JP2024041184A - 超音波溶着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】広い範囲における溶着を容易に行う。【解決手段】超音波溶着装置1は、アンビル2と、ヘッド31を有する超音波振動部3とを備える。アンビル2は、中心軸J1を中心とする円筒状の外周面21を有し、アンビル2の外周面21は、対向するヘッド31との間で複数のシート部材9を溶着する溶着面を有し、溶着面の最小幅は5mm以上である。最小幅が5mm以上の溶着面は、最大幅が1mm以下の凹部を有する。凹部の一例では、凹部は一様に分散して存在する粒状の微小凹部の集合である。【選択図】図1

Description

本発明は、超音波を用いて複数のシート部材を溶着する超音波溶着装置に関する。
従来より、超音波振動するヘッドと略円柱状のアンビルとの間に、重ね合わされた複数のシート部材を挟むことにより、これらのシート部材を溶着させる技術が様々な分野で利用されている。例えば、使い捨て吸収性物品や使い捨てマスクの製造において、複数の不織布シートの接合の際に超音波溶着が利用される。特許文献1では、アンビルの外周面に設けられた突起部の先端に吸引孔が設けられる。これにより、溶着の際にシート部材が軸方向に撓むことが抑制される。
特開2019-6060号公報
ところで、超音波溶着を利用する接合では、従来より微小な領域で接合が行われる。これは、大きな領域において接合を行おうとした場合、接合箇所に孔が生じやすいためである。すなわち、広範囲でシート部材を溶着により接合する場合、シート部材に熱が蓄積される等の理由により、一様に接合することが困難となる。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、広い範囲における溶着を容易に行うことを目的としている。
本発明の態様1は、超音波溶着装置であって、中心軸を中心とする円筒状の外周面を有し、前記中心軸を中心として回転するアンビルと、前記アンビルの前記外周面と対向するヘッドを有し、前記ヘッドと前記外周面との間を通過する複数のシート部材を溶着する超音波振動部とを備え、前記アンビルの前記外周面が、前記ヘッドとの間で前記複数のシート部材を溶着する溶着面を有し、前記溶着面の最小幅が5mm以上であり、前記溶着面が、最大幅が1mm以下の凹部を有する。
本発明の態様2は、態様1の超音波溶着装置であって、前記アンビルの前記外周面に対向する方向から前記溶着面を見た場合に、前記溶着面が前記凹部の全周に存在する。
本発明の態様3は、態様1または2の超音波溶着装置であって、前記溶着面が、前記アンビルの前記外周面が有する突起部の先端面であり、前記アンビルの前記外周面が、前記突起部と高さが同じであって最大幅が2mm以下の他の突起部を含み、前記突起部と前記他の突起部とが前記中心軸に平行な方向に並ぶ。
本発明の態様4は、態様1または2(態様1ないし3のいずれか1つであってもよい。)の超音波溶着装置であって、巨視的に見た場合に、前記凹部が前記溶着面に均一に存在し、前記溶着面の外縁部を除いて、前記中心軸に平行な直線上における凹部間の長さが、当該直線上における凹部の長さの5倍以上500倍以下である。
本発明の態様5は、態様4(態様1ないし4のいずれか1つであってもよい。)の超音波溶着装置であって、前記凹部が、一様に分散して存在する粒状の微小凹部の集合である。
本発明の態様6は、態様1または2(態様1ないし5のいずれか1つであってもよい。)の超音波溶着装置であって、前記凹部の深さが、0.05mm以上である。
本発明によれば、広い範囲における溶着を容易に行うことができる。
超音波溶着装置の構成を示す図である。 ヘッドの構成を示す図である。 アンビルの外周面を展開して示す図である。 接合後の積層シート部材を示す図である。 幅広溶着面と、その一部を拡大して下方に示す図である。 幅広溶着面の一部をさらに拡大して示す図である。 幅広溶着面の他の例を示す図である。 幅広溶着面のさらに他の例を示す図である。 幅広溶着面のさらに他の例を示す図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る超音波溶着装置1の構成を示す図である。超音波溶着装置1は、例えば、不織布を含む複数のシート部材9を超音波溶着する装置であり、使い捨て吸収性物品や使い捨てマスク等の製造に用いられる。
