JP2009012575A - 車両用ベントダクト構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】換気用のベントダクトから車外の音が侵入してしまうのを抑制する車両用ベントダクト構造。
【解決手段】ベントダクト10では、リヤクォータパネル14の開口部14Aを挟んで配置された外枠24と内枠26が連結されたダクト本体10Aが形成され、このダクト本体に、吸音材料によって形成した吸音部材44、46が配置されて、空気の流路48が形成されている。吸音部材44、46には、千鳥状に配列された突部50と谷部52が形成され、一方の突部が他方の谷部に対向されて、一方の突部の間に他方の突部が入りこむように対向されている。これにより、車外側の換気口34から侵入する音が、突部に衝突し、これにより減衰されるので、ベントダクトから車室20内に漏れる車外の音が確実に抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に設けられて車両内部の空気を車外に排出可能とする車両用ベントダクト構造に関する。
車両には、車室内の換気性能の確保、ドア閉時の室内圧力の上昇抑制等を行うために、ベントダクトが設けられている。このベントダクトは、例えば、車両のリヤクォータパネルの下部に配設され、リヤバンパによって隠蔽されている。
また、ベントダクトには、通気用の開口部が設けられており、車室内への外気の導入、ドアの閉動作などによって車室内の圧力上昇が生じると、圧力差によって車室内の空気がベントダクトから排出される。
このようなベントダクトには、板状の弁体が設けられて、この弁体によって通気用の開口部が閉塞され、排気ガスなどを含む車外の空気、車外のチリ、埃、泥水などの浸入が防止されると共に、車外の騒音の進入抑制が図られている。また、弁体がベントダクトの開口部を閉塞するときに、弁体が開口部周縁を叩く音の抑制を図る提案がなされている(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、車室内の空気がベントダクトの開口部を通過して車外に排出されるときに、弁体が開かれることにより、車外の音が開口部から進入することにより車室内の静粛性が損ねられてしまうことがある。
ここから、特許文献2では、ダクト本体に形成した空気流出口に対向する底面部に吸音材を設け、車外から空気流出口を通過して進入する透過音を吸音材で吸収するように提案している。
しかしながら、空気の通路の内面に吸音材を設けただけでは、十分な吸音面積が得られず、ベントダクトに形成した開口部から侵入した車外の音が、車室内に漏れてしまい、車室内の静粛性が損ねられてしまうという問題がある。
特開2006−168550号公報 特開2002−172927号公報
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、車室内の換気用などに設けているベントダクトの開口部から、車外の音が侵入してしまうのを確実に抑制することができる車両用ベントダクト構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、車体外板に設けられ一端が車両内部に開口され他端が車外に開口されたダクト本体と、吸音材料によって形成されて所定間隔で前記ダクト本体内に対で配置され、ダクト本体の一方の開口側から他方の開口側へ至る空気の流路を形成する第1及び第2の吸音部材と、を含み、前記第1及び第2の吸音部材の互いに対向する面に、所定の配列で複数の凸状部及び凹状部が形成され、一方の凸状部を他方の凹状部に対向させることにより凸状部のそれぞれが前記流路内に突出されている、ことを特徴とする。
この発明によれば、それぞれが吸音材料によって形成された第1の吸音部材と第2の吸音部材とが対向されて空気の流路が形成されている。また、第1及び第2の吸音部材には、互いに対向される面に凸状部と凹状部が形成されており、第1及び第2の吸音部材は、一方の凸状部が他方の凹状部に対向するように配置される。
これにより、第1の吸音部材と第2の吸音部材の間に形成される流路の開口面積が狭められることなく、吸音材料によって囲まれた流路内に、吸音材料によって形成された凸状部が突出される。
したがって、車外から流路内に入り込んだ音は、凸状部に衝突することにより減衰されるか、凸状部で反射して第1又は第2の吸音部材の表面に衝突することにより減衰されるので、車室内に侵入されるのが抑えられる。なお、凸状部及び凹状部は、滑らかに突出又は窪んだ形状であることが好ましい。
