JP2024048112A - 排水部材、及び、排水システム - Google Patents

排水部材、及び、排水システム Download PDF

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Masayuki Hashimoto
舞 西本
Mai Nishimoto
英明 堀尾
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Abstract

【課題】小型化を可能にしながら排水能力を向上できる、排水部材及び排水システムを提供する。【解決手段】排水部材5は、竪管3及び横管4を有する排水システムの一部を構成する。排水部材5は、排水システムの上流側に向けられる第1開口5aと、排水システムの下流側に向けられる第2開口5bと、第1開口5aと第2開口5bの中心軸C1,C2同士が交差するように第1開口5aと第2開口5bとをつなぐ屈曲流路5cと、を有する。屈曲流路5cの流路断面積が第2開口5bの断面積よりも小さくなる縮小部位5c1が屈曲流路5cの内周側の角5dと第2開口5bとの間に存在するように、屈曲流路5cの内周側の第1壁面50bが、屈曲流路5cの外周側の第2壁面50cに向かって突出する。第2開口5bの直径をd、第2開口5bの中心軸C2の方向における縮小部位5c1の長さをLとすると、0.5d≦L≦5.0dである。【選択図】図4

Description

本開示は、排水部材、及び、排水システムに関する。
特許文献1は、サイフォン雨樋システムを開示する。特許文献1に開示されたサイフォン雨樋システムは、軒樋と、軒樋の底面に形成された集水口を貫通する筒状部を備え、且つサイフォン現象を発生させるためのサイフォン発生部と、エルボとを備える。エルボは、サイフォン雨樋システムの下流側に設置される。エルボは、曲管部と、曲管部の両端に設けられた受け口とを備える。曲管部の管軸を含む平面における断面で見たときの曲管部において、内周側の内壁面の曲率半径が64mmよりも大きく、かつ、100mmよりも小さい。
特開2019-120068号公報
特許文献1に開示された技術では、排水能力の向上が期待できるもののエルボが比較的大きくなる。
本開示は、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる、排水部材及び排水システムを提供する。
本開示の一態様にかかる排水部材は、竪管及び横管を有する排水システムの一部を構成する排水部材であって、排水システムの上流側に向けられる第1開口と、排水システムの下流側に向けられる第2開口と、第1開口と第2開口の中心軸同士が交差するように第1開口と第2開口とをつなぐ屈曲流路と、を有する。屈曲流路の流路断面積が第2開口の断面積よりも小さくなる縮小部位が屈曲流路の内周側の角と第2開口との間に存在するように、屈曲流路の内周側の第1壁面が、屈曲流路の外周側の第2壁面に向かって突出する。第2開口の直径をd、第2開口の中心軸の方向における縮小部位の長さをLとすると、0.5d≦L≦5.0dである。
本開示の一態様にかかる排水部材は、竪管及び横管を有する排水システムの一部を構成する排水部材であって、排水システムの上流側に向けられる第1開口と、排水システムの下流側に向けられる第2開口と、第1開口と第2開口の中心軸同士が交差するように第1開口と第2開口とをつなぐ屈曲流路と、を有する。屈曲流路の内周側の第1壁面は、屈曲流路の内周側の角と第2開口との間においてコアンダ効果を生じるように屈曲流路の外周側の第2壁面に向かって突出した形状を有する。
本開示の一態様にかかる排水システムは、上記の排水部材と、横管と、竪管と、を備える。横管は、排水部材の第1開口に接続され、竪管は、排水部材の第2開口に接続される。
本開示の態様は、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
一実施の形態にかかる排水システムの構成例の概略図 図1の雨樋システムの排水部材の構成例の斜視図 図2の排水部材の分解斜視図 図2の排水部材の断面図 図2の排水部材の分解断面図 図4のA-A線断面図 図2の排水部材の直管部の構成例の斜視図 図7の直管部の側面図 図7の直管部の平面図 図7の直管部の底面図 図9のB-B線断面図 図9のC-C線斜視断面図 図11のD-D線断面図 比較例の排水部材における圧力分布のシミュレーションの図
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、発明者(ら)は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。以下の実施の形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、各要素の寸法比率は図面に図示された比率に限られるものではない。
[1.実施の形態]
[1.1 構成]
図1は、実施の形態1にかかる排水システム1の構成例の概略図である。排水システム1は、建物11の屋根11aからの雨水を受けて、地面20のます部21に流す雨樋システムである。排水システム1は、雨水の流路を構成する。ます部21に集められた雨水は、ます部21から埋設管22を通って雨水管に流れ出る。建物11は、例えば、店舗、オフィス、工場、ビル、学校、福祉施設又は病院等の非住宅施設、及び戸建住宅、集合住宅、又は戸建住宅若しくは集合住宅の各住戸等の住宅施設の建物である。非住宅施設には、劇場、映画館、公会堂、遊技場、複合施設、百貨店、ホテル、旅館、幼稚園、図書館、博物館、美術館、地下街、駅及び空港等も含む。
図1の排水システム1は、軒樋2と、竪管3と、横管4と、排水部材5と、エルボ6と、ドレン7と、竪管8と、を備える。
軒樋2は、建物11の屋根11aからの雨水を受ける。軒樋2は、建物11の屋根11aの下に設置される。一例として、軒樋2は、屋根11aの軒先に配置される。特に、軒樋2は、屋根11aの軒先に沿って延びるように配置される。図1の軒樋2は、長尺の桶状である。図1の軒樋2は、底壁2aを有する。底壁2aには、排水システム1の全体の設計に応じて、集水口2bが形成される。集水口2bは、例えば、円形の開口である。集水口2bは、排水口又は落とし口ともいわれる。一例として、軒樋2は、樹脂材料の押出成形により形成され得る。軒樋2は、軒樋2全体の強度の補強のための芯材を備えてよい。芯材は、例えば、金属製であり得る。別例として、軒樋2は、金属板、例えば鋼板(コイルとも呼ばれる)により形成されてもよい。
ドレン7は、軒樋2の集水口2bに配置される。ドレン7は、集水口2bでの渦の発生及び空気の巻き込みを低減する。ドレン7は、サイフォン現象の発生に寄与し得る。ドレン7は、周知の構成であってよい。
