JP2018097724A - Icモジュール、およびicモジュールを搭載した媒体 - Google Patents

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祥之介 溝口
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哲也 塚田
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Abstract

【課題】接触通信と非接触通信の両方に好適に適用できるICモジュール、および同ICモジュールを搭載した媒体を提供する。【解決手段】ICモジュール30は、シート状のモジュール基材と、前記モジュール基材の第一の面に設けられた、接触型伝達機能と非接触型伝達機能との双方の機能を備え、第一の端子と第二の端子が形成されたICチップと、前記モジュール基材の第一の面に前記ICチップを中心に渦巻状に形成された、非接触伝達機構である接続コイルと、前記モジュール基材の第二の面に設けられた、接触型伝達素子であり、互いに電気的に絶縁された複数の接触端子35と、を備え、前記接触端子35は、周縁の少なくとも一部に導体が配置されない導体非配置領域38を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、接触通信と非接触通信が可能なICモジュール、および同ICモジュールを搭載した媒体に関する。
接触通信機能および非接触通信機能を有するICチップを搭載したICモジュールは、使用者の用途に応じて通信形態を使い分けられるため、様々な用途に用いられてきている。このICモジュールは、ICモジュールとの間で電磁的な結合(電磁結合、トランス結合など)により電力供給と通信が可能なカード本体に取付けられてデュアルICカードとして用いられる。
デュアルICカードにおいて、例えば、クレジットなどの大量のデータ交換や決算業務の交信のような確実性と安全性が求められる用途では接触通信が用いられる。一方で、入退室のゲート管理などのように認証が主たる交信内容であり、交信データ量が少量の用途では非接触通信が用いられる。
ICモジュールとカード本体とを電磁的な結合により電気的に接続することで、ICモジュールとカード本体との電気的な接続が不安定になることを抑制することができる。これは、ICモジュールとカード本体とをはんだなどの導電性の接続部材で直接接続した場合には、デュアルICカードを曲げたときに接続部材が破損する恐れがあるためである。
このようにICモジュールとカード本体とが電磁的な結合により電気的に接続されたデュアルICカードとしては、例えば特許文献1から2に記載されたものが知られている。
デュアルICカード用のICモジュールは、接触型外部機器との接触通信用の端子(接触端子)が表面に形成されており、裏面に非接触通信用の接続コイルが形成されている。
カード本体には、ICモジュールに設けられた非接触通信用の接続コイルと電磁的な結合を行う結合用コイルが形成されている。
カード本体の結合用コイルが誘起する磁束の変化を、ICモジュール裏面の非接触通信用の接続コイルで電流に変換し、その発生した電流により、ICモジュールのICチップが駆動され、交信を行う。
国際公開第99/26195号 国際公開第96/35190号
ICモジュールの接続コイルの反対面には、接触通信用の端子(接触端子)が形成されている。そのため、カード本体の結合用コイルとICモジュール裏面の接続コイルとが電磁的な結合を行う際、接続コイル内を通過する磁束は、接触通信用の端子も通過する。接触通信用の端子は、銅などの金属で形成されているため、接触通信用の端子のシールド効果により、接続コイル内を通過する磁束が減少する。
また、接触通信用の端子に対して外部からの磁束変化が起こると、接触通信用の端子には磁束変化を阻止するように、渦電流が流れて、反作用磁束を生み出す。
このように、接触通信用の端子によって、磁束変化が妨げられ、接続コイルと結合用コイルの非接触通信の通信性能が低下してしまう。
上記事情を踏まえ、本発明は、接触通信と非接触通信の両方に好適に適用できるICモジュール、および同ICモジュールを搭載した媒体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明のICモジュールは、シート状のモジュール基材と、前記モジュール基材の第一の面に設けられた、接触型伝達機能と非接触型伝達機能との双方の機能を備え、第一の端子と第二の端子が形成されたICチップと、前記モジュール基材の第一の面に前記ICチップを中心に渦巻状に形成された、非接触伝達機構である接続コイルと、前記モジュール基材の第二の面に設けられた、接触型伝達素子であり、互いに電気的に絶縁された複数の接触端子と、を備え、前記接触端子は、周縁の少なくとも一部に導体が配置されない導体非配置領域を有する。
