JP2024049417A - パーティションパネル - Google Patents

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JP2024049417A
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孝洋 稲垣
Takahiro Inagaki
穂高 中川
Hodaka Nakagawa
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Nihon Tokushu Toryo Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Nihon Tokushu Toryo Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】孔が設けられていても静粛性を従来よりも確保できる、パーティションパネルの提供。【解決手段】内部に空気室21が形成されており車両前後方向に二重壁構造となる二重壁構造部20を有しており、該二重壁構造部20が、荷室側開口30と客室側開口40となる部位を除いて、全域にわたって二重壁構造となっている。そのため、一重壁構造となる部位を有する場合に比べて、荷室1側から客室2側へ車両前後方向にパーティションパネル10を透過する透過音を低減できる。また、荷室側開口30と客室側開口40が、空気室21に比べて、流路断面積が小となっているため、パーティションパネル10を拡張型消音器として機能させることができ、荷室側開口30から空気室21に入って客室側開口40から客室2側に抜ける通過音圧を低減させることができる。【選択図】 図4

Description

本発明は、車両における荷室と客室を分けるパーティションパネルに関する。
静粛性が求められる車両においては、荷室と客室を分けるパーティションパネルを設定することで、リアタイヤ、リアユニットから客室への音圧低減を実施することができる。
ところで、車両によっては、リアエアコンを設定する場合に、荷室からエアコン用の空気を取り込む設定ではエアコン吸気温度が高くなりすぎるという懸念があり、パーティションパネルの一部に客室と荷室を繋ぐ孔を開けて客室からエアコン用の空気を取り込みたいという要望がある。しかし、パーティションパネルに孔を開けることは、荷室と客室を分断し静粛性を向上させるというパーティションパネルの目的と背反する。
特開平08-091043号公報は、パーティションパネルに孔が開けられている技術を開示している。具体的には、荷室と客室を分けるパーティションパネルに、通路断面が変化する形状の空気室を設けて、客室内気が通気口から空気室内に導かれるようにし、空気室で消音作用を受ける技術を開示している。なお、空気室の空気吐出口はクォーターベントダクトに接続されており、クォーターベントダクトから車外に排出されるようになっている。
しかし、上記公報開示の技術には、つぎの問題点がある。
(A)パーティションを二重壁とする規定がないため、一重壁構造となるパーティション部位が存在し、透過損失低下を招く構造となっている。その為、荷室部からの音圧低減効果に改善の余地がある。
(B)ベントダクトと繋がる構造のため、空気室内に吸音材を設定すると、空気が流れにくくなりドア閉まり性能と背反する。そのため、吸音材の設定が困難であり、更なる通過音低減、透過損失向上の点で改善の余地がある。
特開平08-091043号公報
本発明の目的は、孔が設けられていても静粛性を従来よりも確保できる、パーティションパネルを提供することにある。
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 荷室と客室を分ける位置に配置されるパーティションパネルであって、
内部に空気室が形成されており車両前後方向に二重壁構造となる二重壁構造部と、
前記空気室と連通しており荷室に開放する荷室側開口と、
前記空気室と連通しており客室に開放する客室側開口と、
を有し、
前記二重壁構造部は、前記荷室側開口と前記客室側開口となる部位を除いて、全域にわたって二重壁構造となっており、
前記荷室側開口と前記客室側開口は、前記空気室に比べて、流路断面積が小となっている、パーティションパネル。
(2) 前記空気室には、吸音材が設定されている、(1)記載のパーティションパネル。
(3) 前記荷室側開口は、前記二重壁構造部の車両左右方向の側壁に設けられている、(1)記載のパーティションパネル。
