JP2023045225A - エルボ、及び、雨樋システム - Google Patents

エルボ、及び、雨樋システム Download PDF

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Abstract

【課題】排水能力の向上を可能にするエルボ、及び、雨樋システムを提供する。【解決手段】エルボ5は、曲管部50と、曲管部50の両端にそれぞれ設けられた受け口51,52とを備える。曲管部50における流体の流れ難さを示すパラメータをζとすると、ζは、次式で表される。【数1】TIFF2023045225000021.tif12150δは、曲管部50の開口501,502の直径[mm]である。Rは、曲管部50の管軸A10の曲率半径[mm]である。ρは、曲管部50の管軸A10を含む平面での断面における開口501,502における管軸A10の接線L11,L12間の角度[°]である。αは、管軸Aを含む平面での断面における受け口51,52の中心線A11,A12と接線L11,L12との間の角度[°]である。ζは、0.14未満である。【選択図】図2

Description

本開示は、エルボ、及び、雨樋システムに関する。
従来から、雨樋システムにおいて、雨水を円滑に流下させるために種々のエルボ(エルボ継手ともいう)が提案されている(特許文献1,2参照)。
特許文献1に開示されたエルボは、サイフォン発生部の下流側に設置されるエルボであって、曲管部と、曲管部の両端に設けられた受け口を備え、曲管部における内周側の内壁面の曲率半径が0mmよりも大きく、かつ、64mmよりも小さい。
特許文献2に開示されたエルボは、軒樋と、軒樋の底面に形成された集水口を貫通する筒状部を備え、且つサイフォン現象を発生させるためのサイフォン発生部と、を備えたサイフォン雨樋システムの下流側に設置されるエルボである。エルボは、曲管部と、曲管部の両端に設けられた受け口と、を備え、曲管部の管軸を含む平面における断面で見たときの曲管部において、内周側の内壁面の曲率半径が64mmよりも大きく、かつ、125mmよりも小さい。
特開2019-7220号公報 特開2019-120068号公報
近年、日本ではゲリラ豪雨等により単位時間当たりの降雨量が増加する傾向にあり、排水能力が向上した雨樋システムが求められている。
本開示は、排水能力の向上を可能にするエルボ、及び、雨樋システムを提供する。
本開示の一態様にかかるエルボは、両端に開口を有する曲管部と、曲管部の両端にそれぞれ設けられた受け口とを備える。曲管部における流体の流れ難さを示すパラメータをζとすると、ζは、次式で表される。
Figure 2023045225000002
δは、曲管部の開口の直径[mm]である。Rは、曲管部の管軸の曲率半径[mm]である。ρは、曲管部の管軸を含む平面での断面における曲管部の開口における管軸の接線間の角度[°]である。αは、曲管部の管軸を含む平面での断面における受け口の中心線と曲管部の開口における管軸の接線との間の角度[°]である。ζは、0.14未満である。
本開示の別の態様にかかるエルボは、両端に開口を有する曲管部と、曲管部の両端にそれぞれ設けられた受け口とを備える。曲管部の管軸を含む平面での断面において、受け口の中心線の第1交点は、曲管部の外周部の第1内壁面に対して曲管部の管軸とは反対側にある。管軸を含む平面での断面において、曲管部の開口における管軸の接線の第2交点は、管軸よりも第1内壁面に近い。管軸を含む平面での断面における曲管部の内周部の第2内壁面の曲率半径が、130mm以上である。
本開示の一態様にかかる雨樋システムは、建物の壁面に固定される竪樋と、落とし口から竪樋に建物からの雨水を流すための呼び樋と、呼び樋の上流側の端部を落とし口に接続する第1エルボと、呼び樋の下流側の端部を竪樋の上流側の端部に接続する第2エルボと、を備える。第1エルボと第2エルボとの少なくとも一方が、上記態様のいずれかのエルボである。
本開示の態様は、排水能力の向上を可能にする。
一実施の形態にかかる雨樋システムの構成例の概略図 図1の雨樋システムの第1及び第2エルボに用いられるエルボの構成例の断面図 図1の雨樋システムの寸法の概略説明図 図1の雨樋システムの第1及び第2エルボに用いられるエルボの別の構成例の断面図 図1の雨樋システムの第1及び第2エルボに用いられるエルボの更に別の構成例の断面図
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、発明者(ら)は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。以下の実施の形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、各要素の寸法比率は図面に図示された比率に限られるものではない。
[1.実施の形態]
[1.1 構成]
図1は、本実施の形態にかかる雨樋システム1の構成例の概略図である。図1の雨樋システム1は、建物10の屋根11からの雨水を受けて、地面20のます部21に流す。ます部21に集められた雨水は、ます部21から埋設管22を通って雨水管に流れ出る。建物10は、例えば、店舗、オフィス、工場、ビル、学校、福祉施設又は病院等の非住宅施設、及び戸建住宅、集合住宅、又は戸建住宅若しくは集合住宅の各住戸等の住宅施設の建物である。非住宅施設には、劇場、映画館、公会堂、遊技場、複合施設、百貨店、ホテル、旅館、幼稚園、図書館、博物館、美術館、地下街、駅及び空港等も含む。
