JP2023124721A - 積層体、ic付き積層体、積層体の製造方法、ic付き積層体の製造方法 - Google Patents

積層体、ic付き積層体、積層体の製造方法、ic付き積層体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023124721A
JP2023124721A JP2022028683A JP2022028683A JP2023124721A JP 2023124721 A JP2023124721 A JP 2023124721A JP 2022028683 A JP2022028683 A JP 2022028683A JP 2022028683 A JP2022028683 A JP 2022028683A JP 2023124721 A JP2023124721 A JP 2023124721A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
laminate
layer
hole
conductive plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022028683A
Other languages
English (en)
Inventor
健太 淵
Kenta Fuchi
誠 安原
Makoto Yasuhara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2022028683A priority Critical patent/JP2023124721A/ja
Publication of JP2023124721A publication Critical patent/JP2023124721A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】積層体の反りを抑制する。【解決手段】積層体20は、第1アンテナ層21Aと、第2アンテナ層21Bと、アンテナ30と、を備える。第1アンテナ層21Aには、第1方向d1に延びる貫通孔21Cが設けられている。第2アンテナ層21Bは、第1アンテナ層21Aに第1方向d1に重ねられている。アンテナ30は、アンテナ本体部31と、アンテナ接続部32と、を有する。アンテナ本体部31は、第1アンテナ層21Aと第2アンテナ層21Bとの間に配置されている。アンテナ接続部32は、アンテナ本体部31から貫通孔21Cの内部を延びる。アンテナ本体部31は、積層体20の第1方向d1の中央部20Cに位置する。【選択図】図2

Description

本開示は、積層体、積層体を有するIC付き積層体、積層体の製造方法及びIC付き積層体の製造方法に関する。
例えばクレジットカード、キャッシュカード、IDカード等のカードとして、IC(Integrated Circuit)付き積層体が用いられている。あるいは、パスポート等の冊子体にデータページとして、IC付き積層体が組み込まれて用いられている。特許文献1に記載されているように、IC付き積層体として、接触通信及び非接触通信の両方の機能が付与された、いわゆるデュアルインターフェイスカードが知られている。IC付き積層体は、ICモジュールと、ICモジュールを支持する積層体と、を有している。接触通信のために、ICモジュールは、IC付き積層体の表面に露出している。非接触通信のために、積層体は、ICモジュールに接続したアンテナを有している。
ICモジュールは、異方性導電フィルムを用いて積層体に取り付けられる。異方性導電フィルムは接着性を有する。異方性導電フィルムを用いることで、積層体にICモジュールを取り付けると同時に、積層体のアンテナとICモジュールとを容易に接続できる。
特開2019-220006号公報
ICモジュールがIC付き積層体の表面に露出するため、異方性導電フィルムを用いてICモジュールをアンテナに接続する場合、積層体におけるアンテナは、表面の近くに設けられる。アンテナは、積層体の厚さ方向において、その中央部から大きく外れた位置に配置される。アンテナが中央部から外れた位置に配置されていると、積層体を製造する際に、積層体に反りが生じることがある。積層体の反りは、IC付き積層体の取り扱いに悪影響を及ぼし得る。
本開示は、積層体の反りを抑制することを目的とする。
本開示の積層体は、
第1方向に延びる貫通孔が設けられた第1アンテナ層と、
前記第1アンテナ層に前記第1方向に重ねられた第2アンテナ層と、
前記第1アンテナ層と前記第2アンテナ層との間に配置されたアンテナ本体部と、前記アンテナ本体部から前記貫通孔の内部を延びるアンテナ接続部と、を有するアンテナと、を備える、積層体であって、
前記アンテナ本体部は、当該積層体の前記第1方向の中央部に位置する。