超音波溶着装置1は、アンビル(アンビルロールとも呼ばれる。)2と、超音波振動部3と、複数の案内ローラ4とを備える。アンビル2は、中心軸J1を中心とする円筒状の外周面21を有する。アンビル2は、回転機構11に接続されており、回転機構11によりアンビル2が中心軸J1を中心として一定速度にて回転する。図1の例では、アンビル2は中心軸J1を中心として時計回りに回転する。複数の案内ローラ4は、中心軸J1に平行な回転軸を有し、連続シートである複数のシート部材9を重ねた状態で、アンビル2の外周面21へと案内する。各シート部材9は、単一のシート、または、複数のシートの積層体である。アンビル2を通過した接合後の複数のシート部材9(以下、「積層シート部材90」という。)の各部位は、図1の右側へと送られる。アンビル2の外周面21では、各シート部材9に対して所定の大きさの張力が、その長手方向に作用する。
超音波振動部3は、ヘッド31と、超音波発振部32とを備える。超音波発振部32は超音波に対応する周波数の電圧を発生し、ヘッド31に入力する。超音波振動部3により、ヘッド31と外周面21との間を通過する複数のシート部材9が溶着される。図2は、ヘッド31の構成を示す図である。ヘッド31はアンビル2の外周面21と対向する。図2の紙面に垂直な方向が図1の左右方向に対応する。ヘッド31は、振動子311、ブースター312およびホーン313を有する。振動子311は超音波発振部32からの電圧を図2の上下方向の縦振動に変換して超音波振動を生成する。超音波振動は、ブースター312を介して所望の振幅となってホーン313に伝達される。ホーン313は、アンビル2の外周面21に対向する共鳴体である。ホーン313と外周面21との間にシート部材9が挟まれる力の大きさは設定等により制御することができる。
超音波振動は、ホーン313を介して外周面21上の複数のシート部材9に伝達される。複数のシート部材9は、ホーン313とアンビル2の外周面21との間に接触するように挟まれるが、図2では、ホーン313、複数のシート部材9およびアンビル2の外周面21を離間して示している。なお、ブースター312は省略されてもよく、他の構成要素に置き換えられてもよい。ホーン313の外周面21に対向する面、すなわち、シート部材9に接するホーン313の端面は、中心軸J1(図1参照)に平行な軸方向に細長く、軸方向に垂直な方向(アンビル2の外周面21の接線方向)に短い。
図3は、アンビル2の外周面21を展開して示す図であり、左右方向が中心軸J1に平行な方向であり、上下方向が周方向に対応する。図3は、展開図であることから、外周面21に対向する方向から外周面21を見た図でもある。すなわち、図3はアンビル2の径方向外方から中心軸J1に向かう方向に外周面21を見た図である。図3では、外周面21に対向するホーン313の端面を二点鎖線にて示している。図4は、接合後の積層シート部材90を示す図である。図3では、図の上側から下側に向かってホーン313の端面が相対的に移動する。図4は、接合された領域をアンビル2側から見た様子、すなわち、図1の下方から見た様子を示している。図3の右側は図4の左側に対応し、図3の上下方向は図4の上下方向に対応する。図4において積層シート部材90は、下から上に向かって搬送される。
図3に示す例では、アンビル2の外周面21は、1つの幅広突起部22と多数の幅狭突起部23とを有する。幅狭突起部23は周方向に2列になって並ぶ。幅広突起部22の高さと幅狭突起部23の高さとは同じである。換言すれば、中心軸J1から幅広突起部22の先端面までの距離と、中心軸J1から幅狭突起部23の先端面までの距離は同じである。これにより、アンビル2の製作時に幅広突起部22と幅狭突起部23とを容易に形成することができる。幅広突起部22の先端面と幅狭突起部23の先端面は、ヘッド31との間で複数のシート部材9を溶着する溶着面である。以下、幅広突起部22の先端面を「幅広溶着面221」、幅狭突起部23の先端面を「幅狭溶着面231」という。
幅広溶着面221の最小幅は5mm以上である。ここで、「最小幅」とは、図3の展開図において、様々な方向から平行な2つの直線で対象を挟んだ場合の最小幅である。例えば、展開図において溶着面が円形の場合、最小幅はその直径である。展開図において溶着面が長方形の場合、最小幅はその短辺の長さである。幅狭溶着面231の最大幅は2mm以下である。ここで、「最大幅」とは、図3の展開図において、様々な方向から平行な2つの直線で対象を挟んだ場合の最大幅である。例えば、展開図において溶着面が円形の場合、最大幅はその直径である。展開図において溶着面が長方形の場合、最大幅は対角線の長さである。