(4) 前記客室側開口は、パーティションパネルの車両前側に位置する車両用シートのシートクッションと同じか該シートクッションよりも下方となる位置に設けられている、(1)記載のパーティションパネル。
(5) 前記客室側開口は、鉛直下方、または、車両前方かつ下方に開放している、(4)記載のパーティションパネル。
上記(1)のパーティションパネルによれば、内部に空気室が形成されており車両前後方向に二重壁構造となる二重壁構造部を有しており、該二重壁構造部が、荷室側開口と客室側開口となる部位を除いて、全域にわたって二重壁構造となっているため、一重壁構造となる部位を有する場合に比べて、荷室側から客室側へ車両前後方向にパーティションパネルを透過する透過音を低減できる。
また、荷室側開口と客室側開口が、空気室に比べて、流路断面積が小となっているため、パーティションパネルを拡張型消音器として機能させることができ、荷室側開口から空気室に入って客室側開口から客室側に抜ける通過音圧を低減させることができる。また、荷室側開口が荷室に開放するため、荷室側開口がベントダクトに接続される場合と異なり、空気室内に吸音材を設定できる。
よって、パーティションパネルに孔が設けられていても、パーティションパネルによる静粛性を従来よりも確保できる。
上記(2)のパーティションパネルによれば、吸音材が設定されているため、パーティションパネルの透過音、通過音をより一層効果的に低減できる。
上記(3)のパーティションパネルによれば、荷室側開口が、二重壁構造部の車両左右方向の側壁に設けられているため、二重壁構造部の車両後方側壁に設けられる場合と異なり、荷室側開口を設けることで二重壁構造部に一重壁構造となる部位ができてしまうことを抑制できる。
上記(4)のパーティションパネルによれば、客室側開口が、パーティションパネルの車両前側に位置する車両用シートのシートクッションと同じか該シートクッションよりも下方となる位置に設けられているため、客室側開口から車両用シートの着座乗員の耳位置までの距離を比較的長く設定でき、距離減衰を向上させ耳位置に至る音圧を低減できる。
上記(5)のパーティションパネルによれば、客室側開口が、鉛直下方、または、車両前方かつ下方に開放しているため、水平または上方に開放する場合に比べて、客室側開口から車両用シートの着座乗員の耳位置までの距離を長く設定でき、距離減衰を向上させ耳位置に至る音圧を低減できる。
本発明実施例のパーティションパネルが用いられる車両の模式側面図である。 本発明実施例のパーティションパネルの部分拡大断面図である。 一重壁構造と二重壁構造の、透過損失-周波数の関係を示すグラフである。 本発明実施例のパーティションパネルの拡大模式側面図である。 本発明実施例のパーティションパネルの、拡張室構造のイメージ図である。 本発明実施例のパーティションパネルの、透過損失-周波数の関係を示すグラフである。 本発明実施例のパーティションパネルの、空気室内に吸音材が設定されている場合における、部分拡大断面図である。 本発明実施例のパーティションパネルの、客室側開口がシートクッションと同じか該シートクッションよりも下方となる位置で、鉛直下方または車両前方かつ下方に開放する場合の、模式側面図である。
以下に、図面を参照して、本発明実施例のパーティションパネルについて説明する。なお、図中、UPは車両上方、FRは車両前方を示す。
本発明実施例のパーティションパネル10は、図1に示すように、荷室1と該荷室1の前方にある客室2とを有する車両Vに用いられており、荷室1と客室2を車両前後方向に分ける位置に配置されている。客室2には、フロントシート3とリアシート4が配設されている。なお、リアシート4は、図示例のように1列のみ設けられていてもよく、図示はしないが2列設けられていてもよい。
パーティションパネル10は、たとえば樹脂製である。パーティションパネル10は、静粛性が求められる車両Vにおいて、リアタイヤ5、図示略のリアユニットから客室2への音圧低減のために設定されている。パーティションパネル10は、パーティションパネル10の上方に設定されるパーティションガラス6の下端とフロア7との間で上下方向に延びている。ただし、パーティションガラス6が設けられていない場合には、フロア7と天井8との間の全域にわたって上下方向に延びて設けられていてもよい。
パーティションパネル10は、図4に示すように、内部に空気室21が形成されており車両前後方向に二重壁構造となる二重壁構造部20と、空気室21と連通しており荷室1に開放する荷室側開口30と、空気室21と連通しており客室2に開放する客室側開口40と、を有する。