請求項2の発明は、前記第1及び第2の吸音部材に、前記凸状部と前記凹状部のそれぞれが千鳥状に配列されて形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、第1及び第2の吸音部材に、凸状部と凹状部を千鳥状に配置している。これにより、流路内に音の通過する方向(空気の流通する方向)と直交する方向に沿って多数の凸状部が突出されるので、音の通過を抑えることができる。
なお、第1及び第2の吸音部材に形成する凸状部及び凹状部の配列は、これに限らず、空気の流通方向及び空気の流通方向と直交する方向に沿って交互に配列したものであっても良い。すなわち、凸状部の中心を結ぶ線及び、凹状部の中心を結ぶ線(配列方向)が格子状となるように凸状部及び凹状部が形成されたものであっても良い。
また、凸状部及び凹状部の配列方向を、空気の流通方向ないし流通方向と直交する方向に対して、所定の角度で傾斜するように第1及び第2の吸音部材を設けるようにしても良く、これにより、流路内に侵入するすべての音を、何れかの凸状部に衝突させることができるので、音の侵入を確実に防止することができる。
一方、請求項3の発明は、前記第1及び第2の吸音部材に、前記流路内での空気の流通方向と直交する方向に連続された前記凸状部及び前記凹状部が、空気の流通方向に沿って配列されていることを特徴とする。
この発明によれば、流路内に侵入する全ての音が第1又は第2の吸音部材に形成している凸状部の何れかに衝突するので、車外の音が車内に侵入してしまうのを確実に防止することができる。
このような本発明においては、前記ダクト内に、複数対の前記第1の吸音部材と前記第2の吸音部材とを配置するものであっても良く、これによりダクト本体内に複数条の流路が形成されるので、実質的な開口面積を広げ、効率的な空気の流通(排気)が可能となる。
また、本発明では、前記流路の車外側の開口を閉塞すると共に、流路を車外へ向けて流れる空気によって該開口を開放可能とする弁体を設けることが好ましく、これにより、車内の空気の非排出時に、該開口を閉塞して、車外の空気が音などの侵入を防止することができる。
以上説明したように本発明によれば、吸音材料を用いた第1及び第2に吸音部材の間に形成した流路に、第1及び第2の吸音部材から凸状部を突出させ、流路に侵入した音を、凸状部に衝突させることにより減衰させるようにしており、これにより、車外の音が空気の流路を通って車両内部に侵入してしまうのを抑えることができる。
また、本発明では、凸状部が空気の流路と直交する方向に連続するように形成することにより、流路内に侵入する音を確実に減衰させることができるので、車両内の静粛性が損なわれるのを確実に防止することができるという優れた効果が得られる。
以下に、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1乃至図6には、第1の実施の形態に係るクォータベントダクト(以下、ベントダクト10とする)が示されている。なお、各図に示される矢印FRは、車両前後方向の前方側、矢印UPは車両上下方向の上方側、矢印OUTは車幅方向の外方側をそれぞれ示している。
図6に示されるように、ベントダクト10は、車両12の車体外板を形成しているリヤクォータパネル14に配設され、リヤバンパ16の車幅方向側の側部16Aに隠蔽されている。なお、ベントダクト10は、車両12の左右のリヤクォータパネル14に設けても良く、また、左右のリヤクォータパネル14の何れか一方に設けたものであっても良い。以下では、車両左側を例に説明する。
車両12では、外気の導入、ドア18の閉操作等によって車室20内の圧力(空気圧)に上昇が生じると、車室20内の空気が、ラゲージルーム22を経て、ベントダクト10から車外へ排出される。なお、車両及びクォータベントダクトを用いた換気の構成は、公知の一般的構成を適用することができる。
図1に示されるように、リヤクォータパネル14には、リヤバンパ16の側部16A(図1では図示省略、図6参照)に対向する位置に開口部14Aが形成されており、この開口部14Aにベントダクト10が取り付けられている。
ベントダクト10は、リヤクォータパネル14の車両外側(リヤクォータパネル14とリヤバンパ16の側部16Aの間)に配置される外枠24と、リヤクォータパネル14の車両内方側に配置される内枠26とを備えている。
内枠26は、車幅方向に沿った両側が開口され、車幅方向の外側の外周部には、フランジ28が突設されている。このフランジ28は、内枠26の外周部に周方向に沿って形成されており、内枠26は、車幅方向の先端部がリヤクォータパネル14の開口部14Aに挿入され、フランジ28がリヤクォータパネル14の内面に緊密に当接されている。