竪管3は、鉛直方向の排水経路を規定する。竪管3は、雨樋システムにおいては、竪樋ともいわれる。本実施の形態において、竪管3は、集水口2bから雨水を排水するために設置される。竪管3は、集水口2bからの雨水を垂直に流す。竪管3は、直管状である。竪管3の管軸に直交する断面は円形状である。竪管3は、竪管3の管軸の方向が上下方向(鉛直方向)に一致するように配置される。図1では、竪管3は、控金具30a,30b,30cにより建物11の壁面11bに固定される。竪管3は、上流側の端部3aと下流側の端部3bとを有する。上流側の端部3aは、竪管3において集水口2bに接続される端部(図1での上端部)である。下流側の端部3bは、竪管3において、ます部21に挿入される端部(図1での下端部)である。図1では、竪管3とます部21との隙間からます部21内に雨水が流入しないように排水管カバー31が配置される。一例として、竪管3の材料は、硬質ポリ塩化ビニルである。竪管3の寸法、例えば、外形と厚さは、JIS K 6741「硬質ポリ塩化ビニル管」の硬質ポリ塩化ビニル管(一般)の規格に沿って設定されてよい。
図1の建物11は、軒が比較的長い。建物11では、集水口2bに竪管3を直接的に接続すると、竪管3と建物11の壁面11bとの距離が大きくなり、竪管3の施工基準を満たさなくなる場合がある。そこで、排水システム1では、竪管3は、集水口2bに直接的に接続されておらず、横管4、排水部材5及びエルボ6を介して、集水口2bに接続される。このように、排水システム1は、どちらかといえば、軒が長い建物11に適した構造を有する。
横管4は、鉛直方向に交差する方向の排水経路を規定する。横管4は、雨樋システムにおいては、呼び樋ともいわれる。本実施の形態においては、横管4は、集水口2bから竪管3に建物11からの雨水を流すための部分である。横管4は、建物11からの雨水の集水口2bと竪管3との間にある。横管4は、直管状である。横管4の管軸に直交する断面は円形状である。図1の横管4は、横管4の管軸の方向が上下方向(鉛直方向)に対して傾斜するように固定される。横管4は、上流側の端部4aと下流側の端部4bとを有する。上流側の端部4aは、横管4において集水口2bに接続される端部(図1での上端部)である。下流側の端部4bは、横管4において竪管3に接続される端部(図1での下端部)である。一例として、横管4の材料は、硬質ポリ塩化ビニルである。横管4の寸法、例えば、外形と厚さは、JIS K 6741「硬質ポリ塩化ビニル管」の硬質ポリ塩化ビニル管(一般)の規格に沿って設定されてよい。
エルボ6は、竪管と横管のように方向が異なる排水経路を接続する接続継手である。図1のエルボ6は、横管4の上流側の端部4aを集水口2bに接続する。エルボ6は、必ずしも横管4の上流側の端部4aを集水口2bに直接的に接続する部材ではなく、横管4の上流側の端部4aを集水口2bに他の部材を介して間接的に接続する部材であってよい。エルボ6は、竪管3及び横管4等の配管部材をエルボ6に接続するための第1及び第2受け口6a,6bと、第1及び第2受け口6a,6bをつなぐ屈曲部6cとを有する。図1において、第1受け口6aは、竪管8を受け、第2受け口6bは、横管4を受ける。第1及び第2受け口6a,6bの中心軸間の角度は、例えば、JIS K 6739「排水用硬質ポリ塩化ビニル管継手」で規定される91.17°である。一例として、エルボ6の材料は、例えば、硬質ポリ塩化ビニルである。エルボ6の寸法は、例えば、JIS K 6739「排水用硬質ポリ塩化ビニル管継手」の規格に沿って設定されてよい。エルボ6は、JIS K 6739で規定される90°曲がりエルボ(所謂、DL)であってよい。
竪管8は、鉛直方向の排水経路を規定する。本実施の形態において、竪管8は、集水口2bからエルボ6に雨水を垂直に流す。竪管8は、集水口2bとエルボ6との間にある。竪管8は、直管状である。竪管8の管軸に直交する断面は円形状である。竪管8は、竪管8の管軸の方向が上下方向(鉛直方向)に一致するように配置される。竪管8は、上流側の端部8aと下流側の端部8bとを有する。上流側の端部8aは、竪管8において集水口2bに接続される端部(図1での上端部)である。下流側の端部8bは、竪管8において、エルボ6に接続される端部(図1での下端部)である。一例として、竪管8の材料は、硬質ポリ塩化ビニルである。竪管8の寸法、例えば、外形と厚さは、JIS K 6741「硬質ポリ塩化ビニル管」の硬質ポリ塩化ビニル管(一般)の規格に沿って設定されてよい。
図2は、排水部材5の構成例の斜視図であり、図3は図2の排水部材5の分解斜視図である。排水部材5は、竪管3及び横管4を有する排水システム1の一部を構成する。本実施の形態においては、図2及び図3に示すように、排水部材5は、竪管3と横管4とを接続する。排水部材5は、竪管と横管のように方向が異なる排水経路を接続する接続継手(エルボ)としての機能を有する。
図2及び図3の排水部材5は、曲管部51と、直管部52とを有する。本実施の形態においては、曲管部51と直管部52とは別体に形成される。つまり、曲管部51と直管部52とは分離可能な部材であり、曲管部51と直管部52とを組み合わせることで、排水部材5が得られる。
以下、図4~図13を参照して排水部材5について更に説明する。図4は、排水部材5の断面図である。図5は、排水部材5の分解断面図である。図6は、図4のA-A線の断面図である。
図4の排水部材5は、本体部50を有する。本体部50は、円筒状であるが、本体部50の管軸(中心線)は曲線状の部位と直線状の部位とを含む。本体部50は、両端に第1開口5aと、第2開口5bとを有する。本体部50の内周面50aは、屈曲流路5cを規定する。
第1開口5aは、排水システム1の上流側に向けられる。第1開口5aは、上流側の開口である。図4では、第1開口5aは、横管4に流路的に接続される。つまり、第1開口5aは、横管4と第1開口5aとの間で流体の流出入が生じるように、第1開口5aが横管4に接続される。
第2開口5bは、排水システム1の下流側に向けられる。第2開口5bは、下流側の開口である。図4では、第2開口5bは、竪管3に流路的に接続される。つまり、第2開口5bは、横管4と第2開口5bとの間で流体の流出入が生じるように、第2開口5bが竪管3に接続される。
屈曲流路5cは、第1開口5aと第2開口5bとをつなぐ。特に、屈曲流路5cは、第1開口5aの中心軸C1と第2開口5bの中心軸C2とが交差するように第1開口5aと第2開口5bとをつなぐ。