二重壁構造部20は、前壁22と、前壁22より車両後方に間隔をおいて設けられる後壁23と、を有する。前壁22と後壁23とは、平行(略平行を含む)に延びている。前壁22と後壁23は、側面視で、車両後方かつ上方に傾斜して延びている。前壁22と後壁23の車両左右方向の両端同士は、二重壁構造部20の車両左右方向の側壁(図示略)で接続されている。前壁22と後壁23は、車両前後方向視で、荷室壁開口30と客室側開口40となる部位を除いて、全域にわたって二重壁構造となっている。
空気室21は、前壁22と後壁23とで車両前後方向に区画されるスペースである。空気室21は、単なる空間であってもよいが、図7に示すようにその少なくとも一部に吸音材21aが設定されていることが望ましい。吸音材21aによりパーティションパネル10の透過音、通過音を低減できるからである。
図8に示すように、荷室側開口30は、たとえば二重壁構造部20の車両左右方向の側壁の上下方向中間部に設けられている。荷室側開口30は、二重壁構造部20の車両左右方向の側壁に設けられる孔からなる。
客室側開口40は、二重壁構造部20の前壁22に設けられている。客室側開口40は、パーティションパネル10の車両前側に位置する車両用シート(図示例ではリアシート4)のシートクッション4aと同じか該シートクッション4aよりも下方となる位置に設けられている。客室側開口40は、前壁22から車両前方に延びる管部41が設けられている場合には、管部41の先端にある。客室側開口40は、図4に示すように車両前方に向って水平または上方に開放していてもよいが、図8に示すように管部41に屈曲部または湾曲部を設ける等により、鉛直下方、または、車両前方かつ下方に開放していることが望ましい。車両用シート(図示例ではリアシート4)の着座乗員の耳位置までの距離を大にできるからである。
荷室側開口30と客室側開口40は、空気室21に比べて、流路断面積が小となっている。これは、図5に示すように、パーティションパネル10を拡張型消音器として機能させるためである。
つぎに、本発明実施例の作用、効果を説明する。
(A1)図2に示すように、内部に空気室21が形成されており車両前後方向に二重壁構造となる二重壁構造部20を有しており、該二重壁構造部20が、荷室側開口30と客室側開口40となる部位を除いて、全域にわたって二重壁構造となっているため、一重壁構造となる部位を有する場合に比べて、荷室1側から客室2側へ車両前後方向にパーティションパネル10を透過する透過音を低減できる(二重壁理論)。
なお、図3は、一重壁構造と二重壁構造の、透過損失-周波数の関係を示すグラフである。この図より、一重壁よりも二重壁とすることで、約1300Hzより高い周波数音において周波数が高くなるほど透過損失向上効果が得られることが分かる。
(A2)また、図4、図5に示すように、荷室側開口30と客室側開口40が、空気室21に比べて、流路断面積が小となっているため、パーティションパネル10を拡張型消音器として機能させることができ、荷室側開口30から空気室21に入って客室側開口40から客室2側に抜ける通過音圧を低減させることができる(拡張壁理論)。
なお、図6は、拡張型消音器の、透過損失-周波数の関係を示すグラフ(理論計算値)である。この理論計算値によれば、0Hz-6000Hzの周波数音に対して約4000Hzのときにおける約21dBを極大として透過損失を確保できることが分かる。
(A3)さらにまた、荷室側開口30が荷室1に開放するため、荷室側開口30がベントダクトに接続される場合と異なり、空気室21内に吸音材21aを設定できる。
以上、(A1)-(A3)より、パーティションパネル10に孔が設けられていても、パーティションパネル10による静粛性を確保できる。
(B)吸音材21aが設定されているため、パーティションパネル10の透過音、通過音をより一層効果的に低減できる。
(C)荷室側開口30が、二重壁構造部20の車両左右方向の側壁に設けられているため、二重壁構造部20の車両後方側壁である後壁23に設けられる場合と異なり、荷室側開口30を設けることで二重壁構造部20に一重壁構造となる部位ができてしまうことを抑制できる。
(D)客室側開口40が、パーティションパネル10の車両前側に位置する車両用シート(図示例ではリアシート4)のシートクッション4aと同じか該シートクッション4aよりも下方となる位置に設けられているため、客室側開口40から車両用シート4の着座乗員の耳位置までの距離を比較的長く設定でき、距離減衰を向上させ耳位置に至る音圧を低減できる。