本開示の積層体において、前記中央部は、当該積層体の前記第1方向の中心から、当該前記第1方向における積層体の長さの5%以内の部分であってもよい。
本開示の積層体において、前記第1方向における当該積層体の長さは、0.68mm以上0.84mm以下であってもよい。
本開示の積層体において、平面視における前記第1アンテナ層の面積に対する前記貫通孔の面積の割合は、0.05%以上4%以下であってもよい。
本開示の積層体は、
少なくとも一部が前記貫通孔に重なった導電プレートをさらに備え、
前記アンテナ接続部は、前記アンテナ本体部の近くから前記導電プレートに接続してもよい。
本開示の積層体において、前記貫通孔に重なる位置に凹部が設けられていてもよい。
本開示のIC付き積層体は、
上述した積層体と、
前記凹部に配置されたICモジュールと、
前記ICモジュールを前記導電プレートに接着する異方性導電フィルムと、を備える。
本開示の積層体の製造方法は、
第1方向に延びる貫通孔を第1アンテナ層に設ける工程と、
前記第1アンテナ層の前記第1方向の第1側に導電プレートを配置する工程と、
前記第1アンテナ層の前記第1方向の第2側にアンテナを配置する工程と、
前記アンテナのアンテナ接続部を前記貫通孔に引き込む工程と、
前記アンテナ接続部を前記導電プレートの前記第1方向の前記第2側に接続する工程と、を備え、
前記アンテナのアンテナ本体部は、当該積層体の前記第1方向の中央部に位置する。
本開示の積層体の製造方法は、前記貫通孔に重なる位置に凹部を設ける工程をさらに備えてもよい。
本開示のIC付き積層体の製造方法は、
上述した積層体の製造方法によって積層体を製造する工程と、
ICモジュールを、異方性導電フィルムによって前記導電プレートに接着するように、前記凹部に配置する工程と、を備える。
本開示によれば、積層体の反りを抑制できる。
図1は、IC付き積層体の一例としてのIDカードの平面図である。 図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。 図3は、IC付き積層体の一部を除いてIC付き積層体の内部を示す平面図である。 図4は、IC付き積層体の製造工程を説明するための図である。 図5は、IC付き積層体の製造工程を説明するための図である。 図6は、IC付き積層体の製造工程を説明するための図である。 図7は、IC付き積層体の製造工程を説明するための図である。 図8は、IC付き積層体の製造工程を説明するための図である。 図9は、IC付き積層体の製造工程を説明するための図である。 図10は、IC付き積層体の製造工程を説明するための図である。 図11は、IC付き積層体の製造工程を説明するための図である。 図12は、従来のIC付き積層体を示す断面図である。
以下、図面を参照して本開示の一実施の形態について説明する。本件明細書に添付された図面における縮尺及び縦横の寸法比等は、図示と理解のしやすさのため、実物のそれらから変更され誇張されている。
図1は、IC付き積層体1の一例として、カードを示している。IC付き積層体1は、パスポート等の冊子体に組み込まれていてもよい。図1では、第1方向d1の第1側s1から観察したIC付き積層体1の平面図が示されている。第1方向d1は、IC付き積層体1の厚さ方向である。第1方向d1の第1側s1は、IC付き積層体1の表面側であり、第1方向d1の第2側s2は、IC付き積層体1の裏面側である。
IC付き積層体1は、薄板状である。図1に示されているように、IC付き積層体1は、平面視において、略矩形形状を有している。IC付き積層体1は、ICモジュール10と、積層体20と、を有している。ICモジュール10は、IC付き積層体1の表面に露出している。IC付き積層体1のICモジュール10には、接触通信及び非接触通信の両方の機能が付与されている。IC付き積層体1は、デュアルインターフェイスカードである。IC付き積層体1は、接触通信及び非接触通信により、2つの異なる機能を発揮できる。
図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。図2にはICモジュール10と積層体20との間に隙間があるように示されているが、実際にはほとんど隙間はない。図2に示されているように、ICモジュール10は、基板11と、ICチップ12と、モールド樹脂13と、導電パッド15と、を有している。基板11は、ICチップ12及び導電パッド15を支持する。基板11には、接触通信のための回路が形成されている。基板11は、例えば、ガラスエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の可撓性を有する樹脂の一方の面に、銅による回路が設けられたものである。回路は、ICチップ12と接続している。ICチップ12は、例えば、通信制御や各種制御、演算、メモリへのアクセス等の動作を行うCPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)やEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ等のメモリを有しており、接触通信及び非接触通信によって得た情報を処理する。モールド樹脂13は、ICチップ12を保護する。導電パッド15は、非接触通信のために積層体20が有する後述のアンテナ30とICチップ12とを接続するための端子である。導電パッド15は、例えば銅からなる。
