JP2024039770A - カード型媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属材料を含むカード基材と接触端子部とが短絡することを抑制できる構造を有するカード型媒体を提供する。【解決手段】本発明のカード型媒体の一つの態様は、第1カード基材と、第2カード基材と、第1カード基材と第2カード基材との間に位置するフレキシブル基材とが厚さ方向に積層されたカード型媒体であって、第1カード基材は、第1カード基材を厚さ方向に貫通する第1開口部を有し、第1カード基材を構成する材料は、金属材料を含み、フレキシブル基材のうち厚さ方向の第1側の面には、第1導体パターンが形成され、第1導体パターンは、第1開口部を介してカード型媒体の外部に露出する接触端子部を有し、第1開口部の内縁は、全体に亘って接触端子部から隙間を介して離れて配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、カード型媒体に関する。
例えば特許文献1に記載されたスマートカード装置のように、導体パターンが形成されたフレキシブル基材が2つのカード基材同士の間に配置されたカード型媒体が知られている。このようなカード型媒体においては、一方のカード基材に開口部を設け、導体パターンに設けられた接触端子部を、当該開口部を介して露出させる場合がある。特許文献1では、導体パッド(接触端子部)が、開口部を有する基板の表面との間に隙間が形成されないように配置された構成が記載されている。
特許第6544759号公報
上記のようなカード型媒体としては、高級感および重厚感などの意匠性向上の観点から、上述した開口部が設けられたカード基材を金属製にしたメタルカードの需要が高まっている。しかしながら、当該カード基材を金属製にすると、当該カード基材と開口部を介して露出する接触端子部とが互いに接触して短絡する恐れがあり、電気信号ノイズの発生、およびカード型媒体における構成要素の機能不全などの問題が生じる恐れがある。
本発明の一つの態様は、上記事情に鑑みて、金属材料を含むカード基材と接触端子部とが短絡することを抑制できる構造を有するカード型媒体を提供することを目的の一つとする。
本発明のカード型媒体の一つの態様は、第1カード基材と、第2カード基材と、前記第1カード基材と前記第2カード基材との間に位置するフレキシブル基材とが厚さ方向に積層されたカード型媒体であって、前記第1カード基材は、前記第1カード基材を前記厚さ方向に貫通する第1開口部を有し、前記第1カード基材を構成する材料は、金属材料を含み、前記フレキシブル基材のうち前記厚さ方向の第1側の面には、第1導体パターンが形成され、前記第1導体パターンは、前記第1開口部を介して前記カード型媒体の外部に露出する接触端子部を有し、前記第1開口部の内縁は、全体に亘って前記接触端子部から隙間を介して離れて配置されている。
本発明の一つの態様によれば、カード型媒体において、金属材料を含むカード基材と接触端子部とが短絡することを抑制できる。
第1実施形態におけるカード型媒体を示す図である。 第1実施形態におけるカード型媒体を示す断面図であって、図1におけるII-II断面図である。 ラミネート加工によって一体に積層される前の第1実施形態のカード型媒体の各部を分解して示す断面図である。 第2実施形態におけるカード型媒体を示す図である。 第2実施形態におけるカード型媒体の一部を示す断面図であって、図4におけるV-V断面図である。 第3実施形態におけるカード型媒体の一部を示す断面図である。 第4実施形態におけるカード型媒体の一部を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、各構造における縮尺および数などを、実際の構造における縮尺および数などと異ならせる場合がある。
また、図面には、適宜、X軸、Y軸、およびZ軸を示している。Z軸は、各実施形態におけるカード型媒体の厚さ方向を示している。X軸およびY軸は、各実施形態におけるカード型媒体の厚さ方向と直交する方向を示しており、互いに直交する方向を示している。X軸は、各実施形態における略長方形板状のカード型媒体の短辺に沿った方向を示している。Y軸は、各実施形態における略長方形板状のカード型媒体の長辺に沿った方向を示している。以下の説明においては、X軸に沿った方向を“短手方向X”と呼び、Y軸に沿った方向を“長手方向Y”と呼び、Z軸に沿った方向を“厚さ方向Z”と呼ぶ。短手方向Xと長手方向Yと厚さ方向Zとは、互いに直交する方向である。また、厚さ方向ZのうちZ軸の矢印が向く側(+Z側)を“上側”と呼び、厚さ方向ZのうちZ軸の矢印が向く側と逆側(-Z側)を“下側”と呼ぶ。以下の各実施形態において上側は、カード型媒体の表面が位置する側であり、“第1側”に相当する。また、以下の各実施形態において下側は、カード型媒体の裏面が位置する側であり、“第2側”に相当する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態におけるカード型媒体10を示す図である。図2は、本実施形態におけるカード型媒体10を示す断面図であって、図1におけるII-II断面図である。図1では、カード型媒体10を上側(表面側)から見た図を示している。図1および図2に示すように、カード型媒体10は、略長方形板状のカードである。本実施形態においてカード型媒体10は、メタルプレートを使用したデュアルインターフェイスICカードである。カード型媒体10は、いずれの用途に用いられるカード型媒体であってもよい。カード型媒体10は、クレジットカードであってもよいし、キャッシュカードであってもよい。カード型媒体10の厚さ方向Zの寸法は、特に限定されず、例えば、680μm(マイクロメートル)以上、840μm以下程度である。
図2に示すように、カード型媒体10は、第1カード基材20と、磁性体シート30と、インレイ40と、第2カード基材50と、を備える。第1カード基材20と磁性体シート30とインレイ40と第2カード基材50とは、上側から下側に向かってこの順に積層されている。カード型媒体10は、第1カード基材20と磁性体シート30とインレイ40と第2カード基材50とをラミネート加工によって積層して貼り合わせることで作られている。