本実施の形態においては、図4及び図5からよく理解されるように、屈曲流路5cの流路断面積は一定ではなく、屈曲流路5cの流路断面積が第2開口5bの断面積よりも小さくなる縮小部位5c1が存在する。図4に示すように、屈曲流路5cの内周側の第1壁面50bは、縮小部位5c1が屈曲流路5cの内周側の角5dと第2開口5bとの間に存在するように、屈曲流路5cの外周側の第2壁面50cに向かって突出する。第1壁面50bは、本体部50の内周面50aにおける屈曲流路5cの内周側の部位(一例として内周側の半分の部位)である。第2壁面50cは、本体部50の内周面50aにおける屈曲流路5cの外周側の部位(一例として外周側の半部の部位)である。つまり、本体部50の内周面50aは、第1壁面50bと第2壁面50cとで構成される。
図4に示すように、排水部材5では、屈曲流路5cの流路断面積が第2開口5bの断面積よりも小さくなる縮小部位5c1が屈曲流路5cの内周側の角5dと第2開口5bとの間に存在するように、屈曲流路5cの内周側の第1壁面50bが、屈曲流路5cの外周側の第2壁面50cに向かって(部分的に)突出する。つまり、第1壁面50bは、屈曲流路5cの流路断面積を第2開口5bの断面積よりも小さくする第1部位501と、屈曲流路5cの流路断面積を第2開口5bの断面積に一致させる第2部位502及び第3部位503とを含む。第2部位502は、第1壁面50bにおいて第1部位501と第1開口5aとの間の部位である。第3部位503は、第1壁面50bにおいて第1部位501と第2開口5bとの間の部位である。第1部位501は、第1壁面50bにおいて、第1壁面50bから第2壁面50cに向かって突出する突出部53を含む部位である。突出部53は、第1壁面50bの第1部位501において、縮小部位5c1を形成する部分である。本実施の形態においては、突出部53は瘤状である。縮小部位5c1及び突出部53の形状及び寸法については後述する。
図4の排水部材5において、第1壁面50bの第1部位501と第2壁面50cとが、屈曲流路5cの内周側の角5dと第2開口5bとの間に、縮小部位5c1を形成する。屈曲流路5cは、屈曲流路5cにおいて縮小部位5c1より第1開口5a側の上流部位5c2と、屈曲流路5cにおいて縮小部位5c1より第2開口5b側の下流部位5c3とを含む。上流部位5c2は、第1開口5aの中心軸C1と第2開口5bの中心軸C2とを通る平面において、屈曲流路5cにおいて、屈曲流路5cの内周側の角5dと第1開口5aとの間の部位である。つまり、上流部位5c2は、第1壁面50bの第2部位502と第2壁面50cとにより形成される。下流部位5c3は、第1開口5aの中心軸C1と第2開口5bの中心軸C2とを通る平面において、第1壁面50bの第1部位501と第2部位502との境界部分と第2開口5bとの間の部位である。つまり、下流部位5c3は、第1壁面50bの第3部位503と第2壁面50cとにより形成される。
図6に示すように、排水部材5において、縮小部位5c1と上流部位5c2とは、第1壁面50bの少なくとも一部において連続的につながる。ここで、「XとYとが連続的につながる」とは、XとYとの間に流体の移動が阻害されるような段差等が生じないようにXとYとがつながることを意味する。これによって、上流部位5c2と縮小部位5c1との間の圧力損失を低減できて、排水能力を向上できる。特に図6では、縮小部位5c1と上流部位5c2とは、第1壁面50bにおいて第2開口5bの中心軸C2に沿って連続的につながる。図6に示すように、排水部材5において、縮小部位5c1と、下流部位5c3とは、第1壁面50bの少なくとも一部において連続的につながる。これによって、下流部位5c3と縮小部位5c1との間の圧力損失を低減できて、排水能力を向上できる。特に図6では、縮小部位5c1と下流部位5c3とは、第1壁面50bにおいて第2開口5bの中心軸C2に沿って連続的につながる。
本実施の形態においては、排水部材5は、曲管部51と、直管部52とで構成される。
図4及び図5に示すように、曲管部51は、屈曲部511と受け口512,513とを有する。屈曲部511と受け口512,513とは、連続一体に形成される。
屈曲部511は、排水部材5の本体部50の上流側の部位を構成する。屈曲部511は、円筒状であるが、屈曲部511の管軸(中心線)は直線状ではなく曲線状である。つまり、屈曲部511は、排水部材5において曲線状の管軸を有する。屈曲部511の上流側の端部は、第1開口5aを有する。屈曲部511の下流側の端部は、第1連結開口511aを有する。屈曲部511の内周面511bは、本体部50の内周面50aの上流側の部位を構成する。第1連結開口511aの中心軸C3は、第2開口5bの中心軸C2に一致する。第1開口5aの中心軸C1と、第1連結開口511aの中心軸C3との間の角度は、例えば、JIS K 6739「排水用硬質ポリ塩化ビニル管継手」で規定される91.17°である。
受け口512,513は、屈曲部511の両端にそれぞれ設けられる。受け口512は、第1開口5aを囲う円筒状である。受け口512は、横管4を受ける。本実施の形態においては、受け口512の内径は、横管4を受け口512内に挿入可能な大きさである。 受け口513は、第1連結開口511aを囲う円筒状である。受け口512の内径は、第1開口5aの直径より大きい。受け口513の内径は、第1連結開口511aの直径より大きい。本実施の形態においては、受け口513の内径は、直管部52の上流側の端部を受け口513内に挿入可能な大きさである。
一例として、曲管部51の材料は、例えば、硬質ポリ塩化ビニルである。曲管部51の寸法は、例えば、JIS K 6739「排水用硬質ポリ塩化ビニル管継手」の規格に沿って設定されてよい。曲管部51は、JIS K 6739で規定される90°曲がりエルボ(所謂、DL)であってよい。
図7~図13は、直管部52の構成例を示す。図7は、直管部52の構成例の斜視図である。図8は、直管部52の側面図である。図9は、直管部52の平面図である。図10は、直管部52の底面図である。図11は、図9のB-B線断面図である。図12は、図9のC-C線斜視断面図である。図13は、図11のD-D線断面図である。なお、直線部521は排水部材5の一部ではあるが、対応関係を分かりやすくするために、必要に応じて、排水部材5の屈曲流路5cに関連する符号(例えば、第1壁面50b、第2壁面50c等)を付す。
図7及び図8に示すように、直管部52は、直線部521と、受け口522と、突起523とを有する。直線部521と、受け口522と、突起523とは、連続一体に形成される。
直線部521は、排水部材5の本体部50の下流側の部位を構成する。直線部521は、円筒状である。直線部521の管軸(中心線)は直線状である。つまり、直線部521は、排水部材5において直線状の管軸を有する。図11に示すように、直線部521の上流側の端部は、第2連結開口521aを有する。直線部521の下流側の端部は、第2開口5bを有する。直線部521の内周面521bは、本体部50の内周面50aの下流側の部位を構成する。第2連結開口521aの中心軸C4は、第2開口5bの中心軸C2に一致する。