図3の外周面21を有するアンビル2を用いて複数のシート部材9を溶着することにより、図4に示すように、多数の幅狭溶着領域931と、間隔を空けて存在する幅広溶着領域921とを有する積層シート部材90が得られる。幅広溶着領域921と幅狭溶着領域931において複数のシート部材9が溶着されている。幅広溶着領域921は、幅広突起部22とヘッド31との間にて行われた溶着の痕である。幅狭溶着領域931は、幅狭突起部23とヘッド31との間にて行われた溶着の痕である。図4では、アンビル2の1周分毎に破線を示している。
図5は、幅広突起部22の幅広溶着面221と、その一部(符号22aを付す。)を拡大して下方に示す図である。図5において横方向(左右方向)は中心軸J1に平行な方向であり、縦方向(上下方向)は外周面21の周方向である。拡大図に示すように、幅広溶着面221には無数の微小凹部222が形成されている。図5の例の場合、各微小凹部222の外形は円形であり、微小凹部222は略円柱状の空間である。微小凹部222の底部の形状は、平坦でもよく、球面でもよく、円錐面でもよい。各微小凹部222の最大幅は1mm以下である。ここでの「最大幅」は、幅狭溶着面231の最大幅の定義と同様である。図5では、横方向に並ぶ微小凹部222の中心を結ぶ一点鎖線を2つだけ描いており、一点鎖線に符号223を付している。以下、横方向に並ぶ微小凹部222の列を「列223」という。また、縦方向に並ぶ微小凹部222の中心を結ぶ一点鎖線を2つだけ描いており、一点鎖線に符号224を付している。以下、縦方向に並ぶ微小凹部222の列を「列224」という。横方向に微小凹部222が並ぶ列223、および、縦方向に微小凹部222が並ぶ列224は、等間隔で多数存在する。
なお、後述するように、幅広溶着面221には様々な形態にて凹部が設けられてよい。図5の例の場合、一様に分散して存在する粒状の微小凹部222の集合が幅広溶着面221に設けられた凹部である。以下、幅広溶着面221に設けられる凹部全体を「凹部220」と呼ぶ。
図6は、幅広溶着面221の一部(図5において符号22bを付す。)をさらに拡大して示す図である。図6に示す例では、横方向に並ぶ微小凹部222の1つの列223の中心線(符号223を付す一点鎖線)と、この列223に縦方向に隣接する列223の中心線(同上)との間の縦方向の距離225は、微小凹部222の直径よりも小さい。すなわち、横方向に沿って見た場合、縦方向に隣接する2つの列223は部分的に重なる。これにより、本実施の形態において、横方向に長いホーン313の端面が幅広溶着面221と対向する際には、いずれかの微小凹部222と必ず対向する。図6の例の場合、微小凹部222の直径は0.06mmであり、横方向に延設されて縦方向に隣接する2つの列のそれぞれの中心線間の縦方向の距離225は0.05mmである。また、各列223における微小凹部222のピッチは、1.1mmである。
縦方向に並ぶ微小凹部222の1つの列224の中心線(符号224を付す一点鎖線)と、この列224に横方向に隣接する列224の中心線(同上)との間の横方向の距離226も、微小凹部222の直径よりも小さい。すなわち、縦方向に沿って見た場合、横方向に隣接する2つの列224は部分的に重なる。図6の例の場合、縦方向に延設されて横方向に隣接する2つの列の中心線間の横方向の距離226は0.05mmである。また、各列224における微小凹部222のピッチは、1.1mmである。
微小凹部222の深さは0.05mm以上であり、幅広突起部22の高さ以下である。好ましくは、微小凹部222の深さは5mm以下である。微小凹部222の深さを0.05mm以上とすることにより、微小凹部222の領域で溶着が防止または抑制される。
以上のように、図5および図6に示す例では、巨視的に見た場合に、多数の微小凹部222が幅広溶着面221に一様に分散して存在する。ただし、幅広溶着面221の外周のエッジと重なる位置には微小凹部222は形成されない。すなわち、アンビル2の外周面21に対向する方向から幅広溶着面221を見た場合に、幅広溶着面221が各微小凹部222の全周に存在する。さらに換言すれば、微小凹部222の集合である凹部220の全周に幅広溶着面221が存在する。これにより、幅広溶着領域921の輪郭を明瞭とすることができる。「凹部220の全周に幅広溶着面221が存在する」とは、凹部220の全てのエッジが幅広溶着面221との境界、すなわち、外周面21のうち溶着に寄与する最外周の面との境界であることを意味する。