リヤクォータパネル14の開口部14Aに挿入されてリヤクォータパネル14の車両外側面から突出した外枠24の先端部は、内枠26に嵌め込まれる。これにより、外枠24と内枠26が連結され、リヤクォータパネル14を貫通する空気の通路となるダクト本体10Aが形成されている。
また、外枠24には、車幅方向の内方側の外周部に、リブ30が形成されており、外枠24に内枠26を嵌め込んだときに、リブ30が、リヤクォータパネル14の外周面に当接される。これにより、外枠24のリブ30と内枠26のフランジ28との間でリヤクォータパネル14の開口部14Aの周縁が挟まれて、ダクト本体10Aがリヤクォータパネル14に固定される。なお、ダクト本体10Aの固定はこれに限らず、任意の固定方法を適用することができる。
一方、外枠24には、車両外側の面に複数の傾斜部32が形成されている。傾斜部32は、それぞれ上下方向の下方側が車幅方向の外方側となるように車両上下方向に対して傾斜されている。これにより、ダクト本体10Aの車幅方向の外側の端部は、断面略鋸歯状となっている。
この傾斜部32のそれぞれには、例えば、略矩形形状の換気口34が形成されている。また、傾斜部32のそれぞれには、車両外方側の面に弁体36が配設されている。弁体36は、換気口34の開口よりも僅かに大きく形成されており、上端部が換気口34の周縁部に固定され、傾斜部32の表面にかぶせられている。
これにより、通常状態では、傾斜部32に形成されている換気口34が、弁体36によって閉塞され、車外からの騒音の侵入抑制、車外の空気(外気)や、ちり、埃、泥水などの浸入が防止されている。また、弁体36は、ダクト本体10A(外枠24)内から吹き出される空気流によって換気口34を開放する方向に揺動され、これにより、車両内部の空気が換気口34から流出可能となる。
内枠26には、車両内方側に蓋部材38が設けられている。蓋部材38は、内枠26側の面の周縁部に縁部40が形成されており、この縁部40内に内枠26の車両内方側の端部が挿入されて嵌め込まれている。これにより、蓋部材38が内枠26に取り付けられている。
この蓋部材38には、外枠24の傾斜部32に形成されている換気口34のそれぞれに対応して、通気口42が形成されており、ベントダクト10では、通気口42からダクト本体10A内に入りこんだ空気が、ダクト本体10A内を通過して換気口34から車外へ排出されるようになっている。
ところで、図1及び図2に示されるように、ベントダクト10では、対となっている換気口34と通気口42との間に、第1及び第2の吸音部材として、吸音部材44、46が配設されている。ダクト本体10A内には、吸音部材44、46によって通気口42から換気口34へ至る空気の流路48が形成されている。
すなわち、本件の形態に適用したベントダクト10では、一例として3対の換気口34及び通気口42を形成しており、それぞれの換気口34と通気口42との間に、流路48が形成されるように、吸音部材44、46が、3段重ねでダクト本体10A内に充填されている。なお、吸音部材44、46及び吸音部材44、46によって形成される流路48の構成は同一であり、以下では、一つの流路48の構成を例に説明する。また、図2では、ダクト本体10Aの図示を省略し、ダクト本体10A内に充填された吸音部材44、46の概略を示している。
ここで、本実施の形態に適用する吸音部材44、46は、例えば、軟質ウレタンフォーム、ガラスウールなどを用いた多孔質材料などの一般的構成の吸音材料を用いて形成することができる。
図1から図4に示されるように、吸音部材44、46には、互いに対向される面に、凸状部となる山形状の突部50及び凹状部となる谷部52が所定の間隔で形成されている。図3に示されるように、第1の実施の形態に適用した吸音部材44、46では、突部50が千鳥上に配列されて形成され、これにより、谷部52も千鳥状に配列されて形成されている。
なお、以下では、吸音部材44の突部50、谷部52と、吸音部材46の突部50、谷部52を区別するときに、吸音部材44側を突部50A、谷部52Aとし、吸音部材46側を突部50B、谷部52Bとする。
ベントダクト10では、ダクト本体10A内に吸音部材44、46を配設するときに、下側の吸音部材44の突部50Aが、上側の吸音部材46の谷部52Bに対向されると共に、吸音部材44の谷部52Aに吸音部材46の突部50Bが対向される。