図2に示すように、IC付き積層体1は、異方性導電フィルム18をさらに有している。異方性導電フィルム18は、ICモジュール10の導電パッド15を積層体20が有する後述の導電プレート35に接着する。異方性導電フィルム18は、導電プレート35を介して、ICモジュール10をアンテナ30に接続する。異方性導電フィルム18は、微細な金属粒子を含む熱硬化性樹脂の層である。異方性導電フィルム18は、初期状態では導電性を有さないが、熱圧着されると、圧力がかかった部分のみが、金属粒子同士が接続することにより、導電性を有するようになる。異方性導電フィルム18の第1方向d1における長さは、例えば30μm以上50μm以下である。
積層体20は、ICモジュール10を支持する。積層体20は、薄板状である。積層体20は、平面視において、略矩形形状を有している。第1方向d1における積層体20の長さは、例えば0.68mm以上0.84mm以下であり、好ましくは0.76mm以上0.84mm以下である。積層体20には、第1方向d1の第1側s1であって、後述する貫通孔21Cに重なる位置に、凹部20Rが設けられている。ICモジュール10は、凹部20Rに配置される。凹部20Rは、ICモジュール10を適切に配置できる大きさ及び形状である。凹部20Rの深さは、配置されるICモジュール10によって適宜に設計されるが、例えば0.18mm以上0.25mm以下である。
積層体20は、第1アンテナ層21Aと、第2アンテナ層21Bと、第1インナー層22Aと、第2インナー層22Bと、第1コア層23Aと、第2コア層23Bと、第1オーバーシート層24Aと、第2オーバーシート層24Bと、隠蔽層25と、絵柄層26と、磁気記録部29と、アンテナ30と、導電プレート35と、を有している。図2に示すように、第1方向d1の第1側s1から第2側s2に向かって、絵柄層26、隠蔽層25、第1オーバーシート層24A、第1コア層23A、第1インナー層22A、第1アンテナ層21A、第2アンテナ層21B、第2インナー層22B、第2コア層23B、第2オーバーシート層24Bが、順に積み重なっている。
積層体20の各構成要素について説明する。
第1アンテナ層21Aは、第1方向d1の第1側s1からアンテナ30を支持する。第2アンテナ層21Bは、第1アンテナ層21A上のアンテナ30を覆う。第2アンテナ層21Bは、アンテナ30を保護する。第2アンテナ層21Bは、第1アンテナ層21Aに第1方向d1の第2側s2に重ねられている。第1アンテナ層21Aには、第1方向d1に延びる貫通孔21Cが設けられている。第1アンテナ層21Aには、2つの貫通孔21Cが設けられている。貫通孔21Cの大きさは、その内部をアンテナ30の後述するアンテナ接続部32が延びることができ、且つ貫通孔21Cを介してアンテナ接続部32を導電プレート35に溶接できる大きさである。貫通孔21Cは、例えばアンテナ接続部32が延びる部分及びモールド樹脂13を収容する部分に分かれて設けられていてもよい。平面視における貫通孔21Cの大きさは、例えば2mm以上20mm以下である。平面視における第1アンテナ層21Aの面積に対する貫通孔21Cの面積の割合は、0.05%以上4%以下であることが好ましい。第1方向d1における第1アンテナ層21Aの長さは、例えば0.05mm以上0.35mm以下である。第1方向d1における第2アンテナ層21Bの長さは、例えば3mm以上6mm以下である。
第1インナー層22Aは、第1アンテナ層21Aと第1コア層23Aとを接着する。第2インナー層22Bは、第2アンテナ層21Bと第2コア層23Bとを接着する。第1方向d1における第1インナー層22Aの長さ及び第2インナー層22Bの長さは、例えば0.03mm以上0.1mm以下である。第1インナー層22A及び第2インナー層22Bは、種々の接着性または粘着性を有する材料からなる。第1インナー層22A及び第2インナー層22Bの材料は、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)またはグリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PET-G)である。