図11に示すように、受け口522は、直線部521の下流側の端部に設けられる。図10に示すように、受け口522は、第2開口5bを囲う円筒状である。受け口522の内径は、第2開口5bの直径より大きい。受け口522は、竪管3を受ける。本実施の形態においては、受け口522の内径は、竪管3を受け口522内に挿入可能な大きさである。
図7、図8及び図11に示すように、突起523は、突出部53の一部(上流側の端部)である。突起523は、第2連結開口521aから直線部521の外部に突出する。よって、曲管部51と直管部52とを接続した場合には、図4に示すように、突起523は、第2連結開口521aから曲管部51内に突出し、曲管部51の屈曲部511の内周面の一部を覆う。これによって、突起523は、曲管部51の代わりに縮小部位5c1の一部を構成する。突起523の先端523aは、屈曲流路5cの内周側の角5dに一致する。本実施の形態においては、縮小部位5c1は、曲管部51の屈曲部511と直管部52の直線部521とにまたがって存在するが、曲管部51と直管部52とは別体である。この場合に、突出部53が屈曲部511と直線部521との境界部分で分断されると、縮小部位5c1において当該境界部分で段差が生じる場合がある。これは、屈曲流路5cにおける流体の流れを阻害する一因になり得る。そこで、本実施の形態においては、突出部53の一部である突起523が第2連結開口521aから直線部521の外部に突出して曲管部51の代わりに縮小部位5c1の一部を構成するようにしている。これによって、縮小部位5c1は、曲管部51の屈曲部511と直管部52の直線部521とにまたがって存在する場合でも、境界部分での段差の影響を低減できる。
図7~図9に示すように、直管部52は、さらに、目印524を有する。目印524は、排水部材5の組み立てに関する情報を示す。本実施の形態においては、目印524は、直管部52を曲管部51に接続する向きを示す。図7の目印524は、直管部52を曲管部51に接続する向きを示す矢印である。図7~図9において、4つの目印524が、直管部52の上流側の端部の外周面に、その周方向に等間隔に配置される。目印524は、人の知覚によって認識可能な、文字、図形、記号、立体的形状若しくは色彩又はこれらの結合であってよい。本実施の形態においては、目印524は、直管部52を曲管部51に接続した際に、直管部52の外周面において曲管部51の受け口513で隠れない位置にある。ただし、目印524は、直管部52を曲管部51に接続した際に、直管部52の外周面において曲管部51の受け口513で隠れる位置にあってもよい。
次に、図4及び図5を参照して、排水部材5の組み立てについて簡単に説明する。排水部材5の組み立てにあたっては、図5に示すように、直管部52の直線部521の上流側の端部を、曲管部51の受け口513に向ける。この場合において、直管部52の目印524が、曲管部51に対する直管部52の向きを決めるのに役立つ。そして、直管部52の直線部521の上流側の端部を、曲管部51の受け口513に挿入する。これによって、図4に示すように、曲管部51と直管部52とが接続される。曲管部51と直管部52とが接続された状態では、直線部521の上流側の端部が曲管部51の受け口513内にあり、曲管部51の第1連結開口511aと直線部521の第2連結開口521aとが連結される。これによって、曲管部51の内周面511bと直管部52の内周面521bとがつながって、屈曲流路5cが形成される。本実施の形態においては、直管部52は、突起523を有する。突起523は、第2連結開口521aから曲管部51内に突出して曲管部51の代わりに縮小部位5c1の一部を構成する。
以上述べた排水部材5では、図4に示すように、屈曲流路5cの流路断面積が第2開口5bの断面積よりも小さくなる縮小部位5c1が屈曲流路5cの内周側の角5dと第2開口5bとの間に存在するように、屈曲流路5cの内周側の第1壁面50bが、屈曲流路5cの外周側の第2壁面50cに向かって突出する。
次に、排水部材5の縮小部位5c1(突出部53)の作用について説明する。図1、図2及び図4に示すように、排水部材5は、排水システム1において竪管3と横管4とをつなぐ。特に、排水部材5では、第1開口5aに横管4が接続され、第2開口5bに竪管3が接続される。排水部材5は、横管4から流入した水を竪管3に流す。図4では、排水部材5は、水の流れを、第1開口5aの中心軸C1の方向から、第2開口5bの中心軸C2の方向に変える。水の流れる向きが大きく変わる場合には、剥離による圧力損失が、排水性能の低下の一因になり得る。
図14は、比較例の排水部材500における圧力分布のシミュレーションの図である。比較例の排水部材500は、縮小部位5c1を有していない点で、排水部材5と異なる。図14において、色が濃いほど、圧力が低いことを示す。特に、図14ではRで示す部位において、圧力損失が大きく、このような圧力損失が大きい部位が存在することは、排水性能の低下の大きな要因になり得る。図14のRで示す部位での圧力損失は、剥離に起因すると考えられる。この剥離は、屈曲流路5cの角5dより下流側において、水が第1壁面50bから離れることに起因する。つまり、図14に矢印Fで示すように、排水システム1の上流側から排水部材500に流入する水は、最初は、屈曲流路5cを第1壁面50bに沿って流れるが、屈曲流路5cの角5d以降では、屈曲流路5cの第1壁面50bから離れる場合がある。このような剥離は、特に、水の流速が早い場合に顕著に表れやすい。流速が早いほど圧力損失が生じる範囲が広くなりやすい。
本実施の形態においては、排水部材5は、縮小部位5c1を有している。縮小部位5c1が存在することで、(1)縮小部位5c1がない場合よりも、水が第1壁面50bに沿って流れやすくなることが期待でき、(2)圧力損失が生じる可能性がある部位自体を減らすことが期待できる。したがって、排水部材5は、縮小部位5c1は角5dから下流側での剥離に起因する圧力損失の発生を低減し、排水性能の向上を実現し得る。排水部材5は、特許文献1に記載の技術とは異なり内周側の内壁面の曲率半径を大きくしなくて済むから、小型化を可能にする。したがって、排水部材5は、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。排水部材5自体が小型化できることで排水システム1全体として見たときに排水部材5が目立たなくなる。これによって、排水システム1全体としての美観の向上が期待できる。
次に縮小部位5c1の形状及び寸法の例について説明する。突出部53は縮小部位5c1の形状及び寸法を規定するから、縮小部位5c1の形状及び寸法についての言及は突出部53の形状及び寸法についても当てはまることが理解される。