ここで、「幅広溶着面221が凹部220を有する」、あるいは、「幅広溶着面221に凹部220が設けられる」という表現は、凹部220を幅広溶着面221の一部であるものとみなす、あるいは、凹部220が幅広溶着面221に含まれるものとみなす表現である。一方、「凹部220の全周に幅広溶着面221が存在する」という表現は、凹部220が幅広溶着面221とは別のものとみなす表現である。このように、説明の都合上、凹部220の存在位置を説明する際には、凹部220を幅広溶着面221の一部とみなし、凹部220の領域と幅広溶着面221の凹部220以外の領域との関係を説明する際には、凹部220と幅広溶着面221とを別領域として区別するものとする。以下の説明においても同様である。
図1の超音波溶着装置1では、複数の案内ローラ4により複数のシート部材9が互いに重なった状態でアンビル2の外周面21に案内される。複数のシート部材9は、ヘッド31と外周面21との間を通過する。すなわち、ヘッド31とアンビル2との間において、複数のシート部材9がアンビル2の外周面21が回転するのと同じ速度で移動する。また、超音波振動部3により、幅広溶着面221がヘッド31の下方を通過する際に、超音波振動がヘッド31と幅広溶着面221との間で複数のシート部材9に付与され、幅広溶着面221と対向する領域が溶着する。これにより、図4に示す幅広溶着領域921が形成される。また、幅狭溶着面231がヘッド31の下方を通過する際に、超音波振動がヘッド31と幅狭溶着面231との間で複数のシート部材9に付与され、幅狭溶着面231と対向する領域が溶着する。これにより、図4に示す幅狭溶着領域931が形成される。
既述のように、幅広溶着面221には多数の微小凹部222が設けられる。仮に微小凹部222が存在しないアンビル2を用いた場合、シート部材9に熱が蓄積される等してシート部材9に孔が開き、幅広溶着領域921を一様に形成するが困難となる。一方、幅広溶着面221に微小凹部222を設けると、微小凹部222の領域でシート部材9に超音波振動が伝わらないため、シート部材9の溶融を適度に抑制することができる。これにより、積層シート部材90に孔が開いてしまうことを容易に抑制することができ、広い範囲における溶着を容易に行うことができる。
特に、図3の例のように、幅広溶着面221と幅狭溶着面231とが中心軸J1に平行な方向に並ぶ場合、すなわち、幅広突起部22と幅狭突起部23とが中心軸J1に平行な方向に並ぶ場合、微小凹部222が存在しないと適切な幅広溶着領域921および幅狭溶着領域931を形成するようにヘッド31とアンビル2との間の距離を調整することが困難となる。超音波溶着装置1では、微小凹部222を幅広溶着面221に設けることにより、幅広溶着面221と幅狭溶着面231とが中心軸J1に平行な方向に並ぶ場合であっても、溶着不足や孔が開いてしまうことを抑制しつつ適切な幅広溶着領域921および幅狭溶着領域931を同時に容易に形成することができる。
図7は幅広溶着面221の他の例を示す図である。図7の幅広溶着面221には、図5の微小凹部222に代えて複数の溝状凹部227が設けられる。幅広溶着面221に設けられる凹部は、溝状凹部227の集合である。各溝状凹部227は、中心軸J1に平行な方向に対して交差する方向に伸びる。なお、溝状凹部227の数は図7に示す例よりも多くてもよく、幅広溶着面221が小さい場合は、図7のように数本の溝状凹部227が設けられるのみでもよい。凹部220が溝の集合の場合、凹部220の最大幅は溝の幅として定めるものとする。幅広溶着面221の最小幅は5mm以上であり、溝状凹部227の最大幅は、1mm以下である。
図8は幅広溶着面221のさらに他の例を示す図である。図8の幅広溶着面221には、図5の微小凹部222に代えて格子状の凹部220が設けられる。格子を構成する各溝は、中心軸J1に平行な方向に対して交差する方向に伸びる。なお、凹部220の格子は図8に示す例よりも密でもよい。凹部220が格子状の場合、凹部220の最大幅は格子を構成する溝の幅として定めるものとする。幅広溶着面221の最小幅は5mm以上であり、凹部220の最大幅は、1mm以下である。