第1コア層23A及び第2コア層23Bは、積層体20の各構成要素を支持する。第1方向d1における第1コア層23Aの長さ及び第2コア層23Bの長さは、例えば0.25mm以上0.38mm以下である。
第1オーバーシート層24A及び第2オーバーシート層24Bは、第1コア層23A及び第2コア層23Bとともに積層体20の各構成要素を支持する。第1方向d1における第1オーバーシート層24Aの長さ及び第2オーバーシート層24Bの長さは、例えば0.05mm以上0.10mm以下である。
第1アンテナ層21A、第2アンテナ層21B、第1コア層23A、第2コア層23B、第1オーバーシート層24A及び第2オーバーシート層24Bの材料は、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、ブタジエン樹脂、アクリルニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリビニールアルコール、アクリル樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂またはこれらの混合物等の合成樹脂である。
隠蔽層25は、第1方向d1の第1側s1からの観察において、隠蔽層25より第1方向d1の第2側s2にある積層体20の構成要素を隠蔽する。特に、隠蔽層25は、磁気記録部29を隠蔽する。隠蔽層25は、例えば銀色、黒色、金色または赤色である。第1方向d1における隠蔽層25の長さは、例えば1μm以上5μm以下である。隠蔽層25は、例えばアルミニウムからなる。
絵柄層26は、図1に示されているように、IC付き積層体1の第1方向d1の第1側s1に表示される絵柄26Aを形成する。絵柄26Aは、意匠性を付与する絵柄だけでなく、文字等の情報を含んでいてもよい。文字等の情報は、例えばIC付き積層体1の所有者を特定するための氏名や会員番号等であってもよい。第1方向d1における絵柄層26の長さは、例えば1μm以上5μm以下ある。絵柄層26は、例えばインクを隠蔽層25に印刷することによって形成される。
磁気記録部29は、IC付き積層体1が磁気による記録を可能にして、磁気カードとしての機能を付与する。積層体20は、2つの磁気記録部29を有している。1つの磁気記録部29は、第1コア層23Aの第1方向d1の第1側s1に設けられ、第1オーバーシート層24Aに覆われる。他の1つの磁気記録部29は、第2コア層23Bの第1方向d1の第2側s2に設けられ、第2オーバーシート層24Bに覆われる。2つの磁気記録部29は、平面視において同一の位置に、一方向に延びるように設けられる。図1に示されている例では、磁気記録部29は、矩形であるIC付き積層体1の長辺に平行に延びている。磁気記録部29は、磁性体などの材料を有し例えば酸化鉄からなる。
アンテナ30は、ICモジュール10の非接触通信のために用いられる。アンテナ30は、1本の導線である。アンテナ30は、ICモジュール10に接続している。アンテナ30を外部からの電波が通過すると、アンテナ30に電流が流れる。この電流により、ICモジュール10が外部と非接触で通信できる。アンテナ30は、アンテナ本体部31と、アンテナ接続部32と、を有している。
アンテナ本体部31は、1本のアンテナ30の中程の部分である。図2に示されているように、アンテナ本体部31は、第1アンテナ層21Aと第2アンテナ層21Bとの間に配置されている。言い換えると、アンテナ本体部31は、第1アンテナ層21A及び第2アンテナ層21Bに内蔵されている。アンテナ本体部31は、積層体20の第1方向d1の中央部20Cに位置している。中央部20Cとは、例えば、積層体20の第1方向d1の中心から第1方向d1における積層体20の長さの5%以内の部分、好ましくは3%以内の部分、より好ましくは1%以内の部分である。例えば積層体20の第1方向d1の中心から第1方向d1における積層体20の長さの5%以内の部分とは、第1方向d1における積層体20の端部から第1方向d1における積層体20の長さの45%以上55%以下の部分のことである。
図3は、アンテナ30より第1方向d1の第1側s1に設けられた構成要素を除いた、IC付き積層体1の平面図である。図3に示されている例では、アンテナ本体部31は、積層体20の外周に沿って複数回周回するように配置されている。
アンテナ接続部32は、1本のアンテナ30の両端の近傍の部分である。1つのアンテナ30は、2つのアンテナ接続部32を有している。2つのアンテナ接続部32は、それぞれ、アンテナ本体部31から、第1アンテナ層21Aの異なる貫通孔21Cの内部を延びて、異なる導電プレート35に接続している。アンテナ接続部32は、第1アンテナ層21Aに内蔵されている。アンテナ接続部32は、中央部20Cに配置されたアンテナ本体部31と導電プレート35とを接続している。アンテナ接続部32は、導電プレート35に溶接されている。