図4及び図6を参照する。第2開口5bの直径をd、第2開口5bの中心軸C2の方向における縮小部位5c1の長さをLとする。排水部材5においては、0.5d≦L≦5.0dであるとよい。これによって、角5dから下流側での剥離に起因する圧力損失の発生をより低減し得る。したがって、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
図4及び図6において、排水部材5の部位Pは、縮小部位5c1において流路断面積が最小となる部位である。第2開口5bの中心軸C2の方向において屈曲流路5cの内周側の角5dと部位Pとの間の距離をD1とする。排水部材5において、0≦D1≦0.5dであるとよい。これによって、角5dから下流側での剥離に起因する圧力損失の発生をより低減し得る。したがって、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
図4及び図6において、縮小部位5c1における部位Pと下流側の端との間の距離をD3とする。D3は、D3=L-D1である。排水部材5において、D3>D1であるとよい。これによって、角5dから下流側での剥離に起因する圧力損失の発生をより低減し得る。したがって、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
図9及び図11を参照する。第1開口5aの中心軸C1と第2開口5bの中心軸C2とを通る平面において、縮小部位5c1における第1壁面50bと第2壁面50cとの距離の最小値をD2とする。D2は、縮小部位5c1の部位Pと第2壁面50cとの距離でもある。排水部材5において、0.60d≦D2≦0.95dであるとよい。これによって、角5dから下流側での剥離に起因する圧力損失の発生をより低減し得る。したがって、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。ここで、第1開口5aの中心軸C1と第2開口5bの中心軸C2とを通る平面において、突出部53の高さの最大値をD4とする。D4は、縮小部位5c1の部位Pでの突出部53の高さでもある。D4は、D4=d-D2である。排水部材5において、0.05d≦D4≦0.40dであるとよい。これによって、角5dから下流側での剥離に起因する圧力損失の発生をより低減し得る。したがって、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
図13を参照する。第2開口5bの断面積をA、屈曲流路5cの流路断面積の最小値をA1とする。屈曲流路5cの流路断面積の最小値は、縮小部位5c1の部位Pにおける流路断面積である。排水部材5において、0.6≦A1/A<1である。これによって、角5dから下流側での剥離に起因する圧力損失の発生をより低減し得る。したがって、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。ここで、突出部53の断面積の最大値をA2とする。A2は、縮小部位5c1の部位Pでの突出部53の断面積でもある。A2は、A2=A-A1である。排水部材5において、A2/A≦0.4であるとよい。これによって、角5dから下流側での剥離に起因する圧力損失の発生をより低減し得る。したがって、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
図4及び図6を参照する。第1開口5aの中心軸C1と第2開口5bの中心軸C2とを通る平面において、第1壁面50bは、縮小部位5c1において第2壁面50c側に突出する曲面形状を含む。換言すれば、突出部53の表面は、曲面形状である。これによって、排水能力を向上できる。ここで、突出部53の表面粗さは小さいほうが、排水能力の向上が期待できるため好ましい。
図9、図10及び図13を参照する。第2開口5bの中心軸C2の方向から見て、縮小部位5c1において、第1壁面50bは、中央が両側よりも凹んだ形状である。換言すれば、突出部53は、第2開口5bの中心軸C2の方向から見て、第1壁面50bは、中央が両側よりも凹んだ形状である。これによって、排水能力を向上できる。
別の観点から、屈曲流路5cの内周側の第1壁面50bは、屈曲流路5cの内周側の角5dと第2開口5bとの間においてコアンダ効果を生じるように屈曲流路5cの外周側の第2壁面50cに向かって突出した形状を有していればよい。つまり、突出部53は、屈曲流路5cの内周側の角5dと第2開口5bとの間においてコアンダ効果を生じる形状であればよい。これによって、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
[1.2 効果等]
以上述べた排水部材5は、竪管3及び横管4を有する排水システム1の一部を構成する。排水部材5は、排水システム1の上流側に向けられる第1開口5aと、排水システム1の下流側に向けられる第2開口5bと、第1開口5aと第2開口5bの中心軸C1,C2同士が交差するように第1開口5aと第2開口5bとをつなぐ屈曲流路5cと、を有する。屈曲流路5cの流路断面積が第2開口5bの断面積よりも小さくなる縮小部位5c1が屈曲流路5cの内周側の角5dと第2開口5bとの間に存在するように、屈曲流路5cの内周側の第1壁面50bが、屈曲流路5cの外周側の第2壁面50cに向かって突出する。第2開口5bの直径をd、第2開口5bの中心軸C1,C2の方向における縮小部位5c1の長さをLとすると、0.5d≦L≦5.0dである。この構成は、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
排水部材5において、縮小部位5c1と、屈曲流路5cにおいて縮小部位5c1より第1開口5a側の上流部位5c2とは、第1壁面50bの少なくとも一部において連続的につながる。この構成は、上流部位5c2と縮小部位5c1との間の圧力損失を低減できて、排水能力を向上できる。
排水部材5において、縮小部位5c1と、屈曲流路5cにおいて縮小部位5c1より第2開口5b側の下流部位5c3とは、第1壁面50bの少なくとも一部において連続的につながる。この構成は、下流部位5c3と縮小部位5c1との間の圧力損失を低減できて、排水能力を向上できる。
排水部材5において、第2開口5bの中心軸C2の方向において屈曲流路5cの内周側の角5dと縮小部位5c1において流路断面積が最小となる部位Pとの間の距離をD1とすると、0≦D1≦0.5dである。この構成は、屈曲流路5cの内周側の角5d近傍での剥離を低減でき、排水能力を向上できる。
排水部材5において、第1開口5aの中心軸C1と第2開口5bの中心軸C2とを通る平面において、縮小部位5c1における第1壁面50bと第2壁面50cとの距離の最小値をD2とすると、0.60d≦D2≦0.95dである。この構成は、排水能力を向上できる。