(E)客室側開口40が、鉛直下方、または、車両前方かつ下方に開放しているため、水平または上方に開放する場合に比べて、客室側開口40から車両用シート4の着座乗員の耳位置までの距離を長く設定でき、距離減衰を向上させ耳位置に至る音圧を低減できる。
1 荷室
2 客室
3 フロントシート
4 リアシート
4a シートクッション
10 パーティションパネル
20 二重壁構造部
21 空気室
21a 吸音材
22 前壁
23 後壁
30 荷室側開口
40 客室側開口
41 管部
V 車両
本発明は、車両における荷室と客室を分けるパーティションパネルに関する。
静粛性が求められる車両においては、荷室と客室を分けるパーティションパネルを設定することで、リアタイヤ、リアユニットから客室への音圧低減を実施することができる。
ところで、車両によっては、リアエアコンを設定する場合に、荷室からエアコン用の空気を取り込む設定ではエアコン吸気温度が高くなりすぎるという懸念があり、パーティションパネルの一部に客室と荷室を繋ぐ孔を開けて客室からエアコン用の空気を取り込みたいという要望がある。しかし、パーティションパネルに孔を開けることは、荷室と客室を分断し静粛性を向上させるというパーティションパネルの目的と背反する。
特開平08-091043号公報は、パーティションパネルに孔が開けられている技術を開示している。具体的には、荷室と客室を分けるパーティションパネルに、通路断面が変化する形状の空気室を設けて、客室内気が通気口から空気室内に導かれるようにし、空気室で消音作用を受ける技術を開示している。なお、空気室の空気吐出口はクォーターベントダクトに接続されており、クォーターベントダクトから車外に排出されるようになっている。
しかし、上記公報開示の技術には、つぎの問題点がある。
(A)パーティションを二重壁とする規定がないため、一重壁構造となるパーティション部位が存在し、透過損失低下を招く構造となっている。その為、荷室部からの音圧低減効果に改善の余地がある。
(B)ベントダクトと繋がる構造のため、空気室内に吸音材を設定すると、空気が流れにくくなりドア閉まり性能と背反する。そのため、吸音材の設定が困難であり、更なる通過音低減、透過損失向上の点で改善の余地がある。
特開平08-091043号公報
本発明の目的は、孔が設けられていても静粛性を従来よりも確保できる、パーティションパネルを提供することにある。
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 荷室と客室を分ける位置に配置されるパーティションパネルであって、
内部に空気室が形成されており車両前後方向に二重壁構造となる二重壁構造部と、
前記空気室と連通しており荷室に開放する荷室側開口と、
前記空気室と連通しており客室に開放する客室側開口と、
を有し、
前記二重壁構造部は、前記荷室側開口と前記客室側開口となる部位を除いて、全域にわたって二重壁構造となっており、
前記荷室側開口と前記客室側開口は、前記空気室に比べて、流路断面積が小となっている、パーティションパネル。
(2) 前記空気室には、吸音材が設定されている、(1)記載のパーティションパネル。
(3) 前記荷室側開口は、前記二重壁構造部の車両左右方向の側壁に設けられている、(1)記載のパーティションパネル。
(4) 前記客室側開口は、パーティションパネルの車両前側に位置する車両用シートのシートクッションと同じか該シートクッションよりも下方となる位置に設けられている、(1)記載のパーティションパネル。
(5) 前記客室側開口は、鉛直下方、または、車両前方かつ下方に開放している、(4)記載のパーティションパネル。
上記(1)のパーティションパネルによれば、内部に空気室が形成されており車両前後方向に二重壁構造となる二重壁構造部を有しており、該二重壁構造部が、荷室側開口と客室側開口となる部位を除いて、全域にわたって二重壁構造となっているため、一重壁構造となる部位を有する場合に比べて、荷室側から客室側へ車両前後方向にパーティションパネルを透過する透過音を低減できる。
また、荷室側開口と客室側開口が、空気室に比べて、流路断面積が小となっているため、パーティションパネルを拡張型消音器として機能させることができ、荷室側開口から空気室に入って客室側開口から客室側に抜ける通過音圧を低減させることができる。また、荷室側開口が荷室に開放するため、荷室側開口がベントダクトに接続される場合と異なり、空気室内に吸音材を設定できる。
よって、パーティションパネルに孔が設けられていても、パーティションパネルによる静粛性を従来よりも確保できる。