アンテナ30は、例えば絶縁体によって被覆された銅線である。アンテナ30の直径は、例えば0.08mm以上0.12mm以下である。
導電プレート35は、アンテナ30とICモジュール10とを接続する。導電プレート35は、少なくとも一部が貫通孔21Cに重なっている。貫通孔21Cを延びるアンテナ接続部32が、導電プレート35に接続する。アンテナ接続部32は、アンテナ本体部31の近くから、言い換えると第1方向d1の第2側s2から、導電プレート35に接続する。導電プレート35は、異方性導電フィルム18を介して、ICモジュール10の導電パッド15に接続している。
積層体20は、2つの導電プレート35を有している。2つの導電プレート35は、互いに離れている。2つの導電プレート35は、それぞれ、異なるアンテナ接続部32を、ICモジュール10の異なる導電パッド15に接続する。
導電プレート35は、板状の部材である。第1方向d1における導電プレート35の長さは、例えば0.07mm以上0.13mm以下である。導電プレート35は、例えば銅からなる。
次に、IC付き積層体1の製造方法の一例について説明する。
図4に示すように、複数の第1アンテナ層21Aとなる部分を含む第1アンテナ部材21Xを用意する。以下では、第1アンテナ部材21Xにおいて、IC付き積層体1の製造後に1つの第1アンテナ層21Aとなる部分について考える。
図5に示すように、第1アンテナ部材21Xの各第1アンテナ層21Aとなる部分に、第1方向d1に延びる貫通孔21Cを設ける。図5に示された例では、2つの貫通孔21Cが設けられている。貫通孔21Cは、製造される積層体20においてICモジュール10が配置される位置に対応した位置に設けられる。貫通孔21Cは、例えばレーザーや金型での打ち抜きによって設けられる。
図6に示すように、第1アンテナ部材21Xの各第1アンテナ層21Aとなる部分の第1方向d1の第1側s1に2つの導電プレート35を配置する。導電プレート35は、少なくとも一部が貫通孔21Cに重なる様に配置される。図示されている例では、導電プレート35は、貫通孔21Cの全体を覆っている。
図7に示すように、第1アンテナ部材21Xの各第1アンテナ層21Aとなる部分の第1方向d1の第2側s2にアンテナ30を配置する。図8は、図7に示された第1アンテナ層21Aを第1方向d1の第2側s2から観察した平面図である。まず、一方のアンテナ接続部32を一方の貫通孔21Cに引き込む。次に、アンテナ本体部31を、図8に示されているように、第1アンテナ層21Aの外周となる部分に沿って複数回周回するように配置する。その後、他方のアンテナ接続部32を、他方の貫通孔21Cに引き込む。
貫通孔21Cを介して、アンテナ接続部32を導電プレート35の第1方向d1の第2側s2に、例えば溶接することで接続する。
図9に示すように、複数の第1アンテナ層21Aとなる部分を含む第1アンテナ部材21Xに、複数の第2アンテナ層21Bとなる部分を含む第2アンテナ部材21Yを第1方向d1の第2側s2から重ねる。第1アンテナ層21Aとなる部分と第2アンテナ層21Bとなる部分との間にアンテナ本体部31が配置されることになる。第1アンテナ部材21Xに、第1方向d1の第1側s1から、複数の第1インナー層22Aとなる部分を含む第1インナー部材22X、複数の第1コア層23Aとなる部分を含む第1コア部材23X、複数の第1オーバーシート層24Aとなる部分を含む第1オーバーシート部材24X、複数の隠蔽層25となる部分を含む隠蔽部材25X、複数の絵柄層26となる部分を含む絵柄部材26Xを、順に重ねる。第2アンテナ部材21Yに、第1方向d1の第2側s2から、複数の第2インナー層22Bとなる部分を含む第2インナー部材22Y、複数の第2コア層23Bとなる部分を含む第2コア部材23Y、複数の第2オーバーシート層24Bとなる部分を含む第2オーバーシート部材24Yを、順に重ねる。第1オーバーシート部材24X及び第2オーバーシート部材24Yには、磁気記録部29が熱転写されている。以上の工程で、複数の積層体20となる部分を含む積層部材20Xが作製される。積層部材20Xは、一枚一枚に打ち抜かれる前の積層体20が一面に複数設けられていることから、多面付シート、多面シートなどと呼ばれる。
アンテナ本体部31は、積層部材20Xの第1方向d1の中央部に位置している。
積層部材20Xに対して、第1方向d1に圧力を加えながら加熱する。積層部材20Xに加えられる圧力は、例えば10kg/m以上30kg/m以下である。積層部材20Xは、例えば100℃以上150℃以下に加熱される。その後、積層部材を冷却する。積層部材20Xに含まれる各部材が融着して一体化する。