排水部材5において、第2開口5bの断面積をA、屈曲流路5cの流路断面積の最小値をA1とすると、0.6≦A1/A<1.0である。この構成は、排水能力を向上できる。
排水部材5において、第2開口5bに配管部材をつなぐための受け口522を有する。この構成は、施工の容易性を向上できる。
排水部材5において、第1開口5aの中心軸C1と第2開口5bの中心軸C2とを通る平面において、第1壁面50bは、縮小部位5c1において第2壁面50c側に突出する曲面形状を含む。この構成は、排水能力を向上できる。
排水部材5において、第2開口5bの中心軸C2の方向から見て、縮小部位5c1において、第1壁面50bは、中央が両側よりも凹んだ形状である。この構成は、排水能力を向上できる。
排水部材5において、排水部材5は、第1開口5aと、第2開口5bの中心軸C2と一致する中心軸C3を有する第1連結開口511aを有する曲管部51と、第2開口5bと、第2開口5bの中心軸C2と一致する中心軸C42を有し第1連結開口511aに連結される第2連結開口521aを有する直管部52と、を備える。曲管部51の内周面511bと直管部52の内周面521bとが、屈曲流路5cを規定する。この構成は、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
排水部材5において、曲管部51と直管部52とは別体に形成される。直管部52は、第2連結開口521aから曲管部51内に突出して曲管部51の代わりに縮小部位5c1の一部を構成する突起523を有する。この構成は、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
別の観点から、以上述べた排水部材5は、竪管3及び横管4を有する排水システム1の一部を構成する。排水部材5は、排水システム1の上流側に向けられる第1開口5aと、排水システム1の下流側に向けられる第2開口5bと、第1開口5aの中心軸C1と第2開口5bの中心軸C2とが交差するように第1開口5aと第2開口5bとをつなぐ屈曲流路5cと、を有する。屈曲流路5cの内周側の第1壁面50bは、屈曲流路5cの内周側の角5dと第2開口5bとの間においてコアンダ効果を生じるように屈曲流路5cの外周側の第2壁面50cに向かって突出した形状を有する。この構成は、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
以上述べた排水システム1は、排水部材5と、竪管3と、横管4と、を備える。横管4は、排水部材5の第1開口5aに接続される。竪管3は、排水部材5の第2開口5bに接続される。この構成は、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
排水システム1は、サイフォン現象を発生させるために集水口2bに配置されるドレン7と、横管4の上流側の端部4aを集水口2bに接続するエルボ6と、を更に備える。この構成は、排水能力を向上できる。
[2.変形例]
本開示の実施の形態は、上記実施の形態に限定されない。上記実施の形態は、本開示の課題を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に、上記実施の形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
上記実施の形態においては、曲管部51と直管部52とは別体に形成される。直管部52は、第2連結開口521aから曲管部51内に突出して曲管部51の代わりに縮小部位5c1の一部を構成する突起523を有する。換言すれば、直管部52が縮小部位5c1を規定する突出部53を有する。しかしながら、突出部53は、曲管部51が備えてもよい。一例として、曲管部51は、第1連結開口511aから直管部52内に突出して直管部52の代わりに縮小部位5c1の一部を構成する突起を有してよい。これによっても、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。要するに、曲管部51と直管部52とは別体に形成される場合、曲管部51と直管部52との一方は、曲管部51と直管部52の他方の内部に突出して他方の代わりに縮小部位5c1の一部を構成する突起を有してよい。曲管部51が突出部53を有する場合、直管部52は、竪管3の上流側の端部であってよい。つまり、排水部材5においては、竪管3の上流側の端部が直管部52として使用されてよい。
上記実施の形態では、排水部材5において、曲管部51と直管部52とは別体に形成される。つまり、曲管部51と直管部52とは分離可能な部材であり、曲管部51と直管部52とを組み合わせることで、排水部材5が得られる。一変形例において、曲管部51と直管部52とは一体に形成されてよい。これによっても、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。この場合、曲管部51において受け口513は不要であり得る。直管部52において目印524も不要であり得る。
一変形例において、縮小部位5c1(又は突出部53)は、必ずしも、屈曲流路5cの内周側の角5dから始まる必要はない。縮小部位5c1(又は突出部53)は、屈曲流路5cの内周側の角5dと第2開口5bとの間に存在すればよい。
一変形例において、縮小部位5c1(又は突出部53)の形状及び寸法は、上記の実施の形態に限定されない。
一変形例において、排水部材5の一部又は全部の形状及び大きさは、上記の実施の形態及び変形例と異なっていてよい。例えば、上記実施の形態とは異なり、排水部材5において、曲管部51の形状及び/又は直管部52の形状は、円形状ではなく、多角形状であってよい。
一変形例において、排水部材5の材料は、必ずしも硬質ポリ塩化ビニルでなくてもよい。排水部材5の材料は、排水システム1に求められる要件にしたがって決定されてよく、例えば、ポリエチレン等の合成樹脂であってもよい。また、排水部材5の材料は、合成樹脂ではなく、金属であってもよい。
一変形例において、排水部材5は、目印524を有していなくてもよい。
一変形例において、排水システム1は、必ずしも軒樋2を備えていなくてもよい。例えば、建物11がバルコニーのような集水口を備える構造を有する場合には、排水システム1のエルボ6が建物11の集水口に接続されてよい。
一変形例において、排水システム1では、エルボ6の代わりに排水部材5が用いられてよい。この場合に、排水部材5の第1開口5aには竪管8の下流側の端部8bが接続され、第2開口5bには横管4の上流側の端部4a部位が接続されてよい。一変形例において、エルボ6と排水部材5とを入れ替えてもよい。