上記(2)のパーティションパネルによれば、吸音材が設定されているため、パーティションパネルの透過音、通過音をより一層効果的に低減できる。
上記(3)のパーティションパネルによれば、荷室側開口が、二重壁構造部の車両左右方向の側壁に設けられているため、二重壁構造部の車両後方側壁に設けられる場合と異なり、荷室側開口を設けることで二重壁構造部に一重壁構造となる部位ができてしまうことを抑制できる。
上記(4)のパーティションパネルによれば、客室側開口が、パーティションパネルの車両前側に位置する車両用シートのシートクッションと同じか該シートクッションよりも下方となる位置に設けられているため、客室側開口から車両用シートの着座乗員の耳位置までの距離を比較的長く設定でき、距離減衰を向上させ耳位置に至る音圧を低減できる。
上記(5)のパーティションパネルによれば、客室側開口が、鉛直下方、または、車両前方かつ下方に開放しているため、水平または上方に開放する場合に比べて、客室側開口から車両用シートの着座乗員の耳位置までの距離を長く設定でき、距離減衰を向上させ耳位置に至る音圧を低減できる。
本発明実施例のパーティションパネルが用いられる車両の模式側面図である。 本発明実施例のパーティションパネルの部分拡大断面図である。 一重壁構造と二重壁構造の、透過損失-周波数の関係を示すグラフである。 本発明実施例のパーティションパネルの拡大模式側面図である。 本発明実施例のパーティションパネルの、拡張室構造のイメージ図である。 本発明実施例のパーティションパネルの、透過損失-周波数の関係を示すグラフである。 本発明実施例のパーティションパネルの、空気室内に吸音材が設定されている場合における、部分拡大断面図である。 本発明実施例のパーティションパネルの、客室側開口がシートクッションと同じか該シートクッションよりも下方となる位置で、鉛直下方または車両前方かつ下方に開放する場合の、模式側面図である。
以下に、図面を参照して、本発明実施例のパーティションパネルについて説明する。なお、図中、UPは車両上方、FRは車両前方を示す。
本発明実施例のパーティションパネル10は、図1に示すように、荷室1と該荷室1の前方にある客室2とを有する車両Vに用いられており、荷室1と客室2を車両前後方向に分ける位置に配置されている。客室2には、フロントシート3とリアシート4が配設されている。なお、リアシート4は、図示例のように1列のみ設けられていてもよく、図示はしないが2列設けられていてもよい。
パーティションパネル10は、たとえば樹脂製である。パーティションパネル10は、静粛性が求められる車両Vにおいて、リアタイヤ5、図示略のリアユニットから客室2への音圧低減のために設定されている。パーティションパネル10は、パーティションパネル10の上方に設定されるパーティションガラス6の下端とフロア7との間で上下方向に延びている。ただし、パーティションガラス6が設けられていない場合には、フロア7と天井8との間の全域にわたって上下方向に延びて設けられていてもよい。
パーティションパネル10は、図4に示すように、内部に空気室21が形成されており車両前後方向に二重壁構造となる二重壁構造部20と、空気室21と連通しており荷室1に開放する荷室側開口30と、空気室21と連通しており客室2に開放する客室側開口40と、を有する。
二重壁構造部20は、前壁22と、前壁22より車両後方に間隔をおいて設けられる後壁23と、を有する。前壁22と後壁23とは、平行(略平行を含む)に延びている。前壁22と後壁23は、側面視で、車両後方かつ上方に傾斜して延びている。前壁22と後壁23の車両左右方向の両端同士は、二重壁構造部20の車両左右方向の側壁(図示略)で接続されている。前壁22と後壁23は、車両前後方向視で、荷室壁開口30と客室側開口40となる部位を除いて、全域にわたって二重壁構造となっている。
空気室21は、前壁22と後壁23とで車両前後方向に区画されるスペースである。空気室21は、単なる空間であってもよいが、図7に示すようにその少なくとも一部に吸音材21aが設定されていることが望ましい。吸音材21aによりパーティションパネル10の透過音、通過音を低減できるからである。
図8に示すように、荷室側開口30は、たとえば二重壁構造部20の車両左右方向の側壁の上下方向中間部に設けられている。荷室側開口30は、二重壁構造部20の車両左右方向の側壁に設けられる孔からなる。