図1の雨樋システム1は、軒樋2と、竪樋3と、呼び樋4と、第1及び第2エルボ5A,5Bとを備える。
軒樋2は、建物10の屋根11からの雨水を受ける。軒樋2は、建物10の屋根11の下に設置される。軒樋2は、長尺の桶状である。図1の軒樋2は、底壁2aを有し、底壁2aに落とし口2bがある。図1では、軒樋2の落とし口2bにドレン6が配置される。ドレン6は、落とし口2bでの渦の発生及び空気の巻き込みを低減する。
図1の雨樋システム1では、竪樋3と、呼び樋4と、第1及び第2エルボ5A,5Bとが、落とし口2bからの雨水を地面20のます部21に流す流路を形成する。
竪樋3は、落とし口2bからの雨水を垂直に流す部分である。竪樋3は、直管状である。竪樋3の管軸に直交する断面は円形状である。竪樋3の材料は、硬質ポリ塩化ビニルである。竪樋3の寸法、例えば、外形と厚さは、JIS K 6741「硬質ポリ塩化ビニル管」の硬質ポリ塩化ビニル管(一般)の規格に沿って設定されてよい。図1の竪樋3は、建物10の壁面12に、竪樋3の管軸の方向が上下方向に一致するように固定される。竪樋3は、上流側の端部3aと下流側の端部3bとを有する。上流側の端部3aは、竪樋3において落とし口2bに接続される端部(図1での上端部)である。下流側の端部3bは、竪樋3において、ます部21に挿入される端部(図1での下端部)である。図1では、竪樋3とます部21との隙間からます部21内に雨水が流入しないように排水管カバー7が配置される。図1では、竪樋3は、控金具30a,30b,30cにより建物10の壁面12に固定される。図1において、H1は、地面20から竪樋3の上端までの距離[mm]である。H11は、竪樋3の上端から一番上の控金具30aまでの距離[mm]である。H12は、地面20から一番下の控金具30cまでの距離[mm]である。H13は、控金具30a,30b,30c間のピッチ[mm]である。一般に、H11,H12は、200mm以上300mm以下である。H13は、800mm以上1200mm以下であり、一定の場合には1000mm以下とされる。D1は、竪樋3と壁面12との間の距離である。一般に、D1は、30mm以上100mm以下である。
呼び樋4は、落とし口2bから竪樋3に建物10からの雨水を流すための部分である。呼び樋4は、建物10からの雨水の落とし口2bと竪樋3との間にある。呼び樋4は、直管状である。呼び樋4の管軸に直交する断面は円形状である。呼び樋4の材料は、硬質ポリ塩化ビニルである。図1の呼び樋4は、呼び樋4の管軸の方向が上下方向に対して傾斜するように固定される。呼び樋4は、上流側の端部4aと下流側の端部4bとを有する。上流側の端部4aは、呼び樋4において落とし口2bに接続される端部(図1での上端部)である。下流側の端部4bは、呼び樋4において竪樋3に接続される端部(図1での下端部)である。呼び樋4は、円筒状である。呼び樋4の材料は、硬質ポリ塩化ビニルである。呼び樋4の寸法、例えば、外形と厚さは、JIS K 6741「硬質ポリ塩化ビニル管」の硬質ポリ塩化ビニル管(一般)の規格に沿って設定されてよい。図1において、D2は、偏芯距離[mm]である。偏芯距離は、落とし口2bの中心線と竪樋3の中心線との間の距離である。D2は、例えば、1000mm以下に設定されてよい。
第1エルボ5Aは、呼び樋4の上流側の端部4aを落とし口2bに接続する。第2エルボ5Bは、呼び樋4の下流側の端部4bを竪樋3の上流側の端部3aに接続する。本実施の形態において、第1エルボ5A及び第2エルボ5Bは同じ形状である。以下では説明を分かりやすくするために、第1エルボ5A及び第2エルボ5Bを区別しない場合には、単にエルボと記載し、符号5を付す。
図2は、エルボ5の構成例の断面図である。エルボ5は、曲管部50と、受け口51,52とを有する。曲管部50と受け口51,52とは、連続一体に形成される。エルボ5の材料、つまり、曲管部50の材料は、硬質ポリ塩化ビニルである。
曲管部50は、両端に開口501,502を有する。曲管部50は、円筒状であるが、曲管部50の管軸(中心線)A10は直線状ではなく曲線状である。つまり、曲管部50は、曲線状の管軸A10を有する。図2は、曲管部50の管軸A10を含む平面での、エルボ5の断面図である。図2のエルボ5の曲管部50の内径は、一様である。そのため、曲管部50の管軸A10を含む平面での断面において、管軸A10の曲率半径を規定する円の中心と、管軸A10の内周部50aの内壁面50bの曲率半径を規定する円の中心と、管軸A10の外周部50cの内壁面50dの曲率半径を規定する円の中心とは一致する。以下では、内壁面50dを第1内壁面50dといい、内壁面50bを第2内壁面50bということがある。
受け口51,52は、曲管部50の両端にそれぞれ設けられる。受け口51は、曲管部50の開口501を囲う円筒状である。受け口52は、曲管部50の開口502を囲う円筒状である。受け51,52の中心線A11,A12は、開口501,502の中心C1,C2を通る。受け51,52の中心線A11,A12は、曲線状ではなく直線状である。図2において、受け口51,52は、同じ形状である。図2は、エルボ5の受け口51の寸法として、D、d、及びlを示す。lは、曲管部50の管軸A10を含む平面での断面における受け口51の長さ(又は受け口52の長さ)である。Dは、受け口51(又は受け口52)の外径[mm]である。dは、受け口51(又は受け口52)の内径[mm]である。エルボ5の寸法D、d及びlは、例えば、JIS K 6739「排水用硬質ポリ塩化ビニル管継手」の規格に沿って設定されてよい。