一変形例において、ドレン7は、一般的にサイフォン現象の発生に寄与しないと考えられる構造のドレンであってよい。一変形例において、排水システム1は、必ずしもドレン7を備えていなくてもよい。ドレン7は、排水システム1において必須の構成ではなく、排水システム1の設置環境等を考慮して適宜設けられればよい。
一変形例において、排水システム1は、必ずしも竪管8を備えていなくてもよい。竪管8は、排水システム1において必須の構成ではなく、排水システム1の設置環境等を考慮して適宜設けられればよい。
[3.態様]
上記実施の形態及び変形例から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。以下では、実施の形態との対応関係を明示するためだけに、符号を括弧付きで付している。なお、文章の見やすさを考慮して2回目以降の括弧付きの符号の記載を省略する場合がある。
第1の態様は、竪管(3,8)及び横管(4)を有する排水システム(1)の一部を構成する排水部材(5)であって、前記排水システム(1)の上流側に向けられる第1開口(5a)と、前記排水システム(1)の下流側に向けられる第2開口(5b)と、前記第1開口(5a)の中心軸(C1)と前記第2開口(5b)の中心軸(C2)とが交差するように前記第1開口(5a)と前記第2開口(5b)とをつなぐ屈曲流路(5c)と、を有する。前記屈曲流路(5c)の流路断面積が前記第2開口(5b)の断面積よりも小さくなる縮小部位(5c1)が前記屈曲流路(5c)の内周側の角(5d)と前記第2開口(5b)との間に存在するように、前記屈曲流路(5c)の内周側の第1壁面(50b)が、前記屈曲流路(5c)の外周側の第2壁面(50c)に向かって突出する。前記第2開口(5b)の直径をd、前記第2開口(5b)の中心軸(C2)の方向における前記縮小部位(5c1)の長さをLとすると、0.5d≦L≦5.0dである。この態様は、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
第2の態様は、第1の態様に基づく排水部材(5)である。この態様において、前記縮小部位(5c1)と、前記屈曲流路(5c)において前記縮小部位(5c1)より前記第1開口(5a)側の上流部位(5c2)とは、前記第1壁面(50b)の少なくとも一部において連続的につながる。この態様は、上流部位(5c2)と縮小部位(5c1)との間の圧力損失を低減できて、排水能力を向上できる。
第3の態様は、第1又は第2の態様に基づく排水部材(5)である。この態様において、前記縮小部位(5c1)と、前記屈曲流路(5c)において前記縮小部位(5c1)より前記第2開口(5b)側の下流部位(5c3)とは、前記第1壁面(50b)の少なくとも一部において連続的につながる。この態様は、下流部位(5c3)と縮小部位(5c1)との間の圧力損失を低減できて、排水能力を向上できる。
第4の態様は、第1~第3の態様のいずれか一つに基づく排水部材(5)である。この態様において、前記第2開口(5b)の中心軸(C2)の方向において前記屈曲流路(5c)の内周側の角(5d)と前記縮小部位(5c1)において前記流路断面積が最小となる部位(P)との間の距離をD1とすると、0≦D1≦0.5dである。この態様は、前記屈曲流路(5c)の内周側の角(5d)近傍での剥離を低減でき、排水能力を向上できる。
第5の態様は、第1~第4の態様のいずれか一つに基づく排水部材(5)である。この態様において、前記第1開口(5a)の中心軸(C1)と前記第2開口(5b)の中心軸(C2)とを通る平面において、前記縮小部位(5c1)における前記第1壁面(50b)と前記第2壁面(50c)との距離の最小値をD2とすると、0.60d≦D2≦0.95dである。この態様は、排水能力を向上できる。
第6の態様は、第1~第5の態様のいずれか一つに基づく排水部材(5)である。この態様において、前記第2開口(5b)の断面積をA、前記屈曲流路(5c)の流路断面積の最小値をA1とすると、0.6≦A1/A<1.0である。この態様は、排水能力を向上できる。
第7の態様は、第1~第6の態様のいずれか一つに基づく排水部材(5)である。この態様において、前記第2開口(5b)に配管部材をつなぐための受け口(522)を有する。この態様は、施工の容易性を向上できる。
第8の態様は、第1~第7の態様のいずれか一つに基づく排水部材(5)である。この態様において、前記第1開口(5a)の中心軸(C1)と前記第2開口(5b)の中心軸(C2)とを通る平面において、前記第1壁面(50b)は、前記縮小部位(5c1)において前記第2壁面(50c)側に突出する曲面形状を含む。この態様は、排水能力を向上できる。
第9の態様は、第1~第8の態様のいずれか一つに基づく排水部材(5)である。この態様において、前記第2開口(5b)の中心軸(C2)の方向から見て、前記縮小部位(5c1)において、前記第1壁面(50b)は、中央が両側よりも凹んだ形状である。この態様は、排水能力を向上できる。
第10の態様は、第1~第9の態様のいずれか一つに基づく排水部材(5)である。この態様において、前記排水部材(5)は、前記第1開口(5a)と、前記第2開口(5b)の中心軸(C2)と一致する中心軸(C3)を有する第1連結開口(511a)を有する曲管部(51)と、前記第2開口(5b)と、前記第2開口(5b)の中心軸(C2)と一致する中心軸(C42)を有し前記第1連結開口(511a)に連結される第2連結開口(521a)を有する直管部(52)と、を備える。前記曲管部(51)の内周面(511b)と前記直管部(52)の内周面(521b)とが、前記屈曲流路(5c)を規定する。この態様は、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
第11の態様は、第10の態様に基づく排水部材(5)である。この態様において、前記曲管部(51)と前記直管部(52)とは別体に形成される。前記直管部(52)は、前記第2連結開口(521a)から前記曲管部(51)内に突出して前記曲管部(51)の代わりに前記縮小部位(5c1)の一部を構成する突起(523)を有する。この態様は、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
第12の態様は、第10の態様に基づく排水部材(5)である。この態様において、前記曲管部(51)と前記直管部(52)とは一体に形成される。この態様は、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