図9は、図7の各溝状凹部227が幅広溶着面221の外周のエッジと重ならない例を示す図である。図9では、外周面21に対向する方向から幅広溶着面221を見た場合に、幅広溶着面221が凹部220の全周に存在する。これにより、幅広溶着領域921の輪郭を明瞭とすることができる。図8の格子状の凹部220においても、凹部220が幅広溶着面221の外周のエッジと重ならないようにして幅広溶着面221が凹部220の全周に存在するようにしてもよい。
超音波溶着装置1に関する上記説明は例示にすぎず、超音波溶着装置1は様々に変形されてよい。
上記実施の形態では、アンビル2の外周面21が、幅広突起部22と高さが同じであって最大幅が2mm以下の幅狭突起部23を含み、幅広突起部22と他の突起部である幅狭突起部23とが中心軸J1に平行な方向に並ぶ。「中心軸J1に平行な方向に並ぶ」とは、中心軸J1に平行な直線であって幅広突起部22と幅狭突起部23との両方と交差する直線が存在することを意味する。幅広突起部22と他の突起部である幅狭突起部23とは中心軸J1に平行な方向に並ばなくてもよく、さらには、幅狭突起部23は存在しなくてもよい。このような場合であっても、幅広突起部22の先端面である幅広溶着面221に凹部220を設けることにより、広い領域を安定して溶着することができる。
広い範囲の適切な溶着を容易に実現するためには、図5ないし図9に例示したように、巨視的に見た場合に、凹部220は幅広溶着面221に均一に存在するように設けられる。「巨視的」とは、凹部220のパターンを広範囲に含むように見ることをいう。また、図6を参照して説明したように、幅広溶着面221上に中心軸J1の平行な直線を引いた場合に、この直線が凹部220(微小凹部222)と常に、かつ、間欠的に重なるように、凹部220が形成される。図7ないし図9に例示する他の凹部220の場合も同様である。ここで、幅広溶着面221の外縁部を除いて、中心軸J1に平行な任意の直線上における凹部220間の長さ(凹部220と重ならない各線分の長さ)は、当該直線上における凹部220の長さ(凹部220と重なる各線分の長さ)の5倍以上500倍以下であることが好ましい。これにより、広い領域を安定して容易に溶着することができる。さらに好ましくは、凹部220間の長さは、当該直線上における凹部220の長さの10倍以上50倍以下である。なお、図6の例では、凹部220間の長さは、中心軸J1に平行な直線上における凹部220の長さのおよそ約15倍以上約25倍以下である。
また、既に説明したように、凹部220の最大幅は1mm以下であり、加工上の技術的な観点からは、凹部220の最大幅は0.01mm以上である。幅広溶着領域921において凹部220の痕跡が認識されにくくするために、凹部220の最大幅は好ましくは、0.1mm以下であり、様々な条件下において凹部220の痕跡が認識困難とするために、好ましくは、凹部220の最大幅は、0.07mm以下である。また、技術的観点からは、凹部220の最大幅は、0.03mm以上である。
幅広溶着面221の最小幅は、好ましくは5mm以上であるが、上限は特に限定されない。振動子311の出力にもよるが、薄いシート部材9の接合、特に、不織布同士の接合では、幅広溶着面221の最小幅の上限は30mm程度である。しかし、出力が大きい振動子311を用いることにより、アンビル2の中心軸J1方向の長さ(シート部材9に平行かつ搬送方向に垂直な方向の長さ)まで、中心軸J1方向における幅広溶着面221の最小幅を増大することができる。なお、アンビル2の外周面21の周方向に関しては、幅広溶着面221を連続させることができる。実施の形態に応じて、アンビル2の中心軸J1方向に複数のホーンを並置することもできる。
幅広溶着面221はアンビル2の外周面21全体に設けることも可能である。この場合、外周面21において幅広突起部22という概念は無くなり、外周面21全体に凹部220(例えば、図5ないし図9に例示される凹部220)が形成される。すなわち、外周面21に幅広溶着面221を設けるに際し、幅広突起部22の存在は必須ではない。アンビル2の外周面21には、幅広突起部22の有無に関係なく、ヘッド31との間で複数のシート部材9を溶着する(幅広)溶着面221が設けられる。