また、上記のICモジュールにおいて、前記接触端子の導体が配置されない前記導体非配置領域の合計面積は、前記モジュール基材の第二の面の領域面積に対して約40%以上であってもいい。
また、上記のICモジュールにおいて、前記接触端子は、前記モジュール基材の厚さ方向に見たときに、前記接続コイルと重なる領域の少なくとも一部に前記導体非配置領域が配置されてもいい。
また、上記のICモジュールにおいて、前記接触端子は、前記モジュール基材の厚さ方向に見たときに、前記接続コイルの中空部と重なる領域の少なくとも一部に前記導体非配置領域が配置されてもいい。
本発明のICモジュールを搭載した媒体は、上記に記載のICモジュールと、前記ICモジュールの前記接続コイルと電磁結合するための結合用コイル、および非接触型外部機器との非接触通信を行うために前記結合用コイルに接続されたアンテナコイルを有するアンテナ基板と、前記アンテナ基板を収容し、前記ICモジュールを収容する凹部が形成された本体と、を備える。
本発明によれば、接触通信と非接触通信の両方に好適に適用できるICモジュール、および同ICモジュールを搭載した媒体を提供することができる。
本発明の一実施形態のICモジュールを搭載したデュアルICカードを模式的に示す側面の断面図である。 同デュアルICカードのカード本体の一部を透過させた平面図である。 従来のICモジュールの平面図である。 本発明の一実施形態のICモジュールの断面図である。 本発明の一実施形態のICモジュールの底面図である。 本発明の一実施形態のICモジュールの平面図である。 本発明の一実施形態のICモジュールの変形例の平面図である。 本発明の一実施形態のICモジュールの変形例の平面図である。 本発明の一実施形態のICモジュールの変形例の平面図である。 従来のICモジュールの平面図である。 本発明の一実施形態のICモジュールの変形例の断面図である。 本発明の一実施形態のICモジュールの変形例の底面図である。 本発明の一実施形態のICモジュールの変形例の平面図である。 本発明の一実施形態のICモジュールの変形例の平面図である。 本発明の一実施形態のICモジュールの変形例の平面図である。 本発明の一実施形態のICモジュールを搭載したデュアルICカードの原理を説明するための等価回路図である。
以下、本発明に係るICモジュール、ICモジュールを搭載した媒体の一実施形態を、図1から図16を参照しながら説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態に係るICモジュール30を搭載した媒体であるデュアルICカード1は、アンテナ基板12と、アンテナ基板12を内部に収容し、凹部11が形成された板状のカード本体10と、この凹部11に収容されたICモジュール30とを備えている。
なお、図1はデュアルICカード1を模式的に示す断面図であり、後述するアンテナ13の巻き数を簡略化して示している。図2では、カード本体10におけるアンテナ13および容量性素子14を示し、アンテナ基板12を透過させてその外形のみ示している。
アンテナ基板12は、アンテナ13と、アンテナ13に電気的に接続された容量性素子14とを有している。
アンテナ基板12は、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)などの絶縁性および耐久性を有する材料を用いて形成される。
アンテナ基板12は、長辺12eと短辺12cを有する矩形状に形成されており、アンテナ基板12の厚さは、例えば15〜50μm(マイクロメートル)である。
アンテナ基板12の短辺12c側には、アンテナ基板12の厚さ方向Dに貫通する収容孔12gが形成されている。収容孔12gは、厚さ方向Dに見たときにアンテナ基板12の長辺12eと短辺12cに平行な辺を有する矩形状に形成されている。
アンテナ13は、後述するICモジュール30の接続コイル31と電磁的に結合される結合用コイル18、およびリーダライタ等の図示されない非接触型外部機器との非接触通信を行うために結合用コイル18に接続された主コイル19(アンテナコイル)を有している。
容量性素子14は、図1および図2に示すように、アンテナ基板12において凹部の開口側に近い側の第一の面12aに設けられた電極板14aと、第一の面12aと反対側の第二の面12bに設けられた電極板14bとを有している。電極板14aと電極板14bは、アンテナ基板12を挟んで対向するように配置されている。
電極板14aは、主コイル19の最も内側に配された素線19aの端部に接続されている。