エルボ5では、図2に示すように、曲管部50の管軸A10を含む平面での断面において、曲管部50の開口501における管軸A10の接線L11が受け口51の中心線A11に対して傾斜する。管軸A10が開口501の中心C1を通るから、接線L11は、開口501の中心C1を通る。曲管部50の管軸A10を含む平面での断面において、曲管部50開口502における管軸A10の接線L12が受け口52の中心線A12に対して傾斜する。管軸A10が開口502の中心C2を通るから、接線L12は、開口502の中心C2を通る。このように接線L11,L12が中心線A11,A12に対してそれぞれ傾斜しているため、受け口51,52の中心線A11,A12の交点P1と、曲管部50開口501,502における管軸A10の接線L11,L12の交点P2とが一致していない。以下では、交点P1を第1交点P1といい、交点P2を第2交点P2ということがある。
発明者らは、図2のエルボ5の曲管部50における流体の流れ難さは、ベンド管の損失係数とエルボ管の損失係数とに基づいて評価できることを見出した。ベンド管の損失係数とエルボ管の損失係数とは、ワイズバッハの実験式に基づいて算出することができる。曲管部50における流体の流れ難さを示すパラメータをζとすると、ζは、次式(1)で表される。
Figure 2023045225000003
上式(1)から明らかなように、ζは、δ、R、ρ、αの関数である。δは、曲管部50の開口501,502の直径[mm]である。Rは、曲管部50の管軸A10の曲率半径[mm]である。ρは、曲管部50の管軸Aを含む平面での断面における管軸A10の開口501,502における接線L11,L12間の角度(ベンド角)[°]である。αは、曲管部50の管軸A10を含む平面における断面で見たときの受け口51の中心線A11と接線L11との間の角度(屈折角)[°]である。αは、曲管部50の管軸A10を含む平面における断面で見たときの受け口52の中心線A12と接線L12との間の角度[°]でもある。
曲管部50の管軸A10を含む平面における断面で見たときの、受け口51,52の中心線A11,A12間の角度[°]を、θとすると、ρについては、幾何学的に次式(2)の関係が成立する。ただし、ρ>θである。αは正である。
Figure 2023045225000004
上式(2)から明らかなように、ρは、θ、αの関数である。
αについては、幾何学的に次式(3)の関係が成立する。より詳細には、図2において、曲率半径Rを規定する円の中心Oと、交点P1と、中心C1とを頂点とする三角形において、中心Oと交点P1との辺の長さをEとすると、余弦定理から、E=R+Z-2×RZcos(α+90)、及び、R=E+Z-2×EZcos(θ/2)が成立する。これらの等式からEを除去して整理すると次式(3)が得られる。
Figure 2023045225000005
上式(3)から明らかなように、αは、θ、R、Zの関数である。図2に示すように、Zは、曲管部50の管軸A10を含む平面における断面で見たときの、曲管部50の開口501又は開口502と、受け口51,52の中心線A11,A12の交点P1との間の距離である。
上式(1)~(3)から、ζは、δ、θ、R、Zで決まることが分かる。
図2のエルボ5では、曲管部50の管軸A10を含む平面での断面において、管軸A10の曲率半径Rを規定する円と、管軸A10の内周部50aの内壁面50bの曲率半径rを規定する円とは、同じ中心Oを有する。R、r、δについては、次式(4)が成立する。
Figure 2023045225000006
Zは、αが正になる範囲で設定される。この場合、上式(3)の右辺の分母が負であればよいから、Zは次式(5)を満たす。
Figure 2023045225000007
δは、上述したように、曲管部50の開口501,502の直径[mm]である。δは、雨樋システム1の目標の排水能力等を考慮して決定されてよい。δは、JIS K 6739「排水用硬質ポリ塩化ビニル管継手」の規格に沿って設定されてよい。δは、例えば、JIS K 6739で規定される呼び径の基準寸法を満たすように設定されてよい。JIS K 6739「排水用硬質ポリ塩化ビニル管継手」によれば、呼び径が75mm、100mm、125mmである場合、その基準寸法は77.2mm、98.8mm、125mm、である。
θは、上述したように、曲管部50の管軸A10を含む平面における断面で見たときの、受け口51,52の中心線A11,A12間の角度[°]である。JIS K 6714「硬質ポリ塩化ビニル管」のVU大曲がりエルボ継手の規格では、θは、91.17°とされている。雨樋システム1では、落とし口2bからます部21に雨水を効率的に流すためには、呼び樋4の上流側の端部4aは、呼び樋4の下流側の端部4bよりも上にあるほうがよい。しかしながら、竪樋3には、温度差による伸縮が生じる場合がある。竪樋3が熱膨張した場合には、呼び樋4の下流側の端部4bが竪樋3により持ち上げられ得る。この場合には、呼び樋4は、呼び樋4の下流側の端部4bが呼び樋4の上流側の端部4aよりも上にある逆勾配状態になり得る。逆勾配状態では、雨水が呼び樋4内を流れ難くなるから、落とし口2bからます部21への雨水の流れが阻害され得る。そこで、θは、呼び樋4が逆勾配状態になり難くなるように設定されるとよい。