第1カード基材20は、板面が厚さ方向Zを向く略長方形板状である。第1カード基材20の上側(+Z側)の面は、カード型媒体10の上側の面であり、カード型媒体10の表面10aである。第1カード基材20の厚さ方向Zの寸法は、特に限定されない。第1カード基材20の厚さ方向Zの寸法は、例えば、100μm以上、600μm以下程度である。
第1カード基材20を構成する材料は、金属材料を含む。第1カード基材20を構成する材料に含まれる金属材料としては、例えば、ステンレス、およびチタン合金などが挙げられる。本実施形態において第1カード基材20は、全体が金属材料で構成された金属製のメタルプレートである。なお、第1カード基材20を構成する材料に含まれる金属材料は、特に限定されない。また、第1カード基材20を構成する材料は、金属材料を含んでいれば、樹脂などの金属材料以外の材料を含んでいてもよい。
第1カード基材20は、第1カード基材20を厚さ方向Zに貫通する第1開口部21を有する。図1に示すように、本実施形態において第1開口部21は、長手方向Yに長い長方形状の孔である。第1開口部21は、表面10aに開口している。第1開口部21は、第1カード基材20のうち長手方向Yの一方側(+Y側)の部分における短手方向Xの中央部に設けられている。本実施形態において第1開口部21は、第1カード基材20を作るための母材の一部を打ち抜き加工によって除去することで形成される。
図2に示すように、第2カード基材50は、第1カード基材20の下側に位置する。本実施形態において第2カード基材50は、樹脂製である。第2カード基材50を構成する樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、およびポリウレタン(PU)などが挙げられる。なお、第2カード基材50を構成する材料は、特に限定されず、樹脂以外の材料であってもよい。第2カード基材50は、板面が厚さ方向Zを向く略長方形板状の第2カード基材本体部51と、第2カード基材本体部51から上側に突出する凸部52と、を有する。
第2カード基材本体部51の下側の面は、カード型媒体10の下側の面であり、カード型媒体10の裏面10bである。第2カード基材本体部51の厚さ方向Zの寸法は、特に限定されない。第2カード基材本体部51の厚さ方向Zの寸法は、例えば、100μm以上、600μm以下程度である。本実施形態において第2カード基材本体部51の厚さ方向Zの寸法は、第1カード基材20の厚さ方向Zの寸法よりも小さい。
凸部52は、厚さ方向Zのうち第1カード基材20が位置する第1側、すなわち上側(+Z側)に突出する凸部である。凸部52は、第2カード基材本体部51のうち長手方向Yの一方側(+Y側)の部分の上側の面から上側に突出している。図1に示すように、凸部52は、厚さ方向Zに見て、第1カード基材20の第1開口部21と重なる位置に配置されている。厚さ方向Zに見て、凸部52の外縁は、第1開口部21の内縁の内側に離れて設けられている。本実施形態において凸部52は、四角柱状である。図2に示すように、凸部52のうち上側の部分は、下側から第1開口部21の内部に挿入されている。凸部52は、第1開口部21の内面から短手方向Xおよび長手方向Yに離れて配置されている。凸部52の上側の端部は、表面10aよりも下側に位置する。
インレイ40は、第1カード基材20と第2カード基材50との厚さ方向Zの間に位置する。インレイ40は、第2カード基材50の上側に積層されている。インレイ40は、フレキシブル基材41と、フレキシブル基材41のうち厚さ方向Zの上側(第1側)の面に形成された第1導体パターン40aと、フレキシブル基材41のうち厚さ方向Zの下側(第2側)の面に形成された第2導体パターン40bと、フレキシブル基材41の下側の面に搭載されたICチップ46と、を有する。インレイ40のうちフレキシブル基材41と第1導体パターン40aと第2導体パターン40bとが積層された部分における厚さ方向Zの寸法は、特に限定されず、例えば、30μm以上、200μm以下程度である。
フレキシブル基材41は、可撓性を有し、厚さ方向Zと直交する面(XY面)に沿って広がるシート状の部材である。本実施形態においてフレキシブル基材41は、樹脂製である。フレキシブル基材41を構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリイミド(PI)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、およびポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などが挙げられる。フレキシブル基材41は、例えば、射出成形などの金型成形によって作られている。
フレキシブル基材41は、フレキシブル基材本体部41aと、第1凸領域41bと、を有する。フレキシブル基材本体部41aは、第2カード基材本体部51のうち凸部52が設けられた部分以外の部分の上側に位置する。第1凸領域41bは、凸部52に積層され凸部52に沿って設けられている。第1凸領域41bは、凸部52の上側に位置する部分と、厚さ方向Zに延びる軸回りに凸部52を囲む部分と、を有する。第1凸領域41bは、凸部52を上側(第1側)から覆っている。第1凸領域41bは、フレキシブル基材本体部41aよりも上側に位置する。第1凸領域41bは、カード型媒体10をラミネート加工によって製造する際に、凸部52によってフレキシブル基材41の一部が上側に押し上げられて形成された部分である。第1凸領域41bは、第1開口部21の内部に挿入されている。第1凸領域41bは、凸部52の上側の面に接触している。第1凸領域41bは、第1開口部21の内面から短手方向Xおよび長手方向Yに離れて配置されている。