凹部220の深さは、0.05mm以上であることが好ましい。「凹部220の深さ」とは、中心軸J1から幅広溶着面221までの距離と、中心軸J1から凹部220の底までの距離との差である。凹部220の深さを0.05mm以上とすることにより、凹部220におけるシート部材9の溶着を安定して抑制することができる。凹部220の深さは一定である必要はない。幅広溶着面221が幅広突起部22の先端面である場合、凹部220の深さは、幅広突起部22の高さ以下であり、好ましくは0.2mm以下である。「幅広突起部22の高さ」とは、中心軸J1から幅広溶着面221までの距離と、中心軸J1から幅広突起部22の周囲の領域までの距離との差である。通常、幅広突起部22の高さは1mm以上5mm以下である。
アンビル2の外周面21には幅広突起部22や凹部220が設けられるため、外周面21は厳密な意味での円筒状ではなく、略円筒状である。複数のシート部材9は、重ね合わされた状態で外周面21とヘッド31との間を通過し、外周面21の最外周面、すなわち、溶着面とホーン313の端面との間に複数のシート部材9が挟まれて溶着が行われる。最外周面の移動速度と複数のシート部材9の搬送速度とは同じとなるように制御される。これにより、ホーン313の端面と対向する溶着面が幅広および/または幅狭溶着面を含んでいる場合でも、正確に(幅広および幅狭)溶着領域が形成される。この場合、好ましくは、溶着面は、アンビル2の外周面21が有する突起部の先端面である。アンビル2の外周面21の中心軸J1方向の長さは、一般的には複数のシート部材9の幅よりも大きく、ホーン313の幅よりも大きいが、これには限定されない。ホーン313の幅は、複数のシート部材9の幅よりも大きくても小さくてもよい。
複数のシート部材9は、典型的には不織布またはプラスチックフィルムである。複数のシート部材9は超音波振動により溶着することができる他の種類のシートでもよい。一般的に、シート部材9は樹脂シートである。好ましくは、複数のシート部材9には不織布が含まれる。上記説明における不織布およびプラスチックフィルムは樹脂であり、超音波振動により発生する熱により溶融する。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 超音波溶着装置
2 アンビル
3 超音波振動部
9 シート部材
21 外周面
22 幅広突起部(突起部)
23 幅狭突起部(他の突起部)
31 ヘッド
220 凹部
221 幅広溶着面
222 微小凹部
J1 中心軸

Claims (6)

  1. 超音波溶着装置であって、
    中心軸を中心とする円筒状の外周面を有し、前記中心軸を中心として回転するアンビルと、
    前記アンビルの前記外周面と対向するヘッドを有し、前記ヘッドと前記外周面との間を通過する複数のシート部材を溶着する超音波振動部と、
    を備え、
    前記アンビルの前記外周面が、前記ヘッドとの間で前記複数のシート部材を溶着する溶着面を有し、
    前記溶着面の最小幅が5mm以上であり、
    前記溶着面が、最大幅が1mm以下の凹部を有することを特徴とする超音波溶着装置。
  2. 請求項1に記載の超音波溶着装置であって、
    前記アンビルの前記外周面に対向する方向から前記溶着面を見た場合に、前記溶着面が前記凹部の全周に存在することを特徴とする超音波溶着装置。
  3. 請求項1または2に記載の超音波溶着装置であって、
    前記溶着面が、前記アンビルの前記外周面が有する突起部の先端面であり、
    前記アンビルの前記外周面が、前記突起部と高さが同じであって最大幅が2mm以下の他の突起部を含み、前記突起部と前記他の突起部とが前記中心軸に平行な方向に並ぶことを特徴とする超音波溶着装置。
  4. 請求項1または2に記載の超音波溶着装置であって、
    巨視的に見た場合に、前記凹部が前記溶着面に均一に存在し、
    前記溶着面の外縁部を除いて、前記中心軸に平行な直線上における凹部間の長さが、当該直線上における凹部の長さの5倍以上500倍以下であることを特徴とする超音波溶着装置。
  5. 請求項4に記載の超音波溶着装置であって、
    前記凹部が、一様に分散して存在する粒状の微小凹部の集合であることを特徴とする超音波溶着装置。
  6. 請求項1または2に記載の超音波溶着装置であって、
    前記凹部の深さが、0.05mm以上であることを特徴とする超音波溶着装置。
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