客室側開口40は、二重壁構造部20の前壁22に設けられている。客室側開口40は、パーティションパネル10の車両前側に位置する車両用シート(図示例ではリアシート4)のシートクッション4aと同じか該シートクッション4aよりも下方となる位置に設けられている。客室側開口40は、前壁22から車両前方に延びる管部41が設けられている場合には、管部41の先端にある。客室側開口40は、図4に示すように車両前方に向って水平または上方に開放していてもよいが、図8に示すように管部41に屈曲部または湾曲部を設ける等により、鉛直下方、または、車両前方かつ下方に開放していることが望ましい。車両用シート(図示例ではリアシート4)の着座乗員の耳位置までの距離を大にできるからである。
荷室側開口30と客室側開口40は、空気室21に比べて、流路断面積が小となっている。これは、図5に示すように、パーティションパネル10を拡張型消音器として機能させるためである。
つぎに、本発明実施例の作用、効果を説明する。
(A1)図2に示すように、内部に空気室21が形成されており車両前後方向に二重壁構造となる二重壁構造部20を有しており、該二重壁構造部20が、荷室側開口30と客室側開口40となる部位を除いて、全域にわたって二重壁構造となっているため、一重壁構造となる部位を有する場合に比べて、荷室1側から客室2側へ車両前後方向にパーティションパネル10を透過する透過音を低減できる(二重壁理論)。
なお、図3は、一重壁構造と二重壁構造の、透過損失-周波数の関係を示すグラフである。この図より、一重壁よりも二重壁とすることで、約1300Hzより高い周波数音において周波数が高くなるほど透過損失向上効果が得られることが分かる。
(A2)また、図4、図5に示すように、荷室側開口30と客室側開口40が、空気室21に比べて、流路断面積が小となっているため、パーティションパネル10を拡張型消音器として機能させることができ、荷室側開口30から空気室21に入って客室側開口40から客室2側に抜ける通過音圧を低減させることができる(拡張壁理論)。
なお、図6は、拡張型消音器の、透過損失-周波数の関係を示すグラフ(理論計算値)である。この理論計算値によれば、0Hz-6000Hzの周波数音に対して約4000Hzのときにおける約21dBを極大として透過損失を確保できることが分かる。
(A3)さらにまた、荷室側開口30が荷室1に開放するため、荷室側開口30がベントダクトに接続される場合と異なり、空気室21内に吸音材21aを設定できる。
以上、(A1)-(A3)より、パーティションパネル10に孔が設けられていても、パーティションパネル10による静粛性を確保できる。
(B)吸音材21aが設定されているため、パーティションパネル10の透過音、通過音をより一層効果的に低減できる。
(C)荷室側開口30が、二重壁構造部20の車両左右方向の側壁に設けられているため、二重壁構造部20の車両後方側壁である後壁23に設けられる場合と異なり、荷室側開口30を設けることで二重壁構造部20に一重壁構造となる部位ができてしまうことを抑制できる。
(D)客室側開口40が、パーティションパネル10の車両前側に位置する車両用シート(図示例ではリアシート4)のシートクッション4aと同じか該シートクッション4aよりも下方となる位置に設けられているため、客室側開口40から車両用シート4の着座乗員の耳位置までの距離を比較的長く設定でき、距離減衰を向上させ耳位置に至る音圧を低減できる。
(E)客室側開口40が、鉛直下方、または、車両前方かつ下方に開放しているため、水平または上方に開放する場合に比べて、客室側開口40から車両用シート4の着座乗員の耳位置までの距離を長く設定でき、距離減衰を向上させ耳位置に至る音圧を低減できる。
1 荷室
2 客室
3 フロントシート
4 リアシート
4a シートクッション
10 パーティションパネル
20 二重壁構造部
21 空気室
21a 吸音材
22 前壁
23 後壁
30 荷室側開口
40 客室側開口
41 管部
V 車両

Claims (1)

  1. 荷室と客室を分ける位置に配置されるパーティションパネルであって、
    内部に空気室が形成されており車両前後方向に二重壁構造となる二重壁構造部と、
    前記空気室と連通しており荷室に開放する荷室側開口と、
    前記空気室と連通しており客室に開放する客室側開口と、
    を有し、
    前記二重壁構造部は、前記荷室側開口と前記客室側開口となる部位を除いて、全域にわたって二重壁構造となっており、
    前記荷室側開口と前記客室側開口は、前記空気室に比べて、流路断面積が小となっている、パーティションパネル。
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