第1導体パターン40aおよび第2導体パターン40bは、導電材料によって構成されている。第1導体パターン40aおよび第2導体パターン40bは、例えば、フレキシブル基材41の面に形成した導電材料の膜の一部をエッチングによって除去することによって形成されている。第1導体パターン40aを構成する導電材料および第2導体パターン40bを構成する導電材料としては、例えば、銅、およびアルミニウムなどが挙げられる。第1導体パターン40aは、複数の第1導体経路部42と、接触端子部43と、を有する。第2導体パターン40bは、複数の第2導体経路部44と、非接触通信用アンテナ部45と、を有する。
第1導体パターン40aと第2導体パターン40bとは、複数の箇所において、フレキシブル基材41に形成された接続部47によって互いに電気的に接続されている。本実施形態において接続部47は、金属製のカシメである。接続部47は、フレキシブル基材41を厚さ方向Zに貫通し、フレキシブル基材41に取り付けられている。なお、接続部47は、フレキシブル基材41に形成された貫通孔の内面に金属製のめっきが施されたビアであってもよい。
接触端子部43は、第1開口部21を介してカード型媒体10の外部に露出している。接触端子部43は、カード型媒体10の上側、すなわちカード型媒体10の表面10aに露出している。本実施形態において接触端子部43は、フレキシブル基材41における第1凸領域41bの上側(第1側)の面に形成されている。接触端子部43は、第1開口部21の内部における上端部に挿入されている。本実施形態において接触端子部43の上側(第1側)の面は、第1カード基材20の上側(第1側)の面、すなわち表面10aと厚さ方向Zにおいて同じ位置に配置されている。言い換えれば、接触端子部43の上側の面と第1カード基材20の上側の面とは、厚さ方向Zと直交する同一の平面内に配置されている。
図1に示すように、接触端子部43は、厚さ方向Zに見て、長手方向Yに長い角丸の長方形状である。接触端子部43は、厚さ方向Zに見て、第1開口部21の内側に位置する。厚さ方向Zに見て、接触端子部43の外縁は、全周に亘って第1開口部21の内縁から内側に離れて配置されている。つまり、接触端子部43の外縁と第1開口部21の内縁との間には、接触端子部43を一周に亘って囲む隙間60が形成されている。これにより、第1開口部21の内縁は、全体に亘って接触端子部43から隙間60を介して離れて配置されている。接触端子部43の上側の面には、例えば、ニッケル、パラジウム、金などを用いためっき処理が施されていてもよい。なお、隙間60には、絶縁性を有する樹脂などが充填されていてもよい。
非接触通信用アンテナ部45は、カード型媒体10の外縁部に設けられている。非接触通信用アンテナ部45は、カード型媒体10の外形に沿って矩形の渦巻状に延びている。厚さ方向Zに見て、非接触通信用アンテナ部45は、接触端子部43およびICチップ46を囲んでいる。
複数の第1導体経路部42は、接触端子部43とICチップ46とを電気的に接続するための複数の第1導体経路部42aと、非接触通信用アンテナ部45とICチップ46とを電気的に接続するための第1導体経路部42bと、を含む。複数の第2導体経路部44は、接触端子部43とICチップ46とを電気的に接続するための複数の第2導体経路部44aと、非接触通信用アンテナ部45とICチップ46とを電気的に接続するための第2導体経路部44bと、を含む。
複数の第1導体経路部42aは、接触端子部43に繋がっている。複数の第1導体経路部42aは、接触端子部43からICチップ46に近づく向きに長手方向Yの他方側(-Y側)に延びている。複数の第1導体経路部42aにおける接触端子部43に繋がる側と逆側(-Y側)の端部は、それぞれ接続部47を介して、複数の第2導体経路部44aとそれぞれ電気的に接続されている。複数の第2導体経路部44aにおける接続部47に繋がる側と逆側の端部は、ICチップ46に電気的に接続されている。これにより、第1導体経路部42a、接続部47、および第2導体経路部44aを介して、接触端子部43とICチップ46とが電気的に接続されている。
第1導体経路部42bの一端は、渦巻状に延びる非接触通信用アンテナ部45の外側の端部と接続部47を介して電気的に接続されている。第1導体経路部42bの他端は、第2導体経路部44bの一端と接続部47を介して電気的に接続されている。第2導体経路部44bの他端は、ICチップ46に電気的に接続されている。これにより、第1導体経路部42b、2つの接続部47、および第2導体経路部44bを介して、非接触通信用アンテナ部45とICチップ46とが電気的に接続されている。渦巻状に延びる非接触通信用アンテナ部45の内側の端部は、ICチップ46に電気的に接続されている。
本実施形態においてICチップ46は、フレキシブル基材41の下側の面に形成された第2導体パターン40b上に取り付けられて、フレキシブル基材41の下側の面に搭載されている。ICチップ46は、いわゆるセキュアICマイコンであり、接触端子部43、および非接触通信用アンテナ部45を介した外部との通信機能を有する。ICチップ46としては、接触型通信機能および非接触型通信機能を有する公知の構成のものを用いることができる。
ICチップ46は、複数の端子46aを有する。複数の端子46aは、第2導体経路部44aが接続される端子46aと、第2導体経路部44bが接続される端子46aと、非接触通信用アンテナ部45の内側の端部が接続される端子46aと、を含む。ICチップ46は、複数の端子46aに接続される各部を介して、接触端子部43と非接触通信用アンテナ部45とに電気的に接続されている。本実施形態においてICチップ46は、第2カード基材本体部51に上側から埋め込まれている。
図2に示すように、磁性体シート30は、第1カード基材20とフレキシブル基材41との厚さ方向Zの間に位置する。磁性体シート30は、厚さ方向Zと直交する平面に沿って広がるシート状の部材である。磁性体シート30を構成する材料は、磁性を有する材料であれば、特に限定されない。磁性体シート30を構成する材料は、例えば、樹脂に軟磁性金属粉末を混合した材料である。