図3は、雨樋システム1の寸法の概略説明図である。雨樋システム1において、竪樋3及び呼び樋4に対して、第1及び第2エルボ5A,5Bは小さい。図3では、竪樋3及び呼び樋4を線で、第1及び第2エルボ5A,5B及び控金具30aを点で簡略化して図示している。図3において、実線は、施工時の状態を示し、点線は、熱膨張後の状態を示す。図3において、hは、竪樋3の熱膨張の基準となる長さ[mm]である。hは、例えば、竪樋3の伸縮を吸収するための部材のピッチである。8000mmに一か所、竪樋3の伸縮を吸収するための部材を設置する場合、hは8000mmである。Δhは、熱膨張による竪樋3の伸び量[mm]である。Δhは、h×c×(t2-t1)で与えられる。cは、竪樋3の材料の線膨張係数[1/℃]である。t1は、竪樋3の表面最高温度[℃]である。t2は、雨樋システム1の施工時の温度[℃]である。
β1は、雨樋システム1の施工時の水平面に対する呼び樋4の角度[°]である。β1は、θ-90で与えられる。β2は、雨樋システム1の竪樋3の熱膨張時の水平面に対する呼び樋4の角度[°]である。β2は、β1-tan-1(Δh/D2)で与えられる。したがって、β2は、次式(5)で表すことができる。
Figure 2023045225000008
θは、例えば、β2が実質的に0以上となるように設定される。このようにすれば、呼び樋4が逆勾配状態となる可能性が低減され、雨樋システム1が安定した排水能力を発揮することができる。
h、D2、c、t1、t2を固定値として、θを変化させた場合、θとβ2との関係は下記表1のようになった。ここで、hは8000mmである。D2は一般的な偏芯距離の最小値の356mmである。cは一般的な硬質ポリ塩化ビニルの線膨張係数の範囲の上限値の8×10-5/℃である。t1は、真夏の時期を想定した60℃である。t2は、真冬の時期を想定した-10℃である。この場合、Δhは、44.8mmになる。
Figure 2023045225000009
表1の結果から、θが90°近傍の場合には、竪樋3が熱伸縮で上に伸びたときに呼び樋4が逆勾配状態になりやすい。呼び樋4が逆勾配状態であると雨樋システム1でのサイフォン現象の発生が阻害され、排水能力が低下する場合がある。このような点を考慮すると、θは、97°以上であるとよい。特に、θは、97.17°以上であるとよい。特に、θは、98°以上であるとよい。製品や施工時のばらつきを考慮すると、θは、100°以上であるとよい。特に、θは、103°以上であるとよい。さらに、θは、105°以上であるとよい。
一方、θが大きくなると、鉛直方向での、竪樋3の一番上の控金具30aとドレン6との距離が長くなる傾向にある。雨樋システム1において、竪樋3の一番上の控金具30aとドレン6との間には、呼び樋4と第1及び第2エルボ5A,5Bがある。呼び樋4と第1及び第2エルボ5A,5Bは、必ずしも建物10に固定されるわけではない。したがって、鉛直方向での、竪樋3の一番上の控金具30aとドレン6との距離が大きくなると、呼び樋4と第1及び第2エルボ5A,5Bが不安定になり、雨樋システム1の構造的な安定度が低下する場合がある。そこで、雨樋システム1の構造的な安定度が低下しないように、θは、例えば、鉛直方向での竪樋3の一番上の控金具30aとドレン6との距離が、竪樋3の控金具30a,30b,30c間のピッチの上限値以下となるように設定されるとよい。
図3において、H2は、鉛直方向での、竪樋3の一番上の控金具30aとドレン6との距離に対応する。H2は、竪樋3の上端から一番上の控金具30aまでの距離[mm]であるH11と、H3との合計である。H3は、呼び樋4による下降量を示す。H3は、D2×tan(θ-90)で表される。したがって、H2は、次式(5)で表すことができる。
Figure 2023045225000010
θは、例えば、H2が、竪樋3の控金具の推奨ピッチの上限値以下となるように設定される。竪樋3の控金具の推奨ピッチは、例えば、800mm以上1200mm以下である。推奨ピッチの上限値は、1200mmである。H2が1200mm以下となるようにθを設定することにより、雨樋システム1の構造的な安定度の向上が図れる。
H11、D2を固定値として、θを変化させた場合、θとH2との関係は下記表2のようになった。ここで、H11は200mmである。この場合、H3(=D2×tan(θ-90))は、1000mmである。D2は一般的な偏芯距離の最大値の1000mmである。
Figure 2023045225000011
表2の結果から、θは、135°以下であるとよい。特に、θは、H2が、竪樋3の控金具の推奨ピッチの下限値(800mm)以下となるように、128°以下であるとよい。特に、θは、H3が、竪樋3の控金具の推奨ピッチの下限値(800mm)以下となるように、120°以下であるとよい。さらに、θは、105°以下であるとよい。