第13の態様は、竪管(3,8)及び横管(4)を有する排水システム(1)の一部を構成する排水部材(5)であって、前記排水システム(1)の上流側に向けられる第1開口(5a)と、前記排水システム(1)の下流側に向けられる第2開口(5b)と、前記第1開口(5a)の中心軸(C1)と前記第2開口(5b)の中心軸(C2)とが交差するように前記第1開口(5a)と前記第2開口(5b)とをつなぐ屈曲流路(5c)と、を有する。前記屈曲流路(5c)の内周側の第1壁面(50b)は、前記屈曲流路(5c)の内周側の角(5d)と前記第2開口(5b)との間においてコアンダ効果を生じるように前記屈曲流路(5c)の外周側の第2壁面(50c)に向かって突出した形状を有する。この態様は、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
第14の態様は、排水システム(1)であって、第1~第13の態様のいずれか一つに基づく排水部材(5)と、前記竪管(3)と、前記横管(4)と、を備える。前記横管(4)は、前記排水部材(5)の前記第1開口(5a)に接続される。前記竪管(3)は、前記排水部材(5)の前記第2開口(5b)に接続される。この態様は、小型化を可能にしながら排水能力を向上できる。
第15の態様は、第14の態様に基づく排水システム(1)である。この態様において、前記排水システム(1)は、サイフォン現象を発生させるために集水口(2b)に配置されるドレン(7)と、前記横管(4)の上流側の端部(4a)を前記集水口(2b)に接続するエルボ(6)と、を更に備える。この態様は、排水能力を向上できる。
上記の第2~第12、第14及び第15の態様は任意の要素である。
本開示は、排水部材、及び、排水システムに適用可能である。具体的には、竪管及び横管の接続のための排水部材、及び、排水にサイフォン現象を利用する排水システムに、本開示は適用可能である。
1 排水システム
2b 集水口
3 竪管
4 横管
5 排水部材
5a 第1開口
5b 第2開口
5c 屈曲流路
5c1 縮小部位
5c2 上流部位
5c3 下流部位
5d 角(屈曲流路の内周側の角)
50b 第1壁面
50c 第2壁面
C1 中心軸
C2 中心軸
P 部位(縮小部位において流路断面積が最小となる部位)
51 曲管部
511a 第1連結開口
511b 内周面
52 直管部
521a 第2連結開口
521b 内周面
522 受け口
523 突起
6 エルボ
7 ドレン
8 竪管

Claims (15)

  1. 竪管及び横管を有する排水システムの一部を構成する排水部材であって、
    前記排水システムの上流側に向けられる第1開口と、
    前記排水システムの下流側に向けられる第2開口と、
    前記第1開口の中心軸と前記第2開口の中心軸とが交差するように前記第1開口と前記第2開口とをつなぐ屈曲流路と、
    を有し、
    前記屈曲流路の流路断面積が前記第2開口の断面積よりも小さくなる縮小部位が前記屈曲流路の内周側の角と前記第2開口との間に存在するように、前記屈曲流路の内周側の第1壁面が、前記屈曲流路の外周側の第2壁面に向かって突出し、
    前記第2開口の直径をd、前記第2開口の中心軸の方向における前記縮小部位の長さをLとすると、0.5d≦L≦5.0dである、
    排水部材。
  2. 前記縮小部位と、前記屈曲流路において前記縮小部位より前記第1開口側の上流部位とは、前記第1壁面の少なくとも一部において連続的につながる、
    請求項1に記載の排水部材。
  3. 前記縮小部位と、前記屈曲流路において前記縮小部位より前記第2開口側の下流部位とは、前記第1壁面の少なくとも一部において連続的につながる、
    請求項1に記載の排水部材。
  4. 前記第2開口の中心軸の方向において前記屈曲流路の内周側の角と前記縮小部位において前記流路断面積が最小となる部位との間の距離をD1とすると、0≦D1≦0.5dである、
    請求項1~3のいずれか一つに記載の排水部材。
  5. 前記第1開口と前記第2開口の中心軸とを通る平面において、前記縮小部位における前記第1壁面と前記第2壁面との距離の最小値をD2とすると、0.60d≦D2≦0.95dである、
    請求項1~3のいずれか一つに記載の排水部材。
  6. 前記第2開口の断面積をA、前記屈曲流路の流路断面積の最小値をA1とすると、0.6≦A1/A<1.0である、
    請求項1~3のいずれか一つに記載の排水部材。
  7. 前記第2開口に配管部材をつなぐための受け口を有する、
    請求項1~3のいずれか一つに記載の排水部材。
  8. 前記第1開口の中心軸と前記第2開口の中心軸とを通る平面において、前記第1壁面は、前記縮小部位において前記第2壁面側に突出する曲面形状を含む、
    請求項1~3のいずれか一つに記載の排水部材。
  9. 前記第2開口の中心軸の方向から見て、前記縮小部位において、前記第1壁面は、中央が両側よりも凹んだ形状である、
    請求項1~3のいずれか一つに記載の排水部材。
  10. 前記第1開口と、前記第2開口の中心軸と一致する中心軸を有する第1連結開口を有する曲管部と、
    前記第2開口と、前記第2開口の中心軸と一致する中心軸を有し前記第1連結開口に連結される第2連結開口を有する直管部と、
    を備え、
    前記曲管部の内周面と前記直管部の内周面とが、前記屈曲流路を規定する、
    請求項1~3のいずれか一つに記載の排水部材。
  11. 前記曲管部と前記直管部とは別体に形成され、
    前記直管部は、前記第2連結開口から前記曲管部内に突出して前記曲管部の代わりに前記縮小部位の一部を構成する突起を有する、
    請求項10に記載の排水部材。
  12. 前記曲管部と前記直管部とは一体に形成される、
    請求項10に記載の排水部材。
  13. 竪管及び横管を有する排水システムの一部を構成する排水部材であって、
    前記排水システムの上流側に向けられる第1開口と、
    前記排水システムの下流側に向けられる第2開口と、
    前記第1開口の中心軸と前記第2開口の中心軸とが交差するように前記第1開口と前記第2開口とをつなぐ屈曲流路と、
    を有し、
    前記屈曲流路の内周側の第1壁面は、前記屈曲流路の内周側の角と前記第2開口との間においてコアンダ効果を生じるように前記屈曲流路の外周側の第2壁面に向かって突出した形状を有する、
    排水部材。
  14. 請求項1~3のいずれか一つに記載の排水部材と、
    前記竪管と、
    前記横管と、
    を備え、
    前記横管は、前記排水部材の前記第1開口に接続され、
    前記竪管は、前記排水部材の前記第2開口に接続される、
    排水システム。
  15. サイフォン現象を発生させるために集水口に配置されるドレンと、
    前記横管の上流側の端部を前記集水口に接続するエルボと、
    を更に備える、
    請求項14に記載の排水システム。
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