磁性体シート30は、磁性体シート30を厚さ方向Zに貫通する第2開口部31を有する。図1に示すように、本実施形態において第2開口部31は、厚さ方向Zに見て、長手方向Yに長い長方形状の孔である。本実施形態において第2開口部31は、磁性体シート30を作るための母材の一部を打ち抜き加工によって除去することで形成される。第2開口部31は、厚さ方向Zに見て、第1開口部21、凸部52、および接触端子部43と重なる位置に配置されている。第2開口部31の大きさは、第1開口部21の大きさよりも小さい。第2開口部31は、厚さ方向Zに見て、第1開口部21の内側に位置する。第2開口部31は、厚さ方向Zに見て、接触端子部43を囲んでいる。つまり、接触端子部43は、厚さ方向Zに見て、第2開口部31の内側に位置する。
第2開口部31の内縁の全体は、厚さ方向Zに見て、第1開口部21のうち接触端子部43が挿入された部分の内縁よりも第1開口部21の内側に離れて位置する。本実施形態において“第1開口部21のうち接触端子部43が挿入された部分”とは、第1開口部21の上側の端部である。本実施形態では、第2開口部31の内縁の全体は、厚さ方向Zに見て、第1開口部21のいずれの部分における内縁よりも第1開口部21の内側に離れて位置する。
第2開口部31の大きさは、接触端子部43を厚さ方向Zに通過させることが可能な大きさである。第2開口部31の大きさは、第2開口部31内に接触端子部43が位置した場合に、第2開口部31の内縁と接触端子部43との隙間が第1開口部21の内縁と接触端子部43との隙間60よりも小さくなる大きさである。本実施形態において第2開口部31の大きさは、厚さ方向Zに見て、接触端子部43の大きさとほぼ同じである。第2開口部31は、第2開口部31の内側に接触端子部43を隙間嵌め可能な形状および大きさを有する。図2に示すように、第2開口部31の内側には、第2カード基材50の凸部52、フレキシブル基材41の一部、および第1導体パターン40aの一部が厚さ方向Zに通されている。
磁性体シート30の厚さ方向Zの両側面には、それぞれ接着剤からなる接着層30aが設けられている。磁性体シート30の上側の面に設けられた接着層30aは、第1カード基材20の下側の面に接着されている。磁性体シート30の下側の面に設けられた接着層30aは、第1導体パターン40aが形成されたフレキシブル基材本体部41aの上側の面に接着されている。磁性体シート30は、第2開口部31と厚さ方向Zに重なる部分を除いて、第1導体パターン40aおよび第2導体パターン40bを上側から覆っている。接着層30aを含む磁性体シート30の厚さ方向Zの寸法は、特に限定されない。接着層30aを含む磁性体シート30の厚さ方向Zの寸法は、例えば、10μm以上、300μm以下程度である。
次に、カード型媒体10の製造方法について説明する。図3は、ラミネート加工によって一体に積層される前のカード型媒体10の各部を分解して示す断面図である。図3に示すように、ラミネート加工が施される前においては、インレイ40のフレキシブル基材41は、全体に亘って平坦なシート状である。
まず、第2カード基材50の上側にインレイ40をラミネート加工によって積層して貼り合わせる。インレイ40を第2カード基材50に対して上側から積層することで、第2カード基材50の凸部52によって、フレキシブル基材41のうち接触端子部43が形成された部分が上側に押し上げられて変形する。次に、第2カード基材50上に積層されたインレイ40の上側から磁性体シート30をラミネート加工によって積層して貼り合わせる。このとき、凸部52と凸部52によって上側に押し上げられた接触端子部43とが磁性体シート30の第2開口部31に通される。次に、インレイ40の上側に積層された磁性体シート30の上側から第1カード基材20をラミネート加工によって積層して貼り合わせる。このとき、凸部52と凸部52によって上側に押し上げられた接触端子部43とが第1開口部21内に挿入される。以上により、第1カード基材20と磁性体シート30とインレイ40と第2カード基材50とをラミネート加工によって積層して貼り合わせたカード型媒体10が製造される。
なお、上述の説明においては、カード型媒体10を構成する各部を1つずつ積層して1つのカード型媒体10を製造する場合について説明したが、カード型媒体10を製造する方法は、これに限られない。例えば、一部を切り出すことで複数の第2カード基材50を形成可能な部材と、複数のインレイ40と、一部を切り出すことで複数の磁性体シート30を形成可能な部材と、一部を切り出すことで複数の第1カード基材20を形成可能な部材とをラミネート加工によって積層して貼り合わせて積層体とした後に、当該積層体のうち複数のインレイ40が配置された各部分を打ち抜き加工などによって打ち抜いて複数のカード型媒体10を製造してもよい。
本実施形態によれば、第1カード基材20は、第1カード基材20を厚さ方向Zに貫通する第1開口部21を有する。第1カード基材20を構成する材料は、金属材料を含む。フレキシブル基材41のうち厚さ方向Zの上側(第1側)の面には、第1導体パターン40aが形成されている。第1導体パターン40aは、第1開口部21を介してカード型媒体10の外部に露出する接触端子部43を有する。第1開口部21の内縁は、全体に亘って接触端子部43から隙間60を介して離れて配置されている。そのため、接触端子部43が金属材料を含む第1カード基材20と接触することを抑制できる。これにより、金属材料を含む第1カード基材20と接触端子部43とが短絡することを抑制できる。したがって、電気信号ノイズの発生、およびカード型媒体10における構成要素の機能不全などの問題が生じることを抑制できる。
また、本実施形態によれば、第2カード基材50は、第1カード基材20側に凸部52を有する。フレキシブル基材41は、凸部52に積層され凸部52に沿う第1凸領域41bを有する。凸部52および第1凸領域41bは、第1開口部21の内部に挿入されている。接触端子部43は、第1凸領域41bの上側(第1側)の面に形成されている。そのため、上述したようにしてフレキシブル基材41の一部と接触端子部43とを凸部52によって上側に押し上げて第1開口部21内に挿入することができる。これにより、第1開口部21を介して接触端子部43を外部に露出させやすくできる。
また、本実施形態によれば、接触端子部43の上側(第1側)の面は、第1カード基材20の上側(第1側)の面、すなわち表面10aと厚さ方向Zにおいて同じ位置に配置されている。そのため、接触端子部43を外部機器に対して接触させやすくできる。