積層体20が1つのアンテナ30を有するように、積層部材20Xから複数の積層体20を、例えば金属製の刃によって打ち抜く。以上の工程により、図10に示されるような、第1アンテナ層21Aと、第2アンテナ層21Bと、第1インナー層22Aと、第2インナー層22Bと、第1コア層23Aと、第2コア層23Bと、第1オーバーシート層24Aと、第2オーバーシート層24Bと、隠蔽層25と、絵柄層26と、磁気記録部29と、アンテナ30と、導電プレート35と、を有する積層体20が作製される。
図11に示すように、積層体20の貫通孔21Cに重なる位置、言い換えると導電プレート35に重なる位置に、第1方向d1の第1側s1から凹部20Rを設ける。凹部20Rは、例えばエンドミル等の切削工具を備える切削装置によって設けられる。凹部20Rが形成されることで、導電プレート35の一部が露出する。
第1アンテナ層21Aに設けられる凹部20Rの一部は、貫通孔21Cと同時に設けられてもよい。図10では、凹部20Rを設ける前から第1アンテナ層21Aにおける2つの貫通孔21Cの間に穴が設けられている形態を示したが、これに限らない。図10で設けられている穴はなくてもよく、凹部20Rを設ける際に貫通孔21Cに挟まれる穴を形成してよい。
第1方向d1の第1側s1から、露出した導電プレート35を覆うように、凹部20Rに異方性導電フィルム18及びICモジュール10を設ける。ICモジュール10の導電パッド15は、異方性導電フィルム18に接触している。ICモジュール10を積層体20に対して第1方向d1に圧力を加えながら加熱することで、ICモジュール10が、異方性導電フィルム18によって導電プレート35に接着される。異方性導電フィルム18は、第1方向d1に導電性を有するようになる。ICモジュール10とアンテナ30とが、異方性導電フィルム18及び導電プレート35を介して接続される。以上の工程により、ICモジュール10が凹部20Rに配置されて、図2に示すようなIC付き積層体1が製造される。
例えばデュアルインターフェイスカードである図12に示すような従来のIC付き積層体101において、ICモジュール110が異方性導電フィルム118によって積層体120に配置されていることがある。ICモジュール110は、接触通信のために、IC付き積層体101の表面に露出している。異方性導電フィルム118は薄いため、積層体120において、非接触通信のためのアンテナ130は、ICモジュール110の近く、言い換えるとIC付き積層体101の表面の近くに配置される。さらに言い換えると、図12に示すように、従来のIC付き積層体101では、アンテナ130は、積層体120の厚さ方向である第1方向d1の中央部120Cから大きく外れた位置に配置される。アンテナ130が中央部120Cから外れた位置に配置されていると、積層体120の製造工程において圧力を加えられる際に、積層体120に反りが生じることがある。
本実施の形態の積層体20では、アンテナ30は、アンテナ本体部31と、アンテナ接続部32と、を有している。アンテナ接続部32は、アンテナ本体部31から貫通孔21Cの内部を延びる。アンテナ接続部32が積層体20の表面の近くに延びることができるため、アンテナ本体部31が積層体20の第1方向d1の中央部20Cに位置することができる。積層体20の製造工程において圧力を加えられても、積層体20に反りが生じることが抑制される。
具体的には、アンテナ本体部31が位置する中央部20Cは、積層体20の第1方向d1の中心から第1方向d1における積層体20の長さの5%以内の部分である。アンテナ本体部31がこのような範囲に位置することで、積層体20に反りが生じることが効果的に抑制される。
第1方向d1における積層体20の長さは、0.68mm以上0.84mm以下である。第1方向d1における積層体20の長さが小さいため、積層体20の製造工程において圧力を加えられると、積層体20に反りが生じやすい。アンテナ本体部31が積層体20の第1方向d1の中央部20Cに位置することで、積層体20に反りが生じることが抑制される効果が十分に奏される。
平面視における第1アンテナ層21Aの面積に対する貫通孔21Cの面積の割合は、0.05%以上4%以下である。貫通孔21Cを設けても第1アンテナ層21Aの強度を適切に維持でき、第1アンテナ層21Aが変形しても貫通孔21Cによって変形が吸収されるため、積層体20に反りが生じることが抑制される。適切な大きさの貫通孔21Cを介することで、アンテナ接続部32を導電プレート35の第1方向d1の第2側s2に、適切に接続できる。適切な大きさの貫通孔21Cを介することで、積層体20に凹部20Rを設ける際に、切削装置等によってアンテナ接続部32と導電プレート35とが接続された部分、例えば溶接された部分が切削されてアンテナ接続部32と導電プレート35との接続が絶たれてしまうことが抑制される。