次に、RとZを変化させた場合に、上記の曲管部50における流体の流れ難さを示すパラメータζにより、エルボ5の曲管部50における流体の流れ難さの評価を行った。評価にあたっては、竪樋3及び呼び樋4としてJIS K 6741で規定される呼び径が75mm、100mm、125mmの硬質ポリ塩化ビニル管を用いることを考慮し、呼び径が75mm、100mm、125mmにそれぞれ対応するようにδを設定した。表3は、呼び径75mmの場合の評価の結果の一部を示し、δは77.2mmである。表4は、呼び径100mmの場合の評価の結果の一部を示し、δは98.8mmである。表5は、呼び径125mmの場合の評価の結果の一部を示し、δは125mmである。表3、4,5のいずれの評価においても、θは105°とした。エルボ5の曲管部50における流体の流れを円滑にするためには、管軸A10の内周部50aの内壁面50bの曲率半径rは130[mm]以上であるとよい。上式(4)から、呼び径75mmの場合、管軸の曲率半径Rは180mm以上であるとよい。呼び径100mmの場合、管軸の曲率半径Rは180mm以上であるとよい。呼び径125mmの場合、管軸の曲率半径Rは200mm以上であるとよい。
Figure 2023045225000012
Figure 2023045225000013

Figure 2023045225000014
ζの評価の基準として、JIS K 6739「排水用硬質ポリ塩化ビニル管継手」の90°大曲がりエルボ(略号LL)として市販されている通常のエルボ及び高排水用途として市販されているエルボについてζを算出した。通常のエルボのζは、呼び径75mmで約0.14、呼び径100mmで約0.14、呼び径125mmで約0.15であった。高排水用途として市販されているエルボのζは、呼び径75mmで約0.12、呼び径100mmで約0.12、呼び径125mmで約0.13であった。したがって、エルボ5のζは、0.14未満であるとよく、0.12未満であるとよりよい。表3、表4及び表5において、「〇」は、エルボ5のζが、0.12未満であることを示す。「◎」は、エルボ5のζが、0.12未満であり、かつ、Zに対するζの極小値の1.1倍以下であることを示す。なお、表3、表4及び表5において「×」は、Zが式(5)を満たさないことを意味する。
次に、R,Zを変化させた場合の、エルボ5の形状の変化について、図2、図4及び図5を参照して説明する。図4は、エルボ5の別の構成例の断面図である。図5は、エルボ5の別の構成例の断面図である。図2、図4及び図5のエルボ5では、δは98.8[mm]、θは105[°]である。
図2のエルボ5では、Rが180[mm]、Zが90[mm]である。図2のエルボ5では、曲管部50の管軸A10を含む平面での断面において、受け口51,52の中心線A11,A12の第1交点P1と、曲管部50の開口501,502における管軸A10の接線L11,L12の第2交点P2とは、管軸A10の曲率半径Rを規定する円の中心Oを通る直線上にある。曲管部50の管軸A10を含む平面での断面において、第1交点P1は、曲管部50の管軸A10と曲管部50の外周部50cの第1内壁面50dとの間の中間線M1と、第1内壁面50dとの間にある。管軸A10を含む平面での断面において、第2交点P2は、中間線M1と管軸A10との間にある。
図4のエルボ5では、Rが260[mm]、Zが150[mm]である。図4のエルボ5では、曲管部50の管軸A10を含む平面での断面において、受け口51,52の中心線A11,A12の第1交点P1と、曲管部50の開口501,502における管軸A10の接線L11,L12の第2交点P2とは、管軸A10の曲率半径Rを規定する円の中心Oを通る直線上にある。曲管部50の管軸A10を含む平面での断面において、第1交点P1は、曲管部50の外周部50cの第1内壁面50dに対して曲管部50の管軸A10とは反対側にある。第1交点P1は、曲管部50の外側にある。管軸A10を含む平面での断面において、第2交点P2は、管軸A10よりも第1内壁面50dに近い。図4では、第2交点P2は、中間線M1と、第1内壁面50dとの間にある。
図5のエルボ5では、Rが340[mm]、Zが230[mm]である。図5のエルボ5では、曲管部50の管軸A10を含む平面での断面において、受け口51,52の中心線A11,A12の第1交点P1と、曲管部50の開口501,502における管軸A10の接線L11,L12の第2交点P2とは、管軸A10の曲率半径Rを規定する円の中心Oを通る直線上にある。曲管部50の管軸A10を含む平面での断面において、第1交点P1は、曲管部50の外周部50cの第1内壁面50dに対して曲管部50の管軸A10とは反対側にある。管軸A10を含む平面での断面において、第2交点P2は、第1内壁面50dと第1交点P1との間にある。図5に示すように、第1交点P1及び第2交点P2は、曲管部50の外側にある。
このように、曲管部50の管軸A10を含む平面での断面において、第1交点P1は、曲管部50の外周部50cの第1内壁面50dに対して曲管部50の管軸A10とは反対側にあってよい。第1交点P1は、曲管部50の外側にあってもよい。管軸A10を含む平面での断面において、第2交点P2は、管軸A10よりも第1内壁面50dに近くてもよい。第2交点P2は、曲管部50の外周部50cの第1内壁面50dに対して曲管部50の管軸A10とは反対側において、第1内壁面50dと第1交点P1との間にあってもよい。第2交点P2は、曲管部50の外側にあってもよい。
図2、図4及び図5のエルボ5においてζを比較すると、図4のエルボ5のζが最も小さく、曲管部50において流体が流れやすい。図2、図4及び図5のエルボ5を比較すれば、曲管部50の管軸A10を含む平面での断面において、第1交点P1は、曲管部50の外周部50cの第1内壁面50dに対して曲管部50の管軸A10とは反対側にあるほうがよい。特に、第1交点P1は、曲管部50の外側にあるほうがよい。管軸A10を含む平面での断面において、第2交点P2は、管軸A10よりも第1内壁面50dに近いほうがよい。特に、第2交点P2は、曲管部50の外周部50cの第1内壁面50dに対して曲管部50の管軸A10とは反対側において、第1内壁面50dと第1交点P1との間にあるほうがよい。