また、本実施形態によれば、第1導体パターン40aは、接触端子部43に繋がる第1導体経路部42aを有する。フレキシブル基材41のうち厚さ方向Zの下側(第2側)の面には、第2導体パターン40bが形成されている。第2導体パターン40bは、第2導体経路部44aを有する。フレキシブル基材41には、第1導体経路部42aと第2導体経路部44aとを電気的に接続する接続部47が形成されている。そのため、本実施形態のようにICチップ46および非接触通信用アンテナ部45などの素子をフレキシブル基材41の下側の面に設けた場合であっても、フレキシブル基材41の上側の面に形成された接触端子部43とフレキシブル基材41の下側の面に設けられた当該素子とを、第1導体経路部42a、接続部47、および第2導体経路部44aを介して、電気的に接続することができる。
また、本実施形態によれば、フレキシブル基材41には、接触端子部43に電気的に接続されたICチップ46が搭載され、かつ、ICチップ46に電気的に接続された非接触通信用アンテナ部45が形成されている。そのため、ICチップ46に接触端子部43と非接触通信用アンテナ部45とを電気的に接続することができ、カード型媒体10をデュアルインターフェイスICカードにできる。
また、本実施形態によれば、ICチップ46は、フレキシブル基材41のうち厚さ方向Zの下側(第2側)の面に搭載され、かつ、第2導体経路部44aに電気的に接続されている。第2導体パターン40bは、非接触通信用アンテナ部45を有する。非接触通信用アンテナ部45は、第2導体経路部44aを介してICチップ46に電気的に接続されている。そのため、ICチップ46と非接触通信用アンテナ部45との両方をフレキシブル基材41のうち接触端子部43が設けられた側と逆側の面に設けつつ、ICチップ46と非接触通信用アンテナ部45とを共に接続部47を介して接触端子部43に電気的に接続することができる。
なお、ICチップ46と非接触通信用アンテナ部45との少なくとも一方がフレキシブル基材41のうち厚さ方向Zの下側(第2側)の面に設けられる構成であってもよい。つまり、本実施形態ではICチップ46と非接触通信用アンテナ部45との両方がフレキシブル基材41の下側の面に設けられた構成としたが、これに限られず、ICチップ46と非接触通信用アンテナ部45とのいずれか一方のみがフレキシブル基材41の下側の面に設けられ、いずれか他方がフレキシブル基材41の上側の面に設けられてもよい。この場合であっても、フレキシブル基材41の下側の面に設けられた一方の素子を、接続部47を介して、接触端子部43に電気的に接続することができる。
ICチップ46と非接触通信用アンテナ部45とのいずれか一方のみがフレキシブル基材41の下側の面に設けられる場合、例えば、ICチップ46がフレキシブル基材41の下側の面に設けられ、かつ、非接触通信用アンテナ部45がフレキシブル基材41の上側の面に設けられてもよいし、ICチップ46がフレキシブル基材41の上側の面に設けられ、かつ、非接触通信用アンテナ部45がフレキシブル基材41の下側の面に設けられてもよい。ICチップ46がフレキシブル基材41の上側の面に設けられる場合、ICチップ46は、例えば、第1カード基材20に下側から埋め込まれる。
また、本実施形態によれば、カード型媒体10は、第1カード基材20とフレキシブル基材41との間に位置する磁性体シート30を備える。そのため、フレキシブル基材41に形成された非接触通信用アンテナ部45が外部機器と通信を行う際に、非接触通信用アンテナ部45と外部機器との間に流れる磁束が第1カード基材20に流れることを磁性体シート30によって抑制できる。これにより、非接触通信用アンテナ部45による非接触通信を好適に行うことができる。
また、本実施形態によれば、磁性体シート30は、磁性体シート30を厚さ方向Zに貫通する第2開口部31を有する。第2開口部31は、厚さ方向Zに見て、第1開口部21の内側に位置する。接触端子部43は、厚さ方向Zに見て、第2開口部31の内側に位置する。第2開口部31の内縁の全体は、厚さ方向Zに見て、第1開口部21のうち接触端子部43が挿入された部分の内縁よりも第1開口部21の内側に離れて位置する。そのため、第2開口部31の大きさをカード型媒体10の製造時において接触端子部43を通過可能な大きさとしつつ、第2開口部31を小さくできる。これにより、第1開口部21を介して接触端子部43を好適に露出させつつ、非接触通信用アンテナ部45が形成されたフレキシブル基材41を磁性体シート30によって好適に覆うことができる。
<第2実施形態>
本実施形態は、第1実施形態に対して、第1開口部221の構成が異なる。以下の説明において、上述した実施形態と同様の構成については、適宜同一の符号を付すなどにより説明を省略する場合がある。図4は、本実施形態におけるカード型媒体210を示す図である。図5は、本実施形態におけるカード型媒体210の一部を示す断面図であって、図4におけるV-V断面図である。
図4および図5に示すように、本実施形態のカード型媒体210において、第1カード基材220の第1開口部221は、第1カード基材220の上側の面、すなわち表面10aに開口する小開口部221aと、小開口部221aの下側に繋がる大開口部221bと、を有する。大開口部221bの大きさは、小開口部221aの大きさよりも大きい。大開口部221bは、第1カード基材220の下側の面に開口している。大開口部221bの大きさは、第1実施形態の第1開口部21の大きさと同じである。
図4に示すように、厚さ方向Zに見て、小開口部221aの内縁の全体は、大開口部221bの内縁よりも内側に離れて位置する。本実施形態において小開口部221aの大きさは、厚さ方向Zに見て、接触端子部243の大きさとほぼ同じである。小開口部221aは、小開口部221aの内側に接触端子部243を隙間嵌め可能な形状および大きさを有する。厚さ方向Zに見て、小開口部221aは、形状および大きさが磁性体シート30の第2開口部31と同じである。小開口部221aの内縁と第2開口部31の内縁とは、厚さ方向Zに見て、全体が互いに重なり合っている。図5に示すように、小開口部221aの厚さ方向Zの寸法は、大開口部221bの厚さ方向Zの寸法よりも小さい。