また、吸音部材44、46は、突部50と谷部52の間隔(突部50Aと谷部52B及び突部50Bと谷部52Aの間隔)が一定で、かつ、吸音部材44の突部50Aの間に、吸音部材46の突部50Bが入りこむようにダクト本体10A内に配設される。なお、本実施の形態では、一例として、吸音部材44、46のそれぞれで、突部50、谷部52の並び、すなわち、突部50及び谷部52の配列方向が車幅方向及び車両前後方向となるように吸音部材44、46をダクト本体10A内に配置している。
これにより、図1、図2及び図4に示されるよう、換気口34と通気口42との間には、突部50の頂点を通る開口断面が波状となる流路48が形成される。また、この流路48は、換気口34及び通気口42側の開口が略波状となっている。図1に示されるように、換気口34及び通気口42は、流路38の開口の全域を含むように開口されており、これにより、換気口34及び通気口42で、流路48が狭められることがないようにしている。
また、図2に示されるように、吸音部材44、46の車両前後方向の端部には、平板状の吸音部材54が配設されており、これにより、ベントダクト10では、ダクト本体10A内に形成される流路48の周囲が吸音部材44、46、54によって囲われている。
このように構成されているベントダクト10では、換気口34が形成された傾斜部32に弁体36を設け、車室20内の空気の非排出状態では、この弁体36によって換気口34が閉止されている。これにより、車両12では、ベントダクト10からの外気の侵入、騒音の侵入、チリ、埃、泥水などの侵入が防止される。
また、車室20内への外気の導入、ドア18の閉操作などが行われ、車室20内の空気圧が車外の空気圧よりも高くなると、車室20内の空気が、ラゲージルーム22を経て、ベントダクト10の通気口42側に流れる。
これにより、通気口42に開口している流路48内が車外の空気圧よりも高くなると、流路48内の空気が、換気口34を閉塞している弁体36を押し上げて、換気口34を開き、車室20内の空気がベントダクト10から車外に排出される。したがって、車室20内の空気圧が上昇してしまうのが防止されると共に、車室20の効率的な換気が可能となる。
ところで、ベントダクト10では、突部50及び谷部52を千鳥状に配列した吸音部材44、46を用い、吸音部材44、46の一方の突部50を他方の谷部52に対向させ、突部50の間(例えば、突部50Aの間)に他方の突部50(突部50B)が入りこむように組み合わせている。これにより、ベントダクト10では、換気口34と通気口42の間に波状に湾曲した空気の流路48が形成されている。
この流路48は、開口面積が略一定となっており、これにより、通気口42から入り込んだ空気が換気口34へ向けて円滑に流れ、車室20内の空気の換気効率、排気効率等に低下が生じてしまうことがない。なお、図1及び図4では、空気の流れの一部を白抜き矢印で示している。
一方、車室20内の空気を排出するために弁体36が押し上げられて換気口34が開かれると、この換気口34から車外の音が侵入してしまう。この換気口34から侵入した音が減衰せずに車室20内に至ると、車室20内の静粛性が低下してしまう。
ここで、図2及び図4に示されるように、換気口34側(図2の紙面手前側)から流路48内を見たときに、吸音部材44、46に形成している突部50が、流路48内に突出している。また、図1及び図5に示されるように、流路48内では、吸音部材44、46から突部50が突出している。
図5に示されるように、吸音部材44、46に形成される突部50は、千鳥状の配列となっている。なお、図4及び図5では、侵入する音の一部を破線矢印で示している。
これにより、ベントダクト10では、換気口34から流路48内に入り込んだ音(図5では一部を破線矢印で示す)の一部が、突部50の間を通過して、通気口42へ向けてしまう。しかし、換気口34から流路48内に入り込んだ大半の音は、吸音部材44の突部50A又は吸音部材46の突部50Bに衝突する。
例えば、図4に示されるように、換気口34から流路48内に進入した音は、吸音部材44の突部50に衝突する。このときに、突部50が吸音材料で形成されていることにより、突部50内を通過するときに粘性摩擦を生じ、エネルギーの一部が熱エネルギーに変換されて減衰する。なお、音の減衰は、一般的メカニズムであり、ここでは詳細な説明を省略する。
また、図5に示されるように、流路48内には、突部50A、50Bが交互に突出しているので、吸音部材44の突部50Aを通過しても、吸音部材46の突部50Bに衝突する。さらに、流路48は、吸音部材44、46及び吸音部材54によって囲われて形成されているため、何れかの突部50に衝突することにより反射した音は、吸音部材44、46、54の何れかの表面の衝突することになる。