[1.2 効果等]
以上述べたエルボ5は、両端に開口501,502を有する曲管部50と、曲管部50の両端にそれぞれ設けられた受け口51,52とを備える。曲管部50における流体の流れ難さを示すパラメータをζとすると、ζは、次式で表される。
Figure 2023045225000015
δは、曲管部50の開口501,502の直径[mm]である。Rは、曲管部50の管軸A10の曲率半径[mm]である。ρは、曲管部50の管軸A10を含む平面での断面における曲管部50の開口501,502における管軸A10の接線L11,L12間の角度[°]である。αは、曲管部50の管軸A10を含む平面での断面における受け口51,52の中心線A11,A12と接線L11,L12との間の角度[°]である。ζは、0.14未満である。この構成は、排水能力の向上を可能にする。
エルボ5において、ζは、0.12未満である。この構成は、排水能力のさらなる向上を可能にする。
エルボ5において、曲管部50の管軸A10を含む平面での断面における受け口51,52の中心線A11,A12間の角度をθ[°]、曲管部50の管軸A10を含む平面での断面における受け口51,52の中心線A11,A12の交点P1と開口501,502との間の距離をZ[mm]とすると、Zは、次式を満たす。
Figure 2023045225000016
この構成は、排水能力のさらなる向上を可能にする。
エルボ5において、δ、θは、Zの変化に対してζが極小値を有するように設定される。この構成は、排水能力のさらなる向上を可能にする。
エルボ5において、ζは、極小値の1.1倍以下である。この構成は、排水能力のさらなる向上を可能にする。
エルボ5において、ζは、極小値である。この構成は、排水能力のさらなる向上を可能にする。
エルボ5において、曲管部50の管軸A10を含む平面での断面における受け口51,52の中心線A11,A12間の角度をθ[°]とすると、θは、97°以上135°以下である。この構成は、エルボを備える雨樋システムにおいて温度差に起因する排水能力の低下を抑制でき、さらに、安定度を向上できる。
エルボ5において、θは、100°以上である。この構成は、エルボを備える雨樋システムにおいて温度差に起因する排水能力の低下をさらに抑制できる。
エルボ5において、θは、128°以下である。この構成は、エルボを備える雨樋システムにおいて安定度をさらに向上できる。
エルボ5において、θは、105°である。この構成は、エルボを備える雨樋システムにおいて温度差に起因する排水能力の低下をさらに抑制でき、加えて、安定度をさらに向上できる。
エルボ5において、δは、JIS K 6739で規定される呼び径の基準寸法を満たす。この構成は、エルボの汎用性の向上を可能にする。δがJIS K 6739で規定される呼び径75mm又は100mmに対応する場合、Rは180mm以上であるとよい。この場合、排水能力のさらなる向上を可能にする。δがJIS K 6739で規定される呼び径125mmに対応する場合、Rは200mm以上であるとよい。この場合、排水能力のさらなる向上を可能にする。
エルボ5において、曲管部50の材料は、硬質ポリ塩化ビニルである。この構成は、排水能力のさらなる向上を可能にする。
別の観点から、以上述べたエルボ5は、両端に開口501,502を有する曲管部50と、曲管部50の両端にそれぞれ設けられた受け口51,52とを備える。曲管部50の管軸A10を含む平面での断面において、受け口51,52の中心線A11,A12の第1交点P1は、曲管部50の外周部50cの第1内壁面50dに対して曲管部50の管軸A10とは反対側にある。管軸A10を含む平面での断面において、曲管部50の開口501,502における管軸A10の接線L11,L12の第2交点P2は、管軸A10よりも第1内壁面50dに近い。管軸A10を含む平面での断面において曲管部50の内周部50aの第2内壁面50bの曲率半径が、130[mm]以上である。この構成は、排水能力の向上を可能にする。
エルボ5において、管軸A10を含む平面での断面において、第2交点P2は、管軸A10と第1内壁面50dとの間の中間線M1と第1内壁面50dとの間にある。この構成は、排水能力のさらなる向上を可能にする。
以上述べた雨樋システム1は、建物10の壁面12に固定される竪樋3と、建物10からの雨水の落とし口2bと竪樋3との間にある呼び樋4と、呼び樋4の上流側の端部4aを落とし口2bに接続する第1エルボ5Aと、呼び樋4の下流側の端部4bを竪樋3の上流側の端部3aに接続する第2エルボ5Bとを備える。第1エルボ5Aと第2エルボ5Bとの両方が、上述のエルボ5である。この構成は、排水能力の向上を可能にする。
[2.変形例]
本開示の実施の形態は、上記実施の形態に限定されない。上記実施の形態は、本開示の課題を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に、上記実施の形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