本実施形態において第1開口部221は、打ち抜き加工とミリング加工とによって形成されている。具体的には、まず、第1カード基材220を作るための母材の一部を打ち抜き加工によって除去して小開口部221aと同じ大きさの開口部を形成する。その後、形成された当該開口部の上端部を除く部分に対して下側からミリング加工を施して、当該開口部の上端部を除く部分を大きくする。これにより、打ち抜き加工で形成された開口部の上端部が小開口部221aとなり、当該開口部のうち上端部を除く部分が大開口部221bとなって、第1開口部221が形成される。
図5に示すように、本実施形態のインレイ240において接触端子部243は、第1カード基材220の上側(第1側)の面、すなわち表面10aよりも、厚さ方向Zの下側(第2側)に離れて配置されている。接触端子部243の上面と表面10aとの間の距離Lは、JISX6303に規定された値の範囲内であり、100μm未満である。接触端子部243は、小開口部221aよりも下側に離れて位置する。接触端子部243は、大開口部221bの内部に挿入されている。接触端子部243と大開口部221bの内縁との間には、接触端子部243を囲む全周に亘って隙間260が形成されている。つまり、大開口部221bの内縁は、全体に亘って接触端子部243から隙間260を介して離れて配置されている。なお、隙間260には、絶縁性を有する樹脂などが充填されていてもよい。カード型媒体210のその他の構成は、第1実施形態のカード型媒体10のその他の構成と同様である。
本実施形態によれば、第1開口部221の内縁が全体に亘って接触端子部243から隙間260を介して離れて配置されているため、第1実施形態と同様に、金属材料を含む第1カード基材220と接触端子部243とが短絡することを抑制できる。したがって、電気信号ノイズの発生、およびカード型媒体210における構成要素の機能不全などの問題が生じることを抑制できる。
また、本実施形態によれば、接触端子部243は、第1カード基材220の上側(第1側)の面、すなわち表面10aよりも、厚さ方向Zの下側(第2側)に離れて配置されている。そのため、カード型媒体210の表面10aが他の物体に接触する場合でも、接触端子部243が当該他の物体に擦れることを抑制できる。また、接触端子部243の上面と表面10aとの間の距離Lは、JISX6303に規定された値の範囲内、すなわち100μm未満であるため、接触端子部243を外部機器に対して接触させにくくなることを抑制できる。
また、本実施形態によれば、第1開口部221は、第1カード基材220の上側(第1側)の面に開口する小開口部221aと、小開口部221aの下側(第2側)に繋がり、小開口部221aよりも大きい大開口部221bと、を有する。接触端子部243は、大開口部221bの内部に挿入されている。そのため、大開口部221b内において接触端子部243が第1開口部221の内縁に接触することを抑制しつつ、表面10aに開口する小開口部221aの大きさを接触端子部243の大きさと同じ大きさにすることができる。これにより、金属材料を含む第1カード基材220と接触端子部243とが短絡することを抑制しつつ、カード型媒体210を表面10a側(上側)から見た際に、接触端子部243と第1開口部221との間に隙間が無いように見せることができる。したがって、カード型媒体210の意匠性を向上できる。
<第3実施形態>
本実施形態は、第1実施形態に対して、絶縁層370が設けられている点が異なる。以下の説明において、上述した実施形態と同様の構成については、適宜同一の符号を付すなどにより説明を省略する場合がある。図6は、本実施形態におけるカード型媒体310の一部を示す断面図である。なお、図6においては、磁性体シート30の両面に設けられた接着層30aの図示を省略している。
図6に示すように、本実施形態のカード型媒体310は、フレキシブル基材41の上側(第1側)に積層された絶縁層370を備える。絶縁層370を構成する材料は、絶縁性を有する材料である。絶縁層370を構成する材料は、絶縁性を有する材料であれば、特に限定されない。絶縁層370を構成する材料は、例えば、レジストである。
絶縁層370は、フレキシブル基材41の上側の面のうち接触端子部43が形成された領域以外の領域に設けられている。絶縁層370は、第1導体パターン40aのうち接触端子部43を除く部分を覆っている。絶縁層370は、絶縁層本体部371と、介在部372と、を有する。絶縁層本体部371は、フレキシブル基材41のうち第1凸領域41bが設けられた部分以外の部分、すなわちフレキシブル基材本体部41aの上側に位置する。
介在部372は、絶縁層本体部371から上側に突出している。介在部372は、第1開口部21の内部に挿入されている。介在部372は、カード型媒体310をラミネート加工によって製造する際に、凸部52によってフレキシブル基材41の一部が上側に押し上げられて第1凸領域41bが形成されるとともに、絶縁層370の一部が上側に押し上げられて形成された部分である。本実施形態において介在部372は、上側に開口する四角筒状であり、第1開口部21内において、凸部52および第1凸領域41bを囲んでいる。介在部372は、第1開口部21の内縁と第1凸領域41bとの間に設けられている。
介在部372の上側の端部は、第1開口部21の内縁と接触端子部43との間に設けられ、厚さ方向Zに見て接触端子部43を囲んでいる。なお、介在部372の上側の端部は、第1開口部21内において接触端子部43よりも下側に設けられてもよい。介在部372は、接触端子部43の外縁と第1開口部21の内縁との間に設けられた隙間60に設けられている。本実施形態において介在部372は、隙間60の全体を埋めている。カード型媒体310のその他の構成は、第1実施形態のカード型媒体10のその他の構成と同様である。