アンテナ接続部32は、アンテナ本体部31の近くから導電プレート35に接続する。言い換えると、アンテナ接続部32は、導電プレート35の第1方向d1の第2側s2に接続される。凹部20Rは、第1方向d1の第1側s1から設けられる。積層体20に凹部20Rを設ける際に、切削装置等によってアンテナ接続部32と導電プレート35とが接続された部分、例えば溶接された部分が切削されてアンテナ接続部32と導電プレート35との接続が絶たれてしまうことが抑制される。
貫通孔21Cに重なる位置に凹部20Rが設けられている。導電プレート35は、少なくとも一部が貫通孔21Cに重なっている。ICモジュール10は、凹部20Rに配置されることで、導電プレート35を介して、アンテナ30に容易に接続できる。
異方性導電フィルム18が、ICモジュール10を導電プレート35に接着している。異方性導電フィルム18は、導電ペースト等と比較して薄いため、積層体20を薄くできる。
本実施の形態の積層体20は、第1方向d1に延びる貫通孔21Cが設けられた第1アンテナ層21Aと、第1アンテナ層21Aに第1方向d1に重ねられた第2アンテナ層21Bと、第1アンテナ層21Aと第2アンテナ層21Bとの間に配置されたアンテナ本体部31と、アンテナ本体部31から貫通孔21Cの内部を延びるアンテナ接続部32と、を有するアンテナ30と、を備え、アンテナ本体部31は、積層体20の第1方向d1の中央部20Cに位置する。このような積層体20によれば、積層体20の製造工程において圧力を加えられても、積層体20の反りを抑制できる。
本開示の態様は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本開示の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本開示の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
1 IC付き積層体
10 ICモジュール
11 基板
12 ICチップ
15 導電パッド
18 異方性導電フィルム
20 積層体
20C 中央部
20R 凹部
21A 第1アンテナ層
21B 第2アンテナ層
21C 貫通孔
22A 第1インナー層
22B 第2インナー層
23A 第1コア層
23B 第2コア層
24A 第1オーバーシート層
24B 第2オーバーシート層
25 隠蔽層
26 絵柄層
26A 絵柄
29 磁気記録部
30 アンテナ
31 アンテナ本体部
32 アンテナ接続部
35 導電プレート

Claims (10)

  1. 第1方向に延びる貫通孔が設けられた第1アンテナ層と、
    前記第1アンテナ層に前記第1方向に重ねられた第2アンテナ層と、
    前記第1アンテナ層と前記第2アンテナ層との間に配置されたアンテナ本体部と、前記アンテナ本体部から前記貫通孔の内部を延びるアンテナ接続部と、を有するアンテナと、を備える、積層体であって、
    前記アンテナ本体部は、当該積層体の前記第1方向の中央部に位置する、積層体。
  2. 前記中央部は、当該積層体の前記第1方向の中心から、前記第1方向における当該積層体の長さの5%以内の部分である、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記第1方向における当該積層体の長さは、0.68mm以上0.84mm以下である、請求項1または2に記載の積層体。
  4. 平面視における前記第1アンテナ層の面積に対する前記貫通孔の面積の割合は、0.05%以上4%以下である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の積層体。
  5. 少なくとも一部が前記貫通孔に重なった導電プレートをさらに備え、
    前記アンテナ接続部は、前記アンテナ本体部の近くから前記導電プレートに接続する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の積層体。
  6. 前記貫通孔に重なる位置に凹部が設けられている、請求項5に記載の積層体。
  7. 請求項6に記載の積層体と、
    前記凹部に配置されたICモジュールと、
    前記ICモジュールを前記導電プレートに接着する異方性導電フィルムと、を備える、IC付き積層体。
  8. 第1方向に延びる貫通孔を第1アンテナ層に設ける工程と、
    前記第1アンテナ層の前記第1方向の第1側に導電プレートを配置する工程と、
    前記第1アンテナ層の前記第1方向の第2側にアンテナを配置する工程と、
    前記アンテナのアンテナ接続部を前記貫通孔に引き込む工程と、
