気ガスがあたるようになる。これにより、触媒本体62(72)に対する排気ガスのあたり方が気筒2(2A〜2F)間で均一化され、いずれの気筒2から排出された排気ガスに対しても触媒による浄化性能を十分に発揮させることができる。
特に、上記実施形態において、排気マニホールド31(32)の独立排気管41〜43(51〜53)は、平面視において、エンジン本体1の排気側側面から面外方向に離間するように延びた後、集合部44(54)に向かって車両前側(気筒列方向の一方側)に方向転換するように湾曲し、共通排気管45(55)は、平面視において、集合部44(54)からエンジン本体1に近づきつつ車両後側(気筒列方向の他方側)に方向転換するように湾曲している。このような構成によれば、排気マニホールド31(32)が全体として平面視で一回転するようなループ状に形成されるので、各気筒2からの排気ガスを整流する区間を十分に確保しながら、エンジン本体1からの面外方向の突出代が少ないコンパクトな構造の排気マニホールド31(32)を実現することができる。
また、上記実施形態では、CI燃焼の実行時(第1運転領域A1での運転時)に、気筒2から排出された排気ガスを逆流させて気筒2に戻す内部EGRが実行されるとともに、排気マニホールド31(32)の独立排気管41〜43(51〜53)のそれぞれの容積が、内部EGRによって気筒2に戻される排気ガスの量の最大値(最大内部EGR量)の1/2に相当する容積よりも大きい値に設定されている。このような構成によれば、気筒2に戻される排気ガス(内部EGRガス)の量の多くを自気筒から排出された排気ガスにより賄うことができる(他気筒からの排気ガスが自気筒に混入するのを抑制できる)ので、例えばエンジン負荷が変化する過渡運転時のように、気筒2ごとに燃料の噴射量がばらつく(そのために各気筒2から排出される排気ガスの温度がばらつく)ような状況下でも、各気筒2に戻される排気ガスの温度をある程度高い精度で予測することができ、その予測に基づいて内部EGR量を増減させることにより各気筒2でのCI燃焼を安定化させることができる。
また、上記実施形態では、上方ほど車両前側(気筒列方向の一方側)に位置するように傾いた姿勢で触媒装置33(34)が配置されるとともに、この触媒装置33(34)の上面部における車両前側に偏った位置(接続口部61a(71a))に共通排気管45(55)の下流端が接続されている。このように触媒装置33(34)を側面視で傾斜させつつ立向きに配置した場合には、触媒装置33(34)を真っ直ぐ上下方向に延びるように配設した場合と異なり、触媒装置33(34)の中心軸に沿った寸法(長手寸法)を拡大できるので、その内部の触媒(触媒本体62(72))の容量をより増やすことができる。また、このように傾斜配置された触媒装置33(34)に対し、その上面部における車両前側に偏った位置に共通排気管45(55)の下流端が接続されるので、当該接続部(接続口部61a(71a))の高さが若干低くなる分、共通排気管45(55)を取り回す自由度が向上する。これにより、触媒の容量を十分に確保しながら、排気ガスの整流のために大きく湾曲させる必要のある共通排気管45(55)を、集合部44(54)から触媒装置33(34)にかけて無理なく配設することができる。
ここで、上記実施形態によれば、エンジン本体1は、前後方向視(気筒列方向視)において、その上部が排気側に傾くような姿勢で配置されている。このため、触媒装置33(34)を配設可能な上下方向のスペースは、エンジン本体1が上記のように傾いていない場合に比べて減少することになる。しかしながら、上記実施形態では、触媒装置33(34)が側面視で傾斜配置されるので、上記のように上下方向のスペースが多少減少したとしても、触媒装置33(34)の容量を十分に確保することができる。
(5)変形例
上記実施形態では、排気マニホールド31(32)の複数の独立排気管41〜43(51〜53)を、後側の気筒の独立排気管が前側の気筒の独立排気管よりも外側のループを描くような態様で湾曲させたが、独立排気管41〜43(51〜53)の形状はこれに限られず、例えば図12に示すような形状であってもよい。この図12に例示される排気マニホールド31’(32’)は、中央の気筒2B(2E)から延びる独立排気管42’(52’)と、その後側の気筒2C(2F)から延びる独立排気管43’(53’)とが、平面視で交差するように配設されており、この交差部よりも下流側では、中央の気筒2B(2E)の独立排気管42’(52’)が最もループの外側に位置するように配設されている。