一変形例において、エルボ5は、図2、図4及び図5に示す構成に限定されず、上記のパラメータζが0.14未満であり、rが130mm以上であればよい。
一変形例において、第1エルボ5A及び第2エルボ5Bは必ずしも同じ形状でなくてもよい。ただし、第1エルボ5A及び第2エルボ5Bのαが等しい場合には、雨樋システム1の設置が容易になる。第1エルボ5A及び第2エルボ5Bの受け口51,52が同じ形状であると雨樋システム1の設置が容易になる。
一変形例において、エルボ5の材料は、必ずしも硬質ポリ塩化ビニルでなくてもよい。エルボ5の材料は、雨樋システム1に求められる要件にしたがって決定されてよく、例えば、金属であってもよい。
一変形例において、エルボ5のδは、必ずしもJIS K 6739で規定される呼び径の基準寸法を満たさなくてもよい。エルボ5のD、d及びlは、必ずしも、JIS K 6739の規定に沿って設定されなくてもよい。
一変形例において、雨樋システム1では、第1エルボ5Aと第2エルボ5Bとの少なくとも一方が、上述のエルボ5であってよい。この構成においても、排水能力の向上を可能にする。
一変形例において、雨樋システム1は、軒樋2を備えていなくてもよい。例えば、建物10がバルコニーのような落とし口を備える構造を有する場合には、雨樋システム1の第1エルボ5Aが建物10の落とし口に接続されてよい。
[3.態様]
上記実施の形態及び変形例から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。以下では、実施の形態との対応関係を明示するためだけに、符号を括弧付きで付している。なお、文章の見やすさを考慮して2回目以降の括弧付きの符号の記載を省略する場合がある。
第1の態様は、エルボ(5)であって、両端に開口(501,502)を有する曲管部(50)と、前記曲管部(50)の両端にそれぞれ設けられた受け口(51,52)とを備える。前記曲管部(50)における流体の流れ難さを示すパラメータをζとすると、ζは、次式で表される。
Figure 2023045225000017
δは、前記曲管部(50)の開口(501,502)の直径[mm]である。Rは、前記曲管部(50)の管軸(A10)の曲率半径[mm]である。ρは、前記曲管部(50)の管軸(A10)を含む平面での断面における前記曲管部(50)の開口(501,502)における前記管軸(A10)の接線(L11,L12)間の角度[°]である。αは、前記曲管部(50)の管軸(A10)を含む平面での断面における前記受け口(51,52)の中心線(A11,A12)と前記接線(L11,L12)との間の角度[°]である。前記曲管部(50)の管軸(A10)を含む平面での断面における前記曲管部(50)の内周部(50a)の内壁面(50b)の曲率半径(r)が、130[mm]以上である。ζは、0.14未満である。この態様は、排水能力の向上を可能にする。
第2の態様は、第1の態様に基づくエルボ(5)である。第2の態様において、ζは、0.12未満である。この態様は、排水能力のさらなる向上を可能にする。
第3の態様は、第1又は第2の態様に基づくエルボ(5)である。第3の態様において、前記曲管部(50)の管軸(A10)を含む平面での断面における前記受け口(51,52)の中心線(A11,A12)間の角度をθ[°]、前記曲管部(50)の管軸(A10)を含む平面での断面における前記受け口(51,52)の中心線(A11,A12)の交点(P1)と前記開口(501,502)との間の距離をZ[mm]とすると、Zは、次式を満たす。
Figure 2023045225000018
この態様は、排水能力のさらなる向上を可能にする。
第4の態様は、第3の態様に基づくエルボ(5)である。第4の態様において、δ、θは、Zの変化に対してζが極小値を有するように設定される。この態様は、排水能力のさらなる向上を可能にする。
第5の態様は、第4の態様に基づくエルボ(5)である。第5の態様において、ζは、前記極小値の1.1倍以下である。この態様は、排水能力のさらなる向上を可能にする。
第6の態様は、第4の態様に基づくエルボ(5)である。第6の態様において、ζは、前記極小値である。この態様は、排水能力のさらなる向上を可能にする。
第7の態様は、第3~第6の態様のいずれか一つに基づくエルボ(5)である。第7の態様において、前記曲管部(50)の管軸(A10)を含む平面での断面における前記受け口(51,52)の中心線(A11,A12)間の角度をθ[°]とすると、θは、97°以上135°以下である。この態様は、エルボを備える雨樋システムにおいて温度差に起因する排水能力の低下を抑制でき、さらに、安定度を向上できる。
第8の態様は、第7の態様に基づくエルボ(5)である。第8の態様において、θは、100°以上である。この態様は、エルボを備える雨樋システムにおいて温度差に起因する排水能力の低下をさらに抑制できる。
第9の態様は、第7又は第8の態様に基づくエルボ(5)である。第9の態様において、θは、128°以下である。この態様は、エルボを備える雨樋システムにおいて安定度をさらに向上できる。
第10の態様は、第7の態様に基づくエルボ(5)である。第10の態様において、θは、105°である。この態様は、エルボを備える雨樋システムにおいて温度差に起因する排水能力の低下をさらに抑制でき、加えて、安定度をさらに向上できる。
第11の態様は、第1~第10の態様のいずれか一つに基づくエルボ(5)である。第11の態様において、δは、JIS K 6739で規定される呼び径の基準寸法を満たす。この態様は、エルボの汎用性の向上を可能にする。