電極板14bには、第二の面12bに設けられた接続配線21が接続されている。この接続配線21は、アンテナ基板12の第二の面12bにおける端子部20に対向する部分まで延び、この延びた部分に不図示の端子部が設けられている。結合用コイル18の端子部20と接続配線21の端子部とは、公知のクリンピング加工などにより電気的に接続されている。容量性素子14は、結合用コイル18と主コイル19との間に直列に接続されている。
アンテナ13、容量性素子14および接続配線21は、例えば、アンテナ基板12に一般的なグラビア印刷によるレジスト塗工方式のエッチングを銅箔やアルミニウム箔に対して行うことで形成することができる。
カード基材15は、非晶質ポリエステルなどのポリエステル系材料、PVC(ポリ塩化ビニル)などの塩化ビニル系材料、ポリカーボネート系材料、PET−G(ポリエチレンテレフタレート共重合体)などの絶縁性を有する材料を用いて、平面視で矩形状に形成されている。
カード本体10は、アンテナ基板12をカード基材15に挟み込み、熱圧によるラミネートあるいは接着等の加工を行い一体化させ、その後カード本体10の形状に打ち抜いて成形される。複数の基材を積層したものをカード基材15として用いることもできる。
以降の説明において、アンテナ基板12の第一の面12a側のカード本体10の表面をカード本体表面10a、カード本体表面10aの反対側の面をカード本体裏面10bという。
凹部11は、カード基材15にミリング加工を施すことにより形成されている。凹部11は、カード本体表面10aに形成された第一の収容部24と、第一の収容部24の底面に形成された第一の収容部24よりも小径の第二の収容部25とを有している。第一の収容部24の開口11aが、カード本体表面10aに形成されている。また、第二の収容部25は、アンテナ基板12の収容孔12gを貫通するように形成されている。
ICモジュール30は、図4から図6に示すように、シート状のモジュール基材33と、モジュール基材33の第一の面33aに設けられたICチップ34、接続コイル31と、モジュール基材33の第二の面33bに設けられた複数の接触端子35、ブリッジ(橋渡し配線)36とを備えている。
ICモジュール30のモジュール基材33の寸法は、アンテナ基板12の短辺12c方向に11.8mm、アンテナ基板12の長辺12e方向に13.0mm程度であり、ICモジュールとして一般的な寸法である。
モジュール基材33は、アンテナ基板12と同一の材料で平面視で矩形状に形成されている。モジュール基材33には、厚さ方向Dに見てブリッジ36に重なる位置に互いに離間した第一のスルーホール33cと第二のスルーホール33dが形成されている。モジュール基材33の厚さ方向は、前述のアンテナ基板12の厚さ方向Dに一致する。モジュール基材33にはスルーホール33c、33d以外にもスルーホール33eが形成されている。モジュール基材33の厚さは、例えば50〜200μmである。
ICチップ34は、接触通信機能(接触型伝達機能)および非接触通信機能(非接触型伝達機能)を有する公知の構成のものを用いることができる。ICチップ34は、モジュール基材33に対してダイアタッチ用接着剤により接着される。
ICチップ34には、チップ本体34aの外面に第一の端子34b、第二の端子34cおよび複数の接続端子34dが形成されている。
接続コイル31は、モジュール基材33の第一の面33aに、ICチップ34を囲うように渦巻状に形成されている。本実施形態では、接続コイル31は、ICチップ34の周りに3回巻回されている。図5に示すように、接続コイル31が形成するループの内側には、結合用コイル18との電磁的な結合時に誘起される磁束が通過する中空部Mが位置する。
接続コイル31の最も外側に配された素線の端部、および最も内側に配された素線の端部には、素線の幅よりも広い径寸法を有する第一の端子部39、第二の端子部40が設けられている。
接続コイル31は、銅箔やアルミニウム箔をエッチングでパターン化することで形成され、厚さは、例えば5〜50μmである。
接続コイル31は、カード本体10の結合用コイル18との電磁的な結合による非接触端子部を構成する。
複数の接触端子35は、例えば銅箔をラミネートすることで、所定のパターンに形成された導体配置領域37を有する。
複数の接触端子35の導体配置領域37は、互いに電気的に絶縁されている。銅箔における外部に露出する部分には、厚さ0.5〜3μmのニッケル層をメッキにより設けてもよく、さらにこのニッケル膜上に厚さ0.01〜0.3μmの金層をメッキにより設けてもよい。
各接触端子35は、現金自動預け払い機などの接触型外部機器と接触するためのものである。接触端子35は、ICチップ34のチップ本体34aに内蔵された不図示の素子などと接続されている。
モジュール基材33の第二の面33bに複数の接触端子を厚さ50〜200μmのリードフレームで形成し、モジュール基材33の第一の面33aに接続コイルを銅線により形成してもよい。