また、上記実施形態では、排気マニホールド31(32)の共通排気管45(55)を平面視でほぼ180°方向転換させるように概ねC字状に湾曲させたが、共通排気管の形状はこれに限られない。例えば、共通排気管は、180°よりも大きく方向転換するものであってもよいし、逆に180°よりも小さく方向転換するものであってもよい。ただし、共通排気管は、各気筒から排出された排気ガスをある程度整流できる程度に湾曲している必要があり、そのためには少なくとも90°より大きく方向転換するように共通排気管を湾曲させる必要がある。
また、上記実施形態では、ガソリンを主成分とする燃料と空気との混合気をCI燃焼(圧縮自己着火)させるガソリンエンジンに本発明を適用した例について説明したが、本発明は、混合気を自己着火させるCI燃焼が実行可能なエンジンに総じて適用可能であり、例えば、軽油を自己着火により燃焼させるディーゼルエンジンにも本発明を適用可能である。
また、上記実施形態では、6つの気筒2A〜2Fが車両前後方向に並ぶ縦置き式の直列6気筒エンジンに本発明を適用した例について説明したが、本発明は、複数の気筒を有する多気筒エンジンに総じて適用可能であり、例えば、縦置き式の直列5気筒エンジンや直列4気筒エンジン、さらにはV型8気筒エンジンなどにも本発明を適用可能である。なお、V型エンジンの場合には、エンジンの両側のバンクにそれぞれ本発明を適用することが可能である。また、本発明は、縦置き式の多気筒エンジンだけでなく、気筒列方向が車幅方向と平行になる横置き式の多気筒エンジンにも適用可能である。
1 エンジン本体
2(2A〜2F) 気筒
7 排気ポート
9 排気弁
31 前側排気マニホールド(排気マニホールド)
32 後側排気マニホールド(排気マニホールド)
33 触媒装置
34 触媒装置
41〜43 独立排気管
44 集合部
45 共通排気管
51〜53 独立排気管
54 集合部
55 共通排気管

Claims (5)

  1. 複数の気筒が車両前後方向に沿って列状に並ぶ縦置きの姿勢で配設されたエンジン本体を備え、燃料と空気との混合気を圧縮して自己着火させるCI燃焼が前記各気筒で実行可能な多気筒エンジンに適用される排気構造であって、
    前記エンジン本体の車幅方向一方側の面に取り付けられ、前記複数の気筒から排出された排気ガスが流通する平面視ループ状の排気マニホールドと、
    前記排気マニホールドの下流側に設けられ、前記エンジン本体の車幅方向一方側の面に沿って上流側よりも下流側の方が高さが低くなる立向きの姿勢で配置された触媒装置とを備え、
    前記排気マニホールドは、前記エンジン本体の上部に接続されるとともに前記複数の気筒にそれぞれ連通する複数の独立排気管と、各独立排気管の下流端が集合した集合部と、集合部から平面視で90°よりも大きく方向転換するように湾曲しつつ下流側に延び、前記触媒装置の上面部に斜め上方から接続される共通排気管とを有し、
    前記複数の独立排気管は、平面視において、前記エンジン本体の車幅方向一方側の面から面外方向に離間するように延びた後、前記集合部に向かって車両前側に方向転換するように湾曲しつつ下流側に延び、かつ、車両後側の気筒の独立排気管が車両前側の気筒の独立排気管よりも外側のループを描くように形成されている、ことを特徴とする多気筒エンジンの排気構造。
  2. 請求項1に記載の多気筒エンジンの排気構造において、
    記共通排気管は、平面視において、前記集合部から前記エンジン本体に近づきつつ車両後側に方向転換するように湾曲している、ことを特徴とする多気筒エンジンの排気構造。
  3. 請求項2に記載の多気筒エンジンの排気構造において、
    前記エンジン本体は、前記気筒ごとに、前記独立排気管と気筒とを互いに連通する排気ポートと、排気ポートを開閉する排気弁とを有し、
    前記排気弁は、前記CI燃焼の実行時、前記気筒から排出された排気ガスを逆流させて気筒に戻すために、排気行程だけでなく吸気行程でも開弁され、
    前記複数の独立排気管のそれぞれの容積は、前記CI燃焼時に前記各気筒に戻される排気ガスの量の最大値の1/2に相当する容積よりも大きい値に設定されている、ことを特徴とする多気筒エンジンの排気構造。
  4. 請求項2または3に記載の多気筒エンジンの排気構造において、
    前記触媒装置は、上方ほど車両前側に位置するように傾いた姿勢で上下方向に延設されており、
    前記触媒装置の上面部における車両前側に偏った位置に前記共通排気管の下流端が接続されている、ことを特徴とする多気筒エンジンの排気構造。
  5. 請求項4に記載の多気筒エンジンの排気構造において、
    前記エンジン本体は、前後方向視において、エンジン本体の上部が排気側に傾くような姿勢で配置されている、ことを特徴とする多気筒エンジンの排気構造。
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