    前記アンテナ接続部を前記導電プレートの前記第1方向の前記第2側に接続する工程と、を備える、積層体の製造方法であって、
    前記アンテナのアンテナ本体部は、当該積層体の前記第1方向の中央部に位置する、積層体の製造方法。
  9. 前記貫通孔に重なる位置に凹部を設ける工程をさらに備える、請求項8に記載の積層体の製造方法。
  10. 請求項9に記載の積層体の製造方法によって積層体を製造する工程と、
    ICモジュールを、異方性導電フィルムによって前記導電プレートに接着するように、前記凹部に配置する工程と、を備える、IC付き積層体の製造方法。
JP2022028683A 2022-02-25 2022-02-25 積層体、ic付き積層体、積層体の製造方法、ic付き積層体の製造方法 Pending JP2023124721A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022028683A JP2023124721A (ja) 2022-02-25 2022-02-25 積層体、ic付き積層体、積層体の製造方法、ic付き積層体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022028683A JP2023124721A (ja) 2022-02-25 2022-02-25 積層体、ic付き積層体、積層体の製造方法、ic付き積層体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023124721A true JP2023124721A (ja) 2023-09-06

Family

ID=87886148

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022028683A Pending JP2023124721A (ja) 2022-02-25 2022-02-25 積層体、ic付き積層体、積層体の製造方法、ic付き積層体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023124721A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6292277B2 (ja) 複合icカード
JP5287731B2 (ja) トランスポンダ及び冊子体
JP2000182017A (ja) 接触型非接触型共用icカードおよびその製造方法
CN108885709B (zh) 制造芯片卡和芯片卡天线支撑件的方法
KR20160014009A (ko) 인쇄 회로 기판을 제작하는 방법, 이 방법에 의해 획득된 인쇄 회로, 및 그런 인쇄 회로를 포함하는 전자 모듈
EP1498843B1 (en) Communication medium capable of carrying out contactless communication and method of producing the same
JPS6347265B2 (ja)
JP3953775B2 (ja) 非接触データキャリア用多面付け基材と多面付けされた非接触データキャリア
JP2006285594A (ja) Icカード
JP2023124721A (ja) 積層体、ic付き積層体、積層体の製造方法、ic付き積層体の製造方法
KR20090043077A (ko) 알에프아이디 안테나 및 그 제조방법
JP4286945B2 (ja) 接触型非接触型共用icカードとその製造方法
JP2010257416A (ja) 情報記録媒体、非接触型ic付データキャリア、および情報記録媒体の製造方法
JP2002216095A (ja) カード基体、icカード及びその製造方法
JP2010117833A (ja) インレイ及びその製造方法並びに非接触型情報媒体
JP4281102B2 (ja) Icカード
JP2023017659A (ja) デュアルインターフェースカードおよびその製造方法
JP2008269648A (ja) 接触型非接触型共用icカード
JP2018092482A (ja) Icモジュール、icモジュールを搭載した媒体およびicモジュールの製造方法
JP2023177891A (ja) Icカード
JP2002197433A (ja) Icカード及びその製造方法
JP3986641B2 (ja) 非接触型icモジュールの製造方法および非接触型icカードの製造方法
JP2023028239A (ja) デュアルインターフェースカードおよびその製造方法
JP2023179093A (ja) Icモジュール及びicカード
JP4580944B2 (ja) 非接触データキャリアとその製造方法