図3は、従来のICモジュール70の接触端子75の平面図である。
接触端子75には、図3に示すように、ICカードの規格(ISO/IEC 7816−2)に基づいて外部端子接触領域(C1,C2,C3,C5,D6,C7)が設定されている。上記規格に基づき、外部端子接触領域に位置する接触端子75が、接触型外部機器と接触し、接触通信を行う。従来のICモジュール70においては、モジュール基材33の第二の面33bのほぼ全面に導体配置領域37が形成されている。
接触型外部機器との接触通信に必須である外部端子接触領域にさえ導体配置領域37を有していれば、上記規格に基づく接触通信は可能である。そのため、ICモジュール30の第二の面33b全面に導体配置領域37を形成する必要はない。外部端子接触領域に導体配置領域37を形成していれば、他の領域には導体を配置しなくてもよい。
図6は、本実施形態のICモジュール30の接触端子35の平面図である。導体配置領域37には、外部端子接触領域(C1,C2,C3,C5,D6,C7)が含まれている。接触端子35の周縁の少なくとも一部には導体が配置されない導体非配置領域38が配置されている。より詳しくは、接触端子35の周縁の一辺に導体非配置領域38が配置されている。
接触端子35の導体非配置領域38の合計面積は、モジュール基材33の第二の面33bの全領域の面積に対して約40%である。
外部端子接触領域を含まない接触端子35には、導体配置領域37は形成されていない。
図7に示すように、ICモジュール30の変形例であるICモジュール30Bにおいても、導体配置領域37に、外部端子接触領域(C1,C2,C3,C5,D6,C7)が含まれている。接触端子35の周縁の少なくとも一部には導体が配置されない導体非配置領域38が配置されている。より詳しくは、接触端子35の周縁の一辺から三辺に導体非配置領域38が配置されている。
接触端子35の導体非配置領域38の合計面積は、モジュール基材33の第二の面33bの全領域の面積に対して約65%である。
導体配置領域37は、矩形領域に限定されず、例えば、楕円形状であってもよい。
図8に示すように、ICモジュール30の変形例であるICモジュール30Cにおいても、導体配置領域37に、外部端子接触領域(C1,C2,C3,C5,D6,C7)が含まれている。接触端子35の周縁には導体が配置されない導体非配置領域38が配置されている。より詳しくは、接触端子35の周縁の四辺いずれにも導体非配置領域38が配置されている。
この場合、モジュール基材33の第二の面33bに形成する導体配置領域37の面積を最小にすることができる。
接触端子35の導体非配置領域38の合計面積は、モジュール基材33の第二の面33bの全領域の面積に対して約85%である。
ICチップ34の第一の端子34bとブリッジ36とは、第一のスルーホール33cを挿通した第一のワイヤ41により接続されている。ブリッジ36と接続コイル31の端子部39とは、第二のスルーホール33dを挿通した第二のワイヤ42により接続されている。接続コイル31の端子部40とICチップ34の第二の端子34cとは、第三のワイヤ43により接続されている。
本実施形態では、ICチップ34の接続端子34dと接触端子35とは、スルーホール33eを挿通した接続ワイヤ44により接続されている。ワイヤ41、42、43および接続ワイヤ44は金や銅で形成され、外径は例えば10〜40μmである。
このように、ICチップ34、接続コイル31、ブリッジ36、およびワイヤ41、42、43、44により、閉回路が構成される。
ICチップ34の第一の端子34bとブリッジ36、ブリッジ36と接続コイル31とは、ワイヤ41、42を用いたパンチングホールを介したワイヤボンディングにより接続される。
ICチップ34の接続端子34dと接触端子35とも、接続ワイヤ44を用いたパンチングホールを介したワイヤボンディングにより接続される。接続コイル31とICチップ34の第二の端子34cとは、第三のワイヤ43を用いたワイヤボンディングにより接続される。
なお、本実施形態では、ICモジュール30の各構成に加えて、ICチップ34、第一のワイヤ41、第三のワイヤ43、および接続ワイヤ44等を覆う樹脂封止部を備えてもよい。樹脂封止部は、例えば、公知のエポキシ樹脂などで形成することができる。
ICモジュール30に樹脂封止部を備えることで、ICチップ34を保護し、また、ワイヤ41、43等の断線を防ぐことができる。
次に、以上のように構成されたICモジュール30の作用について説明する。
カード本体10の結合用コイル18とICモジュール30裏面の接続コイル31とが電磁的な結合を行う際、結合用コイル18が誘起する磁束は、接続コイル31の内側の中空部M付近を通過する。さらに、接続コイル31の中空部M付近を通過した磁束は、モジュール基材33の第二の面33bを通過する。