本実施形態によれば、カード型媒体310は、フレキシブル基材41の上側(第1側)に積層された絶縁層370を備える。絶縁層370は、フレキシブル基材41の上側(第1側)の面のうち接触端子部43が形成された領域以外の領域に設けられている。絶縁層370の一部、すなわち介在部372は、第1開口部21の内縁と第1凸領域41bとの間に設けられている。そのため、絶縁層370の一部、すなわち介在部372が隙間60に入りこむことで、接触端子部43が上面に形成された第1凸領域41bを、第1開口部21の内縁から好適に離すことができる。これにより、接触端子部43が金属材料を含む第1カード基材20と接触することを好適に抑制できる。また、介在部372によって、第1導体パターン40aのうち凸部52の側面に沿って形成された部分が第1開口部21の内縁に接触することを好適に抑制できる。
また、本実施形態によれば、絶縁層370は、第1開口部21の内縁と接触端子部43との間に位置する部分として介在部372の上側の端部を有する。そのため、介在部372の上側の端部によって、接触端子部43が第1開口部21の内縁に接触することをより好適に抑制できる。したがって、接触端子部43が第1カード基材20と接触することをより好適に抑制できる。
<第4実施形態>
本実施形態は、第1実施形態に対して、磁性体シート430の構成が異なる。以下の説明において、上述した実施形態と同様の構成については、適宜同一の符号を付すなどにより説明を省略する場合がある。図7は、本実施形態におけるカード型媒体410の一部を示す断面図である。なお、図7においては、磁性体シート430の両面に設けられた接着層30aの図示を省略している。
図7に示す本実施形態のカード型媒体410において、磁性体シート430は、可撓性および絶縁性を有する部材である。磁性体シート430は、磁性体シート本体部430aと、第2凸領域430bと、を有する。磁性体シート本体部430aは、フレキシブル基材41のうち第1凸領域41bが設けられた部分以外の部分、すなわちフレキシブル基材本体部41aの上側に位置する。
第2凸領域430bは、凸部52の側面に沿って設けられている。第2凸領域430bは、第1開口部21の内部に挿入されている。第2凸領域430bの上側の端部には、第2開口部431が形成されている。第2開口部431は、磁性体シート430を厚さ方向Zに貫通し、上側に開口している。第2開口部431の内側には、接触端子部43が位置する。
第2凸領域430bは、カード型媒体310をラミネート加工によって製造する際に、凸部52によってフレキシブル基材41の一部が上側に押し上げられて第1凸領域41bが形成されるとともに、磁性体シート430のうち第2開口部431の周縁部が上側に押し上げられて形成された部分である。本実施形態において第2凸領域430bは、上側に開口する四角筒状であり、第1開口部21内において、凸部52および第1凸領域41bを囲んでいる。第2凸領域430bの上側の端部は、第1開口部21の内縁と接触端子部43との間に設けられ、厚さ方向Zに見て接触端子部43を囲んでいる。なお、第2凸領域430bの上側の端部は、第1開口部21内において接触端子部43よりも下側に設けられてもよい。第2凸領域430bは、接触端子部43の外縁と第1開口部21の内縁との間に設けられた隙間60に設けられている。本実施形態において第2凸領域430bは、隙間60の全体を埋めている。カード型媒体410のその他の構成は、第1実施形態のカード型媒体10のその他の構成と同様である。
本実施形態によれば、カード型媒体410の磁性体シート430は、磁性体シート430を厚さ方向Zに貫通する第2開口部431と、凸部52の側面に沿う第2凸領域430bと、を有する。第2凸領域430bの上側(第1側)の端部には、第2開口部431が形成されている。接触端子部43は、厚さ方向Zに見て、第2開口部431の内側に位置する。第2凸領域430bは、第1開口部21の内部に挿入され、第1開口部21の内縁と第1凸領域41bとの間に設けられている。そのため、第2凸領域430bが隙間60に入りこむことで、接触端子部43が上面に形成された第1凸領域41bを、第1開口部21の内縁から好適に離すことができる。これにより、接触端子部43が金属材料を含む第1カード基材20と接触することを好適に抑制できる。また、第2凸領域430bによって、第1導体パターン40aのうち凸部52の側面に沿って形成された部分が第1開口部21の内縁に接触することを好適に抑制できる。
また、本実施形態によれば、第2凸領域430bは、第1開口部21の内縁と接触端子部43との間に位置する部分として第2凸領域430bの上側の端部を有する。そのため、第2凸領域430bの上側の端部によって、接触端子部43が第1開口部21の内縁に接触することをより好適に抑制できる。したがって、接触端子部43が第1カード基材20と接触することをより好適に抑制できる。
以上に本発明における実施の形態について説明したが、本発明は上述した各実施形態の構成のみに限定されず、以下の構成および方法を採用することもできる。第1開口部の内縁が全体に亘って接触端子部から隙間を介して離れて配置されているならば、第1カード基材に設けられた第1開口部の形状および大きさは特に限定されない。第1開口部は、どのような方法により形成されてもよい。磁性体シートに設けられた第2開口部の大きさは、第1開口部の大きさと同じ大きさであってもよい。第2開口部は、どのような方法により形成されてもよい。磁性体シートは、設けられなくてもよい。非接触通信用アンテナ部は、銅線などのコイル線が巻き回されたコイルであってもよい。カード型媒体は、非接触通信用アンテナ部を有しないカード型媒体であってもよい。
ICチップと非接触通信用アンテナ部とを有するカード型媒体においては、ICチップと非接触通信用アンテナ部との両方が、フレキシブル基材のうち接触端子部が形成された第1側(上側)の面に設けられてもよい。この場合、カード型媒体は、フレキシブル基材の第2側(下側)の面に設けられた他の素子を有してもよく、当該他の素子が接続部を介して、接触端子部と電気的に接続されてもよい。