第12の態様は、第11の態様に基づくエルボ(5)である。第12の態様において、δは、JIS K 6739で規定される呼び径75mm又は100mmに対応する。Rは、180mm以上である。この態様は、排水能力のさらなる向上を可能にする。
第13の態様は、第11の態様に基づくエルボ(5)である。第13の態様において、δは、JIS K 6739で規定される呼び径125mmに対応する。Rは、200mm以上である。この態様は、排水能力のさらなる向上を可能にする。
第14の態様は、第1~第13の態様のいずれか一つに基づくエルボ(5)である。第14の態様において、前記曲管部(50)の材料は、硬質ポリ塩化ビニルである。この態様は、排水能力のさらなる向上を可能にする。
第15の態様は、雨樋システム(1)であって、建物(10)の壁面(12)に固定される竪樋(3)と、前記建物(10)からの雨水の落とし口(2b)と前記竪樋(3)との間にある呼び樋(4)と、前記呼び樋(4)の上流側の端部(4a)を前記落とし口(2b)に接続する第1エルボ(5A)と、前記呼び樋(4)の下流側の端部(4b)を前記竪樋(3)の上流側の端部(3a)に接続する第2エルボ(5B)とを備える。前記第1エルボ(5A)と前記第2エルボ(5B)との少なくとも一方が、第1~第14の態様のいずれか一つに基づくエルボ(5)である。この態様は、排水能力の向上を可能にする。
上記の第2~第14の態様は任意の要素である。
本開示は、エルボ、及び、雨樋システムに適用可能である。具体的には、呼び樋の設置に利用されるエルボ及びエルボを備える雨樋システムに、本開示は適用可能である。
1 雨樋システム
2b 落とし口
3 竪樋
3a 上流側の端部
4 呼び樋
4a 上流側の端部
4b 下流側の端部
5 エルボ
5A 第1エルボ
5B 第2エルボ
50 曲管部
50a 内周部
50b 内壁面(第2内壁面)
50c 外周部
50d 内壁面(第1内壁面)
501,502 開口
51、52 受け口
A10 管軸
A11,A12 中心線
L11,L12 接線
P1 交点(第1交点)
P2 交点(第2交点)
M1 中間線
10 建物
12 壁面

Claims (15)

  1. 両端に開口を有する曲管部と、
    前記曲管部の両端にそれぞれ設けられた受け口と、
    を備え、
    前記曲管部における流体の流れ難さを示すパラメータをζとすると、
    ζは、
    Figure 2023045225000019
    で表され、
    δは、前記曲管部の開口の直径[mm]であり、
    Rは、前記曲管部の管軸の曲率半径[mm]であり、
    ρは、前記曲管部の管軸を含む平面での断面における前記曲管部の開口における前記管軸の接線間の角度[°]であり、
    αは、前記曲管部の管軸を含む平面での断面における前記受け口の中心線と前記接線との間の角度[°]であり、
    ζは、0.14未満である、
    エルボ。
  2. ζは、0.12未満である、
    請求項1に記載のエルボ。
  3. 前記曲管部の管軸を含む平面での断面における前記受け口の中心線間の角度をθ[°]、
    前記曲管部の管軸を含む平面での断面における前記受け口の中心線の交点と前記開口との間の距離をZ[mm]とすると、
    Zは、
    Figure 2023045225000020
    を満たす、
    請求項1又は2に記載のエルボ。
  4. δ、θは、Zの変化に対してζが極小値を有するように設定される、
    請求項3に記載のエルボ。
  5. ζは、前記極小値の1.1倍以下である、
    請求項4に記載のエルボ。
  6. ζは、前記極小値である、
    請求項4に記載のエルボ。
  7. θは、97°以上135°以下である、
    請求項3~6のいずれか一つに記載のエルボ。
  8. θは、100°以上である、
    請求項7に記載のエルボ。
  9. θは、128°以下である、
    請求項7又は8に記載のエルボ。
  10. θは、105°である、
    請求項7に記載のエルボ。
  11. δは、JIS K 6739で規定される呼び径の基準寸法を満たす、
    請求項1~10のいずれか一つに記載のエルボ。
  12. δは、JIS K 6739で規定される呼び径75mm又は100mmに対応し、
    Rは、180mm以上である、
    請求項11に記載のエルボ。
  13. δは、JIS K 6739で規定される呼び径125mmに対応し、
    Rは、200mm以上である、
    請求項11に記載のエルボ。
  14. 前記曲管部の材料は、硬質ポリ塩化ビニルである、
    請求項1~13のいずれか一つに記載のエルボ。
  15. 建物の壁面に固定される竪樋と、
    前記建物からの雨水の落とし口と前記竪樋との間にある呼び樋と、
    前記呼び樋の上流側の端部を前記落とし口に接続する第1エルボと、
    前記呼び樋の下流側の端部を前記竪樋の上流側の端部に接続する第2エルボと、
    を備え、
    前記第1エルボと前記第2エルボとの少なくとも一方が、請求項1~14のいずれか一つに記載のエルボである、
    雨樋システム。
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