図5および図6に示すように、モジュール基材33の厚さ方向Dに見たときに、接続コイル31と重なる領域の少なくとも一部に導体非配置領域38が配置されている。そのため、結合用コイル18からの磁束変化が発生した際に接触端子35に生じる渦電流の発生を低減できる。接続コイル31の反対面に接触端子35の導体配置領域37が少ないため、磁束変化を阻止する反作用磁束が発生しにくい。
図7に示すように、ICモジュール30Bにおいては、モジュール基材33の厚さ方向Dに見たときに、接続コイル31の中空部Mと重なる領域の少なくとも一部に導体非配置領域38が配置されている。そのため、結合用コイル18が誘起する磁束が、接続コイル31の中空部Mを通過する際に発生するシールド効果を低減できる。接続コイル31の中空部Mの反対面には、接触端子35の導体配置領域37領域が少ないため、通過する磁束が接触端子35により吸収等されることが低減されるためである。
図8に示すように、ICモジュール30の変形例であるICモジュール30Cの接触端子35の導体配置領域37の面積は、ICモジュール30やICモジュール30Bの接触端子35の導体配置領域37の面積と比べて小さい。より好適に渦電流の発生とシールド効果を低減できる。
次に、以上のように構成されたデュアルICカード1の作用について説明する。図16は、デュアルICカード1は原理を説明するための等価回路図である。
リーダライタ(非接触型外部機器)D10の送受信回路D11で発生された不図示の高周波信号により、送受信コイルD12に高周波磁界が誘起される。この高周波磁界は、磁気エネルギーとして空間に放射される。
このときデュアルICカード1がこの高周波磁界中に位置すると、高周波磁界により、デュアルICカード1のアンテナ13および容量性素子14で構成する並列共振回路に電流が流れる。
主コイル19と容量性素子14の共振回路で受信した信号は、結合用コイル18に伝達される。その後、結合用コイル18と接続コイル31との電磁結合によってICチップ34に信号が伝達される。
なお、図示はしないが、デュアルICカード1が現金自動預け払い機などの接触型外部機器との間で電力供給と通信を行う場合には、現金自動預け払い機に設けられた端子をデュアルICカード1の接触端子35に接触させる。そして、現金自動預け払い機の制御部とICチップ34との間で電力供給と通信を行う。
以上説明したように、本実施形態に係るICモジュール30は、接触通信と非接触通信の両方に好適に適用できる。
本ICモジュールを搭載した媒体、例えばデュアルICカード1によれば、接触端子35による渦電流の発生とシールド効果を低減し、非接触通信の通信性能が向上させることができる。
(変形例)
図9に示すように、ICモジュール30の変形例であるICモジュール30Cは、図8に示すICモジュール30Bにおいてモジュール基材33の第二の面33bに設けられたブリッジ36を取り除いている。
図示を省略するが、この変形例では、接続コイル31の端子部39とICチップ34の第一の端子34bは、モジュール基材33の第一の面33a側でワイヤボンディング等により接続されている。
第二の面33bからブリッジ回路を削除することで、より好適に渦電流の発生とシールド効果を低減できる。
図10は、従来のICモジュール70Aの接触端子75の平面図である。このICモジュール70Aにおいて、モジュール基材33Aの寸法は、アンテナ基板12の短辺12c方向に8.32mm、アンテナ基板12の長辺12e方向に11.0mm程度であり、図3に示すICモジュール70のモジュール基材33よりも小さい。
接触端子には、図10に示すように、ICカードの規格(ISO/IEC 7816−2)に基づいて外部端子接触領域(C1,C2,C3,C5,D6,C7)が設定されている。
上記のような寸法のモジュール基材33Aを用いたICモジュール30C、30D、30Eにおいても、接触端子35の導体配置領域37を削減することで、渦電流の発生とシールド効果を低減できる。
図13に示すように、本実施形態のICモジュール30の変形例であるICモジュール30Cにおいても、ICモジュール30、30A、30Bと同様、接触端子35の周縁の少なくとも一部に導体非配置領域38を有している。これにより、渦電流の発生とシールド効果を低減し、非接触通信の通信性能を向上させることができる。図11および図12は、ICモジュール30Cの断面図および底面図である。
また、図14および図15に示すように、ICモジュール30の変形例であるICモジュール30Dおよび30Eにおいても、図7および図8に示すICモジュール30Aおよび30Bと同様の効果を得るために、接触端子35の周縁の少なくとも一部に導体非配置領域38を有している。より好適に渦電流の発生とシールド効果を低減できる。