第1カード基材と第2カード基材との少なくとも一方に、プラスチックシートが設けられてもよい。第1カード基材にプラスチックシートが設けられる場合、当該プラスチックシートは、例えば、第1カード基材の厚さ方向の第1側(上側)の面に貼り合わされる。第2カード基材にプラスチックシートが設けられる場合、当該プラスチックシートは、例えば、第2カード基材の厚さ方向の第2側(下側)の面に貼り合わされる。第1カード基材の厚さ方向の第1側の面と第2カード基材の厚さ方向の第2側の面との少なくとも一方に、印刷が施されていてもよい。
以上、本明細書において説明した各構成および各方法は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
10,210,310,410…カード型媒体、20,220…第1カード基材、21,221…第1開口部、30,430…磁性体シート、31,431…第2開口部、40a…第1導体パターン、40b…第2導体パターン、41…フレキシブル基材、41b…第1凸領域、42a…第1導体経路部、43,243…接触端子部、44a…第2導体経路部、45…非接触通信用アンテナ部、46…ICチップ、47…接続部、50…第2カード基材、52…凸部、60,260…隙間、221a…小開口部、221b…大開口部、370…絶縁層、430b…第2凸領域、Z…厚さ方向

Claims (13)

  1. 第1カード基材と、第2カード基材と、前記第1カード基材と前記第2カード基材との間に位置するフレキシブル基材とが厚さ方向に積層されたカード型媒体であって、
    前記第1カード基材は、前記第1カード基材を前記厚さ方向に貫通する第1開口部を有し、
    前記第1カード基材を構成する材料は、金属材料を含み、
    前記フレキシブル基材のうち前記厚さ方向の第1側の面には、第1導体パターンが形成され、
    前記第1導体パターンは、前記第1開口部を介して前記カード型媒体の外部に露出する接触端子部を有し、
    前記第1開口部の内縁は、全体に亘って前記接触端子部から隙間を介して離れて配置されている、カード型媒体。
  2. 前記第2カード基材は、前記第1カード基材側に凸部を有し、
    前記フレキシブル基材は、前記凸部に積層され前記凸部に沿う第1凸領域を有し、
    前記凸部および前記第1凸領域は、前記第1開口部の内部に挿入されており、
    前記接触端子部は、前記第1凸領域の前記第1側の面に形成されている、請求項1に記載のカード型媒体。
  3. 前記接触端子部の前記第1側の面は、前記第1カード基材の前記第1側の面と前記厚さ方向において同じ位置に配置されている、請求項2に記載のカード型媒体。
  4. 前記接触端子部は、前記第1カード基材の前記第1側の面よりも、前記厚さ方向の第2側に離れて配置されている、請求項2に記載のカード型媒体。
  5. 前記第1開口部は、
    前記第1カード基材の前記第1側の面に開口する小開口部と、
    前記小開口部の前記第2側に繋がり、前記小開口部よりも大きい大開口部と、
    を有し、
    前記接触端子部は、前記大開口部の内部に挿入されている、請求項4に記載のカード型媒体。
  6. 前記フレキシブル基材の前記第1側に積層された絶縁層を備え、
    前記絶縁層は、前記フレキシブル基材の前記第1側の面のうち前記接触端子部が形成された領域以外の領域に設けられ、
    前記絶縁層の一部は、前記第1開口部の内縁と前記第1凸領域との間に設けられている、請求項2に記載のカード型媒体。
  7. 前記絶縁層は、前記第1開口部の内縁と前記接触端子部との間に位置する部分を有する、請求項6に記載のカード型媒体。
  8. 前記第1導体パターンは、前記接触端子部に繋がる第1導体経路部を有し、
    前記フレキシブル基材のうち前記厚さ方向の第2側の面には、第2導体パターンが形成され、
    前記第2導体パターンは、第2導体経路部を有し、
    前記フレキシブル基材には、前記第1導体経路部と前記第2導体経路部とを電気的に接続する接続部が形成されている、請求項2から7のいずれか一項に記載のカード型媒体。
  9. 前記フレキシブル基材には、前記接触端子部に電気的に接続されたICチップが搭載され、かつ、前記ICチップに電気的に接続された非接触通信用アンテナ部が形成され、
    前記ICチップと前記非接触通信用アンテナ部との少なくとも一方は、前記フレキシブル基材のうち前記厚さ方向の第2側の面に設けられている、請求項8に記載のカード型媒体。
  10. 前記ICチップは、前記フレキシブル基材のうち前記厚さ方向の第2側の面に搭載され、かつ、前記第2導体経路部に電気的に接続され、
    前記第2導体パターンは、前記非接触通信用アンテナ部を有し、
    前記非接触通信用アンテナ部は、前記第2導体経路部を介して前記ICチップに電気的に接続されている、請求項9に記載のカード型媒体。
  11. 前記第1カード基材と前記フレキシブル基材との間に位置する磁性体シートを備え、
    前記磁性体シートは、前記磁性体シートを前記厚さ方向に貫通する第2開口部を有し、
    前記第2開口部は、前記厚さ方向に見て、前記第1開口部の内側に位置し、
    前記接触端子部は、前記厚さ方向に見て、前記第2開口部の内側に位置し、
    前記第2開口部の内縁の全体は、前記厚さ方向に見て、前記第1開口部のうち前記接触端子部が挿入された部分の内縁よりも前記第1開口部の内側に離れて位置する、請求項9に記載のカード型媒体。
  12. 前記第1カード基材と前記フレキシブル基材との間に位置する磁性体シートを備え、
    前記磁性体シートは、
    前記磁性体シートを前記厚さ方向に貫通する第2開口部と、
    前記凸部の側面に沿う第2凸領域と、
    を有し、
    前記第2凸領域の前記第1側の端部には、前記第2開口部が形成され、
    前記接触端子部は、前記厚さ方向に見て、前記第2開口部の内側に位置し、
    前記第2凸領域は、前記第1開口部の内部に挿入され、前記第1開口部の内縁と前記第1凸領域との間に設けられている、請求項9に記載のカード型媒体。
  13. 前記第2凸領域は、前記第1開口部の内縁と前記接触端子部との間に位置する部分を有する、請求項12に記載のカード型媒体。
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