これにより、換気口34から侵入した音は、何れかの突部50に衝突することにより減衰されるので、通気口42から車室20内に漏れ出すのが抑えられる。すなわち、換気口34から侵入した音の一部が、通気口42から漏れ出しても、大半の音が、流路48内で減衰されてしまう。
したがって、ベントダクト10では、車室20内の空気が排出されるときに、車室20内の静粛性が損ねられるのが防止され、乗員に不快感を生じさせてしまうことがない。
なお、第1の実施の形態に適用したベントダクト10では、千鳥状に突部50及び谷部52が配列された吸音部材44、46を用いるときに、突部50と谷部52の配列方向が車幅方向及び車両前後方向となるようにしたが、これに限らず、突部50と谷部52の並びが、車幅方向及び車両前後方向に対して所定の角度(例えば、22.5°前後)となるように配置しても良い。
これにより、換気口34から入り込んだ音が、突部50の間を通過して通気口42に達してしまうのを抑え、車外の音が車室20内に侵入してしまうのを防止できるので、より高い静粛性を確保することができる。
また、吸音部材44、46に形成する突部50及び谷部52の配列は、これに限らず、空気の流通方向及び空気の流通方向と直交する方向に沿って交互に配列したものであっても良い。すなわち、突部50中心を結ぶ線及び、谷部52の中心を結ぶ線(配列方向)が格子状となるように形成したものであっても良い。
このときには、突部50及び谷部52の配列方向が空気の流れる方向(流通方向、ここでは、車幅方向)及び流通方向と直交する方向(ここでは車両前後方向)に沿うように配列してもよいが、突部50及び谷部52の配列方向を、車幅方向及び車両前後方向に対して所定の角度(例えば約45°)で傾斜するようにしても良い。
これにより、吸音部材44、46によって形成される流路48内に入りこむ音の全てが何れかの突部50に衝突することになるので、ベントダクト10から車室20内への音の侵入を確実に防止することができる。
また、吸音部材44、46では、突部50及び谷部52を同じように形成したが、これに限らず、例えば、吸音部材44に形成する突部50Aを、吸音部材46に形成する突部50Bより大きくするなど、突部50A、50Bの大きさや高さを異ならせても良い。このときには、突部50Aの配列及び形状(大きさ、高さを含む)に合わせて谷部52Bを形成すると共に、突部50Bの配列及び形状に合わせて谷部52Aを形成するようにすれば良い。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図7乃至図10には、第2の実施の形態に係るクォータベントダクト(以下、ベントダクト60とする)が示されている。なお、以下で説明する第2の実施の基本的構成は、前記した第1の実施の形態と同じであり、第2の実施の形態において第1の実施の形態と同一の部品には、同一の符号を付与してその説明を省略する。
図7乃至図10に示されるベントダクト60では、前記したベントダクト10の吸音部材44、46に換えて、第1及び第2の吸音部材として吸音部材62、64を設けている。図9に示されるように、吸音部材62、64のそれぞれには、互いに対向される面に突部66及び谷部68が形成されている。
吸音部材62、64は、車両幅方向に沿って突部66と谷部68とが交互に形成されている。また、突部66及び谷部68は、車両前後方向に連続されている。すなわち、吸音部材62、64では、稜線が車両前後方向に沿うように突部66が形成されており、突部66の間に谷部68が形成されている。
図7及び図8に示されるように、ベントダクト60では、吸音部材62の谷部68に吸音部材64の突部66が対向され、吸音部材62の突部66の間に吸音部材64の突部66が入りこむように配設され、吸音部材62の突部66と吸音部材64の谷部68の間隔及び、吸音部材62の谷部68と吸音部材64の突部66の間隔が一定でかつ所定間隔となるように配置されている。
ベントダクト60では、吸音部材62、64によって、ダクト本体10A内に、車幅方向に沿った開口断面が波状の流路70が形成されている。図7及び図8に示されるように、この流路70は、傾斜部32に形成された換気口34A及び蓋部材38に形成された通気口42Aで開口されており、これにより、通気口42から換気口34へ空気が通過可能となっている。また、この流路70は、車両前後方向に沿った開口断面が略一体の形状で、開口断面積も略一定となっている。