なお、図10に示すICモジュール70A、図13に示すICモジュール30C、図14に示すICモジュール30D、図15に示すICモジュール30Eの接触端子35上に形成されたブリッジ36は、図面上はICカードの規格に基づいて設定された外部端子接触領域C5と重なっているが、これらは概念図であり、ブリッジ36は外部端子接触領域(C1,C2,C3,C5,D6,C7)と重ならない位置に配置する必要がある。
以上、本発明の一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、上述の一実施形態および変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
例えば、接触端子35の導体非配置領域38に、絶縁物質により模様等を形成してもよい。接触端子35はデュアルICカードの表面に形成されるため、通信性能に加え、そのデザインも重要である。導体非配置領域38に、絶縁物質により模様等を形成し、デザイン性を向上させる。絶縁物質であれば、渦電流やシールド効果は発生しない。
次に、接触端子35の導体非配置領域38と、非接触通信の通信性能に関する実験とその結果を説明する。
(実験1 導体非配置領域38の割合と最小動作磁界の検討)
(1−1 実験内容)
3種類のデュアルICカードを実験サンプルとして準備し、それぞれでISO最小動作磁界を測定した。3種類の実験サンプルの接触端子35の導体非配置領域38の、モジュール基材33の第二の面33bの全領域の面積に対する割合は、0%、40%、100%である。3種類の実験サンプルの共振周波数はすべて12.5MHzに設定した。
(1−2 実験結果)
実験結果を表1に示す。導体非配置領域38の割合が増えるとISO最小動作磁界が小さくなるのがわかる。動作するのに最低限必要な磁界強度であるISO最小動作磁界を低減でき、非接触通信の通信性能を向上させることができている。接触通信を実施するために、接触端子35を100%除去することはできないため、40%程度を削除することが好ましいことがわかる。
Figure 2018097724

1 デュアルICカード
10 カード本体
11 凹部
13 アンテナ
18 結合用コイル
19 主コイル
30、30A、30B ICモジュール
31 接続コイル
33 モジュール基材
33a 第一の面
33b 第二の面
33e スルーホール
34 ICチップ
34b 第一の端子
34c 第二の端子
35 接触端子
37 導体配置領域
38 導体非配置領域
39 第一の端子部
40 第二の端子部
41 第一のワイヤ
42 第二のワイヤ
43 第三のワイヤ
44 接続ワイヤ
51 樹脂封止部
D 厚さ方向
D10 リーダライタ
M 中空部

Claims (5)

  1. シート状のモジュール基材と、
    前記モジュール基材の第一の面に設けられた、接触型伝達機能と非接触型伝達機能との双方の機能を備え、第一の端子と第二の端子が形成されたICチップと、
    前記モジュール基材の第一の面に前記ICチップを中心に渦巻状に形成された、非接触伝達機構である接続コイルと、
    前記モジュール基材の第二の面に設けられた、接触型伝達素子であり、互いに電気的に絶縁された複数の接触端子と、
    を備え、
    前記接触端子は、周縁の少なくとも一部に導体が配置されない導体非配置領域を有する
    ICモジュール。
  2. 前記接触端子の導体が配置されない前記導体非配置領域の合計面積は、前記モジュール基材の第二の面の領域面積に対して約40%以上である、
    請求項1に記載のICモジュール。
  3. 前記接触端子は、前記モジュール基材の厚さ方向に見たときに、前記接続コイルと重なる領域の少なくとも一部に前記導体非配置領域が配置される、
    請求項1に記載のICモジュール。
  4. 前記接触端子は、前記モジュール基材の厚さ方向に見たときに、前記接続コイルの中空部と重なる領域の少なくとも一部に前記導体非配置領域が配置される、
    請求項1に記載のICモジュール。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のICモジュールと、
    前記ICモジュールの前記接続コイルと電磁結合するための結合用コイル、および非接触型外部機器との非接触通信を行うために前記結合用コイルに接続されたアンテナコイルを有するアンテナ基板と、
    前記アンテナ基板を収容し、前記ICモジュールを収容する凹部が形成された本体と、
    を備えるICモジュールを搭載した媒体。
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