なお、吸音部材62、64の車両前後方向の両側には、吸音部材54が配置されており、これにより、流路70が吸音部材62、64及び吸音部材54によって囲われている。また、換気口34A及び通気口42Aは、流路70の開口の全域を含む大きさとなっている。
このように構成されているベントダクト60では、通気口42と換気口34の間に、開口断面席滑らかに湾曲された流路70が形成されていることにより、車室20内の空気の円滑な排出が可能となっている。また、換気口34が弁体36によって閉じられているときには、車外の音、空気、ちり、埃、泥水等の浸入が防止されている。なお、図7及び図10では、空気の流れの一部を白抜き矢印で示している。
ところで、ベントダクト60においても、換気口34が開かれると、この換気口34から車外の音が侵入する。ここで、図8及び図9に示されるように、流路70を形成する吸音部材62、64には、車両前後方向に沿う突部66が形成され、ベントダクト60では、吸音部材62の突部66と吸音部材64の突部66が交互に流路70内に突出している。
これにより、図10に示されるように、換気口34から流路70内に進入した音(図10で破線矢印で示す)は、吸音部材62、64の何れかの突部66に衝突する。また、例えば、吸音部材62の突部66に衝突することにより反射した音は、次に吸音部材64の表面に衝突する。
したがって、ベントダクト60では、換気口34から侵入した音が、流路70内で確実に減衰され、通気口42から車室20内に漏れ出してしまうのが確実に防止され、車室20内の静粛性が維持される。
なお、以上説明した本実施の形態では、ベントダクト10、60をリヤクォータパネル14に設けて説明したが、これに限らず、車両のドアインナパネルなどの任意の部位に配置することができる。
第1の実施の形態に係るベントダクトの概略構成を示す断面図である。 ダクト本体内での吸音部材の配置を示す要部の概略斜視図である。 第1の実施の形態に係る吸音部材の概略を示す斜視図である。 ダクト本体に形成される流路の一つを示す車幅方向に沿った概略断面図である。 図2の5−5線に沿った吸音部材の要部の概略断面図である。 本実施の形態に係るベントダクトが設けられる車両の一例を示す概略斜視図である。 第2の実施の形態に係るベントダクトの概略構成を示す断面図である。 ダクト本体内での吸音部材の配置を示す要部の概略斜視図である。 第2の実施の形態に係る吸音部材の概略を示す斜視図である。 ダクト本体に形成される流路の一つを示す車幅方向に沿った概略断面図である。
符号の説明
10、60 ベントダクト
10A ダクト本体
12 車両
14 リヤクォータパネル(車体外板)
24 外枠(ダクト本体)
26 内枠(ダクト本体)
34、34A 換気口
36 弁体
42、42A 通気口
44、46、62、64 吸音部材(第1及び第2の吸音部材)
48、70 流路
50(50A、50B) 突部(凸状部)
52(52A、52B) 谷部(凹状部)
66 突部(凸状部)
68 谷部(凹状部)

Claims (3)

  1. 車体外板に設けられ一端が車両内部に開口され他端が車外に開口されたダクト本体と、吸音材料によって形成されて所定間隔で前記ダクト本体内に対で配置され、ダクト本体の一方の開口側から他方の開口側へ至る空気の流路を形成する第1及び第2の吸音部材と、を含み、前記第1及び第2の吸音部材の互いに対向する面に、所定の配列で複数の凸状部及び凹状部が形成され、一方の凸状部を他方の凹状部に対向させることにより凸状部のそれぞれが前記流路内に突出されている、ことを特徴とする車両用ベントダクト構造。
  2. 前記第1及び第2の吸音部材に、前記凸状部と前記凹状部のそれぞれが千鳥状に配列されて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ベントダクト構造。
  3. 前記第1及び第2の吸音部材に、前記流路内での空気の流通方向と直交する方向に連続された前記凸状部及び前記凹状部が、空気の流通方向に沿って配列されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ベントダクト構造。
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JPWO2014175131A1 (ja) * 2013-04-26 2017-02-23 豊和繊維工業株式会社 空気排出弁及び当該空気排出弁を設